JP2863743B2 - 刈取部スライド式コンバインの刈取部固定機構 - Google Patents

刈取部スライド式コンバインの刈取部固定機構

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JP2863743B2 JP9888597A JP9888597A JP2863743B2 JP 2863743 B2 JP2863743 B2 JP 2863743B2 JP 9888597 A JP9888597 A JP 9888597A JP 9888597 A JP9888597 A JP 9888597A JP 2863743 B2 JP2863743 B2 JP 2863743B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、刈取部を左右にス
ライド可能としたコンバインにおいて、この刈取部のス
ライドを固定するための構成に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、機体側に一体的に固定されるブラ
ケットに、平行リンクを介して穀稈刈取用の刈刃を備え
た前処理部を左右揺動自在に連結されたコンバインは公
知となっている。例えば、実開平2ー142123号公
報の技術がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
従来の刈取部は、左右の位置を調節するためのレバーは
機体側方に位置し、位置合わせのために運転席を離れて
調節する必要があり、操作性に問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の解決しようとす
る課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するた
めの手段を説明する。刈取部を平行リンクを介して左右
に位置切換可能としたコンバインにおいて、この刈取部
を位置切換するスライド操作レバーを刈取部右側方の運
転席近傍位置に配設し、このスライド操作レバーを下方
へ延出してバネにて下方へ付勢し、下端部を複数穿設し
た係止孔に嵌入可能として、複数位置で固定するよう構
成し、前記平行リンクの中の右側スライドリンクの先端
に、スライド操作レバーの下端部が嵌入される複数の係
止孔を穿設したものである。
【0005】
【発明の実施の形態】次に、実施例を説明する。図1は
コンバインの正面図、図2は本発明のスライド式刈取部
の固定機構を示す斜視略図、図3はスライド操作レバー
上位置の支持状態を示す図、図4は同じく中位置の支持
状態を示す図、図5は刈取部の側面図、図6は同じく平
面図、図7はスライドリンクの揺動を示す一部平面図、
図8は刈取部の前処理機構の下方支持構造を示す平面
図、図9は同じく駆動系を示す平面図である。
【0006】図1、図8よりコンバインの全体構造につ
いて説明する。コンバインは、左右クローラ44L・4
4Rを支承してなるクローラ走行装置上にシャーシ10
を配設し、このシャーシ10上の前部右側に図示せぬエ
ンジンを搭載し、このシャーシ10前方において、ミッ
ションケースMを配設して、このミッションケースMに
左右クローラ44L・44Rの駆動輪の車軸43を懸架
している。このシャーシ10の上部において、走行方向
の左側にはフィードチェーン41や扱胴を内設する脱穀
部Dを、その下方には、脱穀部Dより落下する穀粒等を
選別する唐箕や揺動選別装置等を内設する選別部を搭載
している。また、シャーシ10上の右側においては、上
方に籾タンク46が配設されていて、選別部より揚穀コ
ンベア45にて籾が収納され、その下方に籾袋の載置部
が具備されている。
【0007】前記シャーシ10の右側前部上にはフロン
トコラム47や、座席48を配設した操作部Sが形成さ
れており、このフロントコラム47には、旋回操作や刈
取昇降を行う操向・刈取昇降レバーL1や、走行変速レ
バーL2等の操縦用部材が配設され、サイドコラム上に
は、刈取クラッチレバーL3や脱穀クラッチレバーL4
等が配設されている。
【0008】前記操作部Sの左側、即ち、シャーシ10
の左側部分の前方には、刈取部Kが配設されている。こ
こで、刈取部Kの概略について、図1及び図5より説明
する。刈取部Kの前部は引起し装置22L・22Rやス
ターホイル19L・19R、掻込みベルト20L・20
R、刈刃21等より構成される前処理機構が配置され、
この前処理機構は、刈取部Kの下部に横向きに配設され
る横伝動軸ケース18に支持されている。
【0009】前記横伝動軸ケース18の左右端には、図
6、図8の如く、リンクブラケット61L・61Rが固
設されており、このリンクブラケット61L・61R
に、平行リンクを形成するスライドリンク17L・17
Rの前端が枢支され、このスライドリンク17L・17
Rの後端は、横支持杆16の左右端に左右回動自在に枢
支されている。そして、前記横伝動軸ケース18は、こ
のスライドリンク17L・17Rの回動にて左右スライ
ド可能となっており、前記横支持杆16は、刈取部Kの
最後部にて横設される刈取入力軸ケース13より前方に
突設固定された縦支持杆14の前端に固設されている。
【0010】前記前処理機構への動力の伝動は、図8、
図9に示すように、刈取入力軸ケース13内に、右端に
刈取入力プーリー23を付設する刈取入力軸24が軸支
されており、この刈取入力軸ケース13の中途部にて、
揺動可能に枢支され、かつ伸縮可能に前方に延設される
揺動伝動軸ケース25内に軸支された揺動伝動軸26の
後端がこの刈取入力軸24よりベベルギア噛合にて伝動
されて、この揺動伝動軸26の前端が、右引起し装置2
2Rへの伝動軸である右引起し伝動軸27に伝動され
る。この右引起し伝動軸27は、一方、分割伝動ケース
28を介して、下方に右下部伝動軸29に伝動されて、
横伝動軸ケース18内に軸支される横伝動軸に伝動され
ている。更に、その左端より左引起し伝動軸31を立ち
上げ、左引起し装置22Lに伝動している。また、スタ
ーホイル19R・掻込みベルト20R・刈刃21への伝
動軸を横伝動軸より分岐させており、スターホイル19
L・掻込みベルト20Lは、このスターホイル19R・
掻込みベルト20Rの駆動に従動させる。
【0011】更に、刈取入力軸ケース13の左端には、
搬送駆動軸ケース33が、扱深さ調節のために回動可能
に枢支されていて、この搬送駆動軸ケース33内には、
略上下方向に搬送駆動軸34が、この刈取入力軸24の
左端にベベルギア噛合して軸支されており、その上端に
穂先搬送装置35の駆動スプロケット36、下端に縦搬
送装置38の駆動スプロケットを固設して動力を伝える
ように構成している。
【0012】次に、本発明の刈取部スライド式コンバイ
ンの刈取部固定機構について説明する。図7に示すよう
に、前記右側スライドリンク17Rの先端には、右・中
・左三個の係止孔17A・17B・17Cが穿設されて
いる。一方、右側リンクブラケット61Rにおいて、後
述する、スライド操作レバー64の下端部64cを嵌挿
するための嵌挿孔61aが穿設されていて、このスライ
ド操作レバー64を、この嵌挿孔61aを通して、前記
係止孔17A・17B・17Cのいずれかに嵌入するこ
とで、図6の如く、スライドリンク17L・17Rを右
位置A・中位置B・左位置Cの三位置に固定し、従っ
て、前記刈取部Kを左・中・右の三位置に固定するよう
構成している。
【0013】また、前記スライド操作レバー64を、上
方に持ち上げると、前記係止孔17A・17B・17C
の何れかから、このスライド操作レバー下端部64cが
抜脱し、そして、この状態で、スライド操作レバー64
を左右に回動すると、前記刈取部Kが左右に移動するよ
う構成している。なお、本実施例では、前記係止孔17
A・17B・17Cを三箇所に穿設しているが、二個で
あっても四個以上であってもよく孔数は限定されるもの
ではない。
【0014】前述のスライド操作レバー64について、
図1乃至図6を用いて説明する。このスライド操作レバ
ー64は、前記刈取部Kの右側上方、つまり、右引起し
装置22R上方に配設されている。また、スライド操作
レバー64の上方部64aは、図3の如く、右上方伝動
ケース65に係止された、取付ステー65aに、回動可
能に支持されている。また、スライド操作レバー64の
中途部64bは、図4の如く、右下方伝動ケース66に
固設された、ステーのガイド溝66aに脱着可能に支持
されており、そして、下端部64cは前述の如く、右側
スライドリンク17Rの何れかの係止孔17A・17B
・17Cに嵌入されている。なお、図5の如く、中途部
64bの下部にはバネ60が外嵌されており、前記下端
部64cの係止孔17A・17B・17Cへ嵌入するよ
うに付勢している。
【0015】前述したように、スライド操作レバー64
は操作部Sの座席48の近傍に位置して、上から取付ス
テー65a、ガイド溝66a、右側リンクブラケット6
1Rに支持されている。スライド操作する場合には、座
席48に位置したままで操作でき、スライド操作レバー
64を持ち上げて、手動で押し引きして所望の位置まで
回動し、手を放すとバネ60の付勢力によって下端部6
4cが係止孔17A・17B・17Cの何れかに嵌入さ
せてロックする。
【0016】以上のように構成したことによって、コン
バインの刈取部Kの右側上方の座席48から、スライド
操作レバー46を操作して刈取部Kの左右位置へスライ
ドができ、更に、このスライド操作レバー46の中途部
下方には、バネ60が外嵌されているので、ロック位置
での前記係止孔17A・17B・17Cに付勢されて、
脱抜を防止することが可能となる。
【0017】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成したので、
次のような効果を奏するものである。第1に、スライド
操作レバー64が、刈取部Kの右側上方に配設されてい
るので、座席48から、このスライド操作レバー64を
上方に持ち上げて、この刈取部Kの固定位置を決定する
係止孔から、前記下端部64cを抜脱した状態で、この
スライド操作レバー64を左右に回動するだけで、刈取
部Kのスライド操作が行え、この刈取部Kを所望の位置
で係止固定することができ、圃場の適用性を良くするこ
とが可能となる。
【0018】第2に、前記スライド操作レバー64の中
途部下方には、バネ60が外嵌されて、下端部64cの
前記係止孔への嵌入を付勢しているので、この下端部6
4cの、係止孔からの抜脱しを防止することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバインの正面図である。
【図2】本発明のスライド式刈取部の固定機構を示す斜
視略図である。
【図3】スライド操作レバー上位置の支持状態を示す図
である。
【図4】同じく中位置の支持状態を示す図である。
【図5】刈取部の側面図である。
【図6】同じく平面図である。
【図7】スライドリンクの揺動を示す一部平面図であ
る。
【図8】刈取部の前処理機構の下方支持構造を示す平面
図である。
【図9】同じく駆動系を示す平面図である。
【符号の説明】
K 刈取部 16 横支持杆 17 スライドリンク 17A・17B・17C 係止孔 18 横伝動軸ケース 19 スターホイル 60 バネ 61 リンクブラケット 61a 嵌挿孔 64 スライド操作レバー 65 右上方伝動ケース 65a 取付ステー 66 右下方伝動ケース 66a ガイド溝

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 刈取部を平行リンクを介して左右に位置
    切換可能としたコンバインにおいて、この刈取部を位置
    切換するスライド操作レバーを刈取部右側方の運転席近
    傍位置に配設し、このスライド操作レバーを下方へ延出
    してバネにて下方へ付勢し、下端部を複数穿設した係止
    孔に嵌入可能として、複数位置で固定するよう構成し、
    前記平行リンクの中の右側スライドリンクの先端に、
    ライド操作レバーの下端部が嵌入される複数の係止孔を
    穿設したことを特徴とする刈取部スライド式コンバイン
    の刈取部固定機構。
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