JP2852420B2 - 回転体のバランス修正装置 - Google Patents
回転体のバランス修正装置Info
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- JP2852420B2 JP2852420B2 JP62221644A JP22164487A JP2852420B2 JP 2852420 B2 JP2852420 B2 JP 2852420B2 JP 62221644 A JP62221644 A JP 62221644A JP 22164487 A JP22164487 A JP 22164487A JP 2852420 B2 JP2852420 B2 JP 2852420B2
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Description
【発明の詳細な説明】
発明の目的
(産業上の利用分野)
この発明は、例えば研削砥石等の回転体のアンバラン
スを修正するための装置に関するものである。 (従来の技術) 一般に、研削盤においては主軸又はその主軸に装着さ
れた研削砥石のアンバランス等の種々の要因により、そ
れらの回転時に研削精度に悪影響を及ぼす振動が発生す
る。そのため、前記振動を打ち消すための装置として本
出願人は先に、本体ケース内に装着された送りねじに対
し、それぞれ可動ウエイトを螺合するとともに、前記送
りねじをモータに連動させたバランス修正装置を提案し
ている。このバランス修正装置によれば、モータの回転
にともない可動ウエイトがそれぞれ自動的に移動して、
砥石を回転させた状態でそのアンバランスを修正するこ
とができる。 (発明が解決しようとする問題点) ところが、前記従来のバランス修正装置における可動
ウエイトやモータはかなりの重量があり、しかも相当な
スピードで回転するので、それらには大きな遠心力が作
用し、その結果、可動ウエイトの大きな荷重が送りねじ
にかかってしまう。そのため、前記荷重分だけ送りねじ
駆動用のモータに余分な負荷がかかるとともに、送りね
じが変形してしまい、送りねじのスムーズな送りができ
なくなって、所望位置へ可動ウエイトを移動させて砥石
のバランスを確実に修正することが困難になるという問
題があった。 本発明の目的は、バランス修正装置作動時に送りねじ
に大きな荷重がかからないようにして、回転体のバラン
スを確実に修正することができる装置を提供することに
ある。 発明の構成 (問題点を解決するための手段) そこで、前記目的を達成すべく本発明は、一軸線を中
心として回転可能に支持された回転体に枠体を装着し、
その枠体には、駆動手段によって回動可能とされる送り
ねじをその軸線方向が前記回転体の回転軸線方向に対し
てほぼ垂直で且つねじれの位置となるように設け、その
送りねじには可動ウエイトを螺合して送りねじの回動に
よりその可動ウエイトを送りねじの軸線方向に移動可能
とし、可動ウエイトの外側方にはガイド部材を配設し、
可動ウエイト及びガイド部材の一方には、他方に当接し
て転動する回転部材を取付けた回転体のバランス修正装
置をその要旨とするものである。 (作用) バランス修正装置を作動させると、駆動手段の回転に
ともない可動ウエイトが送りねじに沿って自動的に移動
する。このとき、可動ウエイトに作用する遠心力に基づ
き同可動ウエイトには、本体ケースの半径方向外方への
力が作用する。ところが、可動ウエイトにはガイド部材
に接する回転部材が取付けられているため、前記可動ウ
エイトにかかる本体ケースの半径方向外方への力は、こ
のガイド部材によって受け止められる。そして、可動ウ
エイトの移動にともない回転部材が転動する。 (実施例) 以下、この発明を回転体としての研削砥石のバランス
修正装置に具体化した一実施例を図面に基づいて説明す
る。 第1,2図に示すように、主軸1の先端(第2図の左
端)に装着された研削砥石2のフランジ部3には、前面
(第2図左側面)が開口された本体ケース4が取付けら
れている。この本体ケース4の外周部には環状溝4aが形
成され、同環状溝4aに複数個(本実施例では3個)のバ
ランスピース5が円周方向への位置調節可能に収容され
ている。 本体ケース4内には、後述する送りねじやモータを取
付けるための枠体6が固定されている。この枠体6は、
中心に収容孔7aが貫設されたほぼ直方体状をなす固定部
7と、同固定部7上の隣接する2側面からそれぞれ本体
ケース4外方へ互いに平行して延びる一対の支持片8,9
と、同様に他の2側面からそれぞれ本体ケース4外方へ
延びる保持片10とから構成されている。 前記一対の各支持片8,9に貫設された支持孔8a,9aに
は、それぞれ送りねじ12がその軸心方向への移動不能
に、かつ回動可能に貫挿されている。そして、各支持片
8から突出した送りねじ12の先端には、それぞれ傘歯車
11が取着されている。 各支持片8,9間における送りねじ12上には、それらの
外径Rよりも若干大きい谷径rを有するねじ孔13aの形
成された可動ウエイト13がゆるく螺合されている(第4
図参照)。第3図に示すように、この可動ウエイト13外
側面上には、送りねじ12の軸心方向へ互いに平行して延
びる2本の溝13bが形成され、一方の溝13b内には離間す
る2個の回転部材としてのローラ14が、また他方の溝13
b内のほぼ中央部には、同じく回転部材としての1個の
ローラ14が、それぞれの外側部が可動ウエイト13上から
突出するように回動可能に取付けられている。 前記各支持片8,9の外端部間には平板状のガイド部材1
5が架設されており、このガイド部材15は前記ローラ14
に当接している。従って、前記送りねじ12が回動される
と、可動ウエイト13はガイド部材15に接した状態で送り
ねじ12に沿って移動する。 前記一対の支持片8,9には、それぞれ可動ウエイト13
の移動量を規制する移動規制機構Aが対向して取着され
ている。同移動規制機構Aは第4図に示すように、支持
片8,9(図では一方9のみ示す)の内側壁に取着された
ケース16と、一端が同ケース16を貫通し、他端が支持片
9に形成された貫通孔9b内に挿入されたスイッチ部材17
と、同スイッチ部材17上においてケース16内に位置する
係止突起17aと、同係止突起17aと支持片9内側壁との間
に介在されたコイルばね18とから構成され、それらケー
ス16及び係止突起17aから延びるリード線25は後述する
モータに接続されている。そして、スイッチ部材17はコ
イルばね18によって常に可動ウエイト13側へ付勢され、
この移動規制機構Aが作動しない状態では前記係止突起
17aがケース16に接触している。また、可動ウエイト13
に取着された突起24がコイルばね18の付勢力に抗してス
イッチ部材17を押圧すると、同スイッチ部材17の係止突
起17aがケース16から離間するようになっている。 第1図に示すように、前記各保持片10に貫設された保
持孔10aには、それぞれ減速機を内蔵した正逆回転可能
な駆動手段としてのモータ19の前部が嵌入され、各モー
タ19の出力軸19aが保持片10から突出している。そし
て、これらの出力軸19aには傘歯車20が取着され、各傘
歯車20は前記送りねじ12上の傘歯車11とそれぞれ噛み合
っている。また、本体ケース4における前記モータ19の
後部には支持部材21が立設され、同支持部材21に透設さ
れた一対の嵌合孔21aに各モータ19の後端部が嵌入され
ている。 前記各モータ19と本体ケース4の内周壁4bとの間に
は、それぞれバランスウエイト22が取着され、重量の異
なるバランスウエイト22に変更することによって、本実
施例のバランス修正装置自体の重量バランスをその装置
の組付け時に予めとることが可能になっている。 第2図に示すように、前記枠体6の中心部に設けられ
た収容孔7aには、本体ケース4を覆う蓋部材23に装着さ
れた継電機構Bが収容され、その継電機構Bは前記一対
のモータ19に電気的に接続されている。 次に、前記のように構成された本実施例の作用及び効
果について説明する。 研削砥石2の回転時にバランス修正装置を作動させる
と、各モータ19が駆動され、その回転は出力軸19a、傘
歯車11,20を介して各送りねじ12に伝達される。そし
て、送りねじ12の回動によって可動ウエイト13がそれぞ
れ別個に送りねじ12に沿って自動的に移動する。このと
き、可動ウエイト13には研削砥石2の回転にともなって
発生する遠心力に基づいて研削砥石2の半径方向外方へ
向かう力が作用する。 ところが、可動ウエイト13の外側部にはガイド部材15
に接するローラ14が取付けられているため、前記可動ウ
エイト13に作用する力はこのガイド部材15によって受け
止められる。そのため、可動ウエイト13部分において送
りねじに大きな荷重がかかった従来のバランス修正装置
とは異なり、送りねじ12を駆動するモータ19に余分な負
荷がかかることがない。しかも、本実施例では3個のロ
ーラ14が可動ウエイト13に対して回動可能に取付けられ
ているため、同可動ウエイト13が送りねじ12に沿って移
動するときには、ローラ14がガイド部材15上をがたつく
ことなく安定した状態で転動する。 従って、可動ウエイト13の移動はスムーズに行われ、
同可動ウエイト13と送りねじ12との螺合部分に対し余分
な荷重がかからない。そのため、送りねじ12もスムーズ
に回り、可動ウエイト13を送りねじ12上の所望位置へ確
実に移動させることができる。 ところで、一般に送りねじ12をその軸心が全く曲がる
ことなく直線状となるように、しかもねじ部分をすべて
の部分で真円に精密加工することは困難である。そのた
め、このような送りねじ12を回動させた場合には、送り
ねじ12がその半径方向へ振れ、その結果、可動ウエイト
13が枠体6又はガイド部材15を強く押圧するおそれがあ
る。ところが、本実施例では可動ウエイト13のねじ孔13
aの谷径rを送りねじ12の外径Rよりも大きくなるよう
設定し、両者を若干の隙間が形成された状態でゆるく螺
合しているので、前記送りねじ12の半径方向への振れは
この隙間によって吸収される。 また、前記各一対の支持片8,9には、それぞれ可動ウ
エイト13の移動量を規制する移動規制機構Aが互いに対
向して取着されているため、第4図二点鎖線で示すよう
に、可動ウエイト13が規定量以上移動してその突起24が
スイッチ部材17を押圧すると、ケース16からスイッチ部
材17の係止突起17aが離間してモータ19の作動が停止さ
れる。そのため、可動ウエイト13が規定量以上移動して
支持片8,9に圧接され、同可動ウエイト13と送りねじ12
との螺合部分に大きな負荷がかかることが防止される。 なお、この発明は前記実施例の構成に限定されるもの
ではなく、例えば以下のように任意に変更して具体化す
ることもできる。 (1)前記実施例では、送りねじ12を可動ウエイト13の
ねじ孔13aにゆるく螺合したが、この送りねじ12を隙間
のない状態で螺合してもよい。 (2)回転部材をガイド部材15に取付けたり、可動ウエ
イト13とガイド部材15の両方に取付けたりしてもよい。 (3)本発明は前記実施例の研削砥石2にのみ適用され
るものではなく、各種回転体のバランス修正装置に具体
化することができる。 発明の効果 以上詳述したように、本発明によれば、バランス修正
装置作動時に送りねじに大きな荷重がかかるのを防止し
て回転体のバランスを確実に修正することができるとい
う優れた効果を奏する。
スを修正するための装置に関するものである。 (従来の技術) 一般に、研削盤においては主軸又はその主軸に装着さ
れた研削砥石のアンバランス等の種々の要因により、そ
れらの回転時に研削精度に悪影響を及ぼす振動が発生す
る。そのため、前記振動を打ち消すための装置として本
出願人は先に、本体ケース内に装着された送りねじに対
し、それぞれ可動ウエイトを螺合するとともに、前記送
りねじをモータに連動させたバランス修正装置を提案し
ている。このバランス修正装置によれば、モータの回転
にともない可動ウエイトがそれぞれ自動的に移動して、
砥石を回転させた状態でそのアンバランスを修正するこ
とができる。 (発明が解決しようとする問題点) ところが、前記従来のバランス修正装置における可動
ウエイトやモータはかなりの重量があり、しかも相当な
スピードで回転するので、それらには大きな遠心力が作
用し、その結果、可動ウエイトの大きな荷重が送りねじ
にかかってしまう。そのため、前記荷重分だけ送りねじ
駆動用のモータに余分な負荷がかかるとともに、送りね
じが変形してしまい、送りねじのスムーズな送りができ
なくなって、所望位置へ可動ウエイトを移動させて砥石
のバランスを確実に修正することが困難になるという問
題があった。 本発明の目的は、バランス修正装置作動時に送りねじ
に大きな荷重がかからないようにして、回転体のバラン
スを確実に修正することができる装置を提供することに
ある。 発明の構成 (問題点を解決するための手段) そこで、前記目的を達成すべく本発明は、一軸線を中
心として回転可能に支持された回転体に枠体を装着し、
その枠体には、駆動手段によって回動可能とされる送り
ねじをその軸線方向が前記回転体の回転軸線方向に対し
てほぼ垂直で且つねじれの位置となるように設け、その
送りねじには可動ウエイトを螺合して送りねじの回動に
よりその可動ウエイトを送りねじの軸線方向に移動可能
とし、可動ウエイトの外側方にはガイド部材を配設し、
可動ウエイト及びガイド部材の一方には、他方に当接し
て転動する回転部材を取付けた回転体のバランス修正装
置をその要旨とするものである。 (作用) バランス修正装置を作動させると、駆動手段の回転に
ともない可動ウエイトが送りねじに沿って自動的に移動
する。このとき、可動ウエイトに作用する遠心力に基づ
き同可動ウエイトには、本体ケースの半径方向外方への
力が作用する。ところが、可動ウエイトにはガイド部材
に接する回転部材が取付けられているため、前記可動ウ
エイトにかかる本体ケースの半径方向外方への力は、こ
のガイド部材によって受け止められる。そして、可動ウ
エイトの移動にともない回転部材が転動する。 (実施例) 以下、この発明を回転体としての研削砥石のバランス
修正装置に具体化した一実施例を図面に基づいて説明す
る。 第1,2図に示すように、主軸1の先端(第2図の左
端)に装着された研削砥石2のフランジ部3には、前面
(第2図左側面)が開口された本体ケース4が取付けら
れている。この本体ケース4の外周部には環状溝4aが形
成され、同環状溝4aに複数個(本実施例では3個)のバ
ランスピース5が円周方向への位置調節可能に収容され
ている。 本体ケース4内には、後述する送りねじやモータを取
付けるための枠体6が固定されている。この枠体6は、
中心に収容孔7aが貫設されたほぼ直方体状をなす固定部
7と、同固定部7上の隣接する2側面からそれぞれ本体
ケース4外方へ互いに平行して延びる一対の支持片8,9
と、同様に他の2側面からそれぞれ本体ケース4外方へ
延びる保持片10とから構成されている。 前記一対の各支持片8,9に貫設された支持孔8a,9aに
は、それぞれ送りねじ12がその軸心方向への移動不能
に、かつ回動可能に貫挿されている。そして、各支持片
8から突出した送りねじ12の先端には、それぞれ傘歯車
11が取着されている。 各支持片8,9間における送りねじ12上には、それらの
外径Rよりも若干大きい谷径rを有するねじ孔13aの形
成された可動ウエイト13がゆるく螺合されている(第4
図参照)。第3図に示すように、この可動ウエイト13外
側面上には、送りねじ12の軸心方向へ互いに平行して延
びる2本の溝13bが形成され、一方の溝13b内には離間す
る2個の回転部材としてのローラ14が、また他方の溝13
b内のほぼ中央部には、同じく回転部材としての1個の
ローラ14が、それぞれの外側部が可動ウエイト13上から
突出するように回動可能に取付けられている。 前記各支持片8,9の外端部間には平板状のガイド部材1
5が架設されており、このガイド部材15は前記ローラ14
に当接している。従って、前記送りねじ12が回動される
と、可動ウエイト13はガイド部材15に接した状態で送り
ねじ12に沿って移動する。 前記一対の支持片8,9には、それぞれ可動ウエイト13
の移動量を規制する移動規制機構Aが対向して取着され
ている。同移動規制機構Aは第4図に示すように、支持
片8,9(図では一方9のみ示す)の内側壁に取着された
ケース16と、一端が同ケース16を貫通し、他端が支持片
9に形成された貫通孔9b内に挿入されたスイッチ部材17
と、同スイッチ部材17上においてケース16内に位置する
係止突起17aと、同係止突起17aと支持片9内側壁との間
に介在されたコイルばね18とから構成され、それらケー
ス16及び係止突起17aから延びるリード線25は後述する
モータに接続されている。そして、スイッチ部材17はコ
イルばね18によって常に可動ウエイト13側へ付勢され、
この移動規制機構Aが作動しない状態では前記係止突起
17aがケース16に接触している。また、可動ウエイト13
に取着された突起24がコイルばね18の付勢力に抗してス
イッチ部材17を押圧すると、同スイッチ部材17の係止突
起17aがケース16から離間するようになっている。 第1図に示すように、前記各保持片10に貫設された保
持孔10aには、それぞれ減速機を内蔵した正逆回転可能
な駆動手段としてのモータ19の前部が嵌入され、各モー
タ19の出力軸19aが保持片10から突出している。そし
て、これらの出力軸19aには傘歯車20が取着され、各傘
歯車20は前記送りねじ12上の傘歯車11とそれぞれ噛み合
っている。また、本体ケース4における前記モータ19の
後部には支持部材21が立設され、同支持部材21に透設さ
れた一対の嵌合孔21aに各モータ19の後端部が嵌入され
ている。 前記各モータ19と本体ケース4の内周壁4bとの間に
は、それぞれバランスウエイト22が取着され、重量の異
なるバランスウエイト22に変更することによって、本実
施例のバランス修正装置自体の重量バランスをその装置
の組付け時に予めとることが可能になっている。 第2図に示すように、前記枠体6の中心部に設けられ
た収容孔7aには、本体ケース4を覆う蓋部材23に装着さ
れた継電機構Bが収容され、その継電機構Bは前記一対
のモータ19に電気的に接続されている。 次に、前記のように構成された本実施例の作用及び効
果について説明する。 研削砥石2の回転時にバランス修正装置を作動させる
と、各モータ19が駆動され、その回転は出力軸19a、傘
歯車11,20を介して各送りねじ12に伝達される。そし
て、送りねじ12の回動によって可動ウエイト13がそれぞ
れ別個に送りねじ12に沿って自動的に移動する。このと
き、可動ウエイト13には研削砥石2の回転にともなって
発生する遠心力に基づいて研削砥石2の半径方向外方へ
向かう力が作用する。 ところが、可動ウエイト13の外側部にはガイド部材15
に接するローラ14が取付けられているため、前記可動ウ
エイト13に作用する力はこのガイド部材15によって受け
止められる。そのため、可動ウエイト13部分において送
りねじに大きな荷重がかかった従来のバランス修正装置
とは異なり、送りねじ12を駆動するモータ19に余分な負
荷がかかることがない。しかも、本実施例では3個のロ
ーラ14が可動ウエイト13に対して回動可能に取付けられ
ているため、同可動ウエイト13が送りねじ12に沿って移
動するときには、ローラ14がガイド部材15上をがたつく
ことなく安定した状態で転動する。 従って、可動ウエイト13の移動はスムーズに行われ、
同可動ウエイト13と送りねじ12との螺合部分に対し余分
な荷重がかからない。そのため、送りねじ12もスムーズ
に回り、可動ウエイト13を送りねじ12上の所望位置へ確
実に移動させることができる。 ところで、一般に送りねじ12をその軸心が全く曲がる
ことなく直線状となるように、しかもねじ部分をすべて
の部分で真円に精密加工することは困難である。そのた
め、このような送りねじ12を回動させた場合には、送り
ねじ12がその半径方向へ振れ、その結果、可動ウエイト
13が枠体6又はガイド部材15を強く押圧するおそれがあ
る。ところが、本実施例では可動ウエイト13のねじ孔13
aの谷径rを送りねじ12の外径Rよりも大きくなるよう
設定し、両者を若干の隙間が形成された状態でゆるく螺
合しているので、前記送りねじ12の半径方向への振れは
この隙間によって吸収される。 また、前記各一対の支持片8,9には、それぞれ可動ウ
エイト13の移動量を規制する移動規制機構Aが互いに対
向して取着されているため、第4図二点鎖線で示すよう
に、可動ウエイト13が規定量以上移動してその突起24が
スイッチ部材17を押圧すると、ケース16からスイッチ部
材17の係止突起17aが離間してモータ19の作動が停止さ
れる。そのため、可動ウエイト13が規定量以上移動して
支持片8,9に圧接され、同可動ウエイト13と送りねじ12
との螺合部分に大きな負荷がかかることが防止される。 なお、この発明は前記実施例の構成に限定されるもの
ではなく、例えば以下のように任意に変更して具体化す
ることもできる。 (1)前記実施例では、送りねじ12を可動ウエイト13の
ねじ孔13aにゆるく螺合したが、この送りねじ12を隙間
のない状態で螺合してもよい。 (2)回転部材をガイド部材15に取付けたり、可動ウエ
イト13とガイド部材15の両方に取付けたりしてもよい。 (3)本発明は前記実施例の研削砥石2にのみ適用され
るものではなく、各種回転体のバランス修正装置に具体
化することができる。 発明の効果 以上詳述したように、本発明によれば、バランス修正
装置作動時に送りねじに大きな荷重がかかるのを防止し
て回転体のバランスを確実に修正することができるとい
う優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明を研削砥石のバランス修正装置に具体化し
た一実施例を示すもので、第1図はバランス修正装置に
おいて蓋部材を取外した状態を示す一部破断正面図、第
2図は第1図のII−II線方向の断面図、第3図は可動ウ
エイトとその近傍部分を示す要部斜視図、第4図は可動
ウエイトの移動規制機構を示す要部縦断面図である。 2…回転体としての研削砥石、4…本体ケース、12…送
りねじ、13…可動ウエイト、13a…ねじ孔、14…回転部
材としてのローラ、15…ガイド部材、19…駆動手段とし
てのモータ、A…移動規制機構。
た一実施例を示すもので、第1図はバランス修正装置に
おいて蓋部材を取外した状態を示す一部破断正面図、第
2図は第1図のII−II線方向の断面図、第3図は可動ウ
エイトとその近傍部分を示す要部斜視図、第4図は可動
ウエイトの移動規制機構を示す要部縦断面図である。 2…回転体としての研削砥石、4…本体ケース、12…送
りねじ、13…可動ウエイト、13a…ねじ孔、14…回転部
材としてのローラ、15…ガイド部材、19…駆動手段とし
てのモータ、A…移動規制機構。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名)
B24B 45/00
F16F 15/32
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.一軸線を中心として回転可能に支持された回転体
(2)に枠体(6)を装着し、その枠体(6)には、駆
動手段(19)によって回動可能とされる送りねじ(12)
をその軸線方向が前記回転体(2)の回転軸線方向に対
してほぼ垂直で且つねじれの位置となるように設け、そ
の送りねじ(12)には可動ウエイト(13)を螺合して送
りねじ(12)の回動によりその可動ウエイト(13)を送
りねじ(12)の軸線方向に移動可能とし、可動ウエイト
(13)の外側方にはガイド部材(15)を配設し、さらに
可動ウエイト(13)及びガイド部材(15)の一方には、
他方に当接して転動する回転部材(14)を取付けたこと
を特徴とする回転体のバランス修正装置。 2.送りねじ(12)は可動ウエイト(13)のねじ孔(13
a)に対してゆるく螺合されている特許請求の範囲第1
項に記載の回転体のバランス修正装置。 3.可動ウエイト(13)の移動方向両側方には、前記駆
動手段(19)に接続され、かつ同可動ウエイト(13)が
規定量を越えて移動したときに作動して駆動手段(19)
を停止させる移動規制機構(A)が配設されている特許
請求の範囲第1項に記載の回転体のバランス修正装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62221644A JP2852420B2 (ja) | 1987-09-03 | 1987-09-03 | 回転体のバランス修正装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62221644A JP2852420B2 (ja) | 1987-09-03 | 1987-09-03 | 回転体のバランス修正装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6464775A JPS6464775A (en) | 1989-03-10 |
JP2852420B2 true JP2852420B2 (ja) | 1999-02-03 |
Family
ID=16770011
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62221644A Expired - Lifetime JP2852420B2 (ja) | 1987-09-03 | 1987-09-03 | 回転体のバランス修正装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2852420B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS49142888U (ja) * | 1973-04-04 | 1974-12-10 | ||
JPS6294242A (ja) * | 1985-10-22 | 1987-04-30 | Amada Co Ltd | バランス調整装置 |
-
1987
- 1987-09-03 JP JP62221644A patent/JP2852420B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6464775A (en) | 1989-03-10 |
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