JP2858058B2 - 結晶成長方法 - Google Patents

結晶成長方法

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JP2858058B2
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滋雄 五島
義隆 森下
康彦 野村
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、化合物半導体の結晶成
長方法に関し、特に膜厚制御性の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、化合物半導体結晶の作製には、分
子線エピタキシー法(MBE法)及び、有機金属気相成
長法(MOCVD法)が主に用いられている。
【0003】これらの方法において、膜厚の制御(分布
及び再現性)は、MBE法の場合は分子線強度の制御、
MOMBE法の場合はガス流の制御により行なわれてい
た。しかしながら、これらの制御には技術的限界が存在
するため、原理的に1原子層の成長を制御する方法、即
ち、原子層エピタキシー法(ALE法)が提案されてき
た。
【0004】ALEを実現する方法としては、MOCV
D及びMBEを基本的に用いた報告がある。まず、MO
CVDを用いた例としては、アプライド、フィジックス
・レター53巻、1509〜1511頁(1988年)
に報告されているように、トリメチルガリウムとアルシ
ンを交互供給することにより、ほぼ1原子層単位の成長
が可能となっている。他方、MBE法を用いた例におい
ては、ジャパニーズ・オブ・アプライド・フィジックス
28巻、L1446−L1448頁に示されている如
く、分子線による交互供給法で過剰に供給したIII 族原
料の過剰分を熱により再蒸発させる方法で擬原子層エピ
タキシーを行なう方法が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、MOC
VDを用いるALE法においては、極めて毒性の高いア
ルシンを用いている点、および、有機金属から炭素が結
晶中に取込まれ高純度結晶を得難いという問題点があ
る。
【0006】また、MBEを用いるALE法において
は、基板温度が700℃と高いため、下地の不純物拡散
やV族空孔生成という問題点があり、実用が困難であっ
た。
【0007】本発明の課題は、基本的にMBE法に依る
ことによりMOCVDの問題点を除去し、かつ、低温で
ALEを実現することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、基板上
に、異なる元素から成る少なくとも2つの結晶層を交互
に結晶成長させる結晶成長方法において、1つの前記結
晶層の結晶成長工程後に、該結晶層の1原子層を超えて
成長した過剰成長部に、前記元素とは異なる元素から成
る分子線を照射して該過剰成長部を除去することにより
該結晶層を1原子層のみ残す除去工程を有することを特
徴とする結晶成長方法が得られる。
【0009】本発明によればさらに、基板上に、V族元
素から成るV族原料の分子線を照射してV族結晶層を結
晶成長させるV族結晶成長工程と、V族結晶層上に、II
I族元素から成るIII族原料の分子線を照射してIII族結
晶層を成長させるIII族結晶成長工程と、前記III族結晶
層の1原子層を超えて成長した過剰成長部に、前記III
族元素とは異なる元素から成り、前記III族元結晶層と
該過剰成長部間の結合エネルギより大きくかつ前記V族
結晶層と該III族結晶層間の結合エネルギより小さい運
動エネルギを有する分子線を照射して該過剰成長部を除
去することにより該III族結晶層を1原子層のみ残す除
去工程とを有することを特徴とする結晶成長方法が得ら
れる。
【0010】即ち、本発明によれば、III 族分子線とV
族分子線を交互に供給しIII −V族化合物結晶を作製す
る結晶成長方法において、1原子層分以上のIII 族分子
線を供給したのち、V族分子線を照射する前に構成元素
とは異種の加速された分子線を照射することにより1原
子層毎の成長が生ずる結晶成長が得られる。
【0011】
【作用】III 族分子線とV族分子線を交互に供給するII
I −V族化合物結晶の成長方法において、V族面上に照
射された1原子層分より多いIII 族原子は、その1原子
層分でV族表面を被覆しIII 族表面を形成し、残りのII
I 族原子はIII 族表面上でドロップレットを形成する。
この時III 族原子の蒸発に要するエネルギは、V族原子
と結合している表面のIII 族原子に比して、ドロップレ
ットを形成しているIII 族原子の方が小さい。次に上記
表面にドロップレットを形成しているIII族原子の蒸発
エネルギ程度の運動エネルギを有する分子線を照射す
る。この工程で前記ドロップレットは蒸発するが、III
族表面を形成しているIII 族原子はV族原子と結合して
いるため、蒸発することがない。これにより、結晶表面
はドロップレットの存在しないIII 族1原子層の面とな
る。続いてV族分子線を照射することにより原子層エピ
タキシーが行なわれる。
【0012】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の一実施例を説
明する。
【0013】図1(a)〜(d)は、本実施例による結
晶成長方法の工程フローを示す図である。また、図2
は、本実施例に用いた分子線エピタキシー装置、即ち、
結晶成長装置の概略断面図である。
【0014】本実施例では、GaAs基板上へGaAs
結晶を成長する場合について説明する。以下、成長工程
を図2を参照して説明する。
【0015】GaAs単結晶基板(厚さ500μm )
11をH2 SO4 系エッチング液により表面層を除去し
た後、ロードロック室(図示せず)からゲートバルブ1
7を介して真空槽16に導入し、ホルダ20に固定す
る。
【0016】分子線セル22の前方に設けたシャッタ
23を開いて、分子線セル22よりAs4 分子線を基板
11の表面に照射しながら、ヒータ19により基板11
を加熱して基板表面の酸化膜を除去する。この時の基板
温度は600℃とした。
【0017】基板温度を580℃に設定し、真空槽1
6に設けた電子銃27より電子線を基板11に照射し蛍
光スクリーン28上に現われた回析パターンがAs安定
化面である(2×4)の表面再配列構造である(As1
2から成る層が形成された)ことを確認した後、As4
分子線の供給を停止し、Gaセル(図には示していな
い)のシャッタを開き成長を開始する。
【0018】Gaの原料は金属Ga、トリメチルガリウ
ム、トリエチルガリウムのいずれを用いても良いが、本
実施例においては、金属Gaを用いた場合について説明
する。Gaの分子線強度は、反射高速電子回析(RHE
ED)振動よりGaAsの結晶成長速度に換算して0.
4原子層/毎秒(ML/sec)とした。
【0019】以下、図1を併せ参照して説明する。
【0020】図1(a)において、Gaセル用シャッ
タを3秒間開きGa13を1.2ML分基板に照射す
る。この時0.5ML分の過剰Gaは、凝集して過剰成
長部であるドロップレット14を形成する。
【0021】図1(b)において、Gaシャッタを閉
じ、バルブ25を開いてH2 ガスを導入する。ガス種は
他にHe、Ne、Arでも良い。H2 ガスは、プラズマ
セル24により放電し、クラッキングされて2.5〜
4.5eVに加速される。尚、プラズマセル24として
は、電子サイクロトロン共鳴プラズマを用いる方法と、
CW−CO2 レーザで放電しノズルを通して照射する方
法を用いたが、いずれの場合でも良く、分子線15のエ
ネルギを2.5〜4.5eVの範囲に入れることが肝要で
ある。
【0022】前述エネルギの分子線15により、蒸発活
性化エネルギが3eV以下であるドロップレット14中の
Ga原子は蒸発するが、下地のAs12と結合したGa
13′の蒸発には5eV以上のエネルギを要するため、蒸
発することがない。こうして、ドロップレット14のみ
が消失し、図1(c)に示す如く、表面はGa原子1原
子層で完全に覆われている。
【0023】図1(d)において、バルブ25を閉じ
た後、As4 分子線12を照射しGa13´面上にAs
12面が形成される。
【0024】以下、図1に示す工程を繰返すと、Ga
面、As面が交互に形成され、所謂原子層エピタキシー
(ALE)が実現した。
【0025】以上のようにして成長された化合物半導体
結晶において、面内(2インチ径)の膜厚の分布は、従
来のMBEで成長した場合±3%であったものに対し、
±1%以下であった。また、膜厚の再現性は、従来のM
BEでは±5%であったものが、±1%以下となった。
さらに、基板温度は、従来の固体原料を用いたMBEに
よるALEでは700℃程度であったものが、580℃
まで低温化できた。
【0026】
【発明の効果】本発明による結晶成長方法は、1つの前
記結晶層の結晶成長工程後に、該結晶層の1原子層を越
えて成長した過剰成長部に、前記元素とは異なる元素か
ら成る分子線を照射して該過剰成長部を除去する工程を
有するため、膜厚の分布および膜厚の再現性が良好な高
純度結晶が得られる。
【0027】また、基板温度を比較的低温化できるた
め、下地の不純物拡散やV族空孔生成が防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による結晶成長方法の工程フ
ローを示す図である。
【図2】図1に示す結晶成長方法に用いた結晶成長装置
を示す概略断面図である。
【符号の説明】
11 基板 12 As 13、13′ Ga 14 ドロップレット 15 加速分子線 16 真空槽 17 ゲートバルブ 18 基板マンプレータ 19 ヒータ 20 ホルダ 22 分子線セル 23 シャッタ 24 プラズマセル 25 バルブ 26 液体窒素シュラウド 27 電子銃 28 蛍光スクリーン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−7053(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C30B 1/00 - 35/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に、異なる元素から成る少なくと
    も2つの結晶層を交互に結晶成長させる結晶成長方法に
    おいて、1つの前記結晶層の結晶成長工程後に、該結晶
    層の1原子層を超えて成長した過剰成長部に、前記元素
    とは異なる元素から成る分子線を照射して該過剰成長部
    を除去することにより該結晶層を1原子層のみ残す除去
    工程を有することを特徴とする結晶成長方法。
  2. 【請求項2】 基板上に、V族元素から成るV族原料の
    分子線を照射してV族結晶層を結晶成長させるV族結晶
    成長工程と、V族結晶層上に、III族元素から成るIII族
    原料の分子線を照射してIII族結晶層を成長させるIII族
    結晶成長工程と、前記III族結晶層の1原子層を超えて
    成長した過剰成長部に、前記III族元素とは異なる元素
    から成り、前記III族元結晶層と該過剰成長部間の結合
    エネルギより大きくかつ前記V族結晶層と該III族結晶
    層間の結合エネルギより小さい運動エネルギを有する分
    子線を照射して該過剰成長部を除去することにより該II
    I族結晶層を1原子層のみ残す除去工程とを有すること
    を特徴とする結晶成長方法。
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