JP2869569B2 - 地盤凍結法による大深度、大規模地下空間の構築方法及びその地盤凍結管 - Google Patents

地盤凍結法による大深度、大規模地下空間の構築方法及びその地盤凍結管

Info

Publication number
JP2869569B2
JP2869569B2 JP2054458A JP5445890A JP2869569B2 JP 2869569 B2 JP2869569 B2 JP 2869569B2 JP 2054458 A JP2054458 A JP 2054458A JP 5445890 A JP5445890 A JP 5445890A JP 2869569 B2 JP2869569 B2 JP 2869569B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ground
pipe
underground space
freezing
constructing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2054458A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03257298A (ja
Inventor
勝稔 浅井
三千雄 杉本
隆文 下河内
裕史 恒川
玄 木村
義文 藤井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takenaka Komuten Co Ltd
Takenaka Doboku Co Ltd
Original Assignee
Takenaka Komuten Co Ltd
Takenaka Doboku Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Takenaka Komuten Co Ltd, Takenaka Doboku Co Ltd filed Critical Takenaka Komuten Co Ltd
Priority to JP2054458A priority Critical patent/JP2869569B2/ja
Publication of JPH03257298A publication Critical patent/JPH03257298A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2869569B2 publication Critical patent/JP2869569B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)
  • Underground Structures, Protecting, Testing And Restoring Foundations (AREA)
  • Lining And Supports For Tunnels (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、特に首都圏に多くみられる高圧水下の砂
質土地盤中の大深度に地下大空間を構築するために実施
される地盤凍結法による大深度、大規模地下空間の構築
方法と、この構築方法の実施に使用される大口径で二重
管構造の地盤凍結管に関する。
従来の技術 近年、大都市に於ける土地の絶対量不足とこれに伴う
地価の異常な高騰とに対する抜本的な対策として、既存
建物の下の浅層部地下から所謂50m以深の大深度地下に
かけて大規模な地下大空間を構築して有効利用する構想
が具体性を高めている。
従来、地下空間を構築する技術としては、開削工法や
シールド工法などが一般的に実施されている。
なお、大深度、大規模地下空間の構築を展望したシー
ルド工法の特殊な応用技術として、特開昭64−43699号
公報に記載された地下空洞の施工法が公知に属する。こ
の施工法は、地上から立坑を構築し、この立坑の下端部
からシールドマシンを発進させてほぼ垂直の中心軸をも
つ環状又はスパイラル状のシールドトンネルを構築し、
このシールドトンネルの断面内をコンクリートで充填し
て補強することにより構築された地下外周壁躯体で囲ま
れた内側の地盤を掘削して地下大空洞を形成する内容に
なっている。
従来、液体窒素などを冷媒に使用して地盤を凍結する
こと、及びそれに使用する地盤凍結管は公知に属する。
もっとも、従来使用されている地盤凍結管の口径は、お
よそ60〜100mm位のものである。
本発明が解決しようとする課題 従来一般の開削工法の場合は、地上に既存建物がある
と、その建物を解体撤去しなかぎり、実施はできない。
また、地上壁は地盤を地上から掘削して構築する工法で
あるが故に施工精度の技術的な限界があり、地下の深度
が深くなるにつれて正確な鉛直性を保持し難い。また、
地下を掘削してゆく途中には土砂の崩壊もある、等々の
理由によりせいぜい地下30m程度の地下空間を構築する
程度にしか適用な難しい。
シールド工法の場合は、都市部の既存建物の下にも、
そして、地下50m以深の大深度にでもトンネルを構築す
ることは可能である。しかし、現在のシールド工法で構
築可能なトンネルの横断面直径は大きくてもせいぜい10
数m程度でしかない。したがって、床面積が2000m2以上
にも及ぶ大規模地下空間を構築する目的にはとうてい適
用できない。
上述した特開昭64−43699号公報に記載された地下空
洞の施工法によれば、大深度、大規模地下空間を構築す
る実現性を予感させる内容にはなっている。しかし、我
国において大深度地下空間の潜在的ニーズが最も高い判
断されるのは、東京を中心とした首都圏である。ところ
が首都圏の大部分は、地下水位が高く、従って大深度に
おいては地下水圧が非常に高い砂質土地盤である。この
ような高水圧下の砂質土地盤中に大深度地下空間を構築
しようとすれば、当然、地下水に対する安全対策、液状
化現象などに対する公害防止対策が十分すぎる程になさ
れていなければならない。しかるにこの点に関して前記
公知の施工法は何らの技術的解決策を開示しておらない
から、本発明が解決するべき課題になっているのであ
る。
次に、本発明のように地盤凍結法を採用し、凍結地盤
を止水兼山止め壁に利用する場合、凍結地盤の層厚およ
そ20m〜30mぐらいが必要と考えられる。このように大規
模な地盤の凍結を行なうには、従来の地盤凍結管の口径
では小さすぎる。冷却効果を考慮すると、凍結管の外表
面が周辺地盤とできるだけ多く接触するように接触面積
の大きいこと、つまり大口径であることが必要である。
勿論、口径の小さい凍結管でも管相互間の配置ピッチを
小さくし、これを多数本施工すれば、地盤の広範囲な凍
結は可能であるが、それでは凍結管の施工総延長距離が
長くなり、施工に大変な資材と手間と時間がかかり、莫
大な費用がかかり、経済性と効率が悪い。のみならず、
このように小口径の地盤凍結管を100m以上もの長きにわ
たり高精度に埋設施工することは現在の技術では至難で
あるから、この点も本発明が解決するべき課題になって
いる。
課題を解決するための手段 上記従来技術の課題を解決するための手段として、請
求項1記載の発明に係る地盤凍結法による大深度、大規
模地下空間の構築方法は、 構築するべき大深度地下空間の要所に地上から同地下
空間の天盤レベルに到達する立坑を構築し、前記の各立
坑を発進、到達基地として地下空間の天盤部分の外周輪
郭シールドトンネルを施工し、この外周輪郭シールドト
ンネルを発進、到達基地として天盤部分の全面に地盤凍
結管を施工する段階と、 前記立坑の構築を地下空間の底盤レベルに到達するま
で進め、前記の各立坑を発進、到達基地として地下空間
の底盤部分の外周輪郭シールドトンネルを施工し、この
外周輪郭シールドトンネルを発進、到達基地として底盤
部分の全面に地盤凍結管を施工する段階と、 構築するべき大深度地下空間の側壁部分に地盤凍結管
を施工する段階と、 前記の各地盤凍結管へ冷媒を供給して地盤の凍結を行
う段階と、 前記地盤の凍結後に、凍結地盤で囲まれた内部の地盤
を掘削して地下空間を形成し、同地下空間の覆工の構
築、地下構造体の構築などを行う段階と、から成ること
を特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1に記載した地盤凍結
法による大深度、大規模地下空間の構築方法において、
天盤部分及び底盤部分の外周輪郭シールドトンネルは夫
々外に膨らむアーチ状に施工し、天盤部分の地盤凍結管
は上向きに膨らむアーチ状に施工し、底盤部分の地盤凍
結管は下向きに膨らむアーチ状に施工し、側壁部分の地
盤凍結管は外に膨らむアーチ状に施工することを特徴と
する。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載した地
盤凍結法による大深度、大規模地下空間の構築方法にお
いて、地下空間の側壁部分の地盤凍結管の施工は、各立
坑の構築とともに上下に等間隔の作業フロアーを構築
し、この作業フロアーを発進、到達基地として上下に等
間隔の配置で水平方向に地盤凍結管を施工する方法又は
天盤部分及び底盤部分の外周輪郭シールドトンネルを発
進、到達基地として上下方向に地盤凍結管を施工する方
法で行うことを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1又は2又は3に記載
した地盤凍結法による大深度、大規模地下空間の構築方
法において、地盤凍結管はそれぞれ内外二重構造の管体
とし、外管と内管との間隙部分に冷媒を流通させて地盤
の凍結を行うことを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1に記載した地盤凍結
法による大深度、大規模地下空間の構築方法において、
地盤凍結後に凍結地盤で囲まれた内部の地盤を掘削して
地下空間を形成する工程は、予め地上から天盤掘削レベ
ルに到達する立坑を地下空間の所要位置に構築し、この
立坑を通じて地盤の掘削作業を行うことを特徴とする。
作用 砂質土地盤でも凍結されると岩盤と同等以上の強度、
剛性を発現し、かつ完全な止水生を発揮する。従って、
凍結地盤3,6,10で囲まれた内部は、云わば強大な止水兼
山止め壁の殻で囲まれた状態であり、地山の崩壊、地下
水の滲出の心配がなく、安全だ効率的な掘削作業ができ
る。
内部の地盤11を掘削してできる地下空間1は、覆工が
でき、さらに同覆工を内側から支持する切梁兼用の地下
構体ができることによって内側からの止水、山止めが構
築されるので、その後は地盤の凍結が解除されても何ら
支障はない。
次に、請求項6記載の発明に係る地盤凍結管は、地盤
の凍結に必要十分に大きい外径で伝熱性の良い材質の外
管の中に、所要外径の内管がスペーサーを介してほぼ同
心配置に組み合わされており、外管と内管の間隙部分に
冷媒が流通される構成であり、前記のスペーサーは、内
管を外管の内面に対して半径方向に支持する配置で内管
の外周面に取付けられており、該スペーサーは先端に回
転自在なローラーを有し、かつ弾力的な可撓部を有する
棒状の構成であることを特徴とする。
作用 十分に大きい外径の外管13を通じてその外周地盤に冷
熱が送られるので、広範囲領域の地盤凍結が急速に効率
よく行なわれ、大深度、大規模地下空間1の止水、山止
めに必要十分に厚い層の凍結地盤3,6,10ができる。
外管13の内径に対する内管14の外径を大きくすること
によって外管13との間隙断面(流路面積)15を可及的に
小さくでき、この間隙断面15に流通される冷媒の流量を
少なくでき、ひいては冷媒ポンプの容量やその配管系統
の径を小さくでき、あるいは使用電力量の節約が図れ
る。
先端にローラー17aを持ち、かつ可撓部17bを有する棒
状のスペーサー17によって内管14を外管13と同心配置に
保持せしめるので、スペーサー17が冷媒の流れにさした
る障害とはならず、流れ抵抗も小さい。また、先に外管
13を推進工法で施工したのちに、内管14を外管13の中へ
順次に挿入するやり方で、二重管構造の地盤凍結管5,8,
9の施工が楽にできる。スペーサー17は可撓部17bを有す
るので、地盤凍結管5,8,9がアーチ状に施工されている
場合、及び外径13と内径14との径にバラツキがあるよう
な場合でも、内管14を外管13のアーチに倣って挿入する
作業も円滑にできる。
実 施 例 次に、図示した本発明の実施例を説明する。
第1図と第2図は、本発明の地盤凍結法による構築方
法により、地下約100mの大深度に、床面積が2000〜5000
m2の大規模地下空間を構築する場合の施工容量図を示し
ている。その第1ステップは、構築するべき大深度地下
空間1の要所要所の位置に、地上から同地下空間1の天
盤レベルに到達する立坑2…を構築する。図示例の地下
大空間1の平面形状はおよそ四辺形状(第2図)なの
で、立坑2は四辺形の四隅位置に1本ずつ合計4本構築
されている。さらに四辺形のほぼ中央部位にもう1本の
立坑16が、後の地盤掘削用のために構築されている。こ
れらの立坑2と16は、それぞれ内径が10m位の大きさの
ものとして、とりあえず地下70〜110mの深さまで構築さ
れている。
第2のステップは、前記四隅の各立坑2…の下端を地
下空間1の天盤掘削レベルとした上で、立坑2を発進、
到達基地として地下空間1の天盤部分3の外周輪郭シー
ルドトンネル4を施工する。この外周輪郭シールドトン
ネル4は、内径を6〜8m位の大きさとし、しかも外に膨
らむアーチ状に施工して山止め効果の大きい構成とされ
ている。このように立坑2を外周輪郭シールドの発進、
到達基地として使用する関係上、各立坑2には第2図の
ように主に内向きの配置で数本の防護用凍結管18…を施
工し凍結領域を形成し、もって補強された発進、到達防
護とされている。
次に、前記の外周輪郭シールドトンネル4を発進、到
達基地として天盤部分3の全面に地盤凍結管5…を施工
する。地盤凍結管5は、平面形状が四辺形の天盤部分3
の全面に、第2図に示したように、縦、横それぞれ等ピ
ッチの網目状配置とし、かつ山止め効果が大きいように
上向きに膨らむアーチ状(第1図)に施工されている。
この地盤凍結管5(以下に述べる各段階の地盤凍結管
8、9も同じ)には、大口径の二重管が使用されてい
る。それは第4図と第5図に示したように、地盤の広範
囲な凍結に必要十分な大きさの外径(およそ300mmとか5
00mmあるいは1000mm位)で伝熱性の良い金属材質(主に
鋼管又はガス管など)の外管14の中に、冷媒の流量を例
えば従来施工されている外径が60〜100mm位の小口径凍
結管に実施されている程度の流量に制限するのに必要な
大きさの外径をもつ内管14をスペーサー17を介してほぼ
同心配置に組み合わせ、外管13と内管14の間隙断面15に
液体窒素の如き冷媒を流通させる構成とされている。内
管14の材質は、冷熱損失を防ぐためにも伝熱性はむしろ
必要としないので、主に塩化ビニール、ポリエチレン、
ポリプロピレンのような合成樹脂管が好適に使用されて
いる。スペーサー17は、内管13を外管14の内面に対して
半径方向に支持する放射状配置で内管14の外周面に取り
付けられている。該スペーサー17は先端に回転自在なロ
ーラー17aを有し、基部にはコイルスプリング構造の弾
力的な可撓部17bを有する棒状の構成とされている。
こうした大口径の試番凍結管5を地盤中に接地する施
工法としては、現在一般的に実施されている推進工法の
適用が可能である。まず外管13を先端カッターに続くパ
イロットチューブ(推進管)に使用してこれらを地盤通
に推進させる。このとき地盤凍結管5を上向きに膨らむ
アーチ状(第1図参照)に施工する場合には、既に曲線
管推進工法(弧状推進工法)として公知であり国内にも
既にいくつかの施工実績のある通称PLAD工法の採用によ
って容易に実施できる。かくして施工された外管13(推
進管)を外側ガイドとして、次には外管13の中に内管14
を順次に挿入してゆく。この挿入の際、スペーサー17の
先端のローラー17aが挿入作業を容易ならしめる。と同
時に、同スペーサー17の基部の可撓部17bは、内管14と
外管13との偏心や直径の誤差などの吸収、そしてアーチ
状に曲がった外管13に倣わせておよそ同心配置に内管14
を挿入することを容易ならしめる。なお、内管14の先端
はモルタルなどで密閉し、さらに内管14の中空部はその
まま放置する場合の他、その内部に断熱材を充填するこ
とも行なう。こうして施工された天盤部分3の地盤凍結
管5…の配置状態を第3図に示した。
上述のように施工された大口径の外管13と内管14との
間隙断面15に液体窒素などの冷媒を流通循環させその外
周地盤に冷熱が送られる結果、後の地下大空間1の掘削
等に必要な止水兼山止め壁として必要十分に広範囲領域
の地盤凍結が急速に効率よく行なわれ、必要十分に厚い
層の天盤部分(凍結地盤)3ができる。しかもこの凍結
地盤3は、上向きに膨らむアーチ状に施工された地盤凍
結管5に倣って上向きに膨らむアーチ状に形成されてい
る(第1図)ので、高水圧下の大深度地盤を支える山止
め壁として耐力性に優れている。また、内管14の外径を
十分に大きくすることによって外管13との間隙断面15を
可及的に小さくでき、この間隙断面15に流通される冷媒
の流量を現在小口径の凍結管で実施されている程度に少
なくできるから、ひいては冷媒ポンプの容量やその配管
系統の径を小さくして現行の設備をそのまま適用可能で
あり、使用電力量の大幅な低減も達成できる。先端にロ
ーラー17aを持ち、かつ可撓部17bを有する棒状のスペー
サー17が冷媒の流れにさしたる障害とはならず、流れ抵
抗も小さい。
次なるステップでは、構築するべき大深度地下空間1
の四周の側壁部分10に地盤凍結管9…を施工する。その
ために再び立坑2の掘進と構築を進める。この立坑2の
構築の際、上下に数mおき又は数10mおきの等間隔で、
凍結管施工用の基地となる作業フロアー12を構築する。
作業フロアー12は、セグメントに作り付ける方法又は内
巻コンクリートにする方法などで構築される。こうした
立坑2内の各段の作業フロアー12を発進、到達基地とし
て、水平方向に地盤凍結管9…の施工が行なわれる。こ
の地盤凍結管9も上述した二重管構造であり、推進工法
によって施工される。しかも平面方向にみた地盤凍結管
9の施工形状は、第2図の外周輪郭シールドトンネル4
と同様に外に膨らむアーチ状に施工し、もって側壁部分
10の凍結地盤が山止め壁の機能に優れたものとされる。
かくして立坑2の掘削と構築が地下空間1の底盤レベ
ルに達すると、次のステップとして、上記天盤部分3と
同様に、まず前記の各立坑2…を発進、到達基地として
地下空間1の底盤部分6の外周輪郭シールドトンネル7
を水平方向に施工する。この外周輪郭シールドトンネル
7もやはり外に膨らむアーチ状に施工される(第2図参
照)。つづいて外周輪郭シールドトンネル7を発進、到
達基地として底盤部分6の全面に地盤凍結管8…が施工
される。勿論、この地盤凍結管8も上述した大口径の二
重管であり、推進工法によって下向きに膨らむアーチ状
(第1図)に施工される。
以上のようにして施工された各地盤凍結管5,8,9に冷
媒を供給循環せしめ軸盤の凍結処理を行なうと、地盤の
凍結後には、厚さにして20m乃至30mでは岩盤とほぼ同等
な強度、剛性を持つ凍結地盤3,6,10が形成される。この
凍結地盤3,6,10で囲まれた内部は、云わば強大な殻の中
に相当し、地盤の崩壊や地下水の大量出水の心配がない
良い環境となる。そこで内部の地盤11を掘削して地下空
間1を形成し、同地下空間1の覆工の構築、地下構造体
の構築などを行なうことになる。同地盤11の掘削や覆工
の構築、地下構造体の構築などは、上記したように予め
地下空間1の天盤掘削レベルに達する深さに地上から構
築しておいた立坑16を例えば作業員の出入り、掘削土の
排出、機械や資材類の出し入れに利用して行なわれる。
なお、地下空間1の側壁部分10の地盤凍結管9の施工
方法としては、上述した水平方向の軸盤凍結管9を施工
する方法の他に、天盤部分3及び底盤部分6の外周輪郭
シールドトンネル4,7を上下の発進、到達基地として、
上下方向に地盤凍結管を施工する方法で行なうこともで
きる。この場合の地盤凍結管はやはり二重管であり、外
周り各シールドトンネル4,7の軸線方向に例えば数m乃
至数10mの等間隔の配置とし、かつ外に膨らむアーチ状
に施工される。
本発明が奏する効果 請求項1〜5記載の発明に係る地盤凍結法による大深
度、大規模地下空間の構築方法によれば、岩盤と同等以
上の強度、剛性を発現し、かつ完全な止水生を発揮する
凍結試番3,6,10を形成して強大な止水兼山止め壁の殻で
囲まれた内部の地盤11を掘削して地下空間1を構築する
から、たとえ首都圏に多くみられる高圧水下の砂質土地
盤中の大深度であろうとも、地山の崩壊や地下水の大量
出水の心配がない、安全で効率的な構築、掘削作業がで
きる。
次に、請求項6記載の発明に係る地盤凍結管は、地盤
の広範囲な凍結処理に適する程度に大口径であり、それ
でいて冷媒の流通量は既存設備程度に少なくできるの
で、地盤凍結法による上記の構築方法の実施における特
に凍結処理の経済的、効率的な実施に寄与し、工期の短
縮にも貢献する。
【図面の簡単な説明】
第1図と第2図はこの発明に係る大深度、大規模地下空
間の構築方法の実施概況を示した立面図と平面図、第3
図は第2図のIII−III線に沿って切断し地盤凍結管の施
工配置を示した断面図、第4図と第5図は軸盤凍結管を
示した斜視図と正面図、第6図はスペーサー部分の構造
詳細を示した拡大図である。 1……地下空間、2……立坑 3……天盤部分 4,7……外周輪郭シールドトンネル 5,8,9……地盤凍結管、6……底盤部分 10……側壁部分、11……内部の地盤 12……作業フロアー、13……外管 14……内管、15……間隙部分 16……立坑、17a……ローラー 17b……可撓部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 下河内 隆文 東京都江東区南砂2丁目5番14号 株式 会社竹中工務店技術研究所内 (72)発明者 恒川 裕史 東京都江東区南砂2丁目5番14号 株式 会社竹中工務店技術研究所内 (72)発明者 木村 玄 東京都江東区南砂2丁目5番14号 株式 会社竹中工務店技術研究所内 (72)発明者 藤井 義文 東京都中央区銀座8丁目21番1号 株式 会社竹中土木内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E21D 13/02 E21D 19/14 E21D 3/115

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】構築するべき大深度地下空間の要所に地上
    から同地下空間の天盤レベルに到達する立坑を構築し、
    前記の各立坑を発進、到達基地として地下空間の天盤部
    分の外周輪郭シールドトンネルを施工し、この外周輪郭
    シールドトンネルを発進、到達基地として天盤部分の全
    面に地盤凍結管を施工する段階と、 前記立坑の構築を地下空間の底盤レベルに到達するまで
    進め、前記の各立坑を発進、到達基地として地下空間の
    底盤部分の外周輪郭シールドトンネルを施工し、この外
    周輪郭シールドトンネルを発進、到達基地として底盤部
    分の全面に地盤凍結管を施工する段階と、 構築するべき大深度地下空間の側壁部分に地盤凍結管を
    施工する段階と、 前記の各地盤凍結管へ冷媒を供給して地盤の凍結を行う
    段階と、 前記地盤の凍結後に、凍結地盤で囲まれた内部の地盤を
    掘削して地下空間を形成し、同地下空間の覆工の構築、
    地下構造体の構築などを行う段階と、 から成ることを特徴とする、地盤凍結法による大深度、
    大規模地下空間の構築方法。
  2. 【請求項2】天盤部分及び底盤部分の外周輪郭シールド
    トンネルは夫々外に膨らむアーチ状に施工し、天盤部分
    の地盤凍結管は上向きに膨らむアーチ状に施工し、底盤
    部分の地盤凍結管は下向きに膨らむアーチ状に施工し、
    側壁部分の地盤凍結管は外に膨らむアーチ状に施工する
    ことを特徴とする、請求項1に記載した地盤凍結法によ
    る大深度、大規模地下空間の構築方法。
  3. 【請求項3】地下空間の側壁部分の地盤凍結管の施工
    は、各立坑の構築とともに上下に等間隔の作業フロアー
    を構築し、この作業フロアーを発進、到達基地として上
    下に等間隔の配置で水平方向に地盤凍結管を施工する方
    法又は天盤部分及び底盤部分の外周輪郭シールドトンネ
    ルを発進、到達基地として上下方向に地盤凍結管を施工
    する方法で行うことを特徴とする、請求項1又は2に記
    載した地盤凍結法による大深度、大規模地下空間の構築
    方法。
  4. 【請求項4】地盤凍結管はそれぞれ内外二重構造の管体
    とし、外管と内管との間隙部分に冷媒を流通させて地盤
    の凍結を行うことを特徴とする、請求項1又は2又は3
    に記載した地盤凍結法による大深度、大規模地下空間の
    構築方法。
  5. 【請求項5】地盤凍結後に凍結地盤で囲まれた内部の地
    盤を掘削して地下空間を形成する工程は、予め地上から
    天盤掘削レベルに到達する立坑を地下空間の所要位置に
    構築し、この立坑を通じて地盤の掘削作業を行うことを
    特徴とする、請求項1に記載した地盤凍結法による大深
    度、大規模地下空間の構築方法。
  6. 【請求項6】地盤の凍結に必要十分に大きい外径で伝熱
    性の良い材質の外管の中に、所要外径の内管がスペーサ
    ーを介してほぼ同心配置に組み合わされており、外管と
    内管の間隙部分に冷媒が流通される構成であり、前記の
    スペーサーは内管を外管の内面に対して半径方向に支持
    する配置で内管の外周面に取付けられており、該スペー
    サーは先端に回転自在なローラーを有し、かつ弾力的な
    可撓部を有する棒状の構成であることを特徴とする、地
    盤凍結管。
JP2054458A 1990-03-06 1990-03-06 地盤凍結法による大深度、大規模地下空間の構築方法及びその地盤凍結管 Expired - Fee Related JP2869569B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2054458A JP2869569B2 (ja) 1990-03-06 1990-03-06 地盤凍結法による大深度、大規模地下空間の構築方法及びその地盤凍結管

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2054458A JP2869569B2 (ja) 1990-03-06 1990-03-06 地盤凍結法による大深度、大規模地下空間の構築方法及びその地盤凍結管

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03257298A JPH03257298A (ja) 1991-11-15
JP2869569B2 true JP2869569B2 (ja) 1999-03-10

Family

ID=12971233

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2054458A Expired - Fee Related JP2869569B2 (ja) 1990-03-06 1990-03-06 地盤凍結法による大深度、大規模地下空間の構築方法及びその地盤凍結管

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2869569B2 (ja)

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100826573B1 (ko) * 2007-04-09 2008-04-30 김상록 동결공법을 이용한 흙막이용 가시설의 시공방법
JP5443200B2 (ja) * 2010-02-19 2014-03-19 鹿島建設株式会社 立坑の施工方法
CN106884410B (zh) * 2015-04-24 2019-03-15 乐清市钜派企业管理咨询有限公司 水利工程抗冻挡土墙
CN106759413B (zh) * 2016-12-20 2019-02-12 中国十七冶集团有限公司 一种顶管冻结系统及其施工方法
CN106968259A (zh) * 2017-06-01 2017-07-21 张强 一种地下立体车库坑壁结构冻结施工方法
CN108457306B (zh) * 2018-06-20 2023-08-01 北京城建集团有限责任公司 一种用于4/6导洞pba工法的桩管协同竖直侧壁水平造底盆形冻结止水工法
CN108457307B (zh) * 2018-06-20 2023-07-25 北京城建集团有限责任公司 一种用于4/6/8导洞pba工法的先行导洞竖直侧壁水平造底盆形冻结止水工法
CN108442416B (zh) * 2018-06-20 2023-07-25 北京城建集团有限责任公司 一种用于8导洞pba工法的外扩导洞竖直侧壁水平造底盆形冻结止水工法
CN108843336B (zh) * 2018-07-02 2024-02-02 中国铁建重工集团股份有限公司 掘进机、掘进机刀盘以及换刀方法
CN112302669B (zh) * 2020-12-01 2023-06-02 长江勘测规划设计研究有限责任公司 一种复杂环境条件下地铁盾构到达辅助施工方法及结构
CN116906085B (zh) * 2023-09-13 2023-12-08 湖南大学 一种深层大型地下结构建造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03257298A (ja) 1991-11-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2020173100A1 (zh) 加固装置及富水砂砾地层中深基坑局部冷冻加固施工方法
CN109736827B (zh) 城市地铁硬岩地层联络通道高压气体膨胀致裂开挖的方法
JP2869569B2 (ja) 地盤凍結法による大深度、大規模地下空間の構築方法及びその地盤凍結管
CN212835416U (zh) 一种基坑用装配式围护结构
CN108278116A (zh) 一种浅埋大跨度管幕支护体系及其施工方法
CN109826630A (zh) 一种用于顶管施工的预制混凝土沉井装置及其施工方法
CN108442370A (zh) 预应力混凝土管桩的断桩接头处理方法
JP4132442B2 (ja) トンネル施工法
JP2004052398A (ja) 地下構造物の構築工法
CN113958322B (zh) 一种在既有地铁线下层的隧道挖掘方法
JP2762133B2 (ja) 大深度地下に建築大空間を構築する方法
JP7021419B2 (ja) 地中拡幅部の施工方法
JPH07331998A (ja) 地下空洞の構築工法
JP2799899B2 (ja) 地中坑道の分岐部の構造と構築方法
JPH02300422A (ja) 地中構造物の構築方法
Hwang et al. Ground freezing for repairing a damaged tunnel
CN220910657U (zh) 一种燃气管道用水平管幕防护结构
CN217811059U (zh) 一种组合型临时基坑支护结构
CN113669084B (zh) 一种湖相沉积软弱地层地铁先隧后站管片拆除方法
CN115434328B (zh) 一种水电站岩石基坑非爆破开挖方法
JP2003206697A (ja) 地下構造物の構築工法
JP6019689B2 (ja) トンネル拡幅工法
JP2782265B2 (ja) 地下大空間の構築方法および地下大空間の構造
JP3646698B2 (ja) 地下構造物の構築工法
JP6935640B2 (ja) 地中拡幅部の施工方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090108

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090108

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100108

Year of fee payment: 11

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees