JP2851694B2 - 非線形光学薄膜 - Google Patents

非線形光学薄膜

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は非線形光学効果を利用した光スイッチ、光高
調波発生素子などの光デバイスとしての用途などに有用
な非線形光学薄膜に関するものである。
[従来の技術] 近年、非線形光学材料は高速光スイッチ、光高調波発
生素子などの光デバイスとしての用途が考えられてお
り、特にその中核をなす非線形光学材料からなる薄膜に
ついては、より高性能な薄膜が注目されている。
これらの技術のうち、非線形光学材料としてガラス中
に半導体微粒子をドープした半導体微粒子ドープガラス
がある。例えば非線形光学材料として、例えばジャーナ
ル オブ オプティカル ソサエティ オブ アメリカ
第73巻第647頁(J.Opt.Soc.Am.,Vol.73(1983))に
記載されているように、CdSxSe1-xをほう珪酸ガラスに
ドープしたカットオフフィルタガラスがある。このカッ
トオフフィルタガラスはCdSxSe1-xとほう珪酸ガラス材
料を白金ルツボに入れ1600℃程度の高温で溶融した後、
400℃から800℃の温度で熱処理して作製している。
また、ジャーナル オブ アプライド フィジック
ス、第63巻第957頁(J.Appl.Phys.63(3),957,1988)
に記載されているように、CdS微粒子ドープガラス薄膜
がある。
このガラス薄膜は、ターゲットにコーニング社製“70
59ガラス”(Ba含有のホウケイ酸系ガラス)上にCdS粉
末を入れた石英坩堝を配置したものを用い、高周波マグ
ネトロンスパッタリング方により“7059ガラス”中にCd
Sを2〜4重量%分散させ、350〜650℃で熱処理を行な
い、微粒子を析出させたものである。
[発明が解決しようとする課題] 従来の半導体微粒子分散ガラス及びガラス薄膜では、
半導体微粒子を均質に分散させることは難しく、粒径の
ばらつきが大きいため、充分な非線形光学効果が得られ
ていないという問題がある。
即ち、半導体微粒子が有する非線形光学効果を利用し
た非線形光学材料においては、マトリックス中に分散し
た微粒子の粒径分布が小さいほど、効率の良い非線形光
学効果を期待できる。
しかしながら、従来の半導体微粒子分散ガラスにおい
ては、半導体微粒子の粒径は主に熱処理時間のみによっ
て制御されており、熱処理時間を長くするにつれて1/3
乗則に従って粒径が大きくなる。ところがこの方法で
は、半導体微粒子がガラスマトリックス中に不均一に溶
解しており、また半導体微粒子析出の核となる結晶核生
成はガラスマトリックス中から、自然発生的にランダム
に起こる。そのため、核生成に続いて起こる核成長過程
も、それぞれ異なる時間に開始されることになり、小さ
な結晶と大きな結晶が混じる。これが析出する半導体微
粒子の粒径分布を大きくする原因となる。非線形光学効
果の指標となる非線形感受率は粒径の関数であるため、
粒径にばらつきがあると、非線形光学効果発現のメカニ
ズムが複雑になり、ドープした半導体微粒子の量に比べ
て非線形光学効果が十分に発揮されず非線形光学特性を
低下させる。
本発明は、粒径の均一な半導体微粒子が分散された非
線形光学薄膜を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明は上述の課題を解決するために、次の構成を有
するものである。
(1)基板上に、半導体微粒子を分散させた光学的に透
明な薄膜と前記半導体微粒子の拡散係数が前記薄膜内よ
りも小さい光学的に透明な薄膜とが、交互に積層されて
なる非線形光学薄膜。
(2)基板上に、半導体微粒子を分散させた光学的に透
明な薄膜と前記半導体微粒子の拡散係数が前記薄膜内よ
りも小さい光学的に透明な薄膜とが、交互に積層された
薄膜であって熱処理されてなる非線形光学薄膜。
[作用] 基板上に、半導体微粒子を分散させた光学的に透明な
薄膜と前記半導体微粒子の拡散係数が前記薄膜内よりも
小さい光学的に透明な薄膜とを、交互に積層した非線形
光学薄膜とすることにより、半導体微粒子の拡散方向を
制限することができるので、半導体微粒子が成長した時
の上限の粒径を規定することができる。従って半導体微
粒子の粒径の上限付近においてばらつきの少ない非線形
光学薄膜が提供される。これにより、粒径のばらつきに
起因すると考えられる非線形光学効果の減少という問題
を解決することができるため、量子サイズ効果により大
きな非線形光学効果をもつ非線形光学薄膜を提供でき
る。
[実施例] 本発明における非線形光学薄膜の断面構造を示す概念
図を第1図に示す。基板11上に半導体微粒子14を分散さ
せた光学的に透明な薄膜(a)12と、前記半導体微粒子
の拡散係数が薄膜(a)内よりも小さい光学的に透明な
薄膜(b)13とを交互に積層した構造になっている。薄
膜(a)内の半導体微粒子の拡散係数が薄膜(b)のそ
れより充分に大きいと、半導体微粒子は薄膜(b)内に
拡散しないうちに成長が起こるので、薄膜(a)内にほ
とんどの半導体微粒子が閉じ込められる。そして、薄膜
(a)の膜厚を目的に応じて適当に決めてやり、熱処理
で成長する半導体微粒子の粒径が薄膜(a)の膜厚と同
程度に制御されるので、半導体微粒子の粒径の均一な非
線形光学薄膜が提供される。
半導体微粒子の大きさは、半導体の励起子のボーア半
径以上の大きさでかつ量子サイズ効果が現れる程度に小
さい方がよい。従って、用いられる半導体の種類によっ
て半導体微粒子の大きさは異なるが、通常は粒径1nmか
ら20nmの範囲の大きさが適当である。従って薄膜(a)
の膜厚も通常1nmから20nmの厚さの範囲にするが、上記
半導体の好適な粒径と同等の膜厚にするとよい。また薄
膜(b)の厚さについては特に制限されないが、通常10
nm〜20nmの範囲が好ましい。
光学的に透明な物質に分散させる半導体微粒子として
は、例えば、CuCl等のI−VII族化合物半導体、CdS,CdS
e,CdO,CdTe,ZnSe,ZnO,ZnTe,HgTe等のII−VI族化合物半
導体、CdSSe,HgCdTe等の混晶II−VI族化合物半導体、Ga
As,GaN,GaP,GaSb,InAs,InP,InSb,GaAlAs,InAlAs等のIII
−V族化合物半導体、あるいはSi、Ge等のIV族半導体な
どが好ましい。
光学的に透明な薄膜とは非線形光学特性を得るのに必
要な波長範囲で光学的に透明な薄膜のことをいう。この
ような薄膜としては、無機ガラス質の薄膜や有機高分子
薄膜が好ましい。光学的に透明な薄膜(a)ならびに薄
膜(b)の選択は用いる半導体微粒子の種類などによっ
て変わり得るが、例えば、半導体微粒子を分散させる光
学的に透明な薄膜(a)としてはB2O3−SiO2系ガラス薄
膜、PbO−B2O3−SiO2系ガラス薄膜などが、半導体微粒
子の分散性が良好となり好ましい。SiO2ガラスは半導体
微粒子の拡散係数が小さいので薄膜(b)として好まし
く、その他Al2O3やSi3N4なども好ましく用いられる。従
って、薄膜(a)薄膜(b)の組合せとしては代表的に
は、例えばSiO2ガラスとB2O3−SiO2系ガラス、SiO2ガラ
スとPbO−B2O3−SiO2系ガラスの組合せなどにより好適
に本発明が具現化できる。
薄膜(a)に分散させる半導体微粒子の含有量はその
種類や目的とする性能、用途などによって異なるが、通
常2重量%〜30重量%程度である。
また、薄膜(a)と薄膜(b)の積層数も、目的とす
る性能、用途ないしは薄膜(a)に含有されている半導
体の種類や粒径などによって異なるが、例えば合計で10
0〜1300層などである。あまり少ない場合には、目的と
する性能の程度にもよるが、十分な非線形光学効果が発
揮されにくいし、また、多すぎると特に支障はないが、
生産性の点で非能率となる。
積層された薄膜の熱処理温度や熱処理時間は、含有さ
れている半導体微粒子の種類、粒径、量や薄膜(a)、
(b)の材質、厚さ、積層数、目的とする性能、用途な
どによって異なるが例えば200℃〜600℃で1分〜10時間
である。
半導体微粒子としてCdS微粒子を例にとると、CdS微粒
子を分散させたB2O3−SiO2系ガラス薄膜と、SiO2ガラス
薄膜とを交互に積層することにより、本発明の非線形光
学薄膜が実現できる。例えば、CdS微粒子を5重量%分
散させたB2O3−SiO2系ガラス薄膜の1層あたりの膜厚を
5nm、SiO2ガラス薄膜の1層あたりの膜厚を5nmとして、
各々1000層堆積させる。作製した薄膜を400℃で1時間
熱処理すると、CdS微粒子はSiO2ガラス薄膜中にはほと
んど拡散せず、CdS微粒子の平均粒径はB2O3−SiO2系ガ
ラス薄膜の1層あたりの膜厚とほぼ同じ5nmになった。
このようにしてB2O3−SiO2系ガラス薄膜中に粒径がほぼ
5nmに揃ったCdS微粒子を分散させることができる。
半導体微粒子を分散させた光学的に透明な薄膜(a)
の製造方法は、光学的に透明な材料と半導体材料の両方
が含まれるターゲットを用いて高周波スパッタリングに
よって製造するのが簡便である。
他の好適な方法として光学的に透明な材料と半導体材
料を別々のターゲットを用いて高周波スパッタリングに
よって製造することもできる。
また、薄膜(b)についても、薄膜(b)に用いる材
料をターゲットとして同様の高周波スパッタリングによ
って製造するのが簡便で好ましい。上記いずれの工程も
必ずしも高周波スパッタリング法のみに限定されるもの
ではないが、高周波スパッタリング法が半導体微粒子の
ドープ量を任意に選択でき、従って高濃度にドープする
ことも容易である点でも好ましい。
高周波スパッタリングを行なう場合にはArやN2ガスな
どを用い1〜50Paの圧力下などの通常条件で行なうこと
ができる。
基板としては光学的に透明な材料が好ましく、例え
ば、SiO2、Si3N4、Al2O3などが好ましく用いられる。基
板の厚みについてはあまり薄いと割れやすいので取扱い
にくいとか、あまり厚いと熱がかかった時に温度勾配が
生じやすいと言う程度で特に制限はなく、目的、用途に
応じて適宜選定すればよく、例えば0.1mm〜3mm程度が一
般的である。
以下に具体的な個別の実施例について説明する。
実施例1 第2図に示したような多元スパッタ装置を用い、ター
ゲット23の23aをCdS粉末が置かれたB2O3−SiO2系ガラス
ターゲットとし、ターゲット23bをSiO2ガラスターゲッ
トとし、第2図のように配置した。ターゲットにはそれ
ぞれシャッター24(24a、24b)が配置されており、シャ
ッターコントロール機構(図示せず)によってシャッタ
ー回転軸25a、25bの回転によるシャッターの開閉時間に
より基板に堆積させる各材料の厚みや量を制御できる。
図の21は基板、22はヒーターであり、基板には高周波電
圧を加えることができる。アルゴン雰囲気中でガス圧5P
a、基板温度を300℃としてスパッタリングを行った。ス
パッタリングは高周波マグネトロンスパッタで、ターゲ
ット23aおよびターゲット23bへの入力電力はそれぞれ10
Wおよび200Wとした。
CdS微粒子をB2O3−SiO2系ガラスに分散させた薄膜とS
iO2ガラス薄膜とをシャッター24aならびに24bを開閉す
ることにより交互に堆積させた。1層当りのB2O3−SiO2
系ガラス薄膜の膜厚を5nm、SiO2ガラス薄膜の膜厚を5nm
とし、各々1000層堆積させた。基板にはSiO2ガラスを用
いた。B2O3−SiO2系ガラス中のCdSのドープ量を10%と
した。作製した薄膜の光吸収スペクトルから得られたバ
ンドギャップはバルクの半導体に比べ0.5eVブルーシフ
トしていることから半導体が量子ドットとなっているこ
とがわかった。
この薄膜を400℃で熱処理したところ、熱処理時間に
応じてCdS微粒子は成長した。熱処理時間を1時間とし
たとき、SiO2ガラス薄膜内にはCdS微粒子はほとんど拡
散しておらず、CdS微粒子の粒径が4nm〜5nmの範囲内に
全体の90%が分布していた。
比較のためにCdS粉末が置かれたB2O3−SiO2系ガラス
ターゲットのみを用いてアルゴン雰囲気中で同様にスパ
ッタリングを行い、膜厚10μmのCdS微粒子ドープガラ
ス薄膜を作製した。CdSのドープ量を10%とした。
この薄膜を400℃で1時間熱処理したところ、熱処理
時間に応じてCdS微粒子の粒径は大きくなった、しかし
ながらCdS微粒子の粒径が3nm〜6nmの範囲に全体の80%
が分布しており、均一性があまり良くなかった。
これらのことから、半導体微粒子を分散させた光学的
に透明な薄膜と、前記半導体微粒子の拡散係数が前記薄
膜内よりも小さい光学的に透明な薄膜とを、交互に積層
したことにより、半導体微粒子の粒径の均一性が良い非
線形光学薄膜が提供されることがわかった。
なお本実施例では、B2O3−SiO2系ガラスで、半導体微
粒子としてCdSを用いたが、上記半導体以外にCuCl,CdS
e,CdO,CdTe,ZnSe,ZnO,ZnTe,CdSxSe1-x,GaAs,GaN,GaP,Ga
Sb,InAs,InP,InSbを用いた場合でも同様の結果が得られ
た。
さらに本実施例では、B2O3−SiO2系ガラス内よりも半
導体微粒子の拡散係数の小さい光学的に透明な薄膜とし
てSiO2ガラスを用いたが、これ以外にアルミナ(Al
2O3)、窒化シリコン(Si3N4)を用いた場合でも同様の
結果が得られた。
実施例2 実施例1と同様な第2図に示した多元スパッタ装置を
用いてターゲット23の23aとしてCdS粉末が置かれたPbO
−B2O3−SiO2系ガラスターゲットを用い、ターゲット23
の23bとしてSiO2ガラスターゲットを用いて、ターゲッ
ト23aへの入力電力を100Wとした以外は、ほぼ実施例1
と同様の方法でアルゴン雰囲気中で高周波スパッタリン
グを行った。CdS微粒子をPbO−B2O3−SiO2系ガラスに分
散させた薄膜とSiO2ガラス薄膜とをシャッター24a、24b
を開閉することにより交互に堆積させた。1層当りのPb
O−B2O3−SiO2系ガラス薄膜の膜厚を5nm、SiO2ガラス薄
膜の膜厚を5nmとし、各々1000層堆積させた。基板21に
はSiO2ガラスを用いた。PbO−B2O3−SiO2系ガラス中のC
dSのドープ量を10%とした。作製した薄膜の光吸収スペ
クトルから得られたバンドギャップはバルクの半導体に
比べ0.5eVブルーシフトしていることから半導体が量子
ドットとなっていることがわかった。
この薄膜を300℃の温度で熱処理したところ、熱処理
時間に応じてCdS微粒子は成長した。熱処理時間を1時
間としたとき、SiO2ガラス薄膜内にはCdS微粒子はほと
んど拡散しておらず、CdS微粒子の粒径は4nm〜5nmの範
囲に全体の90%が分布していた。
比較のためにCdS粉末が置かれたPbO−B2O3−SiO2系ガ
ラスターゲットのみを用いてアルゴン雰囲気中で同様に
スパッタリングを行い、膜厚10μmのCdS微粒子ドープ
ガラス薄膜を作製した。CdSのドープ量を10%とした。
この薄膜を300℃で1時間熱処理したところ、熱処理
時間に応じてCdS微粒子の粒径は大きくなった、しかし
ながらCdS微粒子の粒径が3nm〜6nmの範囲に全体の80%
が分布しており、均一性があまり良くなかった。
これらのことから、半導体微粒子を分散させた光学的
に透明な薄膜と、前記半導体微粒子の拡散係数が前記薄
膜内よりも小さい光学的に透明な薄膜とを、交互に積層
したことにより、半導体微粒子の粒径の均一性が良くな
ることがわかった。
なお本実施例では、PbO−B2O3−SiO2系ガラスで、半
導体微粒子としてCdSを用いたが、上記半導体以外にCuC
l,CdSe,CdO,CdTe,ZnSe,ZnO,ZnTe,CdSxSe1-x,GaAs,GaN,G
aP,GaSb,InAs,InP,InSbを用いた場合でも同様の結果が
得られた。
さらに、本実施例では、PbO−B2O3−SiO2系ガラス内
よりも半導体微粒子の拡散係数の小さい光学的に透明な
薄膜としてSiO2ガラスを用いたが、これ以外にアルミナ
(Al2O3)、窒化シリコン(Si3N4)を用いた場合でも同
様の結果が得られた。
実施例3 実施例1に示した方法により作製したCdS微粒子ドー
プガラス薄膜を用い、光双安定素子を作製した。
この素子のSiO2ガラス基板側から波長430nmのレーザ
光(N2光励起色素レーザ光)をスポット径5μmで入射
させた。
次に入射光の強度と出射光の強度の関係を室温(25
℃)にて測定したところ、第3図に示したような双安定
特性を示した。
[発明の効果] 本発明における非線形光学薄膜は、光学的に透明な物
質中に粒径が揃った半導体微粒子をドープすることがで
きるため、大きな非線形光学効果を有する非線形光学薄
膜を提供し得る。従って、微粒子の粒径が均一でないこ
とに起因する三次の非線形感受率の減少を低減でき、三
次の非線形感受率の大きい非線形光学薄膜を提供するこ
とができる。また、本発明の非線形光学薄膜は光双安定
素子等のデバイスの非線形光学薄膜としても有用であ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明における非線形光学薄膜の断面構造を示
す概念図、第2図は本発明の実施例で用いた非線形光学
薄膜の製造装置の構成を示す概念図、第3図は本発明の
非線形光学薄膜を用いた双安定素子の光双安定特性を示
す図である。 11……基板、12……半導体微粒子を分散させた光学的に
透明な薄膜、13……半導体微粒子の拡散係数が小さい光
学的に透明な薄膜、14……半導体微粒子、21……基板、
22……ヒーター、23、23a、23b……ターゲット、24、24
a、24b……シャッター、25a、25b……シャッターの回転
軸。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 棚橋 一郎 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02F 1/35 505 JICST

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に、半導体微粒子を分散させた光学
    的に透明な薄膜と前記半導体微粒子の拡散係数が前記薄
    膜内よりも小さい光学的に透明な薄膜とが、交互に積層
    されてなる非線形光学薄膜。
  2. 【請求項2】基板上に、半導体微粒子を分散させた光学
    的に透明な薄膜と前記半導体微粒子の拡散係数が前記薄
    膜内よりも小さい光学的に透明な薄膜とが、交互に積層
    された薄膜であって熱処理されてなる非線形光学薄膜。
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