JP2871209B2 - 可変ピッチプロペラのピッチ制御装置 - Google Patents

可変ピッチプロペラのピッチ制御装置

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JP2871209B2 JP3222053A JP22205391A JP2871209B2 JP 2871209 B2 JP2871209 B2 JP 2871209B2 JP 3222053 A JP3222053 A JP 3222053A JP 22205391 A JP22205391 A JP 22205391A JP 2871209 B2 JP2871209 B2 JP 2871209B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジンにより回転さ
せられる可変ピッチプロペラのピッチを制御する可変ピ
ッチプロペラのピッチ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の可変ピッチプロペラのピッチ制御
装置は、例えば特開昭60ー76499号公報に開示さ
れているように、航空機の運行中におけるマッハ数、高
度、大気全温、エンジン軸出力等の運転データに基づい
て、プロペラの作動効率(プロペラ効率)が最大になる
ようにプロペラピッチおよびプロペラ回転数を制御して
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した航
空機に対しては、プロペラ効率とは別に離陸前において
は離陸滑走距離をより短くしまた巡航状態に入ったら騒
音をより低くしたいという要求がある。このため、上記
航空機においては、通常エンジンを最大出力かつ最高回
転数にし、低速時の推力を高めて離陸滑走距離を少なく
するようにしている。しかし、航空機が離陸して機体速
度が増加すると、図8にて同一エンジン出力での機体速
度Vi ー推力T図における最低ピッチ高回転数曲線I に
示すように、プロペラを低ピッチ高回転数にて使用する
ことによっては推力の増大は望めず逆に推力が低下する
ような場合もある。また、プロペラの回転数が高いとプ
ロペラの騒音が高くなるという問題があり、さらにプロ
ペラを長時間高回転数にて使用するとエンジンの耐久性
が劣化するという問題もある。これに対し、航空機の離
陸前からプロペラを高ピッチ低回転数に設定した場合に
は、上記したプロペラの騒音とエンジンの耐久性の問題
は解消されるが、前記図8の最高ピッチ低回転数曲線II
に示すように、離陸前においてエンジンの推力が低下し
離陸滑走距離が長くなるという問題がある。本発明は、
上記課題を解決しようとするもので、航空機の離陸滑走
距離を最小限にしつつプロペラの騒音をできる限り低く
しかつエンジンの耐久性を高めるような可変ピッチプロ
ペラのピッチ制御装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の構成上の特徴
は、図1に示すように、プロペラのピッチを変更可能な
可変ピッチ機構1を有する航空機に適用され、プロペラ
を回転させるエンジンの回転数を検出するエンジン回転
数検出手段2と、エンジンのスロットル開度を検出する
スロットル開度検出手段3と、前記検出されたスロット
ル開度に基づいて同スロットル開度に略比例して変化す
るエンジンの目標回転数を設定する目標回転数設定手段
4と、前記設定されたエンジンの目標回転数が前記検出
されたエンジン回転数よりも大きいときプロペラのピッ
チを小さくし、かつ同設定されたエンジンの目標回転数
が同検出されたエンジン回転数よりも小さいときプロペ
ラのピッチを大きくするように可変ピッチ機構1を制御
するピッチ制御手段5とを備えた可変ピッチプロペラの
ピッチ制御装置であって、航空機の機体速度を検出する
機体速度検出手段6と、機体速度が大きくなるにしたが
って補正後のエンジンの目標回転数が小さな値になるよ
うに、前記設定されたエンジンの目標回転数を前記検出
された機体速度に応じて補正する目標回転数補正手段7
とを設けたことにある。この場合、目標回転数補正手段
7を、前記検出された機体速度が離陸時の機体速度を表
す所定値よりも大きいとき略一定値となり、同検出され
た機体速度が同所定値よりも小さいとき前記一定値より
も大きな値となる補正係数を決定する補正係数決定手段
7aと、前記設定されたエンジンの目標回転数に前記決
定した補正係数を乗算して同目標回転数を補正する演算
手段7bとで構成できる。
【0005】
【発明の作用・効果】上記のように構成した請求項1に
係る発明においては、エンジン回転数検出手段2及びス
ロットル開度検出手段3がエンジンの回転数及びスロッ
トル開度をそれぞれ検出し、目標回転数設定手段4が前
記検出されたスロットル開度に略比例したエンジンの目
標回転数を設定して、ピッチ制御手段5が、前記設定さ
れたエンジンの目標回転数が前記検出されたエンジン回
転数よりも大きいときプロペラのピッチを小さくするよ
うに可変ピッチ機構1を制御するとともに、前記設定さ
れたエンジンの目標回転数が前記検出されたエンジン回
転数よりも小さいときプロペラのピッチを大きくするよ
うに可変ピッチ機構1を制御する。したがって、エンジ
ンの実際の回転数は、スロットル開度に略比例して変化
する目標回転数に追従することになる。一方、機体速度
検出手段6は航空機の機体速度を検出していて、目標回
転数補正手段7が、機体速度が大きくなるにしたがって
補正後のエンジンの目標回転数が小さな値になるよう
に、前記設定されたエンジンの目標回転数を前記検出さ
れた機体速度に応じて補正する。なお、前記目標回転数
の補正は、例えば請求項2に記載のような補正係数決定
手段7a及び演算手段7bにより行われる。したがっ
て、図8の機体速度Vi−推力T特性に示すように、機
体速度が低いときには最低ピッチ高回転数曲線Iに従っ
た特性でプロペラが回転制御され、機体速度が高いとき
には最高ピッチ低回転速度曲線IIに従った特性でプロ
ペラが回転制御される。その結果、航空機が離陸前の機
体速度の低い状態にあるときには大きな推力が得られ、
航空機の急激な加速が可能となり、その離陸滑走距離を
短くすることができる。一方、航空機が巡航高度に達し
機体速度の高い状態になると、推力の低下を回避した上
で、プロペラの騒音を離陸滑走時に比べて大幅に減少さ
せることができる。また、エンジンの耐久性上問題とな
る高回転数でのエンジンの使用が航空機の離陸滑走時に
限られるので、エンジンの耐久性をより高めることがで
きる。
【0006】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図2は、単発飛行機に適用される本発明による
可変ピッチプロペラのピッチ制御装置を概略的に示した
もので、このピッチ制御装置は可変ピッチ機構10と油
圧制御回路20と電子制御装置30により構成されてい
る。
【0007】可変ピッチ機構10は、図3に示すよう
に、軸方向へのみ移動可能なピストン11aとリターン
スプリング11bを備える油圧シリンダ11と、この油
圧シリンダ11のピストン11aと一体的に軸方向へ移
動するピン12と、このピン12が嵌合するカム孔13
aを有していてエンジン(図示省略)によって回転され
るハウジング14に回転可能にかつ軸方向へ移動不能に
組み付けられたハブ13と、このハブ13の一端に一体
的に形成されたギア13bと、ハウジング14に回転可
能かつ軸方向へ移動不能に組み付けられたプロペラブレ
ード15の一端に一体的に形成されて前記ギア13bに
かみ合うギア15a等によって構成されていて、油圧制
御回路20から油圧シリンダ11に付与される作動油に
よりピストン11aが図示右方に移動すると、プロペラ
ブレード15が図示矢印P方向に回転して当該プロペラ
ブレード15のピッチが高ピッチに変更されるようにな
っている。
【0008】油圧制御回路20は、図2に示すように、
エンジンによって駆動されるオイルポンプ21と、この
オイルポンプ21から吐出される油圧を一定にするレギ
ュレータ弁22と、前記油圧シリンダ11に供給される
作動油の流量を制御する電磁流量制御弁23及び絞り2
4等によって構成されている。電磁流量制御弁23は、
スプリングセンタ型の3ポート電磁弁であって、電子制
御装置30による各ソレノイドa,bへの励磁電流付与
値に応じて油圧シリンダ11への作動油の供給量及び排
出量を制御可能であり、各ソレノイドa,bの非通電時
には図示中立位置に保持されて油圧シリンダ11に接続
されたポート23aがオイルポンプ21に接続されたポ
ート23b及び油溜25に接続されたポート23cから
遮断され、ソレノイドaの通電時には電磁弁が図示上方
に移動してポート23aとポート23bとが連通され、
ソレノイドbの通電時には電磁弁が図示下方へ移動して
ポート23aとポート23cとが連通されるように構成
されている。なお、絞り24は、油圧シリンダ11に供
給される作動油の一部を常に油溜25に逃がすものであ
り、電磁流量制御弁23の非制御状態(たとえば、電子
制御装置30等の故障時)において油圧シリンダ11内
の作動油を逃がしてプロペラブレード15のピッチを低
ピッチ(一般に知られている単発飛行機におけるフェイ
ルセーフ側)にするものである。
【0009】電子制御装置30は、当該飛行機の機体速
度を検出する機体速度センサ31と、当該飛行機のプロ
ペラを駆動するエンジンの回転数を検出するエンジン回
転数センサ32、エンジンの負荷を決定するスロットル
の開度を検出するスロットル開度センサ33、マイクロ
コンピュータ34等によって構成されていて、各センサ
31〜33はマイクロコンピュータ34にそれぞれ接続
されている。マイクロコンピュータ34は、各センサ3
1〜33との信号の授受などを行うインターフェース
と、演算処理を行うCPUと、同CPUが実行するフロ
ーチャートに対応した図7に示すプログラム及び同プロ
グラムの処理に必要な図4〜図6に示すマップ等を記憶
するROMと、CPUが上記プログラムの実行時に変数
などを一時的に記憶させるRAM等を共通のバスに接続
して構成されている。
【0010】ROMに記憶されたマップは、スロットル
開度TAiとエンジンの目標回転数基準設定値NBS(図4
参照)、機体速度Vi と回転数補正係数k(図5参照)
及び目標回転数補正設定値Nsetとエンジン回転数NEi
の差(以下、回転数差という)ΔNEiと制御量A(図6
参照)の関係を示す3種類の二次元マップである。エン
ジンの目標回転数基準設定値NBSは、スロットル開度の
0近傍を除いて検出スロットル開度TAiに略比例するよ
うに規定されている。回転数補正係数kは、機体速度V
iが0から離陸時の値Vi0に至るまでは直線的に減少
し、Vi=Vi0において1となり、Vi0 以上では1以下
の略一定値になるように定められている。k値を機体速
度Vi が離陸時の値Vi0に至るまで直線的に減少させる
ようにした理由は、離陸前後での急激なプロペラブレー
ドのピッチの変動により、エンジンに急激に変動する負
荷を加えることを避けるためである。制御量Aは、回転
数差ΔNEiに略比例する量として規定され、回転数差Δ
NEiに基づいて作動油を制御する電磁流量制御弁23へ
の通電量を表すもので、Aが正の場合は油圧シリンダ1
1から作動油を油量Q1 排出させ、Aが負の場合は油圧
シリンダ11に作動油を油量Q1 供給することを意味す
る。ここで、制御量Aと作動油量Qは比例関係にある。
これら各マップは、可変ピッチプロペラの特性とエンジ
ン特性等を考慮した理論的考察を経て導かれたものであ
る。
【0011】マイクロコンピュータ34には、各センサ
31〜33が出力する検出信号が入力される信号線が接
続されると共に、電磁流量制御弁23の各ソレノイド
a,bに対して励磁電流を通電させるか否かの制御信号
を出力する制御信号線が接続されている。
【0012】つぎに、上記のように構成した実施例の動
作について説明する。エンジンの始動が開始されるとマ
イクロコンピュータ34では、CPUが図7に示すプロ
グラムの実行をステップ50にて開始し、ステップ51
にて各種変数の初期化などを行う初期設定処理を実行し
た後、ステップ52〜58からなる一連の処理を繰り返
し実行する。
【0013】初期設定処理の終了後、CPUはステップ
52にて各センサ31〜33からの検出信号より各検出
データを読み込む。すなわち、機体速度センサ31が検
出した飛行機の機体速度Vi と、エンジン回転数センサ
32が検出した検出エンジン回転数NEiと、スロットル
開度センサ33が検出した検出スロットル開度TAiとが
インターフェースを介して読み込まれ、CPUは各デー
タをRAMの所定領域に記憶させる。つぎに、CPUは
ステップ53にて現在の検出スロットル開度TAiにおけ
るエンジンの目標回転数基準設定値NBS を(NBS,TA
i)マップ より決定し、さらにステップ54にて機体速
度Viにおける目標回転数補正係数kを(k,Vi)マッ
プより決定する。つぎに、CPUはステップ55にて下
記数式1により目標回転数補正係数kと目標回転数基準
設定値NBSを用いて目標回転数補正設定値Nsetを算出
する。
【数1】Nset=k・NBSCPUはステップ56にて目
標回転数補正設定値Nset と検出エンジン回転数NEi
の差ΔNEiを算出し、この回転数差算出値ΔNEiに基づ
いてステップ57にて(A,ΔNEi)マップ より制御
量Aを決定する。
【0014】この制御量Aに基づいてCPUはステップ
58にて作動油量等を調整するため、電磁流量制御弁2
3のソレノイドa,bに通電させる励磁電流の値を規定
する制御信号を出力する。すなわち、CPUはAが正の
場合はAの値に基づく励磁電流をソレノイドbに流入さ
せて作動油を油量Qだけ油圧シリンダ11から油溜25
に排出させ、プロペラブレード15のピッチを小さくし
てエンジン回転数NEiを増加させ目標回転数補正設定値
Nset に合わせる。一方Aが負の場合は、CPUはAの
値に基づく励磁電流をソレノイドaに流入させて作動油
を油量Qだけオイルポンプ21によって油圧シリンダ1
1に供給させ、プロペラブレード15のピッチを大きく
してエンジン回転数NEiを減少させ目標回転数補正設定
値Nsetに合わせるように制御する。
【0015】ここで、数式1と(k,Vi)マップ から
明らかなように、機体速度Vi がVi0以下すなわち航空
機が離陸前の機体速度の低い状態にあるときは、目標回
転数補正係数kは1より大きな値に規定されているの
で、目標回転数補正設定値Nset は目標回転数基準設定
NBSより大きな値に補正され、この目標回転数補正設
定値Nset とエンジン回転数NEiの差に基づいてプロペ
ラのピッチをより低ピッチにしエンジン回転数を高くす
ることにより大きな推力が得られ(図8の点線で示す補
正曲線III 参照)、最大出力近辺にて飛行機は速やかに
加速され離陸滑走距離を短くすることができる。一方、
機体速度ViがVi0 以上すなわち航空機が巡航状態に入
り機体速度の高い状態になると、目標回転数補正係数k
は離陸時を境として1より小さな値に規定されているの
で、目標回転数補正設定値Nset は目標回転数基準設定
値NBSより小さな値に補正され、この目標回転数補正設
定値Nset とエンジン回転数NEiの差に基づいて、最大
出力近辺にてプロペラのピッチをより高ピッチにしエン
ジン回転数を低くすることにより(図8の補正曲線III
参照)、巡航時におけるプロペラの騒音を離陸滑走時に
くらべて大幅に減少させることができる。また、高回転
数でのエンジンの使用が飛行機の離陸滑走時に限られ、
巡航時には高プロペラピッチ低回転数で使用されるの
で、エンジンの耐久性を高めることができる。以上のよ
うに、エンジンの出力が最大出力の近辺の同一値におい
て、図9に示すように、エンジン回転数をプロペラブレ
ードのピッチを変えることにより、高回転数N1 と低回
転数N2 とを実現することができ、エンジンが高回転数
の離陸滑走時においては飛行機は大きな加速が得られ離
陸滑走距離を短くすることができ、また低回転数の巡航
時においては、プロペラ騒音を減少させることができる
と共に、エンジンの寿命を高めることができる。
【0016】なお、上記実施例においては、目標回転数
補正係数kは、図5のマップに示すように、機体速度V
i が離陸時の値Vi0に至るまでは1以上に規定され、こ
の補正係数kにより目標回転数補正設定値Nset が目標
回転数基準設定値NBSより大になるように補正され、機
体速度Vi が離陸後の値Vi0になるとkは1以下に規定
され、この補正係数kにより目標回転数補正設定値Nse
t が目標回転数基準設定値NBSより小になるように補正
されるが、目標回転数補正係数kを規定するマップの他
の例としては図10に示す3つの例が考えられる。第1
の例として、図10(a) に示すように、予め目標回転数
基準設定値NBSを機体速度Vi が高いとき騒音が低くな
るように設定し(k=1)、機体速度Vi が低いときは
kを1以上の値に設定してエンジンが高回転数になるよ
うに目標回転数基準設定値NBSを補正してもよい。ま
た、第2の例として、図10(b) に示すように、予め目
標回転数基準設定値NBSを低く設定し、機体速度Vi
高いときは適度の推力を維持しつつプロペラの騒音が低
くなるようにkを1以上の所定値に設定し、機体速度V
i が低いときは最大推力を得るために機体速度Vi が高
いときのkの値より大きなkの値を設定して目標回転数
基準設定値NBSを補正するようにしてもよい。さらに第
3の例として、図10(c) に示すように、目標回転数基
準設定値NBSを機体速度Vi が低いとき最大推力が得ら
れるように設定し、機体速度Vi が高いときは騒音を低
くするために機体速度Vi が低いときのkの値よりkの
値を低くし、エンジンを低回転数側にするように目標回
転数基準設定値NBSを補正してもよい。
【0017】また、上記実施例においてはエンジン出力
が略同一の場合について説明したが、離陸前のエンジン
の出力を離陸後のエンジン出力より高く設定することに
より、離陸滑走距離をさらに短くすることができる。ま
た、過給制御との組合せにより離陸前のエンジン出力を
さらに高めることも可能である。さらに、離陸前にスク
ランブル回転を用いることによりさらに離陸性能の向上
を図ることが可能である。
【0018】さらに、上記実施例においてはエンジンの
目標回転数を、検出スロットル開度から直接求めている
が、出力レバーの操作量等を電子制御装置にて演算処理
することにより間接的に目標回転数を求めるようにして
もよく、また機体速度等の出力レバーの操作に基づいて
規定される出力量から求めるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】特許請求の範囲に記載した本発明の構成に対応
するクレーム対応図である。
【図2】本発明の一実施例に係るピッチ制御装置を示す
概略図である。
【図3】同ピッチ制御装置の可変ピッチ機構を示す要部
断面図である。
【図4】スロットル開度TAiとエンジンの目標回転数基
準設定値NBSとの関係を示すマップである。
【図5】機体速度Viと目標回転数補正係数kの関係を
示すマップである。
【図6】目標回転数補正設定値Nsetとエンジン回転数
NEi の差ΔNEiと制御量A の関係を示すマップであ
る。
【図7】図2のマイクロコンピュータにて実行されるプ
ログラムのフローチャートである。
【図8】同一エンジン出力における機体速度Vi と推力
Tの関係を示す図である。
【図9】エンジン回転数NEiとエンジン出力Ps の関係
を示す図である。
【図10】機体速度Vi と目標回転数補正係数kの関係
を示すマップの他の例である。
【符号の説明】
10…可変ピッチ機構、15…プロペラブレード、20
…油圧制御回路、31…機体速度センサ、32…エンジ
ン回転数センサ、33…スロットル開度センサ、34…
マイクロコンピュータ。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プロペラのピッチを変更可能な可変ピッ
    チ機構を有する航空機に適用され、 プロペラを回転させるエンジンの回転数を検出するエン
    ジン回転数検出手段と、 前記エンジンのスロットル開度を検出するスロットル開
    度検出手段と、 前記検出されたスロットル開度に基づいて同スロットル
    開度に略比例して変化するエンジンの目標回転数を設定
    する目標回転数設定手段と、 前記設定されたエンジンの目標回転数が前記検出された
    エンジン回転数よりも大きいときプロペラのピッチを小
    さくし、かつ同設定されたエンジンの目標回転数が同検
    出されたエンジン回転数よりも小さいときプロペラのピ
    ッチを大きくするように前記可変ピッチ機構を制御する
    ピッチ制御手段とを備えた可変ピッチプロペラのピッチ
    制御装置であって、 前記航空機の機体速度を検出する機体速度検出手段と、機体速度が大きくなるにしたがって補正後のエンジンの
    目標回転数が小さな値に なるように、前記設定されたエ
    ンジンの目標回転数を前記検出された機体速度に応じて
    補正する目標回転数補正手段とを設けたことを特徴とす
    る可変ピッチプロペラのピッチ制御装置。
  2. 【請求項2】 前記請求項1に記載の目標回転数補正手
    段を、 前記検出された機体速度が離陸時の機体速度を表す所定
    値よりも大きいとき略一定値となり、同検出された機体
    速度が同所定値よりも小さいとき前記一定値よりも大き
    な値となる補正係数を決定する補正係数決定手段と、 前記設定されたエンジンの目標回転数に前記決定した補
    正係数を乗算して同目標回転数を補正する演算手段とで
    構成した可変ピッチプロペラのピッチ制御装置。
JP3222053A 1991-07-29 1991-08-06 可変ピッチプロペラのピッチ制御装置 Expired - Lifetime JP2871209B2 (ja)

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