JP2860994B2 - 信号伝送用の電力線路選択装置 - Google Patents

信号伝送用の電力線路選択装置

Info

Publication number
JP2860994B2
JP2860994B2 JP20003088A JP20003088A JP2860994B2 JP 2860994 B2 JP2860994 B2 JP 2860994B2 JP 20003088 A JP20003088 A JP 20003088A JP 20003088 A JP20003088 A JP 20003088A JP 2860994 B2 JP2860994 B2 JP 2860994B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
line
communication
external
power
data
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP20003088A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0250633A (ja
Inventor
純次 加藤
吉雅 中野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KURITA KOGYO KK
Original Assignee
KURITA KOGYO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by KURITA KOGYO KK filed Critical KURITA KOGYO KK
Priority to JP20003088A priority Critical patent/JP2860994B2/ja
Publication of JPH0250633A publication Critical patent/JPH0250633A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2860994B2 publication Critical patent/JP2860994B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、多数の会社や実業所の入っている高層ビル
とか工場、場合によっては一般家庭等も含め、各種の建
物内にあって、専用の情報伝送線路を施説することな
く、これら建物内に当然に設置される単相三線式電力線
路(電灯線)を利用して情報を伝送するシステムに関
し、特に、通信し合う通信装置相互が、入出力の一端は
単相三線式配電系統の共通の中性線に接続しながらも、
他端は異なる外線に接続されている場合や、さらには異
なる変圧器の二次側出力の単相三線式配電系統に接続さ
れている場合でも、伝送情報のエネルギ的な低減ないし
は欠落とか、S/N比(信号対雑音比)の劣化を極力防止
しながら、それらの間で良好な通信を保証するべく、そ
のときどきで最適な信号伝送用の電力線路を選択する装
置に関する。
[従来の技術] 建物内において使用される各種の電気機器は、我が国
の場合、その多くが交流100Vを電源として利用するよう
に作られているが、各種の負荷の中には、空調機器等、
一般に大電力を食うものに見られるように、電圧を上げ
て電流量は低減させ、配線系の負担を軽減させるべく、
交流200Vを電源とするように設計されたものがあり、ま
た一部の蛍光灯回路等でも、こうした交流200V電源を利
用するものがある。
そこで、これら双方の電圧オーダを共に満たしなが
ら、100V電源系に関しては少なくとも一方の電源線路を
共通に用い得る合理的な配線方式として、いわゆる単相
三線式と呼ばれる配電方式が従来から最も好まれてい
る。
この方式自体はもとより周知であるが、念のため第2
図を借り、こうした単相三線式の配電系統につき、簡単
に説明する所から始める。
第2図はn階建のビルを想定しており、nは1以上の
正の整数とする。したがって、平家建は含まれるものの
(n=1)、地階は含まれないことになるが、これは単
に説明上の便宜に過ぎない。必要とあらば、同様に1以
上の正の整数mを考えれば、本書における以降の説明
は、こうした地下m階の階層構成を有する地上n階建の
建物に適用することができる。
このようなビル内の適当な場所、例えば1階には、ビ
ル外の電力会社配電線からの引込み線に一次側を接続し
た変圧器20が必要に応じ、幾つか設けられるが、図示の
場合は簡単のため、一個のみを示し、また周知故、当該
変圧器20の一次側配線系は省略した。
変圧器20の二次巻線は、その各端部と中間タップの間
にそれぞれ交流100Vが得られるように巻かれており、中
間タップは一般に接地(大地アース)される。
この接地された二次中間タップからは、通常、“中性
線”と呼ばれる線路が引き出され、本書ではこれに符号
Lnを付している。
対して、変圧器二次巻線の各端部から引き出される各
線路は、通常、“外線”と呼ばれるが、本書ではこれら
一対の電力線路に符号L+,L−を付し、特に必要のある
場合、外線L+を第一外線、外線L−を第二外線と呼ん
で区別する。
ただし、これら符号L+,L−中の“+,−”は、どち
らか一が中性線Lnに対し正の極性にあるとき、他方の負
の極性にあるという意味、すなわち正弦波で互いに180
℃の位相関係にあるという意味を表し、もとより直流的
な意味ではない。
このようにして、変圧器20の二次巻線から引き出され
た三本の電力線路L+,L−,Lnは、まず主幹ブレーカ
(図示せず、端に端子記号を代えている)を内蔵する配
電盤21に接続され、この配電盤21内で複数の幹線22-1
22-n(n=1,2,……)に分岐された後、例えば各階に各
備えられている分電盤23-1〜23-nにそれぞれ接続され
る。各分電盤23-1〜23-n内にも、それぞれの出力配線系
統ごとに分岐ブレーカが内蔵されるが、これも簡単のた
め、端に端子記号で済まし、図示はしていない。
また、以降の説明において、どれか一つを幹線とか分
電盤を特定する必要はなく、どれか一つをして全てを代
表できる場合には、上記正の整数nに対して1≦i≦n
なる関係の整数“i"をサフィックスとして用い、幹線22
-iとか分電盤23-iと記す。このサフィックス“i"はもち
ろん、第2図中においてi階と示されているように、1
階から最上階のn階までのどれかの階を代表させるため
に用いた符号iに対応する。
各i階の分電盤23-iにては、先に述べた図示しない分
岐ブレーカを介し、入力側の一組の単相三線をさらに複
数組に分岐し、これらには各種の照明灯(図示せず)
や、複数個のコンセント11の群が接続される。一般にこ
の種の分野では、照明灯を接続する線路系統も、コンセ
ント11……を接続する線路系統も、共に分電盤23-iの出
力側においては、“電灯線”と呼ばれ、本書でも原則と
してこれに従うが、場合によっては特にコンセント11…
…の接続される電力線路系統を“コンセント線路”と呼
んで区別することもある。
図示の場合では簡単化のため、各分電盤23-iの出力は
このコンセント線路に関し、その一系統しか示しておら
ず、照明灯線路や、場合により施設されることのある動
力線路系統等、その他の電力線路系統は省略している。
ただ、200V負荷用としては、各分電盤23-iを介して第
一、第二外線L+,L−を引き出す形態として、各分電盤
23-i中から矢印方向に引き出す線路を模式的に示した。
しかるに、このような単相三線式配線の場合、本発明
との関係で大いに注意を喚起したいのは、各分電盤23-i
以降のコンセント線路に各接続される複数のコンセント
11……には、いわゆる“同相”関係にある組と、“異
相”関係にある組が生ずるということである。
と言うのも、実効値で交流100V出力用の通常のコンセ
ント11は、その一対の端子の中、一方は単相三線式配線
の中性線Lnに必ず接続され、結局は大地アースとなる
が、他方の端子は一対の外線L+,L−のどちらに接続さ
れるのか、必ずしも一義的に定まってはおらず、変圧器
二次側の負荷バランスを考え、大体において配線作業に
際して適当なるように割振られるからである。
図示の場合で言えば、1階、i階、n階の各階におい
て、各分電盤出力後のコンセント線路における単相三線
L+,Ln,L−に関し、図面紙面上でこれら線路の上方に
図示され、左右に適当個数、並行しているコンセント11
の群は、共に中性線Lnと第一外線L+との間に接続され
ており、したがって、これら同志は互いに同相関係にあ
る。
同様に、図面紙面上で単相三線L+,Ln,L−の下方に
図示され、左右に並んだ複数のコンセント11の群も、共
に中性線Lnと第二外線L−との間に接続されているか
ら、これらもまた、互いに同相関係にあると言える。
しかし、配線路組L+,Ln,L−を挟んで図面紙面上で
上下に分かたれた関係にあるコンセント相互は、明らか
に異相関係である。
すなわち、線路L+,Lnを引き出したコンセント11に
接続されている負荷10と、線路L−,Lnを引き出してい
るコンセント11に接続した負荷10とでは、交流電流の零
クロス点以外の点瞬間において、それらの電源入力部に
与えられる電源電流の位相は互いに180゜、進相または
遅相の関係にある。
もっとも、このような議論は、コンセント11の普通の
使い方として、これらに通常の商用交流100V電源利用機
器が接続されている限り、余り意味がない。その機器の
接続されているコンセントがどちら位相組に属するもの
であるのかは知る必要もないし、実際上、それで何等問
題がない。コピー機とかワード・プロセッサ、パーソナ
ル・コンピュータ等々、昨今のいわゆるOA(オフィス・
オートメーション)機器を始め、テレビジョン・セッ
ト、冷蔵庫、清掃機その他、事務所や家庭内で普通に使
用される各種の電気機器にあっても、要は交流実行値10
0Vで所要の電力が供給されれば良いからである。
コンピュータ系とかオーディオ・セット系等において
は、コモン・モード・ノイズ低減等のため、コンセント
の極性を揃えると良い等の議論もあるが、これは別次元
の話であって、商用交流電源をその本来の電力としての
み利用する上では、決して本質的なものではない。
しかし、本発明が改良の対象としているように、こう
して建物内の電力配線を利用する情報伝達システムにあ
って、単純な単相二線式配線を利用する場合はともか
く、上記のような単相三線式電力供給配線を利用し、こ
れに情報を重畳(ちょうじょう)させて情報の伝達を試
みる場合にあっては、各通信装置が電力供給を受けるた
めだけにではなく、信号重畳のためにも接続されるコン
セント相互の位相関係は、現実には大いなる障害を引き
起こす。
これについては後に従来の問題点を指摘する項に任
め、本項ではとりあえず、こうした従来の電力線路利用
型情報伝送方式の概念に関し、引き続き客観的な説明を
施して置く。
そもそも、建物内の電力線路配線系統を利用して情報
の伝達を行なおうとする提案は、事実、かなり魅力的で
ある。情報伝送のための専用線を必要としないため、大
掛かりな工事を要せずにシステムの構築が可能であり、
したがって低廉に済むのみならず、建物の内外装上、見
た目も損うことがないからである。ビル内に既設の電話
配線を利用する方式も提案されているが、これに比して
も有利である。
実際上、この電源線路重畳方式は、これまでにもその
応用使途の開発や個々の改良点等に鑑み、多くの試みが
なされたきた。
本出願人においても、例えば屋上等、離れた所に設置
された空調用冷却塔をビル内の一室(地下室等)に設け
られた集中管理室で監視、制御するシステムとして、特
開昭62−196546号にその一例を開示している。
しかるに、このようなシステムでは、第2図中に併示
のように、データをやりとりする各通信装置1〜9は、
直接に各電力線に接続工事をしても良いが、自身への電
源供給のための電源プラグを建物に既設のコンセント11
に差し込むと、それで信号系統の電力線路に対する電気
的な接続も採れるように構成されるのが合理的で望まし
い。
また、当該電力線路にデータを重畳するための変調方
式には、一般的な振幅変調、周波数変調の外、昨今では
スペクトラム拡散(SS:pectrum pread)変調方式が
注目されている。
上記本出願人の手になる従来例においても、この方式
の援用を提示しているが、この方式の原理自体は古く、
すでに周知である。念のため簡単に述べて置くと、この
SS方式に従う場合にも、具体的な変調方式には種々あ
り、直接拡散(DS)変調、周波数ホッピング(FH)変
調、パルス化周波数変調(Pulsed FM)ないしチャープ
変調(CM)等がある、一般的なのは直接拡散変調であっ
て、信号(データ)を例えば疑似ランダム雑音(PN符
号)で変調し、送信周波数のスペクトルを広い範囲に拡
散させる。
このようにすると、各周波数値での電圧ピーク値は小
さくなり、場合によっては雑音レベルよりも低下する
が、広く拡散した全周波数帯域内での総エネルギ量は逆
に大きく取ることもできるため、妨害に強く、また自身
が妨害派の発生源となる恐れも少ない上に、疑似ランダ
ム雑音のパターンを知らなければ決して復調できないの
で、一種の暗号化通信ともなる。
改めて言い直せば、このスペクトラム拡散方式では、
送信出力電力を単位周波数あたりの電力密度として無暗
みに大きくすることなく、コンセント11に通常接続され
る各種の負荷10に対し、影響を与え得ないように十分に
低電圧レベルに抑えても十分なS/N比を得ることがで
き、かつ、原則として通信の秘匿性を保証し得るのであ
る。
ただ、復調には変調時に用いたと同一のPN符号パター
ンとの相関係数を計算する必要があり、実際にこれはコ
ンボリューション(重畳積分)演算となるため、高速、
大容量のデジタル回路を要し、そのために少し前までは
普及が遅れていたのである。昨今に至り、このような重
畳積分計算用の集積回路が提供可能になったこと、のみ
ならず、さらに進んでSAWコンバルバと呼ばれる表面弾
性波デバイスにより、二次元空間に展開してのアナログ
的な重畳積分演算が一素子により簡単になし得るように
なったこと等が、こうしたスペクトラム拡散方式の実用
化に拍車を掛ける因となったのである。
現に、この方式によれば、第2図示のように、種々の
商用交流電源利用負荷10と、このスペクトラム拡散方式
を信号変復調に用いた通信装置1〜9を混在させても、
ノイズ妨害に弱いコンピュータその他のデジタル機器へ
の悪影響も少なく、ほぼ問題がないということが分かっ
てきた。
[発明が解決しようとする課題] 上記したように、第2図示のような概念に従う電源線
路重畳方式による情報伝送でも、信号の変復調方式にス
ペクトラム拡散方式等の適当なる方式を採用すれば、一
応、雑音対策の上では実用化への目処が立ったかのよう
に思われた。しかし、実際にはそのように一義的には行
かず、良好な通信が保てない場合も発生した。
その中で、最も大きな要因は、そのときどきで通信し
合う通信装置相互の同相、異相関係や、配電系統の異な
りである。
まず、記述したように“異相”関係にあるコンセント
11,11に接続されている通信装置同志、つまり奇数符号
の通信装置1,3,5,7,9のどれかと偶数符号の通信装置2,
4,6,8のどれかとの通信を考えてみると、例えば同じi
階にあるとは言え、コンセント線路L+,Ln間に接続し
ている通信装置4から発せられた信号がコンセント線路
L−,Ln間に接続された通信装置3に至るには、負荷10
の存在を考えない場合、一旦、分電盤23-iから配電盤2
1、ひいては変圧機二次巻線部分を介してコンセント線
路L+,Ln間に回り込んだ後、再度、配電盤21、分電盤2
3-iを介して通信装置4に至らねばならず、異相のコン
セント相互に任意の負荷10,10がたまたま接続されてい
たとしても、それら負荷10,10の電源入力一次側を介し
て形成される信号伝送ループのインピーダンスは負荷の
種類や状況により異なり、かつまた極めて変動し易い。
こうしたことから事実、従来においてもこのような異
相間通信は、むしろ可能な方が珍しかったのである。
これから推して理解されるように、電力会社配電線を
引込む変圧器が複数個あったような場合には、それら異
なる変圧器の出力系統に各接続されている通信装置間で
は、共通な線路は原則として各変圧器二次側の中点タッ
プを引き出した中性線しかなく、信号伝送に必要な閉ル
ープは形成しようもないから、当然、通信は不能となっ
ていた。
本発明は、こうした従来の実情に鑑みて成されたもの
で、建物内の単相三線式電力線路を利用して情報を伝送
する方式において、通信し合う通信装置相互が例え異相
関係にある外線に接続されていたとしても、それら通信
装置の間で極力良好な相互通信を可能とするための手段
を提供せんとするものであり、場合によりさらに、異な
る変圧器の二次側配電系統に接続された通信装置相互間
においても、その通信可能性を追及するものである。
[課題を解決するための手段] 本発明者は上記目的を達成するに際し、種々検討の結
果、次のような構成に従う電力線路選択装置を提案す
る。
まず、単相三線式電力配線の中、中性線は常に共通で
あるから、これは常時選択している構わないが、通信装
置制御装置からの選択信号を受けたときに当該選択信号
の指令内容に応じて第一、第二外線を択一的に選択でき
るスイッチング回路を用意する。こうしたスイッチング
回路は、昨今の半導体技術ではマルチ・プレクサ等で構
成することができる。
そして、このスイッチング回路により選択した外線と
中性線の間に表れる情報信号を受信する受信部と、この
受信信号を所定の復調方式に従い復調する不調器も用意
し、さらに、復調したデータまたは所定のデータを所定
の変調方式に従い変調する変調器と、この変調データを
中性線と上記のスイッチング回路により選択している外
線との間に出力する送信部も設ける。
そのようにした上で、スイッチング回路によるそのと
きどきの各外線の択一選択は、当該各時点においてのそ
うした外線選択データをあらかじめ記憶しているメモリ
装置から読み出したデータに従い、通信制御装置が当該
スイッチング回路に対して、選択信号を発して行なわせ
る。
さらに、異変圧器配電系統間でもそれらに接続された
通信装置間での通信を可能にするためには、スイッチン
グ回路が複数の変圧器出力に関する各第一、第二外線も
選択可能にして置き、また、メモリ装置が、必要な各タ
イミングで通信制御装置に対し、それらをも択一的に指
示するデータを記憶しているようにする。
さらに、このような電力線路選択装置を例えばスレー
ブ的な動作で用いる場合には、中性線とそのときにスイ
ッチング回路が選択している外線との間に印加される情
報信号を受信、復調した結果、得られたデータ中のポー
リング・データに対応する送信先の通信装置の接続され
ている外線がどれかを、あらかじめ各通信装置に関して
そうした各外線への接続状況を相関的に記憶している相
関データ・メモリから読出し、スイッチング回路をして
当該読み出した外線を選択させてから、先に受信、復調
したデータや、さらにこれに所定のデータを付加する等
したデータを所定の方式で変調し、送信部から送出する
ようにする。
一方、この電力線路選択装置に一種のマスタ的な動作
をさせるには、上記のような各通信装置の各外線への接
続状況を記憶する外、各通信装置を順に読出して行くポ
ーリング手順もあらかじめ定められたものとして記憶し
ている相関データ・メモリを用い、当該ポーリングの順
番に従って各通信装置の接続されている外線を順次選択
しながら、当該各通信装置に送るべき情報を変調して送
出したり、あるいは選択した通信装置からの情報を所定
の方式で復調したりする。
なお、上記したいずれの態様に従う場合にも、本発明
では、スイッチング回路に備えられている、各外線に各
々接続する複数の入力端子は全て、変圧器の出力以降、
配電盤の入力までの部分においてそれら各外線に接続す
るように図る。
[作用および効果] 本発明の信号伝送用電力線路選択装置では、少なくと
もメモリ装置に記憶しているデータに基づき、そのとき
どきで信号伝送に最も都合に良い電力線路をスイッチン
グ回路の動作で確実に選択することができる。
そして、そのための動作の基本は、一種の時分割通
信、時分割シーケンス駆動にあり、ある時点で選択した
特定の外線に接続した送信元の通信装置からの情報を所
定の復調方式に従って復調し、取り出したならば、次い
で、この情報を送出すべき送信先の通信装置が接続され
ている外線をスイッチング回路で選択してから、当該送
信先の通信装置に対し、上記復調した情報とか本装置自
身で送信先の通信装置に与えるべき情報を所定の変調方
式により変調を掛けて送り出す。
このようになっているため、電力会社配電線を引込む
変圧器の二次側単相三線式配電系にあって、各通信装置
が外線を異にして接続している場合にも、スイッチング
回路がそうした外線を逐次、選択するので、情報伝送に
損失の少ない伝送経路を選ぶことができる。
さらに、スイッチング回路は、単なる有線導体による
接続工事だけで、異なる変圧器の異なる外線をも選択可
能にすることができるので、従来はこの点、全く不可能
であった、異変圧器の配電系統に各接続された通信装置
間での相互通信もまた、本発明装置により実現すること
ができる。
そして、記述した本発明の電力線路選択装置の基本構
成に従う場合、実際の装置としては、それ自体に通信制
御装置として実質的にマイクロ・コンピュータを内蔵さ
せたり、各種メモリを内蔵させることにもなるので、各
通信装置の接続している相や系統のみならず、各ポーリ
ングの手順等もプログラムして置けば、通信装置の側に
主導権のある言わばスレーブ的な動作の外、本装置をマ
スタ的に用いて、本装置の指示する手順に従い、各通信
装置が情報を交換し合う形態をも実現することができ、
その外にも、各通信方式に関し、極めて広い応用使途を
与えることができる。
もとより、本装置100は、その動作からして、一旦取
込んだ情報信号に波形整形を施し、再送出する機能をも
営んでいるので、一種の中継装置の役目もし、信号の伝
送損失を補う働きもある。
なお、本装置100を変圧器出力から配電盤入力までの
適所に接続するというのは、これが最も合理的だからで
ある。全ての分岐線、ひいてはこれら分岐線に接続した
全ての通信装置は、この配電盤入力までの線路部分に結
局は電気的に導通しており、したがって本装置のスイッ
チング回路に備えられる被選択固定接点(各入力端子)
を有線導体で各電力線に接続するにも、必要な有線導体
数を最小にし、最も簡単な工事、最短線路でなすことが
できる。場合によっては、本装置100を配電盤内に組込
むことも、また十分に可能である。
こうした場合、配電盤と各分電盤の距離が遠くて幹線
の線路長が相当な距離に亙っても、この幹線部分のイン
ピーダンスはかなり安定しているので、重大な問題とは
ならないし、要すれば中継装置の援用等により、これを
補うのは容易である。
[実 施 例] 第1図は、本発明の一実施例として、建物内の単相三
線式の電力配線利用型情報伝送システムに組込むことが
できる信号伝送用電力線路選択装置100の一構成例を示
しているが、当該単相三線式配電系統の各構成子につい
ては、先に第2図に即する説明で用いた符号を援用す
る。
ただし、この第1図では、第2図に示したように単に
一個の変圧器20の出力側における異相間信号伝送だけで
なく、同一のビル内の配電系統に二個以上の変圧器を含
んでいる場合にも、それら各変圧器の配電系統中に接続
された通信装置相互での通信を可能にし得る実施例を示
すため、変圧器が二つの場合(20,20′)で代表して、
そうした異変圧器系統間の信号伝送についても説明す
る。
第1図中に示されている各変圧器20,20′はそれぞ
れ、第2図示の配電系における変圧器20と同様と考えて
良く、したがってそれぞれに配電盤21,21′、その出力
の各幹線22-i,22′-i、各分電盤23-i,23′-i、そして各
分電盤出力の各分岐線ないしコンセント線路を有してい
る。
分電盤出力や配電盤出力には、さらに図示しない固定
据え付け蛍光灯器具等のための電灯線、動力系統負荷の
ための動力線、そして必要に応じて200V負荷線等もあ
る。
本図では説明のため、それぞれの変圧器系統において
各一本のコンセント線路を図示し、その各相、すなわち
中性線Lnと第一外線L+、および中性線Lnと第二外線L
−の間に各一つのコンセント11をのみ例示していて、こ
れらの各コンセント11にはそれぞれ、第2図に即して説
明したような通信装置1〜9のどれにも相当させること
ができる通信装置1〜4が接続されている。
ここにおいて、通信装置1と通信装置2とは、同じ変
圧器20の系統中にあるが、互いに異相関係にあり、同様
に通信装置3と通信装置4とは、もう一つの同じ変圧器
20′の系統中にあるが、同様に互いには異相関係にあ
る。
そして、通信装置1,2の組と通信装置3,4の組は、共通
の大地アース(中性線Ln,Ln)を除き、本来ならば互い
に接続し合う閉ループ形成用の線路系統は有さない。
このような場合に、本発明に従って構成された信号伝
送用電力線路選択装置100は、互いに異相関係にある通
信装置1,2(3,4)間の通信を確実掛し、さらには異変圧
器20,20′の系統間での通信をも可能にする。
図示の場合、当該信号伝送用の電力線路選択装置100
は、中性線と各外線とに関し、後述のように所定の方式
で変復調された情報信号の入出力結合回路33を有してお
り、その結合変圧器33の一次側の一端は、電源周波数と
の分離を図って変調信号のみの入出力が可能なように、
適当な遮断周波数でのハイ・パス・フィルタを構成する
結合キャパシタ34を介して各系統に共通の接地線路、す
なわち変圧器二次巻線の中点タップから引き出された中
性線Lnに接続されているが、他端は同様な結合キャパシ
タ34を介した後、模式的に機械的なロータリ・スイッチ
構成で示したスイッチング回路101の可動接点に接続さ
れている。
可動接点により択一的に選択されるスイッチング回路
101の固定接点T1〜T4には、各変圧器系統の第一、第二
外線L+,L−が有線導体により当該それら変圧器の出力
ないし各配電盤入力から引き出されて接続され、図示の
場合には変圧器20の第一外線L+が固定接点T1に、第二
外線L−が固定接点T2に、そして変圧器20′の第一外線
L+が固定接点T3に、第二外線L−が固定接点T4に各々
接続されている。
ただし実際には、このようなスイッチング回路101
は、適当なる半導体スイッチング・デバイスを用いたマ
ルチ・プレクサ等で構成することができる。
スイッチング回路101は、一般にクロック41を持つマ
イクロ・コンピュータで構成される通信制御装置39の発
する選択信号により制御され、その切換え制御は、その
ときどきで入出力結合回路33から受信部37、復調器40を
介し、復調、解析して内部に取込んだ通信データ、特に
そのポーリング・データとか、内蔵の相関データ・メモ
リ103を参照して行なわれる。
この相関データ・メモリ103には、各通信装置1〜4
間の相関関係、すなわち各通信装置1〜4がそれぞれ、
どの系統のどの外線に接続されているのかが記憶されて
いる。
また、本装置100が稼働するための電源は、図示して
いないが、中性線Lnと、どれか一つの外線とから交流電
力として供給を受けることができ、これを通常の仕方で
整流して必要な直流電力を得れば良い。ただこの場合、
本装置100の取付け工事の手間を経らすためには、どれ
か一つの外線に接続すべき電源入力端子は、スイッチン
グ回路101の可動接点に接続させ、当該可動接点は、接
点切換えに関し、半導体デバイスを用いるにしても、い
わゆるショーティング・タイプとなるように構成する。
このようにすると、接続に必要な有線導体の本数は、
図示の場合のように、共通中性線に対する一本と、各外
線に対する各一本で済み、可動接点がショーティング・
タイプとなっていれば、電源が途絶えることはないから
である。
なお、本装置100の取付け位置を、図示のように各変
圧器20,20′の出力から各配電盤21,21′の入力までの位
置とすると望ましい理由については、先に作用及び効果
の項において述べた通り、この位置であれば、結局は全
ての通信装置に電気的に接続を取り得ること、接続に要
する有線導体数を最小にし得ること、その長さもまた最
短とし得ること、実質的に最も簡単な工事で済み、場合
によってはどれかの配電盤内に本装置100を組込んでも
しまえること、等にある。
もっともこうした場合、先に第2図に示した配電系統
から推して理解されるように、実際の建物内において配
電盤21,21′と分電盤23-i,23′-iとの間の線路長がかな
り長くなることもあり、したがってここでの伝送損失が
心配になる向きもあるかも知れない。
しかしこれは、一般に杞憂に終わる。分電盤以前の幹
線系統22-i,22′-iにおいては、実際にもかなりインピ
ーダンスが安定しているので、各分電盤までの配線が相
当な距離に亙っても、良好な通話品質が保たれることが
多いからである。
それでも距離が長過ぎるとか、各分電盤出力以降のコ
ンセント線路におけるインピーダンスがかなり不安定で
ある等により、本装置100のスイッチング回路入力が接
続されている部位にまで伝送されてくる間の信号損失が
無視し得ないようならば、公知既存の中継装置とか、本
発明者が別途開示するような中継装置を用いることによ
り、これを補うことができる。いずれにしても、このよ
うな問題は本発明に関しての本質的な議論にはならない
ので、これ以上の説明は控えて置く。
さて、上記のようにしてその構成を概説し得る本装置
100はまた、次のように動作させることができる。
今、通信装置1が言わば情報収集局であって、他の通
信装置2〜4はこの情報収集局に対し、何等かの情報を
提供する端末局であるとし、通信装置1は順番に通信装
置2〜4をポーリングし、それらの保持している情報の
提供を求めるものとしよう。
そこでまず、通信装置ないし情報収集局1が、これと
同じ変圧器20の系統に属する互いには異相関係にある通
信装置2に対し、これを指定するポーリング信号や、通
信制御のための各種の情報を所定の変調方式、例えばス
ペクトラム拡散変調でコンセント線路の中性線Lnと第二
外線L−間に送出したとすると、この情報信号は、分電
盤23-iから配電盤21を介し、本装置100が接続されてい
る部分まで、当該中性線Lnと第二外線L−を介して伝送
されてくる。
しかるに、本装置100は、ここで想定している通信方
式を満たす場合、定常状態(待機状態)においてはスイ
ッチング回路101が情報収集局1に関する固定接点T2
常に選択している。
そのため、上記のようにして通信装置1により第一変
圧器20の系統の中性線Lnと第二外線L−の間に印加され
た情報信号は、本装置100の入力部の結合回路33の入力
に与えられ、したがって受信部37から復調器40を介し、
上記所定の変調方式に従った所定の復調方式、例えばス
ペクトラム拡散変調方式が採用されている場合には既知
パターンの疑似ランダム雑音との相関関数の計算等によ
り、その内容を復調することができる。
この復調データは一旦、本装置100に内蔵の受信デー
タ・メモリ102中に取込まれ、保持されるが、当該復調
データ中には、記述のように、第一通信装置1から第二
通信装置2に向けてのデータ送出モードにあることを示
す情報がポーリング・データとして載っているから、本
装置100に内蔵の通信制御装置39は、相関データ・メモ
リ103内のテーブルを参照し、当該第二通信装置2の接
続されている系統と相を読出す。
この場合、第二通信装置2は第一の変圧器20の系統
で、ただし通信装置1とは異相関係にあるコンセントに
接続されているので、通信制御装置39はそうした読み出
し情報に基づき、スイッチング回路101をして通信装置
2の接続されている外線である第一変圧器20の出力に関
する第一外線L+に接続する固定接点T1を選択する指令
を出す。
その後、通信制御装置39は、受信データ・メモリ102
に一般的に格納していたデータ群を再度、スペクトラム
拡散変調等、所定の変調方式に従う変調器38により変調
し、送信部36から結合回路33を介し、今や選択されてい
る第一変圧器系統第一外線L+と中性線Lnとの間に第二
通信装置2に向けて送出すべきデータを送り出す。
こうした動作はまた、原データ信号に波形整形を施し
たことにもなり、その結果、通信装置2は損失の少ない
形で、この自身を指定しての情報信号を受信することが
でき、その内容に含まれる指令に応じ、例えば自身がす
でに獲得、保持していた何等かの情報を、所定の変調方
式により、第一変圧器系統の中性線Lnと第一外線L+の
間に送出する。
すると、上記したと全く同様の動作が電力線路選択装
置100において生起し、第一変圧器20の系統の中性線Ln
と第一外線L+の間に印加された情報信号は、既述のよ
うに既に固定接点T1の方に切換えられている本装置100
のスイッチング回路101を介し、結合回路33の入力に与
えられ、したがって受信部37から復調器40を介し、上記
所定の変調方式に従った所定の変調方式でその内容が復
調され、この復調データは一旦、本装置100に内蔵の受
信データ・メモリ102中に取込まれる。
この通信装置2から与えられたデータ中にも、今度は
当該第二通信装置2から第一通信装置1に向けてのデー
タ送出モードにあることを示す情報がポーリング・デー
タとして載っているから、本装置100に内蔵の通信制御
装置39は相関データ・メモリ103内のテーブルを参照
し、当該第一通信装置1の接続されている系統と相を読
出す。
その結果、スイッチング回路101は再度、通信制御装
置39の指令に基づき、最初に定常的に選択していた固定
接点T2を選択し、その後にやはり通信制御装置39の指令
に基づき、受信データ・メモリ102に一次的に格納して
いたデータ群を再度、変調器38により所定の変調方式で
変調し、送信部36から結合回路33を介し、選択し直され
た第一変圧器系統第二外線L−と中性線Lnとの間に第一
通信装置1に向けて送出すべきデータを送り出す。
その結果、通信装置ないし情報収集局1は、同様に最
も損失の少ない線路系統を介して、通信装置2の発した
情報を取込むことができる。
このような動作から明らかなように、他の端末局3,4
に対しても、同様なシーケンスとなり、端末局3が情報
収集局1により指定される場合、あるいはその逆のポー
リング・データを受ける場合には、本装置100のスイッ
チング回路は固定接点T4を、また端末局4が指定される
場合には固定接点T3を選択するように機能する。
特にこの端末局3,4は、情報収集局1の属する配電系
統の変圧器20とは異なる変圧器20′の出力系統に属する
ものであるから、従来は全く通信が行なえなかった関係
にある局である。
換言すれば、本発明による信号伝送用の電力線路選択
装置100は、単に第一配電系統中の異相関係にある通信
装置相互の通信を良好に維持し得るのみならず、それと
ほとんど変わらない手間で、異なる変圧器の配電系統を
属する通信装置との通信をも可能にし得る極めて合理的
なものである。
しかるに、上記の動作例は、ある意味で本発明装置の
効果を端的に表す一例であることに間違いはないが、こ
れのみに限られるものではない。例えば、上記動作では
通信装置1を言わばマスタ通信装置として、この指令に
基づき、各スレーブ通信装置2〜4が動作する態様を示
し、本装置100ままた、一種の従属動作をしていたが、
逆に、本装置100の指令に基づくシーケンスで通信を行
ない、各通信装置がこれに従って動くように構成するこ
ともできる。
このような場合の通信シーケンスの一例を考えてみる
と、まず、本装置100に内蔵され、各通信装置1〜4の
相関関係をその系統と相に関して把握している相関デー
タ・メモリ103には、さらに所定の割り付けに従うポー
リングの順番の情報もあらかじめ記憶されている。
したがって本装置100は、電源の投入ないしは稼動指
令スイッチ(図示せず)の投入に伴い、通信制御装置39
をして上記相関データ・メモリ103からまず最初にポー
リングすべき通信装置がどれであるのかを読み出し、か
つ、その通信装置が接続されている外線情報を得る。
これに従い、通信制御装置39は、スイッチング回路10
1に対し、対応する固定接点を選択する指令を与え、一
方で、選択した通信装置に送るべき情報、例えば当該通
信装置を指定するポーリング情報、その通信装置に機能
させるべき命令を与える情報その他、通信に関与する情
報を受信データ・メモリ102に準ずるメモリ装置(図示
せず)から読み出し、例えばスペクトラム拡散変調等の
所定の変調方式により変調して、対応する電力線路に送
信部36から送り出す。
その後は、やはり図示しないメモリ装置にあらかじめ
定められている所定の動作プログラムにに応じ、指定し
た通信装置からの返信を待ったり、あるいはその間にさ
らに他の通信装置を指定して、それにも所定のデータを
送出する等の動作をなすことができる。もちろん、各通
信装置を指定してそれに信号を所定変調方式で変調して
送り出したり、あるいは特定の指定通信装置からの返信
を受ける場合には、必ず、相関データ・メモリ103か
ら、それら通信装置の属する系統と相を読み出して、対
応する固定接点をスイッチング回路101により選択させ
る動作を伴う。
このような機構からして明らかなように、第1図示の
ような本発明に従う電力線路選択装置100を用いると、
変圧器系統の数が幾つに増えても、そしてまた通信方式
が任意に取られても、有効な電力線路利用型の情報伝送
シーケンスを構築し得ることになる。
なお、所定の変復調方式として、実際的な見地からは
スペクトラム拡散方式を用いることが最も望ましいが、
その場合には、図示の変調器38と復調器40に相当する構
成のモデムが“SS−モデム”等と呼ばれて既に提供され
ているので、これを用いると良い。“SS−モデム”と
は、スペクトラム拡散モデムの略称である。
ただし既述のように、このスペクトラム拡散変調にも
種々あって、直接拡散(DS)変調、周波数ホッピング
(FH)変調、パルス化周波数変調(PFM)ないしチャー
プ変調(CM)等があり、原則としてどの変調方式によっ
ても良いが、一般的なのは直接拡散変調である。
もちろん、本発明は、単一変圧器の同一配電系統間で
の異相応関係にある通信装置間の通信を可能ならしめる
ことに基本を置き、その上で、異変圧器系統に各接続さ
れた通信装置間での通信をも可能ならしめるものである
から、そうした異変圧器系統のことまで、考慮する必要
のないときには、当然、原理的にスイッチング回路101
に備えさせる固定接点数は単一変圧器の各第一、第二外
線に関して各一つ宛、計二つに減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に従って構成された信号伝送用電力線路
選択装置の一実施例の概略構成図, 第2図は本発明装置を用いると有効な電力線路利用型情
報伝送システムの構成に関する概念図, である。 図中、1〜9は通信装置、10は通常の商用交流電源利用
型の負荷、11は通常のコンセント、20,20′は変圧器、2
1,21′は配電盤、22-i,22′-iは幹線、23-i,23′-iは分
電盤、33は結合装置、38は変調器、39は通信制御装置な
いしマイクロ・コンピュータ、40は復調器、100はその
ときどきで信号伝送に適当な電力線路を選択する電力線
路選択装置、101はスイッチング回路、102は受信データ
・メモリ、103は相関データ・メモリ、である。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04B 3/00 - 3/02 H04B 3/54 - 3/58 H04Q 9/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電力会社配電線を一次側に引込んだ変圧器
    の二次側単相三線式電力出力を一つ以上の配電盤にて複
    数の幹線に分けて各分電盤に供給し、上記各分電盤から
    はさらに複数の電灯線を単相三線式配線で出力する配電
    系統を利用し、所定の通信方式に従って変調した情報を
    上記単相三線式電灯線に重畳して伝送する情報伝送シス
    テムにおいて、上記分電盤出力以降の単相三線式電灯線
    の中性線と第一外線に対して情報信号を入出力可能に接
    続した一つ以上の通信装置と、上記中性線と第二外線と
    に対して情報信号を入出力可能に接続した一つ以上の通
    信装置との間で通信をなすに際し、当該情報信号の伝送
    に適当な電力線路を選択する装置であって; 通信制御回路からの選択信号を受けることにより、上記
    第一外線か第二外線を択一的に選択するため、該各外線
    に各々接続する複数の入力端子を有し、かつ、該入力端
    子が全て、上記変圧器の出力以降、上記配電盤の入力ま
    での部分において該各外線に接続されているスイッチン
    グ回路と; 該スイッチング回路が上記複数の入力端子のどれかを選
    択することで選択した外線と上記共通の中性線との間に
    印加される情報信号を受信する受信部と; 該受信部により受信された信号を所定の復調方式に従い
    復調する復調器と; 該復調により得られたデータまたは所定のデータを所定
    の変調方式に従い変調する変調器と; 該変調器の出力を上記スイッチング回路が上記複数の入
    力端子のどれかを選択することでそのときに選択してい
    る外線と上記共通の中性線との間に送出する送信部と; 上記通信制御装置に対し、上記スイッチング回路を介し
    て上記復調、変調時のそのときどきで選択すべき外線を
    指示するためのデータを記憶しているメモリ装置と; を有して成る信号伝送用電力線路選択装置。
  2. 【請求項2】上記スイッチング回路はさらに、上記変圧
    器とは異なる変圧器の配電系統における第一、第二外線
    をも選択可能であり; 上記メモリ装置は、それら異なる変圧器の配電系統にお
    ける第一、第二外線をも指定し得るデータを記憶してい
    ること; を特徴とする請求項1に記載の信号伝送用電力線路選択
    装置。
  3. 【請求項3】上記メモリ装置は、上記各通信装置の接続
    されている外線をあらかじめ記憶している相関データ・
    メモリを有し; 上記通信制御装置は、上記復調回路により復調されたデ
    ータに含まれるポーリング・データに基づき、送信元の
    通信装置によってそのときに指定されている送信先の通
    信装置が接続されている外線を上記相関データ・メモリ
    から読出し、その結果に応じて上記スイッチング回路に
    対し、対応する選択信号を発して対応する外線を選択さ
    せた後、上記復調データを復調回路により変調し、上記
    送信部から送出するように機能すること; を特徴とする請求項1または2に記載の電力線路選択装
    置。
  4. 【請求項4】上記メモリ装置は、上記各通信装置の接続
    されている外線と、上記各通信装置を指定するポーリン
    グの順番とをあらかじめ記憶している相関データ・メモ
    リを有し; 上記通信制御装置は、上記相関データ・メモリから読出
    した上記ポーリングの順番に従い、そのときどきでポー
    リングすべき通信装置が接続されている外線を上記相関
    データ・メモリから読出し、その結果に応じて上記スイ
    ッチング回路に対し、対応する選択信号を発して対応す
    る外線を選択させた後、上記ポーリングすべき通信装置
    に与えるべきデータを上記変調回路により変調し、上記
    送信部から送出するように機能すること; を特徴とする請求項1または2に記載の電力線路選択装
    置。
JP20003088A 1988-08-12 1988-08-12 信号伝送用の電力線路選択装置 Expired - Fee Related JP2860994B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20003088A JP2860994B2 (ja) 1988-08-12 1988-08-12 信号伝送用の電力線路選択装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20003088A JP2860994B2 (ja) 1988-08-12 1988-08-12 信号伝送用の電力線路選択装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0250633A JPH0250633A (ja) 1990-02-20
JP2860994B2 true JP2860994B2 (ja) 1999-02-24

Family

ID=16417652

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20003088A Expired - Fee Related JP2860994B2 (ja) 1988-08-12 1988-08-12 信号伝送用の電力線路選択装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2860994B2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4639289B2 (ja) * 2001-01-26 2011-02-23 ネッツエスアイ東洋株式会社 電力線ブリッジ装置
JP4511283B2 (ja) * 2004-07-22 2010-07-28 ナビオ株式会社 金属溶解ルツボ
JP2006166272A (ja) * 2004-12-10 2006-06-22 Matsushita Electric Ind Co Ltd 電力・情報一元管理システム
JP4765946B2 (ja) * 2007-01-25 2011-09-07 パナソニック電工株式会社 結合器、電力線搬送通信器および電力線搬送通信システム
US7816903B2 (en) 2008-03-21 2010-10-19 Smk Corporation Single-phase 3-wire power line connection determination apparatus and connection determination method
EP2530810B1 (en) * 2010-01-29 2017-09-20 Panasonic Corporation Vehicle charging device and vehicle charging system using same
JP6025098B2 (ja) * 2012-09-28 2016-11-16 パナソニックIpマネジメント株式会社 電力線搬送通信モジュール
JP6312017B2 (ja) * 2013-11-14 2018-04-18 パナソニックIpマネジメント株式会社 通信装置、通信システム、計測装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0250633A (ja) 1990-02-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2662636B2 (ja) 電力線通信装置
US7437140B2 (en) Power line network bridge
US5066939A (en) Method and means of operating a power line carrier communication system
US6980090B2 (en) Device and method for coupling with electrical distribution network infrastructure to provide communications
US6842668B2 (en) Remotely accessible power controller for building lighting
US7064654B2 (en) Power line communication system and method of operating the same
US7301440B2 (en) Power line communication system and method
JPS6243924A (ja) 電力線通信システム用のスイツチ迂回回路
TWI397273B (zh) 使用跳頻之電力線通訊
US3818481A (en) Multiple address direct coupled communication and control current carrier system
JP2004512702A (ja) 中電圧配電線を用いるデジタル通信
JP2008245202A (ja) 電力線搬送通信用ブリッジ回路および電力線搬送通信用ネットワーク機器
JPS62196929A (ja) 配電網を用いたデ−タ通信方法及び該方法を実施する為の通信システム
JP2010526469A (ja) 建物内多重入出力(mimo)通信システム
JP2860994B2 (ja) 信号伝送用の電力線路選択装置
KR100927817B1 (ko) 멀티플렉스 라인 통신(mlc)을 이용한 선박내의 통신시스템
US6614326B2 (en) Power-line coupler having a circuit breaker form or a panelboard employing the same
KR100417330B1 (ko) 저압 배전망에서 전력선 통신을 위한 전력선 결합장치
KR100941182B1 (ko) 전력선통신 3상 라우터 시스템 및 그 시스템의 파워패킷전송 방법
JP2629131B2 (ja) 電力線通信装置および電力線通信ネットワーク
JP4660978B2 (ja) 電灯線通信装置および通信システム
JP2881774B2 (ja) 建物内電力配線を利用した情報伝送方法及び装置
JP2004056218A (ja) 電力線搬送通信システム及び電力線搬送通信装置
KR100941181B1 (ko) 전력선통신 3상 라우터
JP3840420B2 (ja) Ss伝送システム

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees