JP2867124B2 - ふぐ皮のとげ取機 - Google Patents

ふぐ皮のとげ取機

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JP2867124B2
JP2867124B2 JP16080896A JP16080896A JP2867124B2 JP 2867124 B2 JP2867124 B2 JP 2867124B2 JP 16080896 A JP16080896 A JP 16080896A JP 16080896 A JP16080896 A JP 16080896A JP 2867124 B2 JP2867124 B2 JP 2867124B2
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洋志 岩佐
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ふぐ皮のとげ取機
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ふぐの調理において、皮はとげのある厚
皮(表皮)と薄皮(裏皮)とに分け、薄皮はぬめりを取
って水洗いした後でお湯に通して食べ、また、厚皮の方
も外面のとげを包丁の刃先で除去し、水洗いしてお湯に
通して食べるものであり、食通の人には大変好まれ、ふ
ぐの刺身には必ずふぐの皮が添えられている。しかしな
がら、ふぐの背側の皮は比較的に柔らかいので処理し易
いが、腹側の皮は非常にかたくてねばりがあるため熟練
した調理士でもとげを除くのに高度の技術が必要とな
る。そして、包丁で略20枚程度の厚皮のとげを取った
後では刃先が潰れ、この刃先を研磨しながら作業を継続
しなけばならず、多くの手数を要して迅速な作業ができ
ないものであった。
【0003】そこで、出願人は、皮展着台の上面にふぐ
皮を展着して係止し、この皮展着台へ向け手動で進退移
動する移動台を設置し、この移動台内に、外周面の対称
位置に軸芯と平行に一対の切刃を突出固定させた回転カ
ッタを水平に軸支させて移動台に設けたモータと連動さ
せ、移動台を皮展着台へ向け進退移動させながら皮展着
台上のふぐ皮に高速回転している回転カッタの刃先を交
差状に接摺させ、ふぐ皮の上面をとげと共に薄く切削し
て迅速にふぐ皮のとげを除去するふぐ皮のとげ取機を開
発し、実公平2ー33515号として登録を受けた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記ふ
ぐ皮のとげ取機においては、移動台内に水平に軸支した
回転カッタの切刃をふぐ皮上面に均一に接摺する様に両
側の軸支部で上下調整するのに熟練を要し、ふぐ皮表面
に対して切刃が傾斜状に接摺した場合には均等な切削除
去ができない欠点がある。また、回転カッタの軸支部の
構造や回転カッタ自体の構造等が複雑で重量があるた
め、手動で操作する移動台の作業性が低く、それらの保
守点検も手数を要して耐久性も低く、全体的な構成が複
雑で製造コストも高価になり易い難点がある。更に、皮
展着台の上面に対する回転カッタの切刃の高さが低く設
定された場合には、切削除去されるふぐ皮の切削厚みが
増加し、とげを切削除去した後のふぐ皮の歩留りが低く
なって食味が低下する等の問題があった。
【0005】本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的は、ふぐ皮の上面のとげを略
均等に切削除去でき、切削した後のふぐ皮の歩留りも高
く、切削機構は支持機構を兼用して簡略化され、移動台
が作業性に優れ、保守点検も容易で耐久性が高く、かつ
製造コストも安価であることを特徴としたふぐ皮のとげ
取機を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る発明は、ふぐ皮Fを着脱自在に平面
状に展着させる展着面12を備えた皮展着台14と、こ
の皮展着台14をまたがりながら該皮展着台14に対し
て相対的に進退移動する移動台16と、この移動台16
に支持されつつ前記展着されたふぐ皮FのとげGを切削
する切削機構18とを備え、前記切削機構18は、前記
皮展着台14上に展着させたふぐ皮Fに上面側から接摺
するように設けられ、前記移動台16の進退方向に対し
て直角状に横並びに配置され、相互に逆回転しつつふぐ
皮FのとげGを切削する複数の切削刃体44を含むこと
を特徴とするふぐ皮のとげ取機10から構成される。
【0007】また、請求項2に係る発明では、前記切削
刃体44は2個設けられてなることとしてもよい。
【0008】また、請求項3によれば、前記切削機構1
8は、前記移動台16に回転自在に支持された回転軸5
0と、この回転軸50の端部に固定された前記切削刃体
44と、該切削刃体44をふぐ皮Fに向かう方向に対し
て付勢力調整可能に付勢させる付勢機構52とを有して
なることとしてもよい。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明に係るふぐ皮のとげ取り機
は、ふぐ皮を着脱自在に平面状に展着させる展着面を備
えた皮展着台と、この皮展着台をまたがりながら前記皮
展着台に対して相対的に進退移動する移動台と、この移
動台に支持されつつ前記展着されたふぐ皮のとげを切削
する切削機構とを備え、前記切削機構は、前記皮展着台
上に展着させたふぐ皮に上面側から接摺するように設け
られ、前記移動台の進退方向に対して直角状に横並びに
配置され、相互に逆回転しつつふぐ皮のとげを切削する
複数の切削刃体を含んでなるものである。
【0010】皮展着台は、長矩形状で支持脚に支持され
た作業台板の上面の略中央部から端部に向け設置され、
更に、皮展着台はその上方を移動台がまたがって通過で
きる様に作業台板より狭幅に設置されている。移動台
は、作業台板の両側縁に沿って摺動するコ字状の案内に
立設された複数の支柱の上端に上面板が固定された門形
状に形成され、この移動台内に切削機構が設けられてい
る。この移動台は、作業台板の両側縁にレールを敷設
し、このレールに乗架した案内ローラ、スライダー等で
移動案内することとしてもよい。切削機構を取り付けた
移動台は皮を平面上に展着させた皮展着台に対して相対
的に移動するようになっておれば良い。従って、移動台
側を固定状態とし、皮が展着された皮展着台側を移動台
側に対して進退移動させるようにしても良い。ふぐ皮の
展着台は水平方向が進退方向となるように設置すること
が安定性から好ましいが、縦置き、斜め、その他任意の
展着形態で展着させるようにし、かつ、移動台、展着台
構成もそれに対応して縦型、斜め置き型等任意に構成し
ても良い。
【0011】実施例においては、移動台の上面板に進退
方向に対して横並びに二つのスラスト軸受が設置され、
この各スラスト軸受に2個の回転軸が縦方向に軸支さ
れ、この回転軸に切削刃体が固定されている。この二つ
切削刃体は、円板形回転刃に形成され、その円周面の放
射対称位置に複数の切削凸条が固定されている。この円
板形回転刃は、円周面に鋸歯やフライス歯を設けてもよ
い。この横並びに配置された二つの切削刃体は相互に逆
回転する様に上面板に設置されたモータと連動されてい
る。切削刃体形状は円形に限るものではなく、四角、三
角、五角、六角その他の任意の多角形形状としても良
い。刃先の形成の仕方は任意にしても良い。
【0012】これにより、皮展着台にふぐ皮を展着した
後で、皮展着台へ向け移動台を作業者が進退移動させ、
相互に逆回転している2個の切削刃体をふぐ皮に接摺さ
せる。ふぐ皮は幅方向へ均等に押圧された状態で切削さ
れてよじれることなく、ふぐ皮の上面のとげを均等に切
削除去できる。なお、切削刃体は2個に限ることなく、
移動台の進退方向に対して横並びや斜め交差方向に向け
て3個の切削刃体を並列配置したり、或は2個の切削刃
体の間隙で進行方向の後部位置等に他の切削刃体を配置
してふぐ皮上面と回転接摺させてもよい。
【0013】また、切削機構は、移動台に回転自在に支
持された回転軸と、この回転軸の端部に固定された前記
切削刃体と、切削刃体をふぐ皮に向かう方向に対して付
勢力調整可能に付勢させる付勢機構とを有し、この付勢
機構は、切削刃体を構成する円板形回転刃の中心のボス
に遊嵌された回転軸に装嵌されたコイルスプリングを備
え、このコイルスプリングは回転軸に高さ調整自在に係
止された環形調整具によってその付勢弾力が調整されて
いる。これにより、切削刃体はふぐ皮上面に対して略均
等に付勢接摺されてふぐ皮の上面は、とげと共に均一に
切削され、切削した後のふぐ皮の歩留りも高く、食味が
向上する。また、切削刃体とふぐ皮との接摺状態を緊密
に微調整する必要がなく、微調整機構の分だけ構成が簡
略化され、故障等が少なく、耐久性も向上する。なお、
切削刃体の付勢機構は、上面板を付勢ばねを介して支柱
枠に取付け、切削刃体を固定した回転軸を軸支した上面
板を全体的にふぐ皮方向へ弾力付勢することとしてもよ
く、この場合でも、ふぐ皮の上面へ切削刃体は弾力付勢
されて均等に回転接摺してとげを除去できる。
【0014】
【実施例】以下、添付図面に基づき、本発明の好適な実
施例を説明する。図1ないし図5には、本発明の実施例
に係るふぐ皮のとげ取機が示されている。図より明らか
な様に、ふぐ皮のとげ取機10は、ふぐ皮Fを着脱自在
に平面状に展着させる展着面12を備えた皮展着台14
と、この皮展着台14をまたがりながら前記皮展着台1
4に対して相対的に進退移動する移動台16と、この移
動台16に支持されつつ前記展着されたふぐ皮Fのとげ
Gを切削する切削機構18とを備えている。
【0015】図1、図2に示す様に、皮展着台14と移
動台16とは、一端から他端へ向かう長矩形状で複数の
支持脚20に高さ調整自在に支持された作業台板22の
上面に設置されている。即ち、皮展着台14は、図2上
において、前後方向に向いた作業台板22の略中央部か
ら後部側へ向け配置され、その上面の展着面12は作業
台板22の上面よりも狭幅に形成されている。更に、図
1に示す様に、皮展着台14は作業台板22に立設した
脚24に支持されている。
【0016】また、皮展着台14には、作業台板22の
略中央部と対応した端部位置にふぐ皮Fの係止部26が
設けられている。この係止部26は、皮展着台14の端
部に当接する係止杆28と、この係止杆28の両端に枢
着され皮展着台22の端部寄りの両側面に枢支された腕
杆30、30とを有し、前記係止杆28を皮展着台14
へ付勢する付勢ばね32、32が腕杆30、30と皮展
着台14の両側面とに介設されている。これにより、ふ
ぐ皮Fの端部を皮展着台14の端面と係止杆28とで挟
着係止して展着面12上にふぐ皮Fを展開させ、これに
移動台16をまたがるように移動させながら移動台16
内の切削機構18でふぐ皮FのとげGを切削除去するも
のである。
【0017】図1、図2に示す様に、移動台16は、作
業台板22の長手方向の両側縁に沿って摺動可能に立設
され、摺動方向に間隔をおいて両側縁にそれぞれ2個ず
つ配置されて連結枠33で連設された第1支柱34a、
34aと第2支柱34b、34bと、この左右対向した
第1支柱34a、34aと第2支柱34b、34bとの
上端側に門形状に連設された桁枠36a、36bと、こ
の桁枠36a、36bに敷設された上面板38とを備え
ている。前記各支柱34の下端には、作業台板22の両
側縁に摺動自在に係合されたコ字状の案内40が設けら
れ、このコ字状の案内40が作業台板22の両側縁に摺
動自在に係合されて移動台16は皮展着台16へ向け進
退移動する。
【0018】実施例では、移動台16の各支柱34の下
端のコ字状の案内40を作業台板22の両側縁に摺動自
在に係合させているが、これに限ることなく、例えば、
作業台板22の両側にレールを敷設し、このレールに乗
架する案内ローラ、スライダ等を各支柱34の下端側に
設けて移動台16を移動させてもよい。なお、前記作業
台板22の長手方向の両端面には、支柱下端のコ字状の
案内40が作業台板22の両側縁から脱落するのを防止
する端面視コ字状のストッパ42、42が固定されてい
る。
【0019】図1、図3、図4に示す様に、前記移動台
16内に支持された切削機構18は、皮展着台14上に
展着させたふぐ皮Fに上面側から接摺するように設けら
れ、移動台16の進退方向に対して直角状に横並びに配
置され、相互に逆回転しつつふぐ皮FのとげGを切削す
る複数の切削刃体44を含んでなるものである。即ち、
切削刃体44は、円板状で、その円周端面の放射対称位
置に複数の切削凸条46が半径方向に向け固定された円
板状回転刃48として構成されている。この円板状回転
刃48からなる2個の切削刃体44、44が移動台16
内に進退方向に横並びに支持されている。更に、この2
個の切削刃体44、44は、図3上で左側の切削刃体4
4は平面視で矢示のように反時計回り方向に回転し、右
側の切削刃体44は平面視で矢示の時計回り方向に回転
する様に配置されている。
【0020】これにより、ふぐ皮Fに接摺しつつふぐ皮
Fの幅方向へ相互に逆回転する2個の切削刃体44で、
ふぐ皮Fは幅方向へ均等に押圧された状態で切削される
から皮がよじれて、材料を無駄にすることなく、等しい
切削高さで均等な平面として円滑に切削できるから、材
料の歩留が非常に高いものとなる。そして、ふぐ皮Fの
上面のとげGを均等に切削除去できる。また、切削機構
18は、切削刃体44とその切削刃体44の支持機構を
兼用した簡単な構成であるため、移動台18は軽量で作
業性に優れ、切削機構18や移動台の保守点検も容易で
耐久性が高く、かつ全体的に構成が簡略となって製造コ
ストも安価となる。なお、円板状回転刃48は、その円
周端面に切削凸条46を設けているが、これに限ること
なく、例えば、円周端面に鋸歯やフライス歯等を設けた
円板状回転刃の構成としてもよい。また、2個の切削刃
体44、44は、図3上で左側の切削刃体44は平面視
で矢示のように反時計回り方向に、右側の切削刃体44
は平面視で矢示の時計回り方向に回転する様に配置され
ているが、これに限ることなく、左側の切削刃体44は
平面視で時計回り方向に、右側の切削刃体44は平面視
で反時計回り方向に回転する様にしてもよい。
【0021】前記切削刃体44は、図7(イ)に示す様
に、ふぐ皮に対する進行方向に2個を横並びに配置した
場合には、その左右の接合間隙にとげの切り残しが発生
し易い。従って、図7(ロ)に示す様に、横並びに配置
した2個の切削刃体44、44の接合間隙において、進
行方向の後部位置に同一構成で小さな径の他の切削刃体
44aを配置したり、或は、図7(ハ)に示す様に、ふ
ぐ皮に対する進行方向に3個の切削刃体44bを斜め交
差状に配置してもよい。この様に複数の切削刃体44を
配置することによって、とげの切り残しの発生を防止し
ながらふぐ皮の上面のとげを均等に切削除去できること
となる。
【0022】図1、図2、図4に示す様に、切削機構1
8は、移動台16に回転自在に支持された回転軸50
と、この回転軸50の端部に固定された切削刃体44
と、この切削刃体44をふぐ皮Fに向かう方向に対して
付勢力調整可能に付勢させる付勢機構52とを有してい
る。即ち、作業台板22上で皮展着台14へ向け進退移
動する移動台16の上面板38に、進退方向に対して横
並びに2個の軸孔が所定の間隔で開口されてスラスト軸
受54、54が設置され、このスラスト軸受54、54
に回転軸50、50が縦方向に軸支されている。これら
の回転軸50の下端は、その下端部に取付ける切削刃体
44が皮展着台14の展着面12に展開したふぐ皮に接
摺移動し得る高さに垂下されている。なお、実施例にお
いては、2個の切削刃体44、44をふぐ皮の上面に回
転接摺させるため、2個の回転軸50、50を横並びに
軸支したが、これに限らず、複数の切削刃体44の回転
接摺に合わせて複数の回転軸を上面板に軸支するもので
ある。
【0023】前記上面板38の上面側において回転軸5
0、50の上端には連動ギヤー56、56が固定されて
相互に噛合され、更に、上面板38の下面側に設置され
たモータ58の回転軸60が上面側へ貫通突出され、こ
の回転軸60に固定された駆動ギヤー62が一方の連動
ギヤー56に噛合されている。このモータ58の駆動で
上面板38に横並びに軸支された回転軸50、50が相
互に逆方向へ向け連動回転される。なお、前記モータ5
8と回転軸50、50の連動は、ギヤー連動に限ること
なく、例えば、鎖車と無端チエンを用いた連動機構やそ
の他の連動機構を用いてもよい。
【0024】図1、図6に示す様に、切削刃体44を構
成する円板状回転刃48の上面中心位置には、回転軸5
0の下端に上下移動自在に嵌合するボス64が固定され
ている。このボス64には、円板状回転刃48を上下方
向に案内するための案内孔66と、内面の上下方向に開
溝されたキー溝68とが設けられ、前記回転軸50の下
端外周面に固定された案内ピン70とキー72とがそれ
ぞれ案内孔66とキー溝68とに上下摺動自在に係合さ
れている。更に、円板状回転刃48をふぐ皮Fに向かう
方向に対して付勢する付勢機構52は、前記各回転軸5
0に装嵌されてボス64の上端に受着されたコイルスプ
リング74と、回転軸50に上下摺動自在に嵌装されて
コイルスプリング74の上端に係着した環形調整具76
とを備え、この環形調整具76は、回転軸50に係着す
る止め螺子78を有している。この環形調整具76を回
転軸50に高さ調整自在に固定してコイルスプリング7
4の付勢弾力を調整する。
【0025】これにより、切削刃体44はコイルスプリ
ング74でふぐ皮Fへ向け付勢され、切削刃体44は常
に一定圧でふぐ皮Fの上面に回転接摺しながら移動し、
ふぐ皮はとげGと共に均一に切削されて余分な厚みに切
削されることがなく、従って切削した後のふぐ皮の歩留
りがよりいっそう高いものとなる。また、切削刃体44
とふぐ皮との接摺状態を緊密に微調整する必要がなく、
微調整機構の分だけ構成が簡略化され、故障等が少な
く、耐久性も向上する。すなわち、実施例では移動台に
回転自在に複数の切削刃体を設け、この切削刃体は直接
にふぐ皮の上面側に接摺するように設け、更に移動台の
進退方向に対して直角上に横並びに配置させ、相互に逆
回転するようにしているので、切削刃体の回転切削によ
り同時に進行方向に対して皮を平面状に引き伸ばした状
態を形成できて、安定して切削を行なえ、また、回転切
削刃の構成は直線運動と円運動等との変換等がなく、構
造が簡単であり、さらに、刃先と皮表面側との間隔設定
についても、専用の刃の支持機構、微調整機構を必要と
することがない。これらは相乗的に機能していっそうの
構造の簡素化を実現させ、コストダウンを達成させる。
なお、図中において、80は移動台の上面板に付設した
ギヤーカバー、82は同じく上面板に固定した把手、8
4は切削刃体の進行方向の前方で桁枠に吊支されたふぐ
皮の押えローラを示す。
【0026】次に、本発明に係るふぐ皮のとげ取機の作
用を説明する。ふぐ皮のとげ取機10で、内面の薄皮を
剥離した後のふぐ皮のとげを除去する場合には、移動台
16を作業台板22の端部側へ移動停止させる。そこ
で、ふぐ皮FのとげGは頭部から尻部へ向けて傾斜状に
生えているため、皮展着台14の端部と係止杆28とに
ふぐ皮Fの尻部側を係止して展着面12にふぐ皮Fを展
開させる。そこで、作業台板22等に設置したスイッチ
を閉路して移動台16上のモータ58を起動させ、駆動
ギヤ−62と連動する連動ギヤー56、56を連動さ
せ、2個の回転軸50、50の下端の円板形回転刃4
8、48を、図3に示す様に、進行方向に向かって左側
の円板形回転刃48を平面視反時計式に、右側の円板形
回転刃48を平面視時計式に連続回転させる。
【0027】そして、移動台14の上面に設けた把手8
2を作業者が把持して皮展着台14へ向け移動台14を
進行させると、皮展着台14の上面のふぐ皮に押えロー
ラ84が接摺して押えながら相互に逆回転している円板
形回転刃48、48がふぐ皮Fの上面に接摺しながら進
行する。この円板形回転刃48、48は、それぞれ付勢
機構52のコイルスプリング74の付勢弾力でふぐ皮F
の上面に最適の状態に押圧されて接摺し、更に相互に逆
回転することにより、ふぐ皮は展着面12に押えられた
状態でよじれることもなくとげGと共に薄く切削除去さ
れる。移動台14が皮展着台14の他端部へ到達した
ら、作業者は皮展着台14からふぐ皮Fを取り外し、把
手82を牽引して移動台14を逆方向へ後退させ、作業
台板22の端部の元位置へ復帰させて停止させる。そこ
で、他の新しいふぐ皮を展着面12に係止展着して移動
台16を再び進行させ、順次とげを切削除去する。ま
た、移動台14が他端部へ到達して皮展着台14からふ
ぐ皮を取り外し、同時に新しいふぐ皮Fを皮展着台14
に係止した後で移動台14を逆向きに後退させつつとげ
Gを除去してもよい。
【0028】従って、ふぐ皮の上面のとげを均等に切削
除去でき、切削機構は簡単な構成であるため、移動台は
軽量で作業性に優れ、切削機構や移動台の保守点検も容
易で耐久性が高くなって長期使用ができることとなる。
【0029】
【発明の効果】以上説明した様に、請求項1に係るふぐ
皮のとげ取機によれば、ふぐ皮を着脱自在に平面状に展
着させる展着面を備えた皮展着台と、この皮展着台をま
たがりながら該皮展着台に対して相対的に進退移動する
移動台と、この移動台に支持されつつ前記展着されたふ
ぐ皮のとげを切削する切削機構と、を備え、前記切削機
構は、前記皮展着台上に展着させたふぐ皮に上面側から
接摺するように設けられ、前記移動台の進退方向に対し
て直角状に横並びに配置され、相互に逆回転しつつふぐ
皮のとげを切削する複数の切削刃体を含むことにより、
ふぐ皮に接摺しつつふぐ皮の幅方向へ相互に逆回転する
複数の切削刃体で、ふぐ皮は幅方向へ均等に押圧された
状態で切削されるからよじれることなく、ふぐ皮の上面
のとげを均等に切削除去できる。また、切削機構は、切
削刃体とその切削刃体の支持機構を兼用した簡単な構成
であるため、移動台は軽量で作業性に優れ、切削機構や
移動台の保守点検も容易で耐久性が高く、かつ全体的に
構成が簡略となって製造コストも安価となる。
【0030】また、請求項2によれば、前記切削刃体
は、2個設けられてなることにより、ふぐ皮に接摺しつ
つ相互に逆回転する2個の切削切刃体でふぐ皮は幅方向
へ均等に押圧されつつ切削され、ふぐ皮はよじれること
なく、上面のとげを均等に切削除去できる。
【0031】また、請求項3によれば、前記切削機構
は、前記移動台に回転自在に支持された回転軸と、この
回転軸の端部に固定された前記切削刃体と、該切削刃体
をふぐ皮に向かう方向に対して付勢力調整可能に付勢さ
せる付勢機構と、を有してなることにより、切削刃体が
ふぐ皮に対して略均等に付勢接摺されてふぐ皮の上面
は、とげと共に均一に切削され、切削した後のふぐ皮の
歩留りも高くなる。また、切削刃体とふぐ皮との接摺状
態を緊密に微調整する必要がなく、微調整機構の分だけ
構成が簡略化され、故障等が少なく、耐久性も向上す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るふぐ皮のとげ取機の一部を切開し
た右側面図である。
【図2】一部を切開したふぐ皮のとげ取機の平面図であ
る。
【図3】皮展着台に展着されたふぐ皮に対する切削刃体
の接摺状態を示した一部拡大平面図である。
【図4】図1のAーA線一部断面説明図である。
【図5】図1のBーB線一部断面説明図である。
【図6】図3のCーC線一部拡大断面説明図である。
【図7】展着されたふぐ皮に対する複数の切削刃体の配
置状態を示した平面説明図である。
【符号の説明】
10 ふぐ皮のとげ取機 12 展着面 14 皮展着台 16 移動台 18 切削機構 44 切削刃体 50 回転軸 52 付勢機構 F ふぐ皮 G とげ
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A22C 25/00 A22C 25/17

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ふぐ皮を着脱自在に平面状に展着させる
    展着面を備えた皮展着台と、 この皮展着台をまたがりながら該皮展着台に対して相対
    的に進退移動する移動台と、 この移動台に支持されつつ前記展着されたふぐ皮のとげ
    を切削する切削機構と、を備え、 前記切削機構は、前記皮展着台上に展着させたふぐ皮に
    上面側から接摺するように設けられ、前記移動台の進退
    方向に対して直角状に横並びに配置され、相互に逆回転
    しつつふぐ皮のとげを切削する複数の切削刃体を含むこ
    とを特徴とするふぐ皮のとげ取機。
  2. 【請求項2】 前記切削刃体は、2個設けられてなる請
    求項1記載のふぐ皮のとげ取機。
  3. 【請求項3】 前記切削機構は、前記移動台に回転自在
    に支持された回転軸と、この回転軸の端部に固定された
    前記切削刃体と、該切削刃体をふぐ皮に向かう方向に対
    して付勢力調整可能に付勢させる付勢機構と、を有して
    なる請求項1または2記載のふぐ皮のとげ取機。
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