JP2857670B2 - 装飾プラスチック成形品の製造方法 - Google Patents

装飾プラスチック成形品の製造方法

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JP2857670B2
JP2857670B2 JP2004706A JP470690A JP2857670B2 JP 2857670 B2 JP2857670 B2 JP 2857670B2 JP 2004706 A JP2004706 A JP 2004706A JP 470690 A JP470690 A JP 470690A JP 2857670 B2 JP2857670 B2 JP 2857670B2
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  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は装飾プラスチック成形品の製造方法に係り、
詳しくは建築物の外装パネルとして相応しい御影石調模
様を顕出し得る優れた外観の装飾プラスチック成形品の
製造方法に関するものである。
(従来技術とその課題) 建築用パネル材は、構造材料としての所要の機械的強
度並びに施工性は勿論のこと、外観上見栄えの良いこと
が強く要求されるものであるが、従来、外装パネル材の
御影石調外観を呈するものは、殆んどが鋼板、アルミニ
ウム板或いはプラスチック板等を基材とし、これに印
刷、塗装等により表面を可飾したものである。
従って、これら建築用パネル材の取付けた外壁等は、
人工的構造物としてのイメージが強く、自然さを追求す
る潮流にあって建築用パネル材としては充分なものとは
云えなかった。
また上記従来品には経年変化により印刷、塗装面の摩
滅、剥離などの問題があった。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、上記課題を解決するための装飾プラス
チック成形品の製造方法であって、その要旨はポリ塩化
ビニル樹脂100重量部に対し、改質剤を5〜20重量部、
グレー着色剤を0.1〜0.5重量部並びに黒色と白色に着色
した熱硬化性樹脂硬化物の粉砕物を1〜5重量部添加し
てなる配合組成物を、加熱溶融押出し成形することを特
徴とする装飾プラスチック成形品の製造方法である。
以下本発明を具体的に説明する。
本発明でポリ塩化ビニル樹脂に添加する配合剤は下記
の通りである。
即ち、鉛系安定剤並びに滑剤は通常用いられている種
類、添加量であって、前者は三塩基性硫酸鉛及びステア
リン酸鉛、後者はステアリン酸カルシウム、ステアリン
酸、ポリエチレンワックス等である。
また改質剤としては、ポリ塩化ビニル樹脂100重量部
(以下「部」という)に対し、アクリル系改質剤を5〜
20部添加する。
上記改質剤が5部を下回ると溶融押出し成形における
伸び、粘りが少なくなって成形性が劣り、また上記20部
を上回るとそれ以上の成形性向上効果が見られない。
上記本発明の御影石調模様を顕出するために、上記基
本配合にグレー着色剤としてカーボンブラックとチタン
ホワイトを混合してなるドライカラーを0.1〜0.5部添加
する 上記着色剤が0.1部を下回ると御影石調模様の下地色
としては淡色過ぎ、また0.5部を上回ると下地色として
は濃過ぎる。
更に、黒色と白色に着色した熱硬化性樹脂硬化物の粉
砕物を1〜5部添加する。
上記粉砕物が1部を下回っても、5部を上回っても御
影石調模様中の斑点が少な過ぎたり、多過ぎて自然さが
失われる。
上記熱硬化性樹脂硬化物の粉砕物としては、黒色のも
のと白色のものを混用するが、黒色のものは粒径1.5〜3
mm範囲のものが粉砕物全体の5〜25%、粒径1.5mm未満
のものが25〜45%、そして白色のものは粒径1.5mm以下
のものが30〜50%となるように添加する。
上記ポリ塩化ビニル樹脂100部に、上記各配合剤を添
加し、均一に混合分散させた配合組成物を、押出し機に
より加熱溶融押出して所望のプラスチック成形品形状に
成形する。
押出し成形に使用する押出し機としては、均一混練
性、分散性の点で異方向回転の二軸スクリュー式のもの
が好適に用いられるが、その他同方向回転の二軸スクリ
ュー式のもの、或いは単軸スクリュー式のものであって
もよい。
押出し条件としては、本発明の配合組成物中に熱硬化
性樹脂硬化物の粉砕物が混在するため、通常のプラスチ
ック押出し成形において口金の入口側に取付けられるス
トレーナを使用しない。
押出し成形温度は、ポリ塩化ビニル樹脂を押出し成形
する場合の通常の条件であって、押出し機のシリンダー
温度は、供給ゾーン150〜155℃、圧縮ゾーン175〜180
℃、計量化ゾーン170℃及び口金170〜180℃である。
上記押出し条件のもとで、口金から溶融吐出した成形
品の表面を、吐出直後にエアーにより急冷して表面を艶
消しし、御影石調模様のプラスチック成形品が得られ
る。
(実施例) ポリ塩化ビニル樹脂100部に対し、下記部数の配合剤
を添加混合して配合組成物を得る。
配合剤 配合量(部) ポリ塩化ビニル樹脂(重合度:800) ……100 三塩基性硫酸鉛 ……2.0 ステアリン酸鉛 0.5 ステアリン酸カルシウム ……1.0 ステアリン酸 ……0.5 ポリエチレンワックス ……0.5 アクリル系改質剤 (鐘淵化学工業社製カネエースFM) ……7.0 グレー着色剤(黒色+白色) ……0.3 メラミン樹脂粉砕物 (黒色:粒径1.5〜3.0mmのもの 15%、粒径1.5mm未満のもの35%+ 白色:粒径1.5mm以下のもの50%) ……2.0 上記配合組成物を異方向回転二軸スクリュー式押出し
を用い、シリンダー温度を供給ゾーン153℃、圧縮ゾー
ン180℃、計量化ゾーン170℃に設定すると共に、口金T
ダイを175℃に設定して、幅160mm、厚さ3mmの板体を成
形した結果、御影石調模様が付与された外観美麗な成形
品が得られた。
(発明の効果) 本発明は上記構成よりなるので下記効果を奏する。
即ち、ポリ塩化ビニル樹脂配合物に、地色を顕出する
ためのグレー着色剤の所定部数、及び石目を顕出するた
めの熱硬化性樹脂硬化物の粉砕物として、黒色のものと
白色のものを混合して所定部数配合してなるので、これ
を押出し成形方法により混練成形すれば、成形品の全面
かつ全層に亘り均一な御影石調模様が付与され、外観は
自然石に近い美麗な装飾プラスチック成形品が得られ
る。
本発明により得られた成形品は、従来品の如く表面を
可飾したものと異なり、表層部が摩耗しても同様の模様
が顕出してくるので、外装パネル材とし耐用年数が長く
なり実用的である。
また、従来達成できなかった熱硬化性樹脂粉砕物を添
加し押出し成形する場合の分散性等の問題も解決でき
た。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B29C 47/00 - 47/96 C08L 27/06

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリ塩化ビニル樹脂100重量部に対し、改
    質剤を5〜20重量部、グレー着色剤を0.1〜0.5重量部並
    びに黒色と白色に着色した熱硬化性樹脂硬化物の粉砕物
    を1〜5重量部添加してなる配合組成物を、加熱溶融押
    出し成形することを特徴とする装飾プラスチック成形品
    の製造方法。
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