JP2869280B2 - 固体撮像素子及びその製造方法 - Google Patents

固体撮像素子及びその製造方法

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JP2869280B2 JP5011782A JP1178293A JP2869280B2 JP 2869280 B2 JP2869280 B2 JP 2869280B2 JP 5011782 A JP5011782 A JP 5011782A JP 1178293 A JP1178293 A JP 1178293A JP 2869280 B2 JP2869280 B2 JP 2869280B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、固体撮像素子に関し、
特に、固体撮像素子の高感度化、高画質化に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年の固体撮像素子は、マイクロレンズ
の恩恵により飛躍的な感度の向上を果した。従来、マイ
クロレンズの光学系の設計は、カメラレンズの標準絞り
を念頭に置いた、いわゆる近軸光学で行われてきた。以
下、従来の固体撮像素子を、図7(a),(b)に基づ
き説明する。
【0003】図7(a)に、従来の固体撮像素子の単位
画素に係る断面図を示す。すなわち、ここで、701は
半導体基板、702は光電変換部、703は信号電荷を
転送するための転送電極、704は絶縁膜、705は遮
光膜、706は保護膜、709はマイクロレンズ支持層
である透明樹脂層、710はマイクロレンズである。図
7(a)において、711は上記固体撮像素子に入射す
る平行光であり、光電変換部702上で結像し、該光電
変換部により信号電荷に変換される。また、712a
は、上記固体撮像素子に入射する斜入射光であり、光電
変換部702に入射しないため、信号電荷にあまり寄与
せず、むしろ、スミア原因となるものである。そこで、
上記スミア原因を除くため、転送電極703の電極側面
を遮光膜705で覆うようにした固体撮像素子もある。
【0004】また、近年の微細加工の進展、及び、光学
系の小型化や高解像化に伴い、固体撮像素子の高集積化
が進んだ。図7(b)に、より高集積となった従来の固
体撮像素子の単位画素に係る断面図を示す。ここで、図
7(b)における各符号は、図7(a)の各符号と同一
の意味で用いている。ただし、斜入射光712bはスミ
ア原因となるばかりでなく、隣接画素への侵入光として
も働く。高集積化に伴い上記固体撮像素子では、横方向
の縮小は、随分と進んだが、縦方向の縮小は、横方向の
スケーリングに見合うだけの進展が得られていない。そ
れは、上記固体撮像素子を構成する薄膜材料にスケーリ
ングに見合うだけの向上がなく、絶縁膜の耐圧や電極の
抵抗等の問題が解決されていないためである。その結
果、集積度が上がるにつれ、上記固体撮像素子の光電変
換部のアスペクト比が高くなっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、固体撮像素
子が使用されているムービーカメラでは、ムービーカメ
ラの用途が多様化し、感度の高さをひとつのセールスポ
イントとして、低照度での撮影という分野が、一般用ム
ービーカメラにまで拡がってきたため、ムービーカメラ
のカメラレンズを開放絞りで使用したり、また、監視用
カメラのようにカメラレンズとして、広角レンズを開放
絞りで使用する頻度が高まってきた。そのため、現在で
は、光学設計時に、従来、考慮の必要のなかった斜入射
光を考慮せざるを得なくなってきた。すなわち、図7
(a)で示されたように、斜入射光712aが、光電変
換部702に入射する割合が減少し、開放絞り時や広角
レンズ使用時に感度を低下させてしまうといった問題が
あった。
【0006】また、集積化が進むと、固体撮影素子のア
スペクト比がより高くなり、図7(b)で示されたよう
に、斜入射光712bが、光電変換部702に入射する
割合が減少し、さらに、感度を低下させてしまうといっ
た問題があった。上記アスペクト比が高くなる問題につ
いては、マイクロレンズの長焦点化と、それに伴うマイ
クロレンズを光電変換部間距離の拡張が考えられるが、
該距離の拡張を行うと、図7(b)で示されたように、
斜入射光712bが、隣接画素に入射する割合が増加
し、いわゆるクロストーク現象が発生する。その結果、
解像度低下や画質劣化といった問題があった。
【0007】本発明は、上記従来の問題点を解決するこ
とを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、転送電極と、
該転送電極に隣接した光電変換部と、該光電変換部の上
方の光路形成部と、上記転送電極上方に形成された遮光
膜と、上記光路形成部及び上記遮光膜を覆って、表面を
平坦化する平坦化膜と、該平坦化膜上に形成されたマイ
クロレンズとを有する固体撮像素子において、上記転送
電極及び上記遮光膜の側面を覆う、上記光路形成部より
低屈折率領域層を設けることを特徴とするものである。
【0009】また、本発明は、上記固体撮像素子におい
て、上記低屈折率領域層が、樹脂層であることを特徴と
するものである。
【0010】また、本発明は、上記低屈折率領域層が樹
脂層である固体撮像素子の製造方法においては、上記光
電変換部の上方に、上記樹脂層を形成する工程と、上記
光電変換部の上方の上記樹脂層の一部を除去して上記光
電変換部を露出させる工程と、上記樹脂層を熱熔融によ
り変形する工程とを含むことを特徴とする方法によるも
のである。
【0011】また、本発明は、上記固体撮像素子におい
て、上記低屈折率領域層が、気体層であることを特徴と
するものである。
【0012】また、本発明は、上記低屈折率領域が気体
層である固体撮像素子の製造方法において、上記光電変
換部の上方に、水溶性樹脂層を形成する工程と、上記光
電変換部の上方の上記水溶性樹脂層の一部を除去して上
記光電変換部を露出させる工程と、上記光電変換部の上
方で、かつ、上記水溶性樹脂層を覆うように光路形成部
となるべき材料を塗布する工程と、上記光路形成部を所
望のパターンに加工し、上記水溶性樹脂層を露出させる
工程と、上記水溶性樹脂層を除去する工程とを含むこと
を特徴とする方法によるものである。
【0013】さらに、本発明は、半導体基板上に形成さ
れた光電変換部からなる複数の画素と、該複数の画素が
形成された上記半導体基板上に形成された樹脂層とを有
し、上記画素間に相当する部分に、上記樹脂層に溝を設
けた固体撮像素子の製造方法において、上記樹脂層を、
第1の樹脂層と、第1の樹脂層の上方に、第1の樹脂層
より上記溝形成時のエッチングレートが低い第2の樹脂
層とで形成する工程と、上記第1の樹脂層、及び上記第
2の樹脂層の所望の領域を、ドライエッチングにより除
去し、上記溝を形成する工程とを含むことを特徴とする
方法によるものである。
【0014】
【作用】本発明により、転送電極側面に入射する光を、
あるいは、隣接画素へ侵入してくる光を、全反射により
本来の光電変換部に入射させることができ、感度、解像
度、画質の向上が得られる。
【0015】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明を詳細に説明
する。
【0016】まず、本発明の第1の実施例について説明
する。図1に、第1の実施例での単位画素の水平方向の
断面図を示す。すなわち、ここで、101は半導体基
板、102は光電変換部、103は信号電荷を転送する
ための転送電極、104は絶縁膜、105は遮光膜、1
06は保護膜、107は低屈折率層、108は樹脂から
なるキャップ層(光路形成部)、109はマイクロレン
ズ支持層である樹脂層、110はマイクロレンズであ
る。ここで、低屈折率層107は、空気、または、窒素
等の不活性ガスからなる中空層でもよく、あるいは、キ
ャップ層108より低屈折率である樹脂層でもよい。低
屈折率層107は、入射光または斜入射光を充分に反射
するため、入射光、または、斜入射光の波長の1/4以
下程度の表面粗さに形成されていることが望ましく、通
常、数nmオーダー以下の平坦性を有する。低屈折率層
107の形状は、材質、製造方法に依存するが、半導体
基板101に対し垂直な形状を有するのが望ましいが、
多少とも、傾斜を有しても良い。また、キャップ層10
8は、光学的な連続性を保つ必要から、樹脂層109と
ほぼ同じ屈折率が望ましく、該屈折率は、通常、1.6
程度である。
【0017】ここで、本実施例での光線の経路について
説明する。111は、上記固体撮像素子に入射する平行
光であり、光電変換部102上で結像し、該光電変換部
により信号電荷に変換される。一方、112は、上記固
体撮像素子に入射する斜入射光であり、θは、斜入射光
112と、低屈折率層107とキャップ層108界面で
の面法線との角度を示しており、入射角を示している。
臨界角をθcとして、全反射条件は、sinθc=(低
屈折率層107の屈折率)/(キャップ層108の屈折
率)と表わされ、例えば、キャップ層108の屈折率を
1.6として、低屈折率層107が、屈折率1.0の空
気で形成されていた場合には、臨界角は約39°とな
り、低屈折率層107が、屈折率1.3の樹脂で形成さ
れていた場合には、臨界角は約54°となる。従って、
上記臨界角以上で入射してくる斜入射光112は、低屈
折率層107とキャップ層108界面で反射し、光電変
換部102に入射し、光電変換に寄与する。すなわち、
従来技術では、光電変換に寄与しない斜入射光を、全反
射を利用して、光電変換部に入射させることができ、そ
の結果、固体撮像素子の感度、解像度、画質の向上が得
られる。
【0018】以下、上記固体撮像素子の製造方法につい
て図2(a)〜(d)に基づき説明する。
【0019】図2(a)は、本実施例に係る初期の製造
工程を示す図である。すなわち、半導体基板201上
に、光電変換部202と、下地白黒デバイスの電極等の
構造物203と、塗布により形成された水溶性ポリマー
層204と、光電変換部202の上方の窓開けを行った
レジスト層205とが形成されている。
【0020】ここで、水溶性ポリマー層204として、
ポリビニルアルコールやポリビニルピロリドン、また
は、天然多糖体である高分子のプルランを使用すること
ができる。
【0021】ところで、上記工程において問題になるの
が、上記レジストの現像時にレジスト現像液に水溶性ポ
リマー層204が溶け出すという点である。上記問題点
を解決するための4方法について、以下、詳述する。
【0022】第1の方法は、ウェット現像をすることな
くレジスト層205をプラズマ現像レジストとして、す
なわち、ネガ像として窓開けを行うものである。感光性
ラジカル発生基を有するポリマーとビニル基を持つシリ
コン化合物の組み合わせは、よく知られているように、
ドライ現象ネガ型レジストになる。酸素プラズマ206
により、図2(a)に見られるようなネガ像が得られ、
連続して水溶性ポリマー層204のエッチングをするこ
とができる。なお、通常、構造物203内に高反射率の
遮光膜が含まれているので、本方法では、フォト工程で
の乱反射を防止するために、水溶性ポリマー層自体に反
射防止用の色素を混合しておく方が良い。
【0023】第2の方法は、水溶性ポリマー層204形
成後に、フッ素系のプラズマ等で処理し、該ポリマー層
の表面にフッ化炭素を形成し、該表面を疎水化するもの
である。この場合、レジスト層205はポジレジストが
使用可能であり、変質した表面は酸素プラズマにより容
易に除去できる。
【0024】第3の方法は、水溶性ポリマー層204形
成後に、その表面を第2の方法と同様に、レジスト現像
液に不溶にするものである。すなわち、水溶性ポリマー
層204形成後に、その表面をフッ素樹脂のような疎水
性材料で、ディップ法等により、数十nm程度の薄膜層
を形成する方法による。その後の製造工程は、第2の方
法と同様であるが、レジスト層205形成前に、レジス
トの密着性を上げるために、水溶性ポリマー層204表
面を界面活性剤等で処理しておく方が良い。
【0025】第4の方法は、水溶性ポリマー層204上
にポジレジストを塗布後、フォト時の露光量をコントロ
ールして、現像後、水溶性ポリマー層204表面上に約
100nm程度の薄膜を未露光部として残し、水溶性ポ
リマー層204を溶解させないようにするものである。
その後、酸素プラズマ等により未露光部を除去する。以
上説明した4方法のうち、いづれかの方法により図2
(a)に示したように、光電変換部202の上方のレジ
スト層を除去した後、水溶性ポリマー層204をレジス
ト層205をマスクとして除去する。本実施例では、水
溶性ポリマー層の直下が光電変換部202となっている
が、図1に示したように、保護膜、または、絶縁膜があ
っても良い。上記方法で形成された水溶性ポリマー層
は、光学的な機能を果たす膜厚が必要なため、少なくと
も100nm程度以上の膜厚が必要である。
【0026】図2(b)は、本実施例に係るキャップ層
形成工程を示す図である。すなわち、キャップ層となる
べき材料である樹脂層207を塗布し、画素部の平坦化
を行い、その後、画素ごとにキャップ層を形成するため
のレジスト層208をフォト技術により形成する。この
工程で注意しなければいけないのは、水溶性ポリマー層
204は、高温でベークした場合にポリマーの架橋が進
み、水溶性が劣化する可能性が高くなるため、樹脂層2
07の塗布時のベークは、極力低温で行う必要があると
いう点である。そのため、樹脂層207の材料が、熱硬
化性の樹脂の場合、その架橋開始温度を極力下げたもの
を使用するか、あるいは、光硬化性の樹脂(キャップ層
形成後には、最終的に完全な架橋を行うのに十分な温度
でベークが可能である。)を使用して、ベークのかわり
に光架橋で硬化させる必要がある。酸素プラズマ209
により、樹脂層207をドライエッチングにより除去
し、水溶性ポリマー層204を露出させる。
【0027】図2(c)は、本実施例に係る中空領域形
成工程を示す図である。すなわち、上記ドライエッチン
グ後のレジスト現像液によるレジスト剥離時に、水溶性
ポリマー層がすべて溶解して、中空領域211が、キャ
ップ層210と構造物203との間に形成される。
【0028】図2(d)は、本実施例に係るマイクロレ
ンズ支持層形成工程を示す図である。すなわち、上記中
空領域211の形成後、マイクロレンズ支持層となる樹
脂層212を塗布して形成する。樹脂層211を塗布す
る時に、窒素等の不活性ガス雰囲気で塗布を行い、中空
領域211を上記ガスで充たす。また、樹脂層212の
材料は、塗布時に中空領域211内に過剰に侵入しすぎ
ないように、100CP程度まで粘度を高めた材料が適
している。
【0029】以下、第1の実施例に係る固体撮像素子に
おいて、低屈折率層を樹脂により形成する製造方法につ
いて、図3(a)〜(c)に基づき説明する。
【0030】図3(a)は、本実施例に係る初期の製造
工程断面を示し、図2(a)と同様な構造をとってい
る。すなわち、半導体基板301上に、光電変換部30
2と、下地白黒デバイスの電極等の構造物303と、塗
布により形成された低屈折率樹脂層304と、光電変換
部302の上方の窓開けを行ったレジスト層305とが
形成されている。上記低屈折率樹脂層304の材料とし
ては、フォト工程でのレジスト膜内多重反射による現像
後線幅変化防止用の反射防止膜樹脂が良く、例えば、パ
ーフルオロアルキルポリエーテル(屈折率1.29)A
Zアクエーター(AZはヘキスト社の登録商標:屈折率
1.41)サイトップ(サイトップは旭硝子社の登録商
標:屈折率1.34)があげられる。酸素プラズマ30
6により、光電変換部302上部の低屈折率樹脂層30
4をエッチング、除去する。
【0031】図3(b)は、上記エッチング後及び、レ
ジスト剥離後の形状を示す図である。図3(b)のよう
に形成した後、低屈折率樹脂層304のエッチングによ
り、光電変換部302表面に生じた段差やダメージの緩
和を行い、なおかつ、全反射のための理想的な形状を得
るために高温ベークによる低屈折率樹脂層304のリフ
ローを行う。上記サイトップのような非晶質のフッ素系
樹脂でガラス転移点が比較的低いものは、下地素子に悪
影響を与えない温度範囲で溶融が可能である。なお、低
屈折率樹脂層は、図2の説明で示したように、少なくと
も100nm程度以上の膜厚が必要である。
【0032】図3(c)は、本製造工程でのマイクロレ
ンズ支持層形成後を示す図である。すなわち、上記リフ
ロー処理後に、マイクロレンズ支持層となる樹脂層30
7を塗布し、光電変換部302上部を平坦化して形成す
る。なお、本製造工程においては、光電変換部上部の低
屈折率樹脂層を除去したが、低屈折率樹脂層の該除去工
程を省略してもよい。また、低屈折率樹脂層の直下が光
電変換部となっているが、図2の説明で示したように、
保護膜、または、絶縁膜があってもよい。
【0033】次に、本発明の第2の実施例について説明
する。図4に、第2の実施例での単位画素の水平方向の
断面図を示す。すなわち、ここで、401は半導体基
板、402は光電変換部、403は信号電荷を転送する
ための転送電極、404は絶縁膜、405は遮光膜、4
06は保護膜、407は溝、408は画素部分の段差を
埋め込むための平坦化層、409はマイクロレンズ支持
層である樹脂層、410はマイクロレンズ、413はカ
ラーフィルター層である。カラーフィルター層413
は、カラー固体撮像素子の場合に必要であり、従来と違
い、隣接画素のフィルター同士をオーバーラップするこ
となく形成されている。本実施例では、溝407は、平
坦化層408及び樹脂層409を貫いており、素子上面
から見た場合は、垂直方向、あるいは、水平方向に1画
素列づつ、もしくは、1画素づつ格子状に配列されてい
る。さらに、溝は、通常、空気または窒素等の不活性ガ
スで満たされている。ここで、本実施例での光線の経路
について説明する。411は上記固体撮像素子に入射す
る平行光であり、光電変換部402上で結像し、該光電
変換部により信号電荷に変換される。一方、412は、
上記固体撮像素子に入射する斜入射光であり、412a
は、溝407がない従来構造の時の斜入射光であり、4
12bは、溝407と樹脂層409との界面で全反射に
より反射した光である。すなわち、図1の固体撮像素子
と同様にして、溝407の屈折率を1.0、樹脂層40
9の屈折率を1.6とすると、臨界角は、約39°とな
り、入射角が、臨界角以上となると溝407と樹脂層4
09の界面で全反射により反射する。その結果、光電変
換に寄与したり、あるいは、隣接画素への侵入光成分が
少なくなり、固体撮像素子の感度、解像度、画質の向
上、クロストークの低減が得られる。
【0034】以下、上記固体撮像装置の製造方法につい
て、図5(a),(b)に基づき説明する。
【0035】図5(a)は、マイクロレンズ形成後で、
溝形成前の工程断面図である。また、図5(b)は、溝
形成後にレジスト剥離を行った工程断面図である、ここ
で、501は半導体基板、502は光電変換部、503
は下地白黒デバイスの電極等の構造物、504は平坦化
層、505はカラーフィルター層、506は下層支持
層、507は上層支持層、508はマイクロレンズ、5
09は、溝形成時のマスクとなるレジスト層、510は
溝形成のためのプラズマ、511は形成された溝を示し
ている。
【0036】一方、マイクロレンズを素子上面からみた
形状を図6に示す。ここで、601はマイクロレンズ、
602はマイクロレンズのない無効領域である。この無
効領域602の幅と同程度に、図5での溝511の溝寸
法を制御することが肝要であり、以下の方法により1.
0μm弱の溝幅で制御よく形成することができる。すな
わち、マイクロレンズ支持層を下層支持層506と上層
支持層507との2層構造とし、レジスト層509にエ
ッチング耐性を持たせ、溝形成のためのエッチング条件
を工夫するものであり、以下、説明する。なお、本方法
によらずとも、溝形成は可能であるが、寸法制御等に幾
分問題がある。
【0037】上層支持層507を、比較的エッチング耐
性の高い、例えば、ノボラック樹脂やポリスチレンのよ
うにフェニル基の含有密度が高いポリマーで構成するの
に対し、下層支持層506を、比較的エッチング耐性の
低い、いわゆる側鎖型のアクリル樹脂等で構成する方法
により、マイクロレンズ直下での溝幅の拡がりを抑える
方法である。なお、1/3インチ41万画素エリアセン
サーでは、上記下層支持層506と上層支持層507と
を合わせた厚みは4μm程度であり、また上層支持層5
07の厚みは1.5μm程度が適当である。
【0038】次に、レジスト層509は、溝形成の時の
マスクとなるため、膜厚を厚くする、あるいは選択比を
向上させるといった工夫が必要である。すなわち、レジ
スト層509の膜厚は、溝形成時のドライエッチング時
のイオンの指向性を高める意味で厚い方が良いが、厚く
なるとエッチングレートの低下を招くため、通常3〜4
μm程度が望ましい。また、レジスト表面のシリル化を
行うDESIREプロセス(B.Roland & F.Coopmans:Ex
t.Abs.of Conf.on SSDM 1986,33)や、シリコン含有レジ
ストのようにレジスト自身の選択比を上げる方法により
マスクの選択比を上げる方が良い。
【0039】さらに、溝形成のためのエッチングはRI
Eによるドライエッチングが良く、ガス種は、酸素プラ
ズマを基本とする組成が良く、イオンの指向性を高める
ため、低圧でのエッチングが良い。また、エッチング時
の反応生成物や、反応生成ガスを効率よく溝から除去す
るため、エッチングのシーケンスをエバクエーション・
インターバルを含んだシーケンスが望ましく、さらに、
反応生成ガス等の溝部分側面への吸着を抑える意味で、
脱離を促すために、基板温度を100℃程度に高めてお
くのが望ましい。
【0040】また、カラーフィルター材料は、一般的
に、天然タンパク等を使用したものが多いが、それら
は、極めてエッチング耐性が高いので、図4で示された
ように、溝部分から離す方が望ましい。
【0041】また、上記ドライエッチング後に残存した
レジスト509は、アルカリ剥離液により容易に除去で
きるが、この時、マイクロレンズ支持層である上層支持
層507と下層支持層506は、感光性がなく、形成時
に高温で熱硬化しているため、アルカリ剥離液に溶解し
ない。
【0042】以上、本発明について、第1の実施例及び
第2の実施例をあげて説明してきたが、これら2つの実
施例を組み合わせて、より高感度で高性能な固体撮像素
子を形成することも可能である。
【0043】なお、本発明は白黒、または、カラーのど
ちらの固体撮像素子にも適用できることはもちろんのこ
と、本発明の請求の範囲で、種々の変更が可能であり、
上記実施例に限定されない。
【0044】
【発明の効果】以上、詳述したように、本発明によれ
ば、従来、信号光でなかった斜入射光も信号光とするこ
とができ、クロストークの低減や開放絞りでの感度、画
質の向上を実現することができる。
【0045】また、転送電極の側面部に、必ずしも、遮
光膜が必要でないので、開口率の向上も可能となる。そ
の結果、より高感度で高性能な固体撮像素子が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例での断面構造を示す図で
ある。
【図2】第1の実施例に係る製造工程の断面構造を示す
図である。
【図3】第1の実施例に係る別の製造工程の断面構造を
示す図である。
【図4】本発明の第2の実施例での断面構造を示す図で
ある。
【図5】第2の実施例に係る製造工程の断面構造を示す
図である。
【図6】マイクロレンズの無効領域を示す図である。
【図7】従来技術での固体撮像素子の断面構造を示す図
である。
【符号の説明】
101 半導体基板 102 光電変換部 103 転送電極 104 絶縁膜 105 遮光膜 106 保護膜 107 低屈折率層 108 キャップ層 109 樹脂層 110 マイクロレンズ
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 21/339 H01L 27/14 - 27/148 H01L 29/762 - 29/768 H04N 5/335

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 転送電極と、該転送電極に隣接した光電
    変換部と、該光電変換部の上方の光路形成部と、上記転
    送電極上方に形成された遮光膜と、上記光路形成部及び
    上記遮光膜を覆って、表面を平坦化する平坦化膜と、該
    平坦化膜上に形成されたマイクロレンズとを有する固体
    撮像素子において、上記転送電極及び上記遮光膜の側面を覆う、 上記光路形
    成部より低屈折率領域層を設けることを特徴とする固体
    撮像素子。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の固体撮像素子におい
    て、 上記低屈折率領域が、樹脂層であることを特徴とする固
    体撮像素子。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の固体撮像素子の製造方
    法において、 上記光電変換部の上方に、上記樹脂層を形成する工程
    と、 上記光電変換部の上方の上記樹脂層の一部を除去して上
    記光電変換部を露出させる工程と、 上記樹脂層を熱熔融により変形する工程とを含むことを
    特徴とする固体撮像素子の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の固体撮像素子におい
    て、 上記低屈折率領域が気体層であることを特徴とする固体
    撮像素子。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の固体撮像素子の製造方
    法において、 上記光電変換部の上方に、水溶性樹脂層を形成する工程
    と、 上記光電変換部の上方の上記水溶性樹脂層の一部を除去
    して上記光電変換部を露出させる工程と、 上記光電変換部の上方で、かつ、上記水溶性樹脂層を覆
    うように光路形成部となるべき材料を塗布する工程と、 上記光路形成部を所望のパターンに加工し、上記水溶性
    樹脂層を露出させる工程と、 上記水溶性樹脂層を除去する工程とを含むことを特徴と
    する固体撮像素子の製造方法。
  6. 【請求項6】 半導体基板上に形成された光電変換部か
    らなる複数の画素と、該複数の画素が形成された上記半
    導体基板上に形成された樹脂層とを有し、上 記画素間に
    相当する部分に、上記樹脂層に溝を設けた固体撮像素子
    の製造方法において、 上記樹脂層を、第1の樹脂層と、第1の樹脂層の上方
    に、第1の樹脂層より上記溝形成時のエッチングレート
    が低い第2の樹脂層とで形成する工程と、上記第1の樹
    脂層、及び上記第2の樹脂層の所望の領域を、ドライエ
    ッチングにより除去し、上記溝を形成する工程とを含む
    ことを特徴とする固体撮像素子の製造方法。
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