JP2871587B2 - 無線通信装置 - Google Patents

無線通信装置

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JP2871587B2
JP2871587B2 JP8092082A JP9208296A JP2871587B2 JP 2871587 B2 JP2871587 B2 JP 2871587B2 JP 8092082 A JP8092082 A JP 8092082A JP 9208296 A JP9208296 A JP 9208296A JP 2871587 B2 JP2871587 B2 JP 2871587B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動体通信に用い
られる無線通信装置に関し、特に移動機側における回線
状態を監視しながらデータ伝送を行うことを可能にした
無線通信装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】移動無線機に接続されるデータ伝送端末
を利用して移動無線機相互間、あるいは基地局との間で
データ伝送を行う場合、移動無線機の移動に伴う回線状
態によってデータ伝送品質が劣化されるおそれがある。
このため、従来では、通信の可能/不可能を表示するた
めに、通信機の表示器に圏外/圏内の表示や受信電界レ
ベルの表示を行うものが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の無線
通信装置では、前記したような圏内表示や、受信電界レ
ベルが有効レベルであることを示す表示が出ている場合
には、データ伝送の要求があった場合には、これに対応
してリアルタイムに基地局や他の移動無線機との間での
接続が行われ、データ伝送が行われている。このため、
マルチパス、フェージング等でデータ伝送品質の低下の
恐れがある状態でも、データ伝送が行われるため、デー
タ伝送の品質の劣化が頻繁に生じている。この理由とし
ては、圏内表示や受信電界レベルは移動機における音声
の通信の判定レベルを基準にしているため、この判定レ
ベルがそのままデータ伝送の適否の判定とはならないた
めである。
【0004】また、このような無線通信装置では、通信
回線の状態が悪い場合においてもデータ伝送を行うこと
は可能であるため、結果としてデータの再送、回線の切
断や回線の再接続が繰り返し行われることになり、トラ
フィック増加の一因となっていた。その理由は、音声通
信は音声の一部が抜けても前後の言葉かは抜けた言葉を
理解できる冗長性がある。しかし、データ伝送は、一つ
のデータが抜けてもデータの信頼性に影響を及ぼすた
め、データの再送等を行い信頼性を高めているためであ
る。
【0005】本発明の目的は、データ伝送を通信回線の
良好な状態のときにのみ行うようにすることで、前記し
たデータ伝送の品質の劣化やトラフィックの無用な増加
を回避することを可能にした無線通信装置を提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の無線通信装置
は、相手局から送出されるアイドル信号を受信し、この
アイドル信号に基づいて無線回線の状態を判定する手段
と、この判定結果から無線回線の状態が一定の条件を満
たす場合に相手局との無線回線を接続する手段と、無線
回線が接続されたときに相手局との間でデータ伝送を行
う手段とを備えアイドル信号の受信電界レベルが一定
レベル以上で、誤り率が一定基準以下のときに無線回線
の接続を行う構成とされる。また、伝送を行うデータを
蓄積する記憶手段を有し、無線回線が接続されたときに
蓄積されているデータを相手局に伝送するように構成さ
れる。
【0007】例えば、本発明の無線通信装置の好ましい
構成としては、相手局から送出されるアイドル信号を受
信し、かつデータの送受信が可能な無線部と、受信した
アイドル信号を復調しかつ送受するデータを変復調する
変復調手段と、復調されたアイドル信号の受信電界レベ
ルと誤り率を検出して無線回線の状態を判定するCPU
と、データを蓄積する記憶手段とを備え、前記CPUは
前記受信電界が所定レベル以上で、前記誤り率が一定以
下のときに無線回線の状態が良好と判定し、前記変復調
手段と無線部とを動作状態に制御する構成とされる。ま
た、無線回線の状態に基づいてデータ伝送の可否を表示
する表示器を備えることが好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。図1は本発明の無線通信装置のシス
テム構成図であり、特に移動無線機の内部構成を示す図
である。移動無線機Tは無線回線を介して基地局Cに接
続される。基地局Cは、常時、あるいは間欠的に移動無
線機Tに対してアイドル信号を送出すること可能とさ
れ、移動無線器Tはこのアイドル信号を受信し、これに
基づいて基地局Cとの間の無線回線の状態が判定され
る。
【0009】すなわち、移動無線機Tには、前記基地局
Cとの間の無線接続を行う無線部11と、送信信号を変
調し受信信号を復調するモデム部12と、データを予め
定められたフォーマットに変換しあるいはその逆を行う
コーデック部13と、外部の情報端末装置20と前記コ
ーデック部13とを接続してデータを授受するためのデ
ータインターフェース14と、このデータを一時蓄積す
る記憶手段としてのRAM15と、少なくとも前記無線
部11でのデータの送受信を制御するとともに、信号解
析を行うためのCPU16と、CPU16の出力に基づ
いて表示器17に表示を行うための制御を行う表示回路
18とを備えている。
【0010】ここで、前記CPU16における信号解析
としては、無線部11で受信され、モデム部12で復調
され、コーディック部13でデコードされた信号に基づ
いてその受信電界強度や、受信信号における誤り率を認
識し、認識された結果を予め定められた基準値と比較し
て無線回線の品質を判定することを行うように構成され
る。そして、この判定の結果、回線品質がフェージング
等の影響を受けず安定している場合には、表示回路18
に信号を送出し、表示器17に例えば“DATA O
K”と表示させ、同時にRAM15に蓄積されているデ
ータをコーディック部13でコード化し、モデム部12
で変調し、無線部11から送信を行う。また、無線部1
1で受信した信号を復調し、かつデコードしてRAM1
5に記憶させる。一方、回線品質が不安定と判定された
場合には、表示回路18により表示器17に、例えば
“DATA NG”と表示し、無線部11での送受信を
停止状態とする。
【0011】図2は図1に示した移動無線機での動作を
説明するためのフローチャートであり、これを参照して
データ伝送の動作を説明する。まず、基地局Cでは連続
的、或いは間欠的にアイドル信号を送信しており、移動
無線機Tではこのアイドル信号を受信する(S1)。無
線部11で受信されたアイドル信号は、モデム部12、
コーディック部13で復調され、CPU16において前
記したように信号の解析が行われる(S2)。そして、
このアイドル信号の解析により、無線部11からの電界
検出レベルを予め定められた基準と比較し(S3)、基
準以下であれば、CPU16は表示器17に“DATA
NG”の表示を出し、次のアイドル信号の解析を行う
(S4)。
【0012】一方、電界検出レベルが定められた基準以
上であれば、次にデータの誤り率を判定する(S5)。
誤り率が予め定められた基準以上であれば、CPU16
は表示器17に“DATA NG”の表示を出し(S
4)、次のアイドル信号の解析を行う。そして、誤り率
が定められた基準以下であった場合には、移動無線機T
と基地局Cの無線回線の品質はフェージング、マルチパ
ス等の妨害を受ける状態でなく、安定したDATA通信
が行える条件にあると判定し、CPU16は表示器17
に“DATA OK”の表示を出す(S6)。
【0013】次いで、CPU16はデータインターフェ
ース14を介してRAM15の状態を確認する(S
7)。RAM15にデータ伝送するデータが蓄積されて
いない時は、次のアイドル信号の解析を行う。RAM1
5にデータが蓄積されている場合、CPU16は基地局
Cと通信回線を接続するよう無線部11を制御する(S
8)。そして、基地局Cとの回線が接続された後、RA
M15に蓄積されているデータをコーディック部13で
コード化し、モデム部12で変調し、無線部11から基
地局Cに向けて送信する(S9)。RAM15に蓄積さ
れているデータが全て送出された後は、基地局Cとの無
線回線を切断してデータ伝送を終了し(S10)、次の
アイドル信号の解析を行う。
【0014】なお、CPU16においては、アイドル信
号の解析は一定の時間毎に実施し、表示器17の表示の
更新及びRAM15のデータ蓄積の有無を判定する。こ
れにより、リアルタイムでのデータ伝送が可能となる。
したがって、この機能を利用すれば、移動無線機の操作
者はデータ伝送を行う際に、1回だけデータ送出のため
の操作をしておけば、その後は移動無線機が自動的に回
線状態を判定し、回線品質が良好なタイミングでデータ
伝送を実行するので、操作者はデータが送れたか、送れ
なかったかを気に留めることなく、確実なデータ伝送が
実現できる。
【0015】また、逆に基地局から移動無線機に対して
データを伝送する場合にも利用することが可能である。
この場合には、基地局Cでは、トラフィックの余裕のあ
る場合に、間欠的なタイミングで複数回のデータ伝送を
行い、移動無線機TではCPU16が回線状態を判定
し、良好なタイミングにおいて無線部11を受信状態に
設定し、データを受信する。受信されたデータはモデム
部12で復調され、コーディック部13でデコードさ
れ、データインターフェース14を介してRAM15に
蓄積され、操作者の要求に応じて情報端末装置20に出
力される。そして、データを受信したことを基地局Cに
送信することで、基地局Cではデータの送信が完了した
ことを確認し、データ伝送が完了される。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、相手局か
ら送出されるアイドル信号を受信し、このアイドル信号
に基づいて受信電界と誤り率を検出し、これら受信電界
が所定レベル以上で、前記誤り率が一定以下のときに
手局との無線回線を接続してデータ伝送を行う構成とさ
れているので、高品質のデータ伝送が実現できるととも
に、データ伝送の再送や回線の断あるいは再接続等の発
生を抑制し、データ伝送が効率的に行えることになる。
これにより、トラフィックの低下が可能になり、加入者
数量多くすることができるという効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシステム構成と移動無線機の内部構成
を示すブロック図である。
【図2】本発明の移動無線機における動作を説明するた
めのフローチャートである。
【符号の説明】
C 基地局 T 移動無線機 11 無線部 12 モデム部 13 コーディック部 14 インターフェース 15 RAM 16 CPU 17 表示器 18 表示回路

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無線回線を利用してデータ伝送を行う移
    動無線機を備える無線通信装置において、相手局から送
    出されるアイドル信号を受信し、このアイドル信号に基
    づいて無線回線の状態を判定する手段と、この判定結果
    から無線回線の状態が一定の条件を満たす場合に相手局
    との無線回線を接続する手段と、無線回線が接続された
    ときに相手局との間でデータ伝送を行う手段とを備え
    前記無線回線の状態を判定する手段は、前記アイドル信
    号の受信電界レベルが一定レベル以上で、誤り率が一定
    基準以下のときに無線回線の状態が一定の条件を満たす
    と判定し、前記無線回線を接続する手段において無線回
    線の接続を行うことを特徴とする無線通信装置。
  2. 【請求項2】 伝送を行うデータを蓄積する記憶手段を
    有し、無線回線が接続されたときに蓄積されているデー
    タを相手局に伝送する請求項1に記載の無線通信装置。
  3. 【請求項3】 相手局から送出されるアイドル信号を受
    信し、かつデータの送受信が可能な無線部と、受信した
    アイドル信号を復調しかつ送受するデータを変復調する
    変復調手段と、復調されたアイドル信号の受信電界レベ
    ルと誤り率を検出して無線回線の状態を判定するCPU
    と、データを蓄積する記憶手段とを備え、前記CPUは
    前記受信電界が所定レベル以上で、前記誤り率が一定以
    下のときに無線回線の状態が良好と判定し、前記変復調
    手段と無線部とを動作状態に制御することを特徴とする
    無線通信装置。
  4. 【請求項4】 無線回線の状態に基づいてデータ伝送の
    可否を表示する表示器を備える請求項1ないしのいず
    れかに記載の無線通信装置。
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