JP2853233B2

JP2853233B2 - 血圧記録装置

Info

Publication number: JP2853233B2
Application number: JP2026650A
Authority: JP
Inventors: 正史福良; 智夫渡辺; 義徳宮脇
Original assignee: Omron Corp
Current assignee: Omron Corp
Priority date: 1990-02-06
Filing date: 1990-02-06
Publication date: 1999-02-03
Anticipated expiration: 2014-02-03
Also published as: JPH03231629A

Description

【発明の詳細な説明】（イ）産業上の利用分野この発明は、例えば携帯用の指用血圧計であって、血
圧測定と同時に測定部位（指）の温度と外気温度とを測
定し、血圧変化の要因を判別し得るようにした血圧記録
装置に関する。

（ロ）従来の技術従来、携帯用の指用血圧計は、カフと、血圧測定手段
と、血圧測定値を記憶する記憶手段と、記憶する血圧測
定値を表示する表示部と、血圧測定手段を一定時間毎に
連続的に駆動させるクロック手段とから成る。

使用に際しては、カフを指先に巻付ける。クロック手
段が、例えば５分間隔で血圧測定手段を駆動させる。こ
れにより、カフの空気袋が加圧され指動脈を阻血する。
最高血圧値以上に加圧された後、減圧過程で最高血圧値
及び最低血圧値が測定される。この血圧測定値は、記憶
手段によって記憶され、以後、５分間隔で同様の血圧測
定処理が実行される。血圧測定者或いは医師が、時間と
共に記憶された一連の血圧測定値を表示部に表示させ、
血圧の変化状況を確認する。

（ハ）発明が解決しようとする課題上記、従来の携帯用の指用血圧計では、血圧測定を一
定時間毎に連続的に繰り返し実行し、各血圧測定値を記
憶・表示する方式のものである。従って、血圧測定者或
いは医師が表示部を見て確認し得るのは測定血圧の変化
だけであり、血圧の変化要因が末梢循環障害に起因する
ものであるか、或いは血管硬化に起因するものであるか
等は、全く不明である。従って、血圧の変化要因を別途
検査する必要がある等の不利があった。

この発明は、血圧の変化要因が末梢循環障害に起因す
るのか、或いは血管硬化に起因するか等の判別が可能な
血圧記録装置を提供することを目的とする。

（ニ）課題を解決するための手段及び作用この発明の血圧記録装置は、血圧測定手段と、カフ付
近の皮膚温度を測定する皮膚温度測定手段と、外気温度
を測定する外気温度測定手段と、上記皮膚温度測定手
段、外気温度測定手段及び上記血圧測定手段を所定時間
間隔毎に連続的に駆動させるクロック手段と、上記血圧
測定手段により測定された血圧値並びに皮膚温度測定手
段、外気温度測定手段により測定された皮膚温度及び外
気温度を記憶する測定値記憶手段とから構成されてい
る。

このような構成を有する血圧記録装置（例えば指用血
圧測定装置）は、血圧測定手段、温度測定手段、クロッ
ク手段、測定値記憶手段を備えた血圧計本体と、この血
圧計本体の血圧測定手段にエア管を介して接続されたカ
フとから構成され、携帯式のものである。また、温度測
定手段には二つの温度センサが配備してある。つまり、
測定部位（指先・末梢部）の温度を測定する測定部位温
度センサは、カフ（空気袋部）に配備してあり、この測
定部位温度センサが血圧計本体の温度測定手段に電気的
に接続してある。そして、外気温度を測定する外気温度
測定用温度センサは、血圧計本体に配備してある。

使用に際しては、カフを指先に巻付ける。クロック手
段（タイマー）は、血圧測定手段及び温度測定手段に対
し、例えば５分間隔毎に血圧測定トリガ信号及び温度測
定トリガ信号を出力する。計測タイミングが到来する
と、トリガ出力を受けて血圧測定が開始され、同時に測
定部位（末梢部位）の温度と、外気温度とが測定され
る。測定された血圧値（最高血圧・最低血圧）と、測定
部位温度及び外気温度が、それぞれ測定値記憶手段に記
憶される。この測定処理は、以後５分間隔で所定時間連
続的に繰り返し実行される。

仮に、複数回の測定処理が所定時間実行され、測定が
終了した場合、この血圧計本体を例えば病院等のコンピ
ュータに測定値記憶手段が装着されると、コンピュータ
の表示器（表示装置）に、上記測定された血圧値、測定
部位温度及び外気温度が表示される。

測定結果の表示内容が、例えば外気温度の変化が無い
にも拘わらず、測定部位の温度が低下し、且つ血圧の上
昇が見られる場合には、この血圧の変化は外気温度の影
響ではなく、他の内部要因（例えばストレスによる血行
障害）によるものと判別し得る。また、測定部位温度が
大きく低下しているにも拘わらず、血圧の増加が小さい
場合は、末梢部位の血管の硬化度が大きいと判別し得
る。

かくして、この血圧測定装置では、血圧の変化状況を
確認し得ることは勿論、測定した血圧と測定部位温度と
外気温度とを比較対象することで、血圧変化の要因を判
別し得る。

（ホ）実施例第１図は、この発明に係る血圧記録装置の具体的な一
実施例を示す回路構成ブロック図である。

実施例の血圧記録装置は、携帯用の指用血圧計を示し
ている。この指用血圧計は、カフ１と、血圧測定部（血
圧測定手段）２と、測定部位の温度及び外気温度を測定
する温度測定部（温度測定手段）３と、この温度測定部
３及び上記血圧測定部２とを一定時間間隔毎に連続的に
トリガ信号を送り、駆動を開始させる時計（クロック手
段）４と、上記血圧測定部２により測定された血圧値並
びに温度測定部３により測定された測定部位温度及び外
気温度を測定時間と共に記憶する測定値記憶部（測定値
記憶手段）５とから成る。

上記血圧測定部２、温度測定部３、時計４は、図示し
ない血圧計本体（ケース体）に内蔵されている。そし
て、カフ１はこの血圧計本体の血圧測定部２にエア管13
を介して接続されている。また測定値記憶部５は、例え
ばICメモリ等であり、血圧計本体に脱着可能に構成され
ている。

カフ１は、第２図で示すように弯曲可能な可撓性の平
板状カーラ（カフ基底部）11の面内に、加圧用の空気袋
（ゴム袋）12が貼着配備してあり、この空気袋12はエア
管13を介して血圧測定部２に連続させてある。

上記温度測定部３は、測定部位（指先・末梢部位）の
温度を測定する測定部位温度センサ31と、外気温度を測
定する外気温度測定用温度センサ32とを備えており、測
定部位温度センサ31は前記カフ（空気袋12）１の面内に
配備してある。また、外気温度測定用温度センサ32は、
血圧計本体の表面部分に臨出配備してある。

前記血圧測定部２は、例えばCPU（セントラルプロセ
ッシングユニット）、加圧部、圧力センサ等を備えた通
常周知の血圧測定部で、上記カフ１を加圧する機能、カ
フ圧を検出する機能と共に、血圧値（最高血圧・最低血
圧）を決定する機能を備えている。この実施例指用血圧
計は、血圧測定機能そのものは、格別に特徴を有するも
のではない。

時計は、一定時間間隔（例えば５分間隔）毎に血圧測
定トリガ信号及び温度測定トリガ信号を出力し、上記血
圧測定部２及び温度測定部３の動作を開始させる。血圧
測定部２は、この血圧測定トリガ信号を受けて、血圧測
定を実行する。また、温度測定部３はこの温度測定トリ
ガ信号を受けて測定部位温度（指先温度）と、外気温度
とを測定する。そして、これらの測定値（血圧値、測定
部位温度、外気温度）は、いずれも測定時刻と共に測定
値記憶部（メモリ）５に記憶される。

図示例の表示装置（表示手段）６は、例えば病院等に
設置されるコンピュータの表示装置であり、この表示装
置６に測定値記憶部５のICメモリを装着し、測定値記憶
部５に記憶する３つの測定値（血圧値・測定部位温度・
外気温度）をそれぞれ関連的に時系列に表示されるよう
になっている。

第３図は、実施例指用血圧計の処理動作を示すフロー
チャートである。

血圧測定に際しては、カフ１を指に巻付ける。そし
て、血圧計本体の電源スイッチ（スタートスイッチ）が
ONされると、ステップ〔以下「ST」という〕１では、測
定時刻が到来したか否かを判定する。つまり、時計４に
設定した５分毎の測定タイミングが到来したか否かを判
定している。今、測定タイミングが到来したとすると、
ST1の判定がYESとなり血圧測定が実行される（ST2）。
すなわち、時計４から血圧測定トリガ信号が出力され、
血圧測定部２がカフ１を加圧し、カフ減圧過程でのカフ
圧を計測し血圧値の測定に入る。同時に、時計４は温度
測定トリガ信号を出力する。これにより、温度測定部３
は測定部位温度センサ31と外気温度測定用温度センサ32
からのそれぞれの温度信号によって、測定部位の温度と
外気温度とを取り入れる（ST3）。そして、この測定部
位温度と外気温度と、血圧値（決定された最高血圧値・
最低血圧値）とが、測定時刻と共に測定値記憶部５に記
憶される（ST4）。測定処理を連続する場合は、ST5の
“表示が”の判定NOでST1に戻り、以後測定処理は、５
分間隔で連続的に繰り返し実行される。

所定時間の測定処理が終了した場合において、測定者
が測定結果を確認する時は、例えば病院等のコンピュー
タに、測定値記憶部５のみを装着する。ST5において、
コンピュータの表示ボタンがONされたか否かを判定して
いる。今、表示ボタンをONしたとすると、ST5の判定がY
ESとなり、測定値記憶部５が記憶する測定値、つまり血
圧値・測定部位温度・外気温度の３つの測定値が、互い
に関連して時系列的に表示装置（コンピュータの表示
部）６に表示される。

仮に、表示装置６に表示された測定結果内容が、第４
図のようであったとすると、この内容では外気温度の低
下に応じて測定部位温度が降下し、且つ血圧の上昇が見
られる。従って、この測定結果（被測定者）の血圧変化
は、測定部位温度及び外気温度との関係において正常で
あると判別し得る。ところが、表示結果の内容が第５図
のようであったとすると、この内容では外気温度の変化
がないにも拘わらず、測定部位温度が低下し、且つ血圧
の上昇が見られる。従って、この血圧の変化は外気温度
の影響ではなく、他の要因（ストレスによる血行障害
等）に起因するものと判別できる。また、第６図に示す
ように、測定部位温度が下降した後、再び上昇している
場合において、血圧がこの測定部位温度の変化に応じ
て、上昇及び下降している場合は、末梢部位の血管の硬
化は生じておらず正常と判別し得る。逆に、第７図のよ
うに、測定部位温度の下降及び上昇の変化に対し、血圧
が殆ど対応変化していない場合（測定部位の温度低下に
よる血管収縮による血圧の増加が小である場合）は、末
梢血管の硬化が大であると判別できる。

かくして、この指用血圧計では、血圧の変化状況を確
認し得ることは勿論、測定した血圧と測定部位温度と外
気温度とを比較対象することで、血圧変化の要因を判別
し得る。

なお、上記実施例において、患者等の被測定者が取付
ける血圧計と、表示装置６が別体である場合を説明した
が、本発明はもちろん血圧計本体内に測定値記憶部を固
設するとともに、表示装置も本体ケースに一体的に形成
するものにも適用できるこというまでもない。

（ヘ）発明の効果この発明では、以上のように、血圧の測定と同時に皮
膚温度と外気温度とを測定し、それぞれの測定値を記憶
することとしたから、血圧の変化状況を確認し得ること
は勿論、これらを関連的に表示すれば血圧変化要因を判
別し得る。従って、従来のように血圧変化の要因を別途
検査する必要がない。ことに皮膚温度を血圧値とリンク
して記憶しているので、血圧硬化度や生理状態（ストレ
ス等）により受ける影響がわかるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、実施例指用血圧計の回路構成ブロック図、第
２図は、実施例指用血圧計に使用するカフを示す斜視
図、第３図は、実施例指用血圧計の処理動作を示すフロ
ーチャート、第４図は、実施例指用血圧計の測定結果表
示例を示す説明図、第５図は、実施例指用血圧計の測定
結果表示例を示す説明図、第６図は、測定結果の表示例
であって血管硬化のない場合を示す説明図、第７図は、
測定結果の表示例であって血管硬化が大の場合を示す説
明図である。 1:カフ、2:血圧測定部、 3:温度測定部、4:時計、 5:測定値記憶部、31:測定部位温度センサ、 32:外気温度測定用温度センサ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者宮脇義徳京都府京都市下京区中堂寺南町17番地サイエンスセンタービル株式会社オムロンライフサイエンス研究所内 (56)参考文献実開平１−65006（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) A61B 5/02

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】血圧測定手段と、カフ付近の皮膚温度を測
定する皮膚温度測定手段と、外気温度を測定する外気温
度測定手段と、上記皮膚温度測定手段、外気温度測定手
段及び上記血圧測定手段を所定時間間隔毎に連続的に駆
動させるクロック手段と、上記血圧測定手段により測定
された血圧値並びに皮膚温度測定手段、外気温度測定手
段により測定された皮膚温度及び外気温度を記憶する測
定値記憶手段とから成る血圧記録装置。