JP2864327B2 - 調質圧延機の蛇行抑制方法 - Google Patents

調質圧延機の蛇行抑制方法

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JP2864327B2
JP2864327B2 JP5172910A JP17291093A JP2864327B2 JP 2864327 B2 JP2864327 B2 JP 2864327B2 JP 5172910 A JP5172910 A JP 5172910A JP 17291093 A JP17291093 A JP 17291093A JP 2864327 B2 JP2864327 B2 JP 2864327B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、調質圧延機の蛇行抑制
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知のように、圧延とは、回転する2本
の円筒状ロールの間に被圧延板を通し、その断面積を減
少させながら所定の断面形状をえる加工法である。圧延
加工には、2種類あり、被圧延板が常温である場合を冷
間圧延加工、被圧延板が加熱される場合を熱間圧延加工
と呼ぶ。このような圧延加工を行う機械が圧延機であ
る。n(nは2以上の整数)個ロールをもつ圧延機はn
段圧延機と呼ばれる。例えば、4段圧延機は薄板や厚板
の圧延に広く用いられる。
【0003】圧延機の1種に調質圧延機(スキンパスミ
ル)がある。調質圧延機は焼きなまし後の板の材質調整
と平たん度修正のために2〜3%以下の軽圧下をかける
圧延機である。熱間圧延後の板を圧延するホットスキン
パスミルには2段圧延機が多いが、自動車用鋼板などの
シート板には1基の4段圧延機が使用される。
【0004】図3にスキンパスミルを使用した熱間圧延
設備のレイアウトを示す。図示の熱間圧延設備は、ペイ
オフリール2と、アンコイラレベラ3と、入側シャー4
と、溶接機5と、入側ブライドルロール6と、スキンパ
スミル7と、出側ブライドルロール8と、出側シャー9
と、テンションリール10とを有する。
【0005】熱間圧延コイル1はペイオフリール2に挿
入される。熱間圧延コイル1のコイル先端はアンコイラ
レベラ3および入側シャー4を介して溶接機5に導か
れ、ここで先行する被圧延板に溶接接合される。スキン
パスミル7の前後にはそれぞれ入側ブライドルロール6
と出側ブライドルロール8とが配置され、これらによっ
て被圧延板に高張力を付与した状態で、スキンパスミル
7で連続的に調質圧延を行なう。スキンパスミル7で圧
延された板は、テンションリール10で巻き取られ、出
側シャー9で後行板と切り離した後、製品コイル11と
して搬出される。スキンパスミル7は、次に図4を参照
して説明する、油圧サーボ機構HSを備えており、油圧
サーボ機構HSは図示しない油圧サーボ弁を有する。
【0006】図4にスキンパスミル7の断面構造を示
す。被圧延板18は上下のバックアップロール(BU
R)12−1,12−2で補強された上下のワークロー
ル(WR)13−1,13−2で圧延される。圧下力p
は下BUR12−2の下部に設けられた油圧サーボ機構
HSの油圧サーボ弁で制御される、操作側(WS)およ
び駆動側(DS)油圧圧下シリンダ15−1,15−2
によって負荷される。圧下力pはWSおよびDSロード
セル14−1,14−2で検知され、油圧サーボ弁の圧
力制御のためにフィードバックされる(圧力制御)。
【0007】また、前後の被圧延板18の溶接接合点が
スキンパスミル7を通過する際、上下のWR13−1,
13−2への打込み傷発生を防ぐために、溶接接合点の
通過前後でWSおよびDS油圧圧下シリンダ15−1,
15−2の油柱位置をそれぞれWSおよびDS油柱検出
器16−1,16−2の検出信号に基づいて下WR13
−2の位置を急速降下、上昇(クイックオープン、クロ
ーズ)させて逃がす、位置制御機構も持つ。なお、17
−1,17−2はそれぞれWSおよびDSミルハウジン
グを示す。
【0008】一般に、スキンパスミル7の圧下率は、
1.5〜3%以下と小さいために、圧延制御としては被
圧延板に均一に負荷することに主眼をおいて、WSおよ
びDS油圧圧下シリンダ15−1,15−2の圧力(圧
下力)を制御する「定圧圧下制御」が用いられる。尚、
他の圧延制御として、上下WR13−1,13−2間の
ギャップを一定に制御する「定位圧下制御」がある。こ
れら「定圧圧下制御」および「定位圧下制御」について
は後で図面を参照して詳細に説明する。
【0009】一方、スキンパスミル7の前後に配置され
て被圧延板18に張力を付与するブライドルロールにお
いて、入側ブライドルロール6が圧延中の被圧延板の蛇
行抑制に、出側ブライドルロール8が圧延した板の平坦
性改善に効果があり、通常の板の降伏応力の10%以上
の張力が有効と言われている。
【0010】熱間圧延コイル1の中央部をスキンパスミ
ル7で圧延する際、上述のように入側および出側ブライ
ドルロール6および8によって被圧延板18に必要な張
力を付与できる。しかしながら、溶接接合点が入側ブラ
イドルロール6のA点から出側ブライドルロール8のB
点を通過する間、溶接機5の溶接強度で決まるレベルま
で張力を落す必要があり、この張力低下と相俟って、次
に述べる熱間圧延コイル1の生成過程からも被圧延板1
8が蛇行し易い形状となっている。
【0011】図5に熱間圧延コイル1を生成する熱間圧
延ラインの一部を示す。熱間圧延ラインは、仕上ミル1
9と、冷却ゾーン20と、ダウンコイラー21とを有す
る。仕上ミル19は開始仕上スタンド19−1から最終
仕上スタンド19−N(通常N=6〜7)までのN段の
仕上スタンド19−1〜19−Nで構成されている。被
圧延材は仕上ミル19で圧延される。仕上ミル19で圧
延された圧延材の先端は、最終仕上スタンド19−Nを
抜けた後、冷却ゾーン20を通過し、ダウンコイラー2
1で巻き取られる。このダウンコイラー21に圧延材を
噛む迄の間、圧延材は不安定な状態である。このため、
特に圧延材が薄板の場合、上記不安定が状態の圧延材の
表面形状が、巻取コイル中央部に比べて落ちる。圧延材
の尾端についても、同様にして、最終仕上スタンド19
−4を抜けた後の形状が良くない。
【0012】このように、熱間圧延コイル(ホットコイ
ル)の表面形状を調質する定圧圧下式ホットスキンパス
ミル7を備えた熱間圧延設備に於いて、熱間圧延コイル
1の先後端部を圧延する際、被圧延板18の形状不良、
張力不足に起因する蛇行が発生する。最悪の場合には、
上下のWR13−1,13−2から被圧延板18が食み
出すロールアウト状態になり、機器を破損し、ライン停
止に至ることがある。これらの事故の頻度は低いが、一
度事故が発生すれば、事故材の処理、機器の復旧に時間
を要し、生産性が低下する。また、オペレータも常時操
業状態に注意を払う必要があり、自動運転化を阻害して
いる。
【0013】これを解決するため、従来、特公昭52−
29977号公報に開示された調質圧延機が提案されて
いる。この提案した調質圧延機では、定圧油圧回路を定
位油圧回路に切換えるための装置を設け、定圧油圧回路
による正規の調質圧延作業中に被圧延板の形状に起因す
る蛇行が生じた際に、手動介入により蛇行修正を行なっ
た後、定位油圧回路に切換えて定位圧下方式による調質
圧延を行ない得るようにしている。
【0014】このように、調質圧延機の圧下方式(圧延
制御)には定圧圧下方式(定圧圧下制御)と定位圧下方
式(定位圧下制御)との2つの方式があるが、以下、こ
れらの方式について図面を参照して説明する。
【0015】まず、図6を参照して、定圧圧下方式につ
いて説明する。定圧圧下方式とは、目標圧下力pでWS
およびDS油圧圧下シリンダ15−1,15−2を制御
する方式である。
【0016】図6(a)に定圧圧下制御(以下おいて、
定圧制御と略する場合もある)が正常に行われている状
態を示す。この状態では、圧下重心が被圧延板18の中
央に一致しており、図6(a)に示す如く、圧延反力分
布が均一となっている。また、WSおよびDS油圧圧下
シリンダ15−1,15−2の油柱位置をそれぞれh1
およびh2 とすると、油柱位置h1 と油柱位置h2 とは
ほぼ等しい。
【0017】この正常圧延状態において、被圧延板18
の張力不足、形状不良に起因する蛇行が発生したとす
る。この場合、被圧延板18にかかる分布荷重が、図6
(a)に示す均一状態から図6(b)に示す分布荷重へ
と変化する。図6(b)の例では、油柱位置h1 が油柱
位置h2 よりも低く(h1 >h2 )、圧下重心が右側に
シフトして被圧延板18が左側へ移動する。このように
被圧延板18の蛇行が開始する。
【0018】上述したように、定圧圧下方式では、常
に、WSおよびDS油圧圧下シリンダ15−1,15−
2が目標圧下力pになるように保持されている。このこ
とから、一定以上の蛇行が進むと、図6(c)に示すよ
うな天秤状態となる。天秤状態では、被圧延板18の端
部(この例では右端部)を支点として、被圧延板18が
寄った側の油圧圧下シリンダ(この例ではWS油圧圧下
シリンダ15−1)の油柱位置が急速に降下し、反対側
の油圧圧下シリンダ(この例では、DS油圧圧下シリン
ダ15−2)の油柱位置が急速に上昇し、上下のWR1
3−1,13−2は片側(この例では右側)に口を開
き、被圧延板18の蛇行が急速に進む。
【0019】次に、図7を参照して、定位圧下方式につ
いて説明する。定位圧下方式とは、上下のWR13−
1,13−2のギャップを一定に制御する方式である。
【0020】定位圧下制御(以下おいて、定位制御と略
する場合もある)下では、被圧延板18の蛇行による荷
重分布の変化が発生しない。すなわち、図7(a)に示
すように、WSおよびDS油圧圧下シリンダ15−1,
15−2の油柱位置は共にhに等しく、荷重分布はどの
位置でもほぼ一定である。図7(a)において、WSお
よびDS油圧圧下シリンダ15−1,15−2の圧下力
ををそれぞれp1 およびp2 とすると、圧下力p1 は圧
下力p2 より高くなっている(p1 >p2 )。従って、
何らかの外乱により被圧延板18の蛇行が発生しても、
外乱がなくなった状態で被圧延板18は、図7(a)か
ら図7(b)に示すように、元の位置(中央部)に復帰
する特性をもつ。図7(b)に示す状態では、圧下力p
1 と圧下力p2 とはほぼ等しくなっている。但し、定位
圧下方式で圧延した板の表面性状は定圧圧下方式での場
合に比べて劣る。
【0021】とにかく、被圧延板18の蛇行が発生した
場合、従来においては、上記特公昭52−29977号
公報に開示されているように、オペレータが手動操作に
より圧下方式(圧延制御)を定圧圧下方式(定圧圧下制
御)から定位圧下方式(定位圧下制御)に切替えて、被
圧延板18の蛇行補正を行っている。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
では、被圧延板18の蛇行が発生した否かをオペレータ
が常に監視していなければならず、自動運転ができない
という欠点がある。
【0023】したがって、本発明の目的は、被圧延板の
蛇行発生を自動的に検知し、被圧延板の蛇行の進行を抑
制して、被圧延板を自動的にロール中央部に復帰させる
ことができる、調質圧延機の蛇行抑制方法を提供するこ
とにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明による調質圧延機
の蛇行抑制方法は、操作側および駆動側油圧圧下シリン
ダによって圧力制御される上下ワークロール間に被圧延
板を通すことにより、被圧延板の表面形状を調質し、目
標圧下力で操作側および駆動側油圧圧下シリンダを制御
する定圧圧下制御と上下ワークロール間のギャップを一
定に制御する定位圧下制御とを選択的に切替えて動作可
能な調質圧延機において、被圧延板の蛇行を抑制する方
法である。
【0025】本発明の第1の態様によれば、上記調質圧
延機の蛇行抑制方法は、目標圧下力への昇圧後、操作側
および駆動側油圧圧下シリンダの各々の油柱位置を記憶
し、調質圧延機を定圧圧下制御で運転し、調質圧延機を
定圧圧下制御で運転中、常に操作側および駆動側油圧圧
下シリンダの油柱位置の位置偏差を監視し、この位置偏
差が所定量以上になった時点で、操作側および駆動側油
圧圧下シリンダの各々の油柱位置を記憶した油柱位置に
復帰して、調質圧延機を定位圧下制御で運転するステッ
プを含むことを特徴とする。
【0026】本発明の第2の態様によれば、上記調質圧
延機の蛇行抑制方法は、目標圧下力への昇圧後、操作側
および駆動側油圧圧下シリンダの各々の油柱位置を記憶
し、調質圧延機を定圧圧下制御で運転し、調質圧延機を
定圧圧下制御で運転中、常に操作側および駆動側油圧圧
下シリンダの油柱位置の位置偏差を監視し、この位置偏
差が所定量以上になった時点で、操作側および駆動側油
圧圧下シリンダの各々の油柱位置を記憶した油柱位置に
復帰して、調質圧延機を定位圧下制御で運転し、この定
位圧下制御で調質圧延機を運転中、常に操作側および駆
動側油圧圧下シリンダの圧下力の力偏差を監視し、この
力偏差が所定量以下になった時点で、目標圧下力に基づ
いて、調質圧延機を定圧圧下制御で運転するステップを
含むことを特徴とする。
【0027】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0028】図1に本発明の一実施例による調質圧延機
(スキンパスミル)の蛇行抑制方法を示す。本発明に係
る蛇行抑制方法は、調質圧延機の“定圧圧下状態”にお
いて発生する被圧延板の蛇行を抑制し、被圧延板を正常
位置(ロール中央部)に自動的に復帰させる方法であ
る。
【0029】本発明の蛇行抑制方法を実現するために、
図3および図4に示す油圧サーボ機構SHは、WSおよ
びDS油柱検出器16−1,16−2で検出された油柱
位置を記憶する記憶装置(図示せず)と、定圧圧下方式
(定圧圧下制御)と定位圧下方式(定位圧下制御)との
切り替えを行う切替器(図示せず)と、図1に示す処理
フローに従って切替器の切り替え制御を行う処理装置
(図示せず)とを備えている。
【0030】以下、図1を参照して、本発明に係る蛇行
抑制方法について説明する。処理装置は、溶接機5によ
る接合溶接点が上下のWR13−1,13−2の中央部
を通過後、一定量下降していた下WR13−2のクイッ
ククローズを行い、次材板の“定圧圧下圧延状態”に入
る(ステップS1)。WSおよびDS油圧圧下シリンダ
15−1,15−2の圧下力が目標圧下力pに達した状
態で(ステップS2のYes)、処理装置は、その時の
WSおよびDS油柱位置検出器16−1,16−2で検
出されたWSおよびDS油圧圧下シリンダ15−1,1
5−2の油柱位置(現在位置)h1 ,h2 を正常圧延位
置として記憶装置に記憶する(ステップS3)。その
後、処理装置は切替器によって圧延制御を定圧制御から
定位制御に切り替え(ステップS4)、スキンパスミル
7に定位制御の圧延を行わせる(ステップS5)。そし
て、処理装置は切替器によって圧延制御を定位制御から
定圧制御に切り替え(ステップS6)、WSおよびDS
油圧圧下シリンダ15−1,15−2に現在圧下力を保
持させ(ステップS7)、現在位置h1 ,h2 を正常圧
延位置として記憶装置に記憶し(ステップS8)、スキ
ンパスミル7に定圧制御の圧延を行わせる(ステップS
9)。
【0031】このような定圧圧下圧延中、処理装置は、
常に、WSおよびDS油柱位置検出器16−1,16−
2で検出されたWSおよびDS油圧圧下シリンダ15−
1,15−2の油柱位置(現在位置)h1 ,h2 の位置
偏差Δh(=|h1 −h2 |)をモニタリングしてい
る。また、通常運転中、オペレータはスキンパスミル7
に手動介入(手介)が可能であるが、手介が終了すると
(ステップS10のYes)、処理装置は現在位置
1 ,h2 を正常圧延位置として新たに記憶装置に記憶
する(ステップS11)。手介を行わない場合は(ステ
ップS10のNo)、現状値を保持したままS9〜S1
2のループを繰り返す。このような正常圧延状態を図2
(a)に示す。
【0032】図2(b)に示すように、位置偏差Δhが
所定の値hs 以上になる(Δh≧hs )と(ステップS
12のYes)、処理装置は圧下異常と判断して警報装
置(図示せず)により警報を出力する(ステップS1
3)。そして、処理装置は切替器によって圧延制御を定
圧制御から定位制御に切り替えて(ステップS14)、
WSおよびDS油圧圧下シリンダ15−1,15−2の
油柱位置を、クイッククローズ時に記憶装置に記憶した
油柱位置(正常圧延位置)又は手介により修正した油柱
位置に強制的に復帰し(ステップS15)、スキンパス
ミル7に定位制御の圧延を行わせる。これにより、被圧
延板は、図2(c)に示すように、ミル前後張力により
自然に中央へ復帰する。
【0033】このような定位圧下圧延中、処理装置は、
常に、WSおよびDSロードセル14−1,14−2で
検出されたWSおよびDS油圧圧下シリンダ15−1,
15−2の圧下力(現在圧下力)p1 ,p2 の圧下力偏
差Δp(=|p1 −p2 |)をモニタリングしている。
圧下力偏差Δpが所定の荷重ps 内になる(Δp≦
s )と(ステップS16のYes)、処理装置は、蛇
行補正が完了したものと判定し、再び、切替器によって
圧延制御を定位制御から定圧制御に切り替えて(ステッ
プS17)、当初の目標圧下力pでの“定圧圧下”に移
る(ステップS7)。この状態を図2(d)に示す。
【0034】上記“定位圧下圧延状態”での圧延量は通
常極めて少ないことから製品の品質に影響を及ぼすレベ
ルではない。尚、被圧延板18の蛇行発生により定圧制
御から定位制御に移った段階で、上記ステップS16の
代わりに、オペレータの介入により異常をリセットして
(ステップS18のYes)、定圧制御に切り替える
(ステップS17)ようにしても良い。
【0035】以上、本発明を熱間圧延コイルを圧延する
ホットスキンパスミルを備えた熱間圧延設備に適用した
場合について説明したが、本発明はこれに限定せず、例
えば、表面処理ライン、酸洗ライン用のスキンパスミル
等のように、定圧圧下制御を行うスキンパスミル全体に
対して適用可能である。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、定圧圧下
制御で圧延中、常に操作側,駆動側油圧圧下シリンダの
油柱位置の偏差を監視し、その位置偏差が所定量以上に
なった場合に、自動的に圧延制御を定位圧下制御に切替
え、操作側,駆動側油圧圧下シリンダを正常圧延状態の
位置に移動するようにしているので、被圧延板の蛇行の
進行を抑制することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による調質圧延機の蛇行抑制
方法を示すフローチャートである。
【図2】図1に示す蛇行抑制方法による圧延状態の遷移
を示す図である。
【図3】本発明による蛇行抑制方法が適用される調質圧
延機を使用した熱間圧延設備のレイアウト図である。
【図4】図3に示した調質圧延機を詳細に示す縦断面図
である。
【図5】図3に示す熱間圧延コイルを生成する熱間圧延
ラインの一部を示す概略斜視図である。
【図6】定圧圧下方式を説明するための図で、(a)は
正常圧延状態を示し、(b)は蛇行開始時の状態を示
し、(c)は天秤状態を示す。
【図7】定位圧下方式を説明するための図で、(a)は
蛇行時の状態を示し、(b)は正常時の状態を示す。
【符号の説明】
1 熱間圧延コイル 2 ペイオフリール 3 アンコイラレベラ 4 入側シャー 5 溶接機 6 入側ブライドルロール 7 スキンパスミル(調質圧延機) 8 出側ブライドルロール 9 出側シャー 10 テンションリール 11 製品コイル HS 油圧サーボ機構 12−1 上バックアップロール(上BUR) 12−2 下バックアップロール(下BUR) 13−1 上ワークロール(上WR) 13−2 下ワークロール(下WR) 14−1 WSロードセル 14−2 DSロードセル 15−1 WS油圧圧下シリンダ 15−2 DS油圧圧下シリンダ 16−1 WS油柱検出器 16−2 DS油柱検出器 17−1 WSミルハウジング 17−2 DSミルハウジング 18 被圧延板 19 仕上ミル(熱間圧延ミル仕上スタンド群) 20 冷却ゾーン 21 ダウンコイラー

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操作側および駆動側油圧圧下シリンダに
    よって圧力制御される上下ワークロール間に被圧延板を
    通すことにより、前記被圧延板の表面形状を調質し、目
    標圧下力で前記操作側および駆動側油圧圧下シリンダを
    制御する定圧圧下制御と前記上下ワークロール間のギャ
    ップを一定に制御する定位圧下制御とを選択的に切替え
    て動作可能な調質圧延機において、前記被圧延板の蛇行
    を抑制する方法であって、 前記目標圧下力への昇圧後、前記操作側および駆動側油
    圧圧下シリンダの各々の油柱位置を記憶し、 前記調質圧延機を前記定圧圧下制御で運転し、 前記調質圧延機を前記定圧圧下制御で運転中、常に前記
    操作側および駆動側油圧圧下シリンダの油柱位置の位置
    偏差を監視し、 該位置偏差が所定量以上になった時点で、前記操作側お
    よび駆動側油圧圧下シリンダの各々の油柱位置を前記記
    憶した油柱位置に復帰して、前記調質圧延機を前記定位
    圧下制御で運転するステップを含むことを特徴とする調
    質圧延機の蛇行抑制方法。
  2. 【請求項2】 操作側および駆動側油圧圧下シリンダに
    よって圧力制御される上下ワークロール間に被圧延板を
    通すことにより、前記被圧延板の表面形状を調質し、目
    標圧下力で前記操作側および駆動側油圧圧下シリンダを
    制御する定圧圧下制御と前記上下ワークロール間のギャ
    ップを一定に制御する定位圧下制御とを選択的に切替え
    て動作可能な調質圧延機において、前記被圧延板の蛇行
    を抑制する方法であって、 前記目標圧下力への昇圧後、前記操作側および駆動側油
    圧圧下シリンダの各々の油柱位置を記憶し、 前記調質圧延機を前記定圧圧下制御で運転し、 前記調質圧延機を前記定圧圧下制御で運転中、常に前記
    操作側および駆動側油圧圧下シリンダの油柱位置の位置
    偏差を監視し、 該位置偏差が所定量以上になった時点で、前記操作側お
    よび駆動側油圧圧下シリンダの各々の油柱位置を前記記
    憶した油柱位置に復帰して、前記調質圧延機を前記定位
    圧下制御で運転し、 該定位圧下制御で前記調質圧延機を運転中、常に前記操
    作側および駆動側油圧圧下シリンダの圧下力の力偏差を
    監視し、 該力偏差が所定量以下になった時点で、前記目標圧下力
    に基づいて、前記調質圧延機を前記定圧圧下制御で運転
    するステップを含むことを特徴とする調質圧延機の蛇行
    抑制方法。
JP5172910A 1993-07-13 1993-07-13 調質圧延機の蛇行抑制方法 Expired - Lifetime JP2864327B2 (ja)

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