JP2855859B2 - 動物質繊維の処理法 - Google Patents

動物質繊維の処理法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、動物質繊維の化学的な
処理法、とくにスケールと呼ばれる表皮細胞を剥離除去
して改質する方法の改良に関し、水系浴中で行なう処理
において化学変化を繊維表層部に局限した処理法を提供
する。
【0002】
【従来の技術】羊毛に代表される動物質繊維の表面のス
ケ−ルを剥離し、防縮とともに高級化する改質技術のひ
とつとして、発明者は、遷移金属などのイオンの触媒と
しての作用を利用した急速酸化処理法を確立して、すで
に提案した(特公昭62−19540)。 その方法
は、動物質繊維を金属イオンを含有する水溶液に浸漬
し、繊維の表面にある親水性部分すなわちスケ−ルの接
合部分とこれにつらなるエンドキュチクル部分にイオン
を吸着させたのち高濃度の酸化剤の水溶液で処理し、上
記の部分で急激な接触的酸化分解を起させることによ
り、スケ−ル組織を内側から崩壊させて剥離することか
らなる。
【0003】この方法は、繊維表面にある親水性部分す
なわちスケ−ルの接合部分とエンドキュチクル部分への
選択的な触媒イオンの吸着と急激な酸化分解の組み合わ
せによって、動物繊維の本体をあまり損傷することなく
スケ−ルだけを剥離するという目的を達成したものであ
るが、このような効果を十分に挙げるには、化学変化を
繊維表層部に局限し、繊維本体内に及ぼさせないことが
肝要である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
のような見地から、動物質繊維の化学的処理に当って、
化学変化を繊維表層部に局限して行なうことのできる処
理法、より具体的には、触媒作用をする金属イオンの吸
着を繊維表層部に局限し、それによってこの金属イオン
の触媒作用が引き起こす酸化分解反応をこの部分に局限
して繊維内部に及ぼさない処理方法を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の動物質繊維の処
理法は、主体がケラチン質で構成される動物質繊維に対
して、酸化または還元反応の触媒として作用する金属イ
オンを含有する水系浴中で、繊維に、延び、曲げ、また
はねじりの少なくとも1種の機械的な力を加えて繊維に
歪みを生じさせ、それによって、繊維の表皮細胞と繊維
本体との間に存在し主として非ケラチンタンパク質成分
で構成される表層部親水性接合層の膨潤および変性を促
進し、この部分に前記金属イオンを吸着させ、一方、繊
維本体内部への薬液の影響を妨げる状態にさせておき、
繊維に酸化剤または還元剤を作用させて酸化または還元
反応を繊維表層部に局限して起こさせ、繊維の改質をす
ることを特徴とする。
【0006】
【作用】よく知られているとおり、動物繊維の構造は、
図1および図2に示すように、ほぼ紡錘形をしたケラチ
ン質の「皮質細胞」(1)の多数の集合体である繊維本
体、その外側をうろこ状にとり囲む「表皮細胞」
(2)、および皮質細胞間や表皮と本体との間を埋めて
導水路となる、「細胞膜複合体」とよばれる細胞間接合
物質(3)から成る。
【0007】表皮細胞(2)は図3に示すような構造で
あって、外側から順にエピキュチクル(21)、エキソ
キュチクルA(22)、エキソキュチクルB(23)の
重なった表皮と、その内部にあるエンドキュチクル(2
4)とから成る。 エキソキュチクルは非膨化性のケラ
チンからなり、エンドキュチクルは親水性で膨化しやす
い非ケラチン蛋白質からなる。 前記のスケ−ル剥離
は、親水性で膨化しやすい部分に酸化分解反応を触媒す
るイオンを吸着させる点に眼目がある。 ところが、エ
ンドキュチクルと同様に非ケラチン蛋白質を主成分とす
る細胞間接合物質もまた、親水性を示すので、水系の浴
中では外部に対する開口部分(31)を通って、上記の
イオンが繊維本体内に侵入することになる。 そこに酸
化剤が作用すれば、繊維の損傷が内部に及ぶことは容易
に理解される。
【0008】本発明に従い、水系浴中で動物繊維に対し
て機械的な力を加えて繊維に歪みを生じさせると、エキ
ソキュチクルと皮質細胞の両ケラチン質にはさまれた、
従って構造上は他の部分より弱い非ケラチン蛋白質の部
分に歪みが集中し、細胞間接合物質の膨潤とそれを構成
する蛋白質の変性が、歪みのない場合にくらべて著しく
促進される。 細胞間接合物質は、下記の膨潤係数の比
較から明らかなように羊毛構成成分のうちでもとくに膨
潤しやすい成分であるが、 機械的な歪みが膨潤を助け、表層部、非ケラチンタンパ
ク質の開口部分(31)および(24)が変性される。
膨潤し変性された細胞間接合物質は導水路としての機
能を失ない、繊維内部へイオンを含む水溶液が拡散する
ことを妨げる。また、変性に伴う膨脹が硬い表皮に囲ま
れた繊維本体を圧迫する結果、皮質細胞間の間隙が狭め
られ、そこに存在する細胞間接合物質内部への水溶液の
侵入が抑えられる。 このようにして、触媒となる金属
イオンの吸着が表皮細胞部分に限定され、従って酸化反
応が繊維表層部に局限される。
【0009】細胞間接合物質に吸着させる金属イオンな
ど、酸化反応の触媒となる物質はルイス酸の一種とみる
ことができ、これは同時にタンパク質の変性をも促進す
る作用がある。
【0010】タンパク質の変性を化学的に促進する変性
剤としては、ドデシル硫酸ナトリウムのような界面活性
剤、尿素、塩酸グアニジン、タンニン、サリチル酸ナト
リウム、ヨウ化カリ、チオシアン化カリ、種々の有機溶
剤が知られている。 そのほか、タンパク質分解酵素も
促進剤として有効な使用法がある。 変性が生じたこと
は、繊維の平衡水分率が低下することで確認される。
【0011】動物質繊維には、成長および生存時、とき
として栄養不良、体調低下や病気、怪我あるいは妊娠な
どの理由により、繊維本体内部にも非ケラチン蛋白質が
多い化学変化を受けやすい部分が存在する。 この部分
は機械的にも弱く、そこから繊維が切断しやすい。 し
かし本発明の方法に従って処理すれば、化学変化が繊維
の表層部に局限される結果、繊維がこの部分から切断す
る傾向は抑えられる。
【0012】このように本発明は、すべての動物質繊維
に存在する非ケラチン蛋白質が化学的および機械的に不
安定な点をとらえて逆に利用し、機械的な力を加えて歪
みをこの非ケラチン蛋白質リッチな部分に集中させ、そ
こを化学的に変性することによって、種々の化学的加工
に先立って動物質繊維のこの部分を補強しておく効果が
ある。 この効果は、羊毛その他の獣毛、それらに被わ
れた毛皮、ヒトの毛髪など、哺乳動物の体毛すべてに対
して得られる。
【0013】上記のような効果を生じさせる機械的な歪
みを与える手段として、たとえば図4に示すように、ゆ
るやかにかみ合う一対の歯車型ロ−ル(5A,5B)を
使用し、その間に繊維の束(4)を通して曲げ応力を加
えたり、図5に示すように異なる速度で回転する二対の
ロ−ル(6A,6B;7A,7B)を使用し、それらの
間で繊維の束(4)に伸び応力を加えることが挙げられ
る。 図示した例では、ロ−ルの一方(6A,7A)は
菊葉型ロ−ルであり、他方(6B,7B)はゴムロ−ル
である。 羊毛の加工に常用されている撚り掛け機も、
捩り応力を加える手段として有用である。 あるいはま
た、ボックス型巻縮装置もこの用途に使用できる。
【0014】繊維に加えるべき機械的な力の強さは、動
物繊維の巻縮の屈伸に止まっていては歪みが生じないの
で、それ以上の強さを要することは明らかであるが、上
限は過剰の屈伸変形で繊維に損傷を与えない水準であ
る。 適切な範囲は、もちろん繊維の種類、繊度、加工
履歴および行なおうとする化学処理の種類(使用薬剤や
その濃度、温度などの条件を含めて)などによって一定
でないが、一般には繊維が10〜40%伸長されたとき
と同等の効果を与えればよく、伸長の程度は、染色法に
より確認可能である。 しかし、実際には使用する応力
付与手段との関係で、実操業条件として(図4の歯車で
あれば、かみ合いの強さ、つまり軸間距離の調節で)、
必要により多少の実験を行なって選択する方が早いであ
ろう。
【0015】
【実施例1】オ−ストラリア産メリノ種羊毛(平均太さ
21.5μm)のスリバ−(太さ28g/m)を、ケン
ス回転型撚り掛けクリ−ルを用いケンスを回転させなが
ら、スリバ−に4回/m程度の撚りを掛けて自然の巻縮
を伸ばした。 この羊毛をNi++イオンを30ppm 含有
する25℃の水溶液に浸漬し、図5に示した装置で30
%の伸長と弛緩を繰り返した。 Niの繊維への吸着状
況は、ジメチルグリオキシム0.2%溶液で染色して確
認した。 このNi吸着をした繊維を、有効塩素量6.
0owf%の次亜塩素酸水溶液中で接触的に酸化処理
し、スケ−ル剥離を行なった。
【0016】このスケ−ル剥離は、従来法と同様の効果
を挙げた。 羊毛の損傷度合をしらべるため、JIS−
L1081(1977)法に従って下記の化学試験を実
施した。 その結果を、上記の伸長−弛緩を加えずにN
i吸着および次亜塩素酸処理を行なった場合と比較して
下に示す。
【0017】 本発明に従った場合、未加工羊毛と大差ない化学試験値
で、つまり実質上の損傷を受けない状態でスケ−ル剥離
が実施できた。
【0018】上記のスケ−ル剥離を行なった本発明のス
リバ−(イ)と、比較例としてとりあげた、処理を施し
てないオ−ストリア産メリノ種羊毛のスリバ−(ロ)と
を、オ−バ−マイヤ−型トップ染色機械により、浴比
1:15、1:2型含金属染料(ベ−ジュ色)を染料濃
度0.3%owfの条件で使用し、常法に従って染色し
た。 染色前後の繊維長ヒストグラムは、図6(イ)お
よび図7(ロ)に示すとおり(細線は染色前、太線は染
色後)であった。 平均繊維長は、つぎのとおりであっ
て、 比較例のスリバ−(ロ)では短繊維が発生して平均繊維
長が約8mm、12.0%短くなっているのに対し、本発
明に従ったもの(イ)では短繊維の発生なく、平均繊維
長も変化しない。
【0019】
【実施例2】中国産ヤク毛(平均太さ70.0μm)の
束を、Ni++イオン50ppmを含有する水溶液に30℃で
浸漬し、浸漬槽内でハンドワ−クにより伸長−弛緩を繰
り返した。 Niの繊維への吸着量を、実施例1と同様
にジメチルグリオキシム0.2%溶液で染色して比色法
で確認したところ、300ppmであった。
【0020】水洗、脱水、乾燥ののち、このヤク毛をロ
ッドに巻いて輪ゴムで止め、二浴式パ−マネントウェ−
ブ用溶液(第一浴:チオグリコ−ル酸、第二浴:臭素酸
塩)に、各浴とも32℃、10分間の条件で浸漬してパ
−マネントセットをした。温水ですすぎ、乾燥してか
ら、ウェ−ブ効果をリング径の拡大(ロッド径に対す
る)の度合でしらべ、引張強度を測定した。
【0021】上記の屈伸加工をしないでパ−マネントセ
ットをした場合と比較してみると、リング径の拡大は本
発明が10〜20%小さく、しかも強度は20%高い値
であった。
【0022】
【実施例3】ヒトの毛髪を、本発明の方法に従い重金属
イオンの存在する水中で機械的操作によって処理したの
ち、水洗、乾燥した。
【0023】この毛髪1本ごとに伸び、伸度および強度
を測定し、上記処理の前後における値を比較した。 表
1に、処理前の、表2に処理後のデ−タを示し、それら
をあわせてプロットして、図8のグラフを得た。
【0024】 表 1 No. 試料長さ(mm) 伸び(mm) 伸度(%) 強度(g) 1 11.3 5.5 49 113 2 14 6.3 45.2 115 3 9.8 5.8 58.8 111 4 10.2 4.7 56.5 141 5 12 4.2 38.8 92 6 9.5 4.4 44.4 131 7 12.1 3.9 36.6 84 8 9.3 4 41.7 116 9 9.9 4.1 40.4 86 10 9.2 4.4 44.6 84 11 12.2 4.2 41.8 136 平均 10.9 4.6 45.3 109.9 標準偏差 6.673E00 2E01 表 2 No. 試料長さ(mm) 伸び(mm) 伸度(%) 強度(g) 1 11.5 5.4 47.3 130 2 13.8 5.9 42.6 115 3 14.1 6.3 44.8 147 4 12.4 5.1 41.2 124 5 16.2 7 43.2 146 6 9.6 5 52 140 7 12 5.9 49 142 8 9.4 5.4 57.8 144 平均 12.4 5.8 47.2 136 標準偏差 5.023E01 1.094E01 表1において、処理前の毛髪の中には強度が100gに
達しない(No. 5,7,9,10)ものがあり、これが
前記した非ケラチン蛋白質を主体とする切断につながり
やすい部分をもつ毛髪であるが、本発明に従って変性し
キレ−トを生成させることにより、処理後はそのような
毛髪がなくなっている。 これは、繊維の中の機械的、
化学的に不安定な非ケラチン蛋白質が変性され、繊維と
しては強化されたことを裏付けている。
【0025】
【実施例4】2/20Mnの高級紡毛糸を針数90本の
デニット用丸編機で長く編み上げ、羊毛スリバ―の処理
法を示した実施例1と同じように取り扱い、同じくNi
++を30ppm含有する水溶液に浸漬し、図4に示す装置
で機械的力を加えながら処理した後、有効塩素量6.0
%owfの次亜塩素酸水溶液中で酸化処理するスケ―ル
剥離を実施した。 デニットの結果、実施例1と同様、
繊維損傷がほとんどみられない完全防縮紡毛糸を得るこ
とができた。
【0026】
【実施例5】織物整理の洗縮絨機で、浴比1:20、常
温下、Cu++として15ppmを含むように調整した硫酸
銅の水溶液中で、目付け350gの羊毛サ―ジ織物を、
本発明の方法に従って、スロットおよびキャナルを狭
め、もみ効果を高めて10分間洗い、常法に従って仕上
げた。 ついで、この織物を、市販のMEABS成分8
0W/W%(SO 2含有量26〜28W/W%)のセッ
ト剤2%owfと、非イオン系浸透剤を0.1%owf
含む水溶液中に5分間浸漬し、浸透確認後に拡布吸水型
脱水機で約60%の脱水率にしぼり、ヒダ付け紙間に挟
んで強く巻き付け、蒸し釜で20分間蒸熱し、そのまま
よく乾燥したのち、織物を型紙から取りはずした。 折
り目耐久度テストの開角度は、60°であった。 同じ
材料を常法で処理したときの開角度は83°であり、上
記の方法で用いたセット剤の濃度が通常の1/2程度で
あることを考えあわせると、明らかな効果が認られる。
毛織物の整理仕上げ工程でしばしば問題となる、整理
工程中に生じた折れしわも、セット剤と硫酸銅を併用す
る上記の方法で消失し、本発明の方法がフラットセット
にも有効であることが確認できた。
【0027】本発明の方法によるときは、薬品の使用量
が少ないのでメルカプト化合物に由来する悪臭の発生が
少なく、かつ、薬液が繊維内部に浸透ししていないので
セット部分の損傷がほとんどなく、耐久性のあるセット
効果が得られた。
【0028】
【発明の効果】本発明の処理法に従って羊毛などの動物
繊維を処理すると、水系浴中で触媒となる金属イオンの
吸着が繊維表層部に局限され、従ってそれら触媒の作用
による酸化または還元反応が繊維表層部に局限され、繊
維本体内部へは及ばない。 このようにして、現在行な
われている最も激しい化学処理である、塩素化(酸化反
応の一種)によるスケ−ル剥離などに適用したときも、
繊維の損傷を実質上完全に防いで、所期の改質処理を行
なうことができる。
【0029】在来の方法で羊毛の塩素化を行なうと、防
縮性は得られる代りに、巻縮性、セット可能性などの羊
毛本来の特性が、ほぼ失われことが避けられなかった。
しかし本発明によれば、防縮を行なった上で、これら
特性をよく保存することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 羊毛の構造を説明するための縦断面図。
【図2】 羊毛の構造を説明するための横断面図。
【図3】 羊毛の表層近くの構造を模式的に示した拡大
断面図。
【図4】 本発明の処理法を実施するため、動物繊維の
束に機械的な力を加える具体的手法を例示する図。
【図5】 本発明の処理法を実施するため、動物繊維の
束に機械的な力を加える具体的手法を例示する図。
【図6】 本発明の実施例のデ−タを示す羊毛のスリバ
−の繊維長のヒストグラム。
【図7】 比較例のデ−タを示す羊毛のスリバ−の繊維
長のヒストグラム。
【図8】 ヒトの毛髪の伸度および強度の測定デ−タを
示すものであって、本発明に従って処理したものと、比
較例とをあわせて掲げたグラフ。
【符号の説明】
1…皮質細胞 2…表皮細胞 21…エピキュチクル 22…エキソキュチクルA 23…エキソキュチクルB 24…エンドキュチクル 3…細胞間接合物質 31…細胞間接合物質の開口部 4…羊毛の束 5A,5B…歯車型ロ−ル 6A,6B;7A,7B…ロ−ル

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主体がケラチン質で構成される動物質繊
    維に対して、酸化または還元反応の触媒として作用する
    金属イオンを含有する水系浴中で、繊維に、延び、曲
    げ、またはねじりの少なくとも1種の機械的な力を加え
    て繊維に歪みを生じさせ、それによって、繊維の表皮細
    胞と繊維本体との間に存在し主として非ケラチンタンパ
    ク質成分で構成される表層部親水性接合層の膨潤および
    変性を促進し、この部分に前記金属イオンを吸着させ、
    一方、繊維本体内部への薬液の影響を妨げる状態にさせ
    ておき、繊維に酸化剤または還元剤を作用させて酸化ま
    たは還元反応を繊維表層部に局限して起こさせ、繊維の
    改質をすることを特徴とする動物質繊維の処理法。
  2. 【請求項2】 タンパクの変性を化学的に促進する変性
    剤を水系浴中に加えて実施する請求項1の処理法。
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