JP2857984B2 - 免震装置 - Google Patents
免震装置Info
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- JP2857984B2 JP2857984B2 JP7043850A JP4385095A JP2857984B2 JP 2857984 B2 JP2857984 B2 JP 2857984B2 JP 7043850 A JP7043850 A JP 7043850A JP 4385095 A JP4385095 A JP 4385095A JP 2857984 B2 JP2857984 B2 JP 2857984B2
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- JP
- Japan
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- seismic isolation
- isolation device
- steel material
- elastic steel
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- Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は建物における基礎等の下
部構造体から上部構造体たる建物に伝達される地震エネ
ルギ−を減衰させる免震装置に関するものである。
部構造体から上部構造体たる建物に伝達される地震エネ
ルギ−を減衰させる免震装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】建物等の構造物を地震による被害から守
る手段としては地震によって構造物が揺すられること
を前提に、その揺れに耐え得る強い構造を作る技術たる
耐震技術、地盤の振動が建築物にできるだけ伝達され
ないように絶縁する免震技術がある。
る手段としては地震によって構造物が揺すられること
を前提に、その揺れに耐え得る強い構造を作る技術たる
耐震技術、地盤の振動が建築物にできるだけ伝達され
ないように絶縁する免震技術がある。
【0003】この免震技術に基づく免震装置として、従
来図7に示すようにゴム弾性板(10)と鋼材等の金属
板(11)を交互に鉛直方向に一体積層して形成した積
層ゴム体(12)を建物等の上部構造体(13)と基礎
等の下部構造体(14)との間に介在させるという方法
が取られていた。
来図7に示すようにゴム弾性板(10)と鋼材等の金属
板(11)を交互に鉛直方向に一体積層して形成した積
層ゴム体(12)を建物等の上部構造体(13)と基礎
等の下部構造体(14)との間に介在させるという方法
が取られていた。
【0004】また、積層ゴム体の他にシリコ−ン油等の
粘性液体を使った減衰装置を持つものとして、特公平1
−23633号があり、他には積層ゴム体の他にテ−パ
−形状の棒体を使用する減衰装置を持つものとして特公
平2−59261号がある。
粘性液体を使った減衰装置を持つものとして、特公平1
−23633号があり、他には積層ゴム体の他にテ−パ
−形状の棒体を使用する減衰装置を持つものとして特公
平2−59261号がある。
【0005】
【発明が解決しょうとする課題】地震が発生した場合積
層ゴム体を使用する免震装置では上部構造体たる建物等
と下部構造体たる基礎等の間に水平相対変位が生じる
が、揺れが極めて大きい場合には積層ゴム体が損傷して
しまう可能性がある。そして、積層ゴム体が一度損傷す
るとその修理は上部構造体たる建造物等をジャッキで持
ちあげて行う必要があり、その作業たるや極めて困難な
ものになる。
層ゴム体を使用する免震装置では上部構造体たる建物等
と下部構造体たる基礎等の間に水平相対変位が生じる
が、揺れが極めて大きい場合には積層ゴム体が損傷して
しまう可能性がある。そして、積層ゴム体が一度損傷す
るとその修理は上部構造体たる建造物等をジャッキで持
ちあげて行う必要があり、その作業たるや極めて困難な
ものになる。
【0006】また長年月にわたり建造物等の重量が加わ
り続けることで積層ゴム体にクリ−プ変形が生じる可能
性もある。
り続けることで積層ゴム体にクリ−プ変形が生じる可能
性もある。
【0007】さらには積層ゴム体を耐火被覆するという
手段が講じられることがあるが、耐火被覆してしまうと
積層ゴム体に前記クリ−プ変形が起こっていないかを確
認することができなくなってしまうという難点がある。
手段が講じられることがあるが、耐火被覆してしまうと
積層ゴム体に前記クリ−プ変形が起こっていないかを確
認することができなくなってしまうという難点がある。
【0008】積層ゴム体は以上のような難点を有するが
ゆえ、本発明は積層ゴム体を使用しない免震装置を提供
することを目的とする。
ゆえ、本発明は積層ゴム体を使用しない免震装置を提供
することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】積層ゴム体にかわる免震
装置として、本発明においては、弾性鋼材を使用してい
る。
装置として、本発明においては、弾性鋼材を使用してい
る。
【0010】すなわち、建物等の上部構造体の下部に設
けた建物ベ−スと、基礎等の下部構造体の間に弾力性を
有するハガネ等の弾性鋼材を介在させるという手段を講
じた。
けた建物ベ−スと、基礎等の下部構造体の間に弾力性を
有するハガネ等の弾性鋼材を介在させるという手段を講
じた。
【0011】
【作用】作用につき図面を参照して説明する。
【0012】図1は本発明に係る免震装置の断面図であ
る。
る。
【0013】建物等の上部構造の下部に設けた建物ベ−
ス(4)にビス等で固着された接合部材(2)と弾性鋼
材(1)の頂部はユニバ−サルジョイントなどの方式で
接合されており、弾性鋼材(1)はどの方向にも自在に
回動できる。また、弾性鋼材(1)の下部は支持部材
(3)で支持されている。
ス(4)にビス等で固着された接合部材(2)と弾性鋼
材(1)の頂部はユニバ−サルジョイントなどの方式で
接合されており、弾性鋼材(1)はどの方向にも自在に
回動できる。また、弾性鋼材(1)の下部は支持部材
(3)で支持されている。
【0014】この弾性鋼材(1)は粘性を有するハガネ
等で作られている。地震が発生した場合、弾性鋼材
(1)の粘性により地震エネルギ−を減衰させて上部構
造体たる建物等と下部構造体たる基礎等の水平相対変位
を減少させ、且つ、水平相対変位が生じても元に復元し
て停止させることが可能となるのである。
等で作られている。地震が発生した場合、弾性鋼材
(1)の粘性により地震エネルギ−を減衰させて上部構
造体たる建物等と下部構造体たる基礎等の水平相対変位
を減少させ、且つ、水平相対変位が生じても元に復元し
て停止させることが可能となるのである。
【0015】この場合、本発明に係る免震装置において
は、その外筒(9)に当たり止めリング(5)及び当た
り止めリング(6)が設けられていること、及び弾性鋼
材(1)はショックアブゾーバーとしてオイルダンパー
(8)で支持されていることから、弾性鋼材(1)に過
度の水平変形が生じることを防止でき、よって弾性鋼材
(1)が損傷を受けにくい構造となっている。
は、その外筒(9)に当たり止めリング(5)及び当た
り止めリング(6)が設けられていること、及び弾性鋼
材(1)はショックアブゾーバーとしてオイルダンパー
(8)で支持されていることから、弾性鋼材(1)に過
度の水平変形が生じることを防止でき、よって弾性鋼材
(1)が損傷を受けにくい構造となっている。
【0016】また、弾性鋼材(1)はハガネ等でできて
いるため長期間にわたり上部構造体の荷重が加わってい
てもその品質が劣化しにくく、また火災に対しても強い
という特徴を有しており、積層ゴム体による免震装置の
有する欠点を克服することが可能となるのである。
いるため長期間にわたり上部構造体の荷重が加わってい
てもその品質が劣化しにくく、また火災に対しても強い
という特徴を有しており、積層ゴム体による免震装置の
有する欠点を克服することが可能となるのである。
【0017】
【実施例】実施例につき図面を参照して説明する。
【0018】図1は本発明に係る免震装置の断面図であ
る。
る。
【0019】(4)は上部構造体たる建物等の下部に設
ける建物ベ−スであり、鋼材で製作されている。この建
物ベ−ス(4)に複数のビスで固着される接合部材も金
属製であり、弾性鋼材(1)とはユニバ−サルジョイン
ト方式で接合される。(3)は弾性鋼材(1)を支持す
る支持部材であるが、弾性鋼材(1)・支持部材(3)
にネジを切り、ネジ込み式とするれば弾性鋼材(1)の
高さを自在に調節することも可能となる。(7)はカバ
−であり、免震装置内に水や土砂が流入することを防止
するためのものであり金属製であることが望ましい。
ける建物ベ−スであり、鋼材で製作されている。この建
物ベ−ス(4)に複数のビスで固着される接合部材も金
属製であり、弾性鋼材(1)とはユニバ−サルジョイン
ト方式で接合される。(3)は弾性鋼材(1)を支持す
る支持部材であるが、弾性鋼材(1)・支持部材(3)
にネジを切り、ネジ込み式とするれば弾性鋼材(1)の
高さを自在に調節することも可能となる。(7)はカバ
−であり、免震装置内に水や土砂が流入することを防止
するためのものであり金属製であることが望ましい。
【0020】図3は本発明に係る免震装置を建物最下部
の基礎部分、すなわち地中に打ち込んだパイル上に設け
た状態を示している。
の基礎部分、すなわち地中に打ち込んだパイル上に設け
た状態を示している。
【0021】(4)は建物ベ−スであり、上部構造体た
る建物と免震装置の間に介在させるものであり、上部構
造体と免震装置を固着させるために必要となるものであ
る。(8)はオイルダンパ−である。オイルダンパ−は
弾性鋼材(1)を支持する形で各免震装置に付き数個づ
つ設置されている。
る建物と免震装置の間に介在させるものであり、上部構
造体と免震装置を固着させるために必要となるものであ
る。(8)はオイルダンパ−である。オイルダンパ−は
弾性鋼材(1)を支持する形で各免震装置に付き数個づ
つ設置されている。
【0022】図5は本発明に係る免震装置を建物の2階
部分の下に設けた状態を示している。この場合免震装置
自体が1階部分の柱の役目を果たすことが可能となる。
部分の下に設けた状態を示している。この場合免震装置
自体が1階部分の柱の役目を果たすことが可能となる。
【0023】
【発明の効果】本発明に係る免震装置は以下のような効
果を奏する。
果を奏する。
【0024】 ハガネ等の弾性鋼材を使用しているた
め、積層ゴム体を使用している免震装置に比べ強度に富
み、大きな揺れによっても損傷を受けにくく、また、長
期間にわたり大きな荷重が加わっていても強度の劣化が
起こりにくい。
め、積層ゴム体を使用している免震装置に比べ強度に富
み、大きな揺れによっても損傷を受けにくく、また、長
期間にわたり大きな荷重が加わっていても強度の劣化が
起こりにくい。
【0025】 金属製であるがゆえに火災に強い。
【0026】 免震装置自体に柱の役目を果たさせる
ことができる。
ことができる。
【図1】 本発明に係る免震装置の断面図。
【図2】 図1におけるA−A断面図。
【図3】 本発明に係る免震装置の実施状態を示す断面
図。
図。
【図4】 図3におけるB−B断面図。
【図5】 本発明に係る免震装置の実施状態を示す断面
図。
図。
【図6】 図5におけるC−C断面図。
【図7】 従来における免震装置の実施状態を示す平面
図。
図。
【符号の説明】 1 弾性鋼材 2 接合部材
3 支持部材 4 建物ベ−ス 5、6 当たり止めリング 7 カバ− 8 オイルダンパ−
9 外筒 10 ゴム弾性板 11 鋼材等の金属板
12 積層ゴム体
3 支持部材 4 建物ベ−ス 5、6 当たり止めリング 7 カバ− 8 オイルダンパ−
9 外筒 10 ゴム弾性板 11 鋼材等の金属板
12 積層ゴム体
Claims (1)
- 【請求項1】建物ベース(4)と、 建物ベース(4)に固着されている接合部材(2)と、 接合部材(2)にユニバーサルジョイント方式で連結さ
れている弾性鋼材(1)と、 弾性鋼材(1)を支持する支持部材(3)と、 弾性鋼材(1)を支持するオイルダンパー(8)と、 弾性鋼材(1)を取り囲んで設けた外筒(9)と、 外筒(9)の内周壁に設けた当たり止めリング(5)及
び当たり止めリング(6)と、 からなる免震装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7043850A JP2857984B2 (ja) | 1995-03-03 | 1995-03-03 | 免震装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7043850A JP2857984B2 (ja) | 1995-03-03 | 1995-03-03 | 免震装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08240034A JPH08240034A (ja) | 1996-09-17 |
JP2857984B2 true JP2857984B2 (ja) | 1999-02-17 |
Family
ID=12675198
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7043850A Expired - Fee Related JP2857984B2 (ja) | 1995-03-03 | 1995-03-03 | 免震装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2857984B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112502321B (zh) * | 2020-12-10 | 2021-09-14 | 同济大学 | 任意角度转动的隔墙与框架耗能减震连接构件 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3081686B2 (ja) * | 1991-09-10 | 2000-08-28 | 株式会社熊谷組 | 構造物用免震装置 |
-
1995
- 1995-03-03 JP JP7043850A patent/JP2857984B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08240034A (ja) | 1996-09-17 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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