JP2871698B2 - 偏向ヨーク付きカラーブラウン管 - Google Patents

偏向ヨーク付きカラーブラウン管

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JP2871698B2
JP2871698B2 JP63208311A JP20831188A JP2871698B2 JP 2871698 B2 JP2871698 B2 JP 2871698B2 JP 63208311 A JP63208311 A JP 63208311A JP 20831188 A JP20831188 A JP 20831188A JP 2871698 B2 JP2871698 B2 JP 2871698B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はカラーブラウン管のスタテイツクコンバーゼ
ンス及びピユリテイを外部からの着磁によつて調整する
ための着磁調整用外磁型のマグネツト装置を備えた偏向
ヨーク付きカラーブラウン管に関する。
〔従来の技術〕
カラーブラウン管においては、部品の誤差や製造のば
らつきを吸収するために、スタテイツクコンバーゼンス
と画面中央部でのピユリテイを調整するためのマグネツ
ト装置が取付けられている。
従来のマグネツト装置は、例えば特公昭51−45936号
公報に示すように、2、4、6極に予め着磁された複数
個のマグネツトリングをカラーブラウン管のネツク部に
回転自在に取付けてなり、これらのマグネツトリングを
回転させて調整している。
しかし、この構造は部品点数が非常に多く、また各々
のマグネツトリングを高精度に着磁する必要があるの
で、コスト高になる。また調整は高度の熟練作業者に頼
る必要があり、短時間での調整は極めて難しい。
そこで、かかる問題点を解消するものとして、例えば
U.S.P4,138,628、4,159,456、4,162,470等に示すよう
に、バリウムフエライトシートをネツク部に直接巻き付
け、これをタイバンド等を用いて固定し、前記バリウム
フエライトシートの複数箇所にコントロールされた所定
の強度の着磁を施し、所望の補正を実現する磁界を発生
するように多極着磁するものが提案されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来技術は、着磁用のマグネツト部材としてバリ
ウムフエライトシートを用いているので、その磁化の温
度特性が約−0.2%/℃と大きく、ネツク部及びキャビ
ネツトの温度上昇によつて特性が変り、スタテイツクコ
ンバーゼンスドリフトが大きく、デイスプレイ用途に必
要な高精度の保持が難しいという問題があつた。
また最適な磁化パターンを得るのに着磁量の極間差は
1000倍にもなるが、シート全周にわたつて磁化面がある
ので、着磁量が大きくなると隣接した磁極への影響が大
きく、最適な磁化パターンが得られない。
本発明の目的は、温度特性に優れると共に、磁極の位
置変化が発生しなく、また着磁量による磁極間の影響が
ないマグネツト装置を備えた偏向ヨーク付きカラーブラ
ウン管を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
第1の解決手段は、ネツク部側に配設され、スタテイ
ツクコンバーゼンス及びピユリテイ調整時に着磁された
6個以上の磁極片を有する磁極手段よりなる。
第2の解決手段は、ネツク部側に配設され、スタテイ
ツクコンバーゼンス及びピユリテイ調整時に着磁された
2個の磁極片を有する磁極手段と、ネツク部に巻き付け
られ、同様にスタテイツクコンバーゼンス及びピユリテ
イ調整時に着磁されたシート状磁石とよりなる。
第3及び第4の解決手段は、前記第1及び第2の解決
手段に、ネツク部に回転自在に装着され、予め着磁され
た再調用マグネツトリングをそれぞれ付加してなる。
〔作用〕
まず、第1の解決手段について述べる。3電子ビーム
をそれぞれ左右方向(x方向)、上下方向(y方向)に
任意の補正量だけ調整するには、自由度が6必要である
ので、6個以上の磁極片を設けることにより実現でき
る。磁極片が6個の場合は、非対称にしなければ任意方
向の補正が完全に行えないので、対称性を考慮すると8
個が好ましい。
次に第2の解決手段について述べる。磁束密度の温度
変化が問題になるのは、補正量が大きい場合であるの
で、補正量が大きい補正磁界は2個の磁極片によつて行
い、他の補正磁界は安価なバリウムフエライト等のシー
ト磁石で構成することが有利である。例えば予め設計的
に2つのサイドビームを中央ビームに対して互いに反対
方向にずらしたずれ量を補正する補正磁界は、製造のば
らつきによるずれ量を補正する補正磁界より大きいの
で、この補正を温度係数の小さい磁極片によつて行う。
最後に、第3及び第4の解決手段について述べる。理
論的には前記第1及び第2の解決手段で補正は行える
が、実際は磁界調整完了後に何らかの原因でコンバーゼ
ンスがずれることがある。このため、従来用いられてい
る例えば4極マグネツトリングの2枚組合せを再調用と
して付加しておくことにより、出荷後に生じた誤差を調
整することができる。
このように、複数個の磁極片を用いているので、例え
ば磁極片としてFe−Cr−Co合金を用いると、着磁後の温
度変化は−0.03%/℃と従来用いられているものに比べ
約1/10と小さく、温度特性に優れている。
また複数個の磁極片を磁極ホルダーに取付けておくこ
とにより、磁極ホルダーをネツク部に固定した状態にお
いては、磁極片位置が固定しており、着磁用コイルの位
置ずれによる磁極の位置ずれは生じない。また磁極片は
分離しているので、着磁量が大きくなつても隣接する磁
極片間の影響は生じない。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例を図により説明する。第1図
に示すように、カラーブラウン管1には、偏向ヨーク2
とスタテイツクコンバーゼンス及びピユリテイ調整用の
マグネツト装置3が装着されている。まず、偏向ヨーク
2の固定構造について説明し、その後、本発明の主目的
とするマグネツト装置3の構造について説明する。
第1図及び第2図に示すように、従来の偏向ヨーク2
の偏向ヨーク体2aのフアンネル部1a側の外周にはアダプ
タ4が固定されている。アダプタ4は、第3図、第5図
及び第6図に示すように、偏向ヨーク体2aの外径より径
小で、かつフアンネル部1bに挿入される大きさのフアン
ネル挿入穴4aが形成れた本体部4bを有し、この本体部4b
の側面には偏向ヨーク体2aの内側側面2b(第7図参照)
に係合する8個の爪4cが設けられている。また本体部4b
の側面の相対向部には突起部4dが設けられており、偏向
ヨーク体2aには前記突起部4dが入る位置決め用切欠き溝
2c(第7図参照)が設けられている。
従つて、切欠き溝2cに突起部4dを合せてアダプタ4を
偏向ヨーク体2aに押し付けると、爪4cのテーパ部が偏向
ヨーク体2aの外周によつて弾性的に拡がり、爪4cの先端
が偏向ヨーク体2aの内側側面2bに位置すると、爪4cが弾
性復帰して内側側面2bに係合する。即ち、爪4cが内側側
面2bに係合することにより、アダプタ4は偏向ヨーク体
2a(偏向ヨーク2)と一体的に結合され、抜け止めされ
る。また突起部4dが切欠き溝2cに入ることにより、偏向
ヨーク体2aに対してアダプタ4の横方向、縦方向及び回
転方向が位置決めされる。この場合、偏向ヨーク体2と
アダプタ4との密着性を良くするために、アダプタ4の
本体部4bの内壁の一部に予め接着剤を付けて組立る。
前記本体部4bには該本体部4b及び後記するサポート4e
を補強するためのリブ4f及び肉付け部4gが設けられ、ま
た本体部4bの他側面にも補強用の肉付け部4hがフアンネ
ル1aの曲率に沿つて設けられている。前記リブ4fの内側
面には偏向ヨーク体2aの外周に弾性的に係合して偏向ヨ
ーク体2aのねじれ、外周のばらつきを吸収する突起部4i
が設けられている。また本体部4bの外周には図示しない
調整機に取付け固定する際にカラーブラウン管1と偏向
ヨーク2とを位置決めする位置決め用ノツチ4jが設けら
れている。リブ4fで補強されて本体部4bに設けられた4
個の前記サポート4eには雌ねじ部4kが設けられており、
雌ねじ部4kの軸線はフアンネル部1bの外面接触部にほぼ
垂直となつている。
前記サポート4eの雌ねじ部4kには押えボルト5が螺合
されている。押えボルト5は、第3図及び第4図に示す
ように、外径部が前記雌ねじ部4kに螺合する雄ねじ部5a
となつており、中心には接着剤を注入するための中心孔
5bが設けらている。また先端部5cには前記中心孔5bに連
通する複数個のスリツト5dが設けられ、更に先端部5cに
はごむ等の弾性剤よりなる先端パツド6が圧入されてい
る。また先端部5c側の外周には接着剤固定用の傘部5eが
設けられ、この傘部5eには前記スリツト5d間の部分にス
リツト5fが設けられている。ここで、スリツト5dはスリ
ツト5fより幅広に形成されている。また後端部にはトル
クドライバー等が挿入されるドライブ用溝5gが設けられ
ている。また中心孔5bの中間部には直角に穴5hが明けら
れている。
次に偏向ヨーク2のカラーブラウン管1への固定につ
いて説明する。先端パツト6が取付けられた押えボルト
5の雄ねじ部5aをサポート4eの雌ねじ4kに螺合させて、
予め押えボルト5をアダプタ4に取付けておく。次に前
記したようにしてアダプタ4を偏向ヨーク体2aに取付け
る。この場合、アダプタ4の外周の4辺部(パネルコー
ナに対応する部分)に予め図示しないマグネツト片を取
付けておくと、このマグネツト片によりコーナコンバー
ゼンス及び歪等の調整が可能である。またアダプタ4の
リブ4f間のポケツト部4lに同様に図示しないマグネツト
片、鉄片等を後から挿入しても前記した調整はできる。
そこで、偏向ヨーク2の位置調整が完了した後、偏向
ヨーク2とネツク部1b側を従来と同様に締付バンド7と
締付ねじ8で固定する。次にサポート4eに取付けられた
押えボルト5のドライブ用溝5gにトルクドライバー等を
挿入して押えボルト5を回転させると、先端パット6は
フアンネル1aに一定圧力で押付けられる。この場合、先
端パツト6は弾性部材よりなるので、フアンネル1aとの
密着性がよい。即ち、ネツク部1b側の締付部と押えボル
ト5の先端パツト6との突つ張りにより、偏向ヨーク2
はカラーブラウン管1のフアンネル部1aに固定される。
次に中心孔5bから図示しない接着剤を外力で圧入す
る。この場合、中心孔5bに注入された接着は、スリツト
5dより傘部5e内に入つてスリツト5fの方に流れる。ここ
で、スリツト5dと5fは同一方向になく、位置がずれてい
るので、傘部5e内に接着剤が充填されてからスリツト5f
より外部に出るように流れる。従つて、傘部5eはフアン
ネル1aに密着した接着状態で押えボルト5がフアンネル
1aに固定される。また中心孔5bに充填された接着剤の一
部は中心孔5bの中間部に設けられた穴5hよりねじ部4k、
5aに流れるので、ねじ部4k、5aのバツクラツシユ等によ
る位置ずれが防止される。
なお、上記実施例においては、アダプタ4に4個の雌
ねじ部4kを設け、押えボルト5を4個取付けた場合につ
いて説明したが、雌ねじ部4kは3個以上であれば固定機
能を十分はたす。またアダプタ4を用いた場合について
説明したが、偏向ヨーク体2a自体に雌ねじ部4kを設けて
もよい。しかし、本実施例のようにアダプタ4を用いる
と、従来の偏向ヨーク2に取付けることができる利点が
ある。
また偏向ヨーク体2aには、第2図に示すように、弓状
ミスコンバーゼンス補正マグネツト9(9A、9B)がネツ
ク部1bに対して対称に左右一対取付けられている。
次にマグネツト装置3を第8図乃至第13図により説明
する。第8図及び第9図に示すように、カラーブラウン
管1のネツク部1bに取付けられるプラスチツク等の電気
絶縁材よりなる筒状のネツク部取付体10は、つば部10a
を有し、このつば部10aより偏向ヨーク2側には固定用
ロツクリング11、スペーサ13A、再調用マグネツトリン
グ12及びスペーサ13Bが装着されている。ここで、ロツ
クリング11及びマグネツトリング12は回転自在となつて
いる。しかし、スペーサ13A、13Bはロツクリング11締付
け時のマグネツトリング12の共回りを防止するため、ス
ペーサ13A、13Bを凸に、ネツク部取付体10に凹を形成
し、管軸方向には移動可能であるが、回転はできないよ
うになつている。またネツク部取付体10の先端部外周に
は、スタテイツクコンバーゼンス及びピユリテイを調整
するために着磁される複数個の磁極片14A〜14Hが円周状
に埋め込まれたプラスチツク等の電気絶縁材よりなる磁
極ホルダー15が着脱自在に取付けられている。
前記磁極片14A〜14Hは、磁束密度の温度変化が小さい
ことが必要で、Fe−Cr−Coを主成分とする磁石材、希土
類元素とCoの化合物を主成分とする磁石材、Al−Ni−Co
を主成分とする磁石材、Fe−Mnを主成分とする磁石材な
どが適している。これらは、着磁後の磁束密度の温度変
化が−0.03%/℃と従来用いられているものに比べ約1/
10と小さい。このため、動作中にネツク部1aの温度が上
つても磁束密度が小さく、スタテイツクコンバーゼンス
及びピユリテイの調整量の変化は実用上無視できる。な
かでも、Fe−Cr−Coを主成分とする磁石材は、保持力が
300〜800Oeで、コントロール着磁し易く、本発明に用い
る磁極片14A〜14Hとしては好適である。
また磁束密度の温度変化の少ない磁極片14A〜14Hは、
希少金属を用いているので高価であるが、各磁極片14A
〜14Hは小さな体積で良く、微小使用量ですむため、低
コストで実現できる。本実施例では、磁極片14A〜14Hは
例えば3.5mmφ×7mmである。またこれらの磁極片14A〜1
4Hは線材からの切断などで容易に製作可能であり、円環
状あるいはシート状にする場合の製作上の問題はない。
前記ネツク部取付体10への前記磁極ホルダー15の取付
け構造は次のようになつている。磁極ホルダー15には、
第8図、第9図及び第13図に示すように、磁極片14A〜1
4H間の部分に溝部15aが形成されている。ネツク部取付
体10には、第8図乃至第12図に示すように、前記溝部15
aの側壁に係合する爪部10bが形成され、またこの爪部10
b間、即ち磁極片14A〜14Hに対応した部分には絶縁部10c
が形成されている。また爪部10bが弾性を有するように
爪部10bと絶縁部10c間には軸方向にスリツト10dが設け
られている。従つて、ネツク部取付体10の端面より磁極
ホルダー15を押し込むと、磁極ホルダー15の嵌合部15b
により爪部10bが内側にたわみ、嵌合部15bが爪部10bを
乗り越えて爪部10bが溝部15aに位置すると、爪部10bが
その弾性により復帰し、磁極ホルダー15はネツク部取付
体10に取付けられる。
このように、磁極ホルダー15の磁極片14A〜14H間の部
分がネツク部取付体10に嵌合して取付けられるので、ネ
ツク部取付体10の磁極片14A〜14Hに対応した絶縁部10c
は取付け機能を有しない。従つて、絶縁部10cの外径d
φは、ネツク部取付体10の嵌合外径Dφより小さく形
成、又は絶縁部10cを除去することができる。この絶縁
部10cの径小、又は除去した分だけ磁極14A〜14Hをネツ
ク部1bの管壁に近づけることができる。
またネツク部取付体10のつば部10aの前記磁極ホルダ
ー15と反対側には、締付舌片部10eが設けられている。
締付舌片部10eは締付バンド16と締付ボルト17によりネ
ツク部取付体10全体をネツク部1bに固定するため、スリ
ツト10fが設けられて弾性を有するようになついてい
る。
ところで、かかる形状よりなるネツク部取付体10を一
体成形するためには、爪部10bを形成するためのモール
ド型のピンを締付舌片部10e側から挿入する必要があ
る。そこで、つば部10aには爪部10bに対応した軸方向部
分にモールド型のピン挿入用穴10g(第10図参照)が設
けられ、また爪部10bの軸方向延長部に締付舌片部10eが
設けられている。このように爪部10bの延長部に締付舌
片部10eを設けると、ネツク部取付体10をネツク部1bに
強固に固定できる。
一方、磁極ホルダー15をネツク部取付体10に強固に固
定するためには、嵌合部15bを磁極ホルダー15の内周に
均等に設けるのが良く、本実施例では8個の磁極片14A
〜14Hを円周状に均等に配置し、この磁極片14A〜14H間
に嵌合部15bを設けている。
次に磁極片14A〜14Hの着磁について説明する。第1図
に示すように、カラーブラウン管1に偏向ヨーク2及び
マグネツト装置3を取付けた後に、磁極片14A〜14Hに必
要な補正量に対応した着磁を行うことにより、スタテイ
ツクコンバーゼンス及びピユリテイの調整を行う。この
磁極片14A〜14Hの着磁状態を第14図により説明する。同
図において、18b、18g、18rはそれぞれ青、緑、赤の螢
光体を励磁して発光させる3つの電子ビームを示す。な
お、同図(b)乃至(h)においては、18b、18g、18r
はそれぞれb、g、rで図示した。
同図(b)は、gビームは動かさないで、bビームを
+x方向、rビームを−x方向に同量動かす、いわゆる
4極x方向の補正をする場合の着磁状態を示す。
同図(c)は、gビームは動かさないで、bビームを
−y方向、rビームを+y方向に動かす、いわゆる4極
y方向の補正をする場合の着磁状態を示す。
同図(d)は、gビームは動かさないで、b及びrビ
ームをそれぞれ+x方向に、同図(e)は、gビームは
動かさないで、b及びrビームをそれぞれ−y方向に動
かす場合の着磁状態を示す。
同図(f)は、b、g及びrビームをそれぞれ+x方
向に、同図(g)は、b、g及びrビームをそれぞれ+
y方向に動かす場合の着磁状態を示す。
このように、8個の磁極片14A〜14Hを等間隔対称に配
置し、それぞれ8個の磁極の強さをコントロールするこ
とにより、任意の方向の補正ができる。また第14図
(b)乃至(g)の組合せで更に異なつた任意の補正が
できる。例えば、同図(h)の磁界分布は、4極x方向
の補正を行う同図(b)と、4極y方向の補正を行う同
図(c)の磁界分布を組合せたもので、bビームとrビ
ームを互いに逆の斜め方向に補正できる。
なお、上記実施例は、8個の磁極片14A〜14Hによつて
補正する場合について説明したが、6個で調整できる。
即ち、3電子ビーム18b、18g、18rをそれぞれ左右方向
(x方向)、上下方向(y方向)に任意の補正量だけ調
整するには、自由度が6必要であり、この補正には、第
15図(a)に示すように、6個の磁極片14A〜14Fを非対
称に配置することにより実現できる。
例えば、同図(b)は、4極x方向の補正をする場合
(第14(b)と同じ補正)、同図(c)は4極y方向の
補正をする場合(第14図(c)と同じ補正)を示す。
このように、6個の磁極片14A〜14Fの位置は変えず
に、着磁量をコントロールすることにより、任意の方向
の補正ができる。
なお、その説明は省略するが、第16図に示すように、
6個の磁極片14A〜14Fを垂直軸に対称に配置してもよ
い。
ところで、第15図及び第16図の場合には、6個の磁極
片14A〜14Fは等間隔となつてはいない。もし、6個の磁
極片14A〜14Fを第17図のように等間隔、対称な位置に配
置することができれば、部品の精度、取付け位置の精度
を上げる上で好ましい。
第17図(c)は、4極y方向の補正をする場合で、各
磁極の強度の絶対値は全て等しく、結果として形成され
る磁界分布も対称性の良いものとなる。従つて、この場
合は、第15図(c)の磁界分布に比べて磁界の歪み方が
軽減され、電子ビームのフオーカス特性を劣化させるな
どの副作用も少い。しかしながら、磁極片14A〜14Fを対
称に配置いた場合には、第17図(b)に示すような4極
x方向の補正は不可能である。
以上要するに、6個の磁極片14A〜14Fでも補正できる
が、着磁の際の磁界の対称性を考慮すると、8個の磁極
片14A〜14Hを用いるのが好ましい。なお、説明は省略す
るが、磁極片を10個以上用いてもよい。
また上記各実施例は、3電子ビーム18b、18g、18rの
6つの自由度の調整を6個以上の磁極片を用いて行う場
合について説明したが、第18図に示す2個の磁極片14
A、14Bと従来例であげたバリウムフエライト等のシート
状磁石との組合せによつても可能である。以下、この実
施例について説明する。
一般に、磁束密度の温度変化が問題になるのは、補正
量が大きい場合である。何故なら、もともと補正量が少
なければ、温度により磁束密度が変化しても補正量の変
化する割合は少いからである。例えば2つのサイドビー
ムを中央ビームに対して補正磁界が無い状態で、設計的
に互いに反対方向に一定量、例えばパネル上で1〜2mm
離しておくことがしばしばとられる。この場合、このず
れ量Aに対する補正磁界は、製造のばらつきによつて生
ずるずれ量B(例えば0〜0.3mm程度)の2つのサイド
ビームを中央ビームに対して同一方向に補正するような
補正磁界より大きい。そこで、前記ずれ量Aに対する補
正磁界は温度係数の小さい磁極片14A、14Bで作り、他の
補正磁界は安価なバリウムフエライト等のシート状磁石
で構成することが有利になる。
次に、再調整用マグネツトリング12について述べる。
製造のばらつき或は設計的に意識的に作られたずれを8
個の磁極片14A〜14Hまたは6個の磁極片14A〜14Fもしく
は2個の磁極片14A、14Bとシート状磁石で作る磁界で調
整完了した後、何らかの原因でコンバ−ゼンスがずれる
可能性がある。例えば、調整した時点での動作条件がブ
ラウン管をセツトに組込んだ状態と異なることにより、
わずかにスタテイツクコンバーゼンスがずれる場合であ
る。しかし、一旦調整した後、本装置では再調するに
は、各磁極片14A〜14Hの着磁状態を変えなければならな
く困難である。このような状況に対応するために、従来
用いられている4極2枚の組合せよりなるマグネツトリ
ング12を再調用として設けておくことにより、出荷後に
生ずる誤差を調整することができる。
最後に、第2図に示す弓状ミスコンバーゼンス補正マ
グネツト9(9A、9B)について述べる。弓状ミスコンバ
ーゼンスは、第19図に示すように、センタービームgに
対応する中央部水平方向ラスタを正しく水平に調整した
際、サイドビームrが画面左右端で共に上、もう一方の
サイドビームbが共に下、又はその逆となるような色ず
れのことをいう。これは、3電子銃が水平軸から傾いた
誤差をもつて取付けられた場合に発生する。これを補正
するには、一般に、第20図に示すように、管軸上の異な
る2ケ所の位置イ、ロで、r,bビームを上下方向で互い
に逆の方向に2度曲げてやれば良い。即ち、第20図の例
では、イの位置でrビームを上、bビームを下に曲げ、
ついでロの位置でrビームを下、bビームを上に曲げ、
ビームr、bの軌道を修正する。
弓状ミスコンバーゼンス補正マグネツト9は、前記し
たマグネツト装置3と組合せて弓状ミスコンバーゼンス
を補正するためのものであり、第20図の例の場合には、
マグネツト装置3はイの位置でのrビームを上、bビー
ムを下に補正することを行い、弓状ミスコンバーゼンス
補正マグネツト9はロの位置でのビーム軌道修正を行
う。
このロの位置でのビーム軌道修正を行うために、第21
図(a)に示すように、弓状ミスコンバーゼンス補正マ
グネツト9A、9Bは同じ極性に着磁され、rビームとbビ
ームを上下方向互いに逆の方向に動かす補正磁界を作
る。この場合、マグネツト装置3の中の磁極14A〜14H又
は14A〜14Fは、第14図(c)又は第15図(c)に示すよ
うな磁界成分を含むように着磁すれば良い。
なお、第21(a)では弓状ミスコンバーゼンス補正マ
グネツト9A、9Bは水平軸上に配置する構成を示したが、
同図(b)に示すように、垂直軸上に配置しても同様の
効果が得られる。
なお、上記実施例においては、磁極ホルダー15とネツ
ク部取付体10とを別体で構成したが一体で成形してもよ
い。しかし、本実施例のように構成すると、再調用マグ
ネツトリング12の取付けが容易になる。またネツク部取
付体10と偏向ヨーク体2aとも一体成形してもよい。この
場合には、ネツク部側の固定は締付バンド16と締付ボル
ト17のみでよく、締付バンド7及び締付ボルト8が省略
できる。
また上記実施例においては、偏向ヨーク2のフアンネ
ル側固定手段は押えねじ5によつて行つたが、従来と同
様にクサビによつてもよい。しかし、本実施例のように
構成すると、押えボルト5の先端がフアンネル1aに一定
圧力で押付けられて偏向ヨーク2は固定されるので、偏
向ヨーク2の位置ずれが少なくなり、最終調整でのコン
バーゼンス及びピユリテイ調整不良が防止できる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、スタテイツクコンバーゼンス及びピ
ユリテイ調整をネツク部に配設された温度係数の小さな
複数個の独立した磁極片によつて行うので、温度特性が
優れている。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例になる偏向ヨーク付きカラー
ブラウン管の側面図、第2図は第1図の偏向ヨーク部分
の拡大側面図、第3図は偏向ヨークのフアンネル側固定
手段の断面図、第4図は第3図の矢印A方向より見た矢
視図、第5図はアダプタの裏面図、第6図は第5図のB
−B線断面図、第7図は偏向ヨーク体の部分斜視図、第
8図はマグネツト装置の半断面図、第9図は第8図の左
側面図、第10図はネツク部取付体の正面図、第11図は第
10図の側面図、第12図は第10図の矢視B部の部分図、第
13図は磁極ホルダーの正面図、第14図乃至第17図は磁極
片の着磁状態と電子ビームの動きの関係を示し、第14図
(a)乃至(h)は8個の磁極片を有する第1実施例の
説明図、第15図(a)乃至(c)は6個の磁極片を有す
る第2実施例の説明図、第16図は6個の磁極片を有する
第3実施例の説明図、第17図(a)乃至(c)は前記第
2実施例の6個の磁極片を対称的に配置した場合の説明
図、第18図は2個の磁極片を有する第4実施例の説明
図、第19図は弓状ミスコンバーゼンスの説明図、第20図
は弓状ミスコンバーゼンスの補正の説明図、第21図
(a)(b)は弓状ミスコンバーゼンス補正マグネツト
による補正の説明図である。 1……カラーブラウン管、1a……フアンネル、1b……ネ
ツク部、2……偏向ヨーク、4……アダプタ、5……押
えボルト、7……締付バンド、8……締付ねじ、10……
ネツク部取付体、12……再調用マグネツトリング、14A
〜14H……磁極片、15……磁極ホルダー、18b、18g、18r
……電子ビーム。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ▲吉▼岡 洋 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日 立製作所茂原工場内 (56)参考文献 特開 昭63−138633(JP,A) 特開 昭61−220252(JP,A) 実開 昭52−68118(JP,U) 実開 昭59−47958(JP,U) 特公 昭51−45936(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01J 29/46 - 29/82

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カラーブラウン管と、このカラーブラウン
    管の3電子ビームを偏向させる偏向ヨークと、この偏向
    ヨークを前記カラーブラウン管に固定するネック側固定
    手段及びファンネル側固定手段と、ネック部側に配設さ
    れ、スタティックコンバーゼンス及びピュリティ調整時
    に着磁された2個の磁極片を有する磁極手段と、ネック
    部に巻き付けられ、同様にスタティックコンバーゼンス
    及びピュリティ調整時に着磁されたシート状磁石とを具
    備することを特徴とする偏向ヨーク付きカラーブラウン
    管。
  2. 【請求項2】カラーブラウン管と、このカラーブラウン
    管の3電子ビームを偏向させる偏向ヨークと、この偏向
    ヨークを前記カラーブラウン管に固定するネック側固定
    手段及びファンネル側固定手段と、ネック部側に配設さ
    れ、スタティックコンバーゼンス及びピュリティ調整時
    に着磁された2個の磁極片を有する磁極手段と、ネック
    部に巻き付けられ、同様にスタティックコンバーゼンス
    及びピュリティ調整時に着磁されたシート状磁石と、ネ
    ック部に回転自在に装着され、予め着磁された再調用マ
    グネットリングとを具備することを特徴とする偏向ヨー
    ク付きカラーブラウン管。
  3. 【請求項3】前記磁極片は、Fe−Cr−Coを主成分とする
    磁石材、希土類元素とCoの化合物を主成分とする磁石
    材、Al−Ni−Coを主成分とする磁石材、Fe−Mnを主成分
    とする磁石材等からなることを特徴とする請求項1また
    は請求項2記載の偏向ヨーク付きカラーブラウン管。
  4. 【請求項4】前記磁極手段は、前記磁極片が取付けられ
    た磁極ホルダーと、ネック部に取付けられ、前記磁極ホ
    ルダーが固定されたネック部取付体とからなることを特
    徴とする請求項1または請求項2記載の偏向ヨーク付き
    カラーブラウン管。
  5. 【請求項5】前記ファンネル側固定手段は、偏向ヨーク
    体のファンネル側または前記偏向ヨーク体のファネル側
    外周に固定されたアダプタに、ファネルにほぼ垂直に3
    個以上の雌ねじ部を設け、前記雌ねじ部に押えボルトを
    螺合させてなり、前記押えボルトを前後動させて固定す
    ることを特徴とする請求項1または請求項2記載の偏向
    ヨーク付きカラーブラウン管。
  6. 【請求項6】前記再調用マグネットリングは、前記磁極
    片の抗磁力の1.3倍以上の抗磁力を有することを特徴と
    する請求項2記載の偏向ヨーク付きカラーブラウン管。
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