JP2848762B2 - データ授受システムおよびその方法 - Google Patents

データ授受システムおよびその方法

Info

Publication number
JP2848762B2
JP2848762B2 JP18393893A JP18393893A JP2848762B2 JP 2848762 B2 JP2848762 B2 JP 2848762B2 JP 18393893 A JP18393893 A JP 18393893A JP 18393893 A JP18393893 A JP 18393893A JP 2848762 B2 JP2848762 B2 JP 2848762B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
area
request
data
response
controller
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP18393893A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0736370A (ja
Inventor
毅 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP18393893A priority Critical patent/JP2848762B2/ja
Publication of JPH0736370A publication Critical patent/JPH0736370A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2848762B2 publication Critical patent/JP2848762B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Programmable Controllers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、FAコントローラと
プログラマブルコントローラ間におけるデータ処理にお
いて、要求エリアと応答エリアのサイズや使用状況を管
理する管理エリアと、該管理エリアの各情報に基づいて
要求エリアと応答エリアを管理する共通記憶装置を用い
て、データの授受を効率よく行うデータ授受システムお
よびその方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ベルトコンベア上を製品(ワーク)が流
れていくような生産ラインにおいては、プログラマブル
コントローラが設備中に複数台設置され、それぞれ機械
制御や部品のカウント等を実行している。これらのプロ
グラマブルコントローラは、ネットワークにより接続さ
れ、相互にリアルタイムでデータを授受し、ライン全体
としての制御を実現している。リアルタイムでデータを
授受することは、生産ラインでは必要不可欠の機能であ
り、もし、リアルタイムでデータの授受ができない場合
には、例えば、ある部品が欠品となってもワークの流れ
が止まらず、欠品のままの状態で製品が次工程に流れて
しまうという好ましくない事態が発生する。
【0003】FAコントローラは、上記のようなプログ
ラマブルコントローラにより構成されたネットワークの
統括管理を行うもので、生産ラインの工程制御、設備監
視等を実行する。例えば、段取り情報に基づいて、各プ
ログラマブルコントローラへシーケンスプログラムをダ
ウンロードしたり、各プログラマブルコントローラから
生産情報や故障情報等を収集し、複数のプログラマブル
コントローラ間における同期を取る等の制御を実行す
る。このようにFAコントローラは、各プログラマブル
コントローラのデータを常に監視し、作業工程の変更や
機械の故障に対して迅速に対応する必要がある。加え
て、FAコントローラとプログラマブルコントローラの
間におけるデータ授受は通信頻度が高く、かつ、高速で
ある。
【0004】このような要求に対して、従来、FAコン
トローラとプログラマブルコントローラとの間におい
て、データの授受を行う方式の1つとして、プログラマ
ブルコントローラをボード化し、FAコントローラのオ
プションスロット(外部バススロット)に装着する方式
が知られている。この方式にあっては、FAコントロー
ラとプログラマブルコントローラとのインターフェース
は、プログラマブルコントローラ上にある共有記憶装置
を介して実行される。プログラマブルコントローラは、
他の複数のプログラマブルコントローラとネットワーク
により接続され、各プログラマブルコントローラとデー
タの授受を行いながらシーケンスプログラムを実行す
る。FAコントローラは、プログラマブルコントローラ
が持つネットワーク上におけるプログラマブルコントロ
ーラのデータにアクセスする場合と、ネットワークを介
して直接プログラマブルコントローラのデータにアクセ
スする場合がある。
【0005】FAコントローラがプログラマブルコント
ローラとデータの授受を実行する場合は、FAコントロ
ーラからデータ授受の要求を出力し、プログラマブルコ
ントローラは、その要求に応答する。例えば、FAコン
トローラからプログラマブルコントローラに対してデー
タを送信する場合には、FAコントローラがデータ書き
込みの要求を出力するため、書き込みを示すコードと書
込先の先頭アドレスと書込データ数および書込データか
ら構成されるデータを送信すると、プログラマブルコン
トローラからは書込確認を示すデータが返送される。ま
た、FAコントローラがプログラマブルコントローラの
データを読み出す場合には、FAコントローラが読み出
しを示すコードと読み出しの先頭アドレスおよび読出数
から構成されるデータを送信すると、プログラマブルコ
ントローラから読出データが応答として返送される。
【0006】このように、FAコントローラとプログラ
マブルコントローラの間におけるデータの授受処理で
は、要求と応答が1組となったデータ授受が実行され
る。従来において、この要求と応答に対しては、共有記
憶装置上に要求エリアと応答エリアを設けて、それぞれ
使用していた。しかし、従来における要求エリアと応答
エリアにあっては、共有記憶装置上のサイズが固定であ
り、一度の通信において授受できるデータは、自ずと決
められていた。また、データ授受の要求を送信する場合
に取り扱うデータの指定は、先頭アドレスとデータ数だ
けで実行していたので、一度の通信において授受できる
データは連続アドレスのものだけであった。
【0007】次に、上記従来例について具体的に説明す
る。図12は、従来におけるシステム全体を示すブロッ
ク図であり、従来におけるFAコントローラとプログラ
マブルコントローラとの間においてデータの授受を行う
方式を示している。図において、本システムは、大きく
マルチタスク処理を実行するFAコントローラ1と、シ
ーケスプログラムに基づいて所定の処理を実行するプロ
グラマブルコントローラ20とから構成されている。
【0008】FAコントローラ1は、該FAコントロー
ラ1用のCPU3と、FAコントローラ1用の主記憶装
置4とから構成されている。また、プログラマブルコン
トローラ2は、該プログラマブルコントローラ2用の主
記憶装置5と、プログラマブルコントローラ2のシーケ
ンスプログラム処理実行用のCPU6と、共有記憶装置
7とから構成されている。また、該共有記憶装置7は、
FAコントローラ1用のCPU3およびプログラマブル
コントローラ20用のCPU6の両者からアクセス可能
な状態に接続されている。
【0009】また、共有記憶装置7は、FAコントロー
ラ1がプログラマブルコントローラ20に対して要求を
出力する場合に、要求データをセットする要求エリア9
0と、プログラマブルコントローラ20がFAコントロ
ーラ1からの要求を受けて、応答データをセットする応
答エリア91と、FAコントローラ1とプログラマブル
コントローラ20との間において要求、応答の有無を知
らせるためのハンドシェークフラグを格納するハンドシ
ェークフラグ格納エリア92とが用意されている。な
お、要求エリア90および応答エリア91の、共有記憶
装置70中におけるアドレスおよびサイズは固定であ
る。
【0010】次に、動作について説明する。FAコント
ローラ1とプログラマブルコントローラ20との間にお
いてデータの授受を実行する場合、まず、FAコントロ
ーラ1用のCPU3が共有記憶装置7中の固定アドレス
で示される要求エリア90に要求データを書き込み、ハ
ンドシェークフラグ格納エリア92に「要求あり」を示
す値をセットする。プログラマブルコントローラ20用
のCPU6は、定期的に、ハンドシェークフラグ格納エ
リア92を監視しており、「要求あり」を検出すると要
求エリア90から要求データを読み出し、要求に対する
処理を実行する。そして、共有記憶装置7中の固定アド
レスで示される応答エリア91に応答データを書き込
み、ハンドシェークフラグ格納エリア92に「応答あ
り」を示す値をセットする。FAコントローラ1用のC
PU3は、この「応答あり」を受け取ると応答エリア9
1から応答データを読み出す。
【0011】また、上記従来例の他に、この発明に関連
する従来技術として、特開平2−310664号公報に
開示されている「共有メモリを用いた通信方式」があ
る。これは複数のCPU間での通信の効率化を目指した
通信方式であり、共有記憶装置内におけるメモリを必要
に応じて動的に確保して、通信バッファとして割り当て
るものである。この方式では、送信の必要が生じた場合
に必要なメモリを確保し、該確保したメモリに送信デー
タを書き込んだ後、相手先を指し示すための通信IDを
セットし、受信側CPUに対して割り込みを発生させ
る。割り込みを受けた受信側では、送信されてきたデー
タを読み出した後、受信確認を示すデータを送信時と同
様の方法で送信元へ返すものである。
【0012】その他、この発明に関連する参考技術文献
として、特開平3−105441号公報に開示されてい
る「オペレーティングシステムにおけるメモリコントロ
ール方法」、特開平3−127104号公報に開示され
ている「プログラマブルコントローラのデータリンク装
置」がある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記に
示されるような従来におけるデータ授受方式にあって
は、要求エリアと応答エリアの共有記憶装置中における
アドレスおよびサイズが固定であるため、FAコントロ
ーラからプログラマブルコントローラに対してデータを
書き込むときに送信するデータが多く、要求エリアを多
く使用する場合において、また、FAコントローラにプ
ログラマブルコントローラのデータを読み込むときに受
信するデータが多く、応答エリアを多く使用する場合に
おいて、データの書き込み、読み出し等に応じて、共有
記憶装置のメモリ領域を有効に活用することができない
という問題点があった。
【0014】また、1回のデータ授受で取り扱えるデー
タは、プログラマブルコントローラの連続デバイスのメ
モリ領域に該当する連続アドレスである必要があり、不
連続なアドレスのデータを読み書きする場合には、複数
回に分けて通信を繰り返す必要があった。複数回に分け
てデータ授受を行うと、当然、その通信にかかる時間が
増大し、生産ラインをリアルタイムで制御することが困
難になるという問題点があった。
【0015】例えば、各プログラマブルコントローラが
制御している機械の故障情報をFAコントローラにより
監視する場合、それぞれプログラマブルコントローラの
データが連続アドレスでなければ、ネットワーク中のプ
ログラマブルコントローラの台数分だけ、データの読出
処理を繰り返されなければならない。特に、生産ライン
中に故障が発生し、非常停止をかけなければならない場
合には、停止の遅れにより機械が壊れたり、事故が発生
したりするという危険性があった。
【0016】また、複数に分けて通信を実行すると、通
信と通信の間に生産ラインの状況が変化してしまうとい
う問題点が発生する。例えば、FAコントローラにより
生産台数と部品の残り数のデータを収集し、そのデータ
に基づいて帳票を作成する場合に、最初にデータを読み
出したときと最後にデータを読み出したときとにおい
て、実際の生産台数が変わっていると、誤ったデータの
帳票が作成されるという問題点があった。
【0017】さらに、FAコントローラでは上記のよう
に常にプログラマブルコントローラを監視する必要があ
るため、帳票をプリントアウトしたり、FAコントロー
ラの上位にあるホストコンピュータと通信を実行してい
る間にも、プログラマブルコントローラとの交信を中断
してはならない。したがって、FAコントローラには、
プログラマブルコントローラとデータの授受を実行しな
がら他の処理を実行するため、マルチタスク機能が必要
とされる。しかし、従来におけるデータ授受方式にあっ
ては、要求エリアと応答エリアは1通信しか使用でき
ず、FAコントローラのマルチタスク処理に対応した要
求エリアになっていないため、マルチタスク処理で使用
する場合に、タスクのキューイングを実行する必要があ
り、待ち時間が長くなるという問題点があった。
【0018】例えば、生産する品目の切り替わり時に、
プログラマブルコントローラのシーケンスプログラムを
次の生産品目に書き換える場合、従来の方式にあって
は、1つのタスクで稼働中のプログラマブルコントロー
ラを監視し、もう1つのタスクでシーケンスプログラム
をダウンロードさせることができなかった。したがっ
て、生産ライン上における全てのワークがなくなるまで
は、プログラマブルコントローラの監視を実行し、プロ
グラマブルコントローラにより制御される機械が全て停
止した時点で、プログラムのダウンロードを実行しなけ
ればならず、作業効率が悪いという問題点があった。
【0019】また、特開平2−310664号公報に開
示されている「共有メモリを用いた通信方式」にあって
は、通信の度にメモリを確保する処理を実行するため、
FAコントローラとプログラマブルコントローラとの間
におけるデータ授受のようにリアルタイム性が要求さ
れ、通信頻度が高い場合には、空き領域のサーチやメモ
リ確保のためのCPUオーバーヘッドが増加する。さら
に、プログラマブルコントローラのようにシーケンスプ
ログラムを実行するCPUに対して、割り込みを発生さ
せてデータ送信する通信方式にあっては、シーケンス制
御を渋滞させる恐れがあるという問題点があった。
【0020】この発明は、上記に鑑みてなされたもので
あって、FAコントローラとプログラマブルコントロー
ラ間におけるデータ授受において、共有記憶装置を有効
に活用し、プログラマブルコントローラのシーケンス制
御に影響を与えることなく効率のよい通信を実現すると
共に、FAコントローラのマルチタスク処理にて待ち時
間の短縮化を実現することができるデータ授受システム
およびその方法を得ることを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】この発明に係るデータ授
受システムは、上記の目的を達成するために、要求デー
タを格納する要求エリアと、応答データを格納する応答
エリアを複数組設け、該要求エリアと応答エリアのサイ
ズを各組毎に可変長可能に管理する管理エリアとからな
る共有記憶手段と、前記要求エリアと応答エリアのデー
タサイズをセットし、要求エリアに要求データをセット
するFAコントローラと、前記FAコントローラの要求
データを読み出して、所定の処理を実行し、応答エリア
に応答データを書き込み、FAコントローラに応答する
プログラマブルコントローラとを具備するものである。
【0022】また、前記FAコントローラは、要求の種
類を示す要求コードと要求ブロックの数を示すブロック
数を設定して前記プログラマブルコントローラのデータ
を授受するものである。
【0023】また、前記管理エリアは、要求および応答
の有無を判別するための値を格納するフラグ格納エリア
と、要求エリアの先頭アドレスまでのオフセット値を格
納する要求エリア先頭オフセット格納エリアと、要求エ
リアのエリア長を格納する要求エリア長格納エリアと、
応答エリアの先頭アドレスまでのオフセット値を格納す
る応答エリア先頭オフセット格納エリアと、応答エリア
のエリア長を格納する応答エリア長格納エリアとから成
るものである。
【0024】また、前記共有記憶手段の管理エリアに、
1回の通信で2つ以上の要求エリアあるいは応答エリア
を使用する場合における次のエリア番号を格納する次エ
リア番号格納エリアを設けたものである。
【0025】また、この発明に係るデータ授受方法は、
上記の目的を達成するために、要求エリアに要求データ
を書き込む際に、管理エリアのハンドシェークフラグに
基づいて使用可能な要求エリアを探索し、該要求エリア
のサイズに応じて管理エリア中の要求エリア長と応答エ
リア先頭オフセットを更新し、応答データのサイズに応
じて応答エリア長を更新し、FAコントローラとプログ
ラマブルコントローラ間においてデータ授受を実行する
ものである。
【0026】
【作用】この発明に係るデータ授受システムは、要求エ
リアと応答エリアの先頭アドレスとサイズを管理エリア
に登録し、FAコントローラおよびプログラマブルコン
トローラが、要求エリアあるいは応答エリアをアクセス
する場合には、管理エリアに登録されているアドレスに
基づいてアクセスを実行する。また、先頭アドレスとサ
イズを管理エリアに登録することにより、共有記憶装置
内における要求エリアと応答エリアが可変長となる。
【0027】また、要求データに対して、プログラマブ
ルコントローラが有する種々のデータを1回の通信で授
受できるように、要求コードとブロック数を設定する。
要求コードは要求の種類を示し、プログラマブルコント
ローラは、この要求コードに基づいてデータ読み出し、
データ書き込み、ネットワーク情報読み出し等の処理を
実行する。また、ブロック数は不連続なアドレスのデー
タにアクセスするために、連続アドレスのデータを1ブ
ロックとし、一度に多ブロックのデータを指定できる。
【0028】また、管理エリアを、フラグ格納エリア
と、要求エリア先頭オフセット格納エリアと、要求エリ
ア長格納エリアと、応答エリア先頭オフセット格納エリ
アと、応答エリア長格納エリアとから構成し、これらの
各エリアにセットしたデータに基づいて、FAコントロ
ーラとプログラマブルコントローラのデータ授受を実行
する。
【0029】また、共有記憶装置の管理エリアに、1回
の通信で2つ以上の要求エリアあるいは応答エリアを使
用する場合における次のエリア番号を格納する次エリア
番号格納エリアを設けることにより、データが大きい場
合に使用するエリアを拡張し、複数のエリアを使用して
通信を実行する。
【0030】また、この発明に係るデータ授受方法は、
要求エリアに要求データを書き込む際に、管理エリアの
ハンドシェークフラグに基づいて使用可能な要求エリア
を探索し、該要求エリアのサイズに応じて管理エリア中
の要求エリア長と応答エリア先頭オフセットを更新し、
応答データのサイズに応じて応答エリア長を更新して、
FAコントローラとプログラマブルコントローラ間にお
けるデータ授受を実行する。
【0031】
【実施例】
〔実施例1〕以下、この発明に係るデータ授受システム
およびその方法の実施例を添付図面に基づいて説明す
る。図1は、この発明に係るデータ授受システム全体の
構成を示すブロック図である。本システムは、大きくマ
ルチタスク処理を実行するFAコントローラ1と、シー
ケンスプログラムに基づいて所定の処理を実行するプロ
グラマブルコントローラ2とから構成されており、従来
と同様に、プログラマブルコントローラ2をボード化し
て、該プログラマブルコントローラ2をFAコントロー
ラ1のオプションスロット(外部バススロット)に装着
する構造となっている。
【0032】FAコントローラ1は、該FAコントロー
ラ1を制御するCPU3と、FAコントローラ1の主記
憶装置4とから構成されている。また、プログラマブル
コントローラ2は、該プログラマブルコントローラ2の
シーケンスプログラムを実行するCPU5と、プログラ
マブルコントローラ2のシーケンスプログラムを格納す
る主記憶装置6と、共有記憶装置70とから構成されて
いる。
【0033】また、上記共有記憶装置70には、管理エ
リア、要求エリア、応答エリアがそれぞれN組用意され
ており、1回の通信について、1組のエリアが使用され
るように構成されている。10−iは管理エリア
(i)、11−iは要求エリア(i)、12−iは応答
エリア(i)である(i=1〜N)。なお、以下、説明
上、上記(i)は誤解が生じない場合において省略す
る。
【0034】上記構成をさらに詳述すれば、FAコント
ローラ1は、マルチタスク処理を実行し、FAコントロ
ーラ1の主記憶装置4上には、複数のプログラムが並列
に走る。一方、プログラマブルコントローラ2では、主
記憶装置6にシーケンスプログラムが格納され、シーケ
ンスプログラムを実行するCPU5により、シーケンス
プログラムの読み出しが繰り返し、実行される。
【0035】また、共有記憶装置70の管理エリア10
−iは、それぞれ要求エリア11−iと応答エリア12
−iを管理している。管理エリア10−iが管理するエ
リアのメモリは予め確保されており、通信時に空き領域
をサーチしたり、メモリの確保を行う必要はない。ただ
し、管理エリア10−iが管理するエリア中で、要求エ
リア11−iおよび応答エリア12−iのアドレスおよ
びサイズは可変である。
【0036】図2は、上記管理エリア10−iの詳細構
成を示す説明図であり、該管理エリア10−iは、以下
に示す各エリアが割り付けられている。すなわち、20
は要求/応答の有無を判別するためのハンドシェークフ
ラグを格納するハンドシェークフラグ格納エリア、21
は要求エリア11−iの先頭アドレスまでのオフセット
値を格納する要求エリア先頭オフセット格納エリア、2
2は要求エリア11−iのエリア長を格納する要求エリ
ア長格納エリア、23は応答エリア12−iの先頭アド
レスまでのオフセット値を格納する応答エリア先頭オフ
セット格納エリア、24は応答エリア12−iのエリア
長を格納する応答エリア長格納エリアである。
【0037】図3は、FAコントローラ1がプログラマ
ブルコントローラ2からデータを読み出す場合における
要求データおよび応答データのデータ構造を示す説明図
であり、図において、30は要求データ、31は要求の
種類(データ読み出し)を示す要求コード、32は要求
ブロックの数を示すブロック数、33は読出データのプ
ログラマブルコントローラ2側での先頭アドレスを示す
先頭アドレスデータ、34は読出データのデータ数を示
す読出データ数である。この先頭アドレスデータ33と
読出データ数34はブロック数(32)分だけ繰り返さ
れる。また、35は応答データ、36は読出データであ
り、該読出データ36はブロック数(32)分だけ繰り
返される。
【0038】図4は、FAコントローラ1がプログラマ
ブルコントローラ2にデータを書き込む場合における要
求データおよび応答データのデータ構造を示す説明図で
ある。図において、40は要求データ、41は要求の種
類(データ書き込み)を示す要求コード、42は要求ブ
ロックの数を示すブロック数、43は書込データのプロ
グラマブルコントローラ2側での先頭アドレスを示す先
頭アドレスデータ、44は書込データのデータ数を示す
書込データ数である。この先頭アドレスデータ43と書
込データ数44は、ブロック数(42)分だけ繰り返さ
れる。また、46は書込データであり、ブロック数(4
2)分だけ繰り返される。また、45は応答データであ
り、データ受信確認用に用いられる。
【0039】次に、動作について説明する。図5は、F
Aコントローラ1側の通信処理の動作を示すフローチャ
ートであり、図6は、プログラマブルコントローラ2側
の通信処理の動作を示すフローチャートである。
【0040】図5に示したフローチャートにおいて、ま
ず、FAコントローラ1からプログラマブルコントロー
ラ2に対して要求を出力するため、FAコントローラ1
用のCPU3は、要求エリア11−iと応答エリア12
−iに必要なメモリサイズを計算する(S50)。な
お、これらのメモリサイズは、図3および図4に示した
データ構造に基づいて計算される。
【0041】次に、各管理エリア10−i中におけるハ
ンドシェークフラグ格納用エリア20を探索し、「使用
可」を示す値が格納されている管理エリア10−Iを見
つける(S51)。その後、管理エリア10−I中の要
求エリア先頭オフセット格納エリア21に要求エリア1
1−Iの先頭アドレスまでのオフセット値、要求エリア
長格納エリア22に要求エリア11−Iのサイズ、応答
エリア先頭オフセット値格納エリア23に応答エリア1
2−Iの先頭アドレスまでのオフセット値、応答エリア
長格納エリア24に応答エリア12−Iのサイズを登録
する(S52)。
【0042】次に、FAコントローラ1用のCPU3
は、要求エリア先頭オフセット格納エリア21の値に基
づいて、要求データを要求エリア11−iにセットし
(S53)、ハンドシェークフラグ格納エリア20に対
して、「要求あり」を示す値、すなわち、ハンドシェー
クフラグをセットする(S54)。
【0043】ここで、図6に示したフローチャートへ説
明を移行する。プログラマブルコントローラ2では、シ
ーケンスプログラムを実行するプログラマブルコントロ
ーラ用のCPU5が定期的(シーケンスプログラムの繰
り返しスキャン毎)に、ハンドシェークフラグ格納エリ
ア20を監視しており、ハンドシェークフラグが「要求
あり」か否かを判断する(S60)。このステップS6
0において、上記ステップS54の「要求あり」を検出
すると、要求エリア先頭オフセット格納エリア21の値
に基づいて、要求データを読み出す(S61)。
【0044】その後、要求に応じた処理を実行する(S
62)。この場合、例えば、データの読み出し、データ
の書き込み、ネットワーク情報の収集、シーケンスプロ
グラム実行の停止等の処理を実行する。さらに、応答エ
リア先頭オフセット格納エリア23の値に基づいて、応
答エリア12−Iに応答データを書き込み(セットし)
(S63)、ハンドシェークフラグ格納エリア20に
「応答あり」を示す値をセットする(S64)。
【0045】次に、再び、説明を図5に示したフローチ
ャートに戻す。FAコントローラ1側では、ハンドシェ
ークフラグが「応答あり」であるか否かを判断し(S5
5)、「応答あり」であると判断した場合に、応答エリ
ア先頭オフセット格納エリア23の値に基づいて、応答
エリア12−Iから応答データを読み出す(S56)。
あるいは、プログラマブルコントローラ2からFAコン
トローラ1へデータを返送する場合には、割り込みによ
り「応答あり」を知らせてもよい。この場合、FAコン
トローラ1では、ハンドシェークフラグ格納エリア20
を監視する必要がないため、他の処理を実行することが
できる。応答データを読み出し、通信が完了したら、ハ
ンドシェークフラグ格納エリア20に「使用可」を示す
値をセットする(S57)。
【0046】以上、説明した動作から明らかなように、
要求エリア11−iと応答エリア12−iに対するアク
セスは、全て管理エリア10−i内におけるデータに基
づいて実行されており、管理エリア10−i内における
要求エリア先頭オフセット格納エリア21、要求エリア
長格納エリア22、応答エリア先頭オフセット格納エリ
ア23、応答エリア長格納エリア24の値を変えること
によって、要求エリア11−iは可変長となる。したが
って、読出要求時には、要求エリア11−iを小さく、
応答エリア12−iを大きく設定し、これとは反対に、
書込要求時には、要求エリア11−iを大きく、応答エ
リア12−iを小さく設定することにより、一度に取り
扱うデータ量を増加させることができる。
【0047】また、この実施例のようにN個に分割され
たエリア構成とすることにより、FAコントローラ1か
らは複数のタスクが待ち時間なしで要求を送信すること
ができる。1つのタスクから同時に、複数の通信要求を
出力してもよい。プログラマブルコントローラ2の動作
としては、定期的にN個のハンドシェークフラグ格納エ
リア20を監視し、「要求あり」を検出したエリアすべ
てについて要求に応じた処理を実行する。
【0048】次に、上記第1の実施例について、再度、
図7,図8を用いてさらに詳細に説明する。図7は、第
1の実施例における共有記憶装置70のメモリ状態を示
す説明図である。図において、太枠で示されている部分
が、要求エリア11−i+応答エリア12−iに相当す
る。第1の実施例では、管理エリア10−iが管理する
エリアである。また、図8は、第1の実施例における共
有記憶装置70の空き領域とエリアの状態を示す説明図
である。
【0049】上記第1の実施例にあっては、管理エリア
10−iが管理するエリア(太枠部分)はサイズが固定
である。すなわち、管理エリア10−iが管理するエリ
アは固定領域となる。この固定領域の中において、要求
エリア11−iと応答エリア12−iのサイズは可変と
なる。例えば、データの読み出し時には、図7(a)に
示すように要求エリア11−iを小さく、応答エリア1
2−iを大きくする。一方、データの書き込み時には、
反対に、要求エリア11−iを大きく、応答エリア12
−iを小さくする。
【0050】また、上記において、管理エリア10−i
が管理するエリアを固定長とするのは、共有記憶装置7
0上の空き領域を探索し、確保する処理を不要とするた
めである。例えば、管理エリア10−iの管理するエリ
アを可変長とした場合、共有記憶装置70は、図8に示
すように多様なサイズのエリアから構成されるようにな
る。なお、図8では、説明を簡単にするため、要求エリ
ア11−iと応答エリア12−iを省略し、管理エリア
10−1〜Nが管理するエリアを、単にエリア1〜Nと
記述する。
【0051】図8(a)において、エリア1〜4がすべ
てデータ授受に使用され、各エリアのサイズはデータ数
に応じて決められたとする。次に、図8(b)に示すよ
うにエリア2とエリア4が通信を終了し、メモリを開放
する。ここで、新たに、図8(c)に示されるだけのエ
リアを必要とする通信の要求があった場合には、下記
〜の何れかの処理を実行する必要がある。すなわち、 空き領域のうち、次の通信に必要なサイズを確保で
きる部分を探索する。このような空き領域が見つからな
い場合には、他の通信が終了し、新たに十分な空き領域
ができるまで待つ、 飛び飛びの空き領域(図8(b)においては、エリ
ア2とエリア4の部分の空き領域)を使用し、次の通信
を実行する。この場合、空き領域間の連結関係を記述す
る何等かの手段が必要となる、 図8(b)に示すように、空き領域ができた時点
で、その空き領域を詰め(通信に使用しているエリアを
シフトする)、空き領域を常にまとめておく。次の通信
では、まとめられた空き領域から必要なメモリを確保し
て使用する、である。
【0052】FAコントローラ1とプログラマブルコン
トローラ2との通信のように、リアルタイムでデータを
授受し、通信頻度が高い場合には、通信の度に上記〜
のような処理を実行していたのでは、かえって、通信
時間を増加させてしまう。そこで、上記第1の実施例で
は、管理エリア10−iが管理するエリアを固定長と
し、各エリアは均一のサイズとすることによって、エリ
アが使用可能か否かをチェックし、使用可能と判断した
場合に、直ちに通信に使用可能とする。エリアが使用可
能か否かのチェックは、管理エリア10−i中のハンド
シェークフラグ格納エリア20に「使用可」を示す値が
入っているか否かを調べるだけである。
【0053】そして、この固定領域中において最大限に
メモリを有効利用するために、要求エリア11−iおよ
び応答エリア12−iのサイズを可変長とする。要求エ
リア11−iおよび応答エリア12−iを可変長とする
処理は、管理エリア10−iに、エリア先頭のオフセッ
トアドレスとエリアサイズを登録するだけであるため、
通信時間に影響を与えることはない。
【0054】〔実施例2〕次に、第2の実施例について
説明する。この実施例では、上記第1の実施例の通信方
式において、共有記憶装置70中における管理エリアに
次エリア番号格納エリアを追加することにより、要求エ
リアと応答エリアをさらに有効に利用可能とする。
【0055】図9は、上記第2の実施例における管理エ
リア10−iの詳細構成を示す説明図である。図におい
て、80はハンドシェークフラグ格納エリア、81は1
回の通信で2つ以上の要求エリアあるいは応答エリアを
使用する場合に、次のエリアの番号を格納するための次
エリア番号格納エリアである。また、82は要求エリア
先頭オフセット格納エリア、83は要求長格納エリア、
84は応答エリア先頭オフセット格納エリア、85は応
答エリア長格納エリアである。
【0056】次に、動作について説明する。通信に必要
な要求データあるいは応答データのサイズが、要求エリ
ア11−iあるいは応答エリア12−iのサイズを越え
ていない場合には、上記第1の実施例と同様の方式によ
り通信を実行することができる。一方、要求データある
いは応答データのサイズが、要求エリア11−iあるい
は応答エリア12−iのサイズを越えている場合には、
次のような処理を実行する。なお、ここでは、要求エリ
ア11−iに要求データが入りきらない場合について説
明する。
【0057】まず、通信に使用していない他のエリア番
号を探索し(これをJとする)、管理エリア10−iの
次エリア番号格納エリア81に、探索されたエリア番号
Jを格納する。エリアが通信に使用可能であるか否か
は、管理エリア10−i中のハンドシェークフラグ格納
エリア80に「使用可」を示す値が格納されているか否
かにより判断する。次に、探索されたエリアの管理エリ
ア10−i中のハンドシェークフラグ格納エリア80に
「使用中」を示す値を書き込み、他の通信により、この
エリアを使用することができないように設定する。そし
て、要求データを要求エリア11−Iから書き込み、該
要求エリア11−Iに入りきらない部分は、要求エリア
11−Jに書き込む。
【0058】上記において、2つのエリアに入りきらな
い場合は、順次「使用可」のエリアを探索し、複数エリ
アを使用して要求データを書き込む。要求データの書き
込みが終了したら、管理エリア10−i中のハンドシェ
ークフラグ格納エリア80に「要求あり」を示す値をセ
ットする。要求データをセットした後の動作は、上記第
1の実施例の場合の動作と同様である。また、上記の説
明では、要求データが要求エリア11−iに入りきらな
い場合について述べたが、応答データが応答エリア12
−iに入りきらない場合についても同様に処理する。
【0059】したがって、上記のような通信方式を実行
することにより、通信するデータが少ない場合には、共
有記憶装置70上の1つのエリアを使用して通信を実行
し、一方、データが大きい場合には、使用するエリアを
拡張し、複数のエリアを使用して通信を実行することが
できる。また、この場合においても、FAコントローラ
1のマルチタスク処理にも対応しており、FAコントロ
ーラ1からは複数のタスクが待ち時間なしで要求を送信
することができる。
【0060】次に、上記第2の実施例について図10を
用いて、さらに詳細に説明する。図10は、第2の実施
例における共有記憶装置のエリア状態を示す説明図であ
る。上記第1の実施例にあっては、リアルタイム性を重
視しながら、共有記憶装置70を有効に活用する例につ
いて説明したが、管理エリア10−iが管理するエリア
(要求エリア11−i+応答エリア12−i)が固定長
であるため、このエリアだけでは通信できない大量のデ
ータを授受する場合には、複数回に分けて通信を実行す
る必要がある(ただし、通常は、複数回に分けて通信す
る必要がないように、エリアを十分大きく取ってい
る)。そこで、このような場合に対処するために、この
第2の実施例では、管理エリア10−iに、次エリア番
号格納エリア81(図9参照)を設けている。
【0061】この次エリア番号格納エリア81を管理エ
リア10−iに設けたことにより、各エリアを連結する
ことができ、第1の実施例に示した方式を用いて1回の
通信で授受できなかったデータを一度に授受できるよう
になる。例えば、図10(a)に示すように、エリア1
とエリア3に相当する部分が通信に使用されていない場
合で、かつ、図10(b)に示されるだけのエリアを必
要とするデータ授受の場合について考える。
【0062】この場合にあって、図10(c)に示すよ
うにエリア1の全てとエリア3の一部を通信に使用す
る。このときの管理エリア10−1と管理エリア10−
3の内容は、図10(d)に示すようになる。管理エリ
ア10−1の次エリア番号格納エリア81には、エリア
3を示す値が入り、要求エリア先頭オフセット格納エリ
ア82には、エリア1の先頭までのオフセット値、要求
エリア長格納エリア83には、エリア1のサイズが登録
される。また、応答エリア先頭オフセット格納エリア8
4には、「なし」を示す値、応答エリア長格納エリア8
5には“0”が格納される。
【0063】一方、管理エリア10−3では、ハンドシ
ェークフラグ格納エリア80に、「使用中」を示すフラ
グが入り、次エリア番号格納エリア81には、「なし」
を示す値が格納される。そして、FAコントローラ1が
上記のような設定を行った後、管理エリア10−1のハ
ンドシェークフラグ格納エリア80に、「要求あり」を
示す数値をセットすると、プログラマブルコントローラ
2側では、まず、管理エリア10−1中の要求エリアの
オフセットとサイズを参照して、エリア1のデータを読
み出し、さらに、次エリア番号格納エリア81中の数値
に基づいて管理エリア10−3中の要求データを読み出
す。このとき、次エリア番号格納エリア81が「なし」
なので、要求データの読み出しを終了し、要求された処
理(デバイスデータの読み出し/書き込み、ネットワー
ク情報収集、シーケンスプログラム実行停止等)を実行
する。
【0064】また、上記において、応答データを返送す
る場合には、まず、管理エリア10−1の応答エリア先
頭オフセット格納エリア84を調べると、「なし」を示
す値が入っているので、さらに、次エリアであるエリア
3の応答エリア先頭オフセット格納84を調べる。そし
て、応答データを応答エリアに格納して、管理エリア1
0−1のハンドシェークフラグ格納エリア80に、「応
答あり」を示す値をセットする。なお、この実施例で
は、2つのエリアを連結して使用する方法について説明
したが、連結するエリアは複数であってよい。また、要
求エリア11−iおよび応答エリア12−iが共に複数
エリアにまたがっていてもよい。
【0065】また、この第2の実施例では、上記第1の
実施例の処理に対して、次の処理を加えることが必要と
なる。すなわち、 エリアの連結時に通信に使用していないエリアを見
つける処理、 次エリア番号格納エリア81に、次エリア番号およ
び「なし」を示す値を格納する処理、 エリアのオフセットおよびサイズを計算して登録す
る処理、 要求データおよび応答データの読み出し/書き込み
時に、エリア毎に管理エリア10−iを参照し、アクセ
スするアドレスを変更する処理、である。
【0066】上記において、処理時間の面から考える
と、特に、,の処理に時間を要する。したがって、
複数エリアに渡るような大量のデータを取り扱わなけれ
、上記第1の実施例の方がより高速に処理できる。し
かし、第2の実施例においても、予め確保されているエ
リアを連結する方式をとっているため、空き領域を探索
し、確保する方式に比べて十分に高速であり、リアルタ
イムでデータを授受する場合にあっても何ら悪影響を与
えることはない。
【0067】したがって、マルチタスク処理において、
複数のタスクから待ち時間なしで、要求を出力すること
ができる。これは、例えば、生産ラインにおいて、生産
する品目の切り替わり時に、プログラマブルコントロー
ラのシーケンスプログラムを次の生産品目に書き換える
場合、最後のワークが通過した時点で、作業を終えたプ
ログラマブルコントローラ2にシーケンスプログラムを
ダウンロードさせることができ、段取り時間を大幅に短
縮させることができる。
【0068】〔実施例3〕次に、第3の実施例について
説明する。この発明の第3の実施例として、ユーザプロ
グラムにより、FAコントローラ1からプログラマブル
コントローラ2のデータを読み出す処理方法について説
明する。図11は、FAコントローラ1からプログラマ
ブルコントローラ2のデータを読み出すユーザプログラ
ムの動作を示すフローチャートである。
【0069】図11において、まず、N個の管理エリア
10−iの中から使用可能なエリアを探索する管理エリ
ア10−iの番号をiとし、i=0とする初期化を行い
(S1)、さらに、i=i+1とする(S2)。次に、
i>Nであるか否かを判断する(S3)。このステップ
S3において、i>Nであると判断した場合には、プロ
グラマブルコントローラ2がビジーであり(S4)、一
方、上記ステップS3において、iがNを越えていない
と判断した場合には、管理エリアiのハンドシェークフ
ラグ格納エリアから、ハンドシェークフラグを読み込む
(S5)。
【0070】上記ステップS5においてハンドシェーク
フラグを読み込んだ後、さらに、該ハンドシェークフラ
グが「使用可」を示す値であるか否かを判断する(S
6)。このステップS6において、ハンドシェークフラ
グが「使用可」を示す値ではないと判断した場合には、
上記ステップS2に戻り、次の管理エリアをチェックす
る。なお、上記のように、管理エリアが使用可能である
か否かをチェックすることにより、マルチタスク処理に
おいて、複数のタスクがプログラマブルコントローラ2
にも、前の要求が終了するのを待つことなく、空いてい
るエリアを用いて要求を出力することができる。
【0071】一方、上記ステップS6において、ハンド
シェークフラグが「使用可」を示す値であると判断した
場合には、ハンドシェークフラグを「使用中」を示す値
にセットし(S7)、他のタスクが、そのエリアを使用
できないようにする。そして、管理エリア中の要求エリ
ア長格納エリアに要求に必要なデータサイズを格納する
(S8)。次に、応答エリア12−iが要求エリア11
−iの次のアドレスから始まるように応答エリア先頭オ
フセット格納エリアに、要求エリア先頭オフセット+要
求データサイズを格納する(S9)。
【0072】このように管理エリア10−i内における
要求エリア11−iと応答エリア12−iのサイズをユ
ーザプログラムから制御することができるため、ユーザ
が実行したい要求に応じて、要求エリア11−iおよび
応答エリア12−iを有効に活用することができる。
【0073】次に、上記ステップS9を実行後、応答エ
リア長格納エリアに応答データサイズを格納する(S1
0)。このように管理エリア10−i内における要求エ
リア11−iと応答エリア12−iの設定が終了した
後、要求エリア先頭オフセットで示されるアドレスに要
求データを書き込み(S11)、そして、ハンドシェー
クフラグを「要求あり」にセットする(S12)。次
に、ハンドシェークフラグが「応答あり」を示す値であ
るか否かを判断する(S13)。このステップS13に
おいて、ハンドシェークフラグが「応答あり」を示す値
であると判断した場合には、応答エリア先頭オフセット
により示されるアドレスから応答データを読み出す(S
14)。最後に、ハンドシェークフラグを「使用可」を
示す値に戻して(S15)、エリアを開放する。
【0074】なお、上記第1〜第3の実施例では、FA
コントローラ1とプログラマブルコントローラ2との通
信に、この発明を利用する場合について説明したが、F
Aコントローラ1とその他のボード(制御機器)との通
信にも、適用することができる。
【0075】
【発明の効果】以上説明したように、この発明に係るデ
ータ授受システムおよびその方法によれば、要求エリア
と応答エリアへのアクセスは、全て管理エリア内におけ
るデータに基づいて実行しており、管理エリア内におけ
る要求エリア先頭オフセット格納エリア、要求エリア長
格納エリア、応答エリア先頭オフセット格納エリア、応
答エリア長格納エリアの値を変えることによって、要求
エリアは可変長となり、したがって、読出要求時には、
要求エリアを小さく、応答エリアを大きく設定し、これ
とは反対に、書込要求時には、要求エリアを大きく、応
答エリアを小さく設定することにより、一度に取り扱う
データ量を増加させることができる。
【0076】また、マルチタスク処理において、複数の
タスクから待ち時間なしで、要求を出力することがで
き、これは、例えば、生産ラインにおいて、生産する品
目の切り替わり時に、プログラマブルコントローラのシ
ーケンスプログラムを次の生産品目に書き換える場合、
最後のワークが通過した時点で、作業を終えたプログラ
マブルコントローラにシーケンスプログラムをダウンロ
ードさせることができ、段取り時間を大幅に短縮させる
ことができる。
【0077】また、管理エリア内における要求エリアと
応答エリアのサイズをユーザプログラムから制御するこ
とができるため、ユーザが実行したい要求に応じて要求
エリアおよび応答エリアを有効に活用することができ
る。
【0078】この結果、FAコントローラとプログラマ
ブルコントローラ間におけるデータ授受において、共有
記憶装置を有効に活用し、プログラマブルコントローラ
のシーケンス制御に影響を与えることなく効率のよい通
信を実現すると共に、FAコントローラのマルチタスク
処理にて待ち時間の短縮化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るデータ授受システム全体の概略
構成を示すブロック図である。
【図2】この発明に係る管理エリアの詳細構成を示す説
明図である。
【図3】FAコントローラがプログラマブルコントロー
ラからデータを読み出す場合における要求データおよび
応答データのデータ構造を示す説明図である。
【図4】FAコントローラがプログラマブルコントロー
ラにデータを書き込む場合における要求データおよび応
答データのデータ構造を示す説明図である。
【図5】この発明に係るFAコントローラ側における通
信処理の動作を示すフローチャートである。
【図6】この発明に係るプログラマブルコントローラ側
における通信処理の動作を示すフローチャートである。
【図7】この発明に係る共有記憶装置のメモリ状態(実
施例1)を示す説明図である。
【図8】この発明に係る共有記憶装置の空き領域とエリ
アの状態(実施例1)を示す説明図である。
【図9】この発明に係る管理エリアの詳細構成(実施例
2)を示す説明図である。
【図10】この発明に係る共有記憶装置のエリア状態
(実施例2)を示す説明図である。
【図11】FAコントローラからプログラマブルコント
ローラのデータを読み出すユーザプログラムの動作を示
すフローチャートである。
【図12】従来におけるデータ授受システム全体の概略
構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 FAコントローラ 2 プログラマブルコントーラ 3 CPU(FAコントローラ用) 5 CPU(プログラマブルコントローラ用) 7 共有記憶装置 10−i 管理エリア 11−i 要求エリア 12−i 応答エリア 20 ハンドシェークフラグ格納エリア 21 要求エリア先頭オフセット格納エリア 22 要求エリア長格納エリア 23 応答エリア先頭オフセット格納エリア 24 応答エリア長格納エリア 30 要求データ 35 応答データ 40 要求データ 45 応答データ 80 ハンドシェークフラグ格納エリア 81 次エリア番号格納エリア 82 要求エリア先頭オフセット格納エリア 83 要求エリア長格納エリア 84 応答エリア先頭オフセット格納エリア 85 応答エリア長格納エリア

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 要求データを格納する要求エリアと、応
    答データを格納する応答エリアを複数組設け、該要求エ
    リアと応答エリアのサイズを各組毎に可変長可能に管理
    する管理エリアとからなる共有記憶手段と、前記要求エ
    リアと応答エリアのデータサイズをセットし、要求エリ
    アに要求データをセットするFAコントローラと、前記
    FAコントローラの要求データを読み出して、所定の処
    理を実行し、応答エリアに応答データを書き込み、FA
    コントローラに応答するプログラマブルコントローラと
    を具備することを特徴とするデータ授受システム。
  2. 【請求項2】 前記FAコントローラは、要求の種類を
    示す要求コードと要求ブロックの数を示すブロック数を
    設定して前記プログラマブルコントローラのデータを授
    受することを特徴とする請求項1記載のデータ授受シス
    テム。
  3. 【請求項3】 前記管理エリアは、要求および応答の有
    無を判別するための値を格納するフラグ格納エリアと、
    要求エリアの先頭アドレスまでのオフセット値を格納す
    る要求エリア先頭オフセット格納エリアと、要求エリア
    のエリア長を格納する要求エリア長格納エリアと、応答
    エリアの先頭アドレスまでのオフセット値を格納する応
    答エリア先頭オフセット格納エリアと、応答エリアのエ
    リア長を格納する応答エリア長格納エリアとから成るこ
    とを特徴とする請求項1記載のデータ授受システム。
  4. 【請求項4】 前記共有記憶手段の管理エリアに、1回
    の通信で2つ以上の要求エリアあるいは応答エリアを使
    用する場合における次のエリア番号を格納する次エリア
    番号格納エリアを設けたことを特徴とする請求項1記載
    のデータ授受システム。
  5. 【請求項5】 要求エリアに要求データを書き込む際
    に、管理エリアのハンドシェークフラグに基づいて使用
    可能な要求エリアを探索し、該要求エリアのサイズに応
    じて管理エリア中の要求エリア長と応答エリア先頭オフ
    セットを更新し、応答データのサイズに応じて応答エリ
    ア長を更新し、FAコントローラとプログラマブルコン
    トローラ間においてデータ授受を実行することを特徴と
    するデータ授受方法。
JP18393893A 1993-07-26 1993-07-26 データ授受システムおよびその方法 Expired - Lifetime JP2848762B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18393893A JP2848762B2 (ja) 1993-07-26 1993-07-26 データ授受システムおよびその方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18393893A JP2848762B2 (ja) 1993-07-26 1993-07-26 データ授受システムおよびその方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0736370A JPH0736370A (ja) 1995-02-07
JP2848762B2 true JP2848762B2 (ja) 1999-01-20

Family

ID=16144435

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18393893A Expired - Lifetime JP2848762B2 (ja) 1993-07-26 1993-07-26 データ授受システムおよびその方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2848762B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3346360B2 (ja) 1999-12-21 2002-11-18 株式会社村田製作所 電子部品、同軸コネクタ及び通信機装置
JP4492778B2 (ja) * 2001-08-30 2010-06-30 豊和工業株式会社 モニタリングシステムにおける通信システム
US6811411B1 (en) 2003-09-12 2004-11-02 Molex Incorporated Board-to-board electrical connector assembly
JP5038818B2 (ja) 2007-08-22 2012-10-03 株式会社オートネットワーク技術研究所 基板用コネクタ

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0736370A (ja) 1995-02-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5802303A (en) Monitor data collecting method for parallel computer system
US5619647A (en) System for multiplexing prioritized virtual channels onto physical channels where higher priority virtual will pre-empt a lower priority virtual or a lower priority will wait
JPH02178756A (ja) マルチプロセッサ作業スケジュールシステム
JP2848762B2 (ja) データ授受システムおよびその方法
JP2877095B2 (ja) マルチプロセッサシステム
EP0578496B1 (en) Job execution method in multi-CPU system
JPH0883257A (ja) 並列コンピュータシステムのプロセス実行最適化方法
JPH0451662A (ja) ファクシミリ制御方式
JPS5833970B2 (ja) プロセッサ間通信方式
US20090019259A1 (en) Multiprocessing method and multiprocessor system
JP3345867B2 (ja) プログラマブルコントローラと計算機間のデータ授受の方法
JP2573332B2 (ja) データ転送制御方法
JPH04274524A (ja) プロセス間通信制御方式
JPH11196097A (ja) データ通信制御装置、及びデータ通信制御方法
JP3640976B2 (ja) データ転送制御方法
JPH09319708A (ja) オンライン制御プロセス代行方式
KR100243101B1 (ko) 멀티미디어 서버에서의 윈도우 메모리의 구조
JPH08221106A (ja) プログラマブルコントローラ
JPH0883259A (ja) 分散情報処理装置
JPH10207813A (ja) 半二重通信システムにおける周辺機器及びバッファ制御方法
JPH1117728A (ja) 電子メールの送信方法
JPH03174645A (ja) Cpu間のメッセージ通信装置
JPH0387941A (ja) 分散データベース処理方式
JPS6143369A (ja) マルチプロセツサシステム
JPH0535507A (ja) 中央処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071106

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 10

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081106

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 10

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081106

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 11

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091106

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 11

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091106

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 12

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101106

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111106

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121106

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121106

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 15

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131106

EXPY Cancellation because of completion of term