JP2856583B2 - 顕微鏡の試料保持装置 - Google Patents
顕微鏡の試料保持装置Info
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- JP2856583B2 JP2856583B2 JP3302577A JP30257791A JP2856583B2 JP 2856583 B2 JP2856583 B2 JP 2856583B2 JP 3302577 A JP3302577 A JP 3302577A JP 30257791 A JP30257791 A JP 30257791A JP 2856583 B2 JP2856583 B2 JP 2856583B2
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- 238000010438 heat treatment Methods 0.000 claims description 13
- 239000000523 sample Substances 0.000 description 71
- 239000012212 insulator Substances 0.000 description 5
- XUIMIQQOPSSXEZ-UHFFFAOYSA-N Silicon Chemical group [Si] XUIMIQQOPSSXEZ-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 238000005452 bending Methods 0.000 description 1
- 239000013078 crystal Substances 0.000 description 1
- 238000001514 detection method Methods 0.000 description 1
- 238000000034 method Methods 0.000 description 1
- 229910052710 silicon Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000010703 silicon Substances 0.000 description 1
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- Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】 本発明は、試料に引っ張り荷重
を加える事ができる走査トンネル顕微鏡等の試料保持装
置に関する。
を加える事ができる走査トンネル顕微鏡等の試料保持装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】 探針先端の原子と試料の原子の電子雲
とが重なり合うnmオーダーまで探針の先端と試料の先
端を試料表面に近付け、この状態で探針と試料との間に
バイアス電圧をかけるとトンネル電流が流れる。このト
ンネル電流は、特に、探針と試料との間の距離に敏感で
あるため、トンネル電流の大きさを測定することにより
試料と探針との間の距離を超精密測定することができ
る。
とが重なり合うnmオーダーまで探針の先端と試料の先
端を試料表面に近付け、この状態で探針と試料との間に
バイアス電圧をかけるとトンネル電流が流れる。このト
ンネル電流は、特に、探針と試料との間の距離に敏感で
あるため、トンネル電流の大きさを測定することにより
試料と探針との間の距離を超精密測定することができ
る。
【0003】走査トンネル顕微鏡は、上記トンネル電流
が一定になるように探針の高さを圧電素子などによる精
密駆動機構により制御しながら、該探針を水平方向に走
査したときの探針の高さの軌跡により試料表面の凹凸形
状を観察するものであり、表面原子配列を観察する上で
注目されている顕微鏡である。
が一定になるように探針の高さを圧電素子などによる精
密駆動機構により制御しながら、該探針を水平方向に走
査したときの探針の高さの軌跡により試料表面の凹凸形
状を観察するものであり、表面原子配列を観察する上で
注目されている顕微鏡である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】 さて近時、トンネル
顕微鏡により試料を引っ張った状態で観察したいという
要望が増えている。この観察対象として選ばれるのは、
シリコン板等であるため引張り力を与えると破損してし
まう。そのため、試料を充分加熱した後、引っ張り力を
与え、破損を防ぐようにしている。しかしながら、試料
の加熱を開始すると、試料が熱膨脹してしまう。一方、
試料の両端を保持している部材の熱膨脹は試料の熱膨脹
程大きくないため、試料に圧縮力が掛かり、試料がそれ
によって破損したり、試料に圧縮歪が生じて所望の状態
での試料観察が不可能になる。
顕微鏡により試料を引っ張った状態で観察したいという
要望が増えている。この観察対象として選ばれるのは、
シリコン板等であるため引張り力を与えると破損してし
まう。そのため、試料を充分加熱した後、引っ張り力を
与え、破損を防ぐようにしている。しかしながら、試料
の加熱を開始すると、試料が熱膨脹してしまう。一方、
試料の両端を保持している部材の熱膨脹は試料の熱膨脹
程大きくないため、試料に圧縮力が掛かり、試料がそれ
によって破損したり、試料に圧縮歪が生じて所望の状態
での試料観察が不可能になる。
【0005】本発明はこのような点に鑑みて成されたも
ので、試料の熱膨脹過程における破損や前述した試料の
圧縮歪の発生を防ぎ得るコンパクトな顕微鏡の試料保持
装置を提供することを目的としている。
ので、試料の熱膨脹過程における破損や前述した試料の
圧縮歪の発生を防ぎ得るコンパクトな顕微鏡の試料保持
装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】 この目的を達成するた
め、本発明の顕微鏡の試料保持装置は、一端が第1ベー
スに他端が第2ベースに固定された試料と、試料を加熱
する加熱手段と、一端が前記第1ベースに他端が前記第
2ベースに固定され前記第1,第2ベース間の間隔を変
えるためのピエゾ素子と、該ピエゾ素子の両端への印加
電圧を制御するための手段とを備えている。
め、本発明の顕微鏡の試料保持装置は、一端が第1ベー
スに他端が第2ベースに固定された試料と、試料を加熱
する加熱手段と、一端が前記第1ベースに他端が前記第
2ベースに固定され前記第1,第2ベース間の間隔を変
えるためのピエゾ素子と、該ピエゾ素子の両端への印加
電圧を制御するための手段とを備えている。
【0007】
【実施例】 図1は本発明の一実施例を示したものであ
る。図において、1は試料ステージ、2は試料ステージ
1に固定されたベースである。このベース2には、試料
3の一端がネジM1 により固定されている。4はピエゾ
素子で、碍子5aを介してベース2に接続されている。
6はベースで、碍子5bを介して前記ピエゾ素子4に接
続されている。前記試料1の他端はベース6にネジM2
により固定されている。7は加熱電源、8は電圧制御部
である。
る。図において、1は試料ステージ、2は試料ステージ
1に固定されたベースである。このベース2には、試料
3の一端がネジM1 により固定されている。4はピエゾ
素子で、碍子5aを介してベース2に接続されている。
6はベースで、碍子5bを介して前記ピエゾ素子4に接
続されている。前記試料1の他端はベース6にネジM2
により固定されている。7は加熱電源、8は電圧制御部
である。
【0008】このような構成において、先ず、加熱電源
7を制御して試料3を所望の温度まで通電加熱する。こ
の加熱により、試料3は熱膨張する。この試料の熱膨脹
によりピエゾ素子4はベース6方向に引っ張られ、ピエ
ゾ素子4の結晶表面に電位差Vが生じる。前記電圧制御
部8は電位差Vを検出し、この電位差Vが無くなるなる
ような電圧(すなわち−V)をピエゾ素子4に印加す
る。その結果、ピエゾ素子4は試料3の熱膨張分だけベ
ース6方向に伸びることになる。このような結果、試料
3は圧縮力等が掛からない自然な状態で膨脹する。試料
3の温度が所望の温度まで上がって熱平衡状態になる
と、試料の伸びが停止する。そこで次に、この.状態、
即ちピエゾ素子の歪によって生じる電圧を相殺するため
の電圧を印加した結果、ピエゾ素子の両端の検出電圧が
0の状態を基準として、ピエゾ素子4を所望量伸展させ
るための電圧を電圧制御部8よりピエゾ素子4に印加す
る。その結果、試料3はピエゾ素子4の伸びによって所
望量引っ張られ、この状態で試料の観察が行なわれる。
7を制御して試料3を所望の温度まで通電加熱する。こ
の加熱により、試料3は熱膨張する。この試料の熱膨脹
によりピエゾ素子4はベース6方向に引っ張られ、ピエ
ゾ素子4の結晶表面に電位差Vが生じる。前記電圧制御
部8は電位差Vを検出し、この電位差Vが無くなるなる
ような電圧(すなわち−V)をピエゾ素子4に印加す
る。その結果、ピエゾ素子4は試料3の熱膨張分だけベ
ース6方向に伸びることになる。このような結果、試料
3は圧縮力等が掛からない自然な状態で膨脹する。試料
3の温度が所望の温度まで上がって熱平衡状態になる
と、試料の伸びが停止する。そこで次に、この.状態、
即ちピエゾ素子の歪によって生じる電圧を相殺するため
の電圧を印加した結果、ピエゾ素子の両端の検出電圧が
0の状態を基準として、ピエゾ素子4を所望量伸展させ
るための電圧を電圧制御部8よりピエゾ素子4に印加す
る。その結果、試料3はピエゾ素子4の伸びによって所
望量引っ張られ、この状態で試料の観察が行なわれる。
【0009】以上説明したような試料保持装置によれ
ば、試料の加熱開始に伴う試料の熱膨脹を簡単に吸収で
きると共に、試料観察時には、試料の熱膨脹時の自然長
を基準とした所望量の引張り力を試料に掛けることがで
きる。
ば、試料の加熱開始に伴う試料の熱膨脹を簡単に吸収で
きると共に、試料観察時には、試料の熱膨脹時の自然長
を基準とした所望量の引張り力を試料に掛けることがで
きる。
【0010】また、図3は本発明の他の実施例を示した
ものである。前記図1と同一番号を付したものは同一構
成要素である。9はピエゾ素子で、碍子10a,10b
を介してベース2,6に接続されている。このピエゾ素
子12には、ピエゾ素子4に印加する電圧と同じ電圧を
電圧制御回路8により印加する。この結果、試料3の両
側でピエゾ素子4,12は同じ様に伸びる。この様に、
試料の両側にピエゾ素子を配置すれば、試料を引っ張っ
た際に曲げ応力が試料に加わらず、より試料の破損と不
要な歪の発生を防ぐことができる。
ものである。前記図1と同一番号を付したものは同一構
成要素である。9はピエゾ素子で、碍子10a,10b
を介してベース2,6に接続されている。このピエゾ素
子12には、ピエゾ素子4に印加する電圧と同じ電圧を
電圧制御回路8により印加する。この結果、試料3の両
側でピエゾ素子4,12は同じ様に伸びる。この様に、
試料の両側にピエゾ素子を配置すれば、試料を引っ張っ
た際に曲げ応力が試料に加わらず、より試料の破損と不
要な歪の発生を防ぐことができる。
【0011】上述した実施例においては、試料を通電加
熱により加熱するようにしたが、試料の周りにフィラメ
ントを非接触に巻き、このフィラメントを通電加熱し、
その輻射熱で試料を所望の温度まで加熱してもよい。
熱により加熱するようにしたが、試料の周りにフィラメ
ントを非接触に巻き、このフィラメントを通電加熱し、
その輻射熱で試料を所望の温度まで加熱してもよい。
【0012】また、試料ステージ1をベース2として兼
用するようにしても良い。
用するようにしても良い。
【0013】また、本発明は電子顕微鏡や走査電子顕微
鏡の試料保持装置にも適用できる。
鏡の試料保持装置にも適用できる。
【0014】
【発明の効果】 本発明の顕微鏡の試料保持装置は、試
料加熱時の試料の熱膨脹を簡単に吸収できるため、試料
の熱膨脹による試料の破損や圧縮歪みの発生を防止し得
ると共に、試料引張り時には試料の無負荷状態を基準と
した所望量の引張り力を試料に印加できる。また、コン
パクトであるため、トンネル顕微鏡や電子顕微鏡等への
組み込みも容易である。
料加熱時の試料の熱膨脹を簡単に吸収できるため、試料
の熱膨脹による試料の破損や圧縮歪みの発生を防止し得
ると共に、試料引張り時には試料の無負荷状態を基準と
した所望量の引張り力を試料に印加できる。また、コン
パクトであるため、トンネル顕微鏡や電子顕微鏡等への
組み込みも容易である。
【図1】 本発明の一実施例を示したものである。
【図2】 本発明の他の実施例を示したものである。
1…試料ステージ、2…ベース、3…試料、4…ピエゾ
素子、5a,5b…碍子、6…ベース、7…加熱電源、
8…電圧制御回路、9…ピエゾ素子、10a,10b…
碍子、M1 ,M2 …ネジ
素子、5a,5b…碍子、6…ベース、7…加熱電源、
8…電圧制御回路、9…ピエゾ素子、10a,10b…
碍子、M1 ,M2 …ネジ
Claims (1)
- 【請求項1】 一端が第1ベースに他端が第2ベースに
固定された試料と、試料を加熱する加熱手段と、一端が
前記第1ベースに他端が前記第2ベースに固定され前記
第1,第2ベース間の間隔を変えるためのピエゾ素子
と、該ピエゾ素子の両端への印加電圧を制御するための
手段とを備えた顕微鏡の試料保持装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3302577A JP2856583B2 (ja) | 1991-10-22 | 1991-10-22 | 顕微鏡の試料保持装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3302577A JP2856583B2 (ja) | 1991-10-22 | 1991-10-22 | 顕微鏡の試料保持装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05113310A JPH05113310A (ja) | 1993-05-07 |
JP2856583B2 true JP2856583B2 (ja) | 1999-02-10 |
Family
ID=17910658
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3302577A Expired - Fee Related JP2856583B2 (ja) | 1991-10-22 | 1991-10-22 | 顕微鏡の試料保持装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2856583B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010040365A (ja) * | 2008-08-06 | 2010-02-18 | Central Res Inst Of Electric Power Ind | 試料保持治具 |
CN103234813B (zh) * | 2013-04-28 | 2015-06-10 | 北京科技大学 | 一种平行力连续自加载装置样品及试验方法 |
-
1991
- 1991-10-22 JP JP3302577A patent/JP2856583B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05113310A (ja) | 1993-05-07 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19981110 |
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