JP2862862B1 - 粉粒体用シュート切替装置 - Google Patents

粉粒体用シュート切替装置

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JP2862862B1
JP2862862B1 JP3748398A JP3748398A JP2862862B1 JP 2862862 B1 JP2862862 B1 JP 2862862B1 JP 3748398 A JP3748398 A JP 3748398A JP 3748398 A JP3748398 A JP 3748398A JP 2862862 B1 JP2862862 B1 JP 2862862B1
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充晴 岸本
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Abstract

【要約】 【課題】 従来の粉粒体の移送方向切替装置では、入口
管を通過してきた粉粒体がその通過速度のままで弁体等
に直接衝突する。このため衝突部分の摩耗が激しい。ま
た、粉粒体が高温である場合は、粉粒体が衝突する部分
に耐熱性のある高価な材料を使用する必要が生ずる。 【解決手段】 粉粒体用シュート切替装置1は、供給用
シュート10の開口11から流下する粉粒体Aを受けて
一時的に堆積させるための、上方に開いた開口21を有
する容器20を備えている。そして、供給用シュートの
開口の開口面を天面とし容器の開口の開口面を底面とし
て形成される切頭錐体形状の、一方の排出用シュート1
2a側の斜面の傾斜角をαとし、他方の排出用シュート
12b側の斜面の傾斜角をβとしたとき、容器20の態
勢をα<βとなる第1の態勢とα>βとなる第2の態勢
とに切替えることによって、供給用シュート10の開口
11から流下する粉粒体Aの移送方向を切り替えるよう
にしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この出願に係る発明は、粉粒
体の移送方向を切り替えるために粉粒体移送管路中に設
けられる、粉粒体用シュート切替装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば溶融還元プラントにおいては、鉱
石等の粉粒体を移送する管路中に移送方向を切替えるた
めの切替装置が必要となる。この種の切替装置の従来例
としては、例えば特開平6−92455号公報に示され
るようなものがある。図10は、この切替装置101の
縦断面図である。これは、円柱状回転体120の角度を
切り替えることによって、入口管110を2つの出口管
112a、112bのいずれか一方と連通させるもので
ある。つまり、この円柱状回転体120はボール弁に似
た役割を果たして、入口管110から供給される粉粒体
をいずれか一方の出口管に移送させるのである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図10に示
した構造の切替装置101では、入口管110を通過し
てきた粉粒体がその通過速度のままで円柱状回転体12
0内に設けられたパイプ121の内壁面に直接衝突す
る。このため衝突部分の摩耗が激しい。また、溶融還元
プラントなどでは粉粒体が高温であるため、粉粒体が衝
突する部分に耐熱性のある高価な材料を使用する必要が
生ずる。また構造が複雑なため製造コストが大きく、故
障もしやすい。また、円柱状回転体120の外側面の隙
間150に粉粒体がかみ込む恐れがあり、かみ込みが生
ずると粉粒体の抵抗によって円柱状回転体120の角度
切替が不可能になることがある。
【0004】粉粒体の移送方向切替装置には上記のよう
な円柱状回転体を利用したものだけではなく、例えばカ
ットゲート方式のもの、ダンパー方式のもの、スライド
式仕切板方式のもの、L−バルブ方式のもの、ボールバ
ルブ方式のものなどがあるが、いずれも上記したうちの
いくつかの問題点を有する。特にダンパー方式のものは
上下方向の寸法が大きくなり、そのため粉粒体輸送装置
設備全体が、またはそれを支えるための建屋の高さが大
きくなり、設備費が高くつく。
【0005】本願の発明は、上述の課題を解消する目的
でなされたものである。すなわち、摩耗が少なく、高温
の粉粒体にも対応でき、粉粒体のかみ込みが生じにく
く、しかも構造が簡単で寸法も大きくならないような、
粉粒体用シュート切替装置を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、この出願に係る粉粒体用シュート切替装置は、下方
に開いた開口を有する1系統の供給用シュートと上方に
開いた開口を有する2系統の排出用シュートとを有して
いる。そして、供給用シュートの開口から流下する粉粒
体を受けて一時的に堆積させるための、上方に開いた開
口を有する容器を、その開口が垂直方向において供給用
シュートの開口と排出用シュートの開口の間に、水平面
内において2系統の排出用シュートの開口のほぼ中間に
位置するように設けている。そして、供給用シュートの
開口の開口面を天面とし容器の開口の開口面を底面とし
て形成される切頭錐体形状の、一方の排出用シュート側
の斜面の傾斜角をαとし、他方の排出用シュート側の斜
面の傾斜角をβとしたとき、容器の態勢をα<βとなる
第1の態勢とα>βとなる第2の態勢とに切替えること
によって、供給用シュートの開口から流下する粉粒体の
移送方向を切り替えるようにしている。つまり、容器に
堆積する粉粒体は、容器の態勢の切替によっていずれか
一方の排出用シュートの開口へ崩れ落ちるのである。
【0007】
【発明の実施の形態】この出願発明の粉粒体用シュート
切替装置は、下方に開いた開口が形成された1系統の供
給用シュートと上方に開いた開口が形成された2系統の
排出用シュートとを備え、該排出用シュートの開口が該
供給用シュートの開口の下方に位置し、該供給用シュー
トの開口から流下する粉粒体を該2系統の排出用シュー
トのいずれか一方の開口に択一的に導く粉粒体用シュー
ト切替装置において、該供給用シュートの開口から流下
する粉粒体を受けて一時的に堆積させる容器を備え、該
容器には、平面視において該供給用シュートの開口を包
含する、上方に開いた開口が形成され、該容器の開口
は、垂直方向において該供給用シュートの開口と該排出
用シュートの開口の間に、水平面内において2系統の該
排出用シュートの開口の略中間に位置し、該供給用シュ
ートの開口の開口面を天面とし該容器の開口の開口面を
底面として形成される切頭錐体形状の、一方の排出用シ
ュート側の斜面の傾斜角をαとし、他方の排出用シュー
ト側の斜面の傾斜角をβとしたとき、該容器の態勢をα
がβより小となる第1の態勢とαがβより大となる第2
の態勢とに切替えることによって、該供給用シュートの
開口から流下する該粉粒体を該2系統の排出用シュート
のいずれか一方の開口に択一的に導くように構成されて
いる。
【0008】容器の態勢がα<βとなる第1の態勢に切
り替えられると、容器に堆積した粉粒体はβの側で崩れ
出し、β側の排出用シュートの開口に落ちる。また、α
>βとなる第2の態勢に切替えられると、容器に堆積し
た粉粒体はαの側で崩れ出し、α側の排出用シュートの
開口に落ちる。このように容器の態勢を切替えることに
よって、容器に堆積した粉粒体はいずれか一方の排出用
シュートの開口へ崩れ落ちるのである。供給用シュート
から流下する粉粒体は、容器に直接衝突せず、容器上の
粉粒体の堆積の頂上に衝突し、堆積の斜面から崩れ落ち
るようにして排出用シュートに落ちる。よって、容器の
摩耗が少ない。また、高温の粉粒物が供給用シュートか
ら供給される場合も、容器の表面にはある程度冷えた状
態の粉粒物のみが接触することになる。また、粉粒体が
かみ込むような箇所もないので動作不良も生じにくい。
【0009】容器の態勢を第1の態勢と第2の態勢とに
切替えるには種々の構造が考えられるが、例えば容器の
傾斜角を変更させることによって、または、容器を水平
移動させることによって切り替える構造を採用してもよ
い。
【0010】上記構造の粉粒体用シュート切替装置を構
成するに際し、特に、該第1の態勢においてαが該粉粒
体の安息角よりも小さくβが該安息角よりも大きく、該
第2の態勢においてαが該安息角よりも大きくβが該安
息角よりも小さくなるように構成するのがよい。このよ
うに構成すると、供給用シュートの開口から流下する粉
粒体を、確実に、いずれか一方の排出用シュートの開口
に択一的に導くことができる。堆積した粉粒体の斜面の
角度が安息角よりも小さければ粉粒体が崩れ出すことが
なく、安息角よりも大きければ確実に崩れ出すからであ
る。
【0011】また、上記構造の粉粒体用シュート切替装
置において、該容器の態勢をαとβとが略等しくなる第
3の態勢に切替えることによって該粉粒体の流下を停止
させるように構成してもよい。これにより、粉粒体の移
送方向の切替機能だけでなく、粉粒体の流下停止機能を
持たせることができる。この場合、該第3の態勢におい
てαおよびβが該粉粒体の安息角よりも小さくなるよう
に構成すると、粉粒体を確実に停止させることができ
る。堆積した粉粒体の斜面の角度が安息角よりも小さけ
れば粉粒体が崩れ出すことがないからである。
【0012】また、高温の粉粒体に対応するためには、
容器に流体通路を設け、この流体通路に冷却用流体を流
通させることによって容器を冷却するように構成した
り、容器の表面を耐火材または耐熱材で被覆するように
構成すると有利である。
【0013】また、排出用シュートの摩耗を軽減するに
は、排出用シュートの開口の近傍に、容器から崩れ落ち
る粉粒体を一時的に堆積させる堆積部を形成するように
すると有利である。
【0014】また、粉粒体との摺り合いが最も激しい容
器の開口縁部には、耐火材または耐熱材を取り外し可能
に取り付けるようにしてもよい。このように構成する
と、この部分の耐火性、耐熱性が向上するし、ある程度
摩耗したらこの開口縁部の耐火材、耐熱材を交換するこ
ともできる。
【0015】
【実施例】この出願発明の実施例を図面を参照しながら
説明する。
【0016】図1は、本願発明に係る粉粒体用シュート
切替装置の一実施例を示す図である。この粉粒体用シュ
ート切替装置は溶融還元プラントにおいて、鉱石の粉粒
体を移送する管路中に、粉粒体の移送方向切替のために
設けられたものである。図1(a)は、粉粒体が供給さ
れていない状態の粉粒体用シュート切替装置1の縦断面
図であり、図1(b)は、粉粒体Aが供給された状態の
粉粒体用シュート切替装置1の縦断面図である。
【0017】図1(a)を参照しながらこの粉粒体用シ
ュート切替装置1の概略構成を説明すると、粉粒体用シ
ュート切替装置1は、供給用シュート10と排出用シュ
ート12a、12b、容器20とを備えている。供給用
シュート10、排出用シュート12a、12bは、いず
れも円形断面の管状であり、いずれも垂直方向に伸延し
ている。そして、供給用シュート10の下端には下方に
開いた開口11が形成されており、排出用シュート12
a、12bの上端には上方に開いた開口13a、13b
がそれぞれ形成されている。供給用シュート10、排出
用シュート12a、12bはハウジング14によって接
続され、開口11、13a、13bはハウジング14の
内方に開いている。そして容器20が、このハウジング
14内に支持されている。容器20には上方に開いた開
口21が形成されている。図からわかるように、この開
口21は、垂直方向においては開口11と開口13a、
13bの間に位置している。そして、水平面内において
は開口13a、13bの略中間に位置している。容器2
0は、その下部に形成された突出部25に固定された軸
26が、ハウジング14に形成された図示しない軸受で
受けられることによって支持されている。図1ではこの
容器20が水平の態勢を保った状態が示されている。
【0018】図1(b)では、供給用シュート10から
粉粒体Aが供給される状態が示されている。容器20
は、開口11から流下する粉粒体Aを受けるために設け
られているので、平面視において開口21は開口11よ
り大きく、平面視において開口21が開口11を包含す
るように容器20が配置されている。容器20で受けら
れた粉粒体Aは一時的にここに堆積する。図では、容器
20を充満し、さらに供給用シュート10の内部にまで
連なる状態に堆積した粉粒体Aが示されている。この堆
積状態では粉粒体の斜面が崩れることがなく、供給用シ
ュート10から供給される粉粒体Aは供給用シュート1
0内でさらに積み重ねられることになる。なぜなら、斜
面の傾斜角が粉粒体Aの安息角よりも小さいからであ
る。
【0019】図2は、図1(b)のような状態に堆積さ
れた粉粒体Aの斜観図である。平面視において矩形状の
開口21から開口11まで、切頭錐体形状に粉粒体Aが
堆積している。換言すると、この切頭錐体形状は、開口
11の開口面を天面とし、開口21の開口面を底面と
し、粉粒体Aの堆積の斜面を側面として形成されてい
る。傾斜角は斜面が水平面となす角として定義されるの
であるが、排出用シュート12a側の斜面Saは、その
傾斜角αが粉粒体Aの安息角を越えない限り崩れ落ちる
ことがない。容器20が水平の態勢にあるときは傾斜角
αはこの安息角より小さく、従って、粉粒体Aが開口1
3aに流れ落ちることがない。同様に、排出用シュート
12b側の斜面Sbは、その傾斜角βが粉粒体Aの安息
角を越えない限り崩れ落ちることがないのであるが、容
器20が水平の態勢を保つときは傾斜角αと傾斜角βと
は等しくなり、従って、粉粒体Aが開口13bに流れ落
ちることもない。このときの容器20の態勢が、請求項
にいう第3の態勢に相当する。容器20が水平な態勢に
維持されているときは、この切頭錐体形状の斜面の傾斜
角が粉粒体Aの安息角を越えないので、供給用シュート
10の開口11からの粉粒体Aの流下を停止させること
ができるのである。
【0020】なお請求項にいう「切頭錐体形状」とは、
天面と、それよりも広い底面と、天面の縁部と底面の縁
部とを直線的に結ぶ側面と、で形成される形状をいう。
本実施例では、供給用シュート10の開口11の開口面
も、容器20の開口21の開口面も、ともに平面であ
る。よって、切頭錐体形状の天面、底面も平面となった
が、これら開口面が曲面であるときは、切頭錐体形状の
天面や底面も曲面となる。
【0021】図3は、容器20の態勢を切替える機構の
構造図である。前述したのように突出部25に固定され
た軸26が、ハウジング14に形成された軸受(図示せ
ず)に受けられて、容器20がハウジング14内に支持
されているのであるが、軸26の端部はさらにアーム2
7の一端に固定されている。そして、アーム27の他端
はアクチュエータ28の可動部に軸支されており、アク
チュエータ28を駆動することにより軸26をいずれの
方向にも回動させることができる。よってアクチュエー
タ28を駆動して、容器20を所定範囲で任意の傾斜角
に傾斜させることができるのである。
【0022】図4は、容器20がある傾斜角に傾斜した
状態を示している。図4(a)は、粉粒体が供給されて
いない状態の粉粒体用シュート切替装置1の縦断面図で
あり、図4(b)は、粉粒体Aが供給された状態の粉粒
体用シュート切替装置1の縦断面図である。図4(a)
からわかるように、容器20の傾斜により開口21も傾
斜し、切頭錐体形状の天面である開口11の開口面と、
底面である開口21の開口面とは平行でなくなってい
る。切頭錐体形状はこのように変形するのであるが、そ
の斜面の傾斜角も図1の状態における角度から変化して
いる。すなわち、排出用シュート12a側の斜面の傾斜
角αは、図1の状態よりも小さくなり、排出用シュート
12b側の斜面の傾斜角βは、図1の状態よりも大きく
なっている。その結果、傾斜角βは粉粒体Aの安息角を
越えることになる。図4(b)には、傾斜角βが粉粒体
Aの安息角を越えたために斜面Sbが崩れ落ちる様子が
示されている。そして、崩れ落ちた粉粒体Aは開口13
bに導かれている。一方、斜面Saの傾斜角αは粉粒体
Aの安息角を越えないため、斜面Saが崩れ落ちること
はなく、粉粒体Aが開口13aに導かれることはない。
容器20のかかる態勢が、請求項にいう第1の態勢に相
当する。なお、容器20の傾斜を図4とは逆にすると、
粉粒体Aを開口13aに導くことができる。この場合の
容器20の態勢が、請求項にいう第2の態勢に相当す
る。このように、容器20の傾斜角をどのようにするか
によって、2系統の排出用シュート12a、12bのう
ちのいずれの開口に粉粒体Aを導くかを、択一できるの
である。また、図1ですでに説明したが、容器20を水
平な態勢にすれば粉粒体の流下を停止させることもでき
る。このように、容器20の態勢を、α<β(第1の態
勢)、α>β(第2の態勢)、α=β(第3の態勢)の
うちのいずれに切り替えるかによって、粉粒体Aを流下
させるか停止させるかを、また、流下させる場合はいず
れの排出用シュートに流下させるかを選択できるのであ
る。
【0023】図4(b)からもわかるように、容器20
には粉粒体Aが充満し、粉粒体Aはさらにその上方にま
で堆積している。従って、粉粒体Aが供給用シュート1
0中においてある程度の流下速度をともなって流下して
きても、流下する粉粒体Aは堆積した粉粒体Aの頂上に
衝突する。つまり、直接的に容器20の表面に衝突する
ことがない。よって、容器20の摩耗が少なくて済む。
また、供給用シュート10から供給される粉粒体Aが高
温であっても、容器20に堆積している粉粒体Aのうち
の下方にあるものはすでにある程度冷却されているはず
である。従って、容器20の表面が高温に曝されること
がないので容器20に高度な耐熱性は要求されない。よ
って、高温の粉粒体に対しても適応しやすい。また、こ
の粉粒体用シュート切替装置1には粉粒体Aをかみ込ん
でしまうような隙間部分がないので故障が生じにくい。
なお、容器20の肉厚の内部に穿設するなどして容器2
0に流体通路を設け、この流体通路に冷却用流体(例え
ば冷却水や冷却ガス)を流通させることによって容器2
0を冷却するような冷却装置を設けるようにすると、高
温の粉粒体を扱うのにより都合がよい。また、容器20
の表面を耐火材または耐熱材で被覆するようにしてもよ
い。
【0024】図5は、本願発明に係る粉粒体用シュート
切替装置のもう一つの実施例を示すものであり、粉粒体
Aが供給されていない状態の粉粒体用シュート切替装置
2の縦断面図である。粉粒体用シュート切替装置2は、
図1の粉粒体用シュート切替装置1と同様に供給用シュ
ート10、排出用シュート12a、12bを備えてい
る。また、供給用シュート10、排出用シュート12
a、12bはハウジング15によって接続されている。
そして、供給用シュート10の開口11と、排出用シュ
ート12a、12bの開口13a、13bは、ハウジン
グ15の内方に開いている。図5の粉粒体用シュート切
替装置2においても、容器30がこのハウジング15内
に支持されている。この容器30は粉粒体用シュート切
替装置1の容器20と概略同形状であり、容器30の開
口31と開口11、13a、13bの配置関係も図1の
ものと実質的に同じである。図5の状態では、容器30
は2つの開口13a、13bに対してほぼ中立の位置に
ある。よって、開口11の開口面を天面とし、開口31
の開口面を底面とする切頭錐体形状の、排出用シュート
12a側の斜面の傾斜角αと排出用シュート12b側の
斜面の傾斜角βとはほぼ等しい。そして、これら傾斜角
α、βはともに粉粒体Aの安息角よりも小さい。よっ
て、図5の状態において、粉粒体用シュート切替装置2
の供給用シュート10から粉粒体Aが供給されても、粉
粒体Aは容器30上に堆積されるだけであり、排出用シ
ュート12a、12bのいずれにも流下しない。このよ
うな容器30の態勢が請求項にいう第3の態勢に相当す
る。
【0025】図6は、容器30をハウジング15内に支
持する構造を示す図である。前述のとおり、容器30は
粉粒体用シュート切替装置1の容器20と概略同形状で
あるが、容器30をハウジング15内に支持する構造は
容器20と異なっている。すなわち、容器30は、その
下部の2カ所に形成された突出部35を上端で回動自在
に軸支するアーム39と、アーム39の下端に固定され
た軸36と、軸36を受けるための図示しない軸受とに
よって支持されている。この軸受はハウジング15内に
形成されている。2つの軸36のうちの一方のものの端
部はさらにアーム37の一端に固定されており、このア
ーム37の他端はアクチュエータ38の可動部に軸支さ
れている。そして、アクチュエータ38を駆動すること
により軸36をいずれの方向にも回動させることができ
る。これによりアーム39を揺動させ、その上の容器3
0を略水平方向に移動させることができる。よってアク
チュエータ38を駆動して、容器30を所定範囲で水平
方向に移動させることができるのである。
【0026】図7は、粉粒体用シュート切替装置2の縦
断面図であり、図5に示すアクチュエータ38を駆動し
て容器30を排出用シュート12a側に平行移動させた
状態を示している。この状態では、開口11の開口面を
天面とし開口31の開口面を底面とする切頭錐体形状の
斜面の傾斜角が、図5の状態における角度から変化して
いる。すなわち、排出用シュート12a側の斜面の傾斜
角αは、図5の状態よりも小さくなっている。反対に、
排出用シュート12b側の斜面の傾斜角βは、図5の状
態よりも大きくなって、粉粒体Aの安息角を越えてい
る。このため、図7の状態にある粉粒体用シュート切替
装置2の供給用シュート10から粉粒体Aが供給される
と、容器30上に堆積された粉粒体Aの斜面Sbが崩れ
出す。そして、崩れ落ちた粉粒体Aは開口13bに導か
れる。一方、斜面Saの傾斜角αは粉粒体の安息角を越
えないため、斜面Saが崩れ落ちることはない。このよ
うな容器30の態勢が、請求項にいう第1の態勢に相当
する。また、容器30の移動方向を図7とは逆にする
と、粉粒体Aを開口13aに導くことができる。この場
合の容器30の態勢が、請求項にいう第2の態勢に相当
する。このように、図5〜7の粉粒体用シュート切替装
置2によっても、容器30の態勢を、α<β(第1の態
勢)、α>β(第2の態勢)、α=β(第3の態勢)の
うちのいずれに切り替えるかによって、粉粒体Aを流下
させるか停止させるかを、また、流下させる場合はいず
れの排出用シュートに流下させるかを選択できる。
【0027】図8は、排出用シュート12a、12bの
開口13a、13bの近傍に、容器20から崩れ落ちる
粉粒体Aを一時的に堆積させる堆積部が形成された粉粒
体用シュート切替装置の例を示す縦断面図である。
【0028】図8(a)の粉粒体用シュート切替装置3
では、堆積部16a、16bが開口13a、13bの近
傍、供給用シュート10の中心軸C寄りの箇所に形成さ
れている。堆積部16a、16bは上方に開いた容器状
に形成されており、容器20から流下する粉粒体Aを一
端ここで堆積させ、その堆積が開口13a、13bに崩
れ落ちるようにしている。このようにすると、容器20
から流下速度を伴って流下する粉粒体Aは、一端、堆積
部16a、16bに堆積した粉粒体Aの頂上に衝突する
ことになる。よって、排出用シュート12a、12bの
開口13a、13bの周辺の部分が、大きな流速の粉粒
体Aと衝突することがなくなり、摩耗しにくくなる。
【0029】図8(b)の粉粒体用シュート切替装置4
は、堆積部17a、17bが開口13a、13bの近
傍、供給用シュート10の中心軸Cから離れた箇所に形
成されているが、その作用は図8(a)の堆積部16
a、16bと同様である。
【0030】図9は、開口縁部に、耐火材または耐熱材
でできた縁部材43が、取り外し可能に取り付けられた
容器40を示すものであり、図9(a)はその縦断面
図、図9(b)はその斜観図である。容器本体部41の
上端には段部42が形成されており、縁部材43がこの
段部42に嵌め込まれている。縁部材43は取り外し可
能であるから、摩耗すれば新しいものに取り替えること
ができる。図4(b)からもわかるように、容器の開口
縁部は粉粒体Aとの摺り合いが最も激しい箇所である。
よって、図9のような容器40を採用することにより、
容器の開口縁部の摩耗に対処できる。また、縁部材43
は耐火材または耐熱材でできているので、高温の粉粒体
への対応に適している。
【0031】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0032】(1) この出願発明の粉粒体用シュート切替
装置によれば、摩耗部分を少なくできる。
【0033】(2) また、高温の粉粒体へ対応しやすくな
る。
【0034】(3) また、粉粒体のかみ込みが生じにく
く、故障しにくい。
【0035】(4) しかも構造が簡単で寸法も大きくなら
ない。
【0036】(5) また、容器の態勢をα=βとなる第3
の態勢に切替えることによって該粉粒体の流下を停止さ
せるようにすると、粉粒体をいずれの排出用シュートに
流下させるかを選択できるだけでなく、粉粒体を流下さ
せるか停止させるかを選択することもできるようにな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係る粉粒体用シュート切替装置の一
実施例を示す図であり、図1(a)は粉粒体が供給され
ていない状態の粉粒体用シュート切替装置の縦断面図、
図1(b)は粉粒体が供給された状態の粉粒体用シュー
ト切替装置の縦断面図である。
【図2】図1(b)のような状態に堆積された粉粒体の
斜観図である。
【図3】容器の態勢を切替える機構の構造図である。
【図4】容器がある傾斜角に傾斜した状態を示す図であ
り、図4(a)は、粉粒体が供給されていない状態の粉
粒体用シュート切替装置の縦断面図、図4(b)は粉粒
体が供給された状態の粉粒体用シュート切替装置の縦断
面図である。
【図5】本願発明に係る粉粒体用シュート切替装置のも
う一つの実施例を示す図であり、粉粒体が供給されてい
ない状態の粉粒体用シュート切替装置の縦断面図であ
る。
【図6】容器をハウジング内に支持する構造を示す図で
ある。
【図7】粉粒体用シュート切替装置の縦断面図であり、
図5に示すアクチュエータを駆動して容器を一方の排出
用シュート側に平行移動させた状態を示す図である。
【図8】排出用シュートの開口の近傍に、容器から崩れ
落ちる粉粒体を一時的に堆積させる堆積部を形成した粉
粒体用シュート切替装置の例を示す縦断面図であり、図
8(a)はその一形態を示し、また図8(b)は別の一
形態を示す図である。
【図9】開口縁部に、耐火材または耐熱材でできた縁部
材が、取り外し可能に取り付けられた容器を示すもので
あり、図9(a)はその縦断面図、図9(b)はその斜
観図である。
【図10】従来の粉粒体の移送方向切替装置の縦断面図
である。
【符号の説明】
1、2、3、4…粉粒体用シュート切替装置 10…供給用シュート 11…開口 12a、12b…排出用シュート 13a、13b…開口 14、15…ハウジング 16a、16b、17a、17b…堆積部 20…容器 21…開口 25…突出部 26…軸 27…アーム 28…アクチュエータ 30…容器 31…開口 35…突出部 36…軸 37…アーム 38…アクチュエータ 39…アーム 40…容器 41…容器本体部 43…縁部材 A…粉粒体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−124720(JP,A) 実開 昭49−64970(JP,U) 実開 平4−107721(JP,U) 実用新案登録2547318(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B65G 11/00 - 11/20 B65G 65/30 - 65/48

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下方に開いた開口が形成された1系統の
    供給用シュートと上方に開いた開口が形成された2系統
    の排出用シュートとを備え、該排出用シュートの開口が
    該供給用シュートの開口の下方に位置し、該供給用シュ
    ートの開口から流下する粉粒体を該2系統の排出用シュ
    ートのいずれか一方の開口に択一的に導く粉粒体用シュ
    ート切替装置において、 該供給用シュートの開口から流下する粉粒体を受けて一
    時的に堆積させる容器を備え、 該容器には、平面視において該供給用シュートの開口を
    包含する、上方に開いた開口が形成され、 該容器の開口は、垂直方向において該供給用シュートの
    開口と該排出用シュートの開口の間に、水平面内におい
    て2系統の該排出用シュートの開口の略中間に位置し、 該供給用シュートの開口の開口面を天面とし該容器の開
    口の開口面を底面として形成される切頭錐体形状の、一
    方の排出用シュート側の斜面の傾斜角をαとし、他方の
    排出用シュート側の斜面の傾斜角をβとしたとき、 該容器の態勢をαがβより小となる第1の態勢とαがβ
    より大となる第2の態勢とに切替えることによって、該
    供給用シュートの開口から流下する該粉粒体を該2系統
    の排出用シュートのいずれか一方の開口に択一的に導く
    粉粒体用シュート切替装置。
  2. 【請求項2】 該容器の傾斜角を変更させることによっ
    て、該容器の態勢を第1の態勢と第2の態勢とに切替え
    る、請求項1記載の粉粒体用シュート切替装置。
  3. 【請求項3】 該容器を水平移動させることによって、
    該容器の態勢を第1の態勢と第2の態勢とに切替える、
    請求項1記載の粉粒体用シュート切替装置。
  4. 【請求項4】 該第1の態勢においてαが該粉粒体の安
    息角よりも小さくβが該安息角よりも大きく、該第2の
    態勢においてαが該安息角よりも大きくβが該安息角よ
    りも小さい、請求項1〜3のいずれか1項に記載の粉粒
    体用シュート切替装置。
  5. 【請求項5】 該容器の態勢をαとβとが略等しくなる
    第3の態勢に切替えることによって該粉粒体の流下を停
    止させる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の粉粒体
    用シュート切替装置。
  6. 【請求項6】 該第3の態勢において、αおよびβが該
    粉粒体の安息角よりも小さい、請求項5記載の粉粒体用
    シュート切替装置。
  7. 【請求項7】 該容器に流体通路が設けられ、この流体
    通路に冷却用流体が流通することによって該容器が冷却
    される、請求項1〜6のいずれか1項に記載の粉粒体用
    シュート切替装置。
  8. 【請求項8】 該容器の表面が耐火材または耐熱材で被
    覆された、請求項1〜7のいずれか1項に記載の粉粒体
    用シュート切替装置。
  9. 【請求項9】 該排出用シュートの開口の近傍に、該容
    器から崩れ落ちる該粉粒体を一時的に堆積させる堆積部
    が形成された、請求項1〜8のいずれか1項に記載の粉
    粒体用シュート切替装置。
  10. 【請求項10】 該容器の開口縁部に、耐火材または耐
    熱材が取り外し可能に取り付けられた、請求項1〜9の
    いずれか1項に記載の粉粒体用シュート切替装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101606977B1 (ko) 2014-03-27 2016-03-29 현대제철 주식회사 슈트 마모 방지장치
CN110510326A (zh) * 2019-09-19 2019-11-29 中电建十一局工程有限公司 一种砂石加工系统节能降噪溜槽系统
KR102166611B1 (ko) * 2019-05-24 2020-10-16 현대제철 주식회사 슈트 마모 방지 장치

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KR102166611B1 (ko) * 2019-05-24 2020-10-16 현대제철 주식회사 슈트 마모 방지 장치
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