JP2855048B2 - ペリクルの製造方法 - Google Patents
ペリクルの製造方法Info
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- Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
Description
にはLSI、超LSIなどの半導体装置あるいは液晶表
示板を製造する際のゴミよけとして使用される、実質的
に 500nm以下の光を用いる露光方式におけるペリクルの
製造方法に関するものである。
いは液晶表示板などの製造においては、半導体ウェハー
あるいは液晶用原版に光を照射してパターニングを作成
するのであるが、この場合に用いる露光原版にゴミが付
着していると、このゴミが光を吸収したり、光を曲げて
しまうため、転写したパターニングが変形したり、エッ
ジががさついたものとなるほか、下地が黒く汚れたりし
て、寸法、品質、外観などが損なわれるという問題があ
った。このため、これらの作業は通常クリーンルームで
行われているが、このクリーンルーム内でも露光原版を
常に清浄に保つことが難しいので、これには露光原版の
表面にゴミよけのための露光用の光をよく通過させるペ
リクルを貼着する方式が取られている。
i線(365 nm)やエキシマレーザー(248 nm)といった
短波長、高エネルギーの光線に耐え得るフッ素系ポリマ
ーが多く用いられるようになってきており、また液晶デ
ィスプレイの製造に用いられるペリクルについても大型
化が求められ、フッ素系ポリマーのような高い引っ張り
強度のものが膜材料として要求されるようになってきて
いる。
ポリマーは従来からペリクル膜材質として用いられてき
ているニトロセルロースなどに比べて体積抵抗率が大き
いために、通常のクリーンルームの環境で基板から膜を
剥離すると、膜と基板との間に強い静電気が発生するた
めに、膜への異物の付着や膜にしわの発生、膜の破れが
発生するという不利が発生し、この対策が問題とされて
いる。
利、問題点を解決したペリクルの製造方法に関するもの
であり、これはペリクル膜の成膜用基板からの剥離をイ
オン化された雰囲気中で行なうことを特徴とするもので
ある。
はフッ素系ポリマーからなるペリクル膜の成膜用基板か
らの剥離方法について種々検討した結果、これについて
はペリクル膜を成膜用基板から剥離するときの雰囲気を
イオン化されたものとしたところ、ペリクル膜を容易に
剥離することができることを見出し、したがってこれに
よればペリクル膜に異物が付着したり、膜にしわが発生
し、さらには膜が破れるということもなくなるというこ
とを確認し、このイオン化方法、イオン化された雰囲気
の帯電圧についての研究を進めて本発明を完成させた。
以下にこれをさらに詳述する。
り、これは前記したようにペリクル膜の成膜用基板から
の剥離をイオン化された雰囲気中で行なうことを特徴と
するものであるが、これによればペリクル膜を成膜用基
板から容易に剥離することができるので、剥離されたペ
リクル膜に異物が付着したり、しわが発生することがな
く、膜が破れることもないという有利性が与えられる。
したようにペリクル膜の成膜用基板からの剥離をイオン
化された雰囲気中で行なうことを特徴とするものである
が、基板から剥離した膜は負の電荷を帯電するため、こ
のイオン化した雰囲気は正の電荷をもつものとすること
が好ましい。このイオン化された雰囲気のもつ電荷の大
きさは、 100〜 106Vであればよく、これは好ましくは
103〜 106Vであれば効率よく膜に帯電した電荷を除去
することができる。
の方法としては、イオナイザー、放射線による電離作
用、紫外線による光電効果でのイオン発生法などがあ
り、本発明ではこのいずれの方法を使用してもよいが、
イオナイザーによる方法がこの装置からの発塵もないの
で好ましいものとされる。
膜の成膜用基板からの剥離の剥離速度は、剥離によって
発生する静電気を使用するイオナイザーによって除去可
能な速度すればよい。すなわち、同質の膜を剥離する場
合においても、膜の剥離時に膜と基板との間に発生する
静電気の強さは膜が基板から剥離する速度によって大き
く変化するので、これは市販されている実用的なイオナ
イザーによって除去が可能な強度の静電気が発生する程
度の速度で膜を剥離する必要がある。
係については、フッ素系ポリマーとしてのテフロンAF
(米国デュポン社製商品名)で製作したペリクル膜を用
いたときの関係について図1に示したような関係にある
ことが本発明者らの実験によって確認されているので、
このペリクル膜の単位面積あたりの剥離速度は5cm2/秒
以下程度のものとすることが好ましい。
素系溶剤・フロリナートFC−75(米国スリーエム社製
商品名)に溶解させて濃度8%の溶液を調製し、この溶
液により直径 200mm、厚さ 600μmの鏡面研磨したシリ
コン基板面上に、スピンコーターを用いて膜の厚みが1
μmの透明膜を形成させた。
4mmのアルミニウム合金製フレームを、エポキシ系接着
剤・アラルダイトラピッド[昭和高分子(株)製商品
名]を用いて上記の成膜したテフロンAF1,600 の膜表
面に接着したのち、フレームの周りの膜をカッターで切
断した。つぎに、このものをイオナイザー(シコム社
製)をセットし、作動させたクリーンベンチ内に設置
し、イオナイザーを作動させた状態で雰囲気の電荷を静
電気測定器(シコム社製)で測定したところ、+ 4,000
Vであってので、このものを基盤を下にしてSUSの板
上に載せ、フレームを持ちあげて2cm2/秒の剥離速度で
ペリクル膜とフレームを基板より剥離した。
表面を観察したところ、これはその膜表面に歪みや傷は
観測されず、これには1μm以上の付着物も見いだされ
なかったし、剥離直後の膜表面の帯電圧を測定したとこ
ろ、これは0Vであった。
オナイザーを使用せずに剥離を行なって剥離後のペリク
ル膜表面を観察したところ、膜表面には細線状の傷が観
察されたし、ここには1μm以上の付着物が約 100個存
在しており、この剥離直後の表面の帯電圧を観測したと
ころ、これは− 5,000Vであった。
8%溶液を、一辺 150mmの角状で厚さが 2.3mmの鏡面研
磨した石英基板面に、スピンコーターを用いて膜の厚み
が1μmの透明膜を形成させ、この膜面に実施例1と同
じ方法でアルミニウム合金製フレームを接着させ、フレ
ームの周りをカッターで切断したのち、実施例1と同様
にイオナイザーを作動させて雰囲気の電荷を測定したと
ころ、+4,000Vであったので、これを基板を下にして
SUS製板上に載せフレームを持ち上げて2cm2/秒の剥
離速度でペリクル膜とフレームを基板より剥離し、剥離
後のペリクル表面を観察したところ、膜表面に歪みや傷
は観察されず、これには1μm以上の付着物も見いださ
れなかったし、剥離直後の表面の帯電圧も0Vであっ
た。
オナイザーを使用せずに剥離をし、剥離後のペリクル膜
の表面を観察したところ、膜表面には細線状の傷が観察
されたし、これには1μm以上の付着物が約 150個存在
しており、剥離直後の表面の帯電圧を観察したところ、
これは− 6,000Vであった。
8%溶液を、実施例1と同様のシリコン基板上にスピン
コーターを用いて膜の厚みが1μmの透明膜を形成さ
せ、これを実施例1と同様の方法でアルミニウム合金製
フレームに接着させ、イオナイザーを作動させて雰囲気
の電荷を測定したところ、+ 4,000Vであったので、こ
のものを基板を下にしてSUS板上に乗せ、フレームを
持ち上げて3cm2/秒の剥離速度でペリクル膜とフレーム
を基板より剥離し、剥離後のペリクル膜の表面を観察し
たところ、膜表面に歪みや傷は観察されず、これには1
μm以上の付着物も見いだされなかったし、剥離直後の
表面の帯電圧も0Vであった。
るが、イオナイザーによる雰囲気の電荷を+ 0.5Vに調
製して剥離して、剥離後のペリクル膜の表面を観察した
ところ、膜表面には細線状の傷が観察されたし、これに
は1μm以上の付着物が約 100個存在しており、剥離直
後の膜表面の帯電圧を観察したところ、これは−20,000
Vであった。
8%溶液を、実施例2と同様の石英基板上にスピンコー
ターを用いて膜の厚みが1μmの透明膜を形成させ、以
下実施例2と同様に処理し、剥離速度を3cm2/秒とした
ほかは同様の方法で石英基板から剥離し、剥離後のペリ
クル膜表面を観察したところ、膜表面に歪みや傷は観察
されず、この表面には1μm以上の付着物も見いだされ
なかったし、剥離直後の表面の帯電圧を測定したとこ
ろ、これは0Vであった。
オナイザーによる雰囲気の電荷を+0.5Vに調製してペ
リクル膜を剥離し、剥離後のペリクル表面を観察したと
ころ、膜表面には細線状の傷が観察されたし、この表面
には1μm以上の付着物が約150個存在していたし、剥
離直後の表面の帯電圧を測定たところ、これは−25,000
Vであった。
8%溶液を、実施例1と同様のシリコン基板面にスピン
コーターを用いて厚みが1μmの透明膜を形成させ、以
下実施例1と同様に処理したが、剥離速度を3cm2/秒と
したほかは同様の方法でペリクル膜をシリコン基板から
剥離し、剥離後のペリクル膜表面を観察したところ、膜
表面に歪みや傷は観察されず、これには1μm以上の付
着物も見いだされなかったし、剥離直後の表面の帯電圧
を測定したところ、これは0Vであった。
度を10cm2/秒としたほかは上記と同じ方法でペルクル膜
を基板から剥離し、剥離後のペリクル膜表面を観察した
ところ、膜表面には細線状の傷が観察されたし、これに
は1μm以上の付着物が約 100個存在しており、剥離直
後の表面の帯電圧を測定したところ、これは−20,000V
であった。
ペリクル膜の石英基板からの剥離を10cm2/秒で行ない、
剥離後のペリクル膜表面を観察したところ、膜表面には
細線状の傷が観察されたし、これには1μm以上の付着
物が約 150個存在しており、剥離直後の表面の帯電圧を
測定したところ、これは−25,000Vであった。
のであり、これは前記したようにペリクル膜の成膜用基
板からの剥離をイオン化された雰囲気中で行なうことを
特徴とするものであるが、これによればペリクル膜を成
膜用基板から剥離するときに発生する静電気がこのイオ
ン化された雰囲気で正の電荷をもつようになるので、こ
の剥離が容易に行なわれ、剥離された膜にしわが発生し
たり、膜が破れるということがなくなり、傷のない膜を
異物の付着のないものとすることができるという有利性
が与えられる。
離速度とペリクル膜の帯電圧との関係グラフを示したも
のである。
Claims (3)
- 【請求項1】ペリクル膜の成膜用基板からの剥離をイオ
ン化された雰囲気中で行うことを特徴とするペリクルの
製造方法。 - 【請求項2】イオン化された雰囲気の耐電圧が+100 〜
+106 Vである請求項1に記載したペリクルの製造方
法。 - 【請求項3】イオン化された雰囲気下でのペリクル膜の
成膜用基板からの剥離を5平方センチメートル毎秒以下
の速さで行なう請求項1に記載したペリクルの製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10662793A JP2855048B2 (ja) | 1993-05-07 | 1993-05-07 | ペリクルの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10662793A JP2855048B2 (ja) | 1993-05-07 | 1993-05-07 | ペリクルの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06317895A JPH06317895A (ja) | 1994-11-15 |
JP2855048B2 true JP2855048B2 (ja) | 1999-02-10 |
Family
ID=14438353
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10662793A Expired - Lifetime JP2855048B2 (ja) | 1993-05-07 | 1993-05-07 | ペリクルの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2855048B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002092670A2 (en) * | 2001-05-14 | 2002-11-21 | E.I. Du Pont De Nemours And Company | Fluoropolymer compositions comprising a fluor-containing liquid |
-
1993
- 1993-05-07 JP JP10662793A patent/JP2855048B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06317895A (ja) | 1994-11-15 |
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