JP2853270B2 - エンジンの吸排気装置 - Google Patents

エンジンの吸排気装置

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JP2853270B2
JP2853270B2 JP14032190A JP14032190A JP2853270B2 JP 2853270 B2 JP2853270 B2 JP 2853270B2 JP 14032190 A JP14032190 A JP 14032190A JP 14032190 A JP14032190 A JP 14032190A JP 2853270 B2 JP2853270 B2 JP 2853270B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明はエンジンの吸排気装置に関する。
(従来の技術) 充填効率は吸排気系の流れの抵抗、流れの動的な効
果、バルブタイミングなどによって決まるので、これら
を考慮して、エンジンの出力を最大限に引き出すための
努力が払われる。
たとえば、第18図の流れの動的な効果である吸気慣性
効果を利用したバルブタイミング可変機構である(たと
えば、自動車工学1986年5月号第111頁ないし第113頁参
照)。
4はカムシャフト3の先端(図で左端)にボルト5と
ワッシャ6により固定される内側ギア、7は図示しない
タイミングベルトにより駆動されるカムプーリ、8はカ
ムプーリ7の内周と内側ギア4の外周にそれぞれ設けた
歯のいずれとも同時にかみ合う中間ギアである。この場
合、中間ギア8の内外周の一方はヘリカル歯となってい
る。
中間ギア8は、油圧室11に供給される油圧に応じて移
動するピストンとしても機能する。この油圧の切換はカ
ムシャフト3内の油通路に設けられる電磁バルブ15によ
って行なわれる。
たとえば、電磁バルブ15のOFF状態では、カムシャフ
ト3内の油通路9,ボルト5内の油通路10を介して油圧室
11に油圧が作用する。油圧を受けた中間ギア8はリター
ンスプリング12に抗し、回転しながら図で右方向に移動
してカムプーリ7とカムシャフト3を相対回転させる。
このとき、カムプーリ7はタイミングベルトで固定され
ているため、カムシャフト3の側だけ回転する。この回
転により吸気バルブの開閉時期が第20図において実線か
ら破線へと早くなって排気バルブとのオーバーラップが
大きくなる。
また、コントロールユニット19からの通電信号により
電磁バルブ15を開くと、オイルが電磁バルブ15を経てド
レーンするので、リターンスプリング12によって内側ギ
ア8が元の位置に戻る。この状態では吸気バルブの開閉
時期は第20図で実線位置まで遅れ、排気バルブとのオー
バーラップが小さいものとなる。
マイクロコンピュータからなるコントロールユニット
19には、主にエンジン回転数Nを検出するセンサ17と吸
入空気量Qを検出するセンサ18からの信号が入力され、
コントロールユニット19では、第19図にしたがい低中速
回転の高負荷時(N<N1かつTp≧Tpiに電磁バルブ15にO
FF信号を、高速回転域(N≧N1)や低中負荷域(Tp<Tp
i)で電磁バルブ15にON信号を出力する。
このように吸気バルブの開閉時期を低中速回転の高負
荷時だけ早め、それ以外の運転条件で相対的に遅らせる
と、いずれの運転域においても充填効率が向上し、第21
図で示す軸トルク特性が得られる。
(発明が解決しようとする課題) バルブオーバーラップが大きいと、特に低回転におい
て排気干渉により充填効率が大きく低下する原因とな
る。これは以下の理由による。
排気干渉は、ある気筒の排気のブローダウンが、点火
順序で先行する他の気筒の排気行程終了前にその他の気
筒が到達し、その他の気筒からの燃焼ガスの排出を阻害
する現象である。この場合、バルブオーバーラップが小
さいと、この現象は排気管と燃焼室内に留どまる。しか
しながら、バルブオーバーラップが大きいと、吸気管と
燃焼室および排気管の両者が連通している時間が長くな
るので、排気の逆流が吸気系にまで及び、吸気を入らせ
ないようにするので、充填効率を大きく低下させてしま
うのである。
また、低回転ほど排気のブローダウンによる圧力波が
点火順序で先行する他の気筒に到達する時間が十分にあ
るので排気干渉も大きくなる。
従来装置では、低回転高負荷域でバルブオーバーラッ
プを大きくしているので、他方ではこの排気干渉を大き
く招くことになっており、全体としてみれば、バルブオ
ーバーラップを大きくした効果があまり現れない結果と
なっているのである。
この発明はこのような従来の課題に着目してなされた
もので、高速回転域でバルブオーバーラップが大きくな
るようにバルブタイミング可変機構やバルブタイミン
グ,リフト可変機構とデュアルタイプの排気マニホール
ドとを作動する一方で、このデュアルタイプの排気マニ
ホールドに生ずる排気干渉の防止をはかる装置を提供す
ることを目的とする。
さらに第2の発明では、バルブタイミング,リフト可
変機構により高速回転域でバルブの開期間やバルブリフ
トが拡大し、特に高負荷時に吸気や排気の量が増大した
場合に、この運転域でのチョーク現象の防止をはかる装
置を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 第1の発明は、第1図(A)に示すように、吸気バル
ブまたは排気バルブのタイミングを可変とする機構61
と、エンジンの回転数Nを検出するセンサ62と、この回
転数検出値から高速回転域であるかどうかを判定する手
段63と、この回転域でバルブオーバーラップが大きくな
るように前記バルブタイミング可変機構61に制御信号を
出力する手段64と、排気バルブの開期間が互いに連続し
ない気筒どうしをまとめて2つの排気管66A,66Bに集合
し、これら2つの排気管66A,66Bの合流部にパルスコン
バータを設けるかまたはこれら2つの排気管66A,66Bを
十分長くした後に合流させた排気マニホールド65と、一
端が前記2つの排気管66A,66Bに開口し、他端が前記合
流部の下流に開口するバイパス通路68と、このバイパス
通路68を開閉するバルブ69と、このバルブ69を前記バル
ブオーバーラップが大きくなった場合に閉じる手段70と
を設けた。
第2の発明は、第1図(B)に示すように、吸気バル
ブまたは排気バルブのタイミングおよびリフトを可変と
する機構75と、エンジンの回転数Nを検出するセンサ62
と、この回転数検出値から高速回転域であるかどうかを
判定する手段63と、この回転域でバルブオーバーラップ
が大きくなるように前記バルブタイミング,リフト可変
機構75に制御信号を出力する手段64と、排気バルブの開
期間が互いに連続しない気筒どうしをまとめて2つの排
気管66A,66Bに集合し、これら2つの排気管66A,66Bの合
流部にパルスコンバータを設けるかまたはこれら2つの
排気管66A,66Bを十分長くした後に合流させた排気マニ
ホールド65と、一端が前記2つの排気管66A,66Bに開口
し、他端が前記合流部の下流に開口するバイパス通路68
と、このバイパス通路68を開閉するバルブ69と、このバ
ルブ69を前記バルブオーバーラップが大きくなった場合
に閉じる手段70と、エンジンの負荷(たとえばスロット
ル開度θ)を検出するセンサ76と、この負荷検出値およ
び前記回転数検出値から高速回転高負荷域であるかどう
かを判定する手段77と、この運転域で前記開閉バルブ69
が開かれるようにバルブ開閉手段70に指示を与える手段
78とを設けた。
(作用) 高速回転域でバルブオーバーラップを大きくして、充
填効率を高めると、その一方で排気の干渉を受けやすく
なる。
この場合、デュアルタイプの排気マニホールド65によ
れば、排気バルブの開期間の連続しない気筒どうしをま
とめて2つの排気管66A,66Bにしてあることにより、排
気バルブの開期間の重なりをなくして排気干渉が小さく
され、さらに開閉バルブ69が閉じてパルスコンバータが
働くと、あるいは排気管66A,66Bの長さが十分長いと、
排気干渉がなくされる。
一方、バルブオーバーラップの小さくなる低中速回転
域になると、開閉バルブ69が開かれることにより、排気
の流路面積が大きくなって、背圧が小さくなる。
また、バルブタイミング,リフト可変機構75を備える
ものでは、高速回転域でのバルブタイミングのバルブの
開期間とバルブリフト量が大きくなると、特に高負荷時
に吸気や排気の量が多くなるので、この場合にもパルス
コンバータが働いていたり、排気管66A,66Bの長さが十
分長いと、チョーク現象を起こして背圧が増大する。
この場合に、第2の発明では、指示手段78の開示によ
り開閉バルブ69が開かれると、バイパス通路68が開かれ
て流路面積が広くなるので、チョーク現象が防がれる。
(実施例) バルブタイミング可変機構については、第18図で示し
たものと同様のものが用いられる。ただし、バルブタイ
ミングやいずれの運転条件でバルブオーバーラップを大
きくするかについては従来例と相違させており、後述す
るように、この例では高速回転域でバルブオーバーラッ
プが大きく、それ以外でバルブオーバーラップが小さく
なるようにしている。
排気マニホールドには、第2図(A)と第2図(B)
のように、デュアルタイプ排気マニホールドにパルスコ
ンバータを設けたものが採用される。
これは、排気バルブの開期間が連続しない気筒どうし
(図示の4気筒エンジンでは1番気筒と4番気筒、2番
気筒と3番気筒)をまとめて2つの排気管22A,22Bに集
合し、これら2つの排気管22A,22Bの合流部にパルスコ
ンバータ23を設けたものである。なお、直列6気筒エン
ジンでは、3気筒づつの気筒群に分割される。
パルスコンバータ23は、第3図で示すように、断面積
が徐々に縮小する管からなるエジェクタ部24A,24Bと、
2つのエジェクタ部24A,24Bの合流する絞り部25と、断
面積が絞り部25から徐々に拡大する管からなるディフュ
ーザ部26から構成されるもので、エジェクタ部24A,24B
で流体の圧力エネルギーが運動エネルギー(つまり速
度)に変換され、ディフューザ部26で速度が再び圧力に
変換される。
この排気マニホールドに対し、一端が2つの排気管22
A,22Bに開口し、他端がパルスコンバータ23の下流に開
口するバイパス通路28が設けられ、排気管22A,22Bへの
開口部にバタフライ型の開閉バルブ29が設けられる。こ
のバルブ29を設ける位置は、開口部に限らずバイパス通
路28の途中でもかまわない。
開閉バルブ29は全閉状態と全開状態の二位置をとるバ
ルブで、バルブ29の全閉状態でパルスコンバータ23が本
来の機能を発揮する。このバルブ29はダイヤフラムアク
チュエータやステップモータ等の駆動装置30にて駆動さ
れる。
21はシリンダヘッド、27は触媒装置(またはマフラ)
である。
第4図は制御系のブロック図で、マイクロコンピュー
タからなるコントロールユニット35では第5図にしたが
い、電磁バルブ15に対してON,OFF信号を、駆動装置30に
対して開閉信号を出力する。
第5図において、S11では回転数センサ17からのエン
ジン回転数Nとスロットル開度センサ(エンジン負荷セ
ンサ)31からのスロットル開度θを読み込む。
S12は第1図(A)の高速回転域判定手段63の機能を
果たす部分である。ここでは、マップを参照して、その
ときのNとθから定まる運転条件が高速回転域IIにある
かそれ以外の領域Iにあるかをみて、高速回転域IIであ
ればS13に進み、それ以外の領域IにあればS14に進む。
第6図にこのマップの内容を示す。
S13とS14は第1図(A)の出力手段64の性能を果たす
部分である。
S13では、バルブオーバーラップが大きくなるように
電磁バルブ15に通電し、S14では電磁バルブ15への通電
を止めてバルブオーバーラップを小さくする。この場
合、バルブオーバーラップは高速回転域で大きく、低中
速回転域で小さくなるのであるから、バルブオーバーラ
ップだけに着目すれば、この例では従来例と逆の制御を
することになっている。
なお、この例の電磁バルブ15には非通電状態で開いて
いるタイプのものを使用している。
S15とS16は第1図(A)のバルブ開閉手段70の機能を
果たす部分である。
S15では駆動装置30に閉信号を出力し、開閉バルブ29
を全閉状態とする。これは、S13での動作にてバルブオ
ーバーラップが大きくなると、排気干渉の影響を受けや
すくなるので、パルスコンバータを働かせて、排気干渉
の影響を除くためである。
S16では、S14での動作にてバルブオーバーラップが小
さくなることにより、開閉バルブ29が全開状態となるよ
うに、駆動装置30に開信号を出力する。
第7図に、開閉バルブ29の開閉状態とバルブオーバー
ラップの大小の関係をまとめて示す。
ここで、この例の作用を説明する。
高速回転域でバルブオーバーラップを大きくして、充
填効率を高めると、その一方で排気の干渉を受けやすく
なる。
この場合、デュアルタイプの排気マニホールドによれ
ば、排気バルブの開期間の連続しない気筒どうしをまと
めて2つの排気管22A,22Bにしてあることにより、排気
バルブの開期間の重なりをなくして排気干渉を小さくす
ることができるのであるが、さらに開閉バルブ29を閉じ
てパルスコンバータ23を働かせると、排気干渉がなくさ
れる。詳細には、エジェクタ部24A,24Bで排気の圧力が
速度に変換されると、一方の排気管(たとえば22A)か
ら他方の排気管22Bへの排気の吹き返しがなく、さらに
は1つの気筒についての排気のブローダウン時にエジェ
クタ部24A,24Bによって形成される噴流が他の気筒の排
気を吸い出す(エジェクタ効果)ことによって、排気干
渉が防止されるのである。第9図に開閉バルブが全閉状
態にあるときの排気の流れを示す。
一方、バルブオーバーラップの小さくなる低中速回転
域になると、開閉バルブ29が開かれ、パルスコンバータ
23の働きが停止される。これは、バルブオーバーラップ
が小さいときには、排気干渉による充填効率への影響が
もともと小さく、実害がほとんどないからである。
この場合、開閉バルブ29を開いた状態では、第8図で
示すように、排気がバイパス通路28をも通って排出され
るため、流路面積が拡大するので、背圧(抵抗圧力)を
上昇させることにならず、軸トルクが低下することはな
い。
第10図(A),第10図(B)は他の実施例で、それぞ
れ第2図(A),第2図(B)に対応する。
この例では、パルスコンバータを設けるかわりに2つ
の排気管37A,37Bを十分長くした後に合流させている。
2つの排気管37A,37Bを長くすると、ある気筒の排気ブ
ローダウンが、点火順序で先行する他の気筒の排気行程
終了以降にその他の気筒に到達することとなって、排気
干渉を生じなくすることができるのである。
ただし、排気管37A,37Bを長くすると、排気管37A,37B
での圧力損失が増しかつ排気慣性効果における共鳴周波
数が低下するので、その分だけは高速回転時の出力が低
下する。この点、先の実施例のようにパルスコンバータ
23を設ける場合は、2つの排気管22A,22Bを短くするこ
とができるので、こうした出力の低下を生じなくて済
む。
第11図〜第13図は第2の発明の一実施例のバルブタイ
ミング,リフト可変機構であり、この機構自体は公知で
ある。なお、この例では吸気バルブ,排気バルブのいず
れもバルブタイミングおよびバルブリフトを可変にして
いるが、機構としては同様であるため、片方の吸気バル
ブについてだけ説明する。
ロッカーシャフト41には、3つのロッカーアーム42〜
44の一端42A〜44Aが第12図で示すように摺動自在に支持
され、ロッカーアーム42A〜44Aの上面には、第11図のよ
うにカムフォロア42B〜44Bが形成される。このうち、両
側に位置するカムフォロア42B,43Bには同一形状の低速
回転用カム46,47が、これに対して中央に位置するカム
フォロア44Bには高速回転用カム48が摺動可能に押し当
てられる。この場合、高速回転用カム48は低速回転用カ
ム46,47と比べ、リフト量と作動角を大きくするプロフ
ィールをもっている。
両側に位置する2つのロッカーアーム42,43は低速回
転用のもので、その他端は2つの吸気バルブ49,50のバ
ルブステム頂部に押し当てられている。
これに対して、中央に位置するロッカーアーム44には
吸気バルブに押し当てられる部位がなく、代わって、下
方よりロッカーアーム44を高速回転カム48に押し付ける
補助スプリング(ロストモーションスプリング)51が第
11図で示すように設けられている。このスプリング51
は、低速回転時にロッカーアーム44の遊びを抑え、さら
に高速回転時には吸気バルブ49,50を円滑に作動させる
役割を担っている。
バルブタイミングおよびバルブリフトの切換え、つま
り高速回転用と低速回転用の切換は、両側に位置するロ
ッカーアーム42,43の作動に、高速回転カム48で駆動さ
れるロッカーアーム44の動きを関与させるかさせないか
で行なわれる。
たとえば、低速回転時は、第12図で示すようにピスト
ン52に油圧を作用しておらず、2つのピストン52,53は
リターンスプリング55によりストッパピン54を介し左に
押し戻されて図示の状態にある。このとき、2つのピス
トン52,53の軸方向寸法は、各ロッカーアーム42〜44が
互いに連結されない長さに設定されている。このため、
高速回転用のロッカーアーム44がこの場合のバルブの開
閉動作に関与することがなく、バルブタイミングおよび
バルブリフトは低速回転用カム46,47に当えられた値に
したがうので、オーバーラップが小さく、リフト量も小
さくなる。
一方、高速回転時に油圧通路56を介して油圧が導入さ
れると、2つのピストン52,53がともにリターンスプリ
ング55を押し縮めて第13図のように右に移動する。この
移動により、3つのロッカーアーム42〜44が、2つのピ
ストン52,53で串刺し状態となり3つのロッカーアーム4
2〜44が一体となって揺動する。この状態ではすべての
ロッカーアーム42〜44が高速回転用カム48のプロフィー
ルで駆動され、2つの吸気バルブバルブ49,50は高速回
転用のリフトになる。
この場合、第14図で示したように、高速回転域でバル
ブの開期間とバルブリフト量が大きくなると、特に高負
荷時に吸気と排気の量がともに多くなるので、エジェク
タ部24A,24Bの出口面積とエンジン諸元との兼ね合いに
よっては、高速高負荷域でエジェクタ部24A,24Bの出口
において流れがチョーク現象を起こして背圧が増大し、
これによるデメリットが排気干渉防止のメリットを上回
る場合が生ずる。
しかしながら、こうした背圧の増大は、第17図で示す
ように高速高負荷域(第16図で示す領域III)で開閉バ
ルブ29を開くようにすることで、避けることができる。
なお、第17図の特性は第15図で示した制御にて実行さ
れる。同図において、S12,S21が第1図(B)の高速高
負荷域判定手段77の機能を、S22が第1図(B)の指示
手段78の機能を果たす部分である。第16図は第6図に対
応させている。
この実施例では第14図で示したように、吸気バルブ,
排気バルブの両方についてバルブの開期間とバルブリフ
トをともに拡大してあるが、片側のバルブについてだけ
拡大する場合や、片側のバルブについても、バルブの開
期間とバルブリフトの一方のみを拡大する場合にも同様
に適用することができる。
(発明の効果) 各発明は、バルブタイミング可変機構やバルブタイミ
ング,リフト可変機構を用いて高速回転時にバルブオー
バーラップを大きくする一方で、バルブオーバーラップ
を大きくした場合だけ作動するパルスコンバータつきの
デュアルタイプ排気マニホールドまたはデュアル部の排
気管長さが十分長い排気マニホールドを採用したため、
バルブオーバーラップが小さい場合の背圧を小さく保ち
ながら、バルブオーバーラップが大きくなった場合の排
気干渉を防止することができ、運転条件に応じてバルブ
タイミングを変化させることによるトルク増大効果を最
大限に発揮させることができる。
第2の発明では、さらに高速高負荷域で開閉バルブを
開いてバイパス通路を通しても排気を流すようにしたた
め、バルブタイミング,リフト可変機構により高速回転
時にバルブリフトやバルブ開期間が拡大した場合にも、
パルスコンバータに生ずるチョーク現象を防いで、背圧
の増大を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図(A)と第1図(B)は各発明のクレーム対応
図、第2図(A)と第2図(B)は第1の発明の一実施
例のシステム図、第3図は第2図(A)のパルスコンバ
ータ23の拡大図、第4図は前記実施例の制御系のブロッ
ク図、第5図はこの実施例の制御動作を説明するための
流れ図、第6図はこの実施例の運転領域図、第7図はこ
の実施例の開閉バルブの開閉状態とバルブオーバーラッ
の大小の関係を示す領域図、第8図と第9図はこの実施
例の作用を説明するための排気の流れを示す図である。
第10図(A)と第10図(B)は他の実施例のシステム図
である。 第11図は、第2の発明の一実施例のバルブタイミング可
変機構の斜視図、第12図と第13図はそれぞれこの実施例
の低速回転時と高速回転時の作動状態を示す一部断面平
面図、第14図はこの実施例のバルブリフトの特性図、第
15図はこの実施例の制御動作を説明するための流れ図、
第16図はこの実施例の運転領域図、第17図はこの実施例
の開閉バルブの開閉状態とバルブオーバーラップの大小
の関係を示す領域図である。 第18図は従来例のバルブタイミング可変機構の断面図、
第19図は従来例の制御動作を説明するための流れ図、第
20図は従来例のバルブリフトの特性図、第21図は従来例
の軸トルクの特性図である。 3……カムシャフト、4……内側ギア、7……カムプー
リ、8……中間ギア、15……電磁バルブ、17……エンジ
ン回転数センサ、21……シリンダヘッド、22A,22B……
排気管、23……パルスコンバータ、24A,24B……エジェ
クタ部、26……ディフューザ部、28……バイパス通路、
29……開閉バルブ、30……駆動装置、31……スロットル
開度センサ(エンジン負荷センサ)、35……コントロー
ルユニット、37A,37B……排気管、41……ロッカーシャ
フト、42〜44……ロッカーアーム、42B〜44B……カムフ
ォロア、46,47……低速回転用カム、48……高速回転用
カム、49,50……吸気バルブ、51……補助スプリング、6
1……バルブタイミング可変機構、62……エンジン回転
数センサ、63……高速回転域判定手段、64……出力手
段、65……排気マニホールド、66A,66B……排気管、68
……バイパス通路、69……開閉バルブ、70……バルブ開
閉手段、75……バルブタイミング,リフト可変機構、76
……エンジン負荷センサ、77……高速高負荷域判定手
段、78……指示手段。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】吸気バルブまたは排気バルブのタイミング
    を可変とする機構と、エンジンの回転数を検出するセン
    サと、この回転数検出値から高速回転域であるかどうか
    を判定する手段と、この回転域でバルブオーバーラップ
    が大きくなるように前記バルブタイミング可変機構に制
    御信号を出力する手段と、排気バルブの開期間が互いに
    連続しない気筒どうしをまとめて2つの排気管に集合
    し、これら2つの排気管の合流部にパルスコンバータを
    設けるかまたはこれら2つの排気管を十分長くした後に
    合流させた排気マニホールドと、一端が前記2つの排気
    管に開口し、他端が前記合流部の下流に開口するバイパ
    ス通路と、このバイパス通路を開閉するバルブと、この
    バルブを前記バルブオーバーラップが大きくなった場合
    に閉じる手段とを設けたことを特徴とするエンジンの吸
    排気装置。
  2. 【請求項2】吸気バルブまたは排気バルブのタイミング
    およびリフトを可変とする機構と、エンジンの回転数を
    検出するセンサと、この回転数検出値から高速回転域で
    あるかどうかを判定する手段と、この回転域でバルブオ
    ーバーラップが大きくなるように前記バルブタイミン
    グ,リフト可変機構に制御信号を出力する手段と、排気
    バルブの開期間が互いに連続しない気筒どうしをまとめ
    て2つの排気管に集合し、これら2つの排気管の合流部
    にパルスコンバータを設けるかまたはこれら2つの排気
    管を十分長くした後に合流させた排気マニホールドと、
    一端が前記2つの排気管に開口し、他端が前記合流部の
    下流に開口するバイパス通路と、このバイパス通路を開
    閉するバルブと、このバルブを前記バルブオーバーラッ
    プが大きくなった場合に閉じる手段と、エンジンの負荷
    を検出するセンサと、この負荷検出値および前記回転数
    検出値から高速回転高負荷域であるかどうかを判定する
    手段と、この運転域で前記開閉バルブが開かれるように
    バルブ開閉手段に指示を与える手段とを設けたことを特
    徴とするエンジンの吸排気装置。
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