JP2863425B2 - エッジ部表面疵発生を抑制する熱延鋼板の幅圧延方法 - Google Patents

エッジ部表面疵発生を抑制する熱延鋼板の幅圧延方法

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JP2863425B2
JP2863425B2 JP27543593A JP27543593A JP2863425B2 JP 2863425 B2 JP2863425 B2 JP 2863425B2 JP 27543593 A JP27543593 A JP 27543593A JP 27543593 A JP27543593 A JP 27543593A JP 2863425 B2 JP2863425 B2 JP 2863425B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱延鋼帯製造ライン
(単に熱延という)粗圧延工程における幅圧延法に関
し、特に特殊鋼の熱延においてエッジ部表面疵発生を抑
制することを目的とした熱延鋼板の幅圧延方法に係る。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】一般に、
粗圧延工程は、水平ロールを備えた粗圧延機と竪ロール
を備えたエッジャー装置により、スラブを所要の厚み、
幅に成形することを目的としている。スラブの幅成形
は、なるべく大きな幅変更をできることが好ましく、ま
た製品歩留りの観点から一定の精度が必要である。
【0003】しかし、かかる幅方向の成形過程で、鋼帯
の両エッジに沿って、シーム疵と称する、圧延方向に細
長い表面疵が発生し、歩留り低下を引き起こしている。
この疵は通常の鋼帯にはあまりみられないが、ステンレ
ス鋼を始めとする特殊鋼で著しく、特殊鋼の鋼帯を製造
する上で大きな課題となっている。
【0004】この対策として、従来、例えば特開昭63
−199004号公報や特開平1−237009号公報
にみられるように、圧延の圧下率の制限をすることで疵
の発生を抑制する方法がある。しかし、この方法は、本
来の目的である幅制御に大きな制約をもたらすこととな
り、従って、スラブ鋳造幅の細分化を招来し、スラブ鋳
造過程での能率低減や製品歩留り低下を招くこととな
る。
【0005】また、特開昭58−138502号公報に
みられるように、幅成形時の疵発生原因となる部分(ス
ラブ側面)を研削して成形する方法も提案されている
が、スラブ研削には大変な手間を要し、到底コスト的に
見合わない。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる実情に
鑑みて、幅圧延における竪ロールの形状について、数多
くの試験を重ねた結果、この竪ロールの圧延パスとロー
ル形状を適切にすれば、幅圧延そのものに制限を加える
ことなく、シーム疵を実用上問題のない程度に大幅に抑
制できるとの知見に基づき、本発明を完成させたもので
ある。
【0007】その要旨は、熱延粗圧延工程で竪ロールに
より幅制御圧延を行う可逆式エッジャー圧延において、
一パス目は、スラブ側面を竪ロールの周面に形成した高
さが、スラブ厚みに対して5〜10%の凸部で成形し、
次パス以降は竪ロールの平坦周面成形することにある。
【0008】なお、幅圧延において竪ロールに凸部を配
すること自体は、例えば、特公昭58−13242号公
報で知られている。しかし、この方法は、もともと幅圧
延そのものが目的であって、スラブの側面は勿論スラブ
エッジの一部をも拘束する、所謂孔型を刻設するもので
あって、その孔型の底部に凸部を配している。これは、
幅圧下に伴うスラブの膨れを防ぐ目的で配されたもので
ある。
【0009】しかし、この方法は、孔型の一部がスラブ
エッジと擦れ合う状態で圧延されることから、新たな擦
り疵発生を伴うこととなり、本発明においては形状的に
も平坦な竪ロール表面に凸部を配する構成としている。
また、エッジシーム疵抑制という新たな問題に対して、
後述する技術的理由により、その圧延パスと、スラブの
厚みとの関係で見い出した凸部の高さに特徴がある。
【0010】
【実施例】以下本発明を図面に示す実施例に基づいて具
体的に説明する。まずシーム疵の発生原因を調査したと
ころエッジャー圧延によりスラブ内部のメタルフロー
(材料の移動)によりスラブ側面が鋳造組織に沿ってシ
ワとなり、その後の水平圧延により表裏面へ回り込み疵
が発生することが判明した。そこでこのメタルフローを
改善するために従来円筒形であった幅圧延の竪ロール形
状を変更しスラブ側面の厚み方向中央部を予め成形する
ような凸形状を竪ロールに付与しシーム疵を抑制できる
ことが判った。一方、現在の多くの熱延設備は省エネル
ギーを目的に粗圧延工程をコンパクト化するため可逆式
を採用している。シーム疵を抑制する凸形状にはスラブ
厚に応じて最適形状があり、可逆式圧延機においては凸
形状のロールで複数パス圧延すると疵抑制効果が低減す
るのみならず幅精度の悪化を招く。
【0011】そこで本発明では同一竪ロールに凸形状部
と通常円筒部を持たせ、上下方向の竪ロールシフト装置
により該竪ロールをシフトさせ、1パス目は凸形状部に
て圧延しメタルフローを変更、2パス目以降は円筒部に
て圧延し所要の幅を精度良く制御することとした。これ
により従来エッジより平均25mmまでに発生していたシ
ーム疵が平均10mmまでに低減し歩留向上効果を挙げる
ことができる。
【0012】エッジャー装置による幅方向の成形過程に
おいて、鋼帯の両エッジに図2に示すようなシーム疵と
呼ばれる表面疵が発生し歩留低下を引き起こしていた。
シーム疵の発生原因を調査したところ図3に示すよう
に、エッジャー圧延によりスラブ内部のメタルフロー
(材料の移動)によりスラブ側面が鋳造組織に沿ってシ
ワとなり、その後の水平圧延により表裏面へ回り込み
疵が発生することが判明した。
【0013】そこで粗圧延の過程でのメタルフロー改善
を試み、可逆式エッジャー装置の前段に位置する幅圧下
装置において該竪ロールの平坦な周面の一部に凸部を付
した形状とし、その後可逆式エッジャー装置での幅圧延
と粗圧延機での水平圧延を通過させた。この結果メタル
フローが改善されシーム疵による切り落とし量が減少す
る効果が得られた。しかしながら、この竪ロールは通常
大圧下を目的としたカリバー形状をしており、圧延時に
このカリバーツバ部で焼き付き疵が発生し圧下量を制限
する必要がある。
【0014】次に、可逆式エッジャー装置の竪ロールを
一部に凸部を付した形状とし同様な圧延を行えばシーム
疵低減効果が予想されるが、水平圧延により次第に厚み
が薄くなるスラブをこの形状のロールにて圧延すると、
スラブ側面の凹部と2パス目のロール凸部が上下対称に
噛み合わず却って疵を助長させる結果を招くことが分か
った。またエッジャー装置の本来機能はスラブ幅から注
文幅に精度よく幅を制御することであり、凸部を付した
ロールでは充分な幅精度の確保が困難である。
【0015】そこで本発明では同一竪ロールに凸形状部
と通常円筒部を持たせ、上下方向の竪ロールシフト装置
により該竪ロールをシフトさせ、1パス目は凸形状部に
て圧延しメタルフローを変更、2パス目以降は円筒部に
て圧延し所要の幅を精度良く制御することとした。しか
して、該竪ロールの凸部の高さは、エッジ部疵低減にあ
たって重要な事項であり、スラブ厚みに対して5〜10
%の範囲とする。
【0016】図4は、スラブ厚250mmの場合におい
て、縦軸にエッジからの疵発生位置と2枚板の深さ(m
m)を、又横軸にロールの凸部高さ(mm)とスラブ厚み
の関係を示したものである。
【0017】エッジシーム疵の発生位置は、凸部高さが
高くなるほど比例的に小さくなるが、一方スラブ側面の
過度な凹形状加工により図5に示すような、2枚板と称
する板の重なり(疵)が逆比例的に発生する。
【0018】特に、2枚板は確実なトリミング対象とな
るので確実なトリムを行う結果、歩留り悪化、スラブ幅
不足となるので、もっとも大きい問題となる。従って、
2枚板の深さは、エッジシーム疵の位置を超えない限度
とする必要がある。エッジシーム疵はエッジ側に位置す
る程、疵の深さが浅くなる傾向があり、実際上、この位
置が略17mm以内に収め得れば問題のないことを確認し
た。
【0019】このようなことから、凸部高さを10mm以
上とし、2枚板発生の観点から25mm以内とした。これ
らをスラブ厚との関係で表現、即ち、凸部高さ/スラブ
厚で5〜10%となる。
【0020】図1は、本発明を具現化するエッジャー装
置の一例を示す。加熱炉から出たスラブはスケールブレ
ーカーでデスケリングされた後可逆式粗圧延機に入る。
図1は該圧延機前面に設置されたエッジャー装置であ
り、スラブ1は2つの竪ロール2により所要の幅に圧延
される。竪ロール2はロール上部に取り付けたシリンダ
ーなどにより上下に摺動可能である。竪ロール2は平坦
な周面の一部に凸部3を付した形状をしており、1パス
目はその凸部3同士でスラブを圧延し、2パス目以降は
シフトシリンダーによりロールを上昇させ〔図1
(b)〕、クランプシリンダーでチョックを固定後、円
筒部4同士でスラブの圧延を行う。またロール凸部がス
ラブ側面に的確に当たるように上下の押さえロール5を
設置し、スラブの浮き上がり等を防いで、スラブの安定
な姿勢を確保することが望ましい。
【0021】なお、実施例にて凸部の形状を選んだとこ
ろ、凸部高さ20mmのロールを使用した場合において、
従来エッジより平均25mmまでに発生していたシーム疵
が平均10mmまでに低減し、歩留向上効果を挙げること
が確認できた。
【0022】
【発明の効果】以上説明した本発明の幅圧延方法によれ
ば、スラブのエッジシーム疵が、エッジに近接した位置
に、且つ浅い位置に発生するにとどまり、大幅な歩留向
上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で適用するエッジャーの一例である。
【図2】エッジシーム疵の状態を示す。
【図3】エッジシーム疵発生のメカニズムを示してい
る。
【図4】エッジシーム疵及び2枚板の発生位置(深さ)
と竪ロールの凸部高さの関係を示している。
【図5】2枚板の説明図である。
【符号の説明】
1 スラブ 2 竪ロール 3 凸部 4 ロール円筒部 5 押さえロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B21B 1/26

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱延粗圧延工程で竪ロールにより幅制御
    圧延を行う可逆式エッジャー圧延方法において、一パス
    目は、スラブ側面を竪ロールの平坦な周面に形成した高
    さがスラブ厚みに対して5〜10%の凸部で成形し、次
    パス以降は竪ロールを軸方向にシフトさせて平坦周面
    で成形することを特徴とするエッジ部表面疵発生を抑制
    する熱延鋼板の幅圧延方法。
JP27543593A 1993-11-04 1993-11-04 エッジ部表面疵発生を抑制する熱延鋼板の幅圧延方法 Expired - Lifetime JP2863425B2 (ja)

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