JP2867332B2 - 深掘り掘削機の運動規制機構 - Google Patents

深掘り掘削機の運動規制機構

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JP2867332B2
JP2867332B2 JP25246296A JP25246296A JP2867332B2 JP 2867332 B2 JP2867332 B2 JP 2867332B2 JP 25246296 A JP25246296 A JP 25246296A JP 25246296 A JP25246296 A JP 25246296A JP 2867332 B2 JP2867332 B2 JP 2867332B2
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光宏 岸
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、例えば土木工事、
建築工事等においてその直径に比べ、深さが極めて深い
穴を堀取る場合に用いる深掘り掘削機に関し、特に、テ
レスコピック状に組み合わされて伸縮する複数段の伸縮
アーム体の破損を防止することができる深掘り掘削機の
運転規制機構に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より土木工事、建設工事等において
は、直径に比べ深さが極めて深い穴を堀取らなければな
らない場合がよくあった。例えば、鉄塔を支えるアンカ
ー用の穴、浄化槽の埋め込み用の穴、建築物の基礎工
事、井戸堀り工事等の作業があげられる。このような深
掘りの作業においては、穴の直径が5メートル程度であ
るのに対し、深さが15メートルないし20メートルと
いった極めて深い穴を掘らざるを得ないものであった。
【0003】このような深掘りの作業では、従来におい
ては複数段のアームをテレスコピック状に組み立て、そ
の長さ方向に伸縮することができる伸縮アーム体を用い
た深掘り掘削機(アーム掘削機とも呼ばれる)が盛んに
利用されていた。この深掘り掘削機は、伸縮アーム体の
上段のアームを掘削機のブームに連結し、最下段のアー
ムの下端にクラムシェルバケットを連結した構造であ
り、テレスコピック状に組み合わされた複数段の伸縮ア
ーム体を伸縮させることによりクラムシェルバケットを
深い穴の底まで吊り下げることができるのが特徴であ
る。
【0004】このような深掘り掘削機では、バケットを
上下動させて土砂を掘取る一般的な掘削機(バックホー
ともよばれる)に比べ、クラムシェルバケットをより深
い位置にまで吊り下げることができるため、縦方向に深
い穴を掘取ることができるものであった。しかしなが
ら、この深掘り掘削機では、クラムシェルバケットを吊
り下げる伸縮アーム体は筒状のアームを組み合わせた構
造のため、その側面方向からの衝撃や応力に対して極め
て弱いものであった。このため、掘り下げた穴の中で伸
縮アーム体を前後に揺動させたり、掘削機を旋回させる
と、伸縮アーム体の先端や側面と穴の内壁面とが接触
し、伸縮アーム体が変形して故障の原因となるものであ
った。この伸縮アーム体では、その長さ方向に内部中空
のアームを組み合わせて相互に摺動できるようにした構
造のため、各段のアームが変形したり、曲げられると伸
縮アーム体自体が長さ方向に伸縮できなくなるものであ
った。このように、深掘り掘削機を用いて深い穴を掘る
際に、伸縮アーム体やブームを前後に揺動させたり、旋
回台を旋回させると、伸縮アーム体と深い穴の壁面が接
触して作業を続けることができなくなり、操作には注意
が必要であった。このため、深い穴に伸縮アーム体を挿
入したならば、伸縮アーム体を掘取った深い穴の長さ方
向に伸縮させる操作のみを行うことが好ましいものであ
った。
【0005】しかし、従来の深掘り掘削機では、伸縮ア
ーム体とブームを揺動させる機構や、旋回台を旋回させ
る機構はそれぞれ独立しており、伸縮アーム体を伸長さ
せて深い穴に挿入した状態であっても、伸縮アーム体や
ブームを揺動させたり、旋回台を旋回させる操作は可能
であった。このため、運転者の不注意により、伸縮アー
ム体を深い穴に挿入したままで、伸縮アーム体やブーム
を揺動させたり、旋回台を旋回させると、伸縮アーム体
が変形させられることになり、直ちに故障の原因となる
ものであった。このような誤操作は未然に防止しなけれ
ばならないものであるが、従来においては操作者の技量
とカンにより操作されており、誤操作は操作者の経験に
より左右されていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、伸縮アー
ム体が掘り取った深い穴の内壁面に衝突して、変形した
り曲げられたりすると、伸縮アーム体を構成する各段の
アームが摺動できなくなり、修理が必要となる。しかし
ながら、各段のアームは摺動できるようにそれぞれ直線
状に構成してあり、曲げや変形を調整する修理は困難な
ものであった。このため、伸縮アーム体を用いた深掘り
掘削機を操作する際には、特定の状態ではその運転を自
動的に規制し、運転手の不注意による誤操作を防止する
ことが望ましいものであった。本願の発明はこの点に鑑
み、伸縮アーム体を深い穴に挿入した状態であって、か
つ、伸縮アーム体を伸長させたならば、自動的に伸縮ア
ーム体やブームの前後の揺動を規制し、同時に、旋回台
の旋回を規制でき、伸縮アーム体の故障の発生を未然に
防止することができる深掘り掘削機の運動規制機構を提
供するものである。また、クラムシェルバケットの一方
の側面が掘り取った深い穴の内壁面と接触したならば、
反対方向への揺動は許容しても、接触した方向には揺動
できないように自動的に制限することができる深掘り掘
削機の運動規制機構を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような要請のため、
本発明は、移動できる車体と、この車体の上面で水平方
向に回転自在となるように載置された旋回台と、旋回台
の上面に上下に揺動自在となるよう連結されたブーム
と、ブームの先端に上下に揺動自在となるように連結さ
れ、その内部に複数のアームを収納して長さを伸縮させ
ることができる伸縮アーム体と、伸縮アーム体の最下段
のアームの先端に連結され、土砂を掴み取るバケットと
から成る深掘り掘削機において、伸縮アーム体に取り付
けられて伸縮状況を検知する伸びセンサーと、旋回台に
取り付けられて旋回台を車体に対して回転させる油圧モ
ーターと、駆動油を圧送する駆動油供給機構と、油圧モ
ーターと駆動油供給機構の間に介在されて供給する駆動
油の油量を制御できる油量制御機構と、伸びセンサーと
油量制御機構の間に介在されて、伸縮アーム体が伸長し
た状態のときには油量制御機構に駆動油の流動量を減少
させて油圧モーターの回転速度を低下させ、旋回台の回
転速度を遅くさせる操作規制機構とから構成されたこと
を特徴とする深掘り掘削機の運動規制機構を提供するも
のである(請求項1記載の発明)。
【0008】また、本発明は、移動できる車体と、この
車体の上面で水平方向に回転自在となるように載置され
た旋回台と、旋回台の上面に上下に揺動自在となるよう
連結されたブームと、ブームの先端に上下に揺動自在と
なるように連結され、その内部に複数のアームを収納し
て長さを伸縮させることができる伸縮アーム体と、伸縮
アーム体の最下段のアームの先端に連結され、土砂を掴
み取るバケットとから成る深掘り掘削機において、伸縮
アーム体に取り付けられて伸縮状況を検知する伸びセン
サーと、伸縮アーム体に取り付けられてその傾斜角度を
検知する角度センサーと、旋回台とブームの間に介在さ
れてブームを上下に揺動させる油圧シリンダーと、ブー
ムと伸縮アーム体の間に介在されて伸縮アーム体を上下
に揺動させる油圧シリンダーと、伸縮アーム体の内部に
設けられて伸縮アーム体を伸縮させる油圧シリンダー
と、各油圧シリンダーに駆動油を圧送する駆動油供給機
構と、各油圧シリンダーと駆動油供給機構の間に介在さ
れて供給する駆動油を制御する油量制御機構と、伸びセ
ンサーと角度センサーからの検知信号を入力し、伸縮ア
ーム体が伸長し、かつ、伸縮アーム体が垂直に対して一
定以上の角度に傾斜しているときには、油量制御機構に
制御信号を出力して伸縮アーム体を垂直の方向にのみ揺
動するように規制し、さらに、伸縮アーム体を縮小させ
る方向にのみ許容するように規制する操作規制機構とか
ら構成されたことを特徴とする深掘り掘削機の運動規制
機構を提供するものである(請求項2記載の発明)。
【0009】さらに、本発明は、移動できる車体と、こ
の車体の上面で水平方向に回転自在となるように載置さ
れた旋回台と、旋回台の上面に上下に揺動自在となるよ
う連結されたブームと、ブームの先端に上下に揺動自在
となるように連結され、その内部に複数のアームを収納
して長さを伸縮させることができる伸縮アーム体と、伸
縮アーム体の最下段のアームの先端に連結され、土砂を
掴み取るバケットとから成る深掘り掘削機において、伸
縮アーム体に取り付けられて伸縮状況を検知する伸びセ
ンサーと、伸縮アーム体に取り付けられ、伸縮アーム体
の掘削機側の側面に加えられた応力を検知する下側曲げ
モーメントセンサーと、旋回台とブームの間に介在され
てブームを上下に揺動させる油圧シリンダーと、ブーム
と伸縮アーム体の間に介在されて伸縮アーム体を上下に
揺動させる油圧シリンダーと、各油圧シリンダーに駆動
油を圧送する駆動油供給機構と、各油圧シリンダーと駆
動油供給機構の間に介在されて供給する駆動油を制御す
る油量制御機構と、伸びセンサーと下側曲げモーメント
センサーからの検知信号を入力し、伸縮アーム体が伸長
し、かつ、伸縮アーム体の下側に応力が加えられている
ときには、油量制御機構に制御信号を出力して伸縮アー
ム体を垂直の方向にのみ揺動するように規制する操作規
制機構とから構成されたことを特徴とする深掘り掘削機
の運動規制機構を提供するものである(請求項3記載の
発明)。
【0010】そして、本発明は、移動できる車体と、こ
の車体の上面で水平方向に回転自在となるように載置さ
れた旋回台と、旋回台の上面に上下に揺動自在となるよ
う連結されたブームと、ブームの先端に上下に揺動自在
となるように連結され、その内部に複数のアームを収納
して長さを伸縮させることができる伸縮アーム体と、伸
縮アーム体の最下段のアームの先端に連結され、土砂を
掴み取るバケットとから成る深掘り掘削機において、伸
縮アーム体に取り付けられて伸縮状況を検知する伸びセ
ンサーと、伸縮アーム体に取り付けられ、伸縮アーム体
の掘削機とは反対側の側面に加えられた応力を検知する
上側曲げモーメントセンサーと、旋回台とブームの間に
介在されてブームを上下に揺動させる油圧シリンダー
と、ブームと伸縮アーム体の間に介在されて伸縮アーム
体を上下に揺動させる油圧シリンダーと、各油圧シリン
ダーに駆動油を圧送する駆動油供給機構と、各油圧シリ
ンダーと駆動油供給機構の間に介在されて供給する駆動
油を制御する油量制御機構と、伸びセンサーと上側曲げ
モーメントセンサーからの検知信号を入力し、伸縮アー
ム体が伸長し、かつ、伸縮アーム体の上側に応力が加え
られているときには、油量制御機構に制御信号を出力し
て伸縮アーム体を垂直の方向にのみ揺動するように規制
する操作規制機構とから構成されたことを特徴とする深
掘り掘削機の運動規制機構を提供するものである(請求
項4記載の発明)。
【0011】また、本発明は、前記の伸縮アーム体は、
ブームの先端に連結された元アームと、元アームに摺動
自在に挿入された中アームと、中アームに摺動自在に挿
入された先アームとから構成されたことを特徴とする請
求項1、2、3及び5記載の深掘り掘削機の運動規制機
構を提供するものである(請求項5記載の発明)。
【0012】そして、本発明は、前記の伸縮アーム体
は、ブームの先端に連結された元アームと、元アームに
摺動自在に挿入された中アームと、中アームに摺動自在
に挿入された先アームとから構成され、伸びセンサーは
元アームに固定され、元アームから中アーム若しくは先
アームが伸長した際に伸びセンサーが検知信号を出力す
るようにしたことを特徴とする請求項1、2、3及び5
記載の深掘り掘削機の運動規制機構を提供するものであ
る(請求項6記載の発明)。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
により説明する。本実施の形態では、地表より地中の方
向に向けて垂直に、その直径に比べて深さが深い穴を掘
り、構造物の基礎工事や埋設工事等に使用する深掘り掘
削機に実施の形態を応用して説明する。
【0014】まず、図1は本実施例の深掘り掘削機全体
の外観を示す斜視図である。この深掘り掘削機の車体1
1の左右にはそれぞれクローラー12が平行となるよう
に巻き付けてあり、このクローラー12を駆動すること
により車体11を前後方向に自由に移動させることがで
きる。この車体11の上部には水平方向に360度旋回
できる旋回台13が載置してあり、この旋回台13の上
部前面にはやや『く』の字形をしたブーム14の下端が
上下に揺動できるように軸支してある。このブーム14
の中央と旋回台13の前面との間には、ブーム14を俯
仰させるための油圧シリンダー15を介在させてある。
このブーム14の先端にはホルダー23がピン17によ
り上下に揺動自在に連結してあり、ホルダー23の後部
とブーム14の背面中央との間には角度制御のための油
圧シリンダー18が介在させてあり、油圧シリンダー1
8のシリンダーロッドとホルダー23とはピン19によ
って連結してある。
【0015】このホルダー23には細長い元アーム16
が固着してあり、ホルダー23と元アーム16とは一体
に上下方向に揺動することができる。この元アーム16
は、例えば薄肉鋼板を折り曲げて形成した、内部中空の
断面が四角形をした細長い形状をしている。この元アー
ム16の下端開口からは、細長い中アーム20がその長
さ方向に摺動自在となるように挿通してある。この中ア
ーム20は例えば、薄肉鋼板を折り曲げて形成した、内
部中空の断面が四角形をした細長い形状をしている。こ
の中アーム20の下端開口からは、細長い先アーム21
がその長さ方向に摺動自在となるように挿通してある。
この先アーム21は例えば、薄肉鋼板を折り曲げて形成
した、内部中空の断面が四角形をした細長い形状をして
いる。これらの元アーム16、中アーム20、先アーム
21により、その長さ方向に伸縮できるテレスコピック
状に組み立てらた伸縮アーム体22が構成されている。
そして、この伸縮アーム体22の内部にはブーム14の
下端開口より中アーム20と先アーム21をそれぞれ直
線的に伸縮させるための油圧シリンダー(図示せず)が
収納してあり、この油圧シリンダーによって中アーム2
0、先アーム21を適当な長さに伸縮させることができ
る。
【0016】前述した先アーム21の先端には連結ユニ
ット30が固着してあり、この連結ユニット30の先端
にはピン32によって連結ユニット31の上端が連結し
てある。このため、連結ユニット31は連結ユニット3
0の下部で自由に揺動できるように吊り下げられてい
る。この連結ユニット31の下部には吊り軸33の上端
が連結してあり、直線状をした吊り軸33の下端の左右
に一対のシェルバケット36、37が連結してある。こ
の吊り軸33の上部側面とシェルバケット36の背面と
の間には、このシェルバケット36を作動させるための
油圧駆動機構としての油圧シリンダー34を介在してあ
る。また、吊り軸33の上部側面とシェルバケット37
の背面との間には、このシェルバケット37を作動させ
るための油圧駆動機構としての油圧シリンダー35を介
在してある。これらの吊り軸33、シェルバケット3
6、37、油圧シリンダー34、35はピン32をその
回動中心としてその自重で常に垂直方向を向くように維
持している。そして、油圧シリンダー34、35を同時
に伸縮させることで、左右のシェルバケット36、37
は下方に向いたその開口を開閉することができ、このシ
ェルバケット36、37によって深い穴の底から土砂を
掘取ることができる。このシェルバケット36、37に
よる土砂の掘取りの作業は従来から知られているクラム
シェルバケットの機能と同一である。
【0017】次に、図2はこの深掘り掘削機を用いて、
具体的に深い穴Wを掘取る作業を説明する。図1で説明
した深掘り掘削機の構成において、クローラー12を駆
動させることにより車体11を深い穴Wの側壁の上方に
移動させ、作業する位置に配置することができる。そし
て、油圧シリンダー15を伸縮させることによりブーム
14を上下に揺動させることができ、油圧シリンダー1
8を伸縮させることによりホルダー23と元アーム16
を上下に揺動させることができる。これら油圧シリンダ
ー15、18を協同して作動させることにより、細長い
伸縮アーム体22を深い穴Wの内部に垂直方向に挿入す
ることができる。この挿入の動作では、図2中で伸縮ア
ーム体22ーb、伸縮アーム体22ーa、伸縮アーム体
22の順に行われる。
【0018】このようにして伸縮アーム体22を深い穴
Wに挿入したならば、図示しない油圧シリンダーにより
元アーム16の下端開口より中アーム20と先アーム2
1をその長さ方向に伸長させ、先アーム21の下端を深
い穴Wの底にまで下降させる。すると、先アーム21の
下端に吊り下げてあるシェルバケット36、37は深い
穴Wの底部分に接触することとなり、この状態で油圧シ
リンダー34、35をそれぞれ作動させてシェルバケッ
ト36、37を左右に開き、次いで両シェルバケット3
6、37を閉じることで深い穴Wの底にある土砂を掘取
ることができる。そして、土砂を掴み取ったシェルバケ
ット36、37は、伸縮アーム体22の内部に収納して
ある図示しない油圧シリンダーで中アーム20、先アー
ム21を元アーム16の内部に収納するように引き込ま
せることで上方に引き上げることができる。そして、前
述とは逆に油圧シリンダー15、18を協同して作動さ
せることにより、深い穴Wの上端開口より伸縮アーム体
22を引き出し、同時にシェルバケット36、37を深
い穴Wの外部に引き出すことができる。シェルバケット
36、37を引き出した状態は図2中においてシェルバ
ケット36ーb、37ーbにより示される。このように
シェルバケット36ーb、37ーbが高く持ち上げられ
たならば、車体11に対して旋回台13を水平方向に旋
回させ、待機しているトラックの荷台等の上方にシェル
バケット36ーb、37ーbを移動させる。そして油圧
シリンダー34、35を作動させることで左右のシェル
バケット36ーb、37ーbを開くことにより掘取った
土砂をトラックの荷台等に排出することができる。この
ような手順により深い穴Wを順次掘り下げていくことが
でき、この動作は従来から知られている。
【0019】さて、図2において示したように、伸縮ア
ーム体22が垂直に位置して状態のときには、元アーム
16より先アーム21、伸縮アーム体22がそれぞれ伸
長してシェルバケット36、37が深い穴Wの底と衝突
しても、その荷重は伸縮アーム体22の長さ方向にのみ
作用するため、伸縮アーム体22が変形するおそれはな
い。しかしながら、伸縮アーム体22を伸長させたまま
で、油圧シリンダー15、18を誤って作動させてブー
ム14、元アーム16を上下に揺動させると、シェルバ
ケット36、37は深い穴Wの内壁面に接触することに
なる。この接触した状態が図2中でシェルバケット36
ーa、37ーaで示される。深い穴Wの内壁面にシェル
バケット36ーa、37ーaが衝突すると、伸長した伸
縮アーム体22の先端に横方向から荷重が加えられるこ
とになり、伸長した中アーム20ーa、先アーム21ー
aにそれぞれ応力が加えられることとなり、中アーム2
0ーa、先アーム21ーaはその長さとは直角の方向に
変形することになる。
【0020】このように、元アーム16より中アーム2
0、先アーム21を引き出さして伸縮アーム体22を伸
長させると強度的に弱い状態にある。このままで油圧シ
リンダー15、18を誤って作動させることにより、元
アーム16ーa、中アーム20ーa、先アーム21ーa
のように伸縮アーム体22ーa全体を深い穴Wで斜め揺
動すると伸縮アーム体22ーaの側面に衝撃を加えるこ
とになる。伸長した伸縮アーム体22ーaに横方向から
応力を加えると、当然のように中アーム20ーa、先ア
ーム21ーaは変形させられることになり、直線性が失
われるため、内部に収納した油圧シリンダーで伸縮アー
ム体22ーaを縮小させようとしても、中アーム20ー
a、先アーム21ーaは元アーム16ーaの内部には引
き込められなくなる原因となる。また、油圧シリンダー
15、18を操作しなくとも、旋回台13を旋回させる
と、伸長している伸縮アーム体22の側面に深い穴Wの
側面が衝突し、同じような支障が発生する。本発明で
は、このような状態を検知し、油圧シリンダー15、1
8や旋回台13の動作を自動的に規制するものである。
【0021】次に、図3は、本実施の形態における深掘
り掘削機の主な油圧駆動機構と各種のセンサーを配置し
た位置関係を示した説明図である。
【0022】前述した旋回台13の内部には、車体11
に対して旋回台13を水平方向に旋回させるための油圧
モーター41が収納してある。この油圧モーター41を
駆動するとその回転力は図示しない歯車などで減速さ
れ、地面に定置している車体11に対し旋回台13を水
平方向に旋回させることができる。そして、旋回台13
の前側には油圧シリンダー15の基部が連結してあり、
この油圧シリンダー15の先端にはシリンダーロッド4
2がその長さ方向に伸縮自在に挿入してあり、シリンダ
ーロッド42の先端はブーム14の中央に連結してあ
る。また、ブーム14の背面中央には油圧シリンダー1
8の基部が連結してあり、この油圧シリンダー18の先
端にはシリンダーロッド43がその長さ方向に伸縮自在
に挿入してあり、シリンダーロッド43の先端にはホル
ダー23の後部上方に連結してある。前述した図1では
示していないが、伸縮アーム体22を構成する元アーム
16の内部にはその長さ方向と平行になるように油圧シ
リンダー44が収納してあり、油圧シリンダー44の下
端開口にはシリンダーロッド45がその長さ方向に伸縮
自在に挿入してある。この油圧シリンダー44の基部は
元アーム16の内部上端に連結してあり、シリンダーロ
ッド45の下端は先アーム21の内部下端に連結してあ
る。この油圧シリンダー44とシリンダーロッド45が
伸縮アーム体22において連結されている構造(例え
ば、ワイヤーとプーリーによる倍速の巻回しなどの構
成)は従来より周知の構造と同じであり、この図3にお
いては詳しい説明を省略してある。
【0023】この元アーム16の上端には、この元アー
ム16が垂直方向に対しどのような角度位置にあるかを
常時検知して電気的な信号を出力する角度センサー46
が固定してある。そして、元アーム16の下端には元ア
ーム16より中アーム20及び先アーム21が伸長され
ているかどうかを判別して電気信号として出力する伸び
センサー47が固定してある。この伸びセンサー47
は、例えば近接スイッチのような構造のものであり、元
アーム16より中アーム20が予め設定してある長さ
(例えば、30センチメートルなど)の以上に伸長した
ならば、伸縮アーム体22が伸びている状態であると判
断して信号を出力する機能を有している。また、元アー
ム16の先端の前後には、この伸縮アーム体22にどの
程度の曲げモーメントが加えられているかを常時検知し
て電気的な信号を出力する下側曲げモーメントセンサー
48、上側曲げモーメントセンサー49が固定してある
(図3においては、伸縮アーム体22の右側を下側、左
側を上側としている)。
【0024】次に、図4は本実施例における油圧路系統
と電気信号系統により、深掘り掘削機の機能を制御する
ための機構を模示的に示したものである。
【0025】この図4において、油圧路系統は操作ユニ
ット55、駆動ユニット56、規制ユニット57より構
成されており、これら操作ユニット55、駆動ユニット
56、規制ユニット57の間にはそれぞれ油圧パイロッ
ト信号系58で結ばれている。そして、駆動ユニット5
6と深掘り掘削機の各油圧駆動機器(油圧シリンダー1
5、18、44、油圧モーター41)とは、駆動油圧系
59を介してそれぞれ独立して接続してある。すなわ
ち、駆動ユニット56には油圧モーター41、油圧シリ
ンダー15、18がそれぞれ直接接続してあり、駆動ユ
ニット56には伸縮規制部65を介して油圧シリンダー
44が接続してある。また、前述した角度センサー4
6、伸びセンサー47、下側曲げモーメントセンサー4
8、上側曲げモーメントセンサー49はそれぞれ検知信
号系60による電気信号ケーブルにより状況判別ユニッ
ト66と接続してある。そして、状況判別ユニット66
の制御出力は規制信号系61となり、この規制信号系6
1は規制ユニット57と伸縮規制部65が接続してあ
る。
【0026】次に、図5は、前述した操作ユニット55
の内部の構成を詳しく説明したものである。この操作ユ
ニット55は旋回台13に搭載されたキャビン内に設置
さており、キャビンに座った操作者が手動で操作するも
のである。この操作ユニット55により制御のためのパ
イロット信号を出力し、メインバルブを比例制御するこ
とで深掘り掘削機の油圧シリンダー15、18、44、
油圧モーター41をそれぞれ同時に或いは単独で動作さ
せることができる。この操作ユニット55には、ブーム
14を揺動させるためのブーム操作部72、元アーム1
6を上下に揺動させるためのアーム操作部73、伸縮ア
ーム体22を伸縮させるためのテレスコ操作部74、旋
回台13を車体11に対して水平方向に旋回させるため
の旋回操作部75が収納されている。
【0027】また、パイロット信号発生のための油圧源
である油圧ポンプ86は旋回台13の内部に収納したエ
ンジン87によって従動されており、油圧ポンプ86の
吸引側には圧力油を満たした油タンク88が接続してあ
り、油圧ポンプ86の吐出側には圧力油供給路89のラ
インを接続してある。また、この圧力油供給路89とは
平行に、戻った圧力油を回収するためのドレイン路90
が設けてあり、このドレイン路90の終端は油タンク8
8に接続してある。なお、圧力油供給路89、ドレイン
路90には、この操作ユニット55とは別の他の油圧機
器とも接続されているが、この図5においてはその接続
は省略してある。
【0028】ブーム操作部72の内部にはパイロット信
号を出力するためのパイロット弁77とパイロット弁7
8が設けてあり、アーム操作部73の内部にはパイロッ
ト信号を出力するためのパイロット弁79とパイロット
弁80が設けてあり、テレスコ操作部74の内部にはパ
イロット信号を出力するためのパイロット弁81とパイ
ロット弁82が設けてあり、旋回操作部75の内部には
パイロット信号を出力するためのパイロット弁83とパ
イロット弁84が設けてある。このパイロット弁77と
パイロット弁78は何れか一方のみを選択的に作動させ
ることができ、交互に動作することができるものであ
り、パイロット弁79とパイロット弁80は何れか一方
のみを選択的に作動させることができ、交互に動作する
ことができるものである。また、パイロット弁81とパ
イロット弁82は何れか一方のみを選択的に作動させる
ことができ、交互に動作することができるものであり、
パイロット弁83とパイロット弁84は何れか一方のみ
を選択的に作動させることができ、交互に動作すること
ができるものである。前述のブーム操作部72の内部に
おいて、パイロット弁77、79の常閉側には圧力油供
給路89が接続してあり、パイロット弁77、78の常
開側はドレイン路90に接続してある。アーム操作部7
3の内部において、パイロット弁79、80の常閉側に
は圧力油供給路89が接続してあり、パイロット弁7
9、80の常開側にはドレイン路90が接続してある。
テレスコ操作部74の内部において、パイロット弁8
1、82の常閉側には圧力油供給路89が接続してあ
り、パイロット弁81、82の常開側にはドレイン路9
0が接続してある。そして、旋回操作部75の内部にお
いて、パイロット弁83、84の常閉側には圧力油供給
路89が接続してあり、パイロット弁83、84の常開
側にはドレイン路90が接続してある。
【0029】これらのパイロット弁77〜84によって
パイロット信号を出力することができるのであるが、パ
イロット弁77のパイロット信号はEー1であり、パイ
ロット弁78のパイロット信号はEー2であり、パイロ
ット弁79のパイロット信号Fー1であり、パイロット
弁80のパイロット信号はFー2であり、パイロット弁
81のパイロット信号はGー1であり、パイロット弁8
2のパイロット信号はGー2であり、パイロット弁83
のパイロット信号はHー1であり、パイロット弁84の
パイロット信号はHー2となっている。これらのパイロ
ット信号のうち、Eー1は伸縮アーム体22をブーム1
4に対して上側に揺動させるものであり、Eー2は伸縮
アーム体22をブーム14に対して下側に揺動させるも
のである。Fー1はブーム14を車体11に対して下側
に揺動させるためのものであり、Fー2はブーム14を
車体11に対して上側に揺動させるためのものである。
そして、Gー1は伸縮アーム体22を縮小させるための
ものであり、Gー2は伸縮アーム体22を伸長させるた
めのものである。さらに、Hー1は車体11に対して旋
回台13を右側に旋回させるためのものであり、Hー2
は旋回台13を車体11に対して左側に旋回させるため
のものである。
【0030】次に、図6は前述した駆動ユニット56の
内部の構成を詳しく説明するものである。この駆動ユニ
ット56の内部には、それぞれパイロット油圧信号によ
ってスプールを摺動させ、パイロット信号の圧力に比例
した駆動油を出力できる4つの比例制御弁95、96、
97、98が配置してある。これらの比例制御弁95、
96、97、98はそれぞれ三つのブロックを持ち、
『中立』、『正接』、『逆接』の三段階の位置に切り換
えることができ、『正接』又は『逆接』に切り換えたブ
ロックの位置によって出力する圧力油の流量を比例的に
制御することができる。この駆動ユニット56の操作ユ
ニット55の外部には駆動ユニット56に圧力油を供給
するための油圧源である油圧ポンプ86が配置してあ
り、油圧ポンプ86は旋回台13の内部に収納したエン
ジン87によって従動されている。この油圧ポンプ86
の吸引側には圧力油を満たした油タンク88が接続して
あり、油圧ポンプ86の吐出側には圧力油供給路99の
ラインを接続してある。この圧力油供給路99は駆動ユ
ニット56の内部に導かれ、各比例制御弁95、96、
97、98の『中立』のブロックにおける常時導通した
ポートに直線状に接続され、その終端は油タンク88に
導通してある。
【0031】また、圧力油供給路99は駆動ユニット5
6の内部で分岐していて、一方は調整路100となって
いる。この調整路100の終端はリリーフ弁101に接
続してあって、リリーフ弁101の他端は油タンク88
に接続してある。そして、比例制御弁95の常閉した一
方のポートには逆止弁103を介して調整路100が接
続してあり、比例制御弁96の常閉した一方のポートに
は逆止弁104を介して調整路100が接続してあり、
比例制御弁97の常閉した一方のポートには逆止弁10
5を介して調整路100が接続してあり、比例制御弁9
8の常閉した一方のポートには逆止弁106を介して調
整路100が接続してある。また、比例制御弁95、9
6、97のそれぞれの常閉した他方のポートにはドレイ
ン路102が共通して接続してあり、ドレイン路102
の終端は油タンク88に連通してある。
【0032】前述の比例制御弁95は伸縮アーム体22
を伸縮させるために駆動油を油圧シリンダー44に供給
するものであり、比例制御弁95の排出側のポートには
油路Aー1、Aー2が接続してある。比例制御弁96は
伸縮アーム体22を揺動させるために駆動油を油圧シリ
ンダー18に供給するものであり、比例制御弁96の排
出側のポートには油路Bー1、Bー2が接続してある。
また、比例制御弁97はブーム14を揺動させるために
駆動油を油圧シリンダー15に供給するものであり、比
例制御弁97の排出側のポートには油路Cー1、Cー2
が接続してある。そして、比例制御弁98は旋回台13
を左右に回転させるために駆動油を油圧モーター41に
供給するものであり、比例制御弁98の排出側のポート
には油路Dー1、Dー2が接続してある。
【0033】次に、比例制御弁95の一方のパイロット
ポートにはパイロット信号Gー1を接続し、他方のパイ
ロットポートにはパイロット信号Gー2を接続してあ
り、パイロット信号Gー1が入力すると、比例制御弁9
5は『正接』のブロックに切り換わり、油圧シリンダー
44は縮小の動作をし、パイロット信号Gー2が入力す
ると、比例制御弁95は『逆接』のブロックに切り換わ
り、油圧シリンダー44は伸長の動作をする。また、比
例制御弁96の一方のパイロットポートにはパイロット
信号Kを接続し、他方のパイロットポートにはパイロッ
ト信号Lを接続してあり、パイロット信号Kが入力する
と比例制御弁96は『正接』のブロックに切り換わり、
油圧シリンダー18は伸長することになり、パイロット
信号Lが入力すると比例制御弁96は『逆接』のブロッ
クに切り換わり、油圧シリンダー18は縮小の動作をす
る。そして、比例制御弁97の一方のパイロットポート
にはパイロット信号Pを接続し、他方のパイロットポー
トにはパイロット信号Jを接続してあり、パイロット信
号Pが入力すると比例制御弁97は『正接』のブロック
に切り換わり、油圧シリンダー15は伸長することにな
り、パイロット信号Jが入力すると比例制御弁97は
『逆接』のブロックに切り換わり、油圧シリンダー15
は縮小の動作をする。さらに、比例制御弁98の一方の
パイロットポートにはパイロット信号Mを接続し、他方
のパイロットポートにはパイロット信号Nを接続してあ
り、パイロット信号Mが入力すると、比例制御弁98は
『正接』のブロックに切り換わり、油圧モーター41は
旋回台13を右方向に回転させ、パイロット信号Nが入
力すると、比例制御弁98は『逆接』のブロックに切り
換わり、油圧モーター41は旋回台13を左方向に回転
させることになる。
【0034】次に、図7は前述した規制ユニット57の
内部の回路構成を詳しく説明するものである。この規制
ユニット57の内部には、電気信号によって作動される
6個の電磁切換弁111〜116を内蔵している。これ
らの電磁切換弁111〜116は同一の構造を有するも
のであり、それぞれは2つのブロックを切換えることが
できる。各電磁切換弁111〜116の通常の状態のブ
ロックでは、常時は一方のポートは導通していて他方の
ポートは閉鎖しており、電気信号により切り換わるブロ
ックのポートでは相互に逆方向に接続する構造となって
いる。そして、規制ユニット57の内部には共通して利
用できるドレイン路110が配置してあり、このドレイ
ン路110の終端は油タンク88に連通してある。
【0035】この電磁切換弁111の常時導通している
一方のポートにはドレイン路110が接続してあり、他
方のポートにはパイロット信号Jが接続してあり、電磁
切換弁111の常時閉鎖しているポートにはパイロット
信号Fー1が接続してある。電磁切換弁112の常時導
通している一方のポートにはドレイン路110が接続し
てあり、他方のポートにはパイロット信号Kが接続して
あり、電磁切換弁112の常時閉鎖しているポートには
パイロット信号Eー2が接続してある。また、電磁切換
弁113の常時導通している一方のポートにはドレイン
路110が接続してあり、他方のポートにはパイロット
信号Lが接続してあり、電磁切換弁113の常時閉鎖し
ているポートにはパイロット信号Eー1が接続してあ
る。さらに、電磁切換弁116の常時導通している一方
のポートにはドレイン路110が接続してあり、他方の
ポートにはパイロット信号Pが接続してあり、電磁切換
弁116の常時閉鎖しているポートにはパイロット信号
Fー2 が接続してある。
【0036】次に、前述の電磁切換弁114の常時導通
している一方のポートにはドレイン路110が接続して
あり、常時導通している他方のポートには逆止弁123
を介してパイロット信号Mが接続してある。電磁切換弁
114の常時閉鎖しているポートにはパイロット信号H
ー1が接続してあり、パイロット信号Hー1とMとの間
には逆止弁124を介在してあり、パイロット信号Mと
ドレイン路110の間には逆止弁122とリリーフ弁1
18が直列に接続してある。そして、逆止弁122とリ
リーフ弁118の接続点とパイロット信号Hー1との間
には流路を狭めた絞り120を介在してある。
【0037】また、電磁切換弁115の油圧回路も電磁
切換弁114の構成と同一である。前述の電磁切換弁1
15の常時導通している一方のポートにはドレイン路1
10が接続してあり、常時導通している他方のポートに
は逆止弁126を介してパイロット信号Nが接続してあ
る。電磁切換弁115の常時閉鎖しているポートにはパ
イロット信号Hー2が接続してあり、パイロット信号H
ー2とNとの間には逆止弁127を介在してあり、パイ
ロット信号Nとドレイン路110の間には逆止弁125
とリリーフ弁119が直列に接続してある。そして、逆
止弁125とリリーフ弁119の接続点とパイロット信
号Hー2との間には流路を狭めた絞り121を介在して
ある。
【0038】これら電磁切換弁111〜116はそれぞ
れ電気信号により動作させられるものであり、電磁切換
弁111のソレノイドSOL7には規制信号Qが、電磁
切換弁112のソレノイドSOL6には規制信号Rが、
電磁切換弁113のソレノイドSOL5には規制信号S
が、電磁切換弁114のソレノイドSOL4には規制信
号Tが、電磁切換弁115のソレノイドSOL3には規
制信号Uが、電磁切換弁116のソレノイドSOL2に
は規制信号Vがそれぞれ独立して接続してある。
【0039】次に、図8は前述した伸縮規制部65の内
部構造を示すものである。この伸縮規制部65の内部に
は電磁切換弁130、リリーフ弁131が直列に接続し
てあり、電磁切換弁130には油路Aー1が接続してあ
り、リリーフ弁131には油路Aー3が接続してある。
この電磁切換弁130は制御信号Xにより導通と閉鎖の
2つのブロックを交互に切換えることができるもので、
常時は閉鎖のブロックが位置している。そして、電磁切
換弁130の両端の間には逆止弁132が並列を接続し
てあり、リリーフ弁131の両端の間には逆止弁133
が並列に接続してある。そして、電磁切換弁130のソ
レノイドSOL1には制御信号Xが接続してある。な
お、この回路では、駆動油は油路Aー1からAー3の方
向に流動するように各逆止弁132、133の方向を設
定してあり、リリーフ弁131は油路Aー3からの圧力
で開放するようにその特性を設定してある。
【0040】図9は、前述した状況判別ユニット66の
内部の構成を示すものである。この状況判別ユニット6
6は伸縮アーム体22の状態を把握し、その条件によっ
て予め設定されている値と比較し、深掘り掘削機の操作
を規制する信号を出力するものである。この状況判別ユ
ニット66は、不揮発性の記憶素子(例えば、ROMな
ど)や中央演算素子(例えば、CPUなど)を組み合わ
せることで構成されており、その内部には下側オーバー
ロード判別回路135、上側オーバーロード判別回路1
36、伸縮判別回路137、位置角度判別回路138、
中央制御回路139、規制信号発生回路140が収納し
てある。
【0041】前述した伸縮アーム体22に固定してある
下側曲げモーメントセンサー48の出力は下側オーバー
ロード判別回路135に入力しており、伸縮アーム体2
2に固定してある上側曲げモーメントセンサー49の出
力は上側オーバーロード判別回路136に入力してい
る。また、伸縮アーム体22に固定してある伸びセンサ
ー47の出力は伸縮判別回路137に入力しており、伸
縮アーム体22に固定してある角度センサー46の出力
は位置角度判別回路138に入力している。これらの下
側曲げモーメントセンサー48、上側曲げモーメントセ
ンサー49、伸びセンサー47、角度センサー46から
の信号は検知信号系60となる。
【0042】さて、前述した下側オーバーロード判別回
路135は下側曲げモーメントセンサー48からの信号
により、予め設定された荷重以上になると判別信号を中
央制御回路139に出力するものである。同様に、上側
オーバーロード判別回路136は上側曲げモーメントセ
ンサー49からの信号により、予め設定された荷重以上
になると判別信号を中央制御回路139に出力するもの
である。また、伸縮判別回路137は伸びセンサー47
からの信号により、伸縮アーム体22が伸縮しているか
いないかの判別信号を中央制御回路139に出力するも
のである。そして、位置角度判別回路138は角度セン
サー46からの信号により、予め設定された角度(例え
ば、20度)以上かどうかを判別してその判別信号を中
央制御回路139に出力するものである。この中央制御
回路139の内部には、不揮発性のメモリーが収納して
あり、各種の信号の組み合わせを記憶させてあるプログ
ラムと比較し、最適な規制の信号を出力できるように判
断できるものである。中央制御回路139では、入力し
てきた各信号により判断信号をバスとして規制信号発生
回路140に出力している。この規制信号発生回路14
0では、その規制信号のQ、R、S、T、U、V、Xを
それぞれ単独に出力することができる。
【0043】次に、本実施の態様の作用を説明する。こ
の作用の説明では、図10に示す真理表と共にその動作
を説明する。
【0044】この実施例においては、深掘り掘削機にお
ける油圧シリンダー15、18、44、油圧モーター4
1を作動させるための操作について説明し、他の機構を
作動させるための操作の説明は省略する。しかし、他の
機構の操作は従来から周知の深掘り掘削機の操作手順と
同一であり、何ら変更するものではない。
【0045】図4において、操作の概要を説明する。旋
回台13のキャビンの内部にある操作ユニット55のパ
イロット弁をそれぞれ操作すると、操作ユニット55か
ら制御のためのパイロット信号が発生される。これらの
信号は油圧パイロット信号系58を流動し、駆動ユニッ
ト56と規制ユニット57に伝えられる。この油圧パイ
ロット信号系58を流れる油圧パイロット信号により駆
動ユニット56のメインバルブが作動され、深掘り掘削
機に設けた油圧シリンダー15、18、44、油圧モー
ター41を自由に制御することができる。この場合、深
掘り掘削機の状況によっては規制ユニット57が機能
し、操作ユニット55から出力されたパイロット信号で
そのまま作動されることはなく、動作が規制されること
もある。
【0046】そして、駆動ユニット56のメーンバルブ
が切り換えられると、圧力油が駆動油圧系59より伝達
され、油圧シリンダー15、18、44、油圧モーター
41にそれぞれ駆動油が供給される。すると、油圧モー
ター41は回転して旋回台13を車体11に対して水平
方向に旋回させ、旋回台13の旋回方向は操作ユニット
55の操作方向に従うことになる。また、油圧シリンダ
ー15に駆動油が供給されるとブーム14は旋回台13
に対し上下方向に揺動し、その俯仰角度を変化させるこ
とができる。油圧シリンダー18に駆動油が供給させる
と元アーム16(すなわち伸縮アーム体22)はブーム
14の先端において上下に揺動し、その俯仰角度を変化
させることができる。さらに、油圧シリンダー44に駆
動油を供給させると油圧シリンダー44は伸縮し、これ
により元アーム16の内部から中アーム20および先ア
ーム21が伸長され、伸縮アーム体22の全体は伸長ま
たは縮小されることになる。
【0047】<伸縮アーム体22が縮小しているとき>
【0048】伸縮アーム体22が縮小していて元アーム
16の内部に中アーム20及び先アーム21が収納され
ている状態のときには、この深掘り掘削機の運転には何
ら規制がされない。すなわち、元アーム16の内部に中
アーム20、先アーム21が収納され、伸縮アーム体2
2が縮小していると、この伸縮アーム体22は強度的に
強い状態にある。このため、多少の衝撃を与えても伸縮
アーム体22を構成する各部材が変形する恐れが少な
い。また、伸縮アーム体22の全長を最小限に縮小させ
ている状態では、図2中で示すように深い穴Wより伸縮
アーム体22ーb全体を引き出していて、土砂をトラッ
ク等に排出する操作をしていることから、各操作の規制
を行うことは好ましいものではないからである。この伸
縮アーム体22が完全に縮小している状態のときの各機
構の動作をそれぞれ説明する。
【0049】図3、図4における伸びセンサー47は、
例えば近接スイッチ等であり、この伸びセンサー47は
元アーム16の外側面に固定してある。そして、中アー
ム20の先端(図3、図4においては下端になる)の側
面には被検知用の金属片が固定してあり、伸びセンサー
47はこの金属片の有無を検知することで中アーム20
が元アーム16より伸縮している状態を判別することが
できる。中アーム20が元アーム16の内部に収納され
ていると、伸びセンサー47は金属片と接近しており、
伸びセンサー47は縮小している信号を伸縮判別回路1
37に伝える。この伸縮判別回路137では、中アーム
20が元アーム16の内部に収納されていて伸縮アーム
体22が完全に縮小されていることを判別し、その判別
信号を中央制御回路139に出力する。この中央制御回
路139では記憶している基準と入力信号を比較し、検
知信号系60より制御信号を規制信号発生回路140に
出力する。すると、規制信号発生回路140は規制信号
Q、R、S、T、U、V、Xをそれぞれ出力し、それぞ
れソレノイドSOL1〜7に伝えられる。
【0050】すなわち、規制信号XはソレノイドSOL
1に伝えられて電磁切換弁130を開放させ、規制信号
VはソレノイドSOL2に伝えられて電磁切換弁116
を切り換えさせ、規制信号UはソレノイドSOL3に伝
えられて電磁切換弁115を切り換えさせ、規制信号T
はソレノイドSOL4に伝えられて電磁切換弁114を
切り換えさせ、規制信号SはソレノイドSOL5に伝え
られて電磁切換弁113を切り換えさせ、規制信号Rは
ソレノイドSOL6に伝えられて電磁切換弁112を切
り換えさせ、規制信号QはソレノイドSOL7に伝えら
れて電磁切換弁111を切り換えさせる。このように切
り換えられた状態では、操作ユニット55に設けてある
パイロット弁77〜78を操作することにより、油圧シ
リンダー15、18、44、油圧モーター41をそれぞ
れ動作させ、深掘り掘削機を自由に動作させることがで
きる。この操作では、何ら規制が行われていない。
【0051】<<伸縮アーム体22を揺動させる動作>
【0052】伸縮アーム体22をブーム14に対して上
下に揺動させるためには、パイロット弁77と78を操
作することにより行う。パイロット弁77を開放すると
(パイロット弁78は閉鎖していて同時に開放されな
い)、油圧ポンプ86からの圧力油は圧力供給路89よ
りパイロット弁77を通過して図5中のパイロット信号
Eー1として出力される。このパイロット信号Eー1は
図7で電磁切換弁113を通過してパイロット信号Lと
して出力され、次いで図6中の比例制御弁96の一方の
ポートに入力し、比例制御弁96を『逆接』のブロック
に切り換える。すると、油圧ポンプ86から圧送された
圧力油は圧力油供給路99、調整路100、逆止弁10
4を流動し、比例制御弁96より油路Bー2に出力され
る。この油路Bー2に出力された駆動油は図3中におい
て油圧シリンダー18の排出室側に伝えられるため、シ
リンダーロッド43は油圧シリンダー18の内部に引き
込まれる。このため、ブーム14の先端にピン17で連
結したホルダー23は図3中で時計方向に回動され、ホ
ルダー23に固定した元アーム16(すなわち、伸縮ア
ーム体22)は、上側に揺動させられる。伸縮アーム体
22が適当な角度まで揺動されたなら、パイロット弁7
7を閉鎖してパイロット信号Eー1の出力を停止する
と、比例制御弁96は『中立』のブロックに復帰し、シ
リンダーロッド43はそれ以上は油圧シリンダー18に
引き込まれなくなり、伸縮アーム体22はその位置で停
止する。
【0053】次に、パイロット弁78を開放すると(パ
イロット弁77は閉鎖していて同時に開放されない)、
油圧ポンプ86からの圧力油は圧力供給路89よりパイ
ロット弁78を通過して図5中のパイロット信号Eー2
として出力される。このパイロット信号Eー2は図7で
電磁切換弁112を通過してパイロット信号Kとして出
力され、次いで図6中の比例制御弁96の他方のポート
に入力し、比例制御弁96を『正接』のブロックに切り
換える。すると、油圧ポンプ86から圧送された圧力油
は圧力油供給路99、調整路100、逆止弁104を流
動し、比例制御弁96より油路Bー1に出力される。こ
の油路Bー1に出力された駆動油は図3中において油圧
シリンダー18の圧力室側に伝えられるため、シリンダ
ーロッド43は油圧シリンダー18より押し出される。
このため、ブーム14の先端にピン17で連結したホル
ダー23は図3中で反時計方向に回動され、ホルダー2
3に固定した元アーム16(すなわち、伸縮アーム体2
2)は、下側に揺動させられる。伸縮アーム体22が適
当な角度まで揺動されたなら、パイロット弁78を閉鎖
してパイロット信号Eー2の出力を停止すると、比例制
御弁96は『中立』のブロックに復帰し、シリンダーロ
ッド43はそれ以上は油圧シリンダー18から押し出さ
れなくなり、伸縮アーム体22はその位置で停止する。
【0054】<<ブーム14を揺動させる動作>>
【0055】また、ブーム14を旋回台13に対して上
下に揺動させるためには、パイロット弁79と80を操
作することにより行う。パイロット弁79を開放すると
(パイロット弁80は閉鎖していて同時に開放されな
い)、油圧ポンプ86からの圧力油は圧力供給路89よ
りパイロット弁79を通過して図5中のパイロット信号
Fー1として出力される。このパイロット信号Fー1は
図7で電磁切換弁111を通過してパイロット信号Jと
して出力され、次いで図6中の比例制御弁97の一方の
ポートに入力し、比例制御弁97を『逆接』のブロック
に切り換える。すると、油圧ポンプ86から圧送された
圧力油は圧力油供給路99、調整路100、逆止弁10
5を流動し、比例制御弁97より油路Cー2に出力され
る。この油路Cー2に出力された駆動油は図3中におい
て油圧シリンダー15の排出室側に伝えられるため、シ
リンダーロッド42は油圧シリンダー18の内部に引き
込められる。このため、旋回台13に連結したブーム1
4は図3中で反時計方向に回動され、ブーム14は下側
に揺動させられる。ブーム14が適当な角度まで揺動さ
れたなら、パイロット弁79を閉鎖してパイロット信号
Fー1の出力を停止すると、比例制御弁97は『中立』
のブロックに復帰し、シリンダーロッド42はそれ以上
は油圧シリンダー15に弾き込められなくなり、ブーム
14はその位置で停止する。
【0056】次に、パイロット弁80を開放すると(パ
イロット弁79は閉鎖していて同時に開放されない)、
油圧ポンプ86からの圧力油は圧力供給路89よりパイ
ロット弁79を通過して図5中のパイロット信号Fー2
として出力される。このパイロット信号Fー2は図7で
電磁切換弁116を通過してパイロット信号Pとして出
力され、次いで図6中の比例制御弁97の他方のポート
に入力し、比例制御弁97を『正接』のブロックに切り
換える。すると、油圧ポンプ86から圧送された圧力油
は圧力油供給路99、調整路100、逆止弁105を流
動し、比例制御弁97より油路Cー1に出力される。こ
の油路Cー1に出力された駆動油は図3中において油圧
シリンダー15の圧力室側に伝えられるため、シリンダ
ーロッド42は油圧シリンダー18より押し出される。
このため、旋回台13に連結したブーム14は図3中で
時計方向に回動され、ブーム14は上側に揺動させられ
る。ブーム14が適当な角度まで揺動されたなら、パイ
ロット弁80を閉鎖してパイロット信号Fー2の出力を
停止すると、比例制御弁97は『中立』のブロックに復
帰し、シリンダーロッド42はそれ以上は油圧シリンダ
ー15から押し出されなくなり、ブーム14はその位置
で停止する。
【0057】<<伸縮アーム体22の伸縮動作>>
【0058】次に、伸縮アーム体22を伸縮の動作をさ
せる場合には、パイロット弁81と82を操作すること
により行う。後述するが、この伸縮アーム体22の伸縮
の動作は、その角度位置(例えば、垂直に対して20度
以上であるかどうか)によって規制されるものであり、
状況によっては伸長の操作を行っても動作しない場合も
ありうる。さらに、この状態では、伸縮アーム体22は
最小に縮小しており、この位置からの操作では伸縮アー
ム体22を伸長させる動作しか行えないはずである。し
かし、動作の概要を説明する関係上、ここでは伸縮アー
ム体22を伸縮させることができるという設定の下に説
明を行う。伸縮アーム体22が伸長していて、他の条件
が重なると動作が規制されることは後述する。
【0059】まず、伸縮アーム体22を伸長させ、中ア
ーム20、先アーム21を元アーム16から押し出すた
めには、パイロット弁82を操作することにより行う。
パイロット弁82を開放すると(パイロット弁81は閉
鎖していて同時に開放されない)、油圧ポンプ86から
の圧力油は圧力供給路89よりパイロット弁82を通過
して図5中のパイロット信号Gー2として出力される。
このパイロット信号Gー2は図6中の比例制御弁95の
一方のポートに入力し、比例制御弁95を『逆接』のブ
ロックに切り換える。すると、油圧ポンプ86から圧送
された圧力油は圧力油供給路99、調整路100、逆止
弁103を流動し、比例制御弁95より油路Aー2に出
力される。この油路Aー2に出力された駆動油は図3中
において油圧シリンダー44の圧力室側に伝えられるた
め、シリンダーロッド45は油圧シリンダー44の内部
より押し出される。このため、シリンダーロッド45の
下端に連結してある中アーム20、先アーム21を元ア
ーム16から図3中で下方に押し出すことになり、伸縮
アーム体22の全長は長くなる。このシリンダーロッド
45が油圧シリンダー44の内部で摺動すると、油圧シ
リンダー44の排出室側にある駆動油は排出され、油路
Aー3に出力される。この油路Aー3で排出された駆動
油は図8で示すリリーフ弁131を開放してそのまま通
過し、電磁切換弁130(開放されている)を通過して
油路Aー1に流動する。そして、油路Aー1を流れる駆
動油は図6の比例制御弁95を通過し、ドレイン路10
3を流れて油タンク88で回収される。(なお、このよ
うに元アーム16から中アーム20、先アーム21が押
し出されると前述した伸びセンサー47がその伸びを検
知して規制体制に移行するが、ここではこの規制の動作
は説明しない。)
【0060】次に、伸縮アーム体22を縮小させ、中ア
ーム20、先アーム21を元アーム16の内部に引き込
めるためには、パイロット弁81を操作することにより
行う。パイロット弁81を開放すると(パイロット弁8
2は閉鎖していて同時に開放されない)、油圧ポンプ8
6からの圧力油は圧力供給路89よりパイロット弁81
を通過して図5中のパイロット信号Gー1として出力さ
れる。このパイロット信号Gー1は図6中の比例制御弁
95の他方のポートに入力し、比例制御弁95を『正
接』のブロックに切り換える。すると、油圧ポンプ86
から圧送された圧力油は圧力油供給路99、調整路10
0、逆止弁103を流動し、比例制御弁95より油路A
ー1に出力される。この油路Aー1に出力された駆動油
は、図8で示す逆止弁132、133をそのまま通過し
て油路Aー3に流動する。そして、駆動油は図3中にお
いて油路Aー3より油圧シリンダー44の排出室側に伝
えられるため、シリンダーロッド45は油圧シリンダー
44の内部に引き込められる。このため、シリンダーロ
ッド45の下端に連結してある中アーム20、先アーム
21は元アーム16の内部に引き込められ、伸縮アーム
体22の全長は短くなる。このシリンダーロッド45が
油圧シリンダー44の内部で摺動すると、油圧シリンダ
ー44の圧力室側にある駆動油は油路Aー2に排出され
る。この油路Aー2に排出された駆動油は図6の比例制
御弁95を通過し、ドレイン路103を流れて油タンク
88で回収される。
【0061】<<旋回台13の旋回の操作>>
【0062】次に、旋回台13を車体11に対して水平
方向に回転させる場合には、パイロット弁83と84を
操作することにより行うことができる。すなわち、パイ
ロット弁83を開放すると(パイロット弁84は閉鎖し
ていて同時に開放されない)、油圧ポンプ86からの圧
力油は圧力供給路89よりパイロット弁83を通過して
図5中のパイロット信号Hー1として出力される。この
パイロット信号Hー1は図7で電磁切換弁114と逆止
弁123を通過し、パイロット信号Mとして出力され、
次いで図6中の比例制御弁98の一方のポートに入力
し、比例制御弁98を『正接』のブロックに切り換え
る。すると、油圧ポンプ86から圧送された圧力油は圧
力油供給路99、調整路100、逆止弁106を流動
し、比例制御弁98より油路Dー1に出力される。この
油路Dー1に出力された駆動油は図3中において油圧モ
ーター41の一方のポートに供給され、油圧モーター4
1を駆動させて旋回台13を右方向に旋回させることに
なる。
【0063】なお、この時には、パイロット信号Hー1
は開放された電磁切換弁114をそのまま通過し、正方
向の逆止弁123を通過するため、出力されたパイロッ
ト信号Mは何ら流量が制限されていないため、パイロッ
ト信号Hー1の流量はそのままパイロット信号Mとして
出力される。このため、パイロット信号Mにより『正
接』のブロックに切り換えられた比例制御弁98のスプ
ールは全開となり、油圧ポンプ86からの圧力油は最大
限の油量で油路Dー1より出力され、油圧モーター41
は通常の速度で回転する。
【0064】また、パイロット弁84を開放する(パイ
ロット弁83は閉鎖していて同時に開放されない)、油
圧ポンプ86からの圧力油は圧力供給路89よりパイロ
ット弁79を通過して図5中のパイロット信号Hー2と
して出力される。このパイロット信号Hー2は図7中の
電磁切換弁115と逆止弁126を通過してパイロット
信号Nとして出力され、次いで図6中の比例制御弁98
の他方のポートに入力し、比例制御弁98を『逆接』の
ブロックに切り換える。すると、油圧ポンプ86から圧
送された圧力油は圧力油供給路99、調整路100、逆
止弁106を流動し、比例制御弁98より油路Dー2に
出力される。この油路Dー2に出力された駆動油は図3
中において油圧モーター41の他方のポートに供給さ
れ、油圧モーター41を駆動させて旋回台13を左方向
に旋回させることになる。
【0065】なお、この時には、パイロット信号Hー2
は開放された電磁切換弁115をそのまま通過し、正方
向の逆止弁126を通過するため、出力されたパイロッ
ト信号Nは何ら流量が制限されていないため、パイロッ
ト信号Hー2の流量はそのままパイロット信号Nとして
出力される。このため、パイロット信号Nにより『逆
接』のブロックに切り換えられた比例制御弁98は全開
となり、油圧ポンプ86からの圧力油は最大限の油量で
油路Dー2より出力され、油圧モーター41は通常の速
度で回転する。
【0066】このように、伸縮アーム体22が縮小して
いる条件であっては、パイロット弁77〜84のそれぞ
れを操作することにより、油圧シリンダー15、18、
44、油圧モーター41をそれぞれ作動させることがで
る。そして、これらの操作では、なんら規制されること
なく、通常の深掘り掘削機と同様の操作性で操縦するこ
とができる。
【0067】<伸縮アーム体22が伸長したとき>
【0068】前述のようにパイロット弁82を操作して
パイロット信号Gー2を出力すると、油圧シリンダー4
4の圧力室側に駆動油を供給し、シリンダーロッド45
を油圧シリンダー44より押し出すことができる。この
油圧シリンダー44の伸長に従って、中アーム20及び
先アーム21は元アーム16より押し出され、伸縮アー
ム体22の全長が長くなる。このように伸縮アーム体2
2の全長が長くなると、伸縮アーム体22は側面からの
衝撃に対し弱い状態となる。このため、伸縮アーム体2
2が伸長したならばその状態を検知し、図4における状
況判別ユニット66は他のセンサーからの信号とから総
合的に判断して深掘り掘削機の動作を規制することにな
る。この規制により、衝撃に弱い伸縮アーム体22の損
傷や曲げを防止することになる。状況判別ユニット66
による動作の規制は、深掘り掘削機のおかれた状況によ
って相違するため、以下において、それぞれの設定状況
によりどのような規制が行われるかを個別に説明する。
【0069】〔伸縮アーム体22の伸長の検知〕
【0070】油圧シリンダー44が作動して伸縮アーム
体22が伸長すると、元アーム16より中アーム20が
押し出され、伸びセンサー47は中アーム20が引き出
されたことを検知する。すなわち、中アーム20が元ア
ーム16より30センチメートル程度引き出されると、
伸びセンサー47である近接スイッチは中アーム20に
固定してある金属片を認識できなくなり、これにより伸
びセンサー47は信号を出力する。この伸びセンサー4
7の信号は図9で示す状況判別ユニット66内の伸縮判
別回路137に伝えられ、伸縮判別回路137では伸縮
アーム体22が伸長状態である判断信号を中央制御回路
139に伝える。すると、中央制御回路139は伸縮ア
ーム体22が伸長したことから、他の下側オーバーロー
ド判別回路135、上側オーバーロード判別回路13
5、位置角度判別回路138からの判別信号との組み合
わせにより判断した判断信号を規制信号発生回路140
に出力し、深掘り掘削機の動作の規制を開始する。
【0071】〔〔伸縮アーム体22が20度以下である
とき〕〕
【0072】前述の角度センサー46は伸縮アーム体2
2が垂直軸線に対してどの程度の角度にあるかを常時検
知しており、垂直軸線に対する伸縮アーム体22の振れ
角度を位置角度判別回路138に出力している。この位
置角度判別回路138では角度センサー46からの検知
信号を常時演算しており、伸縮アーム体22が垂直軸線
に対して20度以下であるときは中央制御回路139に
判別信号を出力しない。しかし、中央制御回路139に
は伸縮判別回路137から伸縮アーム体22が伸長して
いる信号が入力しているため、この条件であっては、中
央制御回路139は規制信号発生回路140に旋回台1
3の回転を規制する判断信号を出力する。すると、規制
信号発生回路140は規制信号Q、R、S、V、Xはそ
のまま継続して出力するが、規制信号T、Uは出力せ
ず、図7における電磁切換弁114、115のソレノイ
ドSOL3、4への電流供給を停止する。このため、電
磁切換弁114、115はそれぞれ復帰して、閉鎖のブ
ロックに切り換えられる。
【0073】このように規制信号Q、R、S、V、Xが
継続して伝えられているため、各電磁切換弁111、1
12、113、116、130は開放しており、『伸縮
アーム体22が伸長している』状態で、かつ、『伸縮ア
ーム体22が20度以下の角度である』(この角度20
度はこの実施の形態での設定角度であり、この角度に限
定されるものではない。この角度は一つの例示であ
る。)状態では、パイロット弁77〜80からのパイロ
ット信号はそのまま比例制御弁96、97に伝達され、
ブーム14と伸縮アーム体22の揺動の操作は自由に行
うことができる。これは、伸縮アーム体22が垂直軸線
に対して20度以下の角度であれば、図2で示すよう
に、伸縮アーム体22は深い穴Wに垂直に挿入されてい
ることとなり、深い穴Wの内径の範囲で伸縮アーム体2
2を揺動させる余裕の空間が残っているからである。伸
縮アーム体22が伸長すると衝撃に弱い状態となるが、
深い穴Wの内部空間に垂直に位置していれば、深い穴W
の内壁に衝突することも少ないからである。
【0074】しかしながら、規制信号T、Uの出力が停
止され、電磁切換弁114、115が閉鎖されると旋回
台13が左右に回転する動作に付いては規制される。こ
れは、伸縮アーム体22が深い穴Wの内部に垂直に挿入
されていれば、ブーム14と伸縮アーム体22を揺動す
るだけの余裕はあるが、旋回台13を左右に回転させる
と、伸縮アーム体22の側面に深い穴Wの内壁が衝突す
ることになり、伸縮アーム体22を損傷させる原因とな
るからである。このため、パイロット弁83、84を操
作しても前述のように旋回台13は通常の回転速度では
回転せず、ゆっくりとした低速の回転で左右に旋回す
る。このように低速で回転すると、キャビンに搭乗した
作業員GA縮アーム体22を旋回させる操作において危
険状態であることを知得し、注意深く操作をすることに
なる。また、パイロット弁83、84を誤って操作して
も、旋回台13は低速で回転するため、深い穴Wの内壁
に伸縮アーム体22の側面を衝突させることがなくなる
ためである。以下において、パイロット弁83、84の
操作による旋回台13の回転が規制され、低速で回転さ
せられる手順を説明する。
【0075】図5で示すパイロット弁83を開放する
と、ポンプ86から吐出した圧力油は圧力油供給路8
9、パイロット弁83を通過してパイロット信号Hー1
として出力される。このパイロット信号Hー1は図7で
示すように規制ユニット57に入力するが、電磁切換弁
114は閉鎖されており、逆止弁124は逆方向のた
め、絞り120を通過し、リリーフ弁118を開いて減
圧する。この減圧された圧力油は逆止弁122を通過し
てパイロット信号Mとして流出する。このようにして、
パイロット信号Hー1は減圧されたパイロット信号Mと
なり、このパイロット信号Mは比例制御弁98の一方の
ポートに入力し、その圧力に比例して比例制御弁98の
スプールを移動させて『正接』に切り換えることにな
る。すると、図6で示すように、油圧ポンプ86から圧
送された圧力油は圧力油供給路99、調整路100、逆
止弁106を流動し、比例制御弁98より油路Dー1に
出力される。
【0076】この油路Dー1に出力された駆動油は図3
中において油圧モーター41の一方のポートに供給さ
れ、油圧モーター41を駆動させて旋回台13を右方向
に旋回させられることになる。しかし、比例制御弁98
は減圧された圧力のパイロット信号Mでスプールが動か
されているため、この場合における油路Dー1に出力さ
れた駆動油の油量はパイロット信号Mの油量に比例して
減少している。すなわち、通常の場合(電磁切換弁11
4が開放されているとき)に比べその油量は少なくな
り、回転される油圧モーター41の回転速度は低速とな
り、旋回台13はゆっくりとした速度で右方向に旋回さ
せられる。この回路で、絞り120は他の弁の圧力保障
の作用をしており、リリーフ弁118が開放することで
急激に圧力が低下するのを防止している。また、旋回台
13を回転中にパイロット弁83を閉鎖すると、慣性に
よりパイロット信号Mと逆方向に圧力が加えられること
になるが、この圧力は逆止弁124を通過してパイロッ
ト信号Hー1とは逆に流れ、パイロット弁83よりドレ
イン路90より排出される。
【0077】また、パイロット弁84を開放すると、ポ
ンプ86から吐出した圧力油は圧力油供給路89、パイ
ロット弁84を通過してパイロット信号Hー2として出
力される。このパイロット信号Hー2は図7で示すよう
に規制ユニット57に入力するが、電磁切換弁115は
閉鎖されており、逆止弁127は逆方向のため、絞り1
21を通過し、リリーフ弁119を開いてドレイン路1
10より流出し、パイロット信号Hー2の圧力は減圧す
る。この減圧された圧力油は逆止弁125を通過してパ
イロット信号Nとして流出する。このようにして、パイ
ロット信号Hー2は減圧されたパイロット信号Nとな
り、このパイロット信号Nは比例制御弁98の他方のポ
ートに入力し、その圧力に比例して比例制御弁98のス
プールを移動させて『逆接』に切り換える。すると、図
6で示すように、油圧ポンプ86から圧送された圧力油
は圧力油供給路99、調整路100、逆止弁106を流
動し、比例制御弁98より油路Dー2に出力される。
【0078】この油路Dー2に出力された駆動油は図3
中において油圧モーター41の他方のポートに供給さ
れ、油圧モーター41を駆動させて旋回台13を左方向
に旋回させられることになる。しかし、比例制御弁98
は減圧された圧力のパイロット信号Nでスプールが動か
されているため、この場合における油路Dー2に出力さ
れた駆動油の油量はパイロット信号Nの油量に比例して
減少している。すなわち、通常の場合(電磁切換弁11
5が開放されているとき)に比べその油量は少なくな
り、回転される油圧モーター41の回転速度は低速とな
り、旋回台13はゆっくりとした速度で左方向に旋回さ
せられる。この回路で、絞り121は他の弁の圧力保障
の作用をしており、リリーフ弁119が開放することで
急激に圧力が低下するのを防止している。また、旋回台
13を回転中にパイロット弁84を閉鎖すると、慣性に
よりパイロット信号Nと逆方向に圧力が加えられること
になるが、この圧力は逆止弁127を通過してパイロッ
ト信号Hー2とは逆に流れ、パイロット弁84よりドレ
イン路90より排出される。
【0079】〔〔伸縮アーム体22が20度以上である
とき〕〕
【0080】次に、油圧シリンダー15、18を作動さ
せることにより、ブーム14と伸縮アーム体22が揺動
され、伸縮アーム体22が垂直軸線に対して20度以上
の角度に傾斜することもある。このように、伸縮アーム
体22の傾斜角度が大きくなると中央制御回路139は
操作の規制を行うことになる。すなわち、図2で示すよ
うに、深い穴Wの内部で伸縮アーム体22が大きく傾斜
していると、この伸縮アーム体22の先端が深い穴Wの
内壁に衝突し易くなる。このように、伸縮アーム体22
の角度が垂直軸線より大きく傾斜したならば、衝突によ
る損傷を防止するために伸縮アーム体22を垂直方向に
復帰させる操作と縮小の操作のみを許可し、他の操作を
全て規制することになる。
【0081】図9で示すように、前述の角度センサー4
6で検知されている伸縮アーム体22の角度は検知信号
として位置角度判別回路138に常時入力している。こ
の検知信号により、位置角度判別回路138は伸縮アー
ム体22が垂直軸線に対して20度以上の角度で傾斜し
ていると判断したときには判別信号を中央制御回路13
9に出力する。この条件であっては、中央制御回路13
9は規制信号発生回路140に伸縮アーム体22を下方
に振る動作(図2において、伸縮アーム体22を反時計
方向に揺動させる動作)と伸縮アーム体22を縮小させ
る動作のみを許可し、他の操作を規制する判別信号を出
力する。すると、規制信号発生回路140は規制信号R
はそのまま継続して出力するが、規制信号Q、S、V、
T、U、Xは出力せず、図7における電磁切換弁112
のソレノイドSOL6のみへ電流を供給し、他の電磁切
換弁111、113〜130のソレノイドSOL1〜
5、7への電流を停止する。
【0082】このように『伸縮アーム体22が伸長して
いる』状態で、かつ、『伸縮アーム体22が20度以上
の角度である』(この20度の角度はこの実施の形態で
の設定角度であり、この角度に限定されるものではな
い。この角度は一つの例示である。)状態では、パイロ
ット弁78からのパイロット信号Eー2のみがそのまま
比例制御弁96に伝達することができる。このパイロッ
ト弁78を開放するとパイロット信号Eー2が出力さ
れ、規制ユニット57内にある電磁切換弁112を通過
してパイロット信号Kに伝えられる。このパイロット信
号Kは比例制御弁96の他方のポートに加えられ、比例
制御弁96を『正接』のブロックに切り換えて油圧ポン
プ86からの駆動油を図3中の油圧シリンダー18の圧
力室側に供給する。このため、シリンダーロッド43は
油圧シリンダー18から押し出され、伸縮アーム体22
を図3中で反時計方向に回動させて垂直方向に揺動させ
る。このような伸縮アーム体22の揺動では、深い穴W
の内部で伸縮アーム体22がその深い穴Wと平行になる
ようにその角度が補正され、深い穴Wの内壁と伸縮アー
ム体22が衝突するのを防止することができる。伸縮ア
ーム体22を垂直軸線に対して20度以下の角度に収斂
させるならば、図2で示すように、伸縮アーム体22は
深い穴Wに垂直に挿入されていることとなり、深い穴W
の内径の空間の範囲に伸縮アーム体22を位置させるこ
とができるからである。
【0083】この設定条件においては、電磁切換弁11
4、115は閉鎖されており、前述したパイロット信号
Hー1、Hー2が入力すると、前述のようなパイロット
信号M、Nの流量の減少で旋回台13は低速で回転さ
れ、急激な回転は規制されるので伸縮アーム体22が深
い穴Wの内壁に衝突するのを防止することができる。
【0084】また、規制信号Q、S、V、Xがそれぞれ
電磁切換弁111、113、116に供給されていない
ので、各電磁切換弁111、112、116は閉鎖して
いる。このため、パイロット信号Eー1、Fー1、Fー
2はそれぞれパイロット信号J、L、Pとして出力され
ず、比例制御弁96、97の動作は規制される。従っ
て、パイロット弁77、79、80を作業者が操作して
も油圧シリンダー15の圧力室側と排出室側、油圧シリ
ンダー18の排出室側には駆動油が供給されず、油圧シ
リンダー15によるブーム14の揺動は規制され、同時
に、油圧シリンダー18による伸縮アーム体22の図3
における時計方向への揺動は規制される。こうして、設
定してある角度の20度以上に伸縮アーム体22が傾斜
したならば、油圧シリンダー15、18の動作は規制さ
れ、油圧シリンダー18によって伸縮アーム体22が垂
直方向に揺動される動作のみが許容される。この規制に
より、伸縮していて危険角度以上に傾斜した伸縮アーム
体22は、垂直方向にのみ揺動して深い穴Wの内壁と衝
突するのを防止している。
【0085】次に、規制信号発生回路140からソレノ
イドSOL1には規制信号Xが出力されないため、電磁
切換弁130は閉鎖している。この状態でパイロット弁
81を開放してパイロット信号Gー1を出力すると、こ
のパイロット信号Gー1は比例制御弁95を『正接』側
に切り換えられ、油路Aー1に駆動油が出力させられ
る。この油路Aー1より出力された駆動油は図8中にお
いて逆止弁132、133をそのまま通過して油路Aー
3に流動する。そして、駆動油は図3中において油路A
ー3より油圧シリンダー44の排出室側に伝えられるた
め、シリンダーロッド45は油圧シリンダー44の内部
に引き込められる。このため、シリンダーロッド45の
下端に連結してある中アーム20、先アーム21は元ア
ーム16の内部に引き込められ、伸縮アーム体22の全
長は短くなる。このシリンダーロッド45が油圧シリン
ダー44の内部で摺動すると、油圧シリンダー44の圧
力室側にある駆動油は油路Aー2に排出される。この油
路Aー2に排出された駆動油は図6の比例制御弁95を
通過し、ドレイン路103を流れて油タンク88で回収
される。こうして、油圧シリンダー44にシリンダーロ
ッド45が収納され、伸縮アーム体22が縮小する動作
については何ら規制が行われず、通常の操作と同様に伸
縮アーム体22を縮小することができる。これは、伸縮
アーム体22を縮小する方向の操作であっては、伸縮ア
ーム体22が深い穴Wの内壁と衝突する可能性が少なく
なるため、安全性を向上させるため縮小させる動作につ
いては何ら規制しないのが好ましいからである。
【0086】また、パイロット弁82を開放するとパイ
ロット信号Gー2が出力され、このパイロット信号Gー
2は比例制御弁95を『逆接』側に切り換えることにな
り、油路Aー2に駆動油を出力する。この油路Aー2に
流出した駆動油は図3中において油圧シリンダー44の
圧力室側に入力し、油圧シリンダー44よりシリンダー
ロッド45を押し出す方向に作用する。このシリンダー
ロッド45が油圧シリンダー44より押し出されるよう
に作用すると、油圧シリンダー44の排出室側に残留し
ている駆動油は油路Aー3より排出され、リリーフ弁1
31を押し開けて電磁切換弁130の方向に流動しよう
とするが、電磁切換弁130が閉鎖しているため油路A
ー3の方向には流動しない。また、逆止弁132、13
3の方向が逆向きであるため、これらの逆止弁132、
133を通過することもできず、駆動油は油路Aー3か
ら油路Aー1には流動することができない。このため、
パイロット弁82を開放してもシリンダーロッド45は
油圧シリンダー44より押し出されず、伸縮アーム体2
2は伸長することはできない。こうして、電磁切換弁1
30の閉鎖によりパイロット弁82を操作してもシリン
ダーロッド45の伸長が規制され、結果として伸縮アー
ム体22はそれ以上に伸長することができず、伸縮アー
ム体22が深い穴Wの内壁と衝突するのを防止できる。
【0087】〔〔伸縮アーム体22の下側に荷重が加え
られたとき〕〕
【0088】次に、図2で示すように深い穴Wに伸縮ア
ーム体22を挿入した状態で、油圧シリンダー15又は
18を作動させて伸縮アーム体22を揺動させ、深い穴
Wの深掘り掘削機側の壁(図2中右側の内壁)に衝突さ
せたり押し付けた場合の規制に付いて説明する。この伸
縮アーム体22の下面(図2で伸縮アーム体22の右側
を下とする)に加えられている荷重は常時下曲げモーメ
ントセンサー48(例えば、ストレインゲージなどの検
知装置)によって検知されており、その検知信号は下側
オーバーロード判別回路135に入力している。このた
め、伸縮アーム体22が深い穴Wの内壁に衝突したり押
し付けられると、伸縮アーム体22に加えられたの荷重
は下曲げモーメントセンサー48で検知され、検知信号
として下側オーバーロード判別回路135に入力する。
下側オーバーロード判別回路135では、入力した検知
信号が予め設定してある基準の荷重よりも大きい場合に
は、伸縮アーム体22の下側に大きな荷重が加えられた
ものと判断して判別信号を中央制御回路139に出力す
る。この『伸縮アーム体22が伸長している』状態で、
かつ、『伸縮アーム体22の下側に荷重が加えられた』
状態では、中央制御回路139はそれ以上に伸縮アーム
体22が深い穴Wの内壁の方向に揺動しないように規制
する。
【0089】すなわち、中央制御回路139は規制信号
発生回路140に規制のための判別信号を出力するの
で、規制信号発生回路140は規制信号S、V、Xを出
力し、規制信号Q、R、T、Uの出力を停止する。この
ため、各電磁切換弁111、112、114、115は
閉鎖し、各電磁切換弁113、116、130は開放す
ることになる。すると、パイロット弁78、79を操作
してパイロット信号Eー2、Fー1を出力しても、これ
らのパイロット信号Eー2、Fー1によっては比例制御
弁96、97は作動されず、油圧シリンダー15の油路
Cー2、油圧シリンダー18の油路Bー1には圧力油が
供給されない。この規制により、ブーム14は油圧シリ
ンダー15によって図3中で反時計方向には回動しなく
なり、伸縮アーム体22は油圧シリンダー18によって
図3中で反時計方向には回動しなくなる。こうして、中
央制御回路139による規制で伸縮アーム体22は深い
穴Wの深掘り掘削機の手前側にある内壁(図2中で右側
面)に向けては揺動させることができなくなり、それ以
上の荷重を伸縮アーム体22に加えることができなくな
り、伸縮アーム体22が曲げられるような応力の発生を
防止することができる。
【0090】しかしながら、電磁切換弁113は開放さ
れているため、パイロット弁77を開放させることによ
り発生したパイロット信号Eー1は電磁切換弁113を
通過してパイロット信号Lとなり、比例制御弁96を
『逆接』に切り換えて油路Bー2に駆動油を供給する。
このため、駆動油は油圧シリンダー18の排出室側に入
力し、シリンダーロッド43を油圧シリンダー18の内
部に引き込めるように作用し、シリンダーロッド43に
連結した伸縮アーム体22を図3中で時計方向に揺動さ
せることができる。また、電磁切換弁116は開放され
ているため、パイロット弁80を開放させることにより
発生したパイロット信号Fー2は電磁切換弁116を通
過してパイロット信号Pとなり、比例制御弁97を『正
接』に切り換えて油路Cー1に駆動油を供給する。この
ため、駆動油は油圧シリンダー15の圧力室側に入力
し、シリンダーロッド42を油圧シリンダー15より押
し出すように作用し、シリンダーロッド42に連結した
ブーム14を図3中で時計方向に揺動させることができ
る。このように、パイロット弁77、80による深掘り
掘削機の操作は、伸縮アーム体22を深い穴Wの手前側
にある内壁(図2中で右側面)から離れる方向にのみ許
容するため、伸縮アーム体22の荷重が加えられている
側面とは反対方向に揺動させることができる。この操作
により、伸縮アーム体22に加えられていた荷重を解消
する方向に揺動させ、伸縮アーム体22への変形や曲げ
を発生させることを防止することができる。
【0091】なお、この場合において、電磁切換弁11
4、115は閉鎖されており、前述したパイロット信号
Hー1、Hー2が入力すると、前述のようなパイロット
信号M、Nの流量の減少で旋回台13は低速で回転さ
れ、急激な回転は規制されるので伸縮アーム体22が深
い穴Wの内壁に衝突するのを防止することができる。
【0092】〔〔伸縮アーム体22の上側に荷重が加え
られたとき〕〕
【0093】また、図2で示すように深い穴Wに伸縮ア
ーム体22を挿入した状態で、油圧シリンダー15又は
18を作動させて伸縮アーム体22を揺動させ、深い穴
Wの深掘り掘削機とは反対側の壁(図2中左側の内壁)
に衝突させたり押し付けた場合の操作の規制に付いて説
明する。この伸縮アーム体22の上面(図2で伸縮アー
ム体22の左側を上とする)に加えられている荷重は常
時上曲げモーメントセンサー49(例えば、ストレイン
ゲージなどの検知装置)によって検知されており、その
検知信号は上側オーバーロード判別回路136に入力し
ている。このため、伸縮アーム体22が深い穴Wの内壁
に衝突したり押し付けられると、伸縮アーム体22に加
えられた荷重は上曲げモーメントセンサー49で検知さ
れ、検知信号として上側オーバーロード判別回路136
に入力する。上側オーバーロード判別回路136では、
入力した検知信号が予め設定してある基準の荷重よりも
大きい場合には、伸縮アーム体22の上側に大きな荷重
が加えられたものと判断して判別信号を中央制御回路1
39に出力する。この『伸縮アーム体22が伸長してい
る』状態で、かつ、『伸縮アーム体22の上側に荷重が
加えられた』状態では、中央制御回路139はそれ以上
に伸縮アーム体22が深い穴Wの内壁の方向に揺動しな
いように規制する。
【0094】すなわち、中央制御回路139は規制信号
発生回路140に規制のための判別信号を出力するの
で、規制信号発生回路140は規制信号Q、R、Xを出
力し、規制信号S、T、U、Vの出力を停止する。この
ため、各電磁切換弁113、114、115、116は
閉鎖し、各電磁切換弁111、112、130は開放す
ることになる。すると、パイロット弁77、80を操作
してパイロット信号Eー1、Fー2を出力しても、これ
らのパイロット信号Eー1、Fー2によっては比例制御
弁96、97は作動されず、油圧シリンダー15の油路
Cー1、油圧シリンダー18の油路Bー2には駆動油が
供給されない。この規制により、ブーム14は油圧シリ
ンダー15によって図3中で時計方向には回動しなくな
り、伸縮アーム体22は油圧シリンダー18によって図
3中で時計方向には回動しなくなる。こうして、中央制
御回路139による規制で伸縮アーム体22は深い穴W
の深掘り掘削機と反対側にある内壁(図2中で右側面)
に向けては揺動させることができなくなり、それ以上の
荷重を伸縮アーム体22に加えることができなくなり、
伸縮アーム体22が曲げられるような応力の発生を防止
することができる。
【0095】しかしながら、電磁切換弁112は開放さ
れているため、パイロット弁78を開放させることによ
り発生したパイロット信号Eー2は電磁切換弁112を
通過してパイロット信号Kとなり、比例制御弁96を
『正接』に切り換えて油路Bー1に駆動油を供給する。
このため、駆動油は油圧シリンダー18の圧力室側に入
力し、シリンダーロッド43を油圧シリンダー18より
押し出すように作用し、シリンダーロッド43に連結し
た伸縮アーム体22を図3中で反時計方向に揺動させる
ことができる。また、電磁切換弁111は開放されてい
るため、パイロット弁79を開放させることにより発生
したパイロット信号Fー1は電磁切換弁111を通過し
てパイロット信号Jとなり、比例制御弁97を『逆接』
に切り換えて油路Cー2に駆動油を供給する。このた
め、駆動油は油圧シリンダー15の排出室側に入力し、
シリンダーロッド42を油圧シリンダー15の内部に引
き込むように作用し、シリンダーロッド42に連結した
ブーム14を図3中で反時計方向に揺動させることがで
きる。このように、パイロット弁78、79による深掘
り掘削機の操作は、伸縮アーム体22を深い穴Wの反対
側にある内壁(図2中で左側面)から手前側の方向にの
み許容するため、伸縮アーム体22の荷重が加えられて
いる側面とは反対方向に揺動させることができる。この
操作により、伸縮アーム体22に加えられていた荷重を
解消する方向に揺動させ、伸縮アーム体22への変形や
曲げを発生させることを防止することができる。
【0096】なお、この場合において、電磁切換弁11
4、115は閉鎖されており、前述したパイロット信号
Hー1、Hー2が入力すると、前述のようなパイロット
信号M、Nの流量の減少で旋回台13は低速で回転さ
れ、急激な回転は規制されるので伸縮アーム体22が深
い穴Wの内壁に衝突するのを防止することができる。
【0097】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る深掘り掘削
機の運動規制機構では、伸びセンサーが伸縮アーム体の
伸長していることを検知すると、伸縮アーム体が応力に
よって変形し易い状態にあると判別し、油量制御機構は
油圧モーターへ供給する駆動油の油量を制限するように
作用する。このため、油圧モーターの回転数は減少し、
旋回台が車体に対する回転速度が遅くなる。このこと
は、伸縮アーム体を掘削している穴に挿入した状態で伸
長させた状態であり、この状態で伸縮アーム体ごと旋回
台の回転を遅くすることになり、伸縮アーム体の側面に
掘削した穴の内壁を衝突させないように遅く回転させ、
操作者に対して注意を促すことが可能となる。また、こ
の状態で不注意に旋回台を回転させても、伸縮アーム体
の側面に掘削した穴の内壁が衝突するまでに時間がかか
り、誤操作による衝突を未然に防止することができる
(請求項1記載の発明)。
【0098】また、本発明に係る深掘り掘削機の運動規
制機構では、伸びセンサーが伸縮アーム体の伸長してい
ることを検知し、かつ、角度センサーにより伸縮アーム
体が所定の角度以上であることを検知すると、これらの
信号により操作規制機構は動作を開始して、ブームを揺
動させる油圧シリンダーと伸縮アーム体を揺動させる油
圧シリンダーとの動作を規制する。この規制では、各油
圧シリンダーによりブームと伸縮アーム体を予め定めた
所定の角度以上の角度には揺動させず、伸縮アーム体が
垂直に近くなる方向にのみその動作が規制される。すな
わち、各油圧シリンダーは設定してある所定の角度の範
囲内に収斂する方向にのみ作動され、所定の角度より大
きくなる方向には揺動されない。このため、掘り取った
穴の中で伸縮アーム体を傾斜させようとしても、設定し
てある角度以上には傾斜させることはできず、常に安全
な範囲での角度以内に保持される。また、伸縮アーム体
が伸びる動作は停止され、縮小する動作のみが許容され
るので掘り取った穴の内部で伸縮アーム体が衝突する事
故を防止することができる(請求項2記載の発明)。
【0099】そして、本発明に係る深掘り掘削機の運動
規制機構では、伸びセンサーが伸縮アーム体の伸長して
いることを検知し、かつ、下側曲げモーメントセンサー
が伸縮アーム体の側面に応力が加わっていることを検知
すると、これらの信号により操作規制機構は動作を開始
して、ブームを揺動させる油圧シリンダーと伸縮アーム
体を揺動させる油圧シリンダーとの動作を規制する。こ
の規制では、各油圧シリンダーによりブームと伸縮アー
ム体を掘削機とは反対の方向にのみ揺動することを許容
し、掘削機の手前側に揺動する動作を規制する。下側曲
げモーメントセンサーにより応力が検知されているとき
には、掘り取った穴の内部の掘削機の手前側の内壁に伸
縮アーム体が接触していることから、伸縮アーム体が掘
削機の手前側に揺動するのを防止して伸縮アーム体が変
形するのを防止することができる(請求項3記載の発
明)。
【0100】また、本発明に係る深掘り掘削機の運動規
制機構では、伸びセンサーが伸縮アーム体の伸長してい
ることを検知し、かつ、上側曲げモーメントセンサーが
伸縮アーム体の側面に応力が加わっていることを検知す
ると、これらの信号により操作規制機構は動作を開始し
て、ブームを揺動させる油圧シリンダーと伸縮アーム体
を揺動させる油圧シリンダーとの動作を規制する。この
規制では、各油圧シリンダーによりブームと伸縮アーム
体を掘削機の方向にのみ揺動することを許容し、掘削機
の反対方向に揺動する動作を規制する。上側曲げモーメ
ントセンサーにより応力が検知されているときには、掘
り取った穴の内部の掘削機の反対側の内壁に伸縮アーム
体が接触していることから、伸縮アーム体が掘削機の反
対側に揺動するのを防止して伸縮アーム体が変形するの
を防止することができる(請求項4記載の発明)。
【0101】さらに、本発明に係る深掘り掘削機の運動
規制機構における伸縮アーム体は、ブームの先端に連結
された元アームと、元アームに摺動自在に挿入された中
アームと、中アームに摺動自在に挿入された先アームと
から構成されている。この構成では、伸縮アーム体は3
つの元アームと中アームと先アームにより構成されてい
て、テレスコピック状に伸長することができるので、よ
り深い穴を掘り取ることができる(請求項5記載の発
明)。
【0102】また、本発明に係る深掘り掘削機の運動規
制機構では、伸縮アーム体は、ブームの先端に連結され
た元アームと、元アームに摺動自在に挿入された中アー
ムと、中アームに摺動自在に挿入された先アームとから
構成されており、伸びセンサーは元アームから中アーム
又は先アームから伸長したときに伸縮アーム体が伸長し
ているものと検知することができる。このため、伸びセ
ンサーによる伸縮アーム体の伸縮の検知が正確となり、
掘削機がどのような状況にあるかを確実に判別すること
ができる(請求項6記載の発明)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である深掘り掘削機の外
観を示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施の形態である深掘り掘削機を使
用して深い穴Wを掘削機する状態を示す説明図である。
【図3】本発明の一実施の形態である深掘り掘削機の油
圧駆動機構と各種のセンサーの配置を示す説明図であ
る。
【図4】本発明の一実施の形態である深掘り掘削機に配
置された電気信号系と油圧信号系の系列を模示的に示す
説明図である。
【図5】本発明の一実施の形態である深掘り掘削機の内
部に配置した操作ユニットの構成を示す油圧配管図であ
る。
【図6】本発明の一実施の形態である深掘り掘削機の内
部に配置した駆動ユニットの構成を示す油圧配管図であ
る。
【図7】本発明の一実施の形態である深掘り掘削機の内
部に配置した規制ユニットの構成を示す油圧配管図であ
る。
【図8】本発明の一実施の形態である深掘り掘削機の内
部に配置した伸縮規制部の構成を示す油圧配管図であ
る。
【図9】本発明の一実施の形態である深掘り掘削機の内
部に配置した状況判別ユニットの構成を示す電気回路図
である。
【図10】本発明の一実施の形態である深掘り掘削機の
各部の規制を行う際の各センサーの判別信号と規制ユニ
ットの各切換弁の相関関係を示す真理表である。 11 車体 13 旋回台 14 ブーム 15 油圧シリンダー 16 元アーム 18 油圧シリンダー 20 中アーム 21 先アーム 22 伸縮アーム体 46 角度センサー 47 伸びセンサー 48 下曲げモーメントセンサー 49 上曲げモーメントセンサー 55 操作ユニット 56 駆動ユニット 57 規制ユニット 65 伸縮規制部 66 状況判別ユニット

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動できる車体と、この車体の上面で水
    平方向に回転自在となるように載置された旋回台と、旋
    回台の上面に上下に揺動自在となるよう連結されたブー
    ムと、ブームの先端に上下に揺動自在となるように連結
    され、その内部に複数のアームを収納して長さを伸縮さ
    せることができる伸縮アーム体と、伸縮アーム体の最下
    段のアームの先端に連結され、土砂を掴み取るバケット
    とから成る深掘り掘削機において、伸縮アーム体に取り
    付けられて伸縮状況を検知する伸びセンサーと、旋回台
    に取り付けられて旋回台を車体に対して回転させる油圧
    モーターと、駆動油を圧送する駆動油供給機構と、油圧
    モーターと駆動油供給機構の間に介在されて供給する駆
    動油の油量を制御できる油量制御機構と、伸びセンサー
    と油量制御機構の間に介在されて、伸縮アーム体が伸長
    した状態のときには油量制御機構に駆動油の流動量を減
    少させて油圧モーターの回転速度を低下させ、旋回台の
    回転速度を遅くさせる操作規制機構とから構成されたこ
    とを特徴とする深掘り掘削機の運動規制機構。
  2. 【請求項2】 移動できる車体と、この車体の上面で水
    平方向に回転自在となるように載置された旋回台と、旋
    回台の上面に上下に揺動自在となるよう連結されたブー
    ムと、ブームの先端に上下に揺動自在となるように連結
    され、その内部に複数のアームを収納して長さを伸縮さ
    せることができる伸縮アーム体と、伸縮アーム体の最下
    段のアームの先端に連結され、土砂を掴み取るバケット
    とから成る深掘り掘削機において、伸縮アーム体に取り
    付けられて伸縮状況を検知する伸びセンサーと、伸縮ア
    ーム体に取り付けられてその傾斜角度を検知する角度セ
    ンサーと、旋回台とブームの間に介在されてブームを上
    下に揺動させる油圧シリンダーと、ブームと伸縮アーム
    体の間に介在されて伸縮アーム体を上下に揺動させる油
    圧シリンダーと、伸縮アーム体の内部に設けられて伸縮
    アーム体を伸縮させる油圧シリンダーと、各油圧シリン
    ダーに駆動油を圧送する駆動油供給機構と、各油圧シリ
    ンダーと駆動油供給機構の間に介在されて供給する駆動
    油を制御する油量制御機構と、伸びセンサーと角度セン
    サーからの検知信号を入力し、伸縮アーム体が伸長し、
    かつ、伸縮アーム体が垂直に対して一定以上の角度に傾
    斜しているときには、油量制御機構に制御信号を出力し
    て伸縮アーム体を垂直の方向にのみ揺動するように規制
    し、さらに、伸縮アーム体を縮小させる方向にのみ許容
    するように規制する操作規制機構とから構成されたこと
    を特徴とする深掘り掘削機の運動規制機構。
  3. 【請求項3】 移動できる車体と、この車体の上面で水
    平方向に回転自在となるように載置された旋回台と、旋
    回台の上面に上下に揺動自在となるよう連結されたブー
    ムと、ブームの先端に上下に揺動自在となるように連結
    され、その内部に複数のアームを収納して長さを伸縮さ
    せることができる伸縮アーム体と、伸縮アーム体の最下
    段のアームの先端に連結され、土砂を掴み取るバケット
    とから成る深掘り掘削機において、伸縮アーム体に取り
    付けられて伸縮状況を検知する伸びセンサーと、伸縮ア
    ーム体に取り付けられ、伸縮アーム体の掘削機側の側面
    に加えられた応力を検知する下側曲げモーメントセンサ
    ーと、旋回台とブームの間に介在されてブームを上下に
    揺動させる油圧シリンダーと、ブームと伸縮アーム体の
    間に介在されて伸縮アーム体を上下に揺動させる油圧シ
    リンダーと、各油圧シリンダーに駆動油を圧送する駆動
    油供給機構と、各油圧シリンダーと駆動油供給機構の間
    に介在されて供給する駆動油を制御する油量制御機構
    と、伸びセンサーと下側曲げモーメントセンサーからの
    検知信号を入力し、伸縮アーム体が伸長し、かつ、伸縮
    アーム体の下側に応力が加えられているときには、油量
    制御機構に制御信号を出力して伸縮アーム体を垂直の方
    向にのみ揺動するように規制する操作規制機構とから構
    成されたことを特徴とする深掘り掘削機の運動規制機
    構。
  4. 【請求項4】 移動できる車体と、この車体の上面で水
    平方向に回転自在となるように載置された旋回台と、旋
    回台の上面に上下に揺動自在となるよう連結されたブー
    ムと、ブームの先端に上下に揺動自在となるように連結
    され、その内部に複数のアームを収納して長さを伸縮さ
    せることができる伸縮アーム体と、伸縮アーム体の最下
    段のアームの先端に連結され、土砂を掴み取るバケット
    とから成る深掘り掘削機において、伸縮アーム体に取り
    付けられて伸縮状況を検知する伸びセンサーと、伸縮ア
    ーム体に取り付けられ、伸縮アーム体の掘削機とは反対
    側の側面に加えられた応力を検知する上側曲げモーメン
    トセンサーと、旋回台とブームの間に介在されてブーム
    を上下に揺動させる油圧シリンダーと、ブームと伸縮ア
    ーム体の間に介在されて伸縮アーム体を上下に揺動させ
    る油圧シリンダーと、各油圧シリンダーに駆動油を圧送
    する駆動油供給機構と、各油圧シリンダーと駆動油供給
    機構の間に介在されて供給する駆動油を制御する油量制
    御機構と、伸びセンサーと上側曲げモーメントセンサー
    からの検知信号を入力し、伸縮アーム体が伸長し、か
    つ、伸縮アーム体の上側に応力が加えられているときに
    は、油量制御機構に制御信号を出力して伸縮アーム体を
    垂直の方向にのみ揺動するように規制する操作規制機構
    とから構成されたことを特徴とする深掘り掘削機の運動
    規制機構。
  5. 【請求項5】 前記の伸縮アーム体は、ブームの先端に
    連結された元アームと、元アームに摺動自在に挿入され
    た中アームと、中アームに摺動自在に挿入された先アー
    ムとから構成されたことを特徴とする請求項1、2、3
    及び5記載の深掘り掘削機の運動規制機構。
  6. 【請求項6】 前記の伸縮アーム体は、ブームの先端に
    連結された元アームと、元アームに摺動自在に挿入され
    た中アームと、中アームに摺動自在に挿入された先アー
    ムとから構成され、伸びセンサーは元アームに固定さ
    れ、元アームから中アーム若しくは先アームが伸長した
    際に伸びセンサーが検知信号を出力するようにしたこと
    を特徴とする請求項1、2、3及び5記載の深掘り掘削
    機の運動規制機構。
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