JP2858752B2 - 正常な哺乳動物のヘマトクリツト値の増大方法 - Google Patents

正常な哺乳動物のヘマトクリツト値の増大方法

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    • A61P7/00Drugs for disorders of the blood or the extracellular fluid
    • A61P7/06Antianaemics

Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 本発明は、正常な哺乳類のヘマトクリット値及び赤血
球産生を増大させるための方法に関し且つ特に有効な量
のエリトロポエチンと鉄を投与することによってそれを
達成させるための方法に関するものである。
患者の赤血球数を増大させようとするための手術前及
び手術後療法が古くから実施されている。一般に、この
ような赤血球の増大は、多くの供血者から受け入れた同
種血液の輸血によって達成される。しかしながら、最近
後天性免疫不全症候群(エイズ)及び、たとえば肝炎の
ようなその他の感染症が輸血によって転移する可能性が
あるという発見によって、同種的な輸血の安全性につい
ての関心が高まってきた。さらに、供血者のスクリーニ
ングの現在の方法は、供与された同種血液の輸血によっ
て生じる感染の可能性を完全には排除しない。たとえ
ば、非A型、非B型肝炎についての検査は比較的信頼性
が低く且つエイズウイルスに対する抗体についての検査
はウイルス血症をもつ供血者を検知することができな
い。
かくして、近年、同種輸血以外の赤血球数増大方法、
特に、いわゆる自己輸血に対する関心が高まってきた。
自己輸血は従来は本質的に(1)手術内求命及び手術
中の患者の血液再輸血による方法;及び(2)手術前の
必要量の血液の患者による供託、すなわち、事前預血又
は事前供血、による方法の2方法によって行なわれてい
る。自己血液の収集、保存及び輸血において用いる臨床
的及び検査的手順は、患者に対する同種血液の供与にお
いて日常的に用いられるものと同一である。このような
手順は、治療処置へのアクセスを得るため及び自己血液
を、収集したのち、預血した患者当人にそれを与えるこ
とを確実にするための投与手配を必要とする。このよう
な手配は、患者にとっての大きな不自由と結び付いて、
他の方法によるよりも自己輸血を不利なものとすると共
に、その使用を少なくしている。
それ故、同種輸血に代わりうる、便利でしかも満足で
きる方法に対する要望が存在する。
発明の要約 本発明に従って、同種輸血の代わりとなる方法を提供
するが、この方法によって、患者が汚染した同種輸血を
受ける危険を避けることができる。
特定的には、ここに、たとえばヒトのような、正常な
哺乳動物のヘマトクリット値及び赤血球産生速度は、哺
乳動物に対して、薬剤学的に許容できる形態にある、ヘ
マトクリツト値増大に有効な量のエリトロポエチンを投
与することによって、増大させることができることが見
出された。エリトロポエチンは、薬剤学的に許容できる
形態にあり且つ血清の鉄含量を赤血球産生を支援できる
濃度まで増大させるために十分な量にある鉄を投与する
処置と結び付けて、哺乳動物に対して投与する。かくし
て、たとえば、自己輸血処置のために血液を取り出しな
がら、ヘマトクリット値を維持することができる。
本発明に結び付く発見の以前には、エリトロポエチン
(EPO)の投与は、EPO欠失患者において有利であるもの
と示唆されていた。腎臓病の末期段階にある患者中のEP
Oに富んだ血漿の作用についての初期の研究において
は、異なる結果が報告されている[エッサー.U.ら、プ
ロシージング ユーロピアン ダイアル.トランスプ.
アッシ(Proe.Eial.Transp.Ass.)1974、11:398〜40
2]。EPOの使用についてのこれらの従来の方法は、病人
又は不健康者、特に貧血を示し且つ低いヘマトクリット
値を有する者の治療に限定されている。実際に、貧血を
直すためのEPO療法の潜在的な利益は、エリトロポエチ
ン抑制因子がEPOの効果を遮断するおそれがあるという
懸念のために、疑われていた。
正常な哺乳動物におけるEPO処置についてのこのよう
な疑念は、EPO処置哺乳動物が応答し得なかった、われ
われの初期の研究においても明らかに確認された。しか
しながら、EPOと組合わせて、赤血球産生を支援するた
めに十分な量の鉄を使用することによって、処置した正
常な患者のヘマトクリット値の劇的な増大が生じるとい
うわれわれの発見によって、この疑念は予想外に消滅し
た。
発明の詳細な説明 本発明は、正常な哺乳動物を有効な量の鉄とEPOによ
り治療することによって、該哺乳動物のヘマトクリット
値と赤血球産生の速度を増大するための方法を提供す
る。
ヘマトクリット値は哺乳動物の血液中の赤血球量の尺
度であり、一般に、単に全血の試料を毛細血管中に入
れ、その管を遠心分離して管の底に赤血球を固めること
によって測定する。次いで固めた赤血球の容量を全血の
全容量と比較する。一般に、正常に(すなわち、健康で
病気なしに)発育した女性においては、ヘマトクリット
値は37%よりも高く、正常な男性に対するヘマトクリッ
ト値は42%よりも高い。赤血球産成の速度の一層直接的
な測定は、単位体積当りの全血球として表わした血液中
の網状赤血球数である。成人に対する正常な水準は、約
50〜150×103血球/mm3である。前記のように、本発明は
正常な水準以上にヘマトクリット網状赤血球数を増大さ
せるから、同種輸血又は現在の自己輸血方法に代わる方
法として有用である。本発明の方法を用いることによっ
て、患者の血液の網状赤血球含量を正常な水準の10倍程
度まで増大させることができる。
本発明において使用するエリトロポエチンは、成人の
腎臓中で産生し且つ体中の赤血球量を最適水準に保つた
めに寄与する、34,000ドルトンの糖蛋白質ホルモンであ
る。EPOは赤血球産生(すなわち赤血球の形成)を刺激
して血液幹細胞の赤血球への分化を生じさせる活性を有
している。この活性のために、EPOは、たとえば貧血、
特に腎性貧血のような、低又は不完全赤血球産生を特徴
とする疾病の臨床治療における薬剤として、広く試験さ
れている。しかしながら、このような研究は、多量の純
粋なヒトのEPOが入手できないために、遺伝子組換え的
に生産するEPOの到来以前には、制限されていた。
尿の精製によってEPOを取得する初期の方法の一例
は、米国特許第4,397,480号に述べられている。組換えD
NA法によりヒトのEPOを生産するための方法は、国際特
許公開明細書WO85/02610及びWO86/03520号に記されてい
る。EPOの組換え製造方法は、安価に多量に製造するこ
とができる比較的純粋なEPO源という有利性を提供す
る。組換えサルEPOもまた生産されており、バルブ(Bal
b)Cマウスのヘマトクリット値を高めることが示され
ている[エグリー、J.C.ら、プログレス オブ クリニ
カル ビオ.リサーチ(Prog.Clin.Bio.Res.)、1985、
191:339−50参照]。特に選択すべきEPOは、上記の文献
記載の遺伝子組換えに由来するヒトEPOである。
本発明の実施においては、EPOを非経口的に患者に投
与する。適当な非経口的投与方法は静脈内、筋肉内及び
皮下注射である。EPOは、たとえば、生理学的に緩衝し
た溶液のような、薬剤学的に許容できる形態で投与する
ことができる。適当な生理学的に緩衝した溶液は、1:10
の希釈において約7.6のpHを有する等張食塩水溶液であ
る。
患者に投与するEPOの量は、患者のヘマトクリット値
を有効に増大させるために十分な量である。すなわち、
正常な男の成人に対しては、EPO治療を開始する前に各
人中に存在する水準よりも高くヘマトクリット値を増大
させる量である。たとえば、本発明の方法の使用は、2
週間の期間内に患者のヘマトクリット値を約10%ほど増
大させることができる。一般に、EPOのヘマトクリット
値増大有効量は、1週間に数日投与する単独用量とし
て、体重1kg当り約15〜1500単位(U/kg)の範囲であ
る。1週間に数回投与する一回分の用量として100〜700
U/kgの範囲の用量が好ましい。
ヘマトクリット値の増大を達成するためには、鉄と組
み合わせて正常な患者にEPOを投与しなければならな
い。EPOと鉄は別個に投与してもよいし、あるいはそれ
らを同時に混合物として投与してもよい。鉄は薬剤学的
に許容できるどのような形態で投与してもよい。錠剤、
エリキシル、シロップ又は経口溶液の形態にある硫酸鉄
の経口投与が好ましい。水和又は乾燥塩のような、種々
の第一鉄塩のいずれかを硫酸塩に代わるものとして使用
することができる。そのような塩は、フマル酸塩、グル
コン酸塩、こはく酸塩、グルタミン酸塩、乳酸塩、くえ
ん酸塩、酒石酸塩、ピロりん酸塩、コリンイソくえん酸
塩及び炭酸塩を包含する。カルボニル鉄粉末の形態にあ
る還元鉄(金属鉄、元素状鉄)をも使用することができ
る。還元剤(たとえば、アスコルビン酸)及びある種の
キレート剤(たとえば、こはく酸又は硫黄含有アミノ
酸)を鉄処方物に添加することによって、第一鉄の吸収
を増大させることもできる。たとえば鉄デオストラン、
鉄ソルビテックス、緑色くえん酸第二鉄アンモニウム、
グルコン酸第一鉄、アデニル酸鉄及びポリイソマルトー
スの溶液のような、鉄の非経口製造をも使用することが
できる。
鉄の投与のための好適方法は、非経口製剤には種々の
固有の欠点があるために、経口投与である。しかしなが
ら、非経口投与が好適な状況が存在することもある。特
に、EPOとの混合物として存在させるときは、非経口的
に鉄を投与することができる。
投与すべき鉄の量は、利用できる鉄を赤血球産生を支
援するために十分な濃度まで高めるために十分なもので
なければならない。赤血球産生のために利用できる鉄
は、血流全体に鉄を輸送し且つ、特に赤血球産生のため
に骨髄に鉄を輸送する、トランスフエリン、糖蛋白質B
−グロブリン、にゆるく結合した血漿鉄の形態にある。
トランスフエリン結合鉄の主な源泉は食物中の鉄であ
り、それは一般に小腸中で吸収され(第一鉄の形態でも
っとも容易に)たのち、小腸の粘膜細胞を通じて直接に
血流中に送られ、そこで直ちにトランスフエリンと結合
する。第二の鉄源はフエリチンの形態で利用され、これ
は水酸化第一鉄−りん酸第一鉄から成り、アポフエリチ
ンと呼ばれる蛋白質に結合している鉄の貯蔵形態であ
る。
正常なヒトにおいては、鉄に結合するトランスフエリ
ンの量及び全能力は一般に、実際に結合した鉄の量を著
しく超える。たとえば、正常な血清中のトランスフエリ
ン濃度は0.2〜0.4g/100mlの範囲にある。一般に、絶対
的にトランスフエリン濃度は決定されず、その代りに、
鉄に結合するトランスフエリンの能力、すわわち、全ト
ランスフエリンが鉄で飽和したとして結合することがで
きる鉄の量によって表わされる。この飽和能力に対して
用いる用語は、全鉄結合能力(TIBC)である。それ故、
トランスフエリンの飽和率(%)は、TIBCの百分率とし
て表わした血清鉄である。ヒトにおけるこのような飽和
百分率に対する通常の範囲は、約20〜55%である。
このような理論に束縛されることなく、本発明者の研
究に基づいて、哺乳動物の血液中に有効な量のEPOが存
在しているならば、赤血球産生の速度に影響する制御的
なパラメーターは、一方においてトランスフエリンの飽
和百分率として表わすことができる、トランスフエリン
に結合した鉄であるということが、ここに考えられる。
従って正常者において有効なEPO療法に対しては、トラ
ンスフエリンの飽和百分率を、このような各人の正常値
よりも高く増大させなければならない。赤血球産生を支
援するために十分に高い濃度を達成するためには、飽和
百分率の水準を約1.2〜3.0の係数ほど高めなければなら
ない。われわれは、約1.5の程度の係数の患者の飽和水
準の僅かな増大が、赤血球産生の速度を劇的に増大させ
ることを認めている。このような水準は1.5〜2.5の範囲
の係数だけ増大させることが好ましい。
大部分の正常なヒトにおいては、1日当り100〜1500m
gの割合で投与した鉄は、飽和百分率の水準の必要な増
大を与えるものと思われる。1日当り300〜900mgの割合
で鉄を投与することが好ましい。鉄治療はEPO治療の約
1〜21日前に始めるべきである。鉄治療をEPO治療の14
日前に始めて、全治療期間中続けることが好ましい。治
療法の選択は、たとえば、患者個人の鉄の状態のような
要因及びその他の前提条件に依存する。
本発明の実施においては種々の治療形態を用いること
ができる。使用することができる一治療形態は次のよう
なものである。患者の血清中の鉄含量を赤血球産生支援
可能水準まで増大させるために十分な適当量の鉄を、EP
O治療の14日前に、1日当り1回以上、たとえば1日に
3回、服用で患者に投与する。14日目にEPOをも1日に
1回以上、好ましくは1日に1回の服用で投与する。鉄
を1週間に数回のみ、たとえば1週間に2又は3回、投
与することも可能である。この治療方法を次いで患者の
ヘマトクリット値が望ましい水準に達するまで継続す
る。たとえば、2日又は3日ごとにEPO及び/又は鉄治
療を交代させるというような、この方法の変更は熟練し
た医師によって容易に決定することができよう。好適な
全治療期間はEPO治療の第一日から始めて約21日であ
る。
本発明は以下の実施例の考察によって更に明白となる
であろうが、これは単に本発明の使用の純粋な例である
にすぎない。
実施例1 遺伝子組換えによって生産したヒトのEPO(アムゲン
コーポレーシヨン、サウザンドオークス、カリホルニ
ア州)を用いた。組換えヒト−EPOの活性はホルモン1mg
当り129,000単位であった。1単位のEPOとは、ザ ジヨ
ーンズ ホプキンス メデイカル ジヤーナル(198
0)、第146巻、311〜320頁に記すように、5ミクロモル
のコバルトと同様な応答をもたらす量である。組換えヒ
ト−EPOの純度は99%よりも高く、それを2.5mg/mlのヒ
トの血清アルブミンを含有する緩衝食塩溶液中に配合す
る。
研究のために4人の健康な成人ボランテイア(18〜45
才)を選んた。患者を選ぶために用いた基準の部分的な
リストは、次のとおりである。各患者は次の血液学的検
査に対して臨床的に有意の異常値を有していなかった:
ヘモグロビン、ヘマトクリット値(検査室標準範囲の上
限を超えない);全赤血球数(検査室標準範囲の上限を
超えない);分化物(デイツフアレンシヤル)を含む、
全白血球数;血小板数;及び網状赤血球数。各患者は標
準的な血清化学試験、検尿、フエリチン定量、血清鉄及
びTIBCに対して臨床的に有意な異常値を示さなかった。
その上に、各患者は正常なエリトロポエチン血漿濃度を
有していた。TIBC及び血清鉄濃度を、EPOの最初の投与
の1日前に、次いで更に10日及び17日に測定した。フエ
リチン濃度は、1日、10日及び17日目に測定した。
正常なヒトの患者を17日間にわたりEPOのみで治療し
た。投与方法は患者201、202及び203に対しては1日目
及び14〜17日に静脈内への1回の注射により体重1kg当
り200単位とした。しかしながら、患者304に対しては、
300U/kgを与えた。第1図から明らかなように、ヘモグ
ロビン又は全網状赤血球濃度に有意的な差は認められな
かった。
第1〜4表を参照すると、各患者に対する飽和水準百
分率は、以下の投与方式によって、患者201、202、203
及び304に対して、それぞれ71.4、51.0、46.7及び150%
ほど増大することが認められる。すなわち、各患者にEP
Oの投与前に2週間にわたって1日に3回約300mg(すな
わち1日当り900mg)の割合で硫酸第一鉄錠剤を与え、
治療期間の間中継続した。第2図に認められるように、
患者は鉄の投与により著しい赤血球増加とヘモグロビン
の増大を示した。全網状赤血球数は4〜10日の間に劇的
に増大した。ヘモグロビン濃度は全治療期間にわたって
定常的に増大した。
下表は鉄の投与の前後の両方の患者のプロフイールに
対するデータを提供する。フエリチン値はng/mlとして
報告する。血清鉄値(Fe)及びTIBC値はg/1000mlとして
報告する。ヘモグロビン(HGB)値はg/100mlとして報告
する。網状赤血球の全数はN×104細胞/mm3として報告
する。Fe/TIBC値は百分率として報告する。
かくして、この実験は、正常な被験者は、赤血球産生
を支援するために十分な鉄と共に投与するならば、EPO
治療に応答することができるということを実証してい
る。
この分野の専門家には、本明細書又はその中に開示し
た本発明の実施の考察から、本発明の他の実施形態もま
た明白であろう。この明細書及び実施例は単に一例とし
て示したものにすぎず、本発明の真の範囲と精神は特許
請求の範囲によって指示されるのみである。
本発明の主なる特徴及び態様は以下のとおりである。
1.(a) 哺乳動物に対してヘマトクリット値の増大に
有効な量の、薬剤学的に許容できる形態にある、エリト
ロポエチン(EPO)を投与する処置、及びそれと組み合
わせた、 (b) 該哺乳動物に対して、赤血球産生を支援できる
水準まで哺乳動物の血清鉄含量を増大させるために十分
な、有効量の、薬剤学的に許容できる形態にある、鉄を
投与する処置 から成ることを特徴とする、正常な哺乳動物のヘマトク
リット値の増大のための方法。
2.EPOを非経口的に投与する上記1に記載の方法。
3.非経口投与は静脈内、筋肉内又は皮下注射である上記
2に記載の方法。
4.ヘマトクリット値増大に有効なEPO量は1日当り体重1
kgについて約15乃至約1500単位の範囲にある上記1に記
載の方法。
5.EPOの薬剤学的に許容できる形態は生理学的に緩衝し
た溶液である上記1に記載の方法。
6.溶液は緩衝した等張の食塩溶液である上記5に記載の
方法。
7.EPOを1日当り1回乃至1週間当り約3回投与する上
記1に記載の方法。
8.EPOを約4乃至約35日間にわたって投与する上記1に
記載の方法。
9.治療期間らわたって1週間に2回乃至毎日投与する上
記8に記載の方法。
10.鉄を経口製剤として投与する上記1に記載の方法。
11.経口製剤は錠剤、エリキシル、シロップ又は経口液
剤である上記10に記載の方法。
12.鉄を非経口的に投与する上記1に記載の方法。
13.非経口投与は静脈内、筋肉内又は皮下注射である上
記2に記載の方法。
14.鉄は第一鉄の形態にある上記10に記載の方法。
15.鉄は硫酸塩、フマル酸塩、グリコン酸塩、こはく酸
塩、グルタミン酸塩、乳酸塩、くえん酸塩、酒石酸塩、
ピロりん酸塩、コリンイソくえん酸塩及び炭酸塩から成
るグルーブから選択した第一鉄塩である上記14に記載の
方法。
16.鉄は鉄デキストラン、鉄ゾルビテックス、緑色くえ
ん酸鉄アンモニウム、グルコン酸第一鉄、アデニル酸鉄
及び鉄ポリイソマルトースから成るグループから選択す
る上記12に記載の方法。
17.有効な鉄の量は哺乳動物のトランスフエリン飽和水
準百分率を約1.2〜3.0の係数ほど増大させるために十分
である上記1に記載の方法。
18.有効な鉄の量は1日当り約100乃至約1500mgの範囲の
鉄である上記1に記載の方法。
19.鉄を1日当り1〜3回投与する上記1に記載の方
法。
20.鉄をEPO治療の開始の約1乃至約21日前の期間にわた
って投与する上記1に記載の方法。
21.鉄を治療期間にわたって毎日投与する上記20に記載
の方法。
22.哺乳動物は霊長目である上記1に記載の方法。
23.霊長目はヒトである上記22に記載の方法。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の教示を用いる以前のエリトロポエチン
処置被験者の血液学的パラメーターを示す。 第2図は本発明による治療後のエリトロポエチン処置被
験者の血液学的パラメーターを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ロバート・アイ・アベルズ アメリカ合衆国ニユージヤージイ州 07090 ウエストフイールド・リンデン アベニユー 422 (56)参考文献 特開 昭62−31(JP,A) 特開 昭63−227527(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有効成分として、正常な哺乳動物のヘマト
    クリツト値を増大するのに有効量の製薬学的に許容でき
    る形態にあるエリトロポエチン(EPO)と赤血球産生を
    支援できる濃度まで前記哺乳動物の血清鉄含有量を増大
    するのに有効量の製薬学的に許容できる形態にある鉄と
    の組み合わせからなる、正常な哺乳動物のヘマトクリツ
    ト値および血清鉄含有量を増大するための製薬学的組成
    物。
JP63084212A 1987-04-10 1988-04-07 正常な哺乳動物のヘマトクリツト値の増大方法 Expired - Lifetime JP2858752B2 (ja)

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