JP2852436B2 - オフセット印刷インキ用ドライヤー - Google Patents

オフセット印刷インキ用ドライヤー

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ヒドロキシ高級脂肪酸重金属塩を酸化触媒
として用いることにより、ドライヤーを添加してもイン
キの印刷適性が損われない等の効果が得られる様にし
た、オフセット印刷インキ用ドライヤーに関する。
(従来の技術) オフセット印刷では、油性インキを平版に施す方法に
依っている。その為、印刷された画線部分と非画線部分
との境界を鮮明ならしめ、又印刷スピードを向上させる
等の役割を果たす水を、印刷媒体として用いている。そ
して、インキビヒクルとしては、分子中に二重結合を持
つ乾性油や、乾性油を加工した重合乾性油性を用いてお
り、その二重結合箇所に空気中の酸素を導入することに
より、インキが固化される。
そこで、この酸化反応の促進触媒として、従来は高級
脂肪酸或いはこれと類似の化学構造を有する重金属塩が
用いられている。例えば、オクチル酸、ナフテン酸、樹
脂酸、トール油脂肪酸、アマニ油脂肪酸、大豆油脂肪酸
等のコバルト、マンガンなどの塩が一般的に知られてい
る。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、このような従来の酸化触媒は、乾性油
の乾燥固化を速めさせる性能を備えている反面、酸化触
媒の添加によって、印刷インキの刷り易さ(印刷適性)
が悪化すると言う問題があった。
この印刷適性とは、インキの展伸性とか、印刷条件例
えば印刷スピードや用紙の表面状態等が多少変化しても
インキの付着性が悪化しないとか、非画線部分が汚れ難
い等と言った、印刷し易さに拘わる様々な事象を総合し
た性質を意味している。
又、ドライヤーを添加すると、印刷機械上のインキ容
器(インキ壷)内のインキ表面に所謂皮張り現象が起こ
り易くなることも、別の解決課題をなしていた。
そこで、本発明の目的は、インキの固化促進効果を十
分に備えると共に、上記の印刷特性を悪化させず、然
も、所謂インキの皮張り現象も起こり難くしたオフセッ
ト印刷インキ用ドライヤーを提供するにある。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 上記の目的を達成する為に、本発明によるオフセット
印刷インキ用ドライヤーは、炭素数10〜20、かつ、その
炭素鎖の二重結合が2個以下である高級脂肪酸の重金属
塩を有効成分とするオフセット印刷インキ用ドライヤー
において、前記高級脂肪酸をヒドロキシ脂肪酸とする構
成とした。
前記重金属塩は、コバルト塩又はマンガン塩であるこ
とが望ましい。
従来、オフセット印刷の場合には、前述の印刷媒体と
なる水とインキとが、適度の混和性乃至親和性を示すこ
とが大切であると考えられて来た。このため、印刷イン
キのメーカーは、最良の印刷適性が得られる様に、その
製造処方に様々な工夫を凝らして来たが、前述の酸化触
媒(ドライヤー)は印刷現場でインキに添加する習わし
になっているので、折角最良に調整されている印刷適性
がこの添加の段階で崩れてしまう不具合を生じていた。
この様な不具合が生じる原因に就いて、本願発明者は
様々に検討を重ねた結果、オフセット印刷に於いては水
を印刷媒体として用いる処からして、ドライヤーと水と
の親和性に問題があるとの結論に達し、本発明を想到す
るに至ったものである。
前記ヒドロキシ脂肪酸は、脂肪酸の炭素鎖にヒドロキ
シル基ををもつものあればよく、例えば、リシノール
酸、ヒドロキシトリデシル酸等を用いることができる。
又、前記重金属塩は、コバルト、マンガン等の重金属
塩を用いるとよく、特に、コバルト塩およびマンガン塩
については、特に良好な印刷適性を発揮するものであっ
た。
又、前記ヒドロキシ高級脂肪酸重金属塩は、高級アル
コール又は芳香族アルコールに配合して用いるとよい。
(作 用) 上記構成のドライヤーをオフセット平版印刷用インキ
に添加すると、インキの印刷適性を損なわずに、インキ
の乾燥が速められる。
そして、印刷機械上の容器内に蓄えた状態で、インキ
の表面に固化皮膜を生じ難くなる。
この様な作用が生じるメカニズムに就いては、以下の
様に推測される。
即ち、ドライヤーを構成するヒドロキシ高級脂肪酸の
重金属塩は、その−OH基部分に於いて水との親和性を有
している。
その為、インキの印刷適性に大きく関与する、油性イ
ンキと印刷媒体としての水との混和性乃至親和性は、従
来の親水性に乏しいドライヤーとは異なって、インキド
ライヤーを添加することに依っては殆ど変化せず、従っ
て印刷適性の悪化を招かなくて済むものと思われる。
又、インキの乾燥が速められ、且つインキ表面の皮張
り現象も起こり難くなる理由については、後に詳しく述
べる様に、非親油性の−OH基部分がインキの表層側に集
まって大気中の水分を吸着し、水の薄層を生成させる為
と推察される。
(実 施 例) 以下に、本発明によるオフセット印刷インキ用ドライ
ヤーの幾つかの製造処方例に就いて順次説明する。
《処方例1−a》 原料名 配合量 a)ヒマ脂肪酸コバルト塩の オレイルアルコール溶液 (Coの含有率=2%) 25g b)オフセット印刷インキ用メヂウム MS−11(大阪印刷インキ製造K.K.製) 100g 上記a)及びb)の両原料を3本ロールを使って良く
混練し、ペースト状のCo系ドライヤーを得た。ヒマ脂肪
酸のコバルト塩は以下に述べる方法によって調製した。
ヒマ脂肪酸(ヒマシ油の鹸化生成物)30g、苛性カリ
(純度80%)4g、水1,000mlの水溶液に、塩化コバルトC
oCl2・6H2O、12g/H2O、500ml水溶液を撹拌しつつ混合さ
せることによって、淡紫色を帯びた白色沈澱物が生成し
た。
この沈澱物を良く水洗した後、加水分解により生じた
重金属酸化物や水酸化物、そして未反応脂肪酸等を常法
により精製除去し乾燥させた処、樹脂状をしたヒマ脂肪
酸コバルト塩32gを得た。このコバルト塩のCo含有率は
8.8%であった。
このヒマ脂肪酸コバルト塩は、動・植物油、鉱油等に
は溶解し難いが、各種の高級アルコールや芳香族アルコ
ールに対しては良好な溶解性を示した。
ヒマ脂肪酸の主成分のリシノール酸は、炭素数18で、
−OH基1個と、二重結合を2個持っている。
《処方例1−b》 原料名 配合量 a)ヒマ脂肪酸コバルト塩の オレイルアルコール溶液 (Coの含有量:2%) 12.5g b)ヒマ脂肪酸マンガン塩の オレイルアルコール溶液 (Mnの含有量:2%) 12.5g c)オフセット印刷インキ用メヂウム MS−11(大阪印刷インキ製造K.K.製) 100.0g 上記a)〜c)の各原料を3本ローを使って混練し、
ペースト状のCo.Mn系のドライヤーを得た。b)のヒマ
脂肪酸のマンガン塩の製法は、前記のCOCl2・6H2Oの代
わりに、MnCl2・6H2Oを用いた点を除いてヒマ脂肪酸コ
バルト塩の製法と同じである。
《処方例2−a》 原料名 配合量 a)ヒドロキシ・トリデシル酸コバルト 塩のトリデシルアルコール溶液 (Co含有量:2%) 25g b)オフセット印刷インキ用メヂウム MS−11(大阪印刷インキ製造K.K.製) 100g 上記a)及びb)の両原料を3本ロールを使って混練
し、ペースト状のドライヤーを得た。
a)のヒドロキシ・トリデシル酸コバルト塩は、以下
に述べる方法によって調製した。
ヒドロキシ・トリデシル酸(HO−C12H24−COOH)23
g、苛性カリ(純度:80%)4g、水1,000mlの水溶液中
に、塩化コバルトCOCI2・6H2O、12g/H2O、500ml溶液を
良く撹拌しながら注加して、淡紫色を帯びた白色沈澱物
を生成させた。
この沈澱物を良く水洗した後、常法により精製し乾燥
させた処、樹脂状をした約27gのヒドロキシ・トリデシ
ル酸コバルト塩が得られた。このコバルト塩のCo含有率
は11.1%であった。
ヒドロキシ・トリデシル酸は炭素数が13で、1分子中
に1個のOH基を有するが、二重結合は有しない。
《処方例2−b》 原料名 配合量 a)ヒドロキシ・トリデシル酸コバルト 塩のトリデシルアルコール溶液 (Co含有量=2%) 12.5g b)ヒドロキシ・トリデシル酸マンガン 塩のトリデシルアルコール溶液 (Mn含有量:2%) 12.5g c)オフセット印刷インキ用メヂウム MS−11(大阪印刷インキ製造K.K.製) 100.0g 上記a)〜c)の各原料を3本ロールを使って混練
し、ペースト状のドライヤーを得た。b)のヒドロキシ
・トリデシル酸マンガン塩の製法は、前菊のCoCl2・6H2
Oの代わりに、MnCl2・6H2Oを用い点を除いて、ヒドロキ
シ・トリデシル酸コバルト塩の製法と同じである。
《処方例3−a》 原料名 配合量 a)水素添加ヒマ脂肪酸コバルト塩 のベンジルアルコール溶液 (Co含有量=2%) 25g b)アマニ油 100g 上記a)及びb)の両原料を混和溶解させて、液状の
ドライヤーを得た。a)の水素添加ヒマ脂肪酸コバルト
塩は、以下に述べる方法によって調製した。
水素添加ヒマ脂肪酸30g、苛性カリ(純度=80%)4
g、水1,000mlの水溶液中に、CoCl2・6H2O、12g/H2O、50
0ml溶液を良く撹拌しながら注加して、淡紫色を帯びた
白色沈澱物を生成させた。
この沈澱物を良く水洗した後、常法により精製し乾燥
させた処、樹脂状をした約32gの水素添加ヒマ脂肪酸コ
バルト塩を得た。このコバルト塩のCo含有率は8.8%だ
った。
水素添加ヒマ脂肪酸の炭素数は18で、1分子中にOH基
を1個有するが、二重結合は有しない。
《処方例3−b》 原料名 配合量 a)水素添加ヒマ脂肪酸コバルト塩 のベンジルアルコール溶液 (Co含有量:2%) 12.5g b)水素添加ヒマ脂肪マンガン塩 のベンジルアルコール溶液 (Mn含有量:2%) 12.5g c)アマニ油 100.0g 上記a)〜c)の各原料を混和溶解させて、液状のド
ライヤーを得た。上記処方例1−a〜処方例3−bの各
ドライヤーに続いて、市販されているペースト状ドライ
ヤー(市販品)と比較しながら、その酸化(乾燥)促進
触媒としての性能を測定した結果を、表1にまとめて示
した。
テストに用いたテストセット印刷用インキは、大阪印
刷インキ製造K.K.製の“MS−GP193黒”で、此のインキ
に各テスト用ドライヤーを夫々2%宛添加して、常法に
よりその乾燥時間を計った。
表1の中で、紙上乾燥時間とは、印刷インキを印刷媒
体(紙)上で完全に固化させるに要する時間であり、紙
上セッティング時間とは、印刷済みの印刷媒体を重ねて
も、そのインキが重ね合わされた媒体に付着しなくなる
迄の所要時間であって、このセッティング時間は、紙上
乾燥時間以上にその短縮が強く求められる特性値であ
る。
表1に明らかな様に、従来の市販ドライヤーの紙上セ
ッティング時間は7.5分で、ドライヤー無添加の場合と
変わらなかったのに対して、本発明による処方例1−a
〜処方例3−bの各ドライヤーを用いた場合には、紙上
セッティング時間をいずれも4.5分と著しく短縮させる
ことが出来た。
そして、紙上乾燥時間も、ドライヤー無添加の場合に
比べて十分有効に短縮させることが出来た。
この様に紙上乾燥時間はさして短縮されないのに、紙
上セッティング時間が顕著に短縮された理由に就いて
は、次の様に考えることが出来る。
即ち、ドライヤーを構成するヒドロキシ高級脂肪積の
重金属塩は、本来親油性で、油性のオフセット印刷用イ
ンキに対して親和性を示すが、この重金属塩に結び付い
ている−OH基は非親油性(親水性)なので、ドライヤー
が油性印刷インキに添加されると、−OH基部分は油性イ
ンキ層から逃れる様にその外表面に向けて、つまり大気
中に向けて配向された状態となる。この様な−OH基の配
向現象は、界面活性剤等に就いて良く知られた処であ
る。
その為、インキ層の表面に並んだヒドロキシル基に大
気中の水分が吸着されて、微視的に見れば、インキ層の
表面を薄い水層が取り巻き、未乾燥の印刷インキが隣接
する印刷済媒体に付着するのを防いでくれるものと推測
することが出来る。
そして、上記各実施例処方によるドライヤーは、既術
の様にインキメーカーが十分吟味して最良の印刷適性が
得られる様に調製した印刷インキに添加しても、従来の
ものとは異なって、その印刷適性は殆ど損なわれなかっ
た。
その理由に就いては、平版オフセット印刷用インキの
印刷適性に最も拘わりが深いと考えられている、印刷媒
体としての水と油性印刷インキとの間の望ましい混和性
乃至親和性が、ドライヤーの添加によっても阻害されな
い為であると推察される。
この混和性が乱されない理由は、ヒドロキシ高級脂肪
酸に結び付いている親水性に富んだ−OH基が、一主の緩
衝作用を営む為と思われる。
更に、上記各処方例のドライヤーを添加した印刷イン
キは、印刷機械上の容器(インキ壷)に入れてその表面
(液面)が大気に触れている状態のもとで、従来のドラ
イヤーに比べて所謂皮張り現象が著しく起こり難くなる
事が確かめられた。
これは、前述の様にしてインキの外表面に並んだ−OH
基に吸着された水分が、大気を遮ぎるバリヤーとして働
く為と推察される。そして、極く薄く印刷されたインキ
面に対しては、このバリヤー効果は殆ど無視し得ると思
われる。
尚、上記各実施例では、ヒドロキシ高級脂肪酸重金属
塩を調製するのに、ヒドロキシ高級脂肪酸を一旦アルカ
リ水溶液中で鹸化させ、これに重金属塩化物の水溶液を
反応させる方法によっているが、これは、例えば、ヒド
ロキシ高級脂肪酸に、その当量乃至は幾分過剰量の重金
属水酸化物を加え、原料の性状に応じて120〜150℃の温
度下で、3〜8時間撹拌することによって、直接的にヒ
ドロキシ高級脂肪酸の重金属塩を調製することも出来
る。
又、本発明目的に用いるに適したヒドロキシ高級脂肪
酸としては、様々にテストしたものの中で、炭素数が10
〜20で、二重結合は存在しないか又は2個以下のものが
好ましく、又、本発明に於いてその存在を必須要件とす
る−OH基に就いては、プライマリー・セコンダリー及び
ターシャリーのいずれの位置に結合していても、前述し
た発明目的の達成の度合に於いて、さして差異は認めら
れなかった。
[発明の効果] 以上の説明によって明らかな様に、本発明によるオフ
セット印刷インキ用ドライヤーは、炭素数10〜20、か
つ、その炭素鎖の二重結合が2個以下であるヒドロキシ
高級脂肪酸の重金属塩を有効成分とすることから、油性
のオフセット印刷インキにドライヤーを添加しても、従
来のものと同等以上のインキ固化促進効果が得られると
共に、インキの印刷適性の悪化を招かなくて済む様にな
る。
又、本発明によるオフセット印刷インキ用ドライヤー
は、ドライヤーを加えた印刷インキを印刷機械上の容器
(インキ壷)に入れて置いても、所謂皮張り現象は殆ど
起こらなくなる等、様々の優れた効果を奏する。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭素数10〜20、かつ、その炭素鎖の二重結
    合が2個以下である高級脂肪酸の重金属塩を有効成分と
    するオフセット印刷インキ用ドライヤーにおいて、前記
    高級脂肪酸がヒドロキシ脂肪酸であるオフセット印刷イ
    ンキ用ドライヤー。
  2. 【請求項2】前記重金属塩がコバルト塩又はマンガン塩
    である請求項1項記載のオフセット印刷インキ用ドライ
    ヤー。
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