JP2871820B2 - 高耐熱電気絶縁電線の端末剥離方法 - Google Patents
高耐熱電気絶縁電線の端末剥離方法Info
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- B23K—SOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
- B23K26/00—Working by laser beam, e.g. welding, cutting or boring
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Description
る。
・高性能化されている。これに伴い、これらの部品や機
器に用いられるモーター・コイル等の電気絶縁電線に
は、細径であることおよび高い耐熱性を有することが要
求される。このため、電気絶縁電線の電気絶縁被覆物の
耐熱性の向上が望まれている。しかし、ポリイミド樹
脂、ポリアミドイミド樹脂等の高耐熱性の材料は価格が
高いので、製品として得られるコイルの価格が必然的に
高くなる。このため、ポリイミド樹脂やポリアミドイミ
ド樹脂等を単独被覆してなる絶縁電線と同等の耐熱性お
よび機械的特性を有し、しかも安価である絶縁電線の開
発が進められた。その結果、上記の要求を満足する絶縁
電線として導体上に耐熱クラス(耐熱指数)がIEC Pub
172による耐熱クラスが180℃以上であるポリエステル
イミド樹脂等の材料からなるエナメル被覆層とポリイミ
ド系樹脂からなるエナメル被覆層を上層/下層比が1/5
〜1/1で順次設けてなる複合絶縁構造の絶縁電線が開発
された。
するために、絶縁電線の端末部の電気絶縁被覆物を剥離
して半田つけする端末処理がなされるが、従来の絶縁電
線の電気絶縁被覆物の剥離方法としては、電気絶縁被
覆物の上から直接半田つけを行い電気絶縁被覆物を焼失
させる方法、薬品を用いて電気絶縁被覆物を溶解する
方法、電気絶縁被覆物を機械的に削りとる方法等が一
般に用いられる。
絶縁構造の高耐熱性電気絶縁電線に適用するとそれぞれ
以下のような問題があった。
材料の耐熱温度は150〜170℃であり、その場合の半田つ
け温度が400〜460℃であったが、高耐熱性化に伴い被覆
材料の耐熱温度が180℃以上に上がることにより被覆材
料が焼失し難くくなり400〜460℃での半田つけ性が悪化
する。
が向上するために、非常に長い剥離時間を要する。ある
いは、従来使用している強酸・強アルカリ溶液をさらに
高温に加熱して用いなければならないなど作業者に危険
が伴うと共に被覆を剥離した後に充分な薬品除去処理を
施さないと腐食などの不具合の原因となる。
電線の場合に、機械的に削りとる際に導体への損傷が無
視できず、接合部の信頼性を著しく低下させる。
耐熱特性を保持した複合絶縁構造を持つ電気絶縁電線の
絶縁被覆物を充分に剥離でき、しかも電気絶縁被覆物が
剥離された導体が高い信頼性で電気的接合できる高耐熱
電気絶縁電線の端末剥離方法を提供することを目的とす
る。
がポリイミド樹脂である如き複合絶縁構造を持つ高耐熱
電気絶縁電線の電気絶縁被覆物が、特定のレーザを用い
ることによって容易に剥離でき、よって高い信頼性で半
田つけ処理できることを見出し、本発明を完成させた。
熱クラスが180℃以上の材料からなるエナメル被覆層お
よびポリイミド系樹脂からなるエナメル被覆層を順次設
けて複合絶縁構造となした高耐熱電気絶縁電線の端末部
分にエキシマレーザを照射することにより前記端末部分
の被覆層を剥離することを特徴とする高耐熱電気絶縁電
線の端末剥離方法である。
にエキシマレーザを用いた理由は、炭酸ガスレーザで
は、高耐熱性の被覆物を充分に剥離することができず、
半田つけ性を低下させ、YAG(イットリウム−アルミニ
ウム−ガーネット)レーザでは、被覆物の剥離の際に導
体に大きな損傷を与えるのに対して、エキシマレーザが
導体に損傷をほとんど与えず、かつ、効率よく絶縁被覆
層を剥離することができるためである。
ポリイミド系樹脂を用いる。これは、ポリイミド系樹脂
以外の樹脂では所望の高耐熱性が発揮されないからであ
る。ポリイミド系樹脂の中で、テトラカルボン酸と、多
価イソシアネートおよび/または多価アミンを合成して
なるポリイミド樹脂が好ましい。このような材料の市販
製品としては、Pyre−ML(デュポン社製、商品名)やTV
E−5051(東芝ケミカル社製、商品名)等が挙げられ
る。
クラスが180℃以上の材料を用いる。これは、ポリイミ
ド樹脂との複合絶縁構造にて高い耐熱特性を付与でき、
しかもエキシマレーザによって効率よく剥離することが
できるからである。このような材料として、ポリアミド
イミド、ポリヒダントイン、ポリエステルイミド、耐熱
ポリエステル等の樹脂が挙げられる。なお、これらの材
料の一般的合成法を以下に示す。
ジイソシアネートあるいはジアミンとを反応させること
により合成される。市販製品としては、HI−405(日立
化成社製、商品名)等が挙げられる。
シアネート、トリカルボン酸無水物、および多価アルコ
ールを反応させることにより合成される。市販製品とし
ては、PH−20(バイエル社製、商品名)等が挙げられ
る。
ジイソシアネート、および多価アルコールを反応させる
ことにより合成される。市販製品としては、Isomid RL
(日触スケネクタディ社製、商品名)、Terebec850(大
日精化社製、商品名)等が挙げられる。
コールと多価アルコールの一部量としてトリスヒドロキ
シエチルイソシアヌレートと反応させることにより合成
される。市販製品としては、Isonel 200(スケネクタ
ディーケミカル社製、商品名)等が挙げられる。
みに対する上層の厚みの比(以下、上層/下層と省略す
る)は、1/5〜2/1程度である。
体上にIEC Pub 172による耐熱クラスが180℃以上の樹
脂層とポリイミド系樹脂層を順次設けた複合構造の被覆
物を有する高耐熱電気絶縁電線の端末部分をエキシマレ
ーザを用いて剥離する。
く短時間で被覆物を軟化させ、充分に剥離することがで
きる。端末部分の導体上には、ほぼ完全に被覆物が剥離
されているので、露出された導体を高い信頼性で半田接
合することができる。
トリメリット酸無水物1モルとを反応させることにより
ポリアミドイミド樹脂塗料を調製した。次いで、得られ
たポリアミドイミド樹脂塗料を直径0.1mmの導体上に塗
布焼付した。その後、この導体上にポリイミド樹脂塗料
としてPyre−ML(デュポン社製、商品名)を上層/下層
=3/7となるように塗布焼付して実施例1の高耐熱電気
絶縁電線(以下、絶縁電線と省略する)を得た。なお、
被覆層の全体の厚みは7μmであった。
るPH−20(バイエル社製、商品名)を塗布焼付した。そ
の後、この導体上にジアミノジフェニルメタン1モル
と、ピロメリット酸2無水物0.5モルと、ベンゾフェノ
ンテトラカルボン酸2無水物0.5モルとを用いて合成さ
れたポリイミド樹脂塗料を上層/下層=3/7となるよう
に塗布焼付して実施例2の絶縁電線を得た。なお、被覆
層の全体の厚みは7μmであった。
第1表に示す樹脂塗料を用いた他は、実施例1と同様に
して実施例3,4の絶縁電線を得た。なお、下層に用いた
樹脂塗料は、実施例3では、ポリエステルイミド樹脂塗
料としてIsomid RL(日触スケネクタディ社製、商品
名)を用い、実施例4では、耐熱性ポリエステル樹脂塗
料としてIsonel 200(スケネクタディーケミカル社
製、商品名)を用いた。
端末部分にそれぞれエキシマレーザ、炭酸ガスレーザ、
YAGレーザを照射して端末部分の絶縁被覆物の剥離処理
を行った。このとき、エキシマレーザの照射は、周波数
が150Hz、ショット数が150(表裏両側から照射。以下同
じ)、照射エネルギーが0.2J/cm2、炭酸ガスレーザの照
射は、周波数が10Hz、ショット数が50、照射エネルギー
が4ジュール(15J/cm2)、YAGレーザの照射は、周波数
1kHz、ショット数が100、照射エネルギーが1.4Wの条件
でそれぞれ行った。剥離後の絶縁電線の端末部分の被覆
物の剥離状態を調べた。剥離状態は、目視により判断
し、完全剥離の場合を○、剥離せずの場合を×とした。
露出された導体の半田つけ性を調べた。半田つけ性は、
460℃の溶融半田浴中に導体を数秒間浸漬したときの半
田の濡れ状態を確認することにより判断した。このと
き、半田のりが良好の場合を○、半田のり不良の場合を
×とした。
化温度を測定した。耐圧残率は、JIS C 3003の2個
より法にて作成したサンプル片を常態と250℃7日間放
置後に破壊電圧を測定し、その残率を算出した。軟化温
度はJIS C 3003により測定した。
表に示す。
場合は、高耐熱性被覆物剥離性および半田つけ性が良好
であった。これに対して、エキシマレーザ以外のレーザ
(炭酸ガスレーザ、YAGレーザ)を用いた場合は、高耐
熱性被覆物剥離性および半田つけ性が悪かった。
末剥離方法は、高い耐熱特性を保持した電気絶縁電線の
絶縁被覆物を充分に剥離でき、しかも電気絶縁被覆物が
剥離された導体が高い信頼性で電気的接合できる。
Claims (1)
- 【請求項1】導体上にIEC Pub 172による耐熱クラスが
180℃以上の材料からなるエナメル被覆層およびポリイ
ミド系樹脂からなるエナメル被覆層を順次設けてなる高
耐熱電気絶縁電線の端末部分にエキシマレーザを照射す
ることにより前記端末部分の被覆層を剥離することを特
徴とする高耐熱電気絶縁電線の端末剥離方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2215473A JP2871820B2 (ja) | 1990-08-15 | 1990-08-15 | 高耐熱電気絶縁電線の端末剥離方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP2215473A JP2871820B2 (ja) | 1990-08-15 | 1990-08-15 | 高耐熱電気絶縁電線の端末剥離方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04100652A JPH04100652A (ja) | 1992-04-02 |
JP2871820B2 true JP2871820B2 (ja) | 1999-03-17 |
Family
ID=16672957
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2215473A Expired - Lifetime JP2871820B2 (ja) | 1990-08-15 | 1990-08-15 | 高耐熱電気絶縁電線の端末剥離方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2871820B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3200196A4 (en) * | 2014-09-28 | 2018-05-02 | Mitsubishi Materials Corporation | Insulated wire with soldered portion and method for manufacturing same |
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---|---|---|---|---|
US5337941A (en) * | 1993-03-31 | 1994-08-16 | The Furukawa Electric Co., Ltd. | Magnet wire having a high heat resistance and a method of removing insulating film covering magnet wire |
KR100257672B1 (ko) * | 1995-05-19 | 2000-06-01 | 모리시타 요이찌 | 가스 안전관리 시스템 |
-
1990
- 1990-08-15 JP JP2215473A patent/JP2871820B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP3200196A4 (en) * | 2014-09-28 | 2018-05-02 | Mitsubishi Materials Corporation | Insulated wire with soldered portion and method for manufacturing same |
US10546670B2 (en) | 2014-09-28 | 2020-01-28 | Mitsubishi Materials Corporation | Insulated wire with soldered portion and method for manufacturing same |
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JPH04100652A (ja) | 1992-04-02 |
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