JP2851681B2 - 微粉砕した水素吸蔵合金材料からなる負極の連続的製造方法 - Google Patents

微粉砕した水素吸蔵合金材料からなる負極の連続的製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は一般的には、再充電可能な電気化学電池の製
造に係わる。本発明はより特定的は、微粉砕した金属水
素化物水素吸蔵合金材料の製造方法を含む、再充電可能
な電気化学電池の細長い金属水素化物水素吸蔵合金負極
ウェブのより良い連続的製造方法に係わる。
発明の背景 再充電可能な水素吸蔵負極を用いる二次電池は当業者
には公知である。この種の電池は、鉛−酸、ニッケル−
カドミウム又はその他の従来技術による蓄電池システム
とは異なる方法で機能する。即ち、水素吸蔵電気化学電
池は水素を電気化学的に可逆的に貯蔵できる負極を使用
する。この電池は例えば水酸化ニッケルを材料とする正
極を使用するが、他の正極材料も使用し得る。負極及び
正極はアルカリ性電解質中に互いに距離をおいて配置さ
れ、両者の間には適当な隔離板、スペーサ又は膜が配置
され得る。
負極に電流を流すと、水素の吸収によって負極材料M
が帯電する。これを式で表すと、 M+H2O+e-……M−H+OH-(充電) となる。
放電時には、貯蔵された水素の放出によって電流が発
生する。即ち、 M−H+OH-……M+H2O+e-(放電) となる。これらの反応は可逆的である。
正極で生じる反応も可逆的である。例えば、再充電可
能な水素二次電池又は蓄電池で使用されるような一般的
水酸化ニッケル正極では、下記の反応 Ni(OH)+OH-……NiOOH+H2O+e-(充電) 及び NiOOH+H2O+e-……Ni(OH)+OH-(放電) が生じる。
電気化学的に再充電できる水素吸蔵負極を用いる電池
は、通常の二次電池に比べて大きな利点を有する。即
ち、再充電可能な水素吸蔵負極を用いると、鉛負極又は
カドミウム負極の場合より明らかに大きい比充電量(単
位質量当たりのアンペア時及び単位体積当たりのアンペ
ア時)が得られる。このより大きい比充電量に起因し
て、水素吸蔵電池では従来の一般的システムを使用した
場合より大きいエネルギー密度(単位質量当たりのワッ
ト時又は単位体積当たりのワット時で表される)を得る
ことができる。従って、水素吸蔵電池は多くの商業的用
途に適した極めて有用な電池である。
負極に適した活物質は、例えばSapru、Hong、Fetcenk
o及びVenkatesan共有名義の米国特許第4,551,400号“Hy
drogen Storage materials and Methods of Sizing and
Preparing the Same for Electrochemical Applicatio
n"に開示されている。本明細書はこの米国特許を参考と
して包含する。この米国特許に記載されている物質は、
水素化物を可逆的に形成することによって水素を貯蔵す
る。このSapruらの物質は下記の組成 (TiV2-xNix1-yMy [式中、xは0.2〜1.0、yは0〜0.2、MはAl又はZrで
ある]、 Ti2-xZrxV4-yNiy [式中、xは0〜1.5、yは0.6〜3.5である]、 及び Ti1-xCrxV2-yNiy [式中、xは0〜0.75、yは0.2〜1.0である] を有する。
これらの物質及びその製造方法の詳細については米国
特許第4,551,400号を参照されたい。
負極に適した物質は、1988年3月1日に交付されたSr
inivasen Venkatesan、Benjamin Reichman及びMichael
A.Fetcenko共有名義の米国特許第4,728,586号“Enhance
d Charge Retention Electrochemical Hydrogen Storag
e Alloys and an Enhanced Charge Retention Electroc
hemical Cell"にも開示されている。本明細書はこの先
行特許も参考として包含する。このVenkatesanらの特許
出願明細書に記載されているように、特に望ましい水素
吸蔵合金類は、チタン、バナジウム、ニッケルと、アル
ミニウム、ジルコニウム及びクロムから選択される少な
くとも1種類の金属とを含む。Venkatesanらの明細書に
記載されている好ましい合金はチタン、バナジウム、ニ
ッケル、ジルコニウム及びクロムの合金、特に下記の式 (Ti2-xZrxV4-yNiy1-zCrz [式中、xは0.0〜1.5であり、yは0.6〜3.5であり、z
は0.20以下の有効量である] で示される組成を有する合金である。
水素吸蔵合金はメルトから形成される。前記した好ま
しい材料を使用する水素吸蔵負極の製造は難しい。なぜ
なら、これらの好ましい材料は延性でないだけでなく硬
度も比較的大きいからである。実際、これらの合金は通
常、45〜60又はそれ以上のロックウェル“C"(Rc)硬度
を示す。また、単位体積及び単位質量当たりの表面積を
大きくするためには、合金が小さい灰又はフレーク状の
粒子の形態を有していなければならない。例えば、水素
吸蔵合金粉末は好ましくは200U.S.メッシュスクリーン
を通過するようなものでなければならず、従って75ミク
ロンより小さい大きさを有するものでなければならない
(200U.S.メッシュスクリーンの目の大きさは約75ミク
ロンである)。そのためには、水素吸蔵物質で電極を形
成する前に、得られた水素吸蔵合金材料を例えばクラッ
シャー、グラインダー、ミル等で微粉砕する必要があ
る。金属水素化物水素吸蔵合金材料のバルクインゴット
の微粉砕は、前記材料がかなり脆弱であり従って均一な
大きさ及び形状の粒子に破砕しにくいため、より困難で
ある。
一般的には、金属水素化物材料の経済的粉砕という問
題を解決できるものであれば、どのような方法も使用の
可能性を有すると言える。しかしながら、前記材料には
取扱い上特別の装置および注意を必要とする特性が多く
存在する。以下にその具体例を挙げる。
(1)合金粉末の固有硬度、即ち約60のロックウェル
“C"硬度を有するため、剪断、磨砕及び或る種の衝撃に
よる一般的粉砕方法、例えばボールミル、ハンマーミ
ル、シュレッダー、流体エネルギー、ディスクアトリッ
ションでは余り効果的に粉砕できない。
(2)酸化し易いため、環境を安全にし且つ許容し得る
電気化学的性能を維持するという2つの理由から、微粉
砕を不活性雰囲気下で実施しなければならない。
(3)電気化学的活性に必要な結晶構造に鑑み、この構
造にとって不利な方法、例えば粉末をメルトから直接製
造すべく噴霧する方法で粉体化することによって材料の
微細構造を変えることができない。
(4)粒度分布の問題。電気化学的性能を高めるために
は、粒度分布が最大75ミクロン(200メッシュ)で広い
範囲に及ばなければならない。
金属粉末の製造方法は既に幾つか存在する。本明細書
で問題にする合金は或る段階では溶融状態にあるため、
粉末を直接製造するには液体流を超音波撹拌又は遠心噴
霧にかけることが考えられよう。しかしながら、この方
法では所望の合金微細構造は得られない。冷却速度が著
しく速いからである。噴霧法は粒度分布を狭くする傾向
もある。これは本発明の場合には望ましくない。また、
粒子の形状も最適にはならない。更に、完全な不活性雰
囲気を与えるのは困難であるため、電気化学的観点から
は望ましくない表面層が形成され得る。
別の方法として、機械的手段を用いる方法もある。通
常の物質では先ずインゴットをジョークラッシャーで粉
砕し、次いで所望の粒度が得られるまで処理を重ねなが
ら粒径を次第に縮小していくことができる。前述のごと
く、水素吸蔵物質は硬度が大きいためこの種の粉砕法に
は適さない。この方法で処理すると、粉砕媒体に重度の
摩耗がしばしば生じる。粉砕媒体が摩耗すると、その直
接的結果として、最終粉末に汚染物質が混入することに
なる。鉄及び鋼は良く知られた汚染物質であり、問題の
タイプの電気化学電池の性能を実質的に低下させる。
このような機械的方法で何とか粉砕できたとしても、
前記物質は粉砕が困難であるため、所望の広い粒度分布
を得るのは難しい。従って、所与の最大値より小さい粉
末がかなりの部分を占めることがしばしばある。
従来の機械的粉砕手段には、粉砕物の取出し及び装置
の清掃に関しても問題がある。粉末は表面積が大きい。
実際、微粉砕した物質の表面積はその物質を発火性にし
得る程である。従って、微粉砕物質と酸素と火花のよう
な発火源が一緒になると火事又は爆発を起こす危険があ
る。従って、粉砕システムは清掃が比較的簡単で、残留
粉末が最少限であるか又は皆無になるように設計された
ものでなければならない。例えば、高エネルギーボール
ミルは粉砕能力には優れているが、粉末が媒体中に埋め
込まれるため通常の保守では安全性が脅かされることか
ら、実用的ではない。
また、機械的粉砕プロセスには必ず低収率要因が存在
する。即ち、粒状金属水素化物水素吸蔵合金の供給原料
のうち過大サイズの粒子が許容し得ないほど大きい部分
を占めるのである。従って、この過大粒子を分離するた
めに、微粉砕後も必ず物質を分級処理にかけなければな
らない。この処理は、過大粉末が規定に合った粉末から
分離され且つ蓄積されて再び粉砕システムにかけられる
ように、統合的なものでなければならない。
微粉砕処理は所与の最大値以下の広い粒度分布を与え
るようなものでなければならない。このような分布を得
るためには入念な分級が必要である。そのためには風力
分級器又はサイクロンの使用が考えられる。しかしなが
ら、サイクロンは狭い粒度分布を生じ易く、較正の必要
があり且つ操作条件の変動に敏感であるため、その使用
には問題がある。また、サイクロンはキャリヤーとして
大量の気体を使用する。この気体は不活性でなければな
らないため、コストが潜在的に極めて高くなる。従っ
て、効果的で経済効率の高い別の分級手段を考えなけれ
ばならない。
電気化学電池に使用する水素吸蔵物質の場合は、粉末
ができるだけ酸化物を含まないことが望ましい。従っ
て、処理は総て不活性雰囲気下で実施しなければならな
いことになる。一般に、粉末は温度が高いほど酸化し易
いと言える。そのため、粉砕及び分級を統合した処理
は、不活性雰囲気下で、且つできるだけ低い温度で実施
することが望まれる。不活性ガスとして窒素を使用でき
るほど十分に温度を下げることができれば、アルゴンガ
スを使用する場合に比べて経費が実質的に節減される。
原則として、流体エネルギー微粉砕機はこのタイプの
処理を可能にする特性を有する。その基本的原理は、自
己への衝撃によって粉砕する物質を使用することにあ
る。この物質は通常、その物質の高速衝撃を起こす加圧
下の気体流中に含まれる。実際に実験したところ、この
タイプのシステムは効果的ではなかった。即ち、粉砕の
効率が低く、物質の加速に大量の気体が必要とされ、装
置も信頼性に欠けていた。
このように、適当な大きさに粉砕した金属水素化物水
素吸蔵合金材料の製造は従来、金属水素化物負極の全体
的製造方法の中で難しいステップの1つを構成してい
た。
Petersonらの米国特許第4,641,787号には、システム
の操作パラメータに関して大幅な再構成を行えば粒状金
属水素化物材料の粉砕に適用できる装置の1つが開示さ
れている。このPetersonらの微粉砕システムは全体的に
本発明のシステムと類似しているが、この米国特許明細
書は電気化学的に再充電できる負極の製造に使用するた
めの粉末状金属水素化物水素吸蔵合金材料については教
示も示唆もしていない。また、この種のシステムを本明
細書に記載のような一貫した製造方法の中の1つの操作
ステップで使用することについても一切触れていない。
負極を形成するには、微粉砕した水素吸蔵合金粉末を
適当なワイヤメッシュ又はワイヤスクリーン集電子に付
着させる。ストリップ形態の電極を製造する方法は既に
様々なものが提案されており、例えばカドミウム負極の
製造に使用されている。しかしながら、これらの方法及
びそのための装置は、本明細書で問題にしている硬度の
大きいフレーク又は灰状の活性粉末状水素吸蔵物質には
使用できない。例えば、米国特許第3,894,886号及び第
3,951,688号にはカドミウム電池プレートを製造するた
めのシステムが開示されている。このシステムは活物質
の担持に電気化学的活性チキソトロピーペーストを使用
するため、本明細書に記載の負極材料には適用できな
い。
ストリップ状銀電極を製造するための別の方法では、
さらさらした粉末を紙の移動支持体ウェブ上に供給す
る。この粉末を振動ドクターブレードで所与の厚さまで
支持体上に延ばす。この粉末及び支持体に格子構造体又
はメッシュを加える。単一のロールミルで支持体上の格
子及び粉末を圧縮し、その後支持体を除去する。次い
で、格子に埋め込まれた残りの銀電極材料ウェブを焼結
する。焼結した銀電極ウェブを焼結炉から取出し、銀−
亜鉛電気化学電池で使用するためのストリップに切断す
る。
前記システムは、本発明で問題にする硬度の大きい粉
末状水素吸蔵合金材料には使用できない。なぜなら、こ
の水素吸蔵合金粉末は銀電極製造ラインの銀粉末とは異
なる性状を示すからである。本発明で使用する硬度の大
きい金属水素化物粉末を紙の支持体上で圧縮すると、粉
末粒子が紙に付着してその中に埋め込まれる。その結
果、ウェブに破損その他の損傷が生じ得る。また、水素
吸蔵合金電極材料は通常は、滑らかで硬い支持体上にフ
レーク状格子の比較的薄い層としてデポジットされる。
粉末のフレーク状又は灰状粒子はブレードの前で凝集し
且つ蓄積され易いため、ドクターブレードは正確に制御
された厚み又は深さの粉末層を形成するには不適当であ
ることが判明した。このブレードを使用すると、不適当
な深さの領域を含む厚み及び密度の不規則な粉末層が形
成されることになる。均一な電極ストリップを得るため
には、粉末の深さ、従って単位面積当たりの活物質量を
均等にしなければならない。ストリップの厚みを均一に
することは、均一の電流密度を有し且つ電池内のスペー
スを有効に使用できる電池を製造するための重要な条件
である。
密閉電池の水素吸蔵電極は既に様々な方法、例えばDo
uglas Magnuson、Merle Wolff、Sam Lev、Kenneth Jeff
ries及びScott Mapesの米国特許第4,670,214号“Method
for Making Electrode Material from High Hardness
Active Material"に記載の方法によって製造されてき
た。本明細書はこの米国特許を参考して包含する。しか
しながら、この米国特許に開示されている方法は必ずし
も大面積水素吸蔵合金負極の最も効果的な連続製造方法
というわけではない。特に、この先行技術の方法では、
活性負極粉末を室内環境で製造装置の一時的ウェブ、基
板又は支持手段上に移送するようになっている。そのた
め、活物質中の触媒活性部位が大気への暴露によって酸
化される現象が見られた。また、活物質をメッシュ基板
まで運び圧縮処理にかけるのに、再使用不能な有機ポリ
マー支持体物質、例えばMylar(Dupont社の登録商標)
のストリップを使用するため、電極製造の2つの重要な
要件、即ち製造コスト及び製造精度の観点からは不利で
あった。特に、支持体が再使用不可能であることから、
負極製造コストが高くついた。より重要なこととして、
前記支持体はローラミルで圧縮にかけると不均一に変形
する傾向を示した。そのため、ローラミルに通した後の
電極ウェブの厚みが不規則であった。
水素吸蔵合金負極の製造では更に、酸素及び水の悪影
響という問題もしばしば見られる。この問題は、圧縮処
理ステーションへの材料の移送に関連しては既述した
が、焼結の最中及び直後には特に重大な意味をもつ。即
ち、酸素及び水が触媒部位に結合して電極材料の性能を
低下させるため、これらの部位を活性化するのにより多
くの充電/放電サイクルが必要となる。また、酸素及び
水が焼結プロセスで電極材料と反応して電極の極限容量
を低下させる。そこで、電極ウェブから酸素及び水を排
除することが必要になる。好ましい先行技術の方法で
は、大容量アルゴンパージ環境で電極ウェブの熱処理を
行うようになっている。しかしながら、この処理は明ら
かに大量のアルゴンを必要とする。その先行技術の方法
は、充電状態をセットする、即ち電極ウェブを部分的に
帯電させる水素を電極ウェブに取り込むための制御可能
なシステムを使用することもできない。
先行技術の連続的製造システムはまた、電極ウェブの
ウォーキング(walking)に起因してしばしば機械的損
傷を生じる。ウォーキングとは、電極ウェブがローラミ
ルを横断して側方に移動する現象である。このウォーキ
ングは多くの破損を招き、そのため電極ウェブの重ね継
ぎが必要になる。これは、製品の損失という意味で不経
済であり、また次の下流処理ステップで使用される装置
で問題を生じ得る。
以上の理由から、適当な大きさの水素吸蔵合金粉末を
製造するステップを含む、より良い金属水素化物水素吸
蔵合金負極製造方法が必要とされている。
発明の概要 本発明は、再充電可能なニッケル−金属水素化物電気
化学電池で使用するための面積が大きく金属水素化物電
気化学的水素吸蔵合金からなる負極を実質的に連続的に
製造するための方法に係わる。従来の方法を改良した本
発明の製造方法は、 (1)約75〜100メッシュの大きさを有する粒状の金属
水素化物水素吸蔵合金材料であって、実質的に非反応性
のガス雰囲気下で更に粉砕する必要のある材料を製造
し、 (2)中に配置された前記粒状の金属水素化物水素吸蔵
材料を加速して、周囲に同心的に配置された衝撃ブロッ
クに接線方向及び径方向でぶつける機能を果たす高速衝
撃ミルを構成し、 (3)前記衝撃ミルの中に前記粒状の金属水素化物水素
吸蔵合金材料を導入し、このミルの内部を実質的非反応
性雰囲気に維持しながら、前記材料をその自然破砕線
(natural fracture lines)に沿って微粉砕せしめ、 (4)微粉砕された金属水素化物水素吸蔵合金粉末を衝
撃ミルから取出して実質的に非反応性のガスの流れの中
で分級手段まで移送し、 (5)前記ガスを微粉砕した金属水素化物水素吸蔵合金
粉末から分離し、且つ前記粉末の過大粒子を少なくとも
200メッシュサイズ、平均して約400メッシュ(38ミクロ
ン)の粒度分布を有する粒子から分離することによって
測定量の粉末化金属水素化物電気化学的水素吸蔵合金物
質を製造し、 且つ実質的に連続したワイヤメッシュスクリーン集電基
板を製造するステップを含む。
前記ワイヤメッシュスクリーン集電基板上に、前記粉
末水素吸蔵合金材料の層を不活性雰囲気下で実質的に接
触させて配置する。この水素吸蔵合金材料及びワイヤメ
ッシュスクリーン集電子を少なくとも1回の圧縮処理に
かけて、粉末水素吸蔵合金材料をワイヤメッシュスクリ
ーン集電子の中に埋め込む。圧縮後に、水素吸蔵合金材
料が埋め込まれたワイヤメッシュスクリーン集電子を予
加熱し、次いで焼結する。焼結は、例えば5容量%の水
素を含む実質的に不活性の水素含有雰囲気下で高温で実
施する。予加熱処理によって前記材料の過剰湿分を放出
させ、中に含まれる活物質の酸化を抑制し、その後、焼
結によって粒子を互いに結合させるのである。その結
果、電極の冷却中に調整量の水素への暴露によって電極
材料が部分的に帯電する。
本明細書で使用するメッシュスクリーンとはU.S.標準
メッシュのことであり、例えば200U.S.メッシュスクリ
ーンは目の大きさが約75ミクロン、400U.S.メッシュス
クリーンは目の大きさが約38ミクロンである。また、
「自然破砕線」という用語は、粒状の金属水素化物水素
吸蔵物質中に予め存在しているひび及び亀裂のことであ
り、これらのひび及び亀裂は初期の水素化物−脱水素化
物微粉砕処理で発生し且つ部分的に伝搬する。
本発明の方法で使用する物質はバナジウム、ジルコニ
ウム、チタン、ニッケル及びクロムの合金であり、その
好ましい組成はV22Ti16Zr16Ni39Cr7である。本発明の方
法で必要とする実質的に非反応性のガス雰囲気は、主に
アルゴン、ネオン、ヘリウム、窒素及びこれらの組合わ
せから選択した非反応性ガスを供給することによって得
られるが、好ましい実施態様では実質的に非反応性のガ
スがアルゴン又は窒素のいずれかであり、このガスを本
発明の方法で使用する装置に約100〜300SCFH、好ましく
は約200SCFHの速度で供給する。ここで留意すべきこと
として、本発明の方法で使用する装置のガス循環システ
ムに発生し得る漏洩等の損失に鑑みて、非反応性ガスの
流量をほぼ一定に保つべく非反応性ガスの補助的供給手
段も具備し得る。
本発明で使用する高速衝撃ミルは、5,000〜20,000rp
m、好ましくは10,000rpmの速度で回転し得る中央供給形
高速回転ミルが好ましい。ロータ速度が変化すると、そ
の中に導入した粒子の粉砕状態も変化するため、ロータ
の適正回転速度の選択は重要な条件である。高速衝撃ミ
ルはまた、その中に供給された水素吸蔵合金粒子が自然
破砕線に沿って破砕され好ましい範囲の大きさに粉砕さ
れるように、これらの粒子を接線方向及び径方向で十分
に加速するようなものでなければならない。衝撃ミル内
に導入された粒子は加速されて、同心的に配置された衝
撃ブロックにぶつかる。この衝撃ブロックは好ましい実
施例の1つでは工具鋼又は炭化タングステンで形成され
る。
衝撃ブロックにぶつかって衝撃を受けると、微粉砕水
素吸蔵合金材料は更に小さくなって微粉になる。この微
粉は非反応性ガス流によって衝撃ブロックから分級手段
まで移送される。前記水素吸蔵合金粉末の移送は、前記
した実施的不活性ガスを用いて前記水素吸蔵合金粉末を
分級手段まで運ぶように実施される。
分級手段は好ましくは、実質的に不活性のキャリヤー
ガスを水素吸蔵合金粉末から分離して、この実質的不活
性ガを閉鎖システム内で再使用できるようにする手段だ
けは少なくとも具備する。水素吸蔵合金粉末は、200メ
ッシュサイズ以下の粒子を200メッシュサイズより大き
い粒子から選択的に分離する振動スクリーン分級装置に
送られる。その結果、過大粒子は第1回収ドラム内に回
収され、200メッシュサイズ以下の粒子は第2回収ドラ
ムに集められる。尚、水素吸蔵合金粉末の粒度分布は実
質的に総て200メッシュサイズ以下であり、平均粒度分
布が約400メッシュサイズである。
前記粉末をワイヤメッシュスクリーン集電基板に密接
させて配置する。前記集電子はニッケルメッシュ又はニ
ッケルめっき鋼メッシュであってよい。このワイヤメッ
シュスクリーンを、メッシュのウォーキングによって電
極ウェブが不均質になるのを防止するように構成された
一連のステアリング装置により接触点まで移動させる。
また、酸素及び水の作用を抑制すべく、粉末活物質は不
活性ガス、例えばアルゴンの雰囲気下に維持する。
次いで、ワイヤメッシュスクリーン及び粉末水素吸蔵
合金を、幅1インチ当たり16トン以上のロールミル圧縮
に少なくとも1回、好ましくは2回以上かける。このロ
ールミル圧縮の結果、粉末水素吸蔵合金材料とワイヤメ
ッシュスクリーンとが一体的になる。これをトリミング
処理し、予加熱し、次いでアルゴン又はアルゴン−水素
雰囲気下高温で焼結する。予加熱処理は、過剰湿分を除
去してワイヤメッシュスクリーン及び水素級蔵合金材料
の酸化を予防するのに十分な温度で行う。焼結操作は粒
子間の結合と粉末及び集電子間の結合とを促進するのに
十分な高温で行う。
実施例 金属水素化物電気化学的水素吸蔵合金からなる負極を
製造するための本発明の方法の第1ステップは、金属水
素化物電気化学的水素吸蔵合金の製造である。この合金
の剛性は、基本的形態をした前駆物質の選択から始ま
る。この合成で一般的に使用される物質は前出の米国特
許第4,551,400号に開示されており、非限定的具体例と
してはチタン、ジルコニウム、バナジウム、ニッケル及
びクロム、並びにこれら元素の熱分解し得る化合物が挙
げられる。これらの物質は、改良された再充電可能な金
属水素化物電気化学電池で水素吸蔵負極材料として使用
するのに適した金属水素化物水素吸蔵合金を形成すべく
組合わせた形態で混合しなければならない。
これらの前駆物質を十分に混和し、公称組成(Ti2-xZ
rxV4-yNiy1-zCrzの水素吸蔵合金の製造に適した条件
にかける。尚、前記式中xは0.0〜1.5、yは0.6〜3.5、
zは0.20未満の有効量である。本発明の方法は、例えば
改質剤及びミッシュメタルを含み得るランタンニッケル
タイプの材料のような任意の金属水素化物材料からなる
電極の製造に使用し得る。測定量の前記前駆物質を、実
質的に均一のインゴットを形成せしめる条件下で溶融す
べく、オートクレーブのような高温炉内に配置する。前
記物質をオートクレーブ内に配置したら、オートクレー
ブを約10-3トールの圧力まで排気処理する。次いで、オ
ートクレーブを約1atm.の圧力でアルゴンのような不活
性ガスによりパージする。その後、オートクレーブをそ
の中に収容された基本的活物質を溶融するのに十分な温
度で加熱する。
溶融した物質はオートクレーブから取り出す前に、固
体インゴット状になるまで冷却する。冷却したら、イン
ゴットをオートクレーブから取出して微粉砕する。第1
微粉砕ステップは通常水素化ステップであり、インゴッ
トを真空圧力容器内に配置して水素化−脱水素化サイク
ルにかけることからなる。例えば、真空圧力容器を約10
ミリトールの圧力まで排気し、次いで水素ガスを、前記
インゴットの少なくとも部分的な水素化を生起するに十
分な圧力、例えば1平方インチ当たり約50ポンドの圧力
で容器内に導入する。合金の水素化によってインゴット
の破砕又は粉砕が生じる。この水素への暴露を水素化が
完全に行われるまで続け、その後、真空圧力容器を排気
して圧力を低下させながら約400℃に加熱して、結合水
素を除去する。真空圧力容器から水素ガスを除去した
ら、微粉砕物質を不活性雰囲気下で室温まで放冷する。
その結果得られる「砕石(rubble)」状物質の大きさは
通常約1/8インチ以下である。
水素粉砕処理によって得られた粉末は更に微粉砕する
必要がある。前述のごとく、この微粉砕処理は一般的微
粉砕装置、例えばグラインダ、パルベライザ又はクラッ
シャでは実施できない。そこで、粒状水素吸蔵合金物質
を200〜400メッシュサイズの粉末に粉砕するのに適した
新規の微粉砕装置が必要となる。
第1図は、本発明の方法を遂行するのに必要な微粉砕
を実施するための装置10を示している。この装置10は全
体的に漏斗の形をしたディスペンサ12を含む。このディ
スペンサは、供給すべき粒状の金属水素化物水素吸蔵合
金材料を実質的に非反応性のガス雰囲気で収容するよう
に構成されている。水素吸蔵合金材料の酸化を防止する
前記非反応性ガスは主に、ヘリウム、アルゴン、ネオ
ン、窒素及びこれらを組合わせたものから選択し得る。
好ましい非反応性ガスは窒素である。漏斗状ディスペン
サ12の上部13は、例えばボルト16又はヒンジ−ラッチ機
構(図示せず)を介してディスペンサ12に固定された閉
鎖プレート14によって密閉される。漏斗状ディスペンサ
12と閉鎖プレート14との間には、実質的な気密性が得ら
れるようにガスケットシール(図示せず)が具備されて
いる。閉鎖プレート14は更に導入管18を備える。この導
入管は、プレート14を取外すことなく粒状水素吸蔵合金
材料をディスペンサ12に装入できるようにするためのも
のである。この管18は、ディスペンサ12内に完全な雰囲
気が得られるように密封栓20によって密封し得る。閉鎖
プレート14はまた、ガスパージ/ガス出口(図示せず)
及び非反応性ガスの源(図示せず)に夫々接続される弁
22及び24も含む。プレート14は更に、ディスペンサ12内
の或る種の状態、例えば内部圧力、温度又は充填度を反
映するように構成された測定手段26も含み得る。
漏斗状ディスペンサ12の下端部15、即ち閉鎖プレート
14と反対側の端部(漏斗の狭い方の端部)には、装置10
の別の部分への粒状の水素吸蔵合金材料の流出量を調整
するための可撓性絞り弁30が具備されている。装置10は
また、粒状水素吸蔵合金材料が絞り弁30の前方で漏斗状
ディスペンサ12のネック内に集積するのを防止する振動
機構32も含み得る。漏斗状ディスペンサ12は、衝撃ミル
50を該ディスペンサの下方で作動するように配置すべ
く、地面から上方に所定の距離をおいて支持するように
する。ディスペンサ12の支持は、つば34及びレッグ36、
38、40、42によって行う。
絞り弁30はディスペンサ12の下端部15と矢印A方向に
流れる非反応性ガス流を運ぶ導管44との間で作動するよ
うに配置される。前記導管では衝撃ミル50によって吸引
が生じる。前記ガス流は粒状水素吸蔵合金物質を絞り弁
30から衝撃ミル50まで移送する役割を果たす。絞り弁30
は、衝撃ミル50のロータハウジング52に移送すべき粒状
の水素吸蔵合金物質を計量して非反応性ガス流中に送給
する。衝撃ミル50は通常、ロータハウジング52と該ハウ
ジングに一連のプーリ(図示せず)を介して作動的に接
続されたモータ54とを含む。
第2図は第1図のロータハウジング52の内部250を示
している。作動時には、粒状の水素吸蔵合金物質252が
第1図の導管44を介して運ばれる非反応性ガス流によっ
て矢印Aに従い供給路254内に移送される。粒状物質252
はロータ258の中央256まで運ばれ、ロータ及び遠心力の
作用によりロータ通路260及び262を介して外側へ送られ
る。粒状物質はロータ通路260及び262を通る間に接線方
向及び径方向で加速され、ロータ通路260及び262の末端
260a及び262aで最大速度に達する。粒状物質はロータ通
路260及び262から出ると、ロータ258の外周に沿って同
心的に配置された工具鋼又は炭化タングステンの衝撃ブ
ロック264にぶつかる。ロータ258は、一連のプーリ及び
ベルト(図示せず)を介して該ロータを駆動する第1図
のモータ54により5,000〜20,000rpm、好ましくは約10,0
00rpmで回転する。ロータの速度は重要な要因の1つで
ある。なぜなら、この速度が変化すると粒状物質の粉砕
状態も変化するからである。
粒状の水素吸蔵合金物質は衝撃ブロック264にぶつか
り、自然破砕線に沿って粉砕される。その結果、75〜10
0メッシュの粒状物質が微粉砕されて200メッシュ以下の
水素吸蔵合金粉末266になる。この粉末は排出路270内に
堆積し、その後第1図のロータハウジング52から運び出
される。水素吸蔵合金粉末266は非反応性ガス流により
排出路270を介して運ばれ、出口272を通ってロータハウ
ジング52から矢印B方向に送られる。非反応性ガス流は
水素吸蔵合金粉末をロータハウジング52から運び出す役
割以外に、ミルを清浄な状態に維持しながら装置及び水
素吸蔵合金物質の両方を継続的に冷却する機能も果た
す。
第1図に示すように、水素吸蔵合金粉末は非反応性ガ
ス流によってロータハウジング52から導管60に運ばれ、
そこで矢印B方向に流動して(垂直方向に約5フィー
ト、水平方向に3フィート)、非反応性ガス流を水素吸
蔵粉末から分離する分離サイクロン62に到達する。非反
応性ガスはサイクロン62に設けられたポート62aを介し
て導管44内に流入し、矢印Aに従って衝撃ミル50方向に
再循環する。尚、非反応性ガスは100〜300SCFH、好まし
くは約200SCFHで供給する。この流量は、閉鎖システム
に軽い正の圧力が加えられ、その結果環境汚染が抑制さ
れるように選択した値である。非反応性ガス流は、閉鎖
システム内の漏洩に起因して損失が生じ得るため、均一
な流れが得られるように補足し得る。
サイクロン62で水素吸蔵粉末から非反応性ガスが分離
されると、粉末は可撓性ベローズ71を介して篩70に送ら
れる。篩70は、ふるい分け処理を促進すべく篩70を激し
く揺さぶり且つ振動させる振動基板80上で作動するよう
に配置される。篩70は、その中で作動するように具備さ
れた200メッシュ分級スクリーン74を有するシフティン
グタンク72を含む。スクリーン74の上方には、該分級ス
クリーン74を通過しない過大粒子を回収するための第1
可撓性回収シュート76が配置されている。前記過大粒子
はシュート76を介して排出され、ドラム77内に回収され
て、後で更に粉砕処理される。スクリーン74の下方に
は、200メッシュ分級スクリーン74を通過した水素吸蔵
粉末を回収するための第2可撓性回収シュート78が配置
されている。適当な大きさに粉砕した水素吸蔵粉末はド
ラム79内に回収し得る。あるいは、前記粉末水素吸蔵合
金を、点線で示したコンベヤ手段79aにより矢印Cに従
って、例えば第3図に示すような均量供給装置330まで
運ぶようにしてもよい。非限定的具体例として、前記コ
ンベヤ手段79aはスクリュー手段、ベルト手段又は振動
手段等を含み得る。
その後、第3図に示すように、200〜400メッシュの水
素吸蔵合金粉末を(第1図のコンベヤ手段79aに関して
説明したように)不活性雰囲気下で均量供給装置330ま
で移送する。ここで重要なこととして、該合金材料は結
合剤を全く含まない。結合剤は水素吸蔵合金の機械的又
は電気化学的一体性を低下させ得るからである。本発明
はこの点で、圧縮及び焼結ステップの間活物質をまとめ
ておくためにチキソトロピー添加剤又は水とスラリーと
の混合物のような結合剤を使用しなければならない先行
技術とは大きく異なる。
前述のごとく、粉末合金物質は均量供給装置330に導
入される。この均量供給装置は、該装置330から送出さ
れる活物質の流量を較正するマイクロプロセッサ331に
接続されている。均量供給装置330から送出された粉末
活物質は供給管332を通って振動シュートアセンブリ333
に送られ、このアセンブリによって測定量の粉末活物質
が第1ローラミルアセンブリのローディングニップ339
部分に配置される。振動シュートアセンブリ333には前
部及び後部の両方にばね334が具備されている。これら
のばねは、例えば装置310の別の部分によってシュート
アセンブリ333の振動が減衰するのを防止する。シュー
トアセンブリ333は、例えばアルゴンのような不活性ガ
スのブランケット336を与え且つ収容するためのハウジ
ング335で包囲されている。ここで留意すべくこととし
て、粉末合金をアルゴンブラケット336で接触的に包囲
しておくためにハウジング335を蓋又はトップで閉鎖す
る必要はない。これは、アルゴンが空気より重く、従っ
て実質的にハウジング335内に滞留するからである。ア
ルゴンブラケット336はシュートアセンブリ333内で活物
質軌道の上方に含まれる。前述のごとく、先行技術装置
の場合のようにアルゴンブランケットが存在しないと、
特に水素吸蔵物質が多孔性であることから、酸化作用の
ある空気及び水が電極物質ウェブ中に入り込む。これら
の汚染物質は焼結処理時に合金粉末と反応し、電極の品
質を低下させる。
前記マイクロプロセッサ331は下流の送給モニター装
置(図示せず)に接続し得、且つ粉末活物質を極めて均
一な単位面積当たり重量で供給する流量でローディング
ニップ339部分に配置すべく、振動シュートアセンブリ3
33の粉末供給量を自動的に調整するようにプログラムさ
れている。従って、処理のスループットが増加すると粉
末活物質の供給量も増加し、スループットが低下すると
粉末供給量も減少する。粉末負極水素吸蔵合金物質はこ
のような減量送給メカニズムによって極めて均一な単位
面積当たり重量でローディングニップ339部分にデポジ
ットされる。このようにして、正確に制御された基板単
位面積当たりの量の粉末物質が送給される。ここで留意
すべきこととして、ドクターブレード、スクイージその
他の不正確な調整装置は必要ない。実際、これらの装置
はこのタイプの装置で測定しなければならない種類の物
質の正確な送給には使用できないことが判明した。ま
た、活物質をミルまで運ぶのに支持用ストリップを使用
する必要もない。なぜなら、活物質はローラミルアセン
ブリの下方ローラ上に直接配置されるからである。更
に、本発明の方法では電極ウェブが不均一になる危険も
少なく、全体的製造コストも節減される。
第4図は第1図の振動シュートアセンブリ433の平面
図を示している。このシュートアセンブリ433は特に、
電極活物質を平均して均一に分配するように構成された
複数の物質分割手段を含む。第1物質分割手段は通常、
大きさが一列ずつ漸減するカスケードアレイ状に配置さ
れた複数の三角形セパレータ437の形態を有する。物質
は先ずこれらの三角形437を通って第2物質分割手段に
運ばれる。この第2分割手段は横断方向に延びる複数の
溝435の形態を有する。これらの溝435は、活物質を装置
310のローディングニップ部分339に配置する前に側方で
分配するのに使用される。
第3図に示すように、連続的製造装置310はワイヤメ
ッシュスクリーン集電基板340を該装置に供給するため
の手段も備える。ワイヤメッシュスクリーン集電基板34
0はこの場合はロール341から送給される連続的ニッケル
メッシュウェブからなる。但し、本発明ではニッケルワ
イヤメッシュだけでなく別のタイプの物質も問題なく使
用し得る。具体例としては、鋼及びニッケルめっき鋼の
ワイヤメッシュ、並びにエキスパンデッドメタル又は穿
孔シートメタルが挙げられる。
第3図に示すように、ワイヤメッシュスクリーン基板
340は固定配置ローラ342を通る。ワイヤメッシュ集電基
板340はこのローラ342を介して、電子センサ343の前を
配置装置344と直角に移動する。センサ343は、ワイヤメ
ッシュ集電基板340が第1ローラミル350に入る時の側方
位置をモニターする。センサ343は、基板のウォーキン
グを補正する可動配置装置344に電気的に接続されてい
る。第5A図〜第5C図は特に配置装置544を示している。
この配置装置544は、基板のウォーキングを補正すべ
く、回動によって第1ローラミル350(第3図)に対す
る位置を変えられるように構成された一対のローラ54
5、546を含む。特に第5A図は、ローラ545、546と配置ブ
ロック547と走行中のワイヤメッシュ集電基板540とを示
している。第5A図では、ワイヤメッシュ基板540がロー
ラ545、546に対して正確に配置されており、従ってロー
ラ545、546が互いに平行に且つ基板540の軌道に対して
直角に配置されている。第5B図に示すように、ワイヤメ
ッシュ基板540がローラ545、546上を右方へ側方移動す
ると、ローラ545、546の右端部分が基板540方向に回動
し、ローラ545、546の左端部分が基板から離れる方向に
回動する。その結果、ワイヤメッシュ基板540がローラ5
45、546の中央部に向かって戻る。同様にして、第5C図
ではワイヤメッシュ基板540がローラ545、546の左方に
移動したため、これらのローラが基板540を好ましい方
向に戻すべく回動している。ワイヤメッシュ基板540が
好ましい位置に戻ると、ローラ545、546は第5A図の位置
をとる。
ワイヤメッシュ集電基板340は第3図のローラ346を通
ってローディングニップ部分339方向に進み、そこで少
なくとも2つのローラミル、この場合はローラミル350
及び360のうち最初のローラミルのニップ339で粉末活物
質と合流する。より特定的には、第6図に示すように、
ワイヤメッシュ集電子640がローラミル650に入る前の地
点で、シュートアセンブリ663が活物質を第1ローラミ
ル650の下方ローラ654上に配置する。その結果、下方ロ
ーラ654によって物質がミル方向に進み、ワイヤメッシ
ュ集電基板640と接触する。あるいは、ワイヤメッシュ
基板340及び第3図の配置装置344を装置310の下方に配
置して、粉末活物質を直接基板340上及びローラミル350
の下方ローラ上に配置するようにしてもよい。本発明の
実施例の1つでは、その後ワイヤメッシュ集電基板340
及び粉末活物質を一連の圧縮ローラミルで一緒に圧縮し
て電極ウェブを形成する。
第3図では、ワイヤメッシュ集電基板340及び粉末活
物質が第1ローラミルアセンブリ350の第1ローラ対35
2、354を通過している。ローラ352及び354は、幅1イン
チ当たり16トン以上の圧力で協働して、導入されたワイ
ヤメッシュ基板340及び粉末活物質を圧縮するように作
動するのが好ましい。この圧縮によって粉末物質と基板
とが付着し合い、所与の電池サイズに必要な制御された
厚みをもつ1つの連続した電極ウェブが形成される。電
極の好ましい厚みは例えば約5〜30milsである。
電極ウェブ356は次いで一対のトリムホイール359にか
けられる。これらのホイールは、電極ウェブ356のエッ
ジから余分のワイヤメッシュ基板340を削除して形を整
える機能を果たす。第1ローラミル350はウェブに極め
て少量の弛みを与えるように駆動される。ローラミル35
0及び360の間には、与えられた弛みの量を検知して対応
する信号をローラ制御マイクロプロセッサ358に送るべ
く、弛みセンサ(図示せず)を配置し得る。ローラミル
350及び360は全く同等の速度で作動するのではない。な
ぜなら、ローラミル350、360の間を移動する間に粉末及
びメッシュが圧縮されて電極ウェブ356が変形し伸長す
るからである。
電極ウェブ356はトリムホイールを出るとすぐにエレ
クトリックアイ機構357を通過する。エレクトリックア
イ357は電極ウェブ356の厚みを検知する機能をもつ。理
想の又は所望の厚みに対するずれは総てこのエレクトリ
ックアイ357によって検出され、ローラ352及び354と電
気接触した独立マイクロプロセッサ358に伝達される。
その結果、独立マイクロプロセッサ358が前記ローラの
相対位置を変えるように作動する。このようにして、装
置は実質的に均一の厚さをもつ連続的電極ウェブを製造
することができる。別の好ましい実施態様では、第1ロ
ーラミル350のローラ352、354を予め所望の位置にセッ
トし、そこに固定しておく。このようにすればエレクト
リックアイ357は必要ない。
ここで留意すべきこととして、電極ウェブ356に使用
される活物質は多孔質である。先行技術のシステムでは
この物質を通常の空気環境を有するローラミルで圧縮す
るため、空気及び水蒸気といった有害な成分が物質の孔
の中に捕捉されてしまい、汚染物質の除去が困難であっ
た。これらの有害成分は後の焼結過程で前記物質と反応
し、完全な充電、即ち電極の活性化に必要な活性化サイ
クルを長くする。本発明の方法では圧縮処理時に活物質
の孔にアルゴンを含ませる。電極ウェブ356の孔にアル
ゴンが取り込まれれば後のパージ段階で必要なアルゴン
の量が少なくなり、従ってコストが大幅に節減される。
また、品質のより高い電極ウェブ356がより簡単に且つ
より迅速に活性化されるためコストが更に節減される。
電極ウェブ356は次いで第2ローラミル360内に入る。
このようにローラ圧縮処理を2回行うことは極めて好ま
しいことである。なぜなら、単一の大型ローラミルを使
用すると、2つの小型ローラミルを使用するより費用が
高くなるからである。また、2つのローラミルを直列に
配置して使用すると、個々のローラミルの耐用年数が長
くなると思料される。但し、本発明の方法では単一のロ
ーラミルを使用することもできる。第2ローラミル360
は、基板の幅1インチ当たり16トン以上の圧力で協働す
る2つのローラ362及び364を含む。この第2圧縮処理
は、粉末活物質及びワイヤメッシュスクリーン集電基板
340の密度を増加させる。この第2圧縮処理はまた、電
極ウェブ356の特性、特にウェブの厚みをより良く制御
して均一にする効果も有する。
別の実施例として、第2エレクトリックアイ装置366
(第2マイクロプロセッサ368に接続)を、第2ローラ
ミルアセンブリ360から出た直後の電極ウェブ356に隣接
するように、例えば該ウェブの下側に配置してもよい。
この第2エレクトリックアイ装置366及びマイクロプロ
セッサ368の機能は前述の第1エレクトリックアイ装置3
57と同じである。エレクトリックアイ366及びマイクロ
プロセッサ368は第2ローラミルから出た電極ウェブ356
の位置をモニターし検出する。この位置が所望の位置か
らずれていることが検出されると、ローラ362及び364の
相対位置の変化によって補正が行われる。この操作は、
ローラ362に電気接続されたマイクロプロセッサ368によ
って実施される。
第2ローラミルで圧縮された電極ウェブ356は次いで
マルチチャンバ焼結炉380に送られる。焼結炉280は、電
極ウェブ356を高温で焼結するのに適した複数の個別加
熱チャンバ、好ましくは少なくとも4つの加熱ゾーン又
はチャンバを含む。好ましくは、圧縮と焼結との間に生
じる微妙な速度変化を補償すべく、ローラミル360と焼
結炉380との間でウェブに幾らかの弛みをもたせるよう
にする。高温焼結炉380の入口の手前には、電極ウェブ3
56が運搬コンベヤ382方向へ正確に送られるように、配
置ローラ370を電極ウェブ356の軌道に沿って挿入する。
コンベヤ382は、焼結炉内での電極ウェブ356の移送を、
過剰な応力を加えずに実施するように構成されている。
焼結処理は実質的に無酸素無水のアルゴン−水素雰囲
気、好ましくは約95容量%のアルゴンと約5容量%の水
素、より好ましくは約98容量%のアルゴンと約2容量%
の水素とを含む雰囲気の中で行う。炉380内の雰囲気の
アルゴン及び水素の圧力は、夫々アルゴン弁384及び水
素弁386を介して与えられる。但し、水素/アルゴン比
は前記以外の値であってもよい。重要なのは、冷却中に
所望の充電状態を負極中に的確にセットするだけの十分
な量の水素を使用するということである。但し、より大
きな水素濃度では、ガスのバーンオフのような安全ステ
ップが観察されるようにしなければならない。
電極ウェブ材料356の酸化を防止するために、炉380内
の焼結雰囲気は実質的に無酸素無水の状態に維持する。
酸素及び水の含量は通常10ppm未満である。このように
すれば、焼結炉内の露点が約−50℃、好ましくは少なく
とも−65℃以下に維持される。これは、焼結炉内に存在
する湿気が電極ウェブ356と反応して好ましくない結果
を生じるのを防止するために必要なことである。焼結炉
に供給された少量の水素は特に、電極ウェブ356の活物
質における酸化物の形成を防止し、環境内の残留酸素の
減少を促進し且電極ウェブ356の充電状態をセットする
という機能を果たす。
運搬コンベヤ382に送られた電極ウェブ356は、加熱部
材389を備えた第1予加熱ゾーン388に入る。好ましい実
施例の1つでは、予加熱ゾーン388が電極ウェブ356を約
110℃に加熱するように機能する。予加熱ゾーン388内で
の電極ウェブ356の滞留時間は約10〜20分、好ましくは
約15分である。但し、本発明では、予加熱環境内での電
極ウェブ356の滞留時間を前記以外の値にしてもよい。
電極ウェブ356は予加熱ゾーン388から出ると、複数の短
い焼結温度ゾーンのうち最初のゾーンに入る。好ましい
実施例の1つでは、装置310が4つの短い焼結ゾーン39
0、392、394及び396を有し、各ゾーンが夫々加熱部材39
1、393、395及び397を備える。これらのゾーン内の温度
は、これらゾーン内での電極ウェブ356の滞留時間と合
金の正確な組成とに応じて、800〜1100℃の範囲で変え
ることができる。好ましくは、電極ウェブ356を4つの
ゾーン全部で合計約3〜5分以上の時間にわたり900〜9
50℃の温度で焼結する。
その後、電極ウェブ356は適当な長さの冷却ゾーン398
に入って冷却され、その結果ウェブ356の部分的水素充
電が生じる。好ましい実施例の1つでは、冷却ゾーンの
長さが約30〜50フィートである。ウェブ356の冷却速度
を制御するために、冷却ゾーン398には例えば、高温電
極ウェブ356の近傍に配置される下方水冷部材及び上方
水冷部材を含む熱交換器(図示せず)を具備し得る。冷
却ゾーンはまた、実質的アルゴン雰囲気中に調節量の水
素を含んだ無水無酸素環境下に電極ウェブ356を維持す
るように構成される。水素は、前記利点以外に、電極ウ
ェブ356の部位、例えば電気触媒部位と優先的に結合し
て(電気化学的ではなく)化学的方法により電極を部分
的に充電させる機能も有する。化学的気相充電の利点
は、電極ウェブ356の部分的充電によって、電極ウェブ3
56が正極に対して適切な充電状態で電位アセンブリステ
ップに入り、その結果適切な電池バランスが得られるこ
とにある。この化学的充電を起こす構想は、1987年12月
29日に交付された米国特許第4,716,088号に記載されて
いる。本明細書はこの米国特許を参考として包含する。
前記米国特許第4,716,088号に記載のような金属水素
化物負極の充電状態の正確なセッティングには、例えば
MKS質量流量制御器等による極めて正確な水素ガスの計
量が必要である。この正確な計量制御が必要とされるの
は、実際の水素吸収速度が種々の要因、例えば焼結温度
からの冷却速度、特定の金属水素化物材料の触媒活性
(この活性は大気中の汚染物質に左右される)、冷却ゾ
ーン398内での電極ウェブ356の滞留時間、並びに冷却ゾ
ーン398内の水素の分圧に応じて変化するためである。
好ましい実施例の1つでは、電極ウェブ356を約900℃
から50℃未満、好ましくは約25℃まで約15分で冷却す
る。この時間は冷却ゾーン398内でのウェブ356の滞留時
間である。焼結炉380の両端は大気に連通しているた
め、前記分圧は容量流量によって制御しなければならな
い。冷却速度が前記好ましい値であり且つ所望の水素含
量が約0.02〜0.08重量%であれば、水素濃度は約3容量
%にする必要がある。周知のように、前記条件では水素
含量が水素流量に関連して直線的に増加する。
冷却した焼結ウェブ356は次いで、巻取りローラ制御
プロセッサに接続された信号発生手段を含み得る出口ゲ
ートを通る。この場合もウェブ356には弛みをもたせる
のが望ましく、そのために弛み制御器400を焼結炉380か
らの出口のすぐ下流に配置し得る。電極ウェブ356は次
いで巻取りローラ406に巻き取られる。この巻取りロー
ラは、アルゴンのような不活性ガスで満たされた無酸素
チャンバ408内に配置し得る。完成した負極材料ロール4
06は取出して非酸化不活性雰囲気下に貯蔵し、別の場所
に移送して即刻電池の製造に使用するか、又は必要な時
まで望ましくない酸化作用を防止する条件で貯蔵し得
る。
水素吸蔵合金電極ウェブの実質的に連続的な製造方法
は、好ましい実施態様では、ニッケルもしくはニッケル
めっき鋼ワイヤメッシュスクリーン形態の連続的集電基
板を送給し、チタン、ジルコニウム、バナジウム、ニッ
ケル及びクロムを含む測定量の水素吸蔵合金を送給し、
前記水素吸蔵合金を不活性環境内で集電基板と接触さ
せ、これら合金及び基板を基板幅1インチ当たり16トン
以上のローラミル圧縮に少なくとも2回かけ、複数の個
別の予加熱チャンバ、焼結チャンバ及び冷却チャンバを
含む焼結炉で前記材料を焼結するステップを含む。
実施例 金属水素化物負極を製造するためには、前述した第1
図及び第2図の装置を用いて適当な大きさの水素吸蔵合
金材料を製造しなければならない。この実施例は前記材
料の製造方法を説明するためのものである。そこで、こ
の実施例のために、水素吸蔵電気化学電池の負極で使用
するための金属水素化物水素吸蔵合金粉末の状態に微粉
砕すべき公称組成V22Ti16Zr16Ni39Cr7の粒状金属水素化
物水素吸蔵合金材料を335ポンド用意した。この355ポン
ドのうち21ポンドは本発明の方法の初期の処理で得られ
た過大粒子であった。本発明の方法で微粉砕すべく用意
した粒状水素吸蔵合金の粒度分布は下記の通りであっ
た。
大きさ パーセンテージ 1/4インチ以上 3.9% 1/4インチ〜1/8インチ 3.7% 1/8インチ〜60メッシュ 19.6% 60〜100メッシュ 14.3% 100〜275メッシュ 37.5% 275〜325メッシュ 15.5% 325〜400メッシュ 4.3% 400メッシュ以下 1.2% 前記材料を第1図に示すようなディスペンサに装入し
た。このディスペンサは予め排気し且つ不活性ガス、こ
の場合は窒素でパージしておいた。このディスペンサに
水素吸蔵合金粉末を導入し、システム全体を窒素中で60
分間パージして、無酸素環境を形成した。窒素は約200S
CFHの流量でシステムに注入した。漏洩及び通気による
ガスの損失を補償すべく、補足ガスを種々の地点で約10
0SCFHの流量でシステムに供給した。前記粒状水素吸蔵
合金材料は、ディスペンサの底部と衝撃ミルとの間に作
動的に配置された制御可能な絞り弁及び振動供給器を用
いて、約125ポンド/時の流量で衝撃ミルのロータハウ
ジングに供給した。衝撃ミルは約10,000rpmの速度で高
ガス流量ロータ及び工具鋼衝撃ブロックと協働するよう
に構成した。
衝撃ミルのロータハウジングから出た水素吸蔵合金粉
末は、第1図の導管60によって前記領域から分離サイク
ロンまで運び、そこで窒素を前記粉末から分離して導管
44によりロータハウジング方向へ再循環させた。水素吸
蔵合金粉末は振動スクリーン篩に送り、該粉末の粒度に
応じて分級した。処理した335ポンドの材料のうち93.5
%が振動篩の200メッシュスクリーンを通過した。材料
の残りの6.5%は200メッシュより大きかったため別個の
回収ドラムに集め、後で粉砕処理すべきフィードストッ
クと一緒にした。200メッシュ以下の粒子として分級さ
れた試料材料では、水素吸蔵合金粉末が下記の粒度分布
を示した。
大きさ パーセンテージ 200〜325メッシュ 18.4% 325〜400メッシュ 20.6% 400メッシュ以下 60.8% 以上、好ましい実施例を挙げて本発明を説明してきた
が、本発明はこれらの実施例には限定されずその範囲内
で様々に変形できると理解されたい。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の方法の操作ステップの1つで使用され
る微粉砕装置の簡略説明図、第2図は本発明で粒状水素
吸蔵合金材料をその自然破砕線に沿って粉砕するのに使
用される高速衝撃ミルの断面図、第3図は本発明の方法
で水素吸蔵合金負極を連続的に製造するのに適した装置
の全体図、第4図は特に前記材料を均一に分配する分割
手段、即ち一連の三角形からなる第1分割手段と横断方
向に延びる一連の溝からなる第2分割手段とを示す第1
図の振動シュートアセンブリの簡略説明図、第5A図、第
5B図及び第5C図は電極ウェブの側方ウォーキングを防止
するために使用されるステアリング機構の簡略説明図、
第6図は特に活物質が第1ローラミルの下方ローラ上に
配置され、ワイヤメッシュスクリーン集電子と接触して
第1ローラミルを通過する状態を示すローディングニッ
プ領域の簡略説明図である。 12……ディスペンサ、50……衝撃ミル、62……分離サイ
クロン、74……分級スクリーン。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B22F 9/04 C22C 19/00 F C22C 19/00 B22F 5/00 101E (72)発明者 マイケル・エー・フエチエンコ アメリカ合衆国、ミシガン・48073、ロ イヤル・オーク、グレンウツド・2016 (72)発明者 アンドレア・エル・リジヨイ アメリカ合衆国、ミシガン・48087、ユ ーテイカ、ウエストレイク・ドライブ・ 47420 (72)発明者 ステイーブン・ピー・サムナー アメリカ合衆国、ミシガン・48093、ウ オーレン、ペンブルク・30256 (72)発明者 ジヨージフ・ラロツカ アメリカ合衆国、ミシガン・48093、ウ オーレン、シヨーエンヘール・31674 (72)発明者 トーマス・カーツ アメリカ合衆国、ミシガン・48020、ド レイトン・プレインズ、ベイブロツク・ 3525 (56)参考文献 特開 昭62−278754(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01M 4/26,4/38 C22C 19/00 B22F 3/18,5/00,7/04,9/04

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】再充電可能なニッケル−金属水素化物電池
    で使用するための面積が大きく金属水素化物電気化学的
    水素吸蔵合金からなる負極を実質的に連続的に製造する
    ための方法であって、 (a)実質的に非反応性のガス雰囲気中で粒状の金属水
    素化物電気化学的水素吸蔵合金材料を製造し、 (b)中に配置された粒子を接線方向及び径方向で加速
    して衝撃ブロックにぶつける機能を果たす高速衝撃ミル
    を構成し、 (c)前記粒状の金属水素化物水素吸蔵合金材料を前記
    衝撃ミル内に導入して、前記非反応性雰囲気を維持しな
    がら、前記材料をその自然破砕線に沿って微粉砕せし
    め、 (d)微粉砕した金属水素化物電気化学的水素吸蔵材料
    を前記実質的に非反応性のガスの流れによって分級手段
    まで運び、 (e)この分級手段内で前記微粉砕材料から過大粒子を
    分離し、 (f)前記非反応性ガスを再循環させ、 (g)前記微粉砕した金属水素化物電気化学的水素吸蔵
    合金を圧縮手段に送り、 (h)前記圧縮手段に連続的なワイヤメッシュスクリー
    ン基板を供給し、 (i)前記圧縮手段に測定量の前記微粉砕した金属水素
    化物電気化学的水素吸蔵合金材料を供給し、 (j)実質的に不活性な雰囲気下で、前記微粉砕した電
    気化学的水素吸蔵合金材料の層を前記ワイヤメッシュス
    クリーン基板に連続的に接触させて配置し、 (k)圧縮により水素吸蔵合金材料をワイヤメッシュス
    クリーンに埋め込んで未処理デポジットを形成し、 (l)水素吸蔵合金−ワイヤメッシュスクリーンの未処
    理のデポジットを予加熱し、 (m)実質的に酸素を含まない無水の不活性雰囲気下で
    前記水素吸蔵合金ワイヤメッシュスクリーン未処理デボ
    ットを焼結して湿分を除去し、且つ (n)焼結した水素吸蔵合金ワイヤメッシュスクリーン
    を調節された水素雰囲気下で冷却し、それによって部分
    的帯電を生起させる ステップを含む方法。
  2. 【請求項2】金属水素化物水素吸蔵合金材料が、バナジ
    ウム、ジルコニウム、チタン、ニッケル及びクロムの45
    〜60のロックウェル硬度を有する合金からなる請求項1
    に記載の方法。
  3. 【請求項3】金属水素化物水素吸蔵合金材料が下記の組
    成 (Tiz-xZrxV4-yNiy1-zCrz [式中、xは0〜1.5、yは0.6〜3.5、zは0.20未満の
    有効量である] を有する請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】実質的に非反応性のガスを主にアルゴン、
    ネオン、ヘリウム、窒素及びこれらを組合わせたものか
    ら選択する請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】分級手段で前記材料の粒子を分離するステ
    ップが、 (a)微粉砕した水素吸蔵合金材料から実質的に非反応
    性のガスを分離する手段を構成し、 (b)非反応性ガスを微粉砕材料から分離し、 (c)分級手段として振動スクリーン分級器を構成し、 (d)分級した水素吸蔵合金材料を別個に回収するステ
    ップを含む請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】水素吸蔵合金材料を平均約400メッシュ、
    即ち38ミクロンの大きさの粉末に微粉砕する請求項1に
    記載の方法。
  7. 【請求項7】粒状の金属水素化物水素吸蔵合金材料を製
    造するステップが、 (a)不活性雰囲気を維持することができ且つ水素吸蔵
    合金材料を重力によって衝撃ミル内に送給するように作
    動すべく配置される粉末ディスペンサーを構成し、 (b)前記衝撃ミルと前記粉末ディスペンサーとの間で
    粒状物質の流れを調整するように配置される調整手段を
    構成するステップも含む請求項1に記載の方法。
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