JP2871933B2 - エレベータの診断運転装置 - Google Patents

エレベータの診断運転装置

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JP2871933B2
JP2871933B2 JP4028679A JP2867992A JP2871933B2 JP 2871933 B2 JP2871933 B2 JP 2871933B2 JP 4028679 A JP4028679 A JP 4028679A JP 2867992 A JP2867992 A JP 2867992A JP 2871933 B2 JP2871933 B2 JP 2871933B2
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久徳 深井
真一郎 河野
賢治 河野
浩 清杉
浩 山崎
肇 岡本
清司 川西
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エレベータの診断運転
装置に係り、特に、上限用リミットスイッチまたは下限
用リミットスイッチに関する故障診断を行なうのに好適
なエレベータの診断運転装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば特願平3−315250号
に記載されるように、エレベータのリミットスイッチの
動作を確認する装置が本出願人によって提案されてい
る。この従来の装置にあっては、エレベータの乗かご内
に作業員を乗り込ませ、乗かごを低速運転モードでリミ
ットスイッチに向かって運転させ、これに伴い乗かごに
設けられている接触子により前記リミットスイッチを押
圧し、そして、この押圧に応じて乗かご内の表示器を作
動させ、これによって、前記作業員はリミットスイッチ
が正常に動作していることを確認するようになってい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術では、乗かごを所定の停止位置、例えば最下階の
停止位置で停止した状態からリミットスイッチ側にさら
に運転させるものであるため、前記最下階の停止位置か
らリミットスイッチまでの移動距離がかなり短く、乗か
ごの走行速度がいまだに低速運転モードの所定の走行速
度に達していない状態で、接触子がリミットスイッチを
押圧する場合がある。このように、所定の走行速度に達
していない状態でリミットスイッチを押圧しても、リミ
ットスイッチが動作したか否かの確認ができるにすぎ
ず、リミットスイッチの状態の確認、つまりリミットス
イッチの位置がずれているかどうか等を確認することが
できないという問題がある。
【0004】本発明はこのような従来技術における実情
に鑑みてなされたもので、その目的は、リミットスイッ
チの動作を確認できるばかりか、リミットスイッチの位
置ずれや変形等の確認をも行なうことのできるエレベー
タの診断運転装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明は、昇降路内の上限位置および下限位置の少な
くとも一方に取付けられるリミットスイッチと、乗かご
に取付けられリミットスイッチと接触可能な接触子と
を有するエレベータに設けられ、の制御装置に制御信
号を送信して診断運転を行なうエレベータの診断運転装
置において、端階に停止した乗かごを前記端階に近い位
置に設けられたリミットスイッチから一旦遠ざかる方向
所定の停止位置まで運転する第1の運転指令と、乗か
ごを前記停止位置からリミットスイッチ方向に向かって
低速運転モードで走行させることにより、前記リミット
スイッチに接触子が定速状態で接触するように運転する
第2の運転指令とを順次出力する指令出力手段と、前記
リミットスイッチの動作時のデータを収集する収集手段
とを備えたものであり、より詳細には、収集手段が収集
したデータに基づいてエレベータのリミットスイッチの
状態の判定を行なう判定手段備えたものである。
【0006】
【作用】本発明では、例えば下限用リミットスイッチに
関する診断運転を行なう場合は、診断運転装置は、指令
出力手段から第1の運転指令を制御装置に送信させて
最下階に停止した乗かごを下限用リミットスイッチから
遠ざかる方向、即ち、上方に予め定められた距離だけ離
れた所に位置する所定の停止位置まで運転させる。次い
で、令出力手段から第2の運転指令を制御装置に送信
させ、乗かごを前記所定の停止位置から下限用リミット
スイッチ方向に向かって低速運転モードで運転させる。
これによって乗かごに取付けられた接触子が定速状態で
下限用リミットスイッチを押圧するから、この下限用リ
ミットスイッチの動作によりかごは直ちに停止する。
この時、収集手段は下限用リミットスイッチの動作時の
データを収集する。そして、判定手段は収集手段が収集
したデータに基づいてエレベータのリミットスイッチの
状態の判定を行なう
【0007】
【実施例】以下、本発明のエレベータの診断運転装置の
実施例を図に基づいて説明する。図1は本発明のエレベ
ータの診断運転装置の一実施例を示す動作手順のフロー
チャート、図2はエレベータの全体構成を示す側断面
図、図3は図2の要部を拡大した側断面図、図4は乗か
ごの速度カーブを示す説明図である。
【0008】一般にエレベータは図2に示すように、昇
降路1内を昇降する乗かご2と、この乗かご2とロープ
3を介して接続される釣合錘4と、ロープ3が巻きかけ
られる綱車5、6と、昇降路1内の上限位置に取付けら
れる上限用リミットスイッチ7と、図3にも示す昇降路
1内の下限位置に取付けられる下限用リミットスイッチ
8と、上限用リミットスイッチ7の動作によっても乗か
ご2が過上昇した場合に乗かご2の上昇を止めるための
上限用ファイナルリミットスイッチ9と、下限用リミッ
トスイッチ8の動作によっても乗かご2が過下降した場
合に乗かご2の下降を止めるための下限用ファイナルリ
ミットスイッチ10と、乗かご2に取付けられリミット
スイッチ7、9と接触可能な上限用接触子11、および
リミットスイッチ8、10と接触可能な下限用接触子1
2と、上限用リミットスイッチ7および下限用リミット
スイッチ8の動作信号を制御装置13に送信するための
信号線14とを有している。また、このように構成され
たエレベータには、制御装置13に制御信号を送信して
診断運転を行なうエレベータの診断運転装置15が設け
られている。この診断運転装置15は、乗かご2の正確
な位置を計算する演算機能、および図示しない監視セン
タと図示しない通信回線を介して送受信する機能を有し
ている。
【0009】そして、本実施例の診断運転装置15は、
乗かご2を所定の停止位置まで運転する第1の運転指令
と、この停止位置からリミットスイッチ方向に向かって
低速運転モードで運転する第2の運転指令とを順次出力
する指令出力機能と、上限用リミットスイッチ7および
下限用リミットスイッチ8の動作時のデータを収集して
判定を行なう図示しない判定機能とを備えている。
【0010】この実施例にあっては、診断運転装置15
は監視センタから通信線を介して診断運転開始指令を受
信すると、制御装置13に運転指令を送信し、診断運転
を行なうようになっている。そして、例えば下限用リミ
ットスイッチ8に関する診断運転を行なう際、診断運転
装置15は、手順S1に示すように乗かご2を最下階F
1の停止位置に停止させた後、手順S2に示すようにエ
レベータの運転モードを低速運転モードに切り替える。
次いで、診断運転装置15は、第1の運転指令を制御装
置13に送信し、手順S3に示すように乗かご2を図3
の矢印d1のごとく所定の停止位置まで上昇させ、その
後、第2の運転指令を制御装置13に送信し、手順S4
に示すように乗かご2を前記の所定の停止位置から図3
の矢印d2のごとく下限用リミットスイッチ8方向に向
かって低速運転モードで運転させる。この時、乗かご2
の運転速度は、図4のP1〜P2に示すようにしだいに
上昇し、下限用リミットスイッチ8近傍においての乗か
ご2の運転速度は図4のP2〜P3に示す低速運転モー
ドの所定の走行速度に達している。乗かご2の下降に伴
い下限用接触子12が下限用リミットスイッチ8を押圧
し、手順S5に示すように下限用リミットスイッチ8が
動作して出力信号を信号線14を介して制御装置13に
出力し、乗かご2は直ちに停止する。この時、診断運転
装置15は手順S6に示すように下限用リミットスイッ
チ8の動作時の乗かご2の停止位置や、最下階F1の停
止位置からの移動距離などの算出を行ない、診断運転に
伴うデータを収集するとともに、このデータと既に蓄積
されている過去の同一データの平均値、あるいはあらか
じめ定められる基準値とを比較し、前記診断運転に伴う
データの良否の判定を行なう。次いで、手順S7に示す
ように乗かご2を最下階F1の停止位置まで上昇させ、
手順S8に示すように運転モードを高速運転モードに切
り替えるようになっている。
【0011】このように構成した実施例では、乗かご2
が低速運転モードの所定の走行速度に達した状態でリミ
ットスイッチ7、8を接触子11、12により押圧する
ので、常に同じ条件でデータの計測を行なうことがで
き、これによって、リミットスイッチ7、8の動作を確
認できるばかりか、リミットスイッチ7、8の位置ずれ
や変形等の確認をも行なうことができる。
【0012】なお、本実施例の手順S3における所定の
停止位置は、下限用接触子12が下限用リミットスイッ
チ8を押圧する際に、低速運転モードの所定の走行速度
に達し得る移動距離に基づきあらかじめ定められてい
る。また、本実施例では下限用リミットスイッチ8に関
する診断運転ついて説明したが、上限用リミットスイッ
チ7についても同様であり、つまり、最上階Fmの停止
位置から乗かご2を一旦所定の停止位置まで下降させ、
次いで、低速運転モードで上昇運転し、上限用リミット
スイッチ7を押圧して動作させ、データを収集して判定
を行なうようになっている。
【0013】
【発明の効果】本発明は以上のように構成したので、リ
ミットスイッチの動作を確認できるばかりか、リミット
スイッチの位置ずれや変形等の判定をも行なうことがで
きる。このように、従来に比べて詳細な点に関する診断
を行なうことができるから、エレベータの安全性の向上
を図ることができる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエレベータの診断運転装置の一実施例
を示す動作手順のフローチャートである。
【図2】エレベータの全体構成を示す側断面図である。
【図3】図2の要部を拡大した側断面図である。
【図4】乗かごの速度カーブを示す説明図である。
【符号の説明】
1 昇降路 2 乗かご 7 上限用リミットスイッチ 8 下限用リミットスイッチ 11 上限用接触子 12 下限用接触子 13 制御装置 15 診断運転装置
フロントページの続き (72)発明者 清杉 浩 東京都千代田区神田錦町1丁目6番地 株式会社日立ビルシステムサービス内 (72)発明者 山崎 浩 東京都千代田区神田錦町1丁目6番地 株式会社日立ビルシステムサービス内 (72)発明者 岡本 肇 東京都千代田区神田錦町1丁目6番地 株式会社日立ビルシステムサービス内 (72)発明者 川西 清司 東京都千代田区神田錦町1丁目6番地 株式会社日立ビルシステムサービス内 (56)参考文献 実開 昭54−149069(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B66B 3/00 B66B 5/00 - 5/10

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 昇降路内の上限位置および下限位置の少
    なくとも一方に取付けられるリミットスイッチと、乗か
    ごに取付けられ前記リミットスイッチと接触可能な接触
    子とを有するエレベータに設けられ、の制御装置に制
    御信号を送信して診断運転を行なうエレベータの診断運
    転装置において、端階に停止した前記乗かごを前記端階
    に近い位置に設けられた前記リミットスイッチから一旦
    遠ざかる方向に所定の停止位置まで運転する第1の運転
    指令と、前記乗かごを前記停止位置から前記リミットス
    イッチ方向に向かって低速運転モードで走行させること
    により、前記リミットスイッチに前記接触子が定速状態
    で接触するように運転する第2の運転指令とを順次出力
    する指令出力手段と、前記リミットスイッチの動作時の
    データを収集する収集手段とを備えたことを特徴とする
    エレベータの診断運転装置。
  2. 【請求項2】 収集手段が収集したデータに基づいてエ
    レベータのリミットスイッチの状態の判定を行なう判定
    手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のエレベー
    タの診断運転装置。
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