JP2919120B2 - トラクタの変速装置 - Google Patents

トラクタの変速装置

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JP2919120B2
JP2919120B2 JP18525691A JP18525691A JP2919120B2 JP 2919120 B2 JP2919120 B2 JP 2919120B2 JP 18525691 A JP18525691 A JP 18525691A JP 18525691 A JP18525691 A JP 18525691A JP 2919120 B2 JP2919120 B2 JP 2919120B2
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康秀 山崎
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トラクタの走行駆動系
に油圧クラッチと共に介設された変速装置に関し、詳し
くは、変速操作時のノークラッチ操作を達成するよう変
速操作用の各種レバーの操作に連動して油圧クラッチを
断続するようにしたトラクタの変速装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にトラクタは、車輪を回転駆動する
ための走行駆動系と、作業機等の動力源となるPTO軸
を回転駆動するためのPTO駆動系とを備え、これらは
メインクラッチを介してエンジンに接続するよう構成さ
れている。そして上記走行駆動系には、主変速機構、副
変速機構、前後進切換機構などを有する変速装置が油圧
クラッチと共に設けられ、油圧クラッチを遮断すること
で変速操作できるようになっている。
【0003】ここで、上記油圧クラッチを変速装置の変
速レバーに連繋して断続することにより、変速操作時の
いわゆるノークラッチ操作を図ることが従来から提案さ
れている。また、実公昭62−25930号公報には、
使用頻度の少ない超減速用変速部を変速装置に設ける場
合、超減速用変速部は機械操作式に構成し、その操作に
連繋する切換弁によって上記油圧クラッチを自動的に断
続するようにして装置構成の簡略化、コスト低減を図る
ことが示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記公報記
載の技術は、変速装置に設けた超減速用変速部のみ機械
操作式に構成して操作用のアクチュエータ(油圧アクチ
ュエータ)を不用にしているが、前後進の切換操作に関
しては前後進切換用バルブを介して前後進切換用アクチ
ュエータを駆動する構造となっている。このため、使用
するアクチュエータの数が多く、装置構成が充分コンパ
クトであるといい難い。
【0005】また、前後進の切換操作が主変速操作及び
副変速操作と同様に油圧操作式に構成されているため、
これに使用されるバルブやアクチュエータの配置の関係
で前後進切換操作用のレバーには配置の自由度があまり
期待できない。
【0006】そこで本発明は、変速操作時のいわゆるノ
ークラッチ操作を達成できると共に、装置構成がコンパ
クトであり、かつ主変速レバーに対するシャトル変速レ
バー及び副変速レバーの配置の自由度が得られるトラク
タの変速装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的のため本発明
は、トラクタの走行駆動系に油圧クラッチと共に介設さ
れた変速装置であって、第1,第2の主変速機構及び第
1の副変速機構に対応した主変速レバーと、前後進切換
機構をシフトレールを介して切換操作するシャトル変速
レバーと、第2の副変速機構をシフトレールを介して変
速操作する副変速レバーとを備えた変速装置において、
上記主変速レバーによって切換操作される変速制御弁
と、この変速制御弁に連動して少なくともその切換動作
中は上記油圧クラッチの油路を接続状態から遮断状態に
切換える主切換弁と、上記変速制御弁の切換位置に応じ
て上記第1,第2の主変速機構及び第1の副変速機構を
それぞれ変速操作するよう作動する各油圧アクチュエー
タと、上記シャトル変速レバーまたは副変速レバーのシ
フトレールに連動してその切換動作中は上記油圧クラッ
チの油路を接続状態から遮断状態に切換える副切換弁と
を有する油圧制御装置を設けたことを手段としている。
【0008】さらに具体的には、上記油圧制御装置の主
切換弁は、パイロットラインのパイロット圧に対しドレ
ンラインのドレン圧とバネ圧とが対向し、パイロット圧
が消圧したバネ復帰状態では油圧クラッチの油路を遮断
し、ドレン圧が消圧したパイロット圧による切換状態で
は油圧クラッチの油路を接続するパイロット切換弁と
し、このパイロット切換弁のパイロット圧を上記変速制
御弁に連動して少なくともその切換動作中は消圧させる
パイロット圧制御弁と、上記各油圧アクチュエータに連
動してその作動完了状態でのみ上記パイロット切換弁の
ドレン圧を消圧させる各ドレン圧制御弁とを設けたこと
を手段としている。
【0009】
【作用】このような手段では、主変速レバーを操作する
と変速制御弁が切換操作される。そしてこの変速制御弁
の切換動作中、主切換弁が油圧クラッチの油路を遮断状
態に切換えることで油圧クラッチが遮断される。そこで
第1,第2の主変速機構及び第1の副変速機構は、上記
変速制御弁の切換位置に応じて作動する各油圧アクチュ
エータによってそれぞれ変速操作される。
【0010】また、シャトル変速レバーあるいは副変速
レバーを操作すると、それぞれ対応したシフトレールが
切換動作する。そしてこのシフトレールの切換動作中、
副切換弁が油圧クラッチの油路を遮断状態に切換えるこ
とで油圧クラッチが遮断される。そこで前後進切換機構
はシャトル変速レバーの操作によりシフトレールを介し
て切換操作され、また、第2の副変速機構は副変速レバ
ーの操作によりシフトレールを介して変速操作される。
【0011】このように連続的な変速が必要とされ、ま
た使用頻度が多い第1,第2の主変速機構及び第1の副
変速機構の変速操作は、1本の主変速レバーの操作によ
り油圧クラッチを自動的に遮断した状態で行われ、ま
た、前後進切換機構の切換操作及び第2の副変速機構の
変速操作は、それぞれシャトル変速レバーあるいは副変
速レバーの操作により油圧クラッチを自動的に遮断した
状態で行われるのであって、いわゆる変速操作時のノー
クラッチ操作が達成される。
【0012】ここで、油圧アクチュエータは、使用頻度
が多い第1,第2の主変速機構及び第1の副変速機構の
変速操作にのみ使用し、前後進切換機構の切換操作及び
第2の副変速機構の変速操作には使用しない構成とした
ので、装置構成がコンパクトで安価となる。
【0013】また、シャトル変速レバー及び副変速レバ
ーは、それぞれシフトレールを介して操作する手動操作
式としたので、油圧操作式の主変速レバーとは別配置に
構成でき、配置に自由度が得られる。
【0014】ここで、主切換弁がパイロットラインのパ
イロット圧に対しドレンラインのドレン圧とバネ圧とが
対抗する構成のパイロット切換弁である場合、パイロッ
ト圧に対抗するドレン圧は低圧とすることができ、この
ドレン圧を保持する各ドレン圧制御弁のリークを減少し
てドレン圧制御の性能を充分確保することができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の一実施例を添付の図面を参照
して具体的に説明する。図2は一実施例が適用されるト
ラクタの概略構成を示しており、このトラクタ1は、運
転席シート2の側方に主変速レバー3、副変速レバー
4、シャトル変速レバー5をそれぞれ分離配置して備え
ている。
【0016】ここで前記トラクタ1の駆動系を図3によ
り概略的に説明すると、エンジン6にメインクラッチ7
を介して接続する変速装置8が、第2主変速機構9、第
1主変速機構10、油圧クラッチ11、前後進切換機構
12、第1副変速機講13、第2副変速機講14及びデ
ィファレンシャル装置15を介してトラクタ1の後輪1
6に伝動構成されることで、駆動輪を回転駆動する走行
駆動系が構成されている。また、上記変速装置8が第1
PTO変速機構17、第2PTO変速機構18、伝動軸
19、第3PTO変速機構20を介してPTO軸21に
伝動構成されることで、作業機等の動力源となるPTO
軸21を回転駆動するPTO軸駆動系が構成されてい
る。
【0017】前記第1主変速機構10は、ニュートラル
段から第1速段または第2速段への切換を行うもので、
油圧アクチュエータとしての第1油圧シリンダ22によ
り変速操作されるようになっている。また第2主変速機
構9は、ニュートラル段から第3速段または第4速段へ
の切換を行うもので、油圧アクチュエータとしての第2
油圧シリンダ23により変速操作されるようになってい
る。また、さらに第1副変速機講13は、前後進切換機
構12の出力回転をH段,L段の高低2段に切換えるも
ので、油圧アクチュエータとしての第3油圧シリンダ2
4により変速操作されるようになっている。そしてこれ
ら第1油圧シリンダ22、第2油圧シリンダ23及び第
3油圧シリンダ24は、前記主変速レバー3によって切
換操作される後述の変速制御弁の切換位置に応じて作動
制御されるようになっている。
【0018】また、前後進切換機構12は、油圧クラッ
チ11の出力回転をそのまま又は反転して第1副変速機
講13に伝達するもので、前記シャトル変速レバー5に
連動するシフトレール25を介して切換操作されるよう
になっている。さらに第2副変速機講14は、第1副変
速機講13の出力回転をH段,L段の高低2段に切換え
るもので、前記副変速レバー4に連動するシフトレール
26を介して変速操作されるようになっている。
【0019】図1は前記油圧クラッチ11の断続制御、
及び第1油圧シリンダ22ないし第3油圧シリンダ24
の作動制御を行う油圧制御装置の油圧回路を示してい
る。この油圧回路は、前記トラクタ1に装備されるパワ
ーステアリング装置やクイックターン装置の油圧制御装
置27,28と共用したもので、これらの油圧制御装置
27,28にもオイルポンプ29からの圧油を供給する
分流弁30と、この分流弁30を介して圧油が直接供給
される変速制御弁31、主切換弁32及びパイロット圧
制御弁33を備えている。そして上記主切換弁32を介
して油圧クラッチ11が接続され、変速制御弁31を介
して各第1油圧シリンダ22、第2油圧シリンダ23、
第3油圧シリンダ24がそれぞれ接続されている。
【0020】前記分流弁30は、油圧制御装置28及び
変速制御弁31,主切換弁32などに連通する油路34
をオイルポンプ29側またはドレン側へ切換えて連通さ
せる副切換弁30aを圧力制御弁30bの下流側に備え
ている。この副切換弁30aは、バネ復帰型の電磁切換
式のものであり、バネ復帰状態では上記油路34をドレ
ン側へ連通し、通電時には油路34をオイルポンプ29
側へ連通させるようになっている。そしてこの副切換弁
30aの通電を制御するマイクロスイッチ35,36が
それぞれ前記シフトレール25,26の移動を検出すべ
くこれに接触して設けられ、シャトル変速レバー5の切
換操作及び副変速レバー4の変速操作の際には常閉の接
点を有するマイクロスイッチ35またはマイクロスイッ
チ36がオフして副切換弁30aをバネ復帰させること
で油路34をドレン側へ連通するようになっている。
【0021】変速制御弁31はN(ニュートラル)及び
F1ないしF8の各切換位置が連続するロータリ切換式
のもので、前記主変速レバー3によって切換操作される
ようになっている。そしてこの変速制御弁31の各切換
位置に応じて第1油圧シリンダ22、第2油圧シリンダ
23及び第3油圧シリンダ24がそれぞれ伸縮制御され
る。例えばN位置では、第1油圧シリンダ22及び第2
油圧シリンダ23が共に中間の伸張位置に制御されるこ
とで、第1主変速機構10及び第2主変速機構9が共に
ニュートラル段に変速操作される。また、N,F1,F
2,F3,F4の各切換位置では第3油圧シリンダ24
が伸張して第1副変速機講13が低速のL段となり、F
5,F6,F7,F8の各切換位置では第3油圧シリン
ダ24が収縮して第1副変速機講13が高速のH段とな
る。そしてF1,F2,F5,F6の切換位置では第2
主変速機構9がニュートラル段であるのに対し、第1油
圧シリンダ22が伸縮制御され、第1主変速機構10は
F1,F5の切換位置で第1速段に、F2,F6の切換
位置で第2速段にそれぞれ変速操作される。また、F
3,F4,F7,F8の切換位置では第1主変速機構1
0がニュートラル段であるのに対し、第2油圧シリンダ
23が伸縮制御されることで第2主変速機構9はF3,
F7の切換位置で第3速段に、F4,F8の切換位置で
第4速段にそれぞれ変速操作される。
【0022】前記変速制御弁31は各切換位置に応じて
移動するカム31aを備えており、このカム31aには
前記パイロット圧制御弁33が接触している。このパイ
ロット圧制御弁33は油路34の圧油のドレン及びその
停止を制御するバネ復帰型の2位置切換弁であり、変速
制御弁31がN及びF1ないしF8の各切換位置にある
ときはカム31aによりバネ圧に抗して切換操作される
ことで油路34の圧油をドレンし、変速制御弁31が切
換操作される際にはバネ復帰して油路34のドレンを停
止するようになっている。
【0023】主切換弁32は、油路34に連通するパイ
ロットライン37のパイロット圧に対しドレンライン3
8のドレン圧とバネ圧とが対抗するバネ復帰型の2位置
パイロット切換弁であり、この主切換弁32を介して前
記油路34と油圧クラッチ11側の油路45とが連通さ
れている。そしてこの主切換弁32は、パイロットライ
ン37のパイロット圧が消圧したバネ復帰状態では油路
34と油路45とを遮断して油圧クラッチ11を遮断状
態とし、ドレンライン38のドレン圧が消圧してパイロ
ットライン37のパイロット圧により切換わった状態で
は油路34と油路45とを連通して油圧クラッチ11を
接続状態にするようになっている。
【0024】ここで、主切換弁32のドレンライン38
は、ボールの自重により閉じ低圧の吸引力で開く逆止弁
39を介してオイルパンなどに連通し、主切換弁32が
バネ復帰する際にドレンライン38にオイルを吸い上げ
てドレン圧を確保できるようになっている。また、ドレ
ンライン38から分岐したドレン通路40にはドレン圧
制御弁41,42,43が介設されている。これらドレ
ン圧制御弁41,42,43は、ドレン通路40の遮
断、連通を切換えるバネ復帰型の2位置切換弁であり、
ドレン通路40の遮断はバネ付勢されたボールが通路を
閉じることで行われるようになっている。そしてドレン
圧制御弁41は、前記第2油圧シリンダ23の伸張限及
び収縮限でのみバネ復帰してドレン通路40を連通する
ように、第2油圧シリンダ23のピストンロッドなど切
換操作されるよう設置されている。なお、ドレン圧制御
弁42,43も同様に設置されてそれぞれ第1油圧シリ
ンダ22,第3油圧シリンダ24の伸張限及び収縮限で
のみバネ復帰してドレン通路40を連通するようになっ
ている。
【0025】また、前記主切換弁32には、昇圧制御弁
44が接続されている。この昇圧制御弁44は油圧クラ
ッチ11へ供給する圧油の圧力が漸次増大するようにド
レン制御するもので、前記圧力制御弁30bにより設定
される圧力より低い圧力で油路34の圧油をドレンする
バネ復帰型内部パイロット式の圧力制御弁44aと、こ
の圧力制御弁44aのパイロット圧に対抗する圧力を供
給するアキュムレータ44bと、このアキュムレータ4
4bに油路34の圧力を供給するオリフィス切換弁44
cとを備えている。このオリフィス切換弁44cはバネ
復帰型のパイロット切換弁であり、そのパイロットライ
ン44dは前記変速制御弁31と第3油圧シリンダ24
とを接続する油路に接続されている。そしてこのオリフ
ィス切換弁44cは、バネ復帰状態では小径のオリフィ
スを介してアキュムレータ44bに圧油を供給し、第3
油圧シリンダ24が収縮して第1副変速機講13がH段
に変速される際には第3油圧シリンダ24に供給される
作動圧をパイロット圧として切換え動作し、大径のオリ
フィスを介してアキュムレータ44bに圧油を供給する
ようになっている。
【0026】次に、このように構成された一実施例のト
ラクタの変速装置8について、その作用を説明する。ま
ず、副変速レバー4またはシャトル変速レバー5が操作
されていない状態ではマイクロスイッチ35,36はオ
ンであり、副切換弁30aは油路34をオイルポンプ2
9側へ連通するよう切換わっている。このため変速制御
弁31、主切換弁32及びパイロット圧制御弁33には
圧力制御弁30bによって設定された圧力の圧油が直接
供給されている。このような状態で、主変速レバー3が
N位置、即ち変速制御弁31がN位置に切換わっている
とき、第1油圧シリンダ22及び第2油圧シリンダ23
が共に中間の伸張位置に制御されることで、第1主変速
機構10及び第2主変速機構9は共にニュートラル段と
なっている。そしてこのとき、パイロット圧制御弁33
が油路34の圧油をドレンすることでパイロットライン
37のパイロット圧は消圧する。このため主切換弁32
は油路45を遮断し、油圧クラッチ11は遮断状態とさ
れている。
【0027】次に、主変速レバー3によって変速制御弁
31をF1位置に切換えると、パイロット圧制御弁33
は油路34のドレンを停止するのでパイロットライン3
7に油路34の圧油が供給されてパイロット圧が生じる
のであるが、その切換の初期には第1油圧シリンダ22
が未だ収縮限に達しないことから、ドレン圧制御弁42
はドレンライン38を閉じたままである。このため主切
換弁32は依然として油路45を遮断した状態を保ち、
油圧クラッチ11は遮断状態である。そこで、変速制御
弁31のF1位置に応じ第1油圧シリンダ22が収縮し
て第1主変速機構10は第1速段に変速操作され、第3
油圧シリンダ24が伸張して第1副変速機講13が低速
のL段に変速操作される。そしてこの変速操作が完了す
ると、ドレン圧制御弁42,43がドレンライン38を
開くことから、ドレン圧が消圧して主切換弁32がパイ
ロット圧により切換わり、油路34と油路45が連通し
て油圧クラッチ11が接続される。
【0028】このような油圧クラッチ11の接続に際
し、昇圧制御弁44のオリフィス切換弁44cがパイロ
ットライン44dにより供給されたパイロット圧により
小径のオリフィスを選択するように切換わっていること
から、油圧クラッチ11に供給される圧油の圧力は比較
的に時間を掛けた遅い速度て漸次増大する。そこで油圧
クラッチ11はショックの少ない状態で接続してエンス
トすることなくエンジン6の動力を後輪16に伝達する
ようになる。
【0029】また、主変速レバー3によって変速制御弁
31がF2位置ないしF8位置に切換操作された場合に
も、主切換弁32は前述と同様に切換動作して油圧クラ
ッチ11を自動的に断続する。この場合、変速制御弁3
1の切換動作に連動してパイロット圧制御弁33が油路
34の圧油をドレンし、パイロットライン37のパイロ
ット圧が消圧すると、主切換弁32はバネ復帰しつつ低
圧で開く逆止弁39を介してオイルをドレンライン38
内に吸入する。従って、主切換弁32はパイロット圧制
御弁33が油路34のドレンを停止した以後、ドレン圧
制御弁41,42がドレンライン38を開くまでの間ド
レン圧を確保して油路45を確実に遮断することができ
る。また、このようなドレン圧を確保するための専用の
逆止弁39を設けたことから、前記ドレン圧制御弁4
1,42,43はドレン通路40の遮断構造をバネ付勢
されたボールによる逆止弁構造とすることができ、ドレ
ンライン38を低圧にして確実にリークを防止すること
ができる。
【0030】ここで、変速制御弁31がF5位置ないし
F8位置に切換えられた場合、即ち、第1副変速機講1
3が高速のH段に変速された状態のトラクタ1の速度が
比較的に速い場合には、第3油圧シリンダ24が作動油
の供給により収縮状態に制御され、その作動油圧力がパ
イロット圧としてオリフィス切換弁44cに作用する。
このため、オリフィス切換弁44cは大径のオリフィス
を選択するように切換わり、主切換弁32を介して油圧
クラッチ11に供給される圧油の圧力は、若干速い速度
で漸次増大するようになる。従って、油圧クラッチ11
は速やかに自動的に接続してエンジン6の動力を後輪1
6に伝達するようになる。
【0031】一方、シャトル変速レバー5を切換操作す
ると、シフトレール25が移動することでマイクロスイ
ッチ35がオフして副切換弁30aが非通電となる。こ
のため、副切換弁30aはバネ復帰して油路34をドレ
ン側へ連通するようになり、パイロットライン37のパ
イロット圧が消圧することで主切換弁32は油圧クラッ
チ11を遮断するよう切換わる。そこで油圧クラッチ1
1は速やかに遮断され、シフトレール25によって前後
進切換機構12は前進段又は後進段に切換操作される。
そしてこの切換操作が完了すると、マイクロスイッチ3
5がオンして副切換弁30aが通電し、油路34が圧力
制御弁30bを介してオイルポンプ29側に切換わる。
そこで、パイロットライン37にパイロット圧が発生し
て主切換弁32が油圧クラッチ11を接続するよう切換
わり、こうして油圧クラッチ11がオリフィス切換弁4
4cの切換位置に応じた所定の速度で接続される。
【0032】また、副変速レバー4を切換操作すると、
シフトレール26が移動することでマイクロスイッチ3
6がオフして副切換弁30aが非通電となる。このため
シャトル変速レバー5の操作時と同様に、油圧クラッチ
11は速やかに遮断され、シフトレール26によって第
2副変速機講14は高速のH段又は低速のL段に切換操
作される。そしてこの切換操作が完了すると、マイクロ
スイッチ36がオンして副切換弁30aが通電すること
により、主切換弁32が油圧クラッチ11を接続するよ
う切換わり、こうして油圧クラッチ11がオリフィス切
換弁44cの切換位置に応じた所定の速度で接続され
る。
【0033】このようにこの実施例においては、連続的
な変速操作が必要とされ、また使用頻度が多い第1主変
速機構10、第2主変速機構9及び第1副変速機講13
の変速操作が、1本の主変速レバー3の操作により油圧
クラッチ11を自動的に断続制御して行われる。また、
前後進切換機構12の切換操作及び第2副変速機講14
の変速操作は、それぞれシャトル変速レバー5あるいは
副変速レバー4の操作により油圧クラッチ11を自動的
に断続制御して行われるのであり、いわゆるノークラッ
チ操作が達成される。
【0034】ここで、第1油圧シリンダ22,23,2
4は、使用頻度が多い第1主変速機構10、第2主変速
機構9及び第1副変速機講13の変速操作にのみ使用
し、前後進切換機構12の切換操作及び第2副変速機講
14の変速操作には使用しない構成であるから、装置構
成は安価でコンパクトである。
【0035】また、シャトル変速レバー5及び副変速レ
バー4は、それぞれシフトレール25,26介して操作
する手動操作式であるから、油圧操作式の主変速レバー
3とは別配置に構成でき、配置に自由度が得られる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したとおり本発明によれば、主
変速レバーを操作すると変速制御弁が切換操作され、そ
の切換動作中、主切換弁が油圧クラッチの油路を遮断状
態に切換えることで油圧クラッチが遮断される。そこで
第1,第2の主変速機構及び第1の副変速機構は、上記
変速制御弁の切換位置に応じて作動する各油圧アクチュ
エータによってそれぞれ変速操作される。
【0037】また、シャトル変速レバーあるいは副変速
レバーを操作すると、それぞれ対応したシフトレールが
切換動作し、この切換動作中、副切換弁が油圧クラッチ
の油路を遮断状態に切換えることで油圧クラッチが遮断
される。そこで前後進切換機構はシャトル変速レバーの
操作によりシフトレールを介して切換操作され、また、
第2の副変速機構は副変速レバーの操作によりシフトレ
ールを介して変速操作される。
【0038】このように連続的な変速が必要とされ、ま
た使用頻度が多い第1,第2の主変速機構及び第1の副
変速機構の変速操作は、1本の主変速レバーの操作によ
り油圧クラッチを自動的に遮断した状態で行われ、ま
た、前後進切換機構の切換操作及び第2の副変速機構の
変速操作は、それぞれシャトル変速レバーあるいは副変
速レバーの操作により油圧クラッチを自動的に遮断した
状態で行われるのであって、いわゆるノークラッチ操作
を達成することができる。
【0039】ここで、油圧アクチュエータは、使用頻度
が多い第1,第2の主変速機構及び第1の副変速機構の
変速操作にのみ使用し、前後進切換機構の切換操作及び
第2の副変速機構の変速操作には使用しない構成とした
ので、装置構成を安価でコンパクトなものにすることが
できる。
【0040】また、シャトル変速レバー及び副変速レバ
ーは、それぞれシフトレールを介して操作する手動操作
式としたので、油圧操作式の主変速レバーとは別配置に
構成でき、配置に自由度が得られる。
【0041】ここで、主切換弁がパイロットラインのパ
イロット圧に対しドレンラインのドレン圧とバネ圧とが
対抗する構成のパイロット切換弁である場合、パイロッ
ト圧に対抗するドレン圧は低圧とすることができ、この
ドレン圧を保持する各ドレン圧制御弁のリークを減少し
てドレン圧制御の性能を充分確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における油圧制御装置を示す
油圧回路図である。
【図2】一実施例が適用されるトラクタの概略構成図で
ある。
【図3】一実施例が適用されるトラクタの駆動系の概略
構成図である。
【符号の説明】
1 トラクタ 3 主変速レバー 4 副変速レバー 5 シャトル変速レバー 8 変速装置 9 第2主変速機構 10 第1主変速機構 11 油圧クラッチ 12 前後進切換機構 13 第1副変速機講 14 第2副変速機講 22 第1油圧シリンダ 23 第2油圧シリンダ 24 第3油圧シリンダ 25 シフトレール 26 シフトレール 30 分流弁、 30a 副切換弁 31 変速制御弁 32 主切換弁 33 パイロット圧制御弁 34 油路 37 パイロットライン 38 ドレンライン 45 油路

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トラクタの走行駆動系に油圧クラッチと
    共に介設された変速装置であって、第1,第2の主変速
    機構及び第1の副変速機構に対応した主変速レバーと、
    前後進切換機構をシフトレールを介して切換操作するシ
    ャトル変速レバーと、第2の副変速機構をシフトレール
    を介して変速操作する副変速レバーとを備えた変速装置
    において、上記主変速レバーによって切換操作される変
    速制御弁と、この変速制御弁に連動して少なくともその
    切換動作中は上記油圧クラッチの油路を接続状態から遮
    断状態に切換える主切換弁と、上記変速制御弁の切換位
    置に応じて上記第1,第2の主変速機構及び第1の副変
    速機構をそれぞれ変速操作するよう作動する各油圧アク
    チュエータと、上記シャトル変速レバーまたは副変速レ
    バーのシフトレールに連動してその切換動作中は上記油
    圧クラッチの油路を接続状態から遮断状態に切換える副
    切換弁とを有する油圧制御装置を設けたことを特徴とす
    るトラクタの変速装置。
  2. 【請求項2】 上記油圧制御装置の主切換弁は、パイロ
    ットラインのパイロット圧に対しドレンラインのドレン
    圧とバネ圧とが対抗し、パイロット圧が消圧したバネ復
    帰状態では油圧クラッチの油路を遮断し、ドレン圧が消
    圧したパイロット圧による切換状態では油圧クラッチの
    油路を接続するパイロット切換弁とし、このパイロット
    切換弁のパイロット圧を上記変速制御弁に連動して少な
    くともその切換動作中は消圧させるパイロット圧制御弁
    と、上記各油圧アクチュエータに連動してその作動完了
    状態でのみ上記パイロット切換弁のドレン圧を消圧させ
    る各ドレン圧制御弁とを設けたことを特徴とする請求項
    1記載のトラクタの変速装置。
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