JP2854449B2 - 作業車の走行系変速操作装置 - Google Patents

作業車の走行系変速操作装置

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JP2854449B2
JP2854449B2 JP34910091A JP34910091A JP2854449B2 JP 2854449 B2 JP2854449 B2 JP 2854449B2 JP 34910091 A JP34910091 A JP 34910091A JP 34910091 A JP34910091 A JP 34910091A JP 2854449 B2 JP2854449 B2 JP 2854449B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はトラクタ等の作業車にお
いて、その走行用変速装置を油圧アクチュエータを介し
て変速操作するようにした作業車の走行系変速操作装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】トラクタ等の作業車において、その走行
用変速装置を油圧アクチュエータの駆動により変速操作
するものが従来知られており、例えば、特開平2−19
9365号公報には、伝動ケース内の主変速装置及び副
変速装置をシフトロッドを介して変速操作する各油圧シ
リンダを、伝動ケースの側面に設けた開口を覆う蓋体の
内面側に設けた例が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記公報に
記載の従来例においては、各油圧シリンダが伝動ケース
内に入り込んで設けてあると共に、各油圧シリンダと各
シフトロッドとの連結部が左右に分散して1箇所に集合
していないため、伝動ケースの側面に設ける開口がどう
しても大きくなり、伝動ケースの剛性を低下する虞れが
あった。
【0004】そこで本発明は、走行用変速装置を油圧ア
クチュエータの駆動により変速操作する作業車に適用し
て変速機ケースの剛性低下を回避できる作業車の走行系
変速操作装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的のため本発明
は、変速レバーに連動して切換操作される変速制御弁及
びこの変速制御弁の各切換位置に応じて伸縮制御される
一群の油圧アクチュエータが変速機ケースに外付けされ
たバルブケース内に配置され、上記各油圧アクチュエー
タが各シフトロッドを介して変速機ケース内に配置され
た走行用変速装置の各シフトレールに連結される作業車
の走行系変速操作装置において、上記バルブケースによ
り外面が覆われる変速機ケースの壁面の一部に、各シフ
トロッドを挿通するための比較的小さな開口を設けると
共に、この開口の壁面を挟んで外方側には、バルブケー
ス内に配置する一群の油圧アクチュエータの各ピストン
ロッド先端部を、また、壁面を挟んで内方側には各シフ
トレールの端部をそれぞれ集合させた状態で臨ませる一
方、当該各ピストンロッドの先端部と各シフトレールの
端部は、上記開口を挿通するシフトロッドの両端にそれ
ぞれ連結したことを手段としている。
【0006】
【作用】このような手段では、変速機ケースに設ける開
口が各シフトロッドを集合して挿通するだけの比較的小
さな開口で足りることから、その開口面積を従来より小
さくでき、変速機ケースの剛性低下を回避することがで
きる。
【0007】また、各油圧アクチュエータのシフトロッ
ドに対する連通部が一箇所に集合することから、各油圧
アクチュエータ及び変速制御弁を収容するバルブケース
を変速機ケースに組み付ける際の作業性を向上すること
ができる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例を添付の図面を参照
して具体的に説明する。図2は一実施例が適用される作
業車としてのトラクタの概略構成を示しており、このト
ラクタ1は、運転席シート2の側方に主変速レバー3、
副変速レバー4、シャトル変速レバー5をそれぞれ分離
配置して備えている。
【0009】ここで前記トラクタ1の駆動系を図1によ
り概略的に説明すると、エンジン6にメインクラッチ7
を介して接続する走行用変速装置8が、第2主変速機構
9、第1主変速機構10、走行用油圧クラッチ11、前
後進切換機構12、第1副変速機講13、第2副変速機
講14及びディファレンシャル装置15を介してトラク
タ1の後輪16に伝動構成されることで、駆動輪を回転
駆動する走行駆動系が構成されている。また、上記走行
用変速装置8が第1PTO変速機構17、第2PTO変
速機構18、伝動軸19、第3PTO変速機構20を介
してPTO軸21に伝動構成されることで、作業機等の
動力源となるPTO軸21を回転駆動するPTO軸駆動
系が構成されている。
【0010】前記第1主変速機構10は、ニュートラル
段から第1速段または第2速段への切換を行うもので、
油圧アクチュエータとしての第1油圧シリンダ22によ
り変速操作されるようになっている。また、第2主変速
機構9は、ニュートラル段から第3速段または第4速段
への切換を行うもので、油圧アクチュエータとしての第
2油圧シリンダ23により変速操作されるようになって
いる。またさらに第1副変速機講13は、前後進切換機
構12の出力回転をH段,L段の高低2段に切換えるも
ので、油圧アクチュエータとしての第3油圧シリンダ2
4により変速操作されるようになっている。そしてこれ
ら第1油圧シリンダ22、第2油圧シリンダ23及び第
3油圧シリンダ24は、前記主変速レバー3によって切
換操作される後述の変速制御弁の切換位置に応じて作動
制御されるようになっている。
【0011】また、前後進切換機構12は、走行用油圧
クラッチ11の出力回転をそのまま又は反転して第1副
変速機講13に伝達するもので、前記シャトル変速レバ
ー5に連動するシフトレール25を介して切換操作され
るようになっている。さらに第2副変速機講14は、第
1副変速機講13の出力回転をH段,L段の高低2段に
切換えるもので、前記副変速レバー4に連動するシフト
レール26を介して変速操作されるようになっている。
【0012】図3は前記走行用油圧クラッチ11の断続
制御、及び第1油圧シリンダ22ないし第3油圧シリン
ダ24の作動制御を行う走行系油圧制御装置の油圧回路
を示している。この油圧回路は、前記トラクタ1に装備
されるパワーステアリング装置用油圧制御装置27やク
イックターン装置用油圧制御装置28と共用したもの
で、これらの油圧制御装置27,28にもオイルポンプ
29からの圧油を供給する分流弁30と、この分流弁3
0を介して圧油がそれぞれ供給される変速制御弁31及
び油圧クラッチ制御弁32とを備えている。そして上記
油圧クラッチ制御弁32を介して走行用油圧クラッチ1
1が接続され、変速制御弁31を介して各第1油圧シリ
ンダ22、第2油圧シリンダ23、第3油圧シリンダ2
4がそれぞれ接続されている。
【0013】前記分流弁30は、オイルポンプ29に対
して並列に接続する2つの圧力制御弁30a,30b
と、その一方の圧力制御弁30aの下流側に接続する切
換弁30cとを備えたもので、この切換弁30cが油路
L1を介して前記変速制御弁31及び油圧クラッチ制御
弁32にそれぞれ接続し、油路L2を介してクイックタ
ーン装置用油圧制御装置28に接続している。また他方
の圧力制御弁30bが油路L3を介してパワーステアリ
ング装置用油圧制御装置27に接続している。
【0014】前記切換弁30cは、バネ復帰型の電磁切
換式のものであり、バネ復帰状態では油路L1をドレン
側へ連通させ、かつ油路L2と圧力制御弁30aとを遮
断すると共に、通電時には油路l1とドレン側との連通
を遮断し、かつ油路L1,L2を圧力制御弁30aを介
してオイルポンプ29に接続しするようになっている。
そしてこの切換弁30cの通電状態で油路L1の圧油が
油路L2側へ逆流するのを防止するため、分流弁30内
の油路L1には逆止弁30dが介設されている。
【0015】そして、前記切換弁30cの通電を制御す
るマイクロスイッチ33,34がそれぞれ前記シフトレ
ール25,26の移動を検出すべくこれに接触して設け
られ、シャトル変速レバー5の切換操作及び副変速レバ
ー4の変速操作の際には常閉の接点を有するマイクロス
イッチ33またはマイクロスイッチ34がオフして切換
弁30cをバネ復帰させることで油路L1をドレン側へ
連通するようになっている。
【0016】変速制御弁31はN(ニュートラル)及び
F1ないしF8の各切換位置が連続するロータリ切換式
のもので、前記主変速レバー3によって切換操作される
ようになっている。そしてこの変速制御弁31の各切換
位置に応じて第1油圧シリンダ22、第2油圧シリンダ
23及び第3油圧シリンダ24がそれぞれ伸縮制御され
る。例えばN位置では、第1油圧シリンダ22及び第2
油圧シリンダ23が共に中立の中間伸張位置に制御され
ることで、第1主変速機構10及び第2主変速機構9が
共にニュートラル段に変速操作される。また、N,F
1,F2,F3,F4の各切換位置では第3油圧シリン
ダ24が収縮して第1副変速機講13が低速のL段とな
り、F5,F6,F7,F8の各切換位置では第3油圧
シリンダ24が伸張して第1副変速機講13が高速のH
段となる。そしてF1,F2,F5,F6の切換位置で
は第2主変速機構9がニュートラル段であるのに対し、
第1油圧シリンダ22が伸縮制御され、第1主変速機構
10はF1,F5の切換位置で第1速段に、F2,F6
の切換位置で第2速段にそれぞれ変速操作される。ま
た、F3,F4,F7,F8の切換位置では第1主変速
機構10がニュートラル段であるのに対し、第2油圧シ
リンダ23が伸縮制御されることで第2主変速機構9は
F3,F7の切換位置で第3速段に、F4,F8の切換
位置で第4速段にそれぞれ変速操作される。
【0017】前記油圧クラッチ制御弁32は、変速制御
弁31に連動する位置決めプレート兼用の円盤状のカム
31aに追従して押動操作されるスプール32aを備え
た2位置切換弁であり、スプール32aの一端には前記
油路L1にオリフィス35を介して連通するパイロット
油路L4のパイロット圧がパイロットピストン32bを
介して作用し、上記カム31aに当接するスプール32
aの他端側にはバネ32cの付勢力が作用している。そ
してこのような油圧クラッチ制御弁32は、変速制御弁
31がN位置にあるとき及びF1ないしF8の各切換位
置への切換途中にあるときには、カム31aによりスプ
ール32aがパイロット圧に抗して押動操作されて走行
用油圧クラッチ11への油路L5をドレン側へ接続し、
変速制御弁31がF1ないしF8の各切換位置にあると
きには、パイロット圧により切換わって前記油路L1と
走行用油圧クラッチ11への油路L5とを接続するよう
になっている。そして走行用油圧クラッチ11は、油路
L5がドレン側に接続された状態ではトラクタ1の走行
駆動系を切断し、油路L5と油路L1とが接続された状
態では供給される圧油によって作動して走行駆動系を接
続するようになっている。
【0018】また、前記走行用油圧クラッチ11への油
路L5の途中には、昇圧制御弁36が接続されている。
この昇圧制御弁36は、走行用油圧クラッチ11へ供給
する圧油の圧力を漸次増大させるようにドレン制御する
もので、前記圧力制御弁30aにより設定される圧力よ
り低い圧力で油路L5の圧油をドレンするバネ復帰型内
部パイロット式の圧力制御弁36aと、油路L5にオリ
フィス36bを介して接続して上記圧力制御弁36aに
パイロット圧に対抗する圧力を供給するアキュムレータ
36cと、前記第3油圧シリンダ24に接続するアキュ
ムレータ36dとを備えている。
【0019】さらに、前記パイロット油路L4には、設
定されたパイロット圧の上昇を防止するためのパイロッ
ト圧リリーフ弁37が接続されている。また、パイロッ
ト油路L4には前記第1油圧シリンダ22、第2油圧シ
リンダ23及び第3油圧シリンダ24に対応したパイロ
ット圧ドレン制御弁38,39,40がそれぞれ接続さ
れている。
【0020】前記パイロット圧ドレン制御弁38,3
9,40は、スプールが押動操作されるバネ復帰型の2
位置切換弁であり、スプールの押動操作状態ではパイロ
ット油路L4をドレン側に接続してパイロット圧を消圧
し、バネ復帰状態ではパイロット油路L4のドレン状態
を阻止してパイロット圧を保持するようになっている。
そしてパイロット圧ドレン制御弁38は前記第1油圧シ
リンダ22に連動してその中立位置、伸張限及び収縮限
でのみバネ復帰し、その作動中はスプールが押動操作さ
れるように設置されている。同様にパイロット圧ドレン
制御弁39は前記第2油圧シリンダ23の中立位置、伸
張限及び収縮限でのみバネ復帰し、その作動中はスプー
ルが押動操作されるように設置されている。また、パイ
ロット圧ドレン制御弁40は前記第3油圧シリンダ24
に連動してその収縮限及び伸張限でのみバネ復帰し、そ
の作動中はスプールが押動操作されるように設置されて
いる。
【0021】ここで図1に示すように、前記第1主変速
機構10、第2主変速機構9、及び第1副変速機講13
をそれぞれ切換操作するシフトレール41,42,43
は、変速機ケース44の同一側に配置され、それらの端
部は変速機ケース44に設けた比較的小さな開口44a
の近傍に集合されている。そしてこの変速機ケース44
には、その開口44aを覆ってバルブケース45が外付
けされている。
【0022】前記バルブケース45は、図4及び図5に
示すように、変速制御弁31、油圧クラッチ制御弁3
2、パイロット圧ドレン制御弁38,39,40等と共
に第1ないし第3の油圧シリンダ22,23,24を集
中して組み込んだもので、ベース部材46を介してボル
ト47とピン48とで変速機ケース44に固定されてい
る。そしてバルブケース45内の第1ないし第3の油圧
シリンダ22,23,24は、各ピストンロッド22
a,23a,24aの先端部を変速機ケース44の開口
44a近傍に集合した状態で相互に並列配置され、各ピ
ストンロッド22a,23a,24aの先端部にはそれ
ぞれ連結部材49,50,51が固定されている。
【0023】ここで、図1に示すように、前記各ピスト
ンロッド22a,23a,24aの先端部には、変速機
ケース44の開口44aに挿通されたシフトロッド5
2,53,54の一端部がそれぞれ連結部材49,5
0,51を介して連結されている。そして、各シフトロ
ッド52,53,54の他端部がそれぞれ前記シフトレ
ール41,42,43の端部に連結され、こうして第1
主変速機構10、第2主変速機構9、及び第1副変速機
講13が第1油圧シリンダ22、第2油圧シリンダ2
3、及び第3油圧シリンダ24によりそれぞれ切換操作
されるようになっている。
【0024】次に、このように構成された一実施例によ
る作業車の走行系変速操作装置につき、その作用を説明
する。まず、副変速レバー4またはシャトル変速レバー
5が操作されていない状態ではマイクロスイッチ33,
34はオンであり、分流弁30の切換弁30cは油路L
1を逆止弁30dを介して圧力制御弁30aに連通する
よう切換わっている。このため変速制御弁31及び油圧
クラッチ制御弁32には圧力制御弁30aによって設定
された圧力の圧油が直接供給されている。また、パイロ
ット油路L4にはオリフィス35を介して圧油が供給さ
れている。
【0025】このような状態で、主変速レバー3がN位
置、即ち変速制御弁31がN位置に切換わっていると
き、第3油圧シリンダ24が収縮してピストンロッド2
4a、シフトロッド54、シフトレール43の経路で第
1副変速機講13が低速のL段に切換わっており、ま
た、第1油圧シリンダ22及び第2油圧シリンダ23が
共に中立の伸張位置に制御されてピストンロッド22
a,23a、シフトロッド52,53、シフトレール4
1,42の経路で第1主変速機構10及び第2主変速機
構9は共にニュートラル段となっている。そしてこのと
き、変速制御弁31のカム31aにより油圧クラッチ制
御弁32のスプール32aが押動されているため、油圧
クラッチ制御弁32は走行用油圧クラッチ11への油路
L5をドレン側へ接続した位置に切換わっており、走行
用油圧クラッチ11はトラクタ1の走行駆動系を切断し
ている。
【0026】次に、主変速レバー3によって変速制御弁
31をF1位置に切換えると、第1油圧シリンダ22が
伸張してピストンロッド22a、シフトロッド52、シ
フトレール41の経路で第1主変速機構10が第1速段
に変速操作される。その際、第1油圧シリンダ22が伸
張動作中であって第1速段への変速操作が未完了である
場合には、パイロット圧ドレン制御弁38はスプールが
押動操作されてパイロット油路L4をドレン側に接続し
ており、パイロット圧は消圧している。そこで、油圧ク
ラッチ制御弁32が不用意に切換わって走行用油圧クラ
ッチ11が接続されるという事態が未然に回避される。
そして第1油圧シリンダ22が伸張限に達して第1速段
への変速操作が完了すると、パイロット圧ドレン制御弁
38がバネ復帰してパイロット油路L4のドレン状態を
阻止するので、油圧クラッチ制御弁32はパイロット油
路L4のパイロット圧により切換わって油路L1と走行
用油圧クラッチ11への油路L5とを接続し、こうして
走行用油圧クラッチ11は圧油の供給を受けて走行駆動
系を自動的に接続する。なお、走行用油圧クラッチ11
に供給される圧油の圧力は昇圧制御弁36によって漸次
増大するように制御されるので、走行用油圧クラッチ1
1はショックの少ない状態で接続してエンストすること
なくエンジン6の動力を後輪16に伝達する。
【0027】引続き、主変速レバー3によって変速制御
弁31をF1位置からF2位置に切換えると、その初期
に油圧クラッチ制御弁32のスプール32aがカム31
aによりパイロット圧に抗して押動操作されることで、
油圧クラッチ制御弁32は走行用油圧クラッチ11への
油路L5をドレン側へ接続するよう切換わり、こうして
走行用油圧クラッチ11はトラクタ1の走行駆動系を自
動的に切断する。その際、パイロット圧リリーフ弁37
がパイロット油路L4のパイロット圧の上昇を防止して
いるので、パイロット圧に抗して押動操作されるスプー
ル32aの作動はスムーズであって応答性がよい。この
ため、油圧クラッチ制御弁32は応答性よく切換わって
走行用油圧クラッチ11が迅速に切断される。そこで、
第1油圧シリンダ22の収縮により第1主変速機構10
は円滑に第2速段に変速操作される。
【0028】また、第1油圧シリンダ22が収縮動作中
であって第2速段への変速操作が未完了である場合に
は、前述のようにパイロット圧ドレン制御弁38がパイ
ロット油路L4のパイロット圧を消圧しているので、油
圧クラッチ制御弁32が不用意に切換わって走行用油圧
クラッチ11が接続されるという事態が未然に回避され
る。そして第1油圧シリンダ22が収縮限に達して第2
速段への変速操作が完了すると、前述のようにパイロッ
ト圧ドレン制御弁38がパイロット油路L4のドレン状
態を阻止し、油圧クラッチ制御弁32がパイロット圧に
より切換わることで、走行用油圧クラッチ11が走行駆
動系を自動的に接続する。
【0029】なお、主変速レバー3によって変速制御弁
31がF2位置ないしF8位置に切換操作された場合に
も、前述と同様に油圧クラッチ制御弁32は変速操作の
初期には走行用油圧クラッチ11を切断すべく応答性よ
くスムーズに切換わり、変速操作中はその切換状態が確
実に維持され、変速操作が完了した時点で走行用油圧ク
ラッチ11を接続すべく切換えられる。
【0030】一方、シャトル変速レバー5を切換操作す
ると、シフトレール25が移動してマイクロスイッチ3
3がオフし、分流弁30の切換弁30cが非通電となっ
てバネ復帰により油路L1をドレン側へ連通する。そこ
で、変速制御弁31が任意の切換位置にあるときにも油
路L5の圧油がドレンされて走行用油圧クラッチ11は
自動的に切断されるのであり、前後進切換機構12はシ
フトレール25を介して前進段又は後進段に円滑に切換
操作される。そして、この切換操作が完了すると、マイ
クロスイッチ33がオンして切換弁30cが通電により
切換わり、油路L1が逆止弁30dを介して圧力制御弁
30a側に接続される。そこで、圧力制御弁30aから
の圧油が油路L1、油圧クラッチ制御弁32、油路L5
を介して走行用油圧クラッチ11に供給され、こうして
走行用油圧クラッチ11が自動的に接続される。なお、
副変速レバー4の切換操作の場合にも切換弁30cが同
様に切換操作されることにより、走行用油圧クラッチ1
1は自動的に断続制御される。
【0031】ここで第1ないし第3の油圧シリンダ2
2,23,24による変速操作装置の構造についてみる
と、ピストンロッド22a,23a,24aとシフトレ
ール41,42,43が変速機ケース44の壁面を挟ん
でその内外に配置され、また、ピストンロッド22a,
23a,24aの先端部及びシフトレール41,42,
43の端部が変速機ケース44の壁面の一部に形成した
開口44aの近傍に集合して臨んでいるため、両者をそ
れぞれ連結するシフトロッド52,53,54は集合し
て変速機ケース44の開口44aに挿通されている。従
って、変速機ケース44の開口44aは比較的に小さい
ものとなっており、変速機ケース44の剛性は充分確保
されるようになっている。
【0032】また、各第1ないし第3の油圧シリンダ2
2,23,24の各ピストンロッド22a,23a,2
4aの先端部が一箇所に集合することから、バルブケー
ス45を変速機ケース44に組み付ける際の作業性がよ
い。
【0033】
【発明の効果】以上説明したとおり本発明によれば、変
速機ケースの壁面に設ける開口が、各油圧アクチュエー
タのピストンロッドと走行用変速装置の各シフトレール
を連結するシフトロッドを挿通するための比較的小さな
1個の開口で足りることから、その開口面積を従来より
小さくでき、この開口を設けることに伴う変速機ケース
の剛性低下を回避することができる。
【0034】また、変速機ケースの壁面に設ける開口部
分の壁面を挟んでその内外に各油圧アクチュエータのピ
ストンロッド先端部と各シフトレールの端部が集合し、
特に各ピストンロッドのシフトロッドに対する連結部が
この開口部分の一箇所に集合することから、各油圧アク
チュエータ及び変速制御弁を収容するバルブケースを変
速機ケースに組み付ける際の作業性を向上することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による作業車の走行系変速操作装置の一
実施例が適用されるトラクタの駆動系の概略構成図であ
る。
【図2】一実施例が適用されるトラクタの概略構成図で
ある。
【図3】一実施例が適用されるトラクタの走行系油圧制
御装置の油圧回路図である。
【図4】一実施例におけるバルブケースの内部構造を示
す断面図である。
【図5】図4のV−V線断面図である。
【符号の説明】
1 トラクタ 3 主変速レバー 8 走行用変速装置 11 走行用油圧クラッチ 22 第1油圧シリンダ 22a ピストンロッド 23 第2油圧シリンダ 23a ピストンロッド 24 第3油圧シリンダ 24a ピストンロッド 31 変速制御弁 32 油圧クラッチ制御弁 38,39,40 パイロット圧ドレン制御弁 41,42,43 シフトレール 44 変速機ケース 44a 開口 45 バルブケース 46 ベース部材 47 ボルト 48 ピン 49,50,51 連結部材 52,53,54 シフトロッド
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16H 57/02 511 F16H 59/00 - 61/12 F16H 61/16 - 63/48

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変速レバーに連動して切換操作される変
    速制御弁及びこの変速制御弁の各切換位置に応じて伸縮
    制御される一群の油圧アクチュエータが変速機ケースに
    外付けされたバルブケース内に配置され、上記各油圧ア
    クチュエータが各シフトロッドを介して変速機ケース内
    に配置された走行用変速装置の各シフトレールに連結さ
    れる作業車の走行系変速操作装置において、上記バルブ
    ケースにより外面が覆われる変速機ケースの壁面の一部
    に、各シフトロッドを挿通するための比較的小さな開口
    を設けると共に、この開口部分の壁面を挟んで外方側に
    は、バルブケース内に配置する一群の油圧アクチュエー
    タの各ピストンロッド先端部を、また、壁面を挟んで内
    方側には各シフトレールの端部をそれぞれ集合させた状
    態で臨ませる一方、当該各ピストンロッドの先端部と各
    シフトレールの端部は、上記開口を挿通するシフトロッ
    ドの両端にそれぞれ連結したことを特徴とする作業車の
    走行系変速操作装置。
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