JP2853300B2 - 内燃機関の気筒判別用信号発生装置 - Google Patents

内燃機関の気筒判別用信号発生装置

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JP2853300B2
JP2853300B2 JP2223284A JP22328490A JP2853300B2 JP 2853300 B2 JP2853300 B2 JP 2853300B2 JP 2223284 A JP2223284 A JP 2223284A JP 22328490 A JP22328490 A JP 22328490A JP 2853300 B2 JP2853300 B2 JP 2853300B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、多気筒内燃機関に取付けた信号発生装置か
ら各気筒に対して予め設定された回転方向の基準位置を
示す基準信号を発生させて、該基準信号を用いて各気筒
毎に所定の制御動作を行わせる場合に、信号発生装置か
ら得られる一連の基準信号がいずれの気筒に対応するも
のであるかを判別する気筒判別方法を実施する際に用い
るのに好適な内燃機関の気筒判別用信号発生装置に関す
るものである。
[従来の技術] 多気筒内燃機関において、マイクロコンピュータを用
いて各気筒毎に各種の制御動作を行わせる場合には、各
気筒に対して予め設定された回転方向の基準位置(クラ
ンク軸等、機関の回転軸の回転角で表す。)を検出し
て、検出された基準位置または該基準位置に対して特定
の関係を有する位置から所定の動作を行わせる位置の計
測を行っている。
基準位置は、例えば機関の各気筒の上死点若しくは下
死点、または上死点若しくは下死点から所定の角度離れ
た特定の位置に設定される。そして一般には、機関の回
転速度、スロットル開度、機関の温度等の種々の制御条
件に応じて、機関の各回転速度において所定の動作を行
わせるべき位置を、その時の回転速度で各基準位置また
は各基準位置に対して特定の関係を有する位置から各気
筒に対して所定の動作を行わせるべき位置まで機関が回
転するのに要する時間の形で演算し、各基準位置または
該基準位置に対して特定の関係を有する位置が検出され
る毎に演算された時間をタイマにより計測して、該タイ
マが時間の計測を完了した時点で各気筒に対して所定の
動作を行わせる。
例えば内燃機関の点火位置を制御する場合には、各気
筒の点火位置を、その時の回転速度で各気筒の基準位置
または該基準位置に対して特定の関係を有する位置から
点火位置まで機関が回転するのに要する時間の形で演算
して各気筒の基準位置または該基準位置に対して特定の
関係を有する位置が検出されたときに点火時期計測用タ
イマをスタートさせ、該タイマが演算された時間の計測
を完了したときに点火装置に点火信号を与えて各気筒の
点火動作を行わせる。
また各気筒の所定のストローク(例えば吸気ストロー
ク)で所定の時間の間インジェクタのバルブを開いて内
燃機関に燃料を供給する制御を行わせる場合には、イン
ジェクタによる燃料の噴射を開始する位置を、その時の
回転速度で各気筒の基準位置または該基準位置に対して
特定の関係を有する位置から噴射を開始する位置まで機
関が回転するのに要する時間の形で演算して、各気筒の
基準位置または該基準位置に対して特定の関係を有する
位置が検出されたときにタイマをスタートさせ、該タイ
マが計測動作を完了したときにインジェクタに駆動電流
を与えて燃料の噴射を開始させる。
上記のように、多気筒内燃機関において、機関の各気
筒毎に各種の制御動作を行わせる場合には、各気筒に対
して設定された基準位置または該基準位置に対して特定
の関係を有する位置から所定の動作を行わせる位置の計
測を行うため、機関に取付けた信号発生装置から各気筒
の基準位置を示す一連の(気筒数に等しい数の)基準信
号を発生させる必要がある。また信号発生装置から順次
発生する基準信号がいずれの気筒の基準信号であるか、
即ち各基準信号の発生位置がいずれの気筒の基準位置で
あるのかを判別する必要がある。
本発明の気筒判別方法は、信号発生装置から発生する
一連の基準信号のそれぞれがいずれの気筒に対応する基
準信号であるのか、または与えられた基準信号の発生位
置がいずれの気筒の基準位置であるのかを判別する方法
である。
多気筒内燃機関の各種の制御を行う場合に、気筒を判
別し得る形で基準信号を得る方法として以下に示す3つ
の方法が知られている。以下機関が3気筒であるとして
従来の方法を説明する。
その1つは第17図に示したように、信号発生装置1の
ロータ2に1個のリラクタ2aを設けておいて、該ロータ
に3つの信号発電子G1ないしG3を対向させ、信号発電子
G1ないしG3からそれぞれ第18図に示すように3つの気筒
に対応する基準信号P1ないしP3を得る方法である。この
場合、ロータと3つの信号発電子との位置関係を適当に
設定しておけば、3つの信号発電子G1ないしG3がそれぞ
れ信号P1ないしP3を発生する位置θ1ないしθ3を機関
の第1ないし第3の気筒に対してそれぞれ設定された基
準位置に一致させることができる。第18図の横軸のθは
機関の回転角(クランク角)を示している。図示の例で
は、第1ないし第3の気筒の基準位置θ1ないしθ3を
それぞれ機関の第1の気筒ないし第3の気筒の上死点と
している。
尚第18図において、各信号の発生位置は厳密には各信
号の大きさが所定のスレショールドレベル(信号の波形
を整形する回路を構成する素子の動作開始レベル、また
は信号により直接駆動される素子の動作開始レベル)に
達する位置であるが、便宜上各信号のピーク位置を信号
の発生位置としている。以下に示す他の波形図において
も同様である。
2番目の方法は特公昭60−56270号に示されたもの
で、この方法では第19図に示すように、信号発生装置1
に設けた2つのロータ2Aと2Bにそれぞれ1個のリラクタ
2aと多数の歯2bとを設けておき、リラクタ2aに信号発電
子G1を、また歯2bに信号発電子G2をそれぞれ対向させ
る。そして第20図に示したように信号発電子G1から第1
の気筒の上死点の位置θ1で基準位置P1を発生させ、機
関が微小角度回転する毎に信号発電子G2から回転角検出
パルスPθを発生させている。この例では、第1の気筒
の上死点θ1で基準信号P1が発生したときに回転角検出
パルスPθの計数を開始し、このパルスの計数により機
関の回転角を検出して第2の気筒及び第3の気筒の上死
点の位置を求めている。
3番目の方法は、特公昭62−20384号に示されたもの
で、この方法では第21図に示すように信号発生装置1の
ロータ2に3個のリラクタ2aないし2cを120度間隔で設
けて、1つのリラクタ2aの周方向長さを他のリラクタの
周方向長さよりも長くし、これらのリラクタに信号発電
子G1を対向させている。ロータ2の回転に伴って信号発
電子G1から第22図(A)に示すようなパルス信号を発生
させる。このパルス信号は、長いリラクタ2aの前端部が
信号発電子G1の磁極に対向する際に発生する正極性の信
号Paと、該リラクタ2aが信号発電子G1の磁極部との対向
を終了する際に生じる負極性の信号Qaと、リラクタ2bが
信号発電子G1の磁極部との対向を開始する際及び終了す
る際にそれぞれ発生する正極性信号Pb及び負極性信号Qb
と、リラクタ2cが信号発電子G1の磁極部との対向を開始
する際及び終了する際にそれぞれ発生する正極性信号Pc
及び負極性信号Qcとからなっている。
第22図(A)の信号は同図(B)に示すような矩形波
信号に変換される。この矩形波信号は、正極性信号Paの
発生位置θ1で立ち上がり、負極性信号Qaの発生位置で
立ち下がる信号Vaと、正極性信号Pbの発生位置で立ち上
がり、負極性信号Qbの発生位置で立ち下がる信号Vbと、
正極性信号Pcの発生位置で立ち上がり、負極性信号Qcの
発生位置で立ち下がる信号Vcとからなっている。
この方法では、矩形波信号Vaの幅が他の矩形波信号Vb
及びVcの幅よりも広いことを利用し、各矩形波信号の幅
(時間)を計測して幅が広い矩形波信号Vaが検出された
位置θ1を第1の気筒の基準位置とする。
[発明が解決しようとする課題] 第17図及び第18図に示したように、気筒数分の信号発
電子G1,G2,…を用いる方法では、2以上の信号発電子を
必要とするため、信号発生装置の構造が複雑になって装
置が大形化するという問題があった。
また第19図及び第20図に示した方法でも、2個の信号
発電子を必要とする上に、回転角を検出するために多数
の歯2bを有するロータとリラクタを有するロータとの2
個のロータを設ける必要があるため、信号発生装置の構
造が複雑になるという問題があった。
更に第21図及び第22図に示した方法では、第22図
(B)の矩形波信号の幅(時間)の大小を判別する必要
があるが、機関の急加減速時には矩形波信号の幅の差を
正確に判別することが困難になるため、気筒の判別を明
確に行うことができなくなるという問題があった。
そこで、特開昭62−32257号に見られるように、前端
縁及び後端縁がそれぞれ急峻に切り立った形状を有する
気筒数分の扇形リラクタと、特定の1つの気筒に対応す
る扇形リラクタの後端側に隣接する位置に形成された傾
斜部とを備えたロータと、該ロータの各リラクタの前端
縁及び後端縁と傾斜部の後端縁とをそれぞれ検出してパ
ルス信号を発生する信号発電子とを備えた信号発生装置
を用いて、信号発電子がロータの傾斜部の後端縁を検出
したときに発生するパルス信号を気筒判別パルスとして
用いる方法が提案された。
このような方法によれば、矩形波信号の信号幅の大小
を判別することなく、気筒の判別を行なうことができ
る。
しかしながら、このように、ロータに設けた傾斜部に
より気筒判別パルスを発生させるようにした場合には、
機関の高速回転時にロータの傾斜部の傾斜面により信号
発電子内で生じる磁束の変化によってノイズ信号が発生
するおそれがあるため、信号発電子から得られるパルス
信号を認識するための回路のしきい値を高くしておく必
要がある。
しかしながら、パルス信号を認識するための回路のし
きい値を高く設定すると、機関の回転速度が低く、リラ
クタの前端縁及び後端縁と傾斜部の後端縁とでそれぞれ
発生するパルス信号の波高値が低いときに、パルス信号
の認識を行なうことができなくなるため、機関の低速時
に信号発生装置から必要な情報を得ることができなくな
るという問題が生じる。
なお機関の高速回転時に傾斜部の傾斜面でノイズ信号
が発生しないようにするために、該傾斜部の傾斜面を十
分に長くして、その傾斜角度を小さくすることが考えら
れるが、このように構成した場合には、特定の気筒の基
準位置を示すパルス信号と、傾斜部の後端縁で発生する
気筒判別パルスとの間の位相差が大きくなるため、基準
位置を示すパルス信号が発生した直後に気筒判別パルス
を発生させることができなくなり、気筒判別のための信
号処理が難しくなるという問題が生じる。
また上記のように機関の各気筒に対応するリラクタの
外に傾斜部を設けると、該傾斜部を設けるために相当の
スペースを確保する必要があるため、ロータの外周に設
けることができるリラクタの数が制限され、気筒数が多
い内燃機関に適用する信号発生装置を構成することでき
なくなるという問題が生じる。
本発明の目的は、1個のロータと、1個の信号発電子
を備えた簡単な構造で、ノイズ信号の発生を伴うことな
く、基準位置を示すパルス信号と気筒判別パルスとを発
生させることができるようにした内燃機関の気筒判別用
信号発生装置を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明は、多気筒内燃機関の各気筒に対して設定され
た基準位置で各気筒用の同極性の基準信号を発生させる
とともに、特定の気筒の基準位置に対して所定の位相関
係を有する位置で基準信号と異なる極性の特定の気筒用
の気筒判別パルスを設定数だけ発生させて、設定された
数の気筒判別パルスが計数されたときに、その気筒判別
パルスに対して所定の位相関係を有する基準信号を特定
の気筒用の基準信号であると判定する気筒判別方法を実
施するために用いる内燃機関の気筒判別用信号発生装置
に係わるものである。
本明細書において、「同極性の基準信号」としたの
は、信号発電子から発生する正負の極性の信号の内、一
方の極性の信号を基準信号とするとの趣旨である。また
「基準信号と異なる極性の気筒判別パルス」としたの
は、信号発電子から発生する正負の極性の信号のうち、
他方の極性の信号を気筒判別パルスとするとの趣旨であ
る。
他の気筒の基準位置に対して所定の位相関係を有する
位置でも基準信号と異なる極性のパルスを発生させる場
合には、該パルスの数を前記設定数と異ならせておく。
尚本明細書において、特定の気筒の基準位置に対して
「所定の位相関係を有する位置」とは、特定の気筒の基
準位置に対して「所定角度位相が進んだ位置」または
「所定角度位相が遅れた位置」の意味である。
同様に、他の気筒の基準位置に対して「所定の位相関
係を有する位置」とは、他の気筒の基準位置に対して
「所定角度位相が進んだ位置」または「所定角度位相が
遅れた位置」の意味である。
尚特定の気筒の基準位置に対して所定の位相関係を有
する位置を、特定の気筒の基準位置に対して位相が進ん
だ位置とする場合には、他の気筒の基準位置に対して所
定の位相関係を有する位置も、該他の気筒の基準位置に
対して位相が進んだ位置とし、特定の気筒の基準位置に
対して所定の位相関係を有する位置を、特定の気筒の基
準位置に対して位相が遅れた位置とする場合には、他の
気筒の基準位置に対して所定の位相関係を有する位置
も、該他の気筒の基準位置に対して位相が遅れた位置と
するのはもちろんである。
尚各基準位置に対して所定の位相関係を有する位置
は、必ずしも各基準信号の発生位置とその次に発生する
基準信号の発生位置との間または各基準信号の発生位置
とその1つ前に発生する基準信号の発生位置との間にあ
る必要はなく、各基準信号よりも1つ以上前または後に
発生する基準信号の発生位置の前または後に設定された
位置であってもよい。
一般にn気筒の内燃機関の場合、1回転当りn個の基
準信号が発生する。この場合、特定の気筒の基準位置に
対して所定の位相関係を有する位置は、特定の気筒用の
基準信号よりも前に発生するm(mは1以上、n−1以
下の整数)番目の基準信号の発生位置よりも位相が進ん
だ位置または遅れた位置としてもよく、また特定の気筒
用の基準信号よりも後に発生するm番目の基準信号の発
生位置よりも位相が進んだ位置または遅れた位置として
もよい。
例えば、3気筒の場合に特定の気筒を第1気筒とし、
第1気筒ないし第3気筒に対してそれぞれ設定した基準
位置で基準信号を発生させる場合、特定の気筒を判別す
るための設定数の気筒判別パルスは、第1気筒用の基準
信号の発生位置と第3気筒用の基準信号の発生位置との
間で発生させてもよく、第3気筒用の基準信号の発生位
置と第2気筒用の基準信号の発生位置との間で発生させ
てもよい。同様に、設定数の気筒判別パルスを第1気筒
用の基準信号の発生位置と第2気筒用の基準信号の発生
位置との間で発生させてもよく、第2気筒用の基準信号
の発生位置と第3気筒用の基準信号の発生位置との間で
発生させてもよい。
但し、各基準信号と次に発生する基準信号との間で
は、いずれか1つの気筒用の気筒判別パルスのみを発生
させるものとし、2以上の気筒用の気筒判別パルスは発
生させないものとする。
特定の気筒以外の他の気筒の基準位置に対して所定の
位相関係を有する位置でそれぞれ発生させる気筒判別パ
ルスの数は、特定の気筒の基準位置に対して所定の位相
関係を有する位置で発生させる気筒判別パルスの数(設
定数)と異なっていればよい。この場合、特定の気筒以
外の他の気筒の基準位置に対して所定の位相関係を有す
る位置でそれぞれ発生させる気筒判別パルスの数は全て
等しくてもよく、互いに異なっていてもよい。
上記の方法では、特定の気筒の基準位置に対して所定
の位相関係を有する位置で気筒判別パルスを設定数だけ
発生させて、この設定数を検出することにより特定の気
筒に対応する基準信号を判別するようにしたが、各気筒
毎に気筒判別パルスの数を異ならせておいて、気筒判別
パルスの数から直ちに各基準信号に対応する気筒を判別
するようにしてもよい。
この場合には、多気筒内燃機関の各気筒に対して設定
された回転方向の基準位置で各気筒用の同極性の基準信
号を発生させるとともに、複数の気筒のそれぞれの基準
位置に対して所定の位相関係を有する位置で基準信号と
極性が異なる各気筒用の気筒判別パルスを気筒毎に数を
異ならせて発生させるようにロータの各リラクタの形状
を設定しておき、各基準信号が発生してから次の基準信
号が発生するまでの間に発生する気筒判別パルスを計数
して、その計数値から各気筒用の基準信号を判別する。
本発明に係わる気筒判別用信号発生装置は、回転軸と
同心的に伸びる磁極形成面に多気筒内燃機関の気筒数n
(nは2以上の整数)に等しい数のリラクタを設けてな
るロータと、該リラクタの磁極面に対向する磁極部を有
する鉄心と該鉄心に巻回された信号コイルと該鉄心に磁
束を流す永久磁石とを有する信号発電子とを備えてい
て、内燃機関のn個の気筒のそれぞれに対して設定され
た基準位置でn個のリラクタがそれぞれ信号発電子の鉄
心の磁極部との対向を終了してパルス信号を発生するよ
うに構成されている。本発明では、ロータに設けられた
n個のリラクタの内の1個のリラクタが、磁極面の径を
異にするように形成されて周方向に並べられた複数のセ
クションからなっていて、該複数のセクションのそれぞ
れの磁極面と回転軸との間の距離がセクション相互間の
境界部でステップ状に変化するように形成されている。
他のリラクタの磁極面は周方向の全域に亘って回転軸と
の間に等しい距離を保つように形成されている。
上記の信号発生装置では、1個のリラクタの複数のセ
クションの磁極面が回転軸との間の距離を異にするよう
に設けられているが、複数のセクションが信号発電子の
磁極部との対向面積を異にするようにしてもよい。
この場合には、n個のリラクタの磁極面がそれぞれの
周方向の全域に亘って回転軸との間に等しい距離を保つ
ように形成する。そして、n個のリラクタの内の1個の
リラクタを、周方向に並ぶ複数のセクションにより構成
して、該複数のセクション相互間の境界部で信号発電子
の鉄心の磁極部との対向面積がステップ状に変化するよ
うにしておく。
上記の各信号発生装置では、n個のリラクタの内の1
個のリラクタのみを複数のセクションにより形成した
が、本発明においては、各気筒の基準位置で基準信号を
発生するとともに、特定の気筒の基準位置に対して所定
の位相関係を有する位置(特定の気筒の基準位置よりも
進んだ位置または遅れた位置)て基準信号と磁性が異な
る気筒判別パルスを設定数だけ発生すればよく、信号発
生装置のロータの構成は上記のものに限らない。
例えば、ロータのn個のリラクタの内の1個のリラク
タを、周方向の全域に亘って前記回転軸との間に等しい
距離を保つ磁極面を有するように形成し、他のリラクタ
を、周方向に並ぶ複数のセクションにより構成して、該
複数のセクションのそれぞれの磁極面と回転軸との間の
距離がセクション相互間の境界部でステップ状に変化す
るようにしてもよい。
またロータのn個のリラクタのそれぞれの周方向の全
域に亘って磁極面と回転軸との間に等しい距離を保つよ
うに形成して、n個のリラクタの内の1個のリラクタ
は、周方向の全域に亘って信号発電子の鉄心の磁極部と
の対向面積が均一になるように形成し、他のリラクタを
周方向に並ぶ複数のセクションにより形成して、該複数
のセクション相互間の境界部でリラクタと信号発電子の
鉄心の磁極部との対向面積をステップ状に変化させるよ
うにしてもよい。
上記の信号発生装置から得られる信号は、気筒の判別
だけでなく、機関の回転数等の他の情報の検出にも利用
することができるのはもちろんである。
[作用] 上記のように構成すると、特定の気筒の基準位置に対
して所定の位置関係を有する位置で設定数の気筒判別パ
ルスを発生させることができるため、気筒判別パルスを
計数して設定数が計数されたときに、該設定数の気筒判
別パルスに対して所定の位相関係を有する基準信号を特
定の気筒用の基準信号であると判別することができる。
このように機関の回転数によっては変化しない気筒判別
パルスの数を計数することにより気筒の判別を行うと、
機関の急加減速時にも確実に気筒の判別を行わせること
ができる。
本発明のように、機関の特定の気筒に対応するリラク
タを複数のセクションにより構成して、該複数のセクシ
ョンのそれぞれの磁極面と回転軸との間の距離、または
信号発電子の鉄心の磁極部と該複数のセクションとの対
向面積を、セクション相互間の境界部でステップ状に変
化させるように構成すると、複数のセクションの境界部
において信号発電子内で急峻な時束変化を生じさせて、
波高値が高い気筒判別パルスを発生させることができ
る。
このように構成すると、気筒判別パルスを発生させる
ためにロータに傾斜部を設ける必要がないため、基準信
号及び気筒判別パルス以外のノイズ信号が発生するのを
防ぐことができる。したがって信号発生装置が発生する
信号を認識させる回路のしきい値を高くする必要がな
く、機関の低速時にも該信号発生装置から必要な情報を
得ることができる。
また本発明では、機関の特定の気筒に対応するリラク
タそのものを複数のセクションにより構成して、信号発
電子内で急峻な磁束変化を生じさせることにより、気筒
判別パルスを発生させるようにしたので、機関の気筒に
対応するリラクタの外に更に傾斜部を設ける必要がな
い。従ってロータの外周には機関の気筒に対応するリラ
クタのみを設ければよいので、ロータの外周に多くのリ
ラクタを設けることができ、機関の気筒数が多い場合に
も容易に対応することができる。
[実施例] 以下添付図面を参照して本発明の実施例を説明する。
第1図は本発明に係わる信号発生装置を用いて行なう
気筒判別方法を実施する装置の構成を示したもので、こ
の例では、多気筒内燃機関の気筒を判別して、各気筒の
点火時期と燃料噴射装置の噴射時期とを制御するように
している。
第1図は、機関が2サイクル2気筒内燃機関である場
合の制御装置の構成を示したもので、同図において10は
信号発生装置、11は点火装置及び燃料噴射装置を制御す
る制御ユニットである。
信号発生装置10は、内燃機関の回転軸(通常はクラン
ク軸)12に取付けられたロータ13と、内燃機関のケース
やカバー等に設けられた取付部に固定された信号発電子
14とからなっている。
第2図にも示したように、ロータ13は鉄等の磁性材料
からなっていて、回転軸12と同心的に伸びる円筒面状の
磁極形成面13Aに多気筒内燃機関の気筒数n(この例で
はn=2)に等しい数のリラクタ13a及び13bを等角度間
隔で設けたものからなっている。
実施例では、n個のリラクタは周方向長さが等しく形
成され、該n個のリラクタの内の1個のリラクタ13aは
周方向に並ぶ複数(本実施例では2個)のセクション13
a1,13a2からなっている。2個のセクション13a1及び13b
1はそれぞれ径が異なる円筒面状の磁極面を外周側に有
する突起からなっていて、該2個のセクション13a1,13a
2相互間の境界部でそれぞれの磁極面と回転軸との間の
距離がステップ状に変化するようになっている。他のリ
ラクタ13bは単一の円筒面からなる磁極面を外周側に有
する突起からなっていて、該リラクタの磁極面は周方向
の全域に亘って回転軸12との間に等しい距離を保つよう
になっている。
信号発電子14は、第3図に示したように、ロータ13の
リラクタに対向する磁極部14a1を有する鉄心14aと該鉄
心に巻回された信号コイル14bと、鉄心14aの磁極部と反
対側の端部に一端が結合されて該鉄心に磁束を流す永久
磁石14cと、磁石14cの他端に結合されたヨークを兼ねる
ブラケット14dとを備え、信号コイルを巻装した鉄心14a
と磁石14cとブラケット14dとは例えば樹脂モールド部14
eにより被覆されて一体化される。ブラケット14dは、内
燃機関のケース等に取付けられた台板15に当接されて該
台板にネジ止めされ、このように信号発電子14を台板に
取付けた状態で信号発電子14の鉄心の先端の磁極部14a1
がロータ13のリラクタ13a,13bに所定のギャップを介し
て対向するようになっている。図示の例では台板15がロ
ータ13の軸線方向端面にギャップを介して対向してお
り、磁石14c→鉄心14a→リラクタ13aまたは13b→ロータ
の外周部→台板15→ブラケット14d→磁石14cの閉磁路が
形成されるようになっている。
上記の信号発生装置において、ロータ13が第1図及び
第2図において右方向に回転するものとする。リラクタ
13a及び13bが信号発電子14の磁極部14a1に対向する毎に
鉄心14aを流れる磁束に変化が生じるため、信号コイル1
4bに信号電圧が誘起する。信号コイル14bに誘起する信
号の波形は第5図(A)に示す通りである。
本実施例では、リラクタ13aの第2のセクション13a2
が信号発電子の磁極部14a1との対向を終わる位置θo1が
第1の気筒の基準位置に設定されている。またリラクタ
13bが信号発電子の磁極部14a1との対向を終わる位置θo
2が第2の気筒の基準位置に設定されている。
角度θ1の位置でリラクタ13aのセクション13a1が磁
極部14a1に対向する際の磁束変化によりパルス信号Pa1
(この方向のパルスを正方向パルスとする。)が発生す
る。次いで角度θ2の位置でリラクタ13aのセクション1
3a2が磁極部14a1に対向する際の磁束変化によりパルス
信号Pa1と同方向のパルス信号Pa2が発生し、第1の気筒
の基準位置θo1でリラクタ13aが磁極部14a1との対向を
終わる際の磁束変化により1個の負方向パルス信号Qaが
発生する。
また角度θ3の位置でリラクタ13bが磁極部14a1に対
向し始める際の磁束変化により正方向パルス信号Pbが発
生し、第2の気筒の基準位置θo2で該リラクタ13bが磁
極部14a1との対向を終了する際に負方向パルス信号Qbが
発生する。本実施例では、信号発電子14から得られる正
方向パルス信号Pa1,Pa2及びPbを気筒判別パルスとして
用い、負方向パルス信号Qa及びQbをそれぞれ第1の気筒
及び第2の気筒の基準信号として用いる。
本実施例では、信号Pa1が発生してから信号Qaが発生
するまでの角度αが60度に等しくなるようにリラクタ13
aの極弧角が設定され、この60度の区間を機関が回転す
るのに要する時間を計測することにより機関の回転数が
演算するようになっている。また第1気筒の基準位置θ
o1は第1気筒の上死点前5度の位置に設定され、第2気
筒の基準位置θo2は第2気筒の上死点前5度の位置に設
定されている。
本発明において信号発生装置の磁路の形成のしかたは
任意であり、上記の例に限定されない。例えばロータの
台板15側の外周部にリラクタを有しない均一な円筒面を
形成しておいて、該円筒面にブラケット14dの端部を対
向させることにより閉磁路を形成するようにしてもよ
い。また磁石14cとロータとの間を結合する磁路(上記
の例ではブラケット14d及び台板15)を省略して、磁石
からの漏洩磁束を利用して信号を誘起させるようにして
もよい。
上記ロータ13は信号発生装置専用に設けたものでもよ
いが、内燃機関にフライホイール磁石発電機が取付けら
れる場合には、該フライホイール磁石発電機の回転子の
ヨークを構成するフライホイールの周壁部の外周、また
は該フライホイールのボス部の外周にリラクタを形成す
ることにより、該フライホイールを信号発生装置のロー
タとして兼用するようにするのが有利である。
制御ユニット11は、CPUと、入出力インターフェースI
/Oと、アナログデジタル変換器A/Dと、カウンタと、タ
イマと、記憶装置ROM及びRAMとを備えたマイクロコンピ
ュータ20と、波形整形回路21及び22と、クロックパルス
を発生する発振回路23と、点火駆動回路24と、インジェ
クタ駆動回路25とからなっている。
波形整形回路21は、信号発生装置10の出力を波形整形
してマイクロコンピュータの入力ポートA1,A2にそれぞ
れ気筒判別パルス及び基準信号を与える。また波形整形
回路22は、大気圧を検出する気圧センサ26、機関の温度
を検出する温度センサ27及びスロットルの開度を検出す
るスロットルセンサ28の出力をそれぞれ波形整形してマ
イクロコンピュータの入力ポートA3ないしA4に与える。
点火駆動回路24は、マイクロコンピュータの出力ポート
B1及びB2からそれぞれ与えられる第1気筒用及び第2気
筒用の点火指令信号を入力として、それぞれの点火指令
信号が与えられたときに第1気筒用の点火コイル31及び
第2の気筒用の点火コイル32の1次電流を急変させるよ
うに制御する。またインジェクタ駆動回路25は、マイク
ロコンピュータの出力ポートB3及びB4からそれぞれ与え
られる第1気筒用の噴射指令信号及び第2気筒用の噴射
指令信号を入力として、それぞれの噴射指令信号が与え
られたときに第1気筒用のインジェクタ33及び第2の気
筒用のインジェクタ34に駆動電流を与える。
第4図は信号発生装置10の出力の波形を整形して気筒
判別パルス及び基準信号を発生する波形整形回路21の構
成例を示したもので、この例では、ダイオードD1,D2と
抵抗R1ないしR4と、コンデンサC1ないしC3と、トランジ
スタTr1とにより気筒判別パルスを整形する回路が構成
され、ダイオードD3,D4と、抵抗R5ないしR8と、コンデ
ンサC4ないしC6と、トランジスタTr2とにより基準信号
を整形する回路が構成されている。
信号発生装置10が負方向パルスを発生するとダイオー
ドD4のカソード側に第5図(B)に示したような基準信
号Vqが得られる。この基準信号はパルスQaを整形した基
準信号パルスVqaと、パルスQbを整形した基準信号パル
スVqbとからなっている。これらの基準信号パルスはト
ランジスタTr2により反転されて第5図(D)に示すよ
うな負のパルスからなる基準信号Vsa及びVsbに変換され
てマイクロコンピュータに入力される。
また信号発生装置10が正方向パルスを出力すると、ダ
イオードD2のカソード側に第5図(C)に示すようなパ
ルスVrが得られる。このパルスは、パルス信号Pa1及びP
a2をそれぞれ波形整形したパルスVr1及びVr2と、パルス
信号Pbを波形整形したパルスVr3とからなっている。こ
れらのパルスはトランジスタTr1により反転されて第5
図(E)に示すような負のパルスからなる気筒判別パル
スVt1、Vt2及びVt3に変換されてマイクロコンピュータ
に入力される。
本発明に係わる信号発生装置を用いて行なう気筒判別
方法は、信号発生装置から与えられる一連の基準信号Q
a,Qb,…がいずれの気筒の基準信号であるのかを判別す
る方法である。換言すると、この気筒判別方法は、与え
られた基準信号の発生位置がいずれの気筒の基準位置で
あるのかを判別する方法でもある。
本実施例においては、各基準信号が発生してから次の
基準信号が発生するまでの間に発生する気筒判別パルス
を計数して、設定数が計数された後に発生した基準信号
を特定の気筒に対応する基準信号として判別する。特定
の気筒の基準信号が判別されれば、他の基準信号の気筒
は容易に判別できる。
本実施例では、内燃機関の第1の気筒を特定の気筒と
し、特定の気筒用の気筒判別パルスの設定数を2として
いる。
即ち、第1の気筒の基準位置θo1よりも位相が進んだ
位置で2個の気筒判別パルスPa1,Pa2を発生させる。ま
た他の気筒の基準位置θo2よりも位相が進んだ位置で1
個の気筒判別パルスPbを発生させる。そして各基準信号
が発生してから次の基準信号が発生するまでの間に発生
する気筒判別パルスを計数して、設定数「2」が計数さ
れた後に発生した基準信号Qaを第1の気筒(特定の気
筒)に対応する基準信号であると判別する。そして判別
された第1気筒の基準信号Qaを基準にして、その次に発
生した基準信号Qbが第2の気筒に対応する基準信号であ
ると判別する。気筒判別パルスの数が気筒毎に異なって
いる場合には、特定の気筒以外の他の気筒の基準信号が
対応する気筒も気筒判別パルスの数から判別できる。
本実施例では、上記の気筒判別と点火位置の制御と燃
料噴射量の制御とを、マイクロコンピュータを用いて行
わせる。その制御アルゴリズムの一例を第6図ないし第
8図に示した。
第6図はメインルーチンを示したもので、このメイン
ルーチンではマイクロコンピュータの動作開始時に先ず
各レジスタ、カウンタ及びタイマのクリア等の初期設定
を行い、次いでスロットルセンサからスロットル開度の
検出値を読込む。その後、気筒判別パルスPa1が発生し
てから基準信号Qaが発生するまでの間に発振回路23から
発生するクロックパルスの数をカウンタにより計数する
ことにより、60度の区間を回転するのに要する時間Tを
計測し、この時間から機関の回転数N[=1/(6T)]を
演算する。そしてROMに記憶された回転数Nに対する点
火時期の特性から各回転数における点火位置のデータを
読み出し、それぞれの気筒の点火位置をそれぞれの気筒
の基準位置から点火時期まで回転するのに要する時間
(点火位置計測時間)の形で演算する。
また検出されたスロットル開度における燃料の噴射量
を演算する。この噴射量は、インジェクタに駆動電流を
与える時間(インジェクタのバルブを開いておく時間)
により決定される。本実施例では、インジェクタへの駆
動電流の供給を停止する位置を一定とし、インジェクタ
に駆動電流を与える位置(噴射開始位置)を制御するこ
とにより噴射量の制御を行っている。即ち噴射量を増大
させる場合には、噴射開始位置を早め、噴射量を減少さ
せる場合には、噴射開始位置を遅らせるように制御が行
われる。従って燃料噴射量のデータは、各基準位置から
噴射開始値まで機関が回転するのに要する時間(噴射位
置計測時間)の形で与えられる。
マイクロコンピュータには、上記点火位置計測時間及
び噴射位置計測時間をそれぞれ計測するタイマが設けら
れている。
メインルーチンではまた、気圧センサから与えられる
大気圧のデータを読込み、温度センサから与えられる機
関の温度のデータを読込む。
そして大気圧及び機関の温度に応じて既に演算されて
いる点火位置のデータと噴射量のデータとを補正する。
メインルーチンにおいては、機関の動作中スロットルセ
ンサの検出値を読込む過程から燃料噴射量の補正を行う
過程までが反復される。
メインルーチンが実行されている途中で基準信号が与
えられる毎に第7図の割込ルーチンが実行され、気筒判
別パルスが発生する毎に第8図の割込ルーチンが実行さ
れる。
第8図の割込ルーチンでは、気筒判別パルスが1個与
えられる毎にカウンタの計数値を1だけ増加させる。
第7図の割込ルーチンでは、先ず気筒判別が終了して
いるか否かの判別を行うが、最初は気筒判別が終了した
ことを示すフラグが立っていないため、気筒判別の開始
が許可されているか否かを判別する過程に進む。最初は
気筒判別を許可するフラグが立っていないため、気筒判
別パルスを計数するカウンタをクリアし、次いで気筒判
別の開始を許可するフラグを立ててメインルーチンに戻
る。次の基準信号が入力されると再び第7図の割込ルー
チンが実行される。このとき気筒判別の終了を示すフラ
グが立っていないため、再び気筒判別の開始が許可され
ているか否かの判別を行う過程に進む。このときは気筒
判別の開始を許可するフラグが立っているため、カウン
タの計数値をチェックする過程に進む。既に計数されて
いる気筒判別パルスの数が2でカウンタの計数値が2
(設定数)である場合には、今回与えられた基準信号の
発生位置が第1気筒の基準位置であると判定する。また
カウンタの計数値が1である場合には今回与えられた基
準信号の発生位置が第2気筒の基準位置であると判定す
る。今回与えられた基準信号の発生位置が第1気筒の基
準位置であるか第2気筒の基準位置であるかの判定が終
了した後、気筒判別の終了を示すフラグを立て、カウン
タをクリアし、気筒判別の開始を許可してメインルーチ
ンに戻る。
次に基準信号が与えられると、この時には既に気筒判
別の終了を示すフラグが立っているため、直ちにカウン
タの計数値をチェックする過程に進み、気筒の判別を行
う。以下基準信号が与えられるごとにカウンタの計数値
をチェックして気筒の判別を行う。
カウンタの計数値が1でも2でもない場合には、気筒
判別エラーとしてカウンタをクリアし、メインルーチン
に戻る。
第7図には図示してないが、基準信号の発生位置が第
1気筒の基準位置であると判定されたときには、直ちに
第1気筒の点火位置を計測する点火位置計測用タイマに
メインルーチンで既に演算されている点火位置計測時間
をセットして該タイマをスタートさせ、該タイマが点火
位置計測時間の計測を終了したときに点火駆動回路24に
点火指令を与えて第1気筒の点火コイル31の1次電流を
急激に変化させる。これにより点火コイル31の2次コイ
ルに高電圧を誘起させ、第1気筒の点火プラグに火花を
発生させる。
また基準信号の発生位置が第1気筒の基準位置である
と判定されたときには、次の気筒判別パルスPbが発生し
たときに第2気筒の噴射位置計測用タイマに既に演算さ
れている噴射位置計測時間をセットして該タイマをスタ
ートさせ、該タイマの計数が終了したときに駆動回路25
に噴射指令信号を与える。駆動回路25は第2気筒用の基
準信号Pb′が与えられるまでの間第2気筒用のインジェ
クタ34に駆動電流を与える。
また基準信号の発生位置が第2気筒の基準位置である
と判定されたときには、直ちに第2気筒の点火位置を計
測する点火位置計測用タイマにメインルーチンで既に演
算されている点火位置計測時間をセットして該タイマを
スタートさせ、該タイマが点火位置計測時間の計測を終
了したときに点火駆動回路24に点火指令を与えて第2気
筒の点火コイル32の1次電流を急激に変化させる。これ
により点火コイル32の2次コイルに高電圧を誘起させ、
第2気筒の点火プラグに火花を発生させる。
また基準信号の発生位置が第2気筒の基準位置である
と判定されたときには、次の気筒判別パルスPa1が発生
したときに第1気筒の噴射位置計測用タイマに既に演算
されている噴射位置計測時間をセットして該タイマをス
タートさせ、該タイマの計数が終了したときに駆動回路
25に噴射指令信号を与える。駆動回路25は第1気筒用の
基準信号Pa′が与えられるまでの間第1気筒用のインジ
ェクタ33に駆動電流を与える。
本実施例において、各気筒の基準信号の発生位置は、
各気筒の上死点前5度付近の位置に設定されている。更
に気筒判別パルスPa1の発生位置と基準信号Qaの発生位
置との間の角度α及び気筒判別パルスPbの発生位置と基
準信号Qbの発生位置との間の角度αは共に60度に設定さ
れている。
機関の始動時に未だ気筒判別が終了していない段階で
は、マイクロコンピュータ側から点火駆動回路24に点火
指令を与えることができない。またマイクロコンピュー
タが故障した場合にもマイクロコンピュータ側から点火
駆動回路24に点火指令を与えることができない。第1図
には図示してないが、このような場合に各気筒の基準信
号(波形整形回路21の出力側に得られる信号Vsa,Vsb)
を直接点火指令信号及び噴射指令信号として点火駆動回
路24に与え、気筒判別パルスPa1及びPbを直接インジェ
クタ駆動回路25に与えるようになっている。そのため、
基準信号は機関の始動時の点火位置として都合がよい位
置(上死点前5度付近の位置)で発生するように設定さ
れている。
上記の例では、信号発電機のロータに設けられた気筒
数分のリラクタの内の1つのリラクタ13aを複数のセク
ションにより形成して、該複数のセクションの境界部で
リラクタの磁極面と回転軸との間の距離がステップ状に
変化するようにしたが、複数のセクションの境界部でリ
ラクタと信号発電子の磁極部との対向面積をステップ状
に変化させるようにしてもよい。
例えば第9図及び第10図(A),(B)に示したよう
に、複数のセクション13a1及び13a2により構成するリラ
クタ13aの磁極面を周方向の全域に亘って回転軸12との
間に均一な距離を保つ円筒面の形状に形成して、信号発
電子の磁極部に先に対向する第1のセクション13a1の幅
をセクション13a2の幅よりも狭くすることにより、セク
ション13a1の磁極面とセクション13a2の磁極面との面積
(信号発電子の磁極との対向面積)を異ならせるように
してもよい。
上記のようにロータ13を構成した場合に信号発電子か
ら得られる信号の波形は第11図の通りである。即ち、リ
ラクタ13aの第1のセクション13a1の前端部が信号発電
子の磁極部に対向する際及び第2のセクション13a2の前
端部が信号発電子の磁極部に対向する際にそれぞれ信号
Pa1及びPa2が誘起し、第2のセクション13a2の後端部が
信号発電子の磁極部との対向を終了する際に信号Qaが発
生する。またリラクタ13bの前端部が信号発電子の磁極
部に対向し始める際及び該リラクタ13bの後端部が信号
発電子の磁極部との対向を終了する際にそれぞれ信号Pb
及びQbが発生する。
上記の例では、第1の気筒の基準位置よりも位相が進
んだ位置で発生させる気筒判別パルスの数を2とした
が、第1の気筒の基準位置よりも位相が進んだ位置で発
生させる気筒判別パルスの数を1とし、第2の気筒の基
準位置よりも位相が進んだ位置で発生させる気筒判別パ
ルスの数を2とすることもできる。この場合には、第5
図に示した基準位置θo2が第1の気筒の基準位置とな
り、基準位置θo1が第2の気筒の基準位置となる。
上記の例では、内燃機関が2気筒であるとしたが、本
発明は気筒数の如何にかかわらず適用することができ
る。例えば3気筒の場合には、第12図に示すようにロー
タ13に3つのリラクタ13a,13cを等角度間隔で設けて、
1つのリラクタ13aを2つのセクション13a1及び13a2に
より形成し、両セクションの境界部でリラクタ13aの磁
極面と回転軸12との間の距離がステップ状に変化するよ
うにすればよい。第12図の信号発生装置においてロータ
13が右回転した場合に信号発電子14から得られる信号の
波形は第13図(A)に示す通りである。即ち、リラクタ
13aが信号発電子14の磁極部に対向する際に信号Pa1及び
Pa2と負のパルス信号Qaとが得られる。リラクタ13bが信
号発電子14の磁極部に対向する際に信号Pb及びQbが発生
し、リラクタ13cが信号発電子14の磁極部に対向する際
に信号Pc及びQcが発生する。これらの信号を波形整形す
ることにより、第13図(B)に示すような気筒判別パル
スVr1〜Vr4が、また第13図(C)に示すような基準信号
Vqa〜Vqcが得られる。
本発明に係わる信号発生装置を用いると、機関の逆転
を検出することができる。即ち、第12図においてロータ
13が左回転したとすると、信号発電子14には第13図
(D)に示したような信号が得られる。この信号はリラ
クタ13aの第2のセクション13a2が信号発電子の磁極部
に対向し始める際に発生する正のパルスPa′と、リラク
タ13の第2のセクションが信号発電子の磁極部との対向
を終わる際及び第1のセクション13a 1が信号発電子の
磁極部との対向を終わる際にそれぞれ発生する負のパル
スQa2′及びQa1′と、リラクタ13cが信号発電子の磁極
部と対向し始める際及び該対向を終了する際にそれぞれ
発生する信号Pc′及びQc′と、リラクタ13bが信号発電
子の磁極部と対向し始める際及び該対向を終了する際に
それぞれ発生する信号Pb′及びQb′とからなる。これら
のパルス信号のうち、正のパルス信号を波形整形回路で
取り出して整形すると、第13図(E)に示すような気筒
判別パルスVra′〜Vrc′が得られる。また波形整形回路
により負のパルスを取り出すと第13図(F)に示すよう
な基準信号Vqa2′,Vqa1′,Vqb′及びVqc′が得られる。
第13図(F)のような基準信号を用いて各基準信号が
発生してから次の基準信号が発生するまでの間に発生す
る気筒判別パルスの数を計数すると、基準信号Qa2′とQ
a1′との間では気筒判別パルスの数が0である。従って
気筒判別パルスの数が0であることが検出されたとき
に、機関が逆転していることを検出することができ、逆
転を生じることがあり得る2サイクル機関において、逆
転が生じたときに直ちにこれを検出して、機関を停止さ
せる等の措置を講じることができる。
尚第14図に示すように、1つのリラクタの長さを他の
リラクタの長さよりも長くすることにより気筒判別を行
うようにした信号発生装置1(第21図に示したものと同
様のもの)を用いた場合には、ロータ2が右回転したと
きに信号発電子G1から得られる信号が第15図(A)のよ
うになり、この信号を変換して得た矩形波信号は第15図
(B)のようになる(第22図Bに示したものと同様のも
の)。これに対し、第14図においてロータ2が左回転し
た場合には、信号発電子G1から第15図(C)に示すよう
なパルス信号が得られ、これを変換して得た矩形波信号
は第15図(D)に示した通りになる。第15図(B)及び
(D)から明らかなように、従来の信号発生装置を用い
た場合には、正転時にも逆転時にも同じような矩形波信
号が得られるため、逆転を検出することができない。
同様に第17図に示した信号発生装置を用いた場合、及
び第19図の信号発生装置を用いた場合にも機関の逆転を
検出することができない。
上記の実施例では、信号発生装置の特定の気筒に対応
するリラクタのみを複数のセクションにより形成して、
該特定の気筒に対応するリラクタにより信号発電子に同
じ方向の磁束変化を多段階に与えて同極性の気筒判別パ
ルスを複数個(上記の各実施例では2個)続けて発生さ
せるようにしたが、逆に、特定の気筒に対応するリラク
タを単一のセクションにより形成し、他の気筒に対応す
るリラクタを複数のセクションにより形成して、気筒パ
ルスの計数値の設定数を「1」とするようにしてもよ
い。例えば3気筒の場合には、第16図に示すように、特
定の気筒(この例では第1気筒)に対応するリラクタ13
aを周方向の全域に亘って径が等しい円筒面状の磁極面
を有する単一のセクションにより形成し、他のリラクタ
13b及び13cを径が異なる2つのセクションにより形成す
るようにしてもよい。
上記の実施例では、特定の気筒を第1気筒としたが、
いずれの気筒を特定の気筒として選択するかは任意であ
る。
上記の実施例では2サイクル内燃機関を例にとった
が、4サイクル内燃機関にも同様に本発明を適用するこ
とができる。
上記の説明では、特定の気筒の基準位置よりも位相が
進んだ位置で設定数の気筒判別パルスを発生させ、他の
気筒の基準位置よりも位相が進んだ位置では設定数と異
なる数の気筒判別パルスを発生させるとしたが、第1図
ないし第8図に示した2気筒の実施例の場合には、気筒
判別パルスの数が気筒毎に異なっているため、気筒判別
パルスの数から直ちに気筒の判別が可能であった。同様
に、3気筒以上のn気筒の内燃機関の場合にも、n気筒
の基準位置よりも位相が進んだ位置でそれぞれ異なる数
の気筒判別パルスを発生させるように信号発生装置のリ
ラクタを構成して、気筒判別パルスの数から直ちに気筒
を判別するようにしてもよい。
上記の各実施例では、特定の気筒の基準位置よりも位
相が進んだ位置で設定数の気筒判別パルスを発生させ、
他の気筒の基準位置よりも位相が進んだ位置で上記設定
数と異なる数の気筒判別パルスを発生させるとしたが、
本発明においては、特定の気筒の基準位置に対して所定
の位相関係を有する位置で気筒判別パルスを発生させ、
他の気筒の基準位置に対して所定の位相関係を有する位
置で気筒判別パルスを発生させればよく、特定の気筒の
基準位置よりも位相が遅れた位置で設定数の気筒判別パ
ルスを発生させ、他の気筒の基準位置よりも位相が遅れ
た位置で上記設定数と異なる数の気筒判別パルスを発生
させるようにしてもよい。
特定の気筒の基準位置よりも位相が遅れた位置で設定
数の気筒判別パルスを発生させる場合には、設定数の気
筒判別パルスが検出された時点では既に特定の気筒用の
基準信号が発生してしまっているので、この場合に判別
される特定の気筒用の基準信号は、既に発生した特定の
気筒用の基準信号の発生位置から360度遅れた位置で
(1回転した後に)発生する基準信号となる。
この場合の特定の気筒用の基準信号の判別方法は種々
考えられるが、例えば設定数の気筒判別パルスが検出さ
れた後に最初に検出された基準信号を特定の気筒の次の
気筒用の基準信号であると判別し、この基準信号を基に
して基準信号(1回転当り発生する基準信号の数は決ま
っている。)を計数することにより特定の気筒用の基準
信号を判別することができる。
上記の実施例では、ロータにリラクタが等角度間隔で
設けられているが、リラクタは必ずしも等角度間隔で設
けられるとは限らない。例えば、2気筒を水平対向させ
た機関の場合には、2つのリラクタの間隔が180度とな
り、2つのリラクタが等角度間隔で配置されることにな
るが、V形2気筒の場合には、180度以外の角度間隔、
例えば90度の角度間隔で2つのリラクタが設けられる。
上記の実施例では、各リラクタの周方向長さを等しく
しているが、本発明においては、信号の時間幅を計測す
るのではなく、気筒判別パルスの数を計数することによ
り気筒を判別するので、各リラクタの周方向長さは必ず
しも等しくなくてもよい。
上記の実施例では、信号発生装置のロータに設けるリ
ラクタが、ロータの磁極形成面から突出させた突起から
なっているが、リラクタは信号発電子の磁極部に対向し
た際に信号発電子に磁束変化を生じさせるものであれば
よく、上記の例に限定されない。例えばロータの磁極形
成面に設けた凹部によりリラクタを形成してもよいのは
もちろんである。
また本発明の信号発生装置では、1個のリラクタまた
は1個のリラクタを除く他の全てのリラクタを複数のセ
クションにより形成するが、該複数のセクションにより
形成されるリラクタは、信号発電子の磁極部の側を通過
する際に、該信号発電子に同じ方向(磁束を増加させる
方向または減少させる方向)の磁束変化を生じさせるも
のであればいかなる形状のものでもよい。例えば複数の
セクションからなるリラクタを凹部により形成する場合
には、該リラクタの複数のセクションの深さを互いに異
ならせればよい。
上記の実施例では、特定のリラクタに設けるセクショ
ンの数を2としたが、3以上のセクションを有するリラ
クタを用いることもできる。
[発明の効果] 以上のように、本発明によれば、内燃機関の特定の気
筒に対応するリラクタを複数のセクションにより構成し
て、該複数のセクションのそれぞれの磁極面と回転軸と
の間の距離、または信号発電子の鉄心の磁極部と該複数
のセクションとの対向面積を、セクション相互間の境界
部でステップ状に変化させるようにロータを構成したの
で、複数のセクションの境界部で信号発電子内で急峻な
磁束変化を生じさせて、波高値が高い気筒判別パルスを
発生させることができる。本発明によれば、気筒判別パ
ルスを発生させるためにロータに傾斜部を設ける必要が
ないので、基準信号及び気筒判別パルス以外のノイズ信
号が発生するのを防ぐことができる。したがって信号発
生装置が発生する信号を認識させる回路のしきい値を高
くする必要がなく、機関の低速時にも該信号発生装置か
ら必要な情報を得ることができる。
また本発明では、機関の特定の気筒に対応するリラク
タそのものを複数のセクションにより構成して、信号発
電子内で急峻な磁束変化を生じさせることにより、気筒
判別パルスを発生させるようにしたので、機関の気筒に
対応するリラクタの外に更に傾斜部を設ける必要がな
い。従ってロータの外周には機関の気筒に対応するリラ
クタのみを設ければよいので、ロータの外周に多くのリ
ラクタを設けることができ、機関の気筒数が多い場合に
も容易に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例の構成を示したブロック図、第
2図は同実施例で用いる信号発生装置の構成を示した正
面図、第3図は同信号発生装置の要部の側面図、第4図
は同実施例で用いる波形整形回路の構成例を示した回路
図、第5図は第4図の各部の信号波形図、第6図ないし
第8図は同実施例においてマイクロコンピュータにより
行わせる制御のアルゴリズムを示したフローチャート、
第9図は本発明で用いる信号発生装置の変形例を示した
構成図、第10図(A)及び(B)はそれぞれ第9図のZ
方向矢視図及びY方向矢視図、第11図は第9図の信号発
生装置から得られる信号の波形図、第12図は本発明で用
いる信号発生装置の他の構成例を示した構成図、第13図
は機関の正転時及び逆転時に第12図の信号発生装置から
得られる信号の波形及び同信号を波形整形することによ
り得られる信号の波形を示した波形図、第14図は従来の
信号発生装置の構成図、第15図は第14図の信号発生装置
から機関の正転時及び逆転時に得られる信号波形及び該
信号波形を変換して得た矩形波信号の波形を示した波形
図、第16図は本発明で用いる信号発生装置の更に他の構
成例を示した構成図、第17図は従来用いられていた信号
発生装置の構成図、第18図は第17図の信号発生装置から
得られる信号波形を示した波形図、第19図は従来用いら
れていた他の信号発生装置を示した構成図、第20図は第
19図の信号発生装置から得られる信号波形を示した波形
図、第21図は従来用いられていた他の信号発生装置を示
した構成図、第22図は第21図の信号発生装置から得られ
る信号の波形及び同信号を変換して得た矩形波信号の波
形を示した波形図である。 10……信号発生装置、11……制御ユニット、12……回転
軸、13……ロータ、13a〜13c……リラクタ、13a1……第
1のセクション、13a2……第2のセクション、14……信
号発電子、14a……鉄心、14b……信号コイル、14c磁
石、20……マイクロコンピュータ、24……点火駆動回
路、25……インジェクタ駆動回路、31,32……点火コイ
ル、33,34……インジェクタ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 遠藤 常昭 静岡県沼津市大岡3744番地 国産電機株 式会社内 (72)発明者 薩川 龍次 静岡県沼津市大岡3744番地 国産電機株 式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−32257(JP,A) 特開 平1−219342(JP,A) 特開 平1−277663(JP,A) 特表 平1−500682(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02D 45/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転軸と同心的に伸びる円筒面状の磁極形
    成面に多気筒内燃機関の気筒数n(nは2以上の整数)
    に等しい数のリラクタを設けてなるロータと、 前記リラクタの磁極面に対向する磁極部を有する鉄心と
    該鉄心に巻回された信号コイルと該鉄心に磁束を流す永
    久磁石とを有する信号発電子とを備え、 前記内燃機関のn個の気筒のそれぞれに対して設定され
    た基準位置で前記n個のリラクタがそれぞれ前記信号発
    電子の鉄心の磁極部との対向を終了してパルス信号を発
    生するように構成されている内燃機関の気筒判別用信号
    発生装置において、 前記n個のリラクタの内の1個のリラクタはそれぞれの
    磁極面の径を異にするように形成されて周方向に並べら
    れた複数のセクションからなっていて、該複数のセクシ
    ョンのそれぞれの磁極面と前記回転軸との間の距離がセ
    クション相互間の境界部でステップ状に変化するように
    形成され、 他のリラクタの磁極面は周方向の全域に亘って前記回転
    軸との間に等しい距離を保つように形成されていること
    を特徴とする内燃機関の気筒判別用信号発生装置。
  2. 【請求項2】回転軸と同心的に伸びる円筒面状の磁極形
    成面に多気筒内燃機関の気筒数n(nは2以上の整数)
    に等しい数のリラクタを設けてなるロータと、 前記リラクタの磁極面に対向する磁極部を有する鉄心と
    該鉄心に巻回された信号コイルと該鉄心に磁束を流す永
    久磁石とを有する信号発電子とを備え、 前記内燃機関のn個の気筒のそれぞれに対して設定され
    た基準位置で前記n個のリラクタがそれぞれ前記信号発
    電子の鉄心の磁極部との対向を終了してパルス信号を発
    生するように構成されている内燃機関の気筒判別用信号
    発生装置において、 前記n個のリラクタはそれぞれの磁極面が周方向の全域
    に亘って前記回転軸との間に等しい距離を保つように形
    成され、 前記n個のリラクタの内の1個のリラクタは磁極面の面
    積を異にするように形成されて周方向に並べられた複数
    のセクションからなっていて、該複数のセクション相互
    間の境界部で前記信号発電子の鉄心の磁極部との対向面
    積がステップ状に変化するように形成され、 他のリラクタは周方向の全域に亘って前記信号発電子の
    鉄心の磁極部との間の対向面積が均一になるように形成
    されていることを特徴とする内燃機関の気筒判別用信号
    発生装置。
  3. 【請求項3】回転軸と同心的に伸びる円筒面状の磁極形
    成面に多気筒内燃機関の気筒数n(nは2以上の整数)
    に等しい数のリラクタを設けてなるロータと、 前記リラクタの磁極面に対向する磁極部を有する鉄心と
    該鉄心に巻回された信号コイルと該鉄心に磁束を流す永
    久磁石とを有する信号発電子とを備え、 前記内燃機関のn個の気筒のそれぞれに対して設定され
    た基準位置で前記n個のリラクタがそれぞれ前記信号発
    電子の鉄心の磁極部との対向を終了してパルス信号を発
    生するように構成されている内燃機関の気筒判別用信号
    発生装置において、 前記n個のリラクタの内の1個のリラクタの磁極面は周
    方向の全域に亘って前記回転軸との間に等しい距離を保
    つように形成され、 他のリラクタは磁極面の径を異にするように形成されて
    周方向に並べられた複数のセクションからなっていて、
    該複数のセクションのそれぞれの磁極面と前記回転軸と
    の間の距離がセクション相互間の境界部でステップ状に
    変化するように形成されていることを特徴とする内燃機
    関の気筒判別用信号発生装置。
  4. 【請求項4】回転軸と同心的に伸びる円筒面状の磁極形
    成面に多気筒内燃機関の気筒数n(nは2以上の整数)
    に等しい数のリラクタを設けてなるロータと、 前記リラクタの磁極面に対向する磁極部を有する鉄心と
    該鉄心に巻回された信号コイルと該鉄心に磁束を流す永
    久磁石とを有する信号発電子とを備え、 前記内燃機関のn個の気筒のそれぞれに対して設定され
    た基準位置で前記n個のリラクタがそれぞれ前記信号発
    電子の鉄心の磁極部との対向を終了してパルス信号を発
    生するように構成されている内燃機関の気筒判別用信号
    発生装置において、 前記n個のリラクタはそれぞれの磁極面が周方向の全域
    に亘って前記回転軸との間に等しい距離を保つように形
    成され、 前記n個のリラクタの内の1個のリラクタは周方向の全
    域に亘って前記信号発電子の鉄心の磁極部との対向面積
    が均一になるように形成され、 他のリラクタは磁極面の面積を異にするように形成され
    て周方向に並べられた複数のセクションからなってい
    て、該複数のセクション相互間の境界部で前記信号発電
    子の鉄心の磁極部との対向面積がステップ状に変化する
    ように形成されていることを特徴とする内燃機関の気筒
    判別用信号発生装置。
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