JP2860789B2 - 焼入性、耐久性の優れたばね用鋼 - Google Patents
焼入性、耐久性の優れたばね用鋼Info
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Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は自動車などに用いられる重ね板ばねに適した
焼入性、耐久性に優れた板ばね用鋼及びその製造方法に
関するものである。 (従来技術) 近年、自動車軽量化の一環として懸架用板ばねの軽量
化が強く求められるようになってきた。 板ばねの場合、同一断面形状とすると、ばねの中央部
が最も応力的に厳しくなることから、中央部の厚さを最
大とし、端部ほど厚さを薄くしたLTL(ロングターパー
リーフ)ばねを製造し、しかも板ばねの枚数を減少させ
て、軽量化を図るという試みが最近、積極的に進められ
るようになってきた。 しかしながら枚数の減少、適用範囲の拡大が進められ
るに従って、使用する板厚の範囲が広がり、従来から使
用されていたSUP9A、SUP10で焼入性の点で、ばねメーカ
ーの要求を満足することができなくなり、やむを得ず、
B、Mo等の高価な元素を添加したり、SUP11A、51 Cr
MoV4、SAE4161等の材料を使わざるを得ない状態にあっ
た。 一方、他の軽量化手段として、テーパ圧延後、フェラ
イト+パーライト変態前で、加工の影響が消えないうち
に焼入れを施し、その後焼もどしを行うという加工熱処
理(以下オースフォーミングという)を行うことによ
り、材料そのものの疲労強度を向上させようという試み
が行われるようになってきたあ。 しかし、従来鋼では焼入性が不足しているため、圧延
後、焼入れまでの時間を多賀くできないこと、結晶粒が
粗大化し易いこと、焼入性を満足してもコスト高となる
などの問題点を解決する鋼種がなく、オースフォーミン
グにより所望の効果が得られる鋼種の開発が強く要望さ
れていた。 (発明が解決しようとする問題点) 本発明は上記業界の要望に応え、焼入性、耐久性に優
れた板ばね用鋼及びその製造方法の提供を目的とするも
のである。 (問題点を解決するための手段) 本発明はこのような背景の基に、本発明者が研究を重
ねた結果、従来のSUP10のC量を増加し、かつMn、Crを
規制することにより、ばね業界から要望される焼入性を
確保し、さらに、オースフォーミングによって耐久性等
の性能を大きく向上させることのできる板ばね用鋼及び
その製造方法を開発することに成功したものである。 すなわち、本発明の板ばね用鋼は、重量比にして、C
0.56〜0.70%、Si 0.15〜0.48%、Mn 0.90〜1.50
%、Cr 1.00%を超えて1.50%以下と、V 0.05〜0.50
%及びNb 0.05〜0.50%のうちの少なくとも1方とを含
有し、残部Feならびに不純物元素からなるものである。 また、本発明の板バネ用鋼の製造方法は、重量比にし
て、C 0.56〜0.70%、Si 0.15〜0.48%、Mn 0.90〜
1.50%、Cr 1.00%を超えて1.50%以下と、V 0.05〜
050%及びNb 0.05〜0.50%のうちの少なくとも1方と
を含有し、残部Feならびに不純物元素からなる鋼を、圧
延し、その後、フェライトパーライト変態前で且つ加工
の影響が消えないうちに焼入れを施し、次いで、焼もど
しを施すものである。 このように焼入性に優れ、圧延後、焼入れまでの時間
を長くすることができ、結晶粒が粗大化し難く、かつ低
コストの本発明鋼を用いることにより、オースフォーミ
ングによって材料そのものの疲労強度を向上させること
ができる。 以下に本発明鋼の成分限定理由について説明する。 Cの下限を0.56%としたのは、SUP10に比べて同一硬
さを得ようとするのにより高い温度での焼もどしを可能
とし、靭性を確保するためであり、上限を0.70%とした
のは、0.70%を超えて含有させると、焼割れが起こり易
くなるためである。Si量を0.15〜0.48%としたのは、0.
15%未満では脱酸を十分に行い、欠陥のない鋼を得るこ
とが困難となるためであり、0.48%以下とすると、第5
表の組成ならびに第6表の結果に示すように、優れた各
性能バランスを示すためである。尚、このSiを1.0%を
超えて含有させると、圧延後の表面にフェライト脱炭が
生じ易くなる。 Mn量を0.90%〜1.50%としたのは、0.90%未満では十
分な焼入性を得ることができないためであり、1.50%を
超えて含有させると、靭性を阻害するためである。 CrはMnと同様に焼入性を向上させ、かつ脱炭防止に効
果のある元素である。これらの効果を得るには1.00%を
超えて含有させる必要がある。しかし、Crを1.50%を超
えて含有させると熱処理後に残留オーステナイトが増加
し、また靭性が阻害されるので上限を1.50%とした。 V、Nbは鋼中において炭化物を形成し、焼入れ時の加
熱においてオーステナイト中に溶解されなかった炭化物
は、オーステナイト結晶粒を微細化し、耐久性を向上さ
せるとともに、焼割れを防止する働きがある。これらの
効果を得るには、V、Nbともに0.05%以上含有させる必
要があり、下限を0.05%とした。しかし、V、Nbともに
0.50%を超えて含有させると、オーステナイト中に溶解
されないV、Nbの未溶解物量が増加し、非金属介在物と
同様な影響を及ぼし、逆に耐久性が低下する恐れがある
ため、上限を0.50%とした。 (実施例) 以下に本発明鋼の特徴を従来鋼と比べて実施例でもっ
て明らかにする。 第1表は供試鋼の化学成分を示すものである。 尚、第1表においてA2、A5〜7は本発明鋼、A1、A3〜
4は比較鋼、B1、B2鋼は従来鋼である。 第2表は第1表の供試鋼の引張試験、シャルピー衝撃
試験の結果を示したものである。 引張試験は、供試鋼を10mm直径に鍛伸した後平行部を
5mm直径の試験片に加工し、焼入れ焼もどし処理を施
し、HRC 51となるよう調整した試験片を用い、引張速
度0.5mm/分の速度で引張試験を行った。 シャルピー衝撃試験は供試鋼を20mm直径に鍛伸した
後、JIS3号試験片を作製し、焼入れ焼もどし処理をし、
硬さをHRC 51に調整してから常温で試験を行った。 第2表から明らかなように、引張特性については本発
明鋼は従来鋼とほぼ同等の伸び、絞り値を示した。しか
しながら靭性については、従来鋼に比較してすぐれた衝
撃値を示した。 本発明鋼を実体ばねにした時の有効性を確認するため
に、前記供試鋼から第3表に示す諸元を有するLTL板ば
ねをオースフォーミング処理を施して試作し、ショット
ピーニングを施した後、平均応力75kgf/mm2、振幅55kgf
/mm2で各鋼種3枚づつ試験を行った。なお、試験は焼入
性の差が結果に表れぬようにすため、板厚は最大で25mm
とした。 試験結果を第4表に示す。 第4表は疲労寿命、結晶粒度、ともに平均値で示した
ものである。本発明鋼はいずれも100万回まで未析損で
結晶粒度も9.8以上と優れていたのに対し、従来鋼はい
ずれも20万回台まで破損し、結晶粒度もVの添加されて
いないB2鋼は大きく劣っていた。 なお、他の項目(脱炭、内部硬さ、非金属介在物)の
材質調査も行ったが、大きな差はなく、疲労寿命の差
は、結晶粒度の差とオースフォーミングの効果の程度の
差によるものと考えられる。 一方、本発明鋼の焼入性が優れていることを確認する
ために、第5表に示す成分の材楼を実験炉にて溶解し、
各種板厚に鍛伸した後、ばねメーカー実ラインにて焼入
性確認実験を行った。結果を第6表に示す。結果は、焼
入れ後中心硬さを測定し、完全に焼きが入った場合の硬
さ(ジョミニー焼入端から1/16インチの位置での硬さで
代用)に対して、HRC 8以上低下した場合に×印と
し、他を○印として表現した。○と×との境界は、80%
マルテンサイト状態に相当する。 尚、第5表で、A9〜12は本発明鋼、A8は比較鋼、B3、
B4は従来鋼SUP9A、SUP10の成分上限鋼である。 第6表より明らかなように、従来鋼SUP9A、SUP10では
成分を上限近くにして焼入性を高めても、板厚焼30mmが
限界であるのに対し、本発明鋼はMn、Cr量を適当量添加
したことにより、50mm程度の板厚でも焼きを入れること
が可能となることが分かった。なお、従来鋼でもMo、B
等が添加された材料を用いれば、板厚50mmでも焼きを入
れることが可能になると思われるが、コストの上昇は避
けられないと考えられる。 (発明の効果) 以上述べたように、本発明鋼はMn−Cr−Vばね鋼(SU
P10)のC、Mn、Crを高め、Nb、Vを適量添加させてや
ることによって、オースフォーミングの効果が容易に得
られ、しかも大きくコスト上昇せずに優れた焼入性を得
ることができることが確認できた。従って、今後板ばね
を高応力化し、軽量化を進めていく上で非常に有効であ
り、極めて高い実用性を有するものである。
焼入性、耐久性に優れた板ばね用鋼及びその製造方法に
関するものである。 (従来技術) 近年、自動車軽量化の一環として懸架用板ばねの軽量
化が強く求められるようになってきた。 板ばねの場合、同一断面形状とすると、ばねの中央部
が最も応力的に厳しくなることから、中央部の厚さを最
大とし、端部ほど厚さを薄くしたLTL(ロングターパー
リーフ)ばねを製造し、しかも板ばねの枚数を減少させ
て、軽量化を図るという試みが最近、積極的に進められ
るようになってきた。 しかしながら枚数の減少、適用範囲の拡大が進められ
るに従って、使用する板厚の範囲が広がり、従来から使
用されていたSUP9A、SUP10で焼入性の点で、ばねメーカ
ーの要求を満足することができなくなり、やむを得ず、
B、Mo等の高価な元素を添加したり、SUP11A、51 Cr
MoV4、SAE4161等の材料を使わざるを得ない状態にあっ
た。 一方、他の軽量化手段として、テーパ圧延後、フェラ
イト+パーライト変態前で、加工の影響が消えないうち
に焼入れを施し、その後焼もどしを行うという加工熱処
理(以下オースフォーミングという)を行うことによ
り、材料そのものの疲労強度を向上させようという試み
が行われるようになってきたあ。 しかし、従来鋼では焼入性が不足しているため、圧延
後、焼入れまでの時間を多賀くできないこと、結晶粒が
粗大化し易いこと、焼入性を満足してもコスト高となる
などの問題点を解決する鋼種がなく、オースフォーミン
グにより所望の効果が得られる鋼種の開発が強く要望さ
れていた。 (発明が解決しようとする問題点) 本発明は上記業界の要望に応え、焼入性、耐久性に優
れた板ばね用鋼及びその製造方法の提供を目的とするも
のである。 (問題点を解決するための手段) 本発明はこのような背景の基に、本発明者が研究を重
ねた結果、従来のSUP10のC量を増加し、かつMn、Crを
規制することにより、ばね業界から要望される焼入性を
確保し、さらに、オースフォーミングによって耐久性等
の性能を大きく向上させることのできる板ばね用鋼及び
その製造方法を開発することに成功したものである。 すなわち、本発明の板ばね用鋼は、重量比にして、C
0.56〜0.70%、Si 0.15〜0.48%、Mn 0.90〜1.50
%、Cr 1.00%を超えて1.50%以下と、V 0.05〜0.50
%及びNb 0.05〜0.50%のうちの少なくとも1方とを含
有し、残部Feならびに不純物元素からなるものである。 また、本発明の板バネ用鋼の製造方法は、重量比にし
て、C 0.56〜0.70%、Si 0.15〜0.48%、Mn 0.90〜
1.50%、Cr 1.00%を超えて1.50%以下と、V 0.05〜
050%及びNb 0.05〜0.50%のうちの少なくとも1方と
を含有し、残部Feならびに不純物元素からなる鋼を、圧
延し、その後、フェライトパーライト変態前で且つ加工
の影響が消えないうちに焼入れを施し、次いで、焼もど
しを施すものである。 このように焼入性に優れ、圧延後、焼入れまでの時間
を長くすることができ、結晶粒が粗大化し難く、かつ低
コストの本発明鋼を用いることにより、オースフォーミ
ングによって材料そのものの疲労強度を向上させること
ができる。 以下に本発明鋼の成分限定理由について説明する。 Cの下限を0.56%としたのは、SUP10に比べて同一硬
さを得ようとするのにより高い温度での焼もどしを可能
とし、靭性を確保するためであり、上限を0.70%とした
のは、0.70%を超えて含有させると、焼割れが起こり易
くなるためである。Si量を0.15〜0.48%としたのは、0.
15%未満では脱酸を十分に行い、欠陥のない鋼を得るこ
とが困難となるためであり、0.48%以下とすると、第5
表の組成ならびに第6表の結果に示すように、優れた各
性能バランスを示すためである。尚、このSiを1.0%を
超えて含有させると、圧延後の表面にフェライト脱炭が
生じ易くなる。 Mn量を0.90%〜1.50%としたのは、0.90%未満では十
分な焼入性を得ることができないためであり、1.50%を
超えて含有させると、靭性を阻害するためである。 CrはMnと同様に焼入性を向上させ、かつ脱炭防止に効
果のある元素である。これらの効果を得るには1.00%を
超えて含有させる必要がある。しかし、Crを1.50%を超
えて含有させると熱処理後に残留オーステナイトが増加
し、また靭性が阻害されるので上限を1.50%とした。 V、Nbは鋼中において炭化物を形成し、焼入れ時の加
熱においてオーステナイト中に溶解されなかった炭化物
は、オーステナイト結晶粒を微細化し、耐久性を向上さ
せるとともに、焼割れを防止する働きがある。これらの
効果を得るには、V、Nbともに0.05%以上含有させる必
要があり、下限を0.05%とした。しかし、V、Nbともに
0.50%を超えて含有させると、オーステナイト中に溶解
されないV、Nbの未溶解物量が増加し、非金属介在物と
同様な影響を及ぼし、逆に耐久性が低下する恐れがある
ため、上限を0.50%とした。 (実施例) 以下に本発明鋼の特徴を従来鋼と比べて実施例でもっ
て明らかにする。 第1表は供試鋼の化学成分を示すものである。 尚、第1表においてA2、A5〜7は本発明鋼、A1、A3〜
4は比較鋼、B1、B2鋼は従来鋼である。 第2表は第1表の供試鋼の引張試験、シャルピー衝撃
試験の結果を示したものである。 引張試験は、供試鋼を10mm直径に鍛伸した後平行部を
5mm直径の試験片に加工し、焼入れ焼もどし処理を施
し、HRC 51となるよう調整した試験片を用い、引張速
度0.5mm/分の速度で引張試験を行った。 シャルピー衝撃試験は供試鋼を20mm直径に鍛伸した
後、JIS3号試験片を作製し、焼入れ焼もどし処理をし、
硬さをHRC 51に調整してから常温で試験を行った。 第2表から明らかなように、引張特性については本発
明鋼は従来鋼とほぼ同等の伸び、絞り値を示した。しか
しながら靭性については、従来鋼に比較してすぐれた衝
撃値を示した。 本発明鋼を実体ばねにした時の有効性を確認するため
に、前記供試鋼から第3表に示す諸元を有するLTL板ば
ねをオースフォーミング処理を施して試作し、ショット
ピーニングを施した後、平均応力75kgf/mm2、振幅55kgf
/mm2で各鋼種3枚づつ試験を行った。なお、試験は焼入
性の差が結果に表れぬようにすため、板厚は最大で25mm
とした。 試験結果を第4表に示す。 第4表は疲労寿命、結晶粒度、ともに平均値で示した
ものである。本発明鋼はいずれも100万回まで未析損で
結晶粒度も9.8以上と優れていたのに対し、従来鋼はい
ずれも20万回台まで破損し、結晶粒度もVの添加されて
いないB2鋼は大きく劣っていた。 なお、他の項目(脱炭、内部硬さ、非金属介在物)の
材質調査も行ったが、大きな差はなく、疲労寿命の差
は、結晶粒度の差とオースフォーミングの効果の程度の
差によるものと考えられる。 一方、本発明鋼の焼入性が優れていることを確認する
ために、第5表に示す成分の材楼を実験炉にて溶解し、
各種板厚に鍛伸した後、ばねメーカー実ラインにて焼入
性確認実験を行った。結果を第6表に示す。結果は、焼
入れ後中心硬さを測定し、完全に焼きが入った場合の硬
さ(ジョミニー焼入端から1/16インチの位置での硬さで
代用)に対して、HRC 8以上低下した場合に×印と
し、他を○印として表現した。○と×との境界は、80%
マルテンサイト状態に相当する。 尚、第5表で、A9〜12は本発明鋼、A8は比較鋼、B3、
B4は従来鋼SUP9A、SUP10の成分上限鋼である。 第6表より明らかなように、従来鋼SUP9A、SUP10では
成分を上限近くにして焼入性を高めても、板厚焼30mmが
限界であるのに対し、本発明鋼はMn、Cr量を適当量添加
したことにより、50mm程度の板厚でも焼きを入れること
が可能となることが分かった。なお、従来鋼でもMo、B
等が添加された材料を用いれば、板厚50mmでも焼きを入
れることが可能になると思われるが、コストの上昇は避
けられないと考えられる。 (発明の効果) 以上述べたように、本発明鋼はMn−Cr−Vばね鋼(SU
P10)のC、Mn、Crを高め、Nb、Vを適量添加させてや
ることによって、オースフォーミングの効果が容易に得
られ、しかも大きくコスト上昇せずに優れた焼入性を得
ることができることが確認できた。従って、今後板ばね
を高応力化し、軽量化を進めていく上で非常に有効であ
り、極めて高い実用性を有するものである。
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フロントページの続き
(56)参考文献 特開 昭60−116720(JP,A)
特開 昭57−82428(JP,A)
特開 昭59−170241(JP,A)
特開 昭57−188651(JP,A)
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.重量比にして、C 0.56〜0.70%、Si 0.15〜0.48
%、Mn 0.90〜1.50%、Cr 1.00%を超えて1.50%以下
と、V 0.05〜0.50%及びNb 0.05〜0.50%のうちの少
なくとも1方とを含有し、残部Feならびに不純物元素か
らなることを特徴とする焼入性、耐久性に優れた板ばね
用鋼。 2.厚さが30mmを超えて50mm以下であることを特徴とす
る請求項1記載の焼入性、耐久性に優れた板ばね用項。 3.結晶粒度番号が9.8以上であることを特徴とする請
求項1又は2記載の焼入性、耐久性に優れた板ばね用
項。 4.下記の方法により測定した衝撃値が3.2kgf・m/cm2
以上であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか
1項に記載の焼入性、耐久性に優れた板ばね用鋼。 測定方法;JIS3号試験片により常温で測定する。 5.重量比にして、C 0.56〜0.70%、Si 0.15〜0.48
%、Mn 0.90〜1.50%、Cr 1.00%を超えて1.50%以下
と、V 0.05〜0.50%及びNb 0.05〜0.50%のうちの少
なくとも1方とを含有し、残部Feならびに不純物元素か
らなる鋼を、圧延し、その後、フェライトパーライト変
態前で且つ加工の影響が消えないうちに焼入れを施し、
次いで、焼もどしを施すことを特徴とする焼入性、耐久
性に優れた板ばね用鋼の製造方法。 6.厚さが30mmを超えて50mm以下であることを特徴とす
る請求項5記載の焼入性、耐久性に優れた板ばね用鋼の
製造方法。 7.結晶粒度番号が9.8以上であることを特徴とする請
求項5又は6記載の焼入性、耐久性に優れた板ばね用鋼
の製造方法。 8.請求項4に記載の方法により測定した衝撃値が3.2k
gf・m/cm2以上であることを特徴とする請求項5乃至7
のいずれか1項に記載の焼入性、耐久性に優れた板ばね
用鋼の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62107532A JP2860789B2 (ja) | 1987-04-30 | 1987-04-30 | 焼入性、耐久性の優れたばね用鋼 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62107532A JP2860789B2 (ja) | 1987-04-30 | 1987-04-30 | 焼入性、耐久性の優れたばね用鋼 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63274739A JPS63274739A (ja) | 1988-11-11 |
JP2860789B2 true JP2860789B2 (ja) | 1999-02-24 |
Family
ID=14461577
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62107532A Expired - Fee Related JP2860789B2 (ja) | 1987-04-30 | 1987-04-30 | 焼入性、耐久性の優れたばね用鋼 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2860789B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6647088B2 (ja) * | 2016-03-11 | 2020-02-14 | 日鉄日新製鋼株式会社 | ばね用鋼 |
CN111349852A (zh) * | 2018-12-24 | 2020-06-30 | 新疆八一钢铁股份有限公司 | 用于生产55CrMnBA大截面弹扁连铸坯的方法 |
CN116377331A (zh) * | 2023-04-14 | 2023-07-04 | 东风商用车有限公司 | 一种弹簧钢材料、单片钢板弹簧及其制造方法 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6041699B2 (ja) * | 1981-05-16 | 1985-09-18 | 愛知製鋼株式会社 | 焼入性、耐へたり性の優れたばね用鋼 |
JPS5782428A (en) * | 1980-11-11 | 1982-05-22 | Daido Steel Co Ltd | Production of spring steel material |
JPS59170241A (ja) * | 1983-03-18 | 1984-09-26 | Daido Steel Co Ltd | 高強度・高靭性ばね用鋼 |
JPS60116720A (ja) * | 1983-11-28 | 1985-06-24 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 耐へたり性の優れたばねの製造方法 |
-
1987
- 1987-04-30 JP JP62107532A patent/JP2860789B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63274739A (ja) | 1988-11-11 |
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