JP2856077B2 - 連続鋳造用パウダー層厚の制御方法および装置 - Google Patents

連続鋳造用パウダー層厚の制御方法および装置

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JP2856077B2
JP2856077B2 JP20061694A JP20061694A JP2856077B2 JP 2856077 B2 JP2856077 B2 JP 2856077B2 JP 20061694 A JP20061694 A JP 20061694A JP 20061694 A JP20061694 A JP 20061694A JP 2856077 B2 JP2856077 B2 JP 2856077B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、連続鋳造においてモ
ールド内の溶鋼湯面上に投入されるモールドパウダーの
層厚を一定に制御する方法および装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】連続鋳造法においては、モールド内の溶
湯面下に溶湯を注入する浸漬ノズルと、モールド内の溶
湯面を被覆する粉状または顆粒状のモールドパウダー
(CaO,SiO2 を主成分とする合成スラグ) が採用
されている。このモールドパウダーは、モールド内にお
いて溶湯に接する部分が溶融して上から順に粉体層・焼
結層・溶融層を形成し、溶湯の酸化抑制,介在物の混入
防止,介在物の捕捉,鋳型と凝固シェル間へパウダー溶
融層が流入することによる潤滑や急冷防止等を図ってい
る。
【0003】このようなモールドパウダーは、投入量が
不足すると、モールドと凝固シェルとの摩擦による拘束
性ブレークアウトを起こしたり、鋳片表面品質が悪化
し、また過剰に投入されても鋳片品質上好ましくない。
従って、ブレークアウト等の操業トラブルや鋳片表面品
質の悪化などを防止するためには、鋳造中、消費される
量に相当するものを投入補給し、モールドパウダーを過
不足のない一定層厚に保持することが重要である。
【0004】従来においては、パウダー赤熱状態を目視
観察してパウダー層厚を判断し、あるいはワイヤ等を挿
入して溶損やパウダー付着状況によりパウダー層厚を測
定するなどしてモールドパウダーを投入補給している
が、パウダー不足となってからの検出となり、あるいは
連続的に正確にパウダー層厚を測定できないなどの問題
点がある。また、人手によるため安全上も問題がある。
このような問題点を解消するものとして、次に示すよう
なモールドパウダーを自動的に投入する手段が提案され
ている。
【0005】 特公平3−10426号公報(金属浴
の連続鋳造法及び装置) これは、パウダー供給管の先端の供給ノズル口をモール
ド内溶鋼湯面からパウダー層厚に対応した距離だけ離し
て設置し、パウダーをホッパーから重力により、あるい
は機械式や空気式搬送装置により溶鋼湯面上に投入する
ものである。
【0006】この装置では、パウダーが消費されてパウ
ダー層の厚さが減少すると、パウダーが重力により自動
的に落下し、パウダー層が所定の厚さになるとパウダー
の小丘が形成されてパウダーの落下を自動的に停止させ
る現象を利用しており、パウダー層厚が一定に保持され
る。
【0007】 特開平2−30358号公報(連続鋳
造用パウダー投入装置) これは、モールドの上方に複数台の赤外線カメラと、パ
ウダー投入用のマニピュレータとを配設し、カメラから
の画像信号を画像処理装置で処理してパウダー不足部分
の位置と大きさを求め、マニピュレータのパウダー供給
ノズルを不足部分位置に移動させ、不足分の大きさに対
応した最適量のパウダーを自動的に投入するものであ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしなから、前述の
従来技術の方法では、供給ホッパーに導入したパウダ
ーの量を測定することによって一回の鋳造工程における
パウダーの平均的な消費量を知ることは可能であるが、
短時間でのパウダー消費量を知ることは不可能である。
パウダー消費量は鋳造条件によって変化するものであ
り、また鋳造条件も時々刻々と連続的に変化するため、
パウダー消費量は鋳造中連続的に管理されていなければ
ならない。また、パウダー消費量は、鋳片表面品質の悪
化やブレークアウトなどの原因となるパウダー物性の変
化により変化するものであり、パウダー消費量の変化を
知ることは、パウダー層厚の一定制御と共に重要であ
る。
【0009】次に、従来技術の方法では、パウダーが
不足してからの投入となるため、鋳片表面品質への悪影
響が懸念される。また、カメラでパウダー表面状態を検
出するため、鋳造中のパウダー層厚の変化を検出するこ
とができず、最適な厚さに保持することも困難であり、
さらにパウダー消費量の変化を知ることも不可能であ
る。
【0010】なお、特開昭62−166065号公報に
は、γ線レベル計と渦電流レベル計で同時にモールド内
溶鋼レベルを測定し、これらレベル計の検出レベル差に
より、パウダー層厚を連続的に算出するモールドパウダ
ー層厚の測定方法が提案されているが、測定方法のみが
示されているだけで、パウダー層厚を一定に保持する具
体的手段が示されておらず、また鋳造条件により時々刻
々と変化するパウダー消費量の点についても開示されて
いない。
【0011】この発明は、前述のような問題点を解消す
べくなされたもので、その目的は、モールド内溶鋼湯面
上に投入されるモールドパウダーの層厚を任意の一定厚
さに自動的に制御することができ、さらにパウダー消費
量の変化を連続的に得て連続的に監視することのできる
連続鋳造用パウダー層厚の制御方法および装置を提供す
ることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明に係る連続鋳造
用パウダー層厚の制御方法は、図1に示すように、パウ
ダー供給機5からモールド1内の溶鋼湯面上に投入され
るモールドパウダーPO の層厚を制御するに際し、湯面
レベル計によりモールドパウダーPO の上面レベルと溶
鋼Sの湯面レベルとを同時に検出し、これら検出レベル
の差からパウダー層厚を求め、このパウダー層厚計測値
Lと予め設定されたパウダー層厚制御目標値L0 との差
に基づいてパウダー供給機5の駆動源をON・OFF制
御し、さらにパウダー供給機5の駆動源がONとなって
いる時間t1 と、予め設定されているパウダー供給機5
の単位時間当たりのパウダー投入量qとからパウダー投
入量Q1 を算出し、このパウダー投入量Q1 と単位時間
当たりの溶鋼鋳造量R1 とから求めた溶鋼単位鋳造量当
たりのパウダー消費量Sにより、モールドパウダーPO
の異常を監視する。
【0013】このような方法を実施する装置は、図1に
示すように、モールド1内の溶鋼湯面上にモールドパウ
ダーPO を投入するパウダー供給機5と、モールドパウ
ダーPO の上面レベルと溶鋼Sの湯面レベルとをそれぞ
れ検出する湯面レベル計10,11と、各湯面レベル計
の検出レベルより得られた検出レベル差からパウダー層
厚を算出し、このパウダー層厚計測値Lと予め設定され
たパウダー層厚制御目標値L0 との差に基づいて前記パ
ウダー供給機5の駆動源をON・OFF制御し、さらに
パウダー供給機5の駆動源がONとなっている時間t1
と、予め得られているパウダー供給機5の単位時間当た
りのパウダー投入量qとからパウダー投入量Q1 を算出
すると共に、各種鋳造条件から単位時間当たりの溶鋼鋳
造量R1を算出し、このパウダー投入量Q1 と単位時間
当たりの溶鋼鋳造量R1 とから溶鋼単位鋳造量当たりの
パウダー消費量Sを算出し、このパウダー消費量Sが、
設定範囲を超えると、警報を出力する制御装置12から
構成する。
【0014】湯面レベル計には、モールドパウダーPO
の上面を検出でき、また溶鋼のみを検出できる種々の変
位センサーを使用できるが、例えば連続鋳造において溶
鋼湯面レベルを一定に保持するための溶鋼レベル制御な
どに使用されているγ線レベル計10と、導電体の検出
に一般的に使用され、耐環境性が高く、取扱いが容易
で、応答性の高い渦電流レベル計11を使用するのが好
ましい。
【0015】γ線レベル計10は、モールドパウダーお
よび溶鋼によるγ線の吸収によってレベルを検出するも
のであり、簡単な補正式〔パウダーのγ線吸収係数を
a,溶鋼のγ線吸収係数をbとすると、溶鋼湯面レベル
+パウダー層厚×(a/b)〕でモールドパウダーの上
面レベルが得られることは周知である。一方、渦電流レ
ベル計11はモールドパウダーの影響を受けないため、
溶鋼湯面レベルが得られる。従って、簡単な式{(γ線
レベル値)−(渦電流レベル値)}/α(α=a/b:
γ線レベル計の特性およびパウダーの物性により決ま
り、各操業条件によって0.2〜0.5の値となる。)
を用いて容易にパウダー層厚を算出することができる。
【0016】制御装置12は、算出されたパウダー層厚
計測値Lが、予め設定されたパウダー層厚制御目標値L
0 より小さければ、パウダー供給機5のモータ8にON
信号を出力し、パウダー層厚制御目標値L0 より大きけ
れば、モータ8にOFF信号を出力する。ON信号によ
りパウダー供給機5のスクリュー(またはコイルスプリ
ング)7が回転を開始し、予め設定された単位時間当た
りのパウダー供給量qでモールドパウダーPO が投入さ
れ、OFF信号でスクリュー7の回転が停止する。
【0017】この際、パウダー供給機5への供給指令が
ON指令になっている時間t1 が制御装置12内のマイ
クロコンピュータ13に記憶され、これに前記単位時間
当たりのパウダー供給量qを掛け合わせることで、パウ
ダー供給量Q1 (=t1 ×q)が算出される。一方、プ
ロセスコンピュータ13からは鋳込条件(スラブ引抜速
度Vc1,スラブ鋳造幅W1 など)が入力されており、単
位時間当たりの溶鋼鋳造量R1 が算出される。
【0018】次いで、これらパウダー供給量Q1 と単位
時間当たりの溶鋼鋳造量R1 から、任意の時間t毎の
(例えば5分毎に)パウダー消費量S(=ΣQ1 /R1
×t)が算出され、このパウダー消費量Sが上限値
u ,下限値Sl の設定範囲から外れると、ブザーなど
で警告し、またCRT画面に警報を出力する。
【0019】
【作用】以上のような構成において、γ線レベル計10
と渦電流レベル計11などの湯面レベル計により、モー
ルドパウダー上面レベルと溶鋼湯面レベルが常時計測さ
れ、制御装置12においてパウダー層厚が算出され、パ
ウダー層厚計測値L<パウダー層厚制御目標値L0 にな
ると、パウダー供給機5によりモールドパウダーPO
モールド1内に投入され、L>L0 になると、パウダー
供給機5によるパウダー供給が停止される。これによ
り、鋳造中、パウダー層厚が自動的に任意の一定レベル
に制御され、従来のパウダー層厚が変化することによる
スラブ表面品質のばらつきが大幅に抑制され、またパウ
ダー不足すなわちパウダー溶融層の潤滑不足による拘束
性ブレークアウト等が防止される。
【0020】このようなパウダー層厚の一定制御と同時
に、制御装置12には、パウダー供給機5への投入指令
時間t1 が記憶されると共に、プロセスコンピュータか
ら時々刻々と変化するスラブ引抜速度Vc1やスラブ鋳造
幅W1 などの各値が入力され、パウダー供給量Q1 と単
位時間当たりの溶鋼鋳造量R1 とからパウダー消費量S
が算出され、このパウダー消費量Sが上限値Su ,下限
値Sl の設定範囲を外れると、警報が発せられる。これ
により、パウダー物性の異常による操業トラブル、例え
ばパウダー消費量が極端に少なくなることにより発生す
る拘束性ブレークアウト等を防止することができる。
【0021】
【実施例】以下、この発明を図示する一実施例に基づい
て詳細に説明する。図1に示すように、モールド1内に
は、レードル(図示省略)内の溶鋼Sがタンディッシュ
2・スライディングノズル装置3・浸漬ノズル4を介し
て注入され、モールド1での一次冷却により溶鋼側面に
凝固シェルS’が形成される。モールド1内の溶鋼湯面
上にはモールドパウダーPO がパウダー供給機5のパウ
ダー供給管6を介して供給される。
【0022】パウダー供給機5は、モールドパウダーP
O を切り出す回転フィーダーであり、パウダー供給管6
内に収納されたスクリュー(またはコイルスプリング)
7と、このスクリュー7を回転駆動するモータ8と、パ
ウダー供給管6基部に配置された供給ホッパー9などか
ら構成されている。また、このパウダー供給機5は、必
要に応じて図示しない移動装置によりモールド1の周囲
を移動可能とし、あるいはパウダー供給管6を複数配置
するなどして、モールド内湯面を均一に被覆できるよう
にされている。
【0023】このような構成において、モールド1内の
パウダーレベルを検出し得るγ線レベル計10と、溶鋼
湯面レベルを検出する渦電流レベル計11をモールド1
に配設し、これらレベル計10,11の検出信号を制御
装置12のマイクロコンピュータ13で演算処理し、演
算結果に基づいてパウダー供給機5を後述するように制
御する。また、制御装置12には、プロセスコンピュー
タ15からのデータも入力し、後述するようにパウダー
消費量を算出して、検出結果・演算結果等をCRT14
に表示するなどして監視する。
【0024】γ線レベル計10は、溶鋼レベル制御など
に汎用されている変位センサーであり、モールド1にモ
ールド内上部の溶鋼を挟んで対向配置されたγ線源20
と、シンチレータ21からなる。溶鋼およびモールドパ
ウダーを透過したγ線量がシンチレータ21により計測
され、光電子増倍管で電気的パルスに変換され、レート
メータ(計数率回路・高圧回路など)22で計数率に比
例した直流電圧に変換され、モールドパウダーレベルに
対応した出力信号が出力される。
【0025】渦電流レベル計11は、導電体の変位検出
に汎用されている変位センサーであり、検出コイルに高
周波電流を流して導電体に渦電流を生じせしめ、この渦
電流の強さにより磁界が変化する現象を利用し、導電体
との距離で変化する検出コイルのインピーダンスを測定
するものであり、増幅器23等を介して溶鋼湯面レベル
に対応した出力信号が出力される。
【0026】これら2つのレベル計10,11により測
定された検出レベルは次式の関係にあることが分かって
いる。
【0027】 (γ線レベル値)=(渦電流レベル値)+α×(パウダー層厚)……(1) ここで、αはγ線レベル計の特性およびモールドパウダ
ーの物性によって決まる係数であり、実操業を通じて経
験的に0.2〜0.5の値である。
【0028】(1)式より、パウダー層厚Lは、 L={(γ線レベル値)−(渦電流レベル値)}/α ……(2) となり、制御装置12内のマイクロコンピュータ13で
パウダー層厚Lが演算される。
【0029】マイクロコンピュータ13では、前記演算
結果のパウダー層厚計測値Lと、予め設定されたパウダ
ー層厚制御目標値L0 とを比較して、比較結果に基づい
てパウダー供給機5のモータ8をON・OFF制御す
る。L<L0 の場合には、ON指令をモータ8に出力
し、スクリュー7が回転を開始し、L>L0 の場合に
は、OFF指令をモータ8に出力し、スクリュー7の回
転が停止される。
【0030】従って、パウダー層厚計測値Lがパウダー
層厚制御目標値L0 と一致するまでモータ8が駆動さ
れ、一致するとモータ8が停止し、モールドパウダー層
厚が一定に保持される。ここで、パウダー供給機5の単
位時間当たりのパウダー投入量qは予め多めに設定して
おき、投入量不足とならないようにしておくことが必要
である。
【0031】また、制御装置12内のマイクロコンピュ
ータ13では、パウダー供給機5のモータ8をONにし
ている時間t1 を記憶しており、これに予め設定された
前述の単位時間当たりのパウダー供給量qを掛け合わせ
ることで、パウダー供給量Q1 を次式から求める。
【0032】 Q1 =q×t1 ……(3) 一方、制御装置12のマイクロコンピュータには、プロ
セスコンピュータ13からスラブ引抜速度Vc1およびス
ラブ鋳造幅W1 が入力されており、時々刻々と変化する
単位時間当たりの溶鋼鋳造量R1 が、 R1 =W1 ×T1 ×Vc1×ρ ……(4) により、求められる。但し、T1 はスラブ鋳造厚さ,ρ
は溶鋼密度である。
【0033】従って、図3に示すように、任意の時間t
における溶鋼単位鋳造量当たりのパウダー消費量Sは、 S=ΣQ/(R1 ×t) ……(5) により求めることができる。但し、ΣQは任意の時間t
におけるパウダー供給量Q1 の合計である。本実施例で
は、tを5分として、パウダー消費量Sを5分毎に算出
している。
【0034】ここで、Sは操業条件によっても異なる
が、ほぼ0.2〜0.6kg/t−steel であることが
望ましいので、本実施例ではパウダー消費量Sに上限値
u と下限値Sl とを設定し、これら設定値を満足しな
い値が出力された場合には、パウダーの物性に何らかの
異常が生じたものと判断して警報を出力し(図3参
照)、ブザーやランプ表示などにより知らせる。
【0035】さらに、(2)式により算出されたパウダ
ー層厚計測値Lと、(5)式により算出された溶鋼単位
鋳造量当たりのパウダー消費量Sは、CRT14の画面
にトレンドとして出力され、各々の値の時間変化を知る
ことができる。また、前述したパウダー消費量Sが異常
と判断された場合の警報もCRT14の画面に出力され
る。
【0036】以上のような構成において、次のようにモ
ールドパウダー層厚の制御とモールドパウダー消費量の
監視が行われる。
【0037】(1) 制御装置12において、γ線レベル計
10と渦電流レベル計11の検出値からパウダー層厚が
算出され、このパウダー層厚計測値Lとパウダー層厚制
御目標値L0 とが比較され、これらLとL0 が一致して
いない場合、LとL0 が一致するまでモータ8が駆動さ
れ、モールドパウダーP0 が投入補給され、パウダー層
厚が一定厚制御される。
【0038】図2に示すのは、パウダー層厚の時間変化
であり、従来の人手による監視では大きく増減していた
ものが、本発明では一定に保持されていることがわか
る。これにより、本発明では、パウダー層厚の増減に起
因するスラブ表面品質の悪化を防止することができる。
また、パウダー溶融層不足による拘束性ブレークアウト
も防止することができる。
【0039】(2) 前記制御において、モータ8が駆動さ
れている時間t1 を用いてパウダー供給量Q1 が算出さ
れる。一方、プロセスコンピュータ15からの時々刻々
と変化するスラブ引抜速度Vc1およびスラブ鋳造幅W1
により単位時間当たりの溶鋼鋳造量R1 が算出され、こ
の溶鋼鋳造量R1 とパウダー供給量Q1 とから例えば5
分おきに溶鋼単位鋳造量当たりのパウダー消費量Sが算
出される(図4参照)。
【0040】このパウダー消費量Sが上限値Su ,下限
値Sl の設定範囲を外れると、ブザーや表示ランプで警
告し、あるいはCRT14の画面に警報を出す。
【0041】パウダー消費量Sを監視することによりパ
ウダー物性の変化を連続的に知ることができる。パウダ
ー消費量の大きな変化は、パウダー物性の変化を意味し
ており、例えば、パウダー物性が劣化すると、パウダー
消費量が極端に少なくなり、このままではパウダー溶融
層不足により拘束性ブレークアウトが生じる。
【0042】このような場合には、十分なパウダー消費
量を確保できる程度にまで一度鋳造速度を下げ、その間
にパウダー供給機5におけるモールドパウダーPO を新
規のロットに更新するなどの処置を施すことにより、拘
束性ブレークアウト等の操業トラブルを未然に防止する
ことができる。
【0043】なお、以上の実施例では、モールドパウダ
ー層厚の検出にγ線レベル計と渦電流レベル計を使用し
ているが、これに限定されることなく、例えばγ線レベ
ル計の代わりにモールドパウダー層を検知できる光学式
変位センサーやレーザー式距離計を使用することもで
き、また渦電流レベル計の代わりに熱電対等を使用する
こともでき、この場合、本実施例と効果は同等である。
【0044】
【発明の効果】前述の通り、この発明はパウダー層厚計
測値とパウダー層厚制御目標値との差る基づいてパウダ
ー供給機をON・OFF制御し、さらにこの制御におけ
るパウダー投入量と単位時間当たりの溶鋼鋳造量とから
比較的短時間毎のパウダー消費量を求め、このパウダー
消費量によりモールドパウダーの異常を監視するように
したため、次のような効果を奏する。
【0045】(1) 鋳造中、任意の厚さにパウダー層厚を
一定厚制御することができ、パウダー厚増減に起因する
スラブ表面品質の悪化を防止し、またパウダー溶融層不
足による拘束性ブレークアウトを防止することができ
る。
【0046】(2) 鋳造中、溶鋼単位鋳造量当たりのパウ
ダー消費量を連続的に得て常時監視することができ、パ
ウダー物性の劣化による拘束性ブレークアウト等の操業
トラブルを未然に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るパウダー層厚の制御装置の一例
を示す概略図である。
【図2】パウダー層厚の時間変化を従来と本発明で比較
したグラフである。
【図3】パウダー供給機のモータON時間と溶鋼鋳造量
を示すグラフである。
【図4】この発明によるパウダー消費量を示すグラフで
ある。
【符号の説明】
O …モールドパウダー S…溶鋼 1…モールド 2…タンディッシュ 3…スライディングノズル装置 4…浸漬ノズル 5…パウダー供給機 6…パウダー供給管 7…スクリュー(またはコイルスプリング) 8…モータ 9…供給ホッパ 10…γ線レベル計 11…渦電流レベル計 12…制御装置 13…マイクロコンピュータ 14…CRT 15…プロセスコンピュータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B22D 11/00 B22D 11/10 370

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パウダー供給機からモールド内の溶鋼湯
    面上に投入されるモールドパウダーの層厚を制御するに
    際し、 湯面レベル計によりモールドパウダーの上面レベルと溶
    鋼湯面レベルとを同時に検出し、これら検出レベルの差
    からパウダー層厚を求め、このパウダー層厚計測値Lと
    予め設定されたパウダー層厚制御目標値L0 との差に基
    づいてパウダー供給機の駆動源をON・OFF制御し、
    さらにパウダー供給機の駆動源がONとなっている時間
    1 と、予め設定されているパウダー供給機の単位時間
    当たりのパウダー投入量qとからパウダー投入量Q1
    算出し、このパウダー投入量Q1と単位時間当たりの溶
    鋼鋳造量R1 とから求めた溶鋼単位鋳造量当たりのパウ
    ダー消費量Sにより、モールドパウダーの異常を監視す
    ることを特徴とする連続鋳造用パウダー層厚の制御方
    法。
  2. 【請求項2】 モールド内の溶鋼湯面上にモールドパウ
    ダーを投入するパウダー供給機と、モールドパウダーの
    上面レベルと溶鋼湯面レベルとをそれぞれ検出する湯面
    レベル計と、 各湯面レベル計の検出レベルより得られた検出レベル差
    からパウダー層厚を算出し、このパウダー層厚計測値L
    と予め設定されたパウダー層厚制御目標値L0との差に
    基づいて前記パウダー供給機の駆動源をON・OFF制
    御し、さらにパウダー供給機の駆動源がONとなってい
    る時間t1 と、予め得られているパウダー供給機の単位
    時間当たりのパウダー投入量qとからパウダー投入量Q
    1 を算出すると共に、各種鋳造条件から単位時間当たり
    の溶鋼鋳造量R1 を算出し、このパウダー投入量Q1
    単位時間当たりの溶鋼鋳造量R1 とから溶鋼単位鋳造量
    当たりのパウダー消費量Sを算出し、このパウダー消費
    量Sが、設定範囲を超えると、警報を出力する制御装置
    を備えていることを特徴とする連続鋳造用パウダーの投
    入装置。
JP20061694A 1994-08-25 1994-08-25 連続鋳造用パウダー層厚の制御方法および装置 Expired - Lifetime JP2856077B2 (ja)

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