JP3567028B2 - 光歪素子の制御装置及び制御方法 - Google Patents

光歪素子の制御装置及び制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光歪素子の制御装置及び制御方法に係り、特に光エネルギを供給して駆動する強誘電体セラミックスである光歪素子へのエネルギ供給制御に適した光歪素子の制御装置及び制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
PLZTセラミックス(以下PLZTという):(Pb,La)(Zr,Ti)Oは、光を吸収すると伸びるという光歪効果を有する強誘電体セラミックスであり、光歪素子として光エネルギを直接機械エネルギに変換することができる。
【0003】
近年マイクロマシンの研究が盛んに行われているが、マイクロマシンを駆動するアクチュエータにエネルギを供給する際にリード線などを用いることは困難であり、このようなアクチュエータには遠方から非接触でエネルギを供給できることが望まれる。
【0004】
このため、PLZTに光を照射することにより、PLZTに非接触でエネルギを供給してその駆動を制御することができるので、PLZTをマイクロマシンのアクチュエータとして利用することが期待されている。
しかしながら、このようにPLZTを光歪圧電素子として使用すると、その入力エネルギ量に対する応答性は、素子に電圧を加えるという通常の圧電素子の使用方法と比較し、桁違いに遅いものとなる。
【0005】
ここで、光歪素子であるPLZTの応答性は、供給した光の単位面積あたりのエネルギ量(エネルギ密度)に依存し、供給する光のエネルギ密度が大きければ大きい程、応答性が向上する傾向がある。
また、光歪素子が吸収した光エネルギは、光歪効果によって微小な伸びを生じさせることに使われる他に、熱エネルギにも変換され、光歪素子の温度が上昇する。この熱により、光歪素子の残留分極が減少させられ、光歪素子は収縮したり、熱膨張によって伸びたりしてその結果伸び量の制御が難しくなる。なお、当然光歪素子の温度は供給する光のエネルギ密度が大きい程その温度の上昇は大きいものとなる。
【0006】
そして、光歪素子をマイクロマシンのアクチュエータとして使用する場合には、光歪素子を小型化しなければならず、光歪素子自体の熱容量が小さくなって光照射による素子の熱変化の影響が大きくなるので、素子の温度上昇をなるべく少なくする必要がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従って、光歪素子をアクチュエータ材料として使う場合、高い応答性が必要であり、かつ、熱の発生が小さいこと(理想的には0であること)が望ましい。しかしながら、応答性を向上させるためには供給する光エネルギ量をできるだけ大きくしなければならないし、熱の発生を抑えるためには、逆に供給する光エネルギ量を小さくしなければならなず、これらの相反する両条件を満足させることは難しい。
【0008】
そこで、本願発明は、光歪素子を駆動する上で、急激な温度の上昇を招くことなく高い応答性を得ることができる光歪素子の制御装置及び制御方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明の発明者らは、実験の結果、上記の課題を解決して光歪素子に急激な温度上昇を招くことなく、高い応答性を得るために、光歪素子に光エネルギを供給する際に、単位時間あたりに供給する光のエネルギ量を時間的に変化させることが有効であることを見出した。
【0010】
このような事実は以下の実験で検証することができた。
以下、この実験について説明する。
【0011】
〔試料〕
試料15である光歪素子、PLZTは,La:Zr:Ti=3:52:48のモル比の組成を有するペロブスカイト構造の強誘電体である。
また、試料15は、図6に示すように、縦t=14.5mm、横幅w=6mm、厚さd=3.3mmに切断し、t×d(14.5mm×6mm)の面を光照射面とした。また、w×d(6mm×3.3mm)の両面にAg焼き付けによって電極21を設け、t(14.5mm)方向に150℃のシリコンオイル中で10kV/cmの電界(矢印Pで示した)をかけ、40分の分極処理を行った。
【0012】
〔加熱試験〕
試料15を電気炉で直接加熱し、試料15の分極方向(t=14.5mm方向)の熱膨張を測定した。この時の試料15の膨張の様子を図7に示し、これによりえた膨張係数を表1に示す。尚、図7(1)は昇温時の状態を示し、図7(2)は降温時の状態を示す。
【0013】
【表1】
Figure 0003567028
【0014】
〔光照射試験〕
本実験では、図5(1)に示すように、光源11として500Wの水銀ランプを用い、赤外カットフィルター12と2つのバンドパスフィルター13,14で中心波長365nm、バンド幅6nmの平行光を光歪圧電素子であるPLZTで形成した試料15に垂直に照射した。
【0015】
ここで、中心波長を365nmとしたのは、このPLZTに対しては、光歪効果が最も良く現れるとの報告に基づく(K.Uchino et al., Photostrictive effect in (Pb, La)(Zr,Ti)O3. Ferroelectristics,64,pp.199−208.(1985) 。
【0016】
試料15の伸び量は、電気マイクロメータ16を用いて測定し、x−yプロッタ、パーソナルコンピュータであるデータ表示装置17で表示した。ここで、電気マイクロメータ16と試料15との間は、図5(2)に示すように、絶縁体19で電気的に絶縁した。
【0017】
また、試料14の温度は、赤外線の非接触温度計(放射温度計)18で測定した。尚、光のエネルギ密度は50mW/cm、120mW/cmとした2つの条件で測定を行った。
【0018】
図8は各エネルギ密度で実験したときの試料15の時間経過に対する伸び量を示し、図9は試料15の温度を示している。エネルギ密度が大きいほど伸び量及び温度変化が大きく、応答性も高いことがわかる。
【0019】
そして、図9と表1とから、試料15の熱影響による伸びを求めた。
光を照射したときに発生する伸びを、熱影響によるものと光歪効果によるものに分離した結果を図10及び図11に示す。
【0020】
この結果からこのPLZTである結果試料15に以下の傾向があることが判明した。
【0021】
▲1▼ 光歪効果による伸びは、光のエネルギ密度に関係なくほぼ一定である。
▲2▼ 熱影響による伸びはエネルギ密度が大きい程大きい。
▲3▼ 光を照射するとすぐに光歪効果による伸びが発生して飽和に達し、時間が経つにつれ熱影響による伸びが大きくなる。
従って、PLZTに光を照射したときに発生する伸びは、照射初期には光歪効果による伸びが支配的で、遅れて熱による伸びが現れることになる。
【0022】
また、
▲4▼ 高エネルギ密度の光をPLZTに照射することによって、大きな光励起電流が発生する。この光励起電流の大きさが大きいほど、両電極間の電位差を早く飽和させ、応答性が良くなる。
▲5▼ 急激な温度変化によって、大きな焦電流が発生する。光励起電流と焦電流によって、より早く両電極間の電位差が飽和する。その結果、高エネルギ密度の光を照射することは、応答性を高める効果がある。
【0023】
上記の結果により、初期に高エネルギ量の光を照射して応答性を高め、その後、光歪効果による伸びが飽和に達したら、伸び量を維持し、温度上昇をできるだけ抑えられる程度の低エネルギ量の光を照射することで、応答性が良く、熱の発生を小さくすることができることが判明した。
【0024】
上記の結果に基づいて、本発明において上記課題を解決するため以下の手段を採用した。
本発明の第1の手段は、光歪効果を生じる光歪素子(1)に光を照射する光源(2)と、前記光源(2)からの光を前記光歪素子(1)に投影する照明光学系(3)と、前記光歪素子(1)に投影される光の光量を、前記光歪素子(1)による光歪効果が飽和する時点までは前記光歪素子(1)に大きな歪を生じさせる程度に増加し、前記飽和時点以降では前記光歪素子(1)の歪みを維持するのに足りる範囲で熱影響による伸びが無視できる程度に低下させることにより制御する制御手段(4)とからなる光歪素子の制御装置である。
【0025】
本発明の第2の手段は、前記制御手段(4)が前記光源(2)における消費電力を制御する光歪素子の制御装置である。
【0026】
本発明の第3の手段は、前記制御手段(4)が、前記照明光学系(3)を構成する光学素子の一部の位置を変化させて、前記光歪素子(1)に投影される光の光量を変化させる光歪素子の制御装置である。
【0027】
本発明の第4の手段は、前記光源(2)がパルス状に変調した光を照射する光源(2)であり、かつ前記制御手段(4)が前記パルス状に変調した光の周波数、パルス幅、または強度を変えて前記光歪素子(1)に投影される光の光量を変化させる光歪素子の制御装置である。
【0028】
本発明の第5の手段は、前記制御手段(4)が前記照明光学系(3)の光路中にNDフィルタ(5)を挿入して前記光歪素子(1)に投影される光の光量を変化させる光歪素子の制御装置である。
【0029】
本発明の第6の手段は、前記制御手段(4)が前記光歪素子(1)の温度、起電力又は起電流を測定する測定手段(6)を備え、該測定手段(6)の出力に基づいて前記光歪素子(1)に投影される光の光量を制御する光歪素子の制御装置である。
【0030】
本発明の第7の手段は、光歪素子(1)に照射される光の光量を、前記光歪素子(1)による光歪効果が飽和する時点までは前記光歪素子(1)に大きな歪を生じさせる程度に増加し、前記飽和時点以降では前記光歪素子(1)の歪みを維持するのに足りる範囲で熱影響による伸びが無視できる程度に低下させる光歪素子の制御方法である。
【0035】
本発明によれば、光歪素子を駆動するのに際して、光歪素子に供給する光の単位時間あたりのエネルギ量を時間的に変化させることで、応答性を高めつつ光歪素子の温度上昇を抑えることができる。
【0036】
即ち、本発明では、光歪素子に照射される光量は、光歪効果による素子の歪み量が飽和する時点までは光歪素子に大きな歪みを生じさせる程度にされ、光歪素子の歪みがそれ以上大きくならなくなった時点からは、光歪素子に照射される光の光量は光歪素子の歪みを維持するのに足り、光の照射により光歪素子に与えられる熱影響による伸びが無視できるようになる程度にまで低下される。
【0037】
これにより、光歪素子の熱による歪みは最小限になり、光歪素子を照射する光により高い応答性で制御することができるものとなるとともに、光の照射による光歪素子の温度の上昇を抑えることができる。
従って、本願発明によれば、光歪素子の歪み量の制御を、光歪素子の熱上昇による影響を受けることなく行なうことができる。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる光歪素子の制御装置の実施の形態を説明する。
【0039】
〔第1の実施の形態〕
本実施の形態は上記第1、第2、第3、第4、第10及び第11の手段に相当するものである。
本実施の形態に係る光歪素子の制御装置は、アクチュエータとして使用する光歪素子として上述したPLZTを使用し、図1に示すように、この光歪素子1に光を照射する光源2と、前記光源2からの光を前記光歪素子1に投影する照明光学系3と、前記光歪素子1に投影される光の光量を制御する制御手段4とからなる。
【0040】
光源2は上述したフィルタを有した超高圧水銀灯を使用するが、その他の光源、例えば紫外線レーザ等を使用できる。また、光歪素子1の種類の違い等に基づいて他の波長域の光源を使用することも可能である。
また、照明光学系3は、レンズ、光ファイバ等で構成された光学系で、光を上記光歪素子1に照射する。
制御手段4は、前記光歪素子1に所定光量の光を所定時間投影し、該所定時間経過後投影される光の光量が低下するように制御する。
【0041】
即ち、本例では、制御手段4を、前記光歪素子1による光歪効果が飽和する時点で前記照射される光の光量を熱影響による伸びが無視できる量に低下させるようにする。
【0042】
本例では制御手段4は、前記光源2に供給する電力の電圧を変更することにより光源の消費電力を調整し、光源の光量を制御する。
例えば、上記〔課題を解決するための手段〕の項で説明したPLZTの試料(図6に示した)を使用して光の波長365nm、光のエネルギ密度50mW/cmの光を約2分間照射したとき光歪効果による伸びが飽和するから、前記照射を2分行ったのち光の強度を例えば約20mW/cmとする(60%程度低下させる)と、光歪素子の伸びが止まらず、かつ、光歪素子の温度が上昇しない。
【0043】
また、同一上記のPLZTと同一のPLZTの試料(図6に示した)を使用して光の波長356nm、光のエネルギ密度120mW/cmの光を約1分間照射したとき光歪効果による伸びが飽和するから、前記照射を1分行ったのち光の強度を約30mW/cmとする(75%程度低下させる)と、光歪素子の伸びが止まらず、かつ、光歪素子の温度が上昇しない。
【0044】
〔第2の実施の形態〕
本実施の形態は上記第1、第2、第3、第4、第8、第10及び第11の手段に相当するものである。
本例では、上記第1の実施の形態の用に光歪素子1を特定することなく、制御手段4は光歪素子1の温度を測定するための温度測定手段6として非接触で光歪素子の温度を測定する放射温度計、あるいは光歪素子1に接続したサーミスタ、熱電対を備え、前記制御手段4は該温度測定手段の出力に基づいて前記光歪素子1に投影される光の光量を制御する。
即ち、本実施例では光歪素子1の温度がある温度tまで上昇し始めたことを検知した段階で制御装置4は光源2の光量を減少させ、光歪素子1の伸び量が一定となり、かつ、光歪素子の温度が上昇しない量とする。
そして、制御手段4は、光歪素子1の温度を検出しつつ、光歪素子1の温度が上昇しない程度に光量を調整する。
【0045】
〔第3の実施の形態〕
本実施の形態は上記第1、第2、第3、第4、第9、第10及び第11の手段に相当するものである。
本例では、制御手段4は光歪素子1の近傍に第2の光歪素子7を備えている。そして、制御手段4は、この第2の光歪素子7の起電流、起電圧を測定し、この測定値に基づき前記光歪素子1に投影される光の光量を制御する。
【0046】
即ち、本実施例ではこの第2の光歪素子1の起電流I、起電圧Vを測定する。そして例えばI=I、V=Vになった場合に光歪素子1の光歪効果が飽和したと判断し、光源2からの光の強度を低下させるように制御する。また単位時間当たりの起電流、起電圧の変化量ΔI、ΔVを検出することにより、飽和の有無を判断することもできる。
【0047】
〔第4の実施の形態〕
本実施の形態は上記第1、第2、第3、第5、第10及び第11の手段に相当するものである。
本例では、制御手段4は、前記照明光学系3を構成する光学素子の一部の位置を変化させることにより、前記光歪素子1に投影される光の光量を変化させる。なお、光の照射量は、上記第1の実施の形態と同様に予め時間を定めて調節を行なうようにしてもよいし、第2の実施の形態、または第3の実施の形態と同様に温度、起電流、起電力を測定しながら調節するようにしてもよい。
【0048】
そして、本例では、図2に示すように、照明光学系を構成する光学素子である集光レンズ(凸レンズ)20の位置を、制御手段4に設けた直動機構等で、光歪素子1に対して前後に移動することにより、光歪素子に投影される光の光量を変化させる。
即ち、集光レンズ20の位置を実線に示した位置Aに配置して、光源1からの光の殆どを光歪素子1に照射する状態と、集光レンズ20を仮想線で示した位置B、即ち、上記実線で示した集光レンズの位置より、光歪素子1側に移動して、光源からの光の一部を光歪素子1に照射する状態に変更するものである。
【0049】
〔第5の実施の形態〕
本実施の形態は上記第1、第2、第3、第6、第10及び第11の手段に相当するものである。
本例では光歪素子1に光を照射する光源2をパルス状の光を照射するものとしている。
【0050】
そして、制御手段4は該パルス状の光の周波数、パルス幅、または強度を変えることにより、前記光歪素子1に投影される光の光量を変化させるようにしている。
例えば、当初光源2が光歪素子1に、図3(1)に示すように、時刻TからTi+1 までの時間Tに、期間tの間エネルギEをn回供給するものとしたとき、制御手段4は例えば図3(2)に示すように時刻TからTi+1 の間に、期間tの間エネルギEをm回(m<n)供給する。即ち供給光パルスの周波数を変更することにより光歪素子に供給する光量を変更する。
これにより、光歪素子に供給される光のエネルギは、当初に供給されていたエネルギのn/mになる。これらの値E、T、m、n等の値は適宜必要に応じて定めることができる。
【0051】
そして、適宜に供給していた光パルスのパルス幅を図3(1),(3)に示すように、tからtに(t>t)したり、光パルスのパルス強度を図3(1),(4)に示すようにEから、Eに(E>E)にして、若しくはこれらを組み合わせて光歪素子に照射する光量を調節することができる。
【0052】
なお、光の照射量は、上記第1の実施の形態と同様に予め時間を定めて調節を行なうようにしてもよいし、第2の実施の形態、または第3の実施の形態と同様に温度、起電流、起電力を測定しながら調節するようにしてもよい。
【0053】
〔第6の実施の形態〕
本実施の形態は上記第1、第2、第3、第7、第10及び第11の手段に相当するものである。
本例では、制御手段4は、図4に示すように照明光学系3の光路中に入射光の光量を減少させるフィルターであるND(Neutral Density Filter)フィルタ5を挿入することにより、前記光歪素子1に投影される光の光量を変化させるようにしている。
【0054】
すなわち、本例では、NDフィルタは、光歪素子1に照射される光の光量を予め選んだ光量に減衰させて照射する。
なお、光の照射量は、上記第1の実施の形態と同様に予め時間を定めて調節を行なうようにしてもよいし、第2の実施の形態、または第3の実施の形態と同様に温度、起電流、起電力を測定しながら調節するようにしてもよい。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、光歪素子に照射される光量は、光歪効果による素子の歪み量が飽和する時点までは光歪素子に大きな歪みを生じさせる程度にされ、光歪素子の歪みがそれ以上大きくならなくなった時点からは、光歪素子に照射される光の光量は光歪素子の歪みを維持するのに足り、光の照射により光歪素子に与えられる熱影響による伸びが無視できるようになる程度にまで低下されるので、光歪素子の熱による歪みは最小限になり、光歪素子を照射する光により高い応答性で制御することができるものとなるとともに、光の照射による光歪素子の温度の上昇を抑えることができる。
従って、本願発明によれば、光歪素子の歪み量の制御を、光歪素子の熱上昇による影響を受けることなく行なうことができ、光歪素子をマイクロマシン等のアクチュエータとして使用するに際して、光歪素子の駆動制御を良好に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光歪素子の制御装置の原理及び第1乃至第3の実施の形態を示す図である。
【図2】本発明に係る光歪素子の制御装置の第4の実施の形態を示す図である。
【図3】本発明に係る光歪素子の制御装置の第5の実施の形態における光の強度の状態を示すグラフである。
【図4】本発明に係る光歪素子の制御装置の第6の実施の形態を示す図である。
【図5】本発明に係る光歪素子の制御装置及び制御方法の作動を検証した実験装置の概要を示す図であり、(1)はその全体図、(2)は(1)中のA部の拡大図である。
【図6】図5に示した実験に使用した試料を示す斜視図である。
【図7】試料熱膨量の測定結果を示すグラフであり、(1)は昇温時、(2)は降温時の試料の温度と伸び量との関係を示すグラフである。
【図8】図5に示した実験における試料の光照射による時間と伸び量との関係を示すグラフである。
【図9】図5に示した実験における試料の光照射による時間と試料の温度との関係を示すグラフである。
【図10】試料に50mW/cmの光を照射したときの時間と、全体の伸び量、熱による伸び量及び光歪効果による伸び量を示すグラフである。
【図11】試料に120mW/cmの光を照射したときの時間と、全体の伸び量、熱による伸び量及び光歪効果による伸び量を示すグラフである。
【符号の説明】
1 光歪素子
2 光源
3 照明光学系
4 制御手段
6 測定手段
7 第2の光歪素子

Claims (7)

  1. 光歪効果を生じる光歪素子(1)に光を照射する光源(2)と、
    前記光源(2)からの光を前記光歪素子(1)に投影する照明光学系(3)と、
    前記光歪素子(1)に投影される光の光量を、前記光歪素子(1)による光歪効果が飽和する時点までは前記光歪素子(1)に大きな歪を生じさせる程度に増加し、前記飽和時点以降では前記光歪素子(1)の歪みを維持するのに足りる範囲で熱影響による伸びが無視できる程度に低下させることにより制御する制御手段(4)とからなることを特徴とする光歪素子の制御装置。
  2. 前記制御手段(4)が前記光源(2)における消費電力を制御することを特徴とする請求項1記載の光歪素子の制御装置。
  3. 前記制御手段(4)が、前記照明光学系(3)を構成する光学素子の一部の位置を変化させて、前記光歪素子(1)に投影される光の光量を変化させることを特徴とする請求項1に記載の光歪素子の制御装置。
  4. 前記光源(2)がパルス状に変調した光を照射する光源(2)であり、かつ前記制御手段(4)が前記パルス状に変調した光の周波数、パルス幅、または強度を変えて前記光歪素子(1)に投影される光の光量を変化させることを特徴とする請求項1に記載の光歪素子の制御装置。
  5. 前記制御手段(4)が前記照明光学系(3)の光路中にNDフィルタ(5)を挿入して前記光歪素子(1)に投影される光の光量を変化させることを特徴とする請求項1に記載の光歪素子の制御装置。
  6. 前記制御手段(4)が前記光歪素子(1)の温度、起電力又は起電流を測定する測定手段(6)を備え、該測定手段(6)の出力に基づいて前記光歪素子(1)に投影される光の光量を制御することを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれかに記載の光歪素子の制御装置。
  7. 光歪素子(1)に照射される光の光量を、前記光歪素子(1)による光歪効果が飽和する時点までは前記光歪素子(1)に大きな歪を生じさせる程度に増加し、前記飽和時点以降では熱影響による伸びが無視できる程度に低下させることを特徴とする光歪素子の制御方法
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