JP2852693B2 - レーザ・ビームによる移動物体のマーキング方式 - Google Patents

レーザ・ビームによる移動物体のマーキング方式

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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、ある経路に沿うレーザ・ビームの放射源
を含む、レーザ・ビームによる移動物体のマーキング方
式に関するものである。
周波数の増大にともない、日時、ロット・ナンバー、
有効期限、または、生産物がパッケージされた時点また
は生産物自体が用意された時点のような、ある特定の時
点からしか知ることができない他の詳細な事項等を指示
するデータについて、パッケージまたは生産物自体にマ
ーキングを施すようにされてきている。マーキングの時
点に関するこの要求のために、ラベル・プリントにおい
て、パッケージ・プリントにおいて、または、例えば生
産物の最終的な準備のためのモールドにおいて、このよ
うな時点を予め含ませておくことができない。
また、その生産、パッケージ作業等が極めて高速に進
行することが多いことから、通常の手段によるマーキン
グ作業には相当なロス・タイムが含まれることになる。
上述された状況の結果として、レーザ・ビームはその
衝突点において大量のエネルギを生成できることに基づ
き、前記のマーキング作業のために、既に前記レーザ・
ビームに依存してきている。それども、一般的に知られ
ている方式は、レーザ・ビーム源とマーキングされるべ
きエリアとの間にマスクを挿入することに基づいてい
る。マスクというデバイスにより、マーキングされるべ
き符号を規定する間隙だけをビームが通過することが許
容される。ただし、これらのマスクで生成されるイメー
ジは時間的に変化するものではなく、また、異なるイメ
ージを生成できることであるべきであり、多くの利用可
能なマスクを有することが必要とされる。そして、それ
らの適切な配設はステップ・モータによってコントロー
ルされるが、ある1個の文字から別の文字までのこのス
テップ・モータによる移動の時間長は約200ミリ秒であ
る。文字間の移動の時間として理解されるものは、その
処理が正確であるように、1個の英数字と次に続く英数
字との間で経過すべき時間である。
他方、ゲルマニューム結晶で知られている一つの特性
は、受信した音声信号の周波数に依存して、その屈折指
数を修正できるということである。これらの修正を達成
するために、高い導電性の材料によるトランスジューサ
が適合されている。このトランスジューサで実行される
ことは、ゲルマニューム結晶を音声信号に適合させる機
能を果たすことである。即ち、該結晶内で音声速度(5,
500m/s)に適合させる機能を果たすことである。
この特性の適用はレーザ発生器の配置に関して知られ
ている。この配置は基本的には次の通りである。
混合ガス(CO2、N2、He)を含む低圧プラズマ管のよ
うな、一定波長のホトン(photon)発生器手段が用いら
れ、その中で電界が発生されて、ホトン・ビームを生成
するようにされる。このホトン・ビームのガイドは、そ
の一方は部分的に反射性の、また、その他方は100%反
射性の2個のミラーで形成される空洞部内でなされる。
累積した光エネルギが十分に高いものであるときに
は、部分的に反射性のあるミラーを通してレーザの放射
が生起する。
パルス式のレーザ・ビームを生成させるためには、レ
ーザの空洞部内において、トランスジューサを有するゲ
ルマニューム結晶が、そのホトン・ビームの方向に挿入
されており、これが無線周波数の信号によって励起され
たときには、ホトン・ビームの経路が偏向されて、レー
ザの放射が中断される。
この無線周波数の信号が中断されたときには、ホトン
・ビームの経路が復元されて、レーザの放射が再開され
る。ここで注意されるべきことは、ビームの中断がなさ
れている間に、空洞部の内部におけるエネルギの相当な
増大が生じて、この放射の復元がなされたときに、高い
エネルギのレーザ・パルスを生成するようにされる。
上述のこととは独立に、この発明の目的は、移動物体
のマーキング方式のために、前述された空洞部の外部に
配置されたゲルマニューム結晶の前述の特性の利点を用
いることにある。
この目的は次のような特徴を有する方式によって達成
される。即ち、レーザ・ビームの経路内に挿入されてい
る空洞部外部の光学的偏向器は:ゲルマニューム結晶お
よび無線周波数信号を前記ゲルマニューム結晶の励起に
適当な音波に変換するために適合されているトランスジ
ューサであり、少なくとも5個の一連の固定周波数の発
振器であって、各発振器の周波数は他の発振器のそれと
は異なっているものが設けられている、前記のゲルマニ
ューム結晶およびトランスジューサ;各発振器の出力部
に配置されていて、3マイクロ秒未満のスイッチング時
間を有する電子スイッチ;および、前記スイッチの1個
を任意の時点において選択して、前記発振器の1個を前
記トランスジューサに対して任意の時点において接続す
るためのコントロール・ユニット;からなることを特徴
とする方式によって達成される。
従って、先の文節で参照された方式は、前記トランス
ジューサに到達するための、連続的に予めプログラムさ
れた異なる周波数に基づくものである。そして、異なる
周波数の各々はゲルマニューム結晶内に異なる屈折指数
の生成をさせる。そして、明白であるように、入射ビー
ムの異なる屈折は屈折指数の各々に対応するものであ
る。
実質的な試行の後で、そのトランスジューサに対する
ゲルマニューム結晶の最適な作業周波数として決定され
た周波数は、無線周波数帯域におけるもの(例えば70MH
z)であり、また、±3デシベルにおける20MHzの帯域幅
をとることができる。
上述されたように、この発明の方式に対して、偏向の
各々が任意の時点においてコントロールされることが許
容されるように、その光学的な偏向器には適切な電子機
器が付随して設けられねばならない。
前記の電子機器は高速でスイッチングされる一連の固
定周波数発振器に基づいて設計されたものであり、これ
によって周波数で変調された信号が得られる。ここに、
レーザ・イメージを形成するために実質的に用いられる
ドットは、該周波数の各々に対応している。
異なる周波数のスイッチングを変化させることにより
英数字の発生をさせることが可能であり、また、20ドッ
トの長手方向マトリクス(longitudinal matrix)によ
って形成することができる任意の文字、即ち、少なくと
も20個の異なるレーザ・ドットによって形成することが
できる任意の文字を、焦点距離において得ることができ
る。
この発明の方式によれば、ライン毎の文字に制限を加
えることなく(1マイクロ秒未満の)極めて短い時間内
に文字の変化をさせることができるという点において、
他のレーザ・マーキング方式を上回る顕著な利点が得ら
れる。
該一連の固定周波数の発振器に加えて、電子機器に対
して各発振器の出力部において設けられている電子スイ
ッチは、2.5マイクロ秒未満のスイッチング時間を有す
るものである。各スイッチのコントロールは、適切な瞬
時点においてマーキングされるべきドットに依存して、
オン/オフ情報を発生させるマイクロプロセッサ(例え
ば、8085マイクロプロセッサ)によってなされる。
文字を発生させるために用いられる形式は5X5マトリ
クスのものである。これにより、5個のドットだけが長
手方向に、即ち、垂直方向に発生されるが、それはマー
キングされるべき物体の水平方向における速度にあたる
ものである。この物体は自動的に移動を始めて、対応す
る5X5のイメージを得ることができるようにされる。以
下の例において説明されるように、マーキングされるべ
き物体は、0.5mm/ミリ秒に等しい30m/分の移動速度を有
する生産ライン内に組み込まれる。この場合において、
5個/ミリ秒の割りでドットを発生させることができる
ときには、4X0.5mm、即ち、2mmの幅を有する文字を得る
ことができる。
5個/ミリ秒の割りでドットを発生させるためには、
その中間的な時間の1ミリ秒はドットの個数で除されて
250マイクロ秒になる。この結果として、生産ラインの
速度を読み取るときには、電子機器は適当な時間をもっ
てドットの発生をせねばならず、ここでの場合では250
マイクロ秒ということになる。前記の速度はエンコーダ
で読み取ることができる。ここで注意されるべきこと
は、前記の250マイクロ秒なる時間はゲルマニューム結
晶のそれ(750ナノ秒程度)に比べて遥かに長いという
ことである。前記ゲルマニューム結晶における時間は、
(音声信号が存在しない)0ラインから、選択された周
波数に対応するラインまで通っていく時間として参照さ
れるものである。
ここで指摘されることは、各ドットが有するレーザの
励起エネルギは、250マイクロ秒にレーザ・パワーを乗
じたものである。ここで必要とされるパワーは、マーキ
ングされるべき材料に依存している。壁または光沢紙
(gloss paper)に対しては7.5ミリジュールのエネルギ
が必要とされることから、10.6ミクロン(CO2)におい
て30レーザWのパワーが必要とされる。
添付の図面は、この発明による方式の一実施例を示す
ブロック図である。
レーザ入力ライン2はゲルマニューム結晶1上に衝突
しており、該結晶内に音声信号が依存しないときには、
これは、ライン3に沿って、回折を生じることなく通過
する。この結晶がトランスジューサ4からの40Wの無線
周波数信号をもって励起されたとすると、ライン2はラ
イン5によるように回折されて、77ミリラジアンの回折
角を付与するようにされる。
このトランスジューサに対して入力される信号は線形
無線周波数増幅器6から流されるが、この増幅器6は、
出力50W、入力600ミリW、出力インピーダンス50ohm、
そして、帯域幅±10MHzのものである。
スイッチング・ユニット7を構成するものは、一連の
固定周波数発振器、および、周波数で変調された信号の
発生に必要とされるスイッチである。
コントロール・ユニット8を構成するものは、キャラ
クタ・ゼネレータを含む不揮発性の蓄積部(PROM)と一
緒にされたプロセス・コントロール用のマイクロプロセ
ッサである。該マイクロプロセッサのコントロールは、
外部コンピュータ(図示されない)に連なるRS232によ
り、スイッチング操作9を実行するための入力−出力プ
ロトコルを有するプログラムによってなされる。そし
て、マーキングされるべき異なる文字の形成が可能にさ
れるとともに、連続的なナンバリングおよび/または日
時のマーキングの実行が可能にされる。
インタフェース回路10は、前述された外部コンピュー
タとの通信により、コントロール・ユニット8の部分を
形成するマイクロプロセッサを配置するために用いられ
る。即ち、それは中央コンピュータの周辺手段としての
作用をする。
最後に、速度計11に含まれているものはエンコーダで
あり、これはマーキングされるべき物体が配置されてい
る生産ラインと関連されている。また、この速度計に
は、読み取られた速度をマイクロプロセッサにとって適
当な情報に変換するために必要な電子機器も含まれてい
る。
【図面の簡単な説明】
図は、この発明による方式の一実施例を示すブロック図
である。 1:ゲルマニューム結晶、 2:レーザ入力ライン、 3:トランスジューサ、 6:線形無線周波数増幅器、 7:スイッチング・ユニット 8:コントロール・ユニット、 10:インタフェース回路、 11:速度計。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02F 1/33 G02F 1/11 B41M 5/26

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】経路に沿うレーザ・ビームの放射源を含
    み、無線周波数信号を音波に変換するために適合されて
    いるトランスジューサを備えた、前記経路内に挿入され
    ている空洞部外の光学的偏向器を有するレーザ・ビーム
    による移動物体のマーキング方式であって、 前記空洞部外の光学的偏向器は、さらに前記トランスジ
    ューサで生成された適当な音波によって励起されるゲル
    マニューム結晶を備えており、 少なくとも5個の一連の固定周波数発振器と、該各固定
    周波数発振器の出力部に配置された3マイクロ秒未満の
    スイッチング時間を有するで電子スイッチと、を備え、
    前記各固定周波数発振器の周波数な他の発振器のそれと
    は異なっており、前記固定周波数発振器の各々の周波数
    は無線周波数帯域内にあり20MHzの帯域幅を有する、ス
    イッチング・ユニットと、 前記固定周波数発振器の1個を任意の時点において接続
    するように適合されているコントロール・ユニットと、 を具備したことを特徴とするレーザ・ビームによる移動
    物体のマーキング方式。
  2. 【請求項2】前記固定周波数発振器からの信号を受信し
    て、これを前記トランスジューサに送信するための線形
    無線周波数増幅器が含まれていることを特徴とする、請
    求項1の方式。
  3. 【請求項3】前記増幅器は出力50W、入力600mW、出力イ
    ンピーダンス50ohmであることを特徴とする、請求項2
    の方式。
  4. 【請求項4】前記コントロール・ユニットは、マイクロ
    プロセッサおよびその中にキャラクタ・ゼネレータを含
    む不揮発性の蓄積手段からなることを特徴とする、請求
    項1ないし3のいずれか1項の方式。
  5. 【請求項5】マーキングされるべきキャラクタを形成す
    るために、前記マイクロプロセッサは、外部コンピュー
    タとのスイッチングを実行するための入力−出力プロト
    コルを有するプログラムによってコントロールされるこ
    とを特徴とする、請求項4の方式。
  6. 【請求項6】前記スイッチングはインタフェース回路を
    通して実行されることを特徴とする、請求項5の方式。
  7. 【請求項7】マーキングされるべき移動物体の速度の計
    測手段が含まれていることを特徴とする、請求項1ない
    し6のいずれか1項の方式。
  8. 【請求項8】該移動物体は生産ラインによって搬送され
    ており、前記速度計測手段は前記生産ラインと関連され
    ていることを特徴とする、請求項7の方式。
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