JP2865407B2 - 送り装置の組付方法 - Google Patents

送り装置の組付方法

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JP2865407B2
JP2865407B2 JP25002890A JP25002890A JP2865407B2 JP 2865407 B2 JP2865407 B2 JP 2865407B2 JP 25002890 A JP25002890 A JP 25002890A JP 25002890 A JP25002890 A JP 25002890A JP 2865407 B2 JP2865407 B2 JP 2865407B2
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nut
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昭一 佐野
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明義 小林
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、固定台上にスライド可能に案内された可動
台を回転可能な送りねじと、この送りねじに螺合され前
記可動台の下面に取り付けられたナットとによって送り
作動する送り装置の組付方法に関するものである。
<従来の技術> 工作機械において第7図及び第8図で示すように、固
定のベッド1上に平スライド面3とVスライド面4とで
案内したテーブル2の送り装置は、ベッド1に送りねじ
5を回転可能に軸承し、ナットハウジング7に固定した
ナット6を前記送りねじ5に螺合させ、前記ナットハウ
ジング7の上面をテーブル2の下面のナット取付面8に
ボルト10にて締付固定した構造が採用されている。
この送り装置の組付は、ナット6を螺合した送りねじ
5をベッド1に組付け後、テーブル2を平スライド面
3、Vスライド面4上に載置してナットハウジング7を
テーブル2側に締結する。
この場合、加工誤差及び取付誤差等により、ナットハ
ウジング7の上面とテーブル2のナット取付面8との高
さが一致しないので、これを補正するため第7図で示す
ように、平スライド面3とナット取付面8間の高さa寸
法と平スライド面3とナットハウジング7の上面間の高
さb寸法を実測し、a−b=t寸法のスペーサ9を現合
加工して、このスペーサ9をナットハウジング7の上面
とナット取付面8との間に介装して締結している。
<発明が解決しようとする課題> 従来では上記の組付方法であるから、夫々ことなる加
工誤差及び組付誤差に応じてその都度スペーサを所要寸
法に加工しなければならないため、現合寸法の指示、ス
ペーサ加工段取り、スペーサの搬送等の無駄な時間を必
要とし、その間組付作業の流れが停止し、効率が悪くな
る。
また、現合スペーサの分だけ部品点数が多くなること
と、スペーサの現合加工誤差がそのまま残ってしまうこ
とがある。
<課題を解決するための手段> 本発明は、上記従来の問題点を解消した送り装置の組
付方法を提供するものであり、その要旨は、ナットにナ
ットハウジングを送りねじ軸線と直交する方向に遊動可
能に、かつ締付固定可能に設け、固定台に載置する前の
可動台のスライド面とナット取付面間の高さを実測し、
可動台に代わるスライド面とナット取付面とを形成した
治具を予め準備し、この治具のスライド面とナット取付
面間の高さが前記可動台の実測寸法となるよう所要厚さ
のスペーサを治具のナット取付面に取り付け、この治具
を固定台に載置して前記ナットハウジングをスペーサに
当接するようにナットに対し遊動した後ナットに締付固
定し、その後治具を固定台から取り外して可動台を固定
台に載置し、ナットハウジングを可動台のナツト取付面
に締付固定することを特徴とするものである。
<作用> 上記の方法により、ナットハウジングの上面位置が可
動台を固定台上に組付ける前に加工誤差及び組付誤差に
応じて補正され、可動台を固定台上に載置したときは可
動台のナット取付面とナットハウジングの上面とは直ち
に一致され、スペーサの介装を必要とせずにナットハウ
ジングを可動台に締結可能とするものである。
<実施例> 以下本発明の実施例を図面に基づいて説明する。第6
図で示すように、送りねじ5に螺合されたナット6には
ナットハウジング7を送りねじ5の軸線と直交する方向
に隙間G1によって遊動可能に、かつこの遊動を吸収すべ
くボルト穴にも隙間G2を有してボルト11にて締付固定可
能に設ける。
また、第2図で示すように、ベッド1と平スライド面
3並びにVスライド面4への当接面とナット取付面28と
を形成したテーブル2に代わる治具20と、加工誤差及び
組付誤差を補正するための各種厚さ寸法のスペーサ29と
を予め製作準備する。
尚、前記治具20のナット取付面28と平スライド面3へ
の当接面との高さは、基準寸法Aに加工誤差及び組付誤
差寸法より大きい寸法を加算したA+10としている。
そこで、先ず、第1図で示すように、ベッド1に載置
する前のテーブル2の平スライド面3とナット取付面8
間の高さを実測し、基準寸法Aと誤差eとのA+eを測
定する。そして、10−eの厚さのスペーサ29を選出し、
この治具20を第2図で示すように、ベッド1に載置す
る。ベッド1に載置した治具20は、前記スペーサ29によ
って平スライド面3とスペーサ29間の高さが、前記実測
したテーブル2の基準寸法Aと誤差eとのA+eが実現
される。このスペーサ29にナットハウジング7の上面を
当接位置決めしてナットハウジング7を治具20にボルト
10で固定する。この際ナットハウジング7は送りねじ5
に螺合するナット6に対し半径方向に遊動される。この
状態で第3図で示すように、ボルト11にてナット6をナ
ットハウジング7に締付固定し、その後第4図で示すよ
うに、ボルト10を緩めて治具20をベッド1から取り外
し、第5図で示すように、テーブル2をベッド1に載置
し、ナットハウジング7をテーブル2のナット取付面8
にボルト10によって締付固定するのである。
尚、上記実施例では可動台をテーブル2で説明した
が、研削盤においては砥石台の送り装置の組付にも本発
明方法が適用される。
<発明の効果> 上記したように本発明方法は、予め可動台のスライド
面とナット取付面間の高さを実測した寸法に一致するよ
う所要厚さのスペーサを取付けた可動台に代わる治具に
よって実際に可動台を固定台上に載置したと同等に実現
させ、この治具にてナットハウジングを位置決めしてナ
ットに固定し、その後治具を固定台から取り外して実際
の可動台を固定台上に載置し、ナットハウジングを可動
台に締結するものであるから、可動台を固定台に載置し
たときには、ナットに位置決め固定されたナットハウジ
ングは、すでに加工誤差及び組付誤差が補正され可動台
下面のナット取付面と直ちに一致される。従って、従来
のように、加工誤差及び組付誤差が補正するために、ナ
ットハウジングの上面とナット取付面との間に介装する
スペーサを現合加工する必要がなくなり、このスペーサ
を現合加工等による組付作業の流れの停止が解消され作
業効率が著しく向上される。また、組付けられる部品
(スペーサ)点数の削減と、組付スペーサの加工誤差に
基づく組付誤差がなくなり送り精度が向上される顕著な
効果を有している。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明方法の実施例を示し、第1図はテーブルの
断面図、第2図はベッド上に治具を載置した状態の正面
図、第3図はナットハウジングを治具で位置決めし、ナ
ットに締付固定した状態の側面図、第4図は治具をベッ
ドから取り外した状態の側面図、第5図はテーブルをベ
ッド上に載置し、ナットハウジングをテーブルのナット
取付面に締結した状態の側面図、第6図は送り装置の断
面図、第7図は従来の送り装置組付方法を説明する正面
図、第8図は同側面図である。 1……ベッド、2……テーブル、3……平スライド面、
4……Vスライド面、5……送りねじ、6……ナット、
7……ナットハウジング、20……治具、28……治具のナ
ット取付面、29……スペーサ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 明義 愛知県刈谷市朝日町1丁目1番地 豊田 工機株式会社内 (56)参考文献 実開 昭64−56936(JP,U) 実開 昭63−167382(JP,U) 実開 昭61−172248(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B23P 19/00 304 B23Q 5/44

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】送りねじを固定台に回転可能に軸承し、前
    記固定台上にスライド可能に案内された可動台の下面に
    前記送りねじに螺合するナットを取付けるようにした送
    り装置の組付方法において、前記ナットにナットハウジ
    ングを送りねじ軸線と直交する方向に遊動可能に、かつ
    締付固定可能に設け、固定台に載置する前の可動台のス
    ライド面とナット取付面間の高さを実測し、可動台に代
    わるスライド面とナット取付面とを形成した治具を予め
    準備し、この治具のスライド面とナット取付面間の高さ
    が前記可動台の実測寸法となるよう所要厚さのスペーサ
    を治具のナット取付面に取り付け、この治具を固定台に
    載置して前記ナットハウジングをスペーサに当接するよ
    うにナットに対し遊動した後ナットに締付固定し、その
    後治具を固定台から取り外して可動台を固定台に載置
    し、ナットハウジングを可動台のナット取付面に締付固
    定することを特徴とする送り装置の組付方法。
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