JP2854964B2 - 自動二輪車の吸気装置 - Google Patents

自動二輪車の吸気装置

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JP2854964B2
JP2854964B2 JP2323741A JP32374190A JP2854964B2 JP 2854964 B2 JP2854964 B2 JP 2854964B2 JP 2323741 A JP2323741 A JP 2323741A JP 32374190 A JP32374190 A JP 32374190A JP 2854964 B2 JP2854964 B2 JP 2854964B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、多気筒エンジンを搭載した自動二輪車の吸
気装置に係り、特にそのエンジンの上方に配置されるエ
アクリーナの構造に関する。
[従来の技術] 並列多気筒エンジンを搭載した自動二輪車において、
従来、「特開昭61−71222号公報」に開示されているよ
うに、エアクリーナをエンジンの上方に配置したものが
知られている。
このエアクリーナは、平面的に見て先細り状をなすエ
アクリーナケースを備えている。このエアクリーナケー
スは、フレーム前端のヘッドパイプと、このヘッドパイ
プから後方に延びる左右のメインパイプとで囲まれた空
間に配置されており、このエアクリーナケースの上面に
は、吸入空気の取り入れ口が開口されている。エアクリ
ーナケース内の前端部には、上記取り入れ口に連なる円
筒形のエアクリーナエレメントが収容されており、この
エアクリーナケースの後部に、浄化された吸入空気を蓄
える膨張室が連続して設けられている。そして、この膨
張室の底面に、エンジンの各気筒に連なる複数の吸気管
が接続されている。
このため、エアクリーナエレメントで浄化された吸入
空気は、膨張室を通じて吸気管に吸入されるようになっ
ている。
[発明が解決しようとする課題] ところが、この従来のエアクリーナでは、エアクリー
ナエレメントの設置部分と膨張室とが区画されておら
ず、エアクリーナエレメントが膨張室に直接露出した構
造となっている。このことから、エアクリーナエレメン
トに導かれた吸入空気は、最も吸気抵抗が少ない経路を
通って膨張室に流入しようとするので、吸入空気の多く
は、膨張室に臨むエアクリーナエレメントの後部を通っ
て膨張室に流入することになる。
したがって、エアクリーナエレメント内での吸入空気
の流れ方向が一方向に制約されてしまい、このエアクリ
ーナエレメントの全周を使って吸入空気を浄化すること
ができなくなる。この結果、エアクリーナエレメントの
後部が局部的に汚れるとともに、吸気抵抗も大きくなる
といった不具合がある。
本発明は、このような事情にもとづいてなされたもの
で、円筒形のエアクリーナエレメントの全周を使って吸
入空気を浄化することができ、このエアクリーナエレメ
ントの局部的な汚れを防止できるとともに、吸気抵抗も
小さく抑えることができ、しかも、吸気騒音の発生も防
止できる自動二輪車の吸気装置の提供を目的とする。
[課題を解決するための手段] そこで、本発明においては、複数の気筒を有する多気
筒エンジンと、このエンジンの上方に配置されたエアク
リーナとを備え、このエアクリーナは、平面形状が前方
に進むに従い先細り状をなすとともに、その上面に吸入
空気の取り入れ口が開口されたエアクリーナケースを有
し、このエアクリーナケースの前端部の内側に、このエ
アクリーナケースの前面から側面にかけての範囲に近接
する円筒形のエアクリーナエレメントを収容し、このエ
アクリーナエレメントの内部を上記取り入れ口に連通さ
せるとともに、上記エアクリーナケースの後部に、上記
エンジンの各気筒から延びる吸気通路を接続した自動二
輪車の吸気装置において、 上記エアクリーナケースの内側に、この内側空間を上
記エアクリーナエレメントが収容される第1の室と、上
記吸気通路が接続される第2の室との前後二室に仕切る
仕切り壁を設け、この仕切り壁に、上記エアクリーナエ
レメントの外周面に沿うように円弧状に彎曲されて、こ
のエアクリーナエレメントの後面に近接する彎曲部を設
けるとともに、この彎曲部を外れた位置に、上記第1の
室と第2の室とを連通させる複数の連通口を設けたこと
を特徴としている。
[作用] この構成によれば、エアクリーナエレメントが収容さ
れた第1の室は、仕切り壁によって吸気通路が連なる第
2の室と仕切られているので、エンジン運転中、吸気通
路内の動圧がエアクリーナエレメントに直接作用し難く
なる。
それとともに、エアクリーナエレメントの前面から側
面にかけての範囲は、先細り状をなすエアクリーナケー
スの前端部に近接するとともに、このエアクリーナエレ
メントの後面は、仕切り壁の彎曲部に近接しているの
で、エアクリーナエレメントの略全周がエアクリーナケ
ースと仕切り壁とによって取り囲まれることになる。こ
のため、エンジンの吸気負圧が第2の室に作用すると、
この第2の室と連通された第1の室が第2の室の静圧に
より負圧となり、上記エアクリーナエレメントが略全周
に亘って囲まれていることと合わせて、このエアクリー
ナエレメントの周面前面に吸気負圧が均等に作用する。
したがって、取り入れ口からエアクリーナエレメント
に導かれた吸入空気は、エアクリーナエレメントの各部
を一様に通過して第1の室に吸い出されることになり、
従来に比べて吸入空気とエアクリーナエレメントとの接
触面積が増加し、吸気抵抗が少なくなるとともに、エア
クリーナエレメントの局部的な汚れも防止することがで
きる。
また、仕切り壁は、単なる平板状でなくて円弧状に彎
曲されているので、この彎曲部に仕切り壁の剛性を高め
るリブとしての機能を持たせることができる。このた
め、仕切り壁に吸気負圧が作用しても、この仕切り壁の
振動を防止することができる。
[実施例] 以下本発明を、図面に示す一実施例にもとづいて説明
する。
第3図に示す自動二輪車は、ダブルクレードル形のフ
レーム1を装備している。このフレーム1の前端には、
フロントフォーク2を枢支するヘッドパイプ3が設けら
れている。ヘッドパイプ3には、左右一対のメインパイ
プ4とダウンチューブ5が連結されている。メインパイ
プ4は、大径な丸パイプにて構成され、上記ヘッドパイ
プ3から後方斜め下向きに直線状に延びている。しか
も、このメインパイプ4は、第2図に平面的に示すよう
に、ヘッドパイプ3の後方に進むに従い互いに離間する
ように左右方向に拡開されており、その左右幅がメイン
パイプ4の前後方向の中間部で最大となっている。この
ため、メインパイプ4の前半部の間には、平面的に見て
三角形状をなす空間6が設けられている。
メインパイプ4とダウンチューブ5の後端部は、リヤ
アームブラケット7を介して結合されている。リヤアー
ムブラケット7には、後方に延びるリヤアーム8が枢支
されており、このリヤアーム8の後端部には、後輪9が
支持されている。
メインパイプ4、ダウンチューブ5およびリヤアーム
ブラケット7によって囲まれる部分には、空冷式の4サ
イクル四気筒エンジン11が搭載されている。このエンジ
ン11のシリンダブロック12内には、一番から四番までの
四つの気筒13a〜13dが、クランク軸(図示せず)の軸方
向に一列に並べて設けられている。シリンダブロック12
の上面には、シリンダヘッド14が連結されている。シリ
ンダブロック12およびシリンダヘッド14は、鉛直線に対
し前方に傾いており、このシリンダヘッド14の後面に
は、上向きに延びる四つの吸気口15が設けられている。
夫々の吸気口15には、ダウンドラフト形の気化器16が接
続されている。これら気化器16は、左右のメインパイプ
4の間に収められている。
エンジン11のシリンダヘッド14の上方には、エアクリ
ーナ18が配置されている。このエアクリーナ18は、合成
樹脂製のエアクリーナケース19を備えている。エアクリ
ーナケース19は、左右のメインパイプ4で挾まれた空間
6に配置されており、第2図に示すように、ヘッドパイ
プ3側に進むに従い先細り状をなす平面視略三角形状に
形成されている。このエアクリーナケース19は、上ケー
ス20aと下ケース20bとに二分割され、これら両ケース20
a,20bは、ねじ21によって連結されている。上ケース20a
の前面には、前方に延びる舌片22が一体に突設されてい
る。舌片22は、メインパイプ4の前端部間に溶接したブ
ラケット23にボルト締めされており、このことによりエ
アクリーナケース19の前端部がフレーム1に支持されて
いる。
エアクリーナケース19の前端部には、円筒形のエアク
リーナエレメント25が収容されている。エアクリーナエ
レメント25は、円筒状の濾過部材26と、この濾過部材26
の上下端部に取り付けたリング状の支持枠27a,27bとで
構成され、上側の支持枠27aには、濾過部材26の内側の
空間部28に連なる連通孔29が形成されている。このエア
クリーナエレメント25は、上ケース20aの上面に開口す
るエレメント挿入孔30を通じてエアクリーナケース19内
に挿入されている。そして、エアクリーナエレメント25
の上側の支持枠27aは、シール材31を介してエレメント
挿入孔30の内側に保持されているとともに、下側の支持
枠27bは、他のシール材32を介して下ケース20bの底面に
接している。このため、濾過部材26の内側の空間部28お
よび支持枠27aの連通孔29は、下ケース20bの底面によっ
て閉塞されている。
また、エアクリーナケース19の前面は、エアクリーナ
エレメント25の外周面に沿うように円弧状に彎曲された
曲面33をなしている。曲面33は、エアクリーナエレメン
ト25の前面から側面にかけての範囲を連続して取り囲ん
でいる。これら曲面33とエアクリーナエレメント25との
間には、隙間34が形成されている。
第1図に示すように、エアクリーナケース19の上面に
は、上記連通孔29を閉塞する合成樹脂製のケースキャッ
プ37が着脱可能にねじ止めされている。ケースキャップ
37は、下面が開口されたキャップ本体38を備えている。
このキャップ本体38には、後方に向って開口する吸入空
気の取り付け口39が一体に形成されており、この取り入
れ口39は、エアクリーナエレメント25の連通孔29に連な
っている。キャップ本体38の内面には、エアクリーナエ
レメント25の連通孔29に同軸状に連続する壁部40が形成
されている。この壁部40とケースキャップ37の外周壁部
との間には、リング状の凹部41が形成されている。この
凹部41は、エアクリーナエレメント25の支持枠27aとの
間で消音用の空間42を形成しており、この空間42は、通
孔43を介して上記吸入空気の取り入れ口39に連なってい
る。
したがって、本実施例の場合は、ケースキャップ37に
吸気音を抑えるためのレゾネータが形成されている。
なお、上記壁部40の下端部は、エアクリーナエレメン
ト25の連通孔29の開口周縁部に当接し、このエアクリー
ナエレメント25を下ケース20bの底面に押圧している。
下ケース20bの底面は、上記気化器16の吸込口16aに近
接している。この下ケース20bの底面には、吸気通路を
構成する四本の吸気管45が取り付けられている。吸気管
45は、上下方向に延びており、その下端が下ケース20b
を貫通して気化器16の吸入口16aに接続されている。吸
気管45の上部は、エアクリーナケース19内で前方に向け
て円弧状に彎曲されており、その上端開口部45aがエア
クリーナエレメント25と対向する方向に開口されてい
る。
また、エアクリーナケース19の内部には、板状の仕切
り壁46が設けられている。仕切り壁46は、第1図および
第2図に示すように、エアクリーナケース19内をエアク
リーナエレメント25が収容された第1の室47と、吸気管
45が収容された第2の室48との前後二室に仕切ってい
る。この仕切り壁46の周縁部は、エアクリーナケース19
の内面に形成した嵌合凹部49にシール材50を介して嵌合
保持されている。そして、仕切り壁46のエアクリーナエ
レメント25と対向し合う中央部には、このエアクリーナ
エレメント25の外周面に沿うように円弧状に彎曲された
彎曲部51が形成されている。彎曲部51は、エアクリーナ
エレメント25の後面を後方から取り囲んでおり、この彎
曲部51とエアクリーナエレメント25との間には、隙間52
が形成されている。
このため、エアクリーナエレメント25は、エアクリー
ナケース19の内面と、仕切り壁46の彎曲部51により略全
周に亘って取り囲まれている。
仕切り壁46には、第1の室47と第2の室48とを連通さ
せる一対の連通口55が開口されている。連通口55は、彎
曲部51の左右両側に位置するとともに、上記吸気管45の
上端開口部45aよりも下方に位置している。この連通口5
5の第2の室48への開口部分には、第2の室48内に突出
するダクト56が形成されている。ダクト56は、第2の室
48内において、一番気筒13aおよび二番気筒13bに連なる
二本の吸気管45の間と、三番気筒13cおよび四番気筒13d
に連なる二本の吸気管45の間に夫々導出されている。し
かも、各ダクト56の開口端56aは、吸気管45の上端開口
部45aよりも後方に延びている。
なお、フレーム1のメインパイプ2上には、燃料タン
ク57が設置されており、この燃料タンク57の前半部の底
面には、上記エアクリーナ18を収容するための逃げ凹部
58が形成されている。
一方、エンジン11のシリンダヘッド14の前面には、四
本の排気管60a〜60dが接続されている。これら排気管60
a〜60dは、エンジン11の前方から下方を通して後方に導
かれている。そして、本実施例の四気筒エンジン11は、
一番気筒13aと四番気筒13dおよび二番気筒13bと三番気
筒13cのクランク角位相が360゜に設定され、しかも、爆
発順序が一番気筒13a→三番気筒13c→四番気筒13d→二
番気筒13bの順となっているため、第4図に示すよう
に、一番気筒13aと四番気筒13dに連なる排気管60a,60b
および二番気筒13bと三番気筒13cに連なる排気管60b,60
cが、夫々二本一組となってエンジン11の下方に引き回
されている。そして、これら二本一組となった四本の排
気管60a〜60dは、互いに集合されることなくリヤアーム
8の下方にまで導かれ、ここで左右の消音器61に接続さ
れている。この消音器61は、第5図に示すように多段膨
張反転形となっており、上記排気管60a〜60よりも大径
な外筒62を備えている。この外筒62の後端部は、端板63
によって閉塞されている。外筒62の内部は、二枚の仕切
り板64によって第1ないし第3の膨張室65a〜65cの三室
に仕切られている。そして、外筒62の前端に位置する第
1の膨張室65a内に、上記排気管60a〜60dの後端開口部
が導入されており、この第1の膨張室65aの内面には、
多数の小孔を有するパンチングメタル製の内筒66を介し
てグラスウール等の吸音材67が被着されている。
また、この第1の膨張室65aと、外筒62の後端に位置
する第2の膨張室65bとの間は、連通パイプ68を介して
連通されている。連通パイプ68は、二枚の仕切板64に支
持されて、上記二つの膨張室65a,65bの間に挾まれた第
3の膨張室65cを貫通している。第2の膨張室65bと第3
の膨張室65cとは、他の連通パイプ69を介して連通され
ており、第3の膨張室65cは、テールパイプ70を介して
消音器61の後端に開口されている。テールパイプ70は、
仕切り板64と端板63との間に跨がって、上記第2の膨張
室65bを貫通しており、これら仕切り板64と端板63に
は、テールパイプ70を通す貫通孔71が形成されている。
テールパイプ70の第3の膨張室65cに開口する端部70a
は、ラッパ状に拡開されており、この端部70aの径は、
上記貫通孔71の径よりも大きくなっている。そして、こ
のテールパイプ70は、上記第2の膨張室65bを貫通する
真っ直ぐな主部72と、上記ラッパ状の端部70aを含む先
端口部73とに二分割されている。先端口部73は、仕切り
板64に開けた貫通孔71の開口周縁部に溶接され、この仕
切り板64と一体化されている。これに対し、テールパイ
プ70の主部72は、消音器61の組み立て工程の最後に、外
筒62の後方から挿入され、上記端板63の貫通孔71と先端
口部73の後端部に圧入固定されるようになっている。
ここでテールパイプ70の主部72を最後に圧入する理由
について述べると、この種の消音器61にあっては、上記
テールパイプ70を取り付ける段階まで消音器61の組立が
完了した時点で、第2および第3の膨張室65b,65cの内
面に防錆用の塗装を施しており、この塗装作業に上記端
板63の貫通孔71を利用しているからである。
すなわち、上記外筒62内にテールパイプ70の主部72を
圧入する前の段階では、第2および第3の膨張室65b,65
cは、端板63の貫通孔71を介して外方に開放されてお
り、これら膨張室65b,65c内に上記貫通孔71を通じて防
錆用の塗料を圧力をかけて充填する。この塗料の充填作
業は、塗料が第1の膨張室65aに至る以前に停止され、
余分な塗料を上記貫通孔71から排出する。そして、最後
に、テールパイプ70の主部72を貫通孔71に圧入すること
で、消音器61の組み立てが完了するようになっている。
この場合、従来の消音器では、テールパイプの端部に
ラッパ状に拡開した部分を一体に形状していたので、仕
切り板や端板に開ける貫通孔の径は、テールパイプの端
部の径よりも大きくしなくてはならなかった。このた
め、テールパイプの外周面に貫通孔の内側に嵌合するス
ペーサを溶接し、このテールパイプをスペーサと共に貫
通孔内に通した後、スペーサを端板の貫通孔の開口部分
に溶接する必要があった。
このことから、消音器の後面に、溶接ビードが露出
し、外観的な面で問題が残るとともに、スペーサの分だ
け部品点数や組み立て工数が増え、コスト高となる不具
合があった。
しかるに、本実施例の消音器61によれば、テールパイ
プ70を、主部72と先端口部73とに分割し、この先端口部
73を仕切り板64に予め溶接したので、消音器61の後端に
開口する主部72を、端板63の貫通孔71と先端口部73に圧
入によって固定することができる。このため、消音器61
の後面に溶接ビードが露出することもなく、外観が向上
するとともに、格別なスペーサも不要となり、その分、
部品点数が少なくなってコストの低減に寄与する利点が
ある。
ところで、上述の如き構成のエアクリーナ18による
と、エンジン運転中、取り入れ口39から吸い込まれた空
気は、第1図中矢印で示すように、エアクリーナエレメ
ント25の連通孔29を介して空間部28に流れ込む。そし
て、この吸入空気は、濾過部材26を通過する際に浄化さ
れ、エアクリーナケース19の第1の室47に導かれる。
この場合、エアクリーナエレメント25の前面から側面
にかけての範囲は、エアクリーナケース19の前面に近接
するとともに、このエアクリーナエレメント25の後面
は、仕切り壁46の彎曲部51に近接しているので、エアク
リーナエレメント25の略全周がエアクリーナケース19と
仕切り壁46とによって囲まれることになる。
しかも、仕切り壁46は、エアクリーナケース19の内部
をエアクリーナエレメント25が収容された第1の室47
と、エンジン11の吸気管45が開口する第2の室48との二
室に仕切っているので、吸気負圧の動圧がエアクリーナ
エレメント25に直接作用し難くなる。
このことから、エンジン11の吸気負圧が第2の室48に
作用すると、この第2の室48と連通された第1の室47
は、第2の室48の静圧により負圧となり、エアクリーナ
エレメント25の周囲の隙間34,52を介してこのエアクリ
ーナエレメント25の略全周に亘って吸気負圧が均等に作
用する。
したがって、エアクリーナエレメント25の内側の空間
部28に導かれた吸入空気は、局部的に第1の室47に吸い
出されることなく、第2図に示すように、エアクリーナ
エレメント25の各部を一様に通過して第1の室47に吸い
出される。このため、従来に比べて吸入空気とエアクリ
ーナエレメント25との接触面積が増加し、吸気抵抗が少
なくなるとともに、エアクリーナエレメント25の局部的
な汚れも防止することができる。
また、第1の室47と第2の室48とを連通させる連通口
55には、吸気管45の上端開口部45aの下方において、こ
の上端開口部45aよりも後方に突出するダクト56が設け
られているので、このダクト56を通じて第2の室48に導
かれた吸入空気は、第1図中矢印で示すように、その流
れが上方に向けて蛇行した後、吸気管45に吸い込まれ
る。
すなわち、ダクト56がない場合には、連通口55を通過
した吸入空気は、吸気管45の上端開口部45aに向けて最
短距離を通って流れ、見掛け上、連通口55と吸気管45と
が短絡した状態となり、第2の室48内での吸入空気の流
れ経路長を長く確保することができなくなる。
しかるに、上記構成によれば、第2の室48に導かれた
吸入空気は、吸気管45の下端部付近から上方に向けて流
れ方向を反転しながら吸気管45の上端開口部45aに導か
れるので、第2の室48内での吸入空気の流れ経路長を充
分に確保することができる。このため、実質的に吸気管
45が長くなり、その分、吸入空気の慣性効率が向上し
て、特に低・中速域でのトルクを高めることができる。
さらに、上記仕切り壁46は、単なる平板状ではなく
て、円弧状に彎曲された彎曲部51を有しているので、こ
の彎曲部51に仕切り壁46の剛性を高めるリブとしての機
能を持たせることができる。このため、仕切り壁46に吸
気管45を介してエンジン11の吸気負圧が作用しても、仕
切り壁46が振動し難くなり、この仕切り壁46の振動に基
づく共鳴騒音の発生を防止することができる。
なお、上記実施例では、エンジンの吸気口に気化器を
接続したが、本発明はこれに限らず、気化器の代りに燃
料噴射装置を用いても良いし、エンジンも4サイクルエ
ンジンに限らず、2サイクルエンジンでも同様に実施で
きる。
[発明の効果] 以上詳述した本発明によれば、エアクリーナエレメン
トの略全周に亘って吸気負圧が均等に作用するので、エ
アクリーナエレメントの内側に導かれた吸入空気は、局
部的に第1の室に吸い出されることなく、エアクリーナ
エレメントの各部を一様に通過して第1の室に吸い出さ
れる。このため、従来に比べて吸入空気とエアクリーナ
エレメントとの接触面積が増加し、吸気抵抗が少なくな
るとともに、エアクリーナエレメントの局部的な汚れも
防止することができる。
また、彎曲部が仕切り壁の剛性を高めるリブとして機
能するので、仕切り壁にエンジンの吸気負圧が作用して
も、この仕切り壁が振動し難くなり、仕切り壁の振動に
基づく共鳴騒音の発生も防止できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
図面は、本発明の一実施例を示し、 第1図は、エアクリーナ回りの断面図、 第2図は、第1図中II−II線に沿う断面図、 第3図は、本発明に係るエアクリーナを装備した自動二
輪車の側面図、 第4図は、エンジンの排気系統の配置を示す平面図、 第5図は、エンジンの排気管に連なる消音器の断面図で
ある。 11……多気筒エンジン、13a〜13d……気筒、18……エア
クリーナ、19……エアクリーナケース、25……エアクリ
ーナエレメント、39……取り入れ口、45……吸気通路
(吸気管)、46……仕切り壁、47……第1の室、48……
第2の室、51……彎曲部、55……連通口。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の気筒を有する多気筒エンジンと、 このエンジンの上方に配置されたエアクリーナとを備
    え、 このエアクリーナは、平面形状が前方に進むに従い先細
    り状をなすとともに、その上面に吸入空気の取り入れ口
    が開口されたエアクリーナケースを有し、 このエアクリーナケースの前端部の内側に、このエアク
    リーナケースの前面から側面にかけての範囲に近接する
    円筒形のエアクリーナエレメントを収容し、 このエアクリーナエレメントの内部を上記取り入れ口に
    連通させるとともに、 上記エアクリーナケースの後部に、上記エンジンの各気
    筒から延びる吸気通路を接続した自動二輪車の吸気装置
    において、 上記エアクリーナケースの内側に、この内側空間を上記
    エアクリーナエレメントが収容される第1の室と、上記
    吸気通路が接続される第2の室との前後二室に仕切る仕
    切り壁を設け、 この仕切り壁に、上記エアクリーナエレメントの外周面
    に沿うように円弧状に彎曲されて、このエアクリーナエ
    レメントの後面に近接する彎曲部を設けるとともに、 この彎曲部を外れた位置に、上記第1の室と第2の室と
    を連通させる複数の連通口を設けたことを特徴とする自
    動二輪車の吸気装置。
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