JP2854029B2 - 自動車用アウタミラーアセンブリの消曇装置付きミラー本体 - Google Patents

自動車用アウタミラーアセンブリの消曇装置付きミラー本体

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JP2854029B2
JP2854029B2 JP1203027A JP20302789A JP2854029B2 JP 2854029 B2 JP2854029 B2 JP 2854029B2 JP 1203027 A JP1203027 A JP 1203027A JP 20302789 A JP20302789 A JP 20302789A JP 2854029 B2 JP2854029 B2 JP 2854029B2
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守彦 小笠原
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、自動車用アウタミラーアセンブリの消曇装
置付きミラー本体に係り、特に、ミラー本体の表面に
霜、雨滴、及び、露等が付着してミラー本体の表面が曇
ったときに、ミラー本体の裏面に設けた電熱体によりミ
ラー本体を加熱して水分を蒸発させて、ミラー本体の表
面の曇りをなくすようにした自動車用アウタミラーアセ
ンブリの消曇装置付きミラー本体に関する。
【従来の技術】
この種の従来のミラー本体の消曇装置としては、たと
えば次のようなものがある。 すなわち、ミラー本体の裏面に貼付される電熱体とし
てアルミニウム薄膜を用い、この薄膜に通電することに
より発熱させて、ミラー本体の温度を上昇させるように
しているものがある。この場合には、アルミニウム薄膜
に通電したときにミラー本体が高温になり過ぎるのを防
ぐために、サーモスタットを設けてこの薄膜に対する通
電・非通電の制御を行うようにしている。このサーモス
タットは、ミラー本体の電熱体による加熱によって温度
上昇の早い部分すなわちミラー本体の中央部の温度を検
出できるように、ミラー本体の裏面の中央上部に配置さ
れている(本体はミラー本体の裏面の中央部に配置した
いのであるが、ミラー本体の裏面の中央部はミラーバイ
ザ内の支持体に枢着されるので、中央部に配置すること
は不可能である)。これにより、アルミニウム薄膜に対
して最初に通電されてから所定時間後に、ミラー本体の
温度はミラー本体の裏面の除霜・除露を行う所定温度
(たとえば大略55℃)に保持されるようになっている。 また、電熱体としてPTCサーミスタ厚膜抵抗体を用
い、この抵抗体に対して通電することにより発熱させる
ようにしているものもある。この場合には、抵抗体が自
己温度制御機能を有しているため、この抵抗体に対して
最初に通電されてから所定時間後に、ミラー本体の温度
は所定温度に保持されるようになっている。
【発明が解決しようとする課題】
ところで、一般に、ミラー本体の表面が曇ったときに
は、できるだけ早く(たとえば1分程度)この表面の少
なくとも中央部の曇りを取り除きその部分の視界を得た
いという要望がある(通常温度上昇の早い中央部から消
曇が開始される)。 ところが、従来の如く、ミラー本体の最高上昇温度が
大略55℃程度に制御されている場合は、早く消曇するこ
とは不可能である。大略1分程度で少なくともミラー本
体の中央部を消曇するためにはミラー本体の最高上昇温
度は大略70℃程度にする必要がある。しかしながら、も
し、サーモスタットやPTCサーミスタ抵抗体によってミ
ラー本体の最高温度を大略70℃程度に制御すれば、その
温度が長時間持続することになり、これは温度が高すぎ
て好ましくないという問題がある。 本発明は上述のごとき問題点に鑑み、これらを有効に
解決すべく創案されたものである。従って、その目的
は、ミラー本体が曇ったときに、ミラー本体の少なくと
も中央部の曇りを即座に取り除くことができ、しかも、
ミラー本体の高温状態が長時間持続することのない自動
車用アウタミラーアセンブリの消曇装置付きミラー本体
を提供することにある。
【課題を解決するための手段・作用・効果】
本発明に係る自動車用アウタミラーアセンブリの消曇
装置付きミラー本体は、従来技術の問題点を解決し、そ
の目的を達成するために以下のように構成されている。 即ち、横長状ミラー本体の裏面の大略全体に膜状電熱
体を被覆する。それと共に、ミラー本体の裏面の左右い
ずれか一方の周縁部に、電熱体に対する通電・非通電を
制御してミラー本体の温度を所定温度に保持するための
サーモスタットを設けている。 本発明に係る自動車用アウタミラーアセンブリの消曇
装置付きミラー本体によれば、サーモスタットをミラー
本体の裏面の中央部から遠くかつ中央部の熱が伝達され
にくい周縁部に設けているので、サーモスタットによっ
て電熱体に対する通電が中断されるときには、ミラー本
体の少なくとも中央部の温度は上記周縁部の温度より充
分高い温度まで達している。なぜならば、ミラー本体の
昇温は中央部側程早く周縁部側に行く程遅いからであ
る。従って、サーモスタットで検知される周縁部の最高
温度をたとえば大略55℃程度に設定し、ミラー本体の表
面の少なくとも中央部を一時的に70℃程度に昇温させる
ことができ、それ故、中央部において即座に曇りを取り
除くことができる。 また、電熱体に対して最初に通電されてから所定時間
後には、ミラー本体全体の温度が大略サーモスタットの
制御最高温度(たとえば55℃)に保持される状態にな
る。従って、初め一時的に70℃程度の高温に中央部が昇
温することがあっても、この高温状態が長時間持続する
ということはない。 また、上記構成において、電熱体はPTCサーミスタ抵
抗体であるのが好ましく、この場合、この抵抗体の制御
最高温度をサーモスタットの制御最高温度(たとえば大
略55℃)により高く(たとえば大略70℃)設定する。こ
のように構成すれば、サーモスタットによりPTCサーミ
スタ抵抗体に対する通電が中断されるまでの間におい
て、ミラー本体の中央部の昇温最高温度を確実に制御す
ることができる。
【実施例】
以下に、本発明の実施例について第1〜第3図を参照
して説明する。 第1図は本発明の一実施例に係る自動車用アウタミラ
ーアセンブリの消曇装置付きミラー本体1の背面図であ
る。本実施例に係るミラー本体1は横長状に形成され、
その裏面(背面)の大略全体には、第2図に示すように
膜状ヒータ2とフィルム3とが順に貼付されており、ミ
ラー本体1の表面が霜、雨滴、及び、露等により曇った
ときには、このヒータ2に発熱させて曇りを取り除くよ
うになっている。 ヒータ2は、膜状電熱体としてのPTCサーミスタ抵抗
体9と大略櫛状の一対の電極7,8とからなり、一対の電
極7,8は、抵抗体9の第1図中で右端の周縁部1aを除い
てその左側の大略全長にわたる部分に埋め込まれてい
る。これらの一対の電極7,8は、それぞれ、第1図中で
左右方向沿いの幹部7a,8aと、第1図中で上下方向沿い
の多数の枝部7b,…,7b,8b,…,8bとからなっている。こ
れらの一対の電極7,8はそれぞれの各枝部7b,8bが互い違
いに並列するように配置されている。 また、ミラー本体1の裏面の上記周縁部1aの上端部に
は、ヒータ2及びフィルム3を介して電源接続用の雄型
コネクタ5が取り付けられ、この雄型コネクタ5は第1
図中で二点鎖線で示した電源接続用雌型コネクタ6に連
結され、この雌型コネクタ6が電源に接続される。 また、ミラー本体1の裏面の雄型コネクタ6の下方に
は、ヒータ2及びフィルム3を介して、抵抗体9に対す
る通電・非通電を制御してミラー本体1の温度を所定温
度に保持するためのサーモスタット4が取り付けられ
る。 また、一対の電極のうち第1図中で上方側の一方の電
極7は雄型コネクタ5の一方の接続端子に接続され、他
方の電極8はサーモスタット4の一方の接続端子に接続
されている。また、雄型コネクタ5の他方の接続端子は
サーモスタット4の他方の接続端子に接続されている。
従って、本実施例においては、電源と一対の電極7,8と
抵抗体9とサーモスタット4とを接続するヒータ回路が
形成されていることになる。 尚、抵抗体9の制御最高温度C1はサーモスタット4の
制御最高温度C2より高く設定されている。 本実施例に係るミラー本体1によれば、ミラー本体1
の表面が曇ったときに、抵抗体9に対して通電を開始す
ると、ミラー本体1の表面の曇りが次のように取り除か
れる。 すなわち、まず、ミラー本体1の中央部において第3
図に示すように即座に温度が急激に上昇していき、その
後、ミラー本体1の中央部より離れるにつれてそれより
次第に遅れて温度が上昇していく。尚、第3図において
は、抵抗体9に最初に通電する前のミラー本体1の中央
部の温度を原点に取っている。 そして、抵抗体9に対して最初に通電を開始してから
所定時間M1(たとえば大略1分)だけ経過すると、ミラ
ー本体1の裏面の上記周縁部1aの温度がサーモスタット
4の制御最高温度C2(たとえば55℃)に達して、サーモ
スタット4によって抵抗体9に対する通電が中断され
る。このとき、ミラー本体1の少なくとも中央部の温度
は抵抗体9の制御最高温度C1まで達しており、この温度
をたとえば大略70℃以上に設定すれば、ミラー本体1の
表面の少なくとも中央部において即座に曇りを取り除く
ことができる。抵抗体9の制御最高温度C1は、抵抗体9
の組成を適当に決めることにより容易にかつ所望に設定
することができる。また、このとき、ミラー本体1の少
なくとも中央部の温度は抵抗体9の制御最高温度C1より
高くなることはない。 その後、サーモスタット4によって抵抗体9に対して
通電・非通電制御が繰り返し行なわれることにより、ミ
ラー本体1全体の温度が均等になっていくと共に、ミラ
ー本体1の中央部より離れた部分においても曇りが取り
除かれていく。 そして、第3図から分かるように、抵抗体9に対して
最初に通電されてから所定時間M2(たとえば大略5分)
後に、ミラー本体1全体の温度がサーモスタット4の制
御最高温度C2を中心に温度制御幅ΔC内で微少変動しつ
つ大略該温度C2に保持される状態になる。従って、サー
モスタット4の制御最高温度C2をたとえば大略55℃に設
定すれば、ミラー本体1全体の好ましくない高温状態が
長時間持続することはなく、しかも、所定時間M2後もミ
ラー本体1の表面が曇ることはない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に係る自動車用アウタミラー
アセンブリの消曇装置付きミラー本体の背面図、第2図
は第1図中のII−II線要部断面図、第3図は上記消曇装
置付きミラー本体によってPTCヒータに対して最初に通
電されてから後のミラー本体の中央部における温度の時
間変化を示すグラフである。 1…ミラー本体、1a…周縁部、2…膜状ヒータ、3…フ
ィルム、4…サーモスタット、5…電源持続用雄型コネ
クタ、6…電源持続用雌型コネクタ、7,8…電極、7a,8a
…幹部、7b,8b…枝部、9…電熱体(PTCサーミスタ抵抗
体)、M1,M2…PTCサーミスタ抵抗体に対して最初に通
電されてからの所定時間、C1…PTCサーミスタ抵抗体の
制御最高温度、C2…サーモスタットの制御最高温度。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭59−40146(JP,U) 実開 昭56−361(JP,U) 実開 昭63−4752(JP,U) 実開 昭60−32146(JP,U) 実開 昭55−32240(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60S 1/60 B60R 1/06

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】横長状ミラー本体(1)の裏面の大略全体
    に膜状電熱体(9)を被覆すると共に、上記ミラー本体
    (1)の裏面の左右いずれか一方の周縁部(1a)に、上
    記電熱体(9)に対する通電・非通電を制御して上記ミ
    ラー本体(1)の温度を所定温度に保持するためのサー
    モスタット(4)を設けてなり、 上記電熱体はPCTサーミスタ抵抗体(9)で構成され、
    該抵抗体(9)の制御最高温度(C1)が上記サーモスタ
    ット(4)の制御最高温度(C2)より高いことを特徴と
    する自動車用アウターミラーアセンブリの消曇装置付き
    ミラー本体。
JP1203027A 1989-08-03 1989-08-03 自動車用アウタミラーアセンブリの消曇装置付きミラー本体 Expired - Fee Related JP2854029B2 (ja)

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JPS5940146U (ja) * 1982-09-09 1984-03-14 市光工業株式会社 ヒ−タ付ミラ−

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