JP2854962B2 - 情報再生装置 - Google Patents

情報再生装置

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JP2854962B2 JP32112090A JP32112090A JP2854962B2 JP 2854962 B2 JP2854962 B2 JP 2854962B2 JP 32112090 A JP32112090 A JP 32112090A JP 32112090 A JP32112090 A JP 32112090A JP 2854962 B2 JP2854962 B2 JP 2854962B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、光学的に記録された情報を再生する情報再
生装置に関し、特に磁界変調方式の情報再生に好適な情
報再生装置に関する。
[従来の技術] 情報記録媒体に照射する光スポットのサイズは、光の
波長と光ビームを絞込む対物レンズのNAによって決まっ
てしまう。そのため、従来の光変調方式ではスポットサ
イズを小さくして情報の高密度記録を行うにはおのずと
限界があった。これに対し、磁界と光ビームを用いて情
報の記録を行う磁界変調方式は、スポットサイズよりも
長さの短い記録ビットを記録することが可能である。
第8図はその磁界変調方式のディスク及びその周辺を
示した構成図である。同図において、107は光源として
用いられた半導体レーザであって、そのレーザ光束はコ
リメータレンズ106で平行化された後、ビーム整形プリ
ズム105で円光束に変換される。また、ビームスプリッ
タ104を透過し、対物レンズ103で絞込まれて光磁気ディ
スク102の記録層に微小光スポットとして集光される。
光磁気ディスク102の上面には、対物レンズ103と対向し
て磁気ヘッド101が配置されている。
一方、光磁気ディスク102から反射された光は、対物
レンズ103、ビームスプリッタ104を経由してビームスプ
リッタ108へ導かれる。ビームスプリッタ108は反射光を
2つに分離し、一方を1/2波長板109側の再生光学系へ、
他方を集光レンズ114側の制御光学系へ導く。再生光学
系では、1/2波長板109を通った光が集光レンズ110を介
してビームスプリッタ113へ導かれ、ここで更に2つに
分離される。そして、分離された光は光検出器111,112
でそれぞれ受光され、この受光出力から情報信号が得ら
れる。また、制御光学系では集光レンズ114を通った光
は、ビームスプリッタ115で2つに分離される。分離さ
れた一方の光は、光検出器116で受光され、他方ではナ
イフエッジ117を介して光検出器118で受光される。そし
て、光検出器116,118の受光信号によりサーボ信号が得
られる。
次に、情報の記録を行う場合は、半導体レーザ107か
ら一定強度のレーザ光束が照射され、光磁気ディスク10
2に熱バイアスが与えられる。これにより、記録層の温
度がキューリー点温度以上に昇温し、この状態で温度昇
温部位に磁気ヘッド101からバイアス磁気が印加され
る。バイアス磁界は第9図(a)に示すように、記録信
号に応じて変調されており、記録層の磁化の向きはバイ
アス磁界の向きと同じ方向に揃えられる。そして、記録
層の温度がキューリー点温度以下になる瞬間に磁化の向
きが保持され、第9図(b)に示すようなドメインが形
成される。この場合、通常光スポットはガウシアンの光
強度分布を持つため、加熱された媒体の温度分布は光量
分布を反映した滑らかな温度分布となり、キューリー点
温度の等温線の形状は矩形状ではない。そのため、記録
されるドメインは第9図(a)に示す如く、矢羽根状に
なる。
以上により、磁界変調方式においては、記録ドメイン
の大きさは光スポットの大きさに依存せず、走査速度と
磁気ヘッドの変調周波数で決まる。従って、光スポット
の大きさよりも小さなドメインを記録することが可能で
あり、記録密度をより上げることができる。
[発明が解決しようとしている課題] しかしながら、上記従来の磁界変調方式では、記録ド
メインが再生用光スポットよりも小さくなるので、再生
時に光学系の伝達関数が光スポットの大きさで決まる空
間周波数以上では急激に低下し、S/Nのよい信号を再生
することが困難であった。
本発明は、このような問題点を解消するためになされ
たもので、その目的は例えば磁界変調方式で記録された
微細な記録パターンであっても、S/Nよく再生できるよ
うにした情報再生装置を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明のこのような目的は、情報記録層と光照射側に
あって所定の波長の光を吸収して光吸収の分光特性が変
化する光透過制御層とを積層してなる光学的情報記録媒
体に、前記光透過制御層の光吸収波長と同じ波長の再生
補助用光束を隣接する2つの補助光スポットとして照射
する第1のスポット形成手段と、前記波長とは異なる主
再生用光束を一部が前記2つの補助光スポットにそれぞ
れ重なるように主光スポットとして照射する第2のスポ
ット形成手段とを有し、該主光スポットの前記補助光ス
ポットと重なる領域の光を前記光透過制御層により吸収
するようにしたことを特徴とする情報再生装置によって
達成される。
[実施例] 以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら
詳細に説明する。第1図は本発明に係る光ヘッド光学系
の一実施例を示す構成図である。
第1図において、1は光磁気ディスク2の上面に配設
された磁気ヘッドであり、記録信号に応じて変調された
バイアス磁界を発生する。光磁気ディスク2は、図示し
ないスピンドルモータによって回転駆動される。なお、
光磁気ディスク2の記録層の具体的構成については、詳
しく後述する。光磁気ディスク2の下面には光ヘッド光
学系が配設されている。
本実施例においては、光ヘッド光学系は第1の光源8
と第2光源32の2つの光源を備えている。第1の光源8
は再生補助用の紫外光を発光するもので、例えば半導体
レーザから非線光学結晶を用いて第2次高調波光を取出
した光源である。第1の光源8の光束は位相シフト素子
5、偏光ビームスプリッタ29及び4、対物レンズ3を通
って光磁気ディスク2へ照射される。第2の光源32は記
録及び再生用の光源であって、半導体レーザが用いられ
ている。そのレーザ光束はコリメータレンズ31、ビー整
形プリズム30、偏光ビームスプリッタ29及び4、対物レ
ンズ3を経由して光磁気ディスク2へ照射される。
20はビームスプリッタ4で反射された再生光束の波長
を選択する波長選択素子である。この波長選択素子20で
は、第2の光源32の光束のみ透過し、第1の光源の光束
はカットする。波長選択素子20を出射した光は、ビーム
スプリッタ9で再生光学系と制御光学系への2つの光束
に分割される。再生光学系、制御光学系は、第8図に示
した従来のものと構成は同じであり、再生光学系は1/2
波長板10、集光レンズ11、ビームスプリッタ12、光検出
器13,14により構成されている。また、制御光学系は集
光レンズ15、ビームスプリッタ16、ナイフエッジ17、光
検出器18,19により構成されている。
第2図は本実施例で用いる光磁気ディスク2の断面構
造を示した図である。図中2aは透明基板であり、この基
板側がレーザ光の入射側である。そして、透明基板2a上
にフォトクロミック層2b、ヒートモード記録層2c,保護
膜2dが順次形成されている。なお、本例においてはヒー
トモード層2cとして、光磁気記録層を用いている。
一般に、フォトクロミック層2bは特定の波長の光を吸
収して、光吸収の分光特性が変化するという特性を有す
る。第3図はその特性変化を示したもので、aは光照射
前、bはその光照射によって分光特性が変化した特性を
示している。従って、波長の異なる2つの光を照射する
ことによって、可逆的に光吸収の分光特性を変えること
ができる。このとき、状態の変化はフォトンの吸収によ
ってなされるため、概略電子遷移の緩和時間のオーダで
変化すると考えられ、極めて高速に状態を変えることが
可能である。このように分光特性を変えるために、具体
的には第1の波長の光を光磁気ディスク2へ照射する
と、フォトクロミック層2bは第2の波長の光の吸収で大
きくなって、光磁気記録層(ヒートモード記録層)2cへ
到達する光量が大きく低下し、逆に第2の波長の光を吸
収したときは、第2の波長の光はほとんど光磁気記録層
2cへ到達するように、第1、第2の波長及びフォトクロ
ミック層2bの材料が選択されている。
フォトクロミック層2bの材料としては、例えばフルギ
ド系、スピロピラン系、ビオローゲン系、ジヒドロピレ
ン系、チオインジゴ系、ビビリジン系アジリジンなどが
好適である。また、第1の波長としては紫外光(波長は
360nm程度)が用いられており、その光源は第1図に示
した第1の光源8である。更に、第2の波長としては可
視光(波長は600nm程度)が使用され、第2の光源32で
発光される。
次に、本実施例の動作を説明する。まず、記録動作で
ある。情報の記録は従来と全く同じで、磁気ヘッド1の
バイアス磁界の印加と、一定強度のレーザ光束の照射に
よって情報記録が行われる。記録用光源としては第2の
光源32が使用される。なお、記録時は第1の光源8の出
力パワーはゼロに設定されている。第2の光源32のレー
ザ光束は、コリメータレンズ31で平行化、ビーム整形プ
リズム30で円光束に変換された後、偏光ビームスプリッ
タ29,4、対物レンズ3を経由して光磁気ディスク2へ照
射される。これにより、光磁気ディスク2がキューリー
点温度以上に昇温され、この昇温部位に磁気ヘッド1か
ら記録信号に応じて変調されたバイアス磁界が印加され
る。以上により、記録層の磁化の向きがバイアス磁界の
方向に向き、矢羽根状のドメインが形成される。
次に、再生動作を説明する。再生時の光源としては第
1、第2の光源8,32が使用される。第1の光源8で発光
された紫外光は、位相シフト素子5、偏光ビームスプリ
ッタ29及び4、対物レンズ3を通って光磁気ディスク2
へ照射される。位相シフト素子5は、第4図に示すよう
にほぼ中央で左右の厚みが異なるように構成され、その
厚みの異なる左右の領域5a,5bで位相差を生じさせるよ
うに機能する。厚みの差lと波長λ、屈折率nとの関
係は、l=λ1/nであり、その結果位相差πが生じるよ
うになっている。
このようにして位相差を生ぜじめた結果、第5図に示
すように対物レンズ3の焦点面21には、トラック方向に
隣接した2つの第1の光スポット21a,21bが結像され
る。なお、第5図において、3は対物レンズであって、
位相シフト素子5の領域5a,5bに対応して2つの領域3a,
3bに分割して示している。このとき、領域3a,3bでは前
述のように位相差πが生じる。また、xはトラック方向
である。
一方、同時に第2の光源32が発光しており、その光束
は前記と同様に光磁気ディスク2へ照射される。この第
2の光源32による光スポットを第2の光スポット21cと
する。なお、再生時の第2の光源32の光強度は再生パワ
ーに設定されている。第6図(a)は以上のように形成
された第1の光源8の第1の光スポット21a,21bと第2
の光源32の第2の光スポット21cの強度分布を示した図
である。また、第6図(b)に第1の光スポット21a,21
bと第2の光スポット21cの形状を示す。第1の光スポッ
ト21a,21bは、y軸に対して左右対象な概略弓状形状で
あり、第2の光スポット21cは円形状である。
このように光磁気ディスク2に第1の光スポット21a,
21b及び第2の光スポット21cを形成すると、前述したよ
うにフォトクロミック層2bが第2の光スポット21a,21b
の光を吸収して、光吸収の分光特性が変化する。即ち、
第7図(a)に示すように第1の光スポット21a,21bと
第2の光スポット21が重なる領域21eでは、第2の光ス
ポット21cの光が大きく吸収されてしまう。その結果、
第7図(b)に示すように第2の光スポット21cから重
なる領域21eを除いた領域21fのみ光磁気記録層に到達す
ることになる。
光磁気ディスク2においては、以上のように照射され
た光を反射し、その反射光は対物レンズ3、ビームスプ
リッタ4を経由して波長選択素子20に導かれる。波長選
択素子20は第2の光源32の波長の光のみ透過するように
なっており、従って第7図(b)に示した細い線状の光
スポット21fのみが再生光学系、制御光学系へと導かれ
る。再生光学系では、従来の同様にビームスプリッタ9
で分割された一方の光が1/2波長板10、集光レンズ11を
介してビームプリッタ12へ導かれる。そして、ビームス
プリッタ12で光束は更に2つに分割され、この分割され
た光を検出する光検出器13,14の出力により再生信号が
得られる。また、ビームスプリッタ9で分割されたもう
一方の光は、集光レンズ15を通ってビームスプリッタ16
へ入射され、ここで更に2つの光束に分割される。分割
された一方の光はナイフエッジ17を介して光検出器18で
検出され、他方の光は光検出器19で検出される。そし
て、従来同様に光検出器18,19の出力によりサーボ信号
が生成される。
本実施例にあっては、第7図(b)に示したような細
い細状の光スポットを用いて記録ドメインを再生するた
め、光学系の伝達関数を高域に大幅に延ばすことができ
る。そのため、第9図(b)に示したような磁界変調方
式により記録されたドメイン、即ち微小な記録ドメイン
であっても、S/Nよく再生することができる。また、再
生した後、次の情報記録に備えるため、第2の光スポッ
トの光強度を上げて再度光磁気ディスクに照射すること
によって、フォトクロミック層を元の状態に戻しておけ
ばよい。
なお、以上の実施例では、2つの第1の光スポットを
形成するのに位相シフト素子を用いた例を示したが、こ
れに限ることなく例えば第1の光源としてアレイ状のも
のを用いることで隣接する2つの光スポットを形成して
もよい。
[発明の効果] 以上説明したように本発明によれば、再生用光束の一
部を除去してより小さな再生用光束を照射するようにし
たので、光学系の伝達関数を従来に比べ高域に大幅に延
ばすことができる。従って、光スポット以下の微細なパ
ターンであっても、S/Nが良好に記録情報を再生できる
という効果がある。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の一実施例を示す構成図、第2図は前記
実施例に用いられる光学的情報記録媒体の断面図、第3
図はその記録媒体のフォトクロミック層の光吸収特性を
示す図、第4図は位相シフト素子の斜視図、第5図は位
相シフト素子により2つの光スポットが媒体上に照射さ
れる様子を示す説明図、第6図は第1及び第2の光スポ
ットの光強度及び媒体上での形状と位置関係を示す図、
第7図は主再生スポットである第2の光スポットの第1
のスポットとの重なる領域がフォトクロミック層により
吸収される様子を示す説明図、第8図は従来の磁界変調
方式の光ヘッド光学系を示す構成図、第9図は磁界変調
方式における磁気ヘッドの磁界の向きと記録されるドメ
インを示す図である。 1:磁気ヘッド、2:光磁気ディスク 2b:フォトクロミック層、2c:ヒートモード層 3:対物レンズ、5:位相シフト素子 8:第1の光源、20:波長選択素子 21a,21b:第1のスポット 21c:第2のスポット 32:第2の光源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G11B 7/00 G11B 11/10

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】情報記録層と光照射側にあって所定の波長
    の光を吸収して光吸収の分光特性が変化する光透過制御
    層とを積層してなる光学的情報記録媒体に、前記光透過
    制御層の光吸収波長と同じ波長の再生補助用光束を隣接
    する2つの補助光スポットとして照射する第1のスポッ
    ト形成手段と、前記波長とは異なる主再生用光束を一部
    が前記2つの補助光スポットにそれぞれ重なるように主
    光スポットとして照射する第2のスポット形成手段とを
    有し、該主光スポットの前記補助光スポットと重なる領
    域の光を前記光透過制御層により吸収するようにしたこ
    とを特徴とする情報再生装置。
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