JP2870091B2 - 小物部品の熱処理方法および熱処理装置 - Google Patents
小物部品の熱処理方法および熱処理装置Info
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Description
(産業上の利用分野) 本発明は、型打鍛造品などの鍛造品や精密鋳造品など
の鋳造品のごとき小物部品に対して加熱,均熱,冷却な
どの熱処理を行うのに利用される小物部品の熱処理方法
および熱処理装置に関するものである。 (従来の技術) 従来、鍛造品や鋳造品のごとき小物部品に対して複数
個の小物部品を同時に熱処理するに際しては、これら複
数個の小物部品を筒状バケット内に装入して、例えば、
第9図に示すような構造を有する加熱炉を用いて行って
いた。 この第9図に示す加熱炉1は、炉体2の下部側に設け
た炉床3の上に、複数の小物部品4を装入した筒状バケ
ット5を載置し、この筒状バケット5の上方に加熱用の
ラジアントチューブ6を設けていると共に筒状バケット
5の下方にも加熱用のラジアントチューブ7を設け、上
方のラジアントチューブ6の上方には撹拌扇8を設けた
構造をなすものであり、ラジアントチューブ6,7によっ
て筒状バケット5内に装入した小物部品4を加熱するに
際して撹拌扇8を回しながら矢印A方向に高温のガス流
が形成されるようにしていた。 (発明が解決しようとする課題) しかしながら、このような第9図に示した加熱炉を用
いた従来の小物部品4の熱処理方法では、ラジアントチ
ューブ6,7によって加熱されかつ撹拌扇8によって撹拌
された高温のガス流が第9図の矢印A方向に形成される
ようにして、筒状バケット5内に装入した複数個の小物
部品4を加熱するようにしているが、筒状バケット5内
に装入した小物部品4の間には熱伝導度の低い気体(例
えば、0.05〜0.1kcal/m・hr・℃程度のもの)が存在す
ることによって平均の熱伝導度が大幅に低下し、筒状バ
ケット5の上端部分と内部とで大きな温度差が生じやす
いと共に、複数個の小物部品4の全体を均一に加熱する
ためには筒状バケット5の内部にある小物部品4の昇温
を基準とする必要があるためかなりの時間を要し、筒状
バケット5の内部にある小物部品4の昇温遅れによって
スーティングが発生した場合には小物部品4の表面が浸
炭されてしまうなどの課題を有していた。 (発明の目的) 本発明は、このような従来の課題にかんがみてなされ
たもので、筒状バケット内に装入した複数個の小物部品
に対して加熱,均熱,冷却などの熱処理を行うに際し、
前記筒状バケット内に装入した複数個の小物部品に対す
る熱処理をごく短時間のうちにしかも均一に行うことが
可能である小物部品の熱処理方法および熱処理装置を提
供することを目的としている。
の鋳造品のごとき小物部品に対して加熱,均熱,冷却な
どの熱処理を行うのに利用される小物部品の熱処理方法
および熱処理装置に関するものである。 (従来の技術) 従来、鍛造品や鋳造品のごとき小物部品に対して複数
個の小物部品を同時に熱処理するに際しては、これら複
数個の小物部品を筒状バケット内に装入して、例えば、
第9図に示すような構造を有する加熱炉を用いて行って
いた。 この第9図に示す加熱炉1は、炉体2の下部側に設け
た炉床3の上に、複数の小物部品4を装入した筒状バケ
ット5を載置し、この筒状バケット5の上方に加熱用の
ラジアントチューブ6を設けていると共に筒状バケット
5の下方にも加熱用のラジアントチューブ7を設け、上
方のラジアントチューブ6の上方には撹拌扇8を設けた
構造をなすものであり、ラジアントチューブ6,7によっ
て筒状バケット5内に装入した小物部品4を加熱するに
際して撹拌扇8を回しながら矢印A方向に高温のガス流
が形成されるようにしていた。 (発明が解決しようとする課題) しかしながら、このような第9図に示した加熱炉を用
いた従来の小物部品4の熱処理方法では、ラジアントチ
ューブ6,7によって加熱されかつ撹拌扇8によって撹拌
された高温のガス流が第9図の矢印A方向に形成される
ようにして、筒状バケット5内に装入した複数個の小物
部品4を加熱するようにしているが、筒状バケット5内
に装入した小物部品4の間には熱伝導度の低い気体(例
えば、0.05〜0.1kcal/m・hr・℃程度のもの)が存在す
ることによって平均の熱伝導度が大幅に低下し、筒状バ
ケット5の上端部分と内部とで大きな温度差が生じやす
いと共に、複数個の小物部品4の全体を均一に加熱する
ためには筒状バケット5の内部にある小物部品4の昇温
を基準とする必要があるためかなりの時間を要し、筒状
バケット5の内部にある小物部品4の昇温遅れによって
スーティングが発生した場合には小物部品4の表面が浸
炭されてしまうなどの課題を有していた。 (発明の目的) 本発明は、このような従来の課題にかんがみてなされ
たもので、筒状バケット内に装入した複数個の小物部品
に対して加熱,均熱,冷却などの熱処理を行うに際し、
前記筒状バケット内に装入した複数個の小物部品に対す
る熱処理をごく短時間のうちにしかも均一に行うことが
可能である小物部品の熱処理方法および熱処理装置を提
供することを目的としている。
(課題を解決するための手段) 本発明に係わる小物部品の熱処理方法は、加熱部,均
熱部,冷却部などの熱処理部をそなえた熱処理炉を用い
て鍛造品や鋳造品などの小物部品の熱処理を複数個同時
に行うに際し、前記小物部品の複数個を筒状バケット内
に装入して、高温の加熱ガス,燃焼ガスないしは還元ガ
ス,中性ガス,冷却ガスなどのガス流を前記筒状バケッ
ト内に装入した複数個の小物部品の内部で強制対流さ
せ、強制対流させる筒状バケット内のガス流速は鍛造品
や鋳造品などの小物部品の平均径基準のレイノルズ数で
500〜1500であるものとして前記複数個の小物部品に同
時に伝熱することにより前記複数個の小物部品の前記筒
状バケット内における上下間および左右間ないしは筒状
バケットの外周側と中心側との間の温度差を最小に保ち
ながら加熱・均熱・冷却することを特徴としており、ま
た、本発明に係わる小物部品の熱処理装置は、加熱部,
均熱部,冷却部などの熱処理部をそなえた熱処理装置に
おいて、高温の加熱ガス,燃焼ガスないしは還元ガス,
中性ガス,冷却ガスなどのガス流を鍛造品や鋳造品など
の小物部品の複数個を装入した筒状バケットの内部で強
制対流させ且つ強制対流させる筒状バケット内のガス流
速は鍛造品や鋳造品などの小物部品の平均径基準のレイ
ノルズ数で500〜1500であるものとして前記複数個の小
物部品に同時に伝熱するガス流形成手段を備えた構成と
したことを特徴としており、一実施態様において前記ガ
ス流形成手段は、ガス流を筒状バケットに送給して当該
ガス流を筒状バケットの内部で強制対流させて複数個の
小物部品に同時に伝熱するガス流送給機構を備えている
構成とし、他の実施態様において前記ガス流形成手段
は、ガス流を筒状バケットから吸引して当該ガス流を筒
状バケットの内部で強制対流させて複数個の小物部品に
同時に伝熱するガス流吸引機構を備えて構成としたこと
を特徴としており、これら小物部品の熱処理方法および
熱処理装置の構成を前述した従来の課題を解決するため
の手段としたものである。 第1図は本発明の一実施態様を示すものであって、第
1図(a)(b)に示す筒状バケット10や第1図(c)
(d)に示す環状型をなす筒状バケット10の中には鍛造
品や鋳造品などの小物部品11が多数装入してあり、図示
しない炉床部分に設置した筒状バケット10の外周側にガ
ス流送給機構でガス吹出口12,12を対向して設置するこ
とにより筒状バケット10の外周側から中心側に向けて矢
印A方向にガス流を筒状バケット10の内部で強制対流さ
せて多数個の小物部品11に同時に伝熱する構成とした場
合を示すものであり、この際、筒状バケット10の片端側
もしくは両端側にガス流吸引機構であるガス吸引口を設
けるようにすることもできる。 第2図は本発明の他の実施態様を示すものであって、
鍛造品や鋳造品などの小物部品11を多数個装入した第2
図(a)に示す筒状バケット10や第2図(b)に示す環
状型をなす筒状バケット10を回転機構の回転台13上に載
置してこの筒状バケット10を回転可能にすると共に、筒
状バケット10の外周側にガス流送給機構であるガス吹出
口12,12を対向して設置することにより、回転する筒状
バケット10の外周側から中心側に向けて矢印A方向にガ
ス流を筒状バケット10の内部で強制対流させて多数個の
小物部品に同時に伝熱する構成とした場合を示すもので
あり、この際、筒状バケット10の上端側にガス流吸引機
構であるガス吸引口を設けるようにすることもできる。 第3図は本発明のさらに他の実施態様を示すものであ
って、鍛造品や鋳造品などの小物部品11を多数個装入し
た第3図(a)に示す筒状バケット10や、第3図(b)
に示す上側約1/3の部分のみを網状ないしは有孔状にし
てガスの通過を可能にした筒状バケット10や、第3図
(c)に示す環状型をなす筒状バケット10の片端(上
端)をガス流形成手段である閉塞板(蓋)14によって閉
塞し且つ他端(下端)に設けたガス流送給機構であるガ
ス吹出口12よりガス流を矢印A方向に送給して筒状バケ
ット10の下端側ないしは中心側から外周側に向けてガス
流を筒状バケット10の内部で強制対流させて多数個の小
物部品11に同時に伝熱する構成とした場合を示すもので
あり、この際、筒状バケット10の外周側にガス流吸引機
構であるガス吸引口を設けるようにすることができ、こ
のガス吸引口が例えば対向設置される場合には筒状バケ
ット10を水平方向に回転させる構成とすることもでき
る。 第4図は本発明のさらに他の実施態様を示すものであ
って、鍛造品や鋳造品などの小物部品11を多数装入した
筒状バケット10の片側(上端)を閉塞板(蓋)14によっ
て閉塞し且つ他端よりガス流送給機構であるノズル15を
装入して前記ノズル15よりガス流を矢印A方向に送給し
て筒状バケット10の中心側から外周側に向けてガス流を
筒状バケット10の内部で強制対流させて多数個の小物部
品11に同時に伝熱する構成とした場合を示すものであ
り、この際、筒状バケット10の外周側にガス流吸引機構
であるガス吸引口を設けるようにすることもでき、この
ガス吸引口が例えば対向設置される場合には筒状バケッ
ト10を水平方向に回転させる構成とすることもできる。 第5図は本発明のさらに他の実施態様を示すものであ
って、鍛造品や鋳造品などの小物部品11を多数個装入し
た第5図(a)に示す筒状バケット10や、第5図(b)
に示すように下側約1/3の部分を網状ないしは有孔状に
してガスの通過を可能にした筒状バケット10や、第5図
(c)に示す環状型をなす筒状バケット10の片端(下
端)を閉塞板(蓋)16によって閉塞し且つ他端(上端)
に設けたガス流送給機構であるガス吹出口12よりガス流
を矢印A方向に送給して筒状バケット10の上端側ないし
は中心側から外周側に向けてガス流を筒状バケット10の
内部で強制対流させて多数個の小物部品11に同時に伝熱
する構成とした場合を示すものであり、この際、筒状バ
ケット10の外周側にガス流吸引機構であるガス吸引口を
設けるようにすることができ、このガス吸引口が例えば
対向設置される場合には筒状バケット10を水平方向に回
転させる構成とすることもできる。 第6図は本発明のさらに他の実施態様を示すものであ
って、鍛造品や鋳造品などの小物部品11を多数個装入し
た第6図(a)に示す筒状バケット10や第6図(b)に
示す環状型をなす筒状バケット10の両側にガス流送給機
構であるガス吹出口12,12を設け、前記ガス吹出口12,12
からガス流を矢印A方向に送給して筒状バケット10の上
下端側ないしは内周側から外周側に向けてガス流を筒状
バケット10の内部で強制対流させて多数個の小物部品を
同時に伝熱する構成とした場合を示すものであり、この
際、筒状バケット10の外周側にガス流吸引機構であるガ
ス吸引口を設けるようにすることもでき、このガス吸引
口が例えば対向設置される場合には筒状バケット10を水
平方向に回転させる構成とすることもできる。 (発明の作用) 本発明に係わる小物部品の熱処理方法および熱処理装
置は、上述した構成を有していることから、鍛造品や鋳
造品などの小物部品の間に熱伝導度の低い気体(例え
ば、0.05〜0.1kcal/m・kr・℃程度のもの)が存在する
ときでも、各小物部品のすき間部分へのガス流の送給や
各小物部品のすき間部分からのガス流の吸引によって、
各小物部品のすき間部分でガス流を強制対流させ、強制
対流させる筒状バケット内のガス流速は鍛造品や鋳造品
などの小物部品の平均径基準のレイノルズ数で500〜150
0であるものとして伝熱することにより、筒状バケット
の内外および上下左右間における各小物部品の温度差が
最小に保たれながら加熱・均熱・冷却されるようにな
り、複数個の小物部品に対する熱処理が短時間のうちに
そして均一に行われるようになる。 そして、加熱時間に加熱速度の制限を加えないならば
通常の熱処理温度(例えば、約800℃)まで従来に比べ
てかなり短時間のうちに加熱されるようになり、均熱性
は例えば±5℃以内にコントロールが容易に達成される
ことにより、均熱および徐冷を含めて任意の熱処理曲線
にできると共にこの熱処理曲線が精度の高いものにな
り、加熱過程における均熱性の改善によって小物部品の
表面における脱炭および浸炭の防止がはかられるように
なる。 そして、加熱に際して、例えば、還元性ガス中で加熱
するとき、各小物部品の表面での脱炭や浸炭を防止する
に際しては各々の温度に見合ったガスバランス(CO/C
O2)で加熱されるが、筒状バケットの内外や上下ないし
は左右間における温度差が著しく大きいと筒状バケット
内部が低温であるために一酸化炭素ガスの分解反応(2C
O→C+CO2)が発生する。そして、この分解反応で発生
するCが小物部品の表面に付着していわゆるスーティン
グを生じさせたり浸炭を生じさせたりすると小物部品の
品質を低下させる原因となることもあるが、本発明では
前述したように筒状バケットの内部で強制対流させて複
数個の小物部品に同時に伝熱するようにしているので、
筒状バケットの内外での温度差が小さいものとなり、一
酸化炭素ガスの分解反応は阻止されるようになって、小
物部品の品質のばらつきや品質の低下の防止がはかられ
るようになる。 そして、強制対流させる際のガス流速は、鍛造品や鋳
造品などの小物部品の比熱や大きさや装入量などによっ
て変化するが、急速に加熱冷却する際の温度差をできる
だけ小さくするために、小物部品の平均径基準のレイノ
ルズ数で500〜1500を満足するようにしておけばよく、
これによって昇温過程において最小の温度差での急速加
熱を可能とし、均熱・徐冷過程においては例えば±5℃
の均熱性が確保されるようになる。そして、このときの
総括熱伝達係数は常温から800℃までの平均値で2.5kcal
/m2・hr・℃程度となる。 (実施例) この実施例では、第7図に示す構造の熱処理装置を用
い、小物部品としてはSCM440を素材とする型打鍛造品を
選んで、この小物部品に対して焼もどしを行う場合を例
にとって実施した。 この熱処理装置21は、炉体22の内部に、小物部品23を
多数個装入した筒状バケット24が載置してあると共に筒
状バケット24の上端に閉塞板(蓋)25が設置されてお
り、炉体22の下部には前記筒状バケット24の中心部分に
網状部を介して連通する燃焼ガス送給管26が設けてある
と共に、炉体22の上部には燃焼ガス流出口27が設けてあ
り、前記燃焼ガス送給管26に接続したガス送給管28より
送給されたガスとエアー供給管29より送給されたエアー
との燃焼により発生した高温の燃焼ガス(550℃)は燃
焼ガス送給管26を通ったのち筒状バケット24の中心部分
に矢印A方向に入り、筒状バケット24の上端には閉塞板
25が設置されていることから筒状バケット24の中心部分
に入った高温の燃焼ガスは筒状バケット24の中心側から
外周側に向けて筒状バケット24の内部で強制対流するこ
ととなり、この強制対流による伝熱によって多数個の小
物部品23を同時に加熱したのちの燃焼ガスは燃料ガス流
出口27より流出する。 このとき、小物部品23のすき間部分での燃焼ガスの対
流速度(ガス流速)は4m/sec程度であると推定され、第
7図に示す符号1〜12に示す合計12箇所における昇温速
度を調べたところ、第8図に示す結果であった。 第8図に示すように、熱風温度が550℃である場合に
おいて、符号1,4,7,10で示す筒状バケット中心側におけ
る小物部品23の昇温速度と、符号3,6,9,12で示す筒状バ
ケット外周側における小物部品23の昇温速度は、燃焼ガ
スが筒状バケット24の中心側から外周側に向けて流れる
関係上若干の差はあるとしても、ほぼ同レベルのもので
あって、時間60分後においては筒状バケット24の中心側
および外周側における各小物部品23の温度が同じになっ
ており、均熱性が著しく良好になることが認められ、昇
温速度は従来の例えば第9図に示す加熱炉1を用いた場
合に比較して2〜3倍程度に高めることが可能であっ
た。 また、同じく第8図に示すように、約60分加熱した後
の冷却に際しても、筒状バケット24の中心側と外周側と
における各小物部品でさほど大差のない降温速度が得ら
れ、筒状バケット24の中心側と外周側とにおける小物部
品の組織や特性などのばらつきを著しく小さなものにす
ることが可能であった。
熱部,冷却部などの熱処理部をそなえた熱処理炉を用い
て鍛造品や鋳造品などの小物部品の熱処理を複数個同時
に行うに際し、前記小物部品の複数個を筒状バケット内
に装入して、高温の加熱ガス,燃焼ガスないしは還元ガ
ス,中性ガス,冷却ガスなどのガス流を前記筒状バケッ
ト内に装入した複数個の小物部品の内部で強制対流さ
せ、強制対流させる筒状バケット内のガス流速は鍛造品
や鋳造品などの小物部品の平均径基準のレイノルズ数で
500〜1500であるものとして前記複数個の小物部品に同
時に伝熱することにより前記複数個の小物部品の前記筒
状バケット内における上下間および左右間ないしは筒状
バケットの外周側と中心側との間の温度差を最小に保ち
ながら加熱・均熱・冷却することを特徴としており、ま
た、本発明に係わる小物部品の熱処理装置は、加熱部,
均熱部,冷却部などの熱処理部をそなえた熱処理装置に
おいて、高温の加熱ガス,燃焼ガスないしは還元ガス,
中性ガス,冷却ガスなどのガス流を鍛造品や鋳造品など
の小物部品の複数個を装入した筒状バケットの内部で強
制対流させ且つ強制対流させる筒状バケット内のガス流
速は鍛造品や鋳造品などの小物部品の平均径基準のレイ
ノルズ数で500〜1500であるものとして前記複数個の小
物部品に同時に伝熱するガス流形成手段を備えた構成と
したことを特徴としており、一実施態様において前記ガ
ス流形成手段は、ガス流を筒状バケットに送給して当該
ガス流を筒状バケットの内部で強制対流させて複数個の
小物部品に同時に伝熱するガス流送給機構を備えている
構成とし、他の実施態様において前記ガス流形成手段
は、ガス流を筒状バケットから吸引して当該ガス流を筒
状バケットの内部で強制対流させて複数個の小物部品に
同時に伝熱するガス流吸引機構を備えて構成としたこと
を特徴としており、これら小物部品の熱処理方法および
熱処理装置の構成を前述した従来の課題を解決するため
の手段としたものである。 第1図は本発明の一実施態様を示すものであって、第
1図(a)(b)に示す筒状バケット10や第1図(c)
(d)に示す環状型をなす筒状バケット10の中には鍛造
品や鋳造品などの小物部品11が多数装入してあり、図示
しない炉床部分に設置した筒状バケット10の外周側にガ
ス流送給機構でガス吹出口12,12を対向して設置するこ
とにより筒状バケット10の外周側から中心側に向けて矢
印A方向にガス流を筒状バケット10の内部で強制対流さ
せて多数個の小物部品11に同時に伝熱する構成とした場
合を示すものであり、この際、筒状バケット10の片端側
もしくは両端側にガス流吸引機構であるガス吸引口を設
けるようにすることもできる。 第2図は本発明の他の実施態様を示すものであって、
鍛造品や鋳造品などの小物部品11を多数個装入した第2
図(a)に示す筒状バケット10や第2図(b)に示す環
状型をなす筒状バケット10を回転機構の回転台13上に載
置してこの筒状バケット10を回転可能にすると共に、筒
状バケット10の外周側にガス流送給機構であるガス吹出
口12,12を対向して設置することにより、回転する筒状
バケット10の外周側から中心側に向けて矢印A方向にガ
ス流を筒状バケット10の内部で強制対流させて多数個の
小物部品に同時に伝熱する構成とした場合を示すもので
あり、この際、筒状バケット10の上端側にガス流吸引機
構であるガス吸引口を設けるようにすることもできる。 第3図は本発明のさらに他の実施態様を示すものであ
って、鍛造品や鋳造品などの小物部品11を多数個装入し
た第3図(a)に示す筒状バケット10や、第3図(b)
に示す上側約1/3の部分のみを網状ないしは有孔状にし
てガスの通過を可能にした筒状バケット10や、第3図
(c)に示す環状型をなす筒状バケット10の片端(上
端)をガス流形成手段である閉塞板(蓋)14によって閉
塞し且つ他端(下端)に設けたガス流送給機構であるガ
ス吹出口12よりガス流を矢印A方向に送給して筒状バケ
ット10の下端側ないしは中心側から外周側に向けてガス
流を筒状バケット10の内部で強制対流させて多数個の小
物部品11に同時に伝熱する構成とした場合を示すもので
あり、この際、筒状バケット10の外周側にガス流吸引機
構であるガス吸引口を設けるようにすることができ、こ
のガス吸引口が例えば対向設置される場合には筒状バケ
ット10を水平方向に回転させる構成とすることもでき
る。 第4図は本発明のさらに他の実施態様を示すものであ
って、鍛造品や鋳造品などの小物部品11を多数装入した
筒状バケット10の片側(上端)を閉塞板(蓋)14によっ
て閉塞し且つ他端よりガス流送給機構であるノズル15を
装入して前記ノズル15よりガス流を矢印A方向に送給し
て筒状バケット10の中心側から外周側に向けてガス流を
筒状バケット10の内部で強制対流させて多数個の小物部
品11に同時に伝熱する構成とした場合を示すものであ
り、この際、筒状バケット10の外周側にガス流吸引機構
であるガス吸引口を設けるようにすることもでき、この
ガス吸引口が例えば対向設置される場合には筒状バケッ
ト10を水平方向に回転させる構成とすることもできる。 第5図は本発明のさらに他の実施態様を示すものであ
って、鍛造品や鋳造品などの小物部品11を多数個装入し
た第5図(a)に示す筒状バケット10や、第5図(b)
に示すように下側約1/3の部分を網状ないしは有孔状に
してガスの通過を可能にした筒状バケット10や、第5図
(c)に示す環状型をなす筒状バケット10の片端(下
端)を閉塞板(蓋)16によって閉塞し且つ他端(上端)
に設けたガス流送給機構であるガス吹出口12よりガス流
を矢印A方向に送給して筒状バケット10の上端側ないし
は中心側から外周側に向けてガス流を筒状バケット10の
内部で強制対流させて多数個の小物部品11に同時に伝熱
する構成とした場合を示すものであり、この際、筒状バ
ケット10の外周側にガス流吸引機構であるガス吸引口を
設けるようにすることができ、このガス吸引口が例えば
対向設置される場合には筒状バケット10を水平方向に回
転させる構成とすることもできる。 第6図は本発明のさらに他の実施態様を示すものであ
って、鍛造品や鋳造品などの小物部品11を多数個装入し
た第6図(a)に示す筒状バケット10や第6図(b)に
示す環状型をなす筒状バケット10の両側にガス流送給機
構であるガス吹出口12,12を設け、前記ガス吹出口12,12
からガス流を矢印A方向に送給して筒状バケット10の上
下端側ないしは内周側から外周側に向けてガス流を筒状
バケット10の内部で強制対流させて多数個の小物部品を
同時に伝熱する構成とした場合を示すものであり、この
際、筒状バケット10の外周側にガス流吸引機構であるガ
ス吸引口を設けるようにすることもでき、このガス吸引
口が例えば対向設置される場合には筒状バケット10を水
平方向に回転させる構成とすることもできる。 (発明の作用) 本発明に係わる小物部品の熱処理方法および熱処理装
置は、上述した構成を有していることから、鍛造品や鋳
造品などの小物部品の間に熱伝導度の低い気体(例え
ば、0.05〜0.1kcal/m・kr・℃程度のもの)が存在する
ときでも、各小物部品のすき間部分へのガス流の送給や
各小物部品のすき間部分からのガス流の吸引によって、
各小物部品のすき間部分でガス流を強制対流させ、強制
対流させる筒状バケット内のガス流速は鍛造品や鋳造品
などの小物部品の平均径基準のレイノルズ数で500〜150
0であるものとして伝熱することにより、筒状バケット
の内外および上下左右間における各小物部品の温度差が
最小に保たれながら加熱・均熱・冷却されるようにな
り、複数個の小物部品に対する熱処理が短時間のうちに
そして均一に行われるようになる。 そして、加熱時間に加熱速度の制限を加えないならば
通常の熱処理温度(例えば、約800℃)まで従来に比べ
てかなり短時間のうちに加熱されるようになり、均熱性
は例えば±5℃以内にコントロールが容易に達成される
ことにより、均熱および徐冷を含めて任意の熱処理曲線
にできると共にこの熱処理曲線が精度の高いものにな
り、加熱過程における均熱性の改善によって小物部品の
表面における脱炭および浸炭の防止がはかられるように
なる。 そして、加熱に際して、例えば、還元性ガス中で加熱
するとき、各小物部品の表面での脱炭や浸炭を防止する
に際しては各々の温度に見合ったガスバランス(CO/C
O2)で加熱されるが、筒状バケットの内外や上下ないし
は左右間における温度差が著しく大きいと筒状バケット
内部が低温であるために一酸化炭素ガスの分解反応(2C
O→C+CO2)が発生する。そして、この分解反応で発生
するCが小物部品の表面に付着していわゆるスーティン
グを生じさせたり浸炭を生じさせたりすると小物部品の
品質を低下させる原因となることもあるが、本発明では
前述したように筒状バケットの内部で強制対流させて複
数個の小物部品に同時に伝熱するようにしているので、
筒状バケットの内外での温度差が小さいものとなり、一
酸化炭素ガスの分解反応は阻止されるようになって、小
物部品の品質のばらつきや品質の低下の防止がはかられ
るようになる。 そして、強制対流させる際のガス流速は、鍛造品や鋳
造品などの小物部品の比熱や大きさや装入量などによっ
て変化するが、急速に加熱冷却する際の温度差をできる
だけ小さくするために、小物部品の平均径基準のレイノ
ルズ数で500〜1500を満足するようにしておけばよく、
これによって昇温過程において最小の温度差での急速加
熱を可能とし、均熱・徐冷過程においては例えば±5℃
の均熱性が確保されるようになる。そして、このときの
総括熱伝達係数は常温から800℃までの平均値で2.5kcal
/m2・hr・℃程度となる。 (実施例) この実施例では、第7図に示す構造の熱処理装置を用
い、小物部品としてはSCM440を素材とする型打鍛造品を
選んで、この小物部品に対して焼もどしを行う場合を例
にとって実施した。 この熱処理装置21は、炉体22の内部に、小物部品23を
多数個装入した筒状バケット24が載置してあると共に筒
状バケット24の上端に閉塞板(蓋)25が設置されてお
り、炉体22の下部には前記筒状バケット24の中心部分に
網状部を介して連通する燃焼ガス送給管26が設けてある
と共に、炉体22の上部には燃焼ガス流出口27が設けてあ
り、前記燃焼ガス送給管26に接続したガス送給管28より
送給されたガスとエアー供給管29より送給されたエアー
との燃焼により発生した高温の燃焼ガス(550℃)は燃
焼ガス送給管26を通ったのち筒状バケット24の中心部分
に矢印A方向に入り、筒状バケット24の上端には閉塞板
25が設置されていることから筒状バケット24の中心部分
に入った高温の燃焼ガスは筒状バケット24の中心側から
外周側に向けて筒状バケット24の内部で強制対流するこ
ととなり、この強制対流による伝熱によって多数個の小
物部品23を同時に加熱したのちの燃焼ガスは燃料ガス流
出口27より流出する。 このとき、小物部品23のすき間部分での燃焼ガスの対
流速度(ガス流速)は4m/sec程度であると推定され、第
7図に示す符号1〜12に示す合計12箇所における昇温速
度を調べたところ、第8図に示す結果であった。 第8図に示すように、熱風温度が550℃である場合に
おいて、符号1,4,7,10で示す筒状バケット中心側におけ
る小物部品23の昇温速度と、符号3,6,9,12で示す筒状バ
ケット外周側における小物部品23の昇温速度は、燃焼ガ
スが筒状バケット24の中心側から外周側に向けて流れる
関係上若干の差はあるとしても、ほぼ同レベルのもので
あって、時間60分後においては筒状バケット24の中心側
および外周側における各小物部品23の温度が同じになっ
ており、均熱性が著しく良好になることが認められ、昇
温速度は従来の例えば第9図に示す加熱炉1を用いた場
合に比較して2〜3倍程度に高めることが可能であっ
た。 また、同じく第8図に示すように、約60分加熱した後
の冷却に際しても、筒状バケット24の中心側と外周側と
における各小物部品でさほど大差のない降温速度が得ら
れ、筒状バケット24の中心側と外周側とにおける小物部
品の組織や特性などのばらつきを著しく小さなものにす
ることが可能であった。
本発明に係わる小物部品の熱処理方法は、加熱部,均
熱部,冷却部などの熱処理部をそなえた熱処理炉を用い
て鍛造品や鋳造品などの小物部品の熱処理を複数個同時
に行うに際し、前記小物部品の複数個を筒状バケット内
に装入して、高温の加熱ガス,燃焼ガスないしは還元ガ
ス,中性ガス,冷却ガスなどのガス流を前記筒状バケッ
ト内に装入した複数個の小物部品の内部で強制対流さ
せ、強制対流させる筒状バケット内のガス流速は鍛造品
や鋳造品などの小物部品の平均径基準のレイノルズ数で
500〜1500であるものとして前記複数個の小物部品に同
時に伝熱することにより前記複数個の小物部品の前記筒
状バケット内における上下間および左右間の温度差を最
小に保ちながら加熱・均熱・冷却する構成とし、また、
本発明に係わる小物部品の熱処理装置では、加熱部,均
熱部,冷却部などの熱処理部をそなえた熱処理装置にお
いて、高温の加熱ガス,燃焼ガスないしは還元ガス,中
性ガス,冷却ガスなどのガス流を鍛造品や鋳造品などの
小物部品の複数個を装入した筒状バケットの内部で強制
対流させ且つ強制対流させる筒状バケット内のガス流速
は鍛造品や鋳造品などの小物部品の平均径基準のレイノ
ルズ数で500〜1500であるものとして前記複数個の小物
部品に同時に伝熱するガス流形成手段を備えた構成とし
たから、鍛造品や鋳造品などの複数個の小物部品に対し
て加熱,均熱,冷却などの熱処理を同時に行うに際し、
前記複数個の小物部品に対する熱処理をごく短時間のう
ちにしかも均一に行うことが可能であり、筒状バケット
の内外ないしは上下左右における各小物部品の組織や特
性のばらつきをなくすことができるようになるという著
しく優れた効果がもたらされる。
熱部,冷却部などの熱処理部をそなえた熱処理炉を用い
て鍛造品や鋳造品などの小物部品の熱処理を複数個同時
に行うに際し、前記小物部品の複数個を筒状バケット内
に装入して、高温の加熱ガス,燃焼ガスないしは還元ガ
ス,中性ガス,冷却ガスなどのガス流を前記筒状バケッ
ト内に装入した複数個の小物部品の内部で強制対流さ
せ、強制対流させる筒状バケット内のガス流速は鍛造品
や鋳造品などの小物部品の平均径基準のレイノルズ数で
500〜1500であるものとして前記複数個の小物部品に同
時に伝熱することにより前記複数個の小物部品の前記筒
状バケット内における上下間および左右間の温度差を最
小に保ちながら加熱・均熱・冷却する構成とし、また、
本発明に係わる小物部品の熱処理装置では、加熱部,均
熱部,冷却部などの熱処理部をそなえた熱処理装置にお
いて、高温の加熱ガス,燃焼ガスないしは還元ガス,中
性ガス,冷却ガスなどのガス流を鍛造品や鋳造品などの
小物部品の複数個を装入した筒状バケットの内部で強制
対流させ且つ強制対流させる筒状バケット内のガス流速
は鍛造品や鋳造品などの小物部品の平均径基準のレイノ
ルズ数で500〜1500であるものとして前記複数個の小物
部品に同時に伝熱するガス流形成手段を備えた構成とし
たから、鍛造品や鋳造品などの複数個の小物部品に対し
て加熱,均熱,冷却などの熱処理を同時に行うに際し、
前記複数個の小物部品に対する熱処理をごく短時間のう
ちにしかも均一に行うことが可能であり、筒状バケット
の内外ないしは上下左右における各小物部品の組織や特
性のばらつきをなくすことができるようになるという著
しく優れた効果がもたらされる。
第1図(a)〜(d),第2図(a)(b),第3図
(a)〜(c),第4図,第5図(a)〜(c),第6
図(a)(b)は本発明の各実施態様を示す説明図、第
7図は本発明の実施例で用いた熱処理装置の構成を示す
説明図、第8図は本発明の実施例で調べた筒状バケット
の各部位における小物部品の昇温速度を例示するグラ
フ、第9図は従来の加熱炉の構成を示す説明図である。 10……筒状バケット、 11……小物部品、 12……ガス吹出口(ガス流形成手段のガス流送給機
構)、 13……回転台(回転機構)、 14……閉塞板(ガス流形成手段)、 15……ノズル(ガス流形成手段のガス流送給機構)、 16……閉塞板(ガス流形成手段)、 21……熱処理装置、 23……小物部品、 24……筒状バケット、 25……閉塞板、 26……燃焼ガス送給管、 27……燃焼ガス流出口。
(a)〜(c),第4図,第5図(a)〜(c),第6
図(a)(b)は本発明の各実施態様を示す説明図、第
7図は本発明の実施例で用いた熱処理装置の構成を示す
説明図、第8図は本発明の実施例で調べた筒状バケット
の各部位における小物部品の昇温速度を例示するグラ
フ、第9図は従来の加熱炉の構成を示す説明図である。 10……筒状バケット、 11……小物部品、 12……ガス吹出口(ガス流形成手段のガス流送給機
構)、 13……回転台(回転機構)、 14……閉塞板(ガス流形成手段)、 15……ノズル(ガス流形成手段のガス流送給機構)、 16……閉塞板(ガス流形成手段)、 21……熱処理装置、 23……小物部品、 24……筒状バケット、 25……閉塞板、 26……燃焼ガス送給管、 27……燃焼ガス流出口。
Claims (10)
- 【請求項1】加熱部,均熱部,冷却部などの熱処理部を
そなえた熱処理炉を用いて鍛造品や鋳造品などの小物部
品の熱処理を複数個同時に行うに際し、前記小物部品の
複数個を筒状バケット内に装入して、高温の加熱ガス,
燃焼ガスないしは還元ガス,中性ガス,冷却ガスなどの
ガス流を前記筒状バケット内に装入した複数個の小物部
品の内部で強制対流させ、強制対流させる筒状バケット
内のガス流速は鍛造品や鋳造品などの小物部品の平均径
基準のレイノルズ数で500〜1500であるものとして前記
複数個の小物部品に同時に伝熱することにより前記複数
個の小物部品の前記筒状バケット内における上下間およ
び左右間の温度差を最小に保ちながら加熱・均熱・冷却
することを特徴とする小物部品の熱処理方法。 - 【請求項2】筒状バケット内に装入した複数個の小物部
品の内部で強制対流するガス流を筒状バケット内に送給
しおよび/または強制対流したガス流を筒状バケットか
ら吸引する請求項第(1)項に記載の小物部品の熱処理
方法。 - 【請求項3】固定設置した筒状バケットの外周側から中
心側に向けてガス流を筒状バケットの内部で強制対流さ
せて複数個の小物部品に同時に伝熱する請求項第(1)
項または第(2)項に記載の小物部品の熱処理方法。 - 【請求項4】回転する筒状バケットの外周側から中心側
に向けてガス流を筒状バケットの内部で強制対流させて
複数個の小物部品に同時に伝熱する請求項第(1)項ま
たは第(2)項に記載の小物部品の熱処理方法。 - 【請求項5】筒状バケットの片端を閉塞し且つ他端より
ガス流を送給して筒状バケットの中心側から外周側に向
けてガス流を筒状バケットの内部で強制対流させて複数
個の小物部品に同時に伝熱する請求項第(1)項または
第(2)項に記載の小物部品の熱処理方法。 - 【請求項6】筒状バケットの片端を閉塞し且つ他端より
ノズルを装入して前記ノズルよりガス流を送給して筒状
バケットの中心側から外周側に向けてガス流を筒状バケ
ットの内部で強制対流させて複数個の小物部品に同時に
伝熱する請求項第(1)項または第(2)項に記載の小
物部品の熱処理方法。 - 【請求項7】筒状バケットの対向する両側からガス流を
送給して筒状バケットの中心側から外周側に向けてガス
流を筒状バケットの内部で強制対流させて複数個の小物
部品に同時に伝熱する請求項第(1)項または第(2)
項に記載の小物部品の熱処理方法。 - 【請求項8】加熱部,均熱部,冷却部などの熱処理部を
そなえた熱処理装置において、高温の加熱ガス,燃焼ガ
スないしは還元ガス,中性ガス,冷却ガスなどのガス流
を鍛造品や鍛造品などの小物部品の複数個を装入した筒
状バケットの内部で強制対流させ且つ強制対流させる筒
状バケット内のガス流速は鍛造品や鋳造品などの小物部
品の平均径基準のレイノルズ数で500〜1500であるもの
として前記複数個の小物部品に同時に伝熱するガス流形
成手段を備えたことを特徴とする小物部品の熱処理装
置。 - 【請求項9】ガス流形成手段は、ガス流を筒状バケット
に送給して当該ガス流を筒状バケットの内部で強制対流
させて複数個の小物部品に同時に伝熱するガス流送給機
構を備えている請求項第(8)項に記載の小物部品の熱
処理装置。 - 【請求項10】ガス流形成手段は、ガス流を筒状バケッ
トから吸引して当該ガス流を筒状バケットの内部で強制
対流させて複数個の小物部品に同時に伝熱するガス流吸
引機構を備えている請求項第(8)項または第(9)項
に記載の小物部品の熱処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4048290A JP2870091B2 (ja) | 1990-02-21 | 1990-02-21 | 小物部品の熱処理方法および熱処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4048290A JP2870091B2 (ja) | 1990-02-21 | 1990-02-21 | 小物部品の熱処理方法および熱処理装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03243715A JPH03243715A (ja) | 1991-10-30 |
JP2870091B2 true JP2870091B2 (ja) | 1999-03-10 |
Family
ID=12581826
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4048290A Expired - Lifetime JP2870091B2 (ja) | 1990-02-21 | 1990-02-21 | 小物部品の熱処理方法および熱処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2870091B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009287085A (ja) * | 2008-05-29 | 2009-12-10 | Ihi Corp | 熱処理装置および熱処理方法 |
-
1990
- 1990-02-21 JP JP4048290A patent/JP2870091B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03243715A (ja) | 1991-10-30 |
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