JP2848573B2 - 記録装置及びファクシミリ装置 - Google Patents

記録装置及びファクシミリ装置

Info

Publication number
JP2848573B2
JP2848573B2 JP18434590A JP18434590A JP2848573B2 JP 2848573 B2 JP2848573 B2 JP 2848573B2 JP 18434590 A JP18434590 A JP 18434590A JP 18434590 A JP18434590 A JP 18434590A JP 2848573 B2 JP2848573 B2 JP 2848573B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording
ink sheet
data
ink
image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP18434590A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03202377A (ja
Inventor
健 小野
聡 和田
誠 小林
武弘 吉田
智之 武田
石田  靖
実 横山
昭宏 朝田
昌克 山田
孝 粟井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to EP19900113870 priority Critical patent/EP0409243B1/en
Priority to DE1990631927 priority patent/DE69031927T2/de
Publication of JPH03202377A publication Critical patent/JPH03202377A/ja
Priority to US08/004,669 priority patent/US5262799A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP2848573B2 publication Critical patent/JP2848573B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electronic Switches (AREA)
  • Impression-Transfer Materials And Handling Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は記録媒体に画像の記録を行う記録装置及びフ
アクシミリ装置に関するものである。ここで前記記録装
置としては、例えばフアクシミリ装置、電子タイプライ
タ、複写装置及びプリンタ装置等の形態を採るものが含
まれる。
[従来の技術] 一般に、熱転写プリンタは熱溶融性(或は熱昇華性
等)インクをベースフイルムに塗布したインクシートを
使用し、サーマルヘツドによりそのインクシートを画像
信号に対応して選択的に加熱し、溶融(或は昇華等)し
たインクを記録紙に転写して画像記録を行つている。こ
のような熱転写記録方式では、例えば1ラインの記録動
作が終了した後、次のラインの記録動作までの時間間隔
が長くなる場合がある。このような時は、サーマルヘツ
ドが完全に冷却されるのを防止するために、サーマルヘ
ツドの記録データを同じにしたままで、サーマルヘツド
による転写記録が行なわれない程度にサーマルヘツドを
発熱駆動する、いわゆる補助記録が考えられている。次
に、前述考えられている補助記録の例を第7図を参照し
て説明する。
第7図はライン型のサーマルヘツドによる画像記録タ
イミングを示す図である。タイミングT101〜T104は、プ
リントの開始が指示されるプリントコマンドの出力タイ
ミング及び記録紙搬送用モータのトリガタイミングを示
している。図において、70〜73のそれぞれは実際の1ラ
インの画像記録タイミングを示しており、この間に記録
紙は1ライン分搬送され、1ラインの記録が行われる。
そして、71及び72で示されたように、現ラインの記録中
に次のラインの記録が指示されると、現ラインの記録終
了後直ちに次のラインの記録処理に進むが、現ラインの
記録が終了した後、次のラインの記録までに記録間隔が
空いたときは、74〜76で示されたような補助記録動作が
実行される。
しかしながら前記考えられている例では、記録間隔が
長くなると、せつかく補助記録を行つても次の画像記録
時にはサーマルヘツドの熱が放熱されてしまうことがあ
り、次のラインの記録濃度が低下する虞れがある。これ
は特に、フアクシミリ装置などでは、各ラインが間欠的
に記録される場合には、サーマルヘツドの発熱の立上が
りが遅れるため、記録された画像に濃度不足による白ス
ジが表われるなどの虞れがある。
また一方、一般に、熱転写プリンタは熱溶融性(ある
いは熱昇華性等)インクをベースフイルムに塗布したイ
ンクシートを使用し、サーマルヘツドによりそのインク
シートを使用し、サーマルヘツドによりそのインクシー
トを画像信号に対応して選択的に加熱し、溶融(あるい
は昇華等)したインクを記録紙に転写して画像記録を行
つている。一般に、このインクシートは、1回の画像記
録により完全にインクが記録紙に転写されるもの(所謂
ワンタイムシート)であるため、1文字或いは1ライン
の記録終了後、その記録された長さに対応する分だけイ
ンクシートを搬送し、次に記録する位置に確実にインク
シートの未使用部分をもつてくる必要があつた。このた
め、インクシートの使用量が増大し、感熱紙に記録する
通常の感熱プリンタに比べ、熱転写プリンタのランニン
グコストが高くなる傾向があつた。
このような問題点を解決するために、USP.4,456,392
号や特開昭58−201686号公報及び特公昭62−58917号公
報にみられるように、記録紙とインクシートとを速度差
を設けて搬送するようにした熱転写プリンタが提案され
ている。
本願発明は前記公報に記載されている発明を更に発展
させたものである。前記公報に記載されている通り、複
数(n)回の画像記録が可能なインクシート(所謂マル
チプリントシート)が知られている。このインクシート
を用いれば、記録長さLを連続して記録するとき、各画
像記録の終了後あるいは画像記録中に搬送されるインク
シートの搬送長をその長さLよりも小さく(L/n:n>
1)して記録することができる。これにより、インクシ
ートの使用効率が従来のn倍になり、熱転写プリンタの
ランニングコストの低下が期待できる。以下、この記録
方式をマルチプリントという。
このようなインクシートによるマルチプリントの場合
は、インクシートのインク層のインクがn回に分けて加
熱される。そして、この各加熱ごとに、インク層の溶融
(あるいは昇華等)されたインクと溶融(あるいは昇華
等)されないインク間での剪断力を発生させて記録紙に
転写を行つている。このため、例えば1ラインの記録
後、次のラインの記録までの時間が長くなつてインクの
温度が低下すると溶融(昇華)されたインクと溶融(昇
華)されないインクとの間の剪断力が大きくなり、イン
クシートと記録紙とが離れにくくなるという問題があ
る。これは特に、1ラインの記録データに黒情報が多い
ときに顕著に発生し、またフアクシミリ装置などのよう
に、現ラインと次ライン間の時間間隔が一定でなく、そ
の時間間隔が比較的長くなるような装置では問題にな
る。
そこで本願出願人は、記録終了後、記録媒体を停止さ
せたままで再度同一データを記録するとともに、所定時
間以上記録動作が行われないときは、次の記録動作まで
の間に記録手段を発熱することにより、記録画像の品位
を向上させるとともに、画像記録後におけるインクシー
トと記録媒体との分離を容易にした熱転写記録装置及び
該装置を用いたフアクシミリ装置を提案した(特願昭63
−281375号,1988年11月9日出願)。
本発明は前記発明をさらに発展させたものである。
[発明が解決しようとしている課題] 本発明は記録動作の直前に、次記録時における発熱素
子の全体がほぼ均一な温度分布にさせ、濃度ムラが発生
しにくく、高品位の画像の記録が行なえ、しかも、これ
を簡単な構成によって実現できる記録装置及びファクシ
ミリ装置を提供しようとするものである。
[課題を解決するための手段] この課題を解決するため、本発明の記録装置は以下に
示す構成を備える。すなわち、 インクシートの有するインクを記録媒体に転写して、
前記記録媒体に印字データに応じた画像の記録を行う記
録装置であって、 前記インクシートを搬送するインクシート搬送手段
と、 前記記録媒体を搬送する記録媒体搬送手段と、 複数の発熱素子を備え、前記発熱素子を発熱させるこ
とにより前記インクシートの有するインクを前記記録媒
体に転写して画像の記録を行う記録手段と、 前記記録手段による画像記録後、次の画像記録までの
時間を計時する計時手段と、 前記計時手段で所定時間以上計時された場合、次の画
像記録動作の直前に予め決められた所定のプレヒートデ
ータに応じて、前記複数の発熱素子を予備発熱駆動させ
る制御手段とを有し、 前記制御手段は、前記所定のプレヒートデータとし
て、黒率が100%未満で、且つ、互いに異なる発熱素子
を駆動するための複数のプレヒートデータを順番に用い
て、前記予備発熱駆動を行うとともに、前記複数のプレ
ヒートデータを用いた複数回の駆動によって、前記複数
の発熱素子の全てが予備発熱駆動される様に、前記複数
のプレヒートデータが設定されていることを特徴とす
る。
また、本発明のファクシミリ装置は以下の装置を備え
る。すなわち、 インクシートの有するインクを記録媒体に転写して、
前記記録媒体に画像の記録を行う記録装置を用いたファ
クシミリ装置であって、 原稿画像を読み取る画像読み取り手段と、 画像信号を送受信する送受信手段と、 前記インクシートを搬送するインクシート搬送手段
と、 複数の発熱素子を備え、前記発熱素子を発熱させるこ
とにより前記インクシートの有するインクを前記記録媒
体に転写して画像の記録を行う記録手段と、 前記記録手段による画像記録後、次の画像記録までの
時間を計時する計時手段と、 前記計時手段で所定時間以上計時された場合、次の画
像記録動作の直前に予め決められた所定のプレヒートデ
ータに応じて、前記複数の発熱素子を予備発熱駆動させ
る制御手段とを有し、 前記制御手段は、前記所定のプレヒートデータとし
て、黒率が100%未満で、且つ、互いに異なる発熱素子
を駆動するための複数のプレヒートデータを順番に用い
て、前記予備発熱駆動を行うとともに、前記複数のプレ
ヒートデータを用いた複数回の駆動によって、前記複数
の発熱素子の全てが予備発熱駆動される様に、前記複数
のプレヒートデータが設定されていることを特徴とす
る。
[実施例] 以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施例を詳
細に説明する。
[フアクシミリ装置の説明(第1図〜第4図)] 第1図〜第4図は本発明の一実施例を用いた熱転写プ
リンタを、フアクシミリ装置に適用した例を示す図で、
第1図はフアクシミリ装置の制御部101と記録部102との
電気的接続を示す図、第2図はフアクシミリ装置の概略
構成を示すブロツク図、第3A図はフアクシミリ装置の側
断面図、第3図Bは前記フアクシミリ装置の外観斜視
図、そして第4図は記録紙とインクシートの搬送機構を
示す図である。
まず、第2図をもとにフアクシミリ装置の概略構成を
説明する。
図において、100は原稿を光電的に読取つてデジタル
画像信号として、自機(コピーモードの場合)あるいは
他機(フアクシミリモードの場合)の制御部101に出力
する読取部で、原稿搬送用モータやCCDなどのイメージ
センサなどを備えている。次に、この制御部101の構成
を説明する。110は画像データの各ラインのイメージデ
ータを格納するラインメモリで、原稿の送信(フアクシ
ミリモードの場合)あるいはコピー(コピーモードの場
合)のときは読取部100よりの1ライン分のイメージデ
ータが格納され、画像データの受信のときは復号された
受信画像データの1ラインデータが格納される。そし
て、格納されたデータが記録部102に出力されることに
よつて画像形成が行われる。111は送信する画像情報をM
H符号化などにより符号化するとともに、受信した符号
化画像データを復号してイメージデータに変換する符号
化/復号化部である。また、112は送信する或いは受信
された符号化画像データを格納するバツフアメモリであ
る。これら制御部101の各部は、例えばマイクロプロセ
ツサなどのCPU113により制御されている。制御101には
このCPU113の他に、CPU113の制御プログラムや各種デー
タを記憶しているROM114、CPU113のワークエリアとして
各種データを一時保存するRAM115などを備えている。
102はサーマルラインヘツドを備え、熱転写記録法に
より記録紙に画像記録を行う記録部である。この構成は
第3図を参照して詳しく後述する。103は送信開始など
の各種機能指示キーや電話番号の入力キーなどを含む操
作部、103aは使用するインクシート14の種類を指示する
スイツチで、スイツチ103aがオンのときはマルチプリン
トのインクシートが、オフのときは通常のインクシート
(ワンタイムインクシート)が装着されていることを示
している。104は通常、操作部103に隣接して設けられて
おり、各種機能や装置の状態などを表示する表示部であ
る。105は装置全体に電力を供給するための電源部であ
る。また、106は送受信信号の変調及び復調を行うモデ
ム(変復調器)、107は回線との間で通信制御を行う網
制御部(NCU)、108は電話用ダイアルなどを備えた電話
器である。
次に、第3A図及び第3B図を参照して記録部102の構成
を詳しく説明する。なお、第2図と共通な部分は同一図
番で示している。
図において、10は普通紙である記録紙11をコア10aに
ロール状に捲回したロール紙である。このロール紙10
は、プラテンローラ12の矢印方向への回転により記録紙
11をサーマルヘツド部13に供給できるように、回転自在
に装置内に収納されている。なお、10bはロール紙装填
部であつて、ロール紙10を着脱可能に装填している。さ
らに12はプラテンローラであつて、記録紙11を矢印b方
向に搬送するとともに、サーマルヘツド13の発熱体132
との間で、インクシート14や記録紙11を押圧するもので
ある。サーマルヘツド13の発熱により画像記録の行われ
た記録紙11は、プラテンローラ12のさらなる回転によつ
て排出ローラ16(16a,16b)方向に搬送され、1頁分の
画像記録が終了するとカツタ15(15a,15b)の噛合によ
つて頁単位に切断されて、排出される。
17はインクシート14を捲回しているインクシート供給
ロール、18はインクシート巻取ロールであつて、後述す
るインクシート搬送用モータにより駆動され、インクシ
ート14を矢印a方向に巻取るものである。なお、このイ
ンクシート供給ロール17及びインクシート巻取りロール
18は、装置本体内のインクシート装填部70に着脱可能に
装填されている。さらに、19はインクシート14の残量検
出やインクシート14の搬送速度を検出するためのセンサ
である。また、20はインクシート14の有無を検出するた
めのインクシートセンサ、21はスプリングで、記録紙11
やインクシート14を介して、プラテンローラ12に対して
サーマルヘツド13を押圧するものである。また、22は記
録紙の有無を検出するための記録紙センサである。
次に、読取部100の構成を説明する。
図において、30は原稿32を照射する光源で、原稿32で
反射された光は光学系(ミラー50,51,レンズ52)を通し
てCCDセンサ31に入力され、電気信号に変換される。原
稿32は原稿搬送用モータ(図示せず)により駆動される
搬送用ローラ53,54,55,56により、原稿32の読取り速度
に対応して搬送される。なお、57は原稿積載台であつ
て、この積載台57に積載された複数枚の原稿32は、スラ
イダ57aに案内されつつ搬送用ローラ54と押圧分離片58
との協動によつて1枚ずつに分離されて、読取部100へ
搬送されて、読取り後トレイ77に排出される。
41は制御部101の主要部を構成する制御基板で、この
制御基板41より装置の各部に各種制御信号が出力され
る。また、105は電源ユニツト、106はモデム基板ユニツ
ト、107はNCU基板ユニツトである。
さらに、第4図はインクシート14と記録紙11の搬送機
構の詳細を示す図である。
図において、24はプラテンローラ12を回転駆動し、記
録紙11を矢印a方向とは反対の矢印b方向に搬送するた
めの記録紙搬送用モータである。また、25はインクシー
ト14を矢印a方向に搬送するためのインクシート搬送用
モータである。さらに、26,27は記録紙搬送用モータ24
の回転をプラテンローラ12に伝達する伝達ギア、28,29
はインクシート搬送用モータ25の回転を巻取りロール18
に伝達する伝達ギアである。
このように記録紙11とインクシート14の搬送方向を互
いに逆にすることにより、記録紙11の長手方向に順次画
像が記録される方向(矢印a方向、すなわち記録紙11の
搬送方向と逆の方向)とインクシート14の搬送方向とが
一致する。ここで、インクシート14が同じ位置で複数回
記録できるマルチインクシートのとき、記録紙11の搬送
速度VP、インクシート14の搬送速度をVIとすると、VP
−nVIとなる。ここで、−は記録紙11とインクシート14
の搬送方向が互いに逆方向(対向する)ことを示してい
る。
ここで第1図は本実施例のフアクシミリ装置における
制御部101と記録部102との電気系接続を示す図で、他の
図面と共通する部分は同一図番で示している。
サーマルヘツド13はラインヘツド(記録幅にわたつて
発熱素子を有している)である。そして、このサーマル
ヘツド13は、制御部101よりの1ライン分のシリアル記
録データやシフトクロツク43を入力するためのシフトレ
ジスタ130、ラツチ信号44によりシフトレジスタ130のデ
ータをラツチするラツチ回路131、1ライン分の発熱抵
抗体からなる発熱素子132を備えている。ここで、発熱
抵抗体132は132−l〜132−mで示されたm個のブロツ
クに分割して駆動される。また、133はサーマルヘツド1
3に取付けられている。サーマルヘツド13の温度を検出
するための温度センサである。この温度センサ133の出
力信号42は、制御部101内でA/D変換されて前記CPU113に
入力される。これによりCPU113はサーマルヘツド13の温
度を検知し、その温度に対応してストローブ信号47のパ
ルス幅を変更したり、あるいはサーマルヘツド13の駆動
電圧などを変更して、インクシート14の特性に応じてサ
ーマルヘツド13への印加エネルギーを変更している。11
6・117はプログラマブル・タイマで、CPU113より計時時
間がセツトされ、計時の開始が指示されると計時を開始
する。そして、指示された時間ごとにCPU113に割込み信
号やタイムアウト信号などを出力するように動作する。
このインクシート14の種類(特性)は、前述した操作
部103のスイツチ103aを操作者が手動操作することによ
り指示されている。なお、インクシート14に印刷された
マークなどを自動的に検出して自動的に判別するように
しても良い。またインクシートのカートリツジに付され
たマークや切り欠きあるいは突起などを自動的に検出し
て自動的に判別するようにしても良い。
46は制御部101よりサーマルヘツド13の駆動信号を入
力し、サーマルヘツド13を各ブロツク単位で駆動するス
トローブ信号47を出力する駆動回路である。なお、この
駆動回路46は制御部101の指示により、サーマルヘツド1
3の発熱素子132に電流を供給する電源線45に出力する電
圧を変更してサーマルヘツド13の印加エネルギーを変更
することができる。36はカツタ15を噛合するよう駆動す
る駆動回路で、カツタ駆動用のモータなどを含んでい
る。39は排紙用ローラ16を回転駆動する排紙用モータで
ある。35,31,32はそれぞれ対応する排紙用モータ39、記
録紙搬送用モータ24及びインクシート搬送用モータ25を
回転駆動するドライバ回路である。なお、これら排紙用
モータ39や記録紙搬送用モータ24及びインクシート搬送
用モータ25は、この実施例ではステツピングモータであ
るが、これに限定されるものでなく、例えばDCモータな
どであつても良い。
[記録動作の説明(第1図〜第6図)] 第5図は第1の実施例のフアクシミリ装置における1
頁分の記録処理を示すフローチヤートで、この処理を実
行する制御プログラムは制御部101のROM114に記憶され
ている。
この処理は記録する1ライン分のイメージデータがラ
インメモリ110に格納されて、記録動作が開始できる状
態になることにより開始される。まずステツプS1で1ラ
イン分の記録データをシリアルでシフトレジスタ130に
出力する。そして、1ラインの記録データの転送が終了
すると、ステツプS2でラツチ信号44を出力して、ラツチ
回路131に1ライン分の記録データを格納する。
次にステツプS3で、記録紙11を1ライン分搬送する。
なお、この1ライン分はサーマルヘツド13により記録さ
れる1ドツトの長さに相当する長さである。次にステツ
プS4に進み、インクシート搬送用モータ25を駆動して、
インクシート14を1/n(例えば、n=4)ライン搬送す
る。ここで、記録紙11を1ライン分搬送するのに必要な
記録紙搬送用モータ24のステツプは1ステツプであり、
インクシート14を1ライン分進めるときは、インクシー
ト搬送用モータ25を4ステツプ分駆動する(n=4のと
き)。これは記録紙搬送用モータ24とインクシート搬送
用モータ25の最小ステツプ角の比を4:1とするか、ある
いは伝達ギア26,27のギア比と伝達ギア28,29のギア比を
4:1に設定することにより実現できる。
次にステツプS5で発熱抵抗体132の1つのブロツクに
通電して画像の記録を行い、ステツプS6でサーマルヘツ
ド13の全ブロツクへの通電が終了したかをみる。ステツ
プS6で、サーマルヘツド13の全ブロツクの通電が終了せ
ず、1ラインの記録が終了していなければステツプS5に
戻り、次のブロツクの通電駆動を実施する。1ラインの
記録が終了するとステツプS6からステツプS7に進み、次
のラインのプリントコマンドが入力したかどうかをみ
る。ここで、次のラインのプリント命令が入力されてい
るとステツプS1に戻り、補助記録を行うことなく、次の
ラインの画像記録処理に進む。なお、ここでは、サーマ
ルヘツドの各ブロツクの通電時間は約0.6msとし、1ラ
インの記録に要する時間は約2.5msとしている。
一方、ステツプS7で次のラインのプリント命令が入力
されていないときは(1頁の記録処理が終了した場合の
他に、例えばフアクシミリ記録のように、1ライン毎の
記録画素の画像データの伝送速度やデコード時間等に律
速されて、間欠記録になる場合など)ステツプS8に進
み、1頁の記録処理が終了したかをみる。1頁の記録処
理が終了するとステツプS9に進み、カツタ15により記録
紙11を頁単位に切断するとともに、切断された記録済み
の記録紙を排出ロール16側に搬送して装置外に排出す
る。
ステツプS8で1頁の記録終了でなければステツプS10
に進み、記録紙11とインクシート14を搬送することな
く、サーマルヘツド13の発熱素子132に通電して補助ヒ
ートを行う。この補助ヒート時には、サーマルヘツド13
の発熱素子132は通常の画像記録時よりも短い、転写記
録が行われない程度のパルス幅で発熱駆動される(例え
ば本実施例では、通電時間を1ブロツク当り約0.2msと
している)。
こうしてステツプS11で補助記録が終了するとステツ
プS12に進み、タイマ116に時間T1(例えば、5ms)をセ
ツトする。次にステツプS13に進み、ステツプS7と同様
に次のラインの印刷開始命令が入力されたかをみる。次
のラインのプリント開始命令が入力されるとステツプS1
4に進み、タイマ116をリセツトしてステツプS1に戻る。
しかしながらステツプS13で次のラインのプリントコマ
ンドが入力されないときはステツプS15に進み、タイマ1
16よりの信号をもとに時間T1が経過したかをみる(例え
ば本実施例では、T1を約5msとしている)。時間T1が経
過していないときはステツプS13に戻るが、T1が経過す
るとステツプS16に進み、サーマルヘツド13を暖めるた
めに再度補助ヒートを行う。この補助ヒートの時間はス
テツプS10と同じでも良く、あるいは異なるようにして
もよい。こうしてステツプS17で補助ヒートが終了する
とステツプS12に戻り、再びタイマ116に時間T1をセツト
して、前述した処理を実行する。
このようにこの実施例では、記録間隔が長くなると、
所定周期(例えば5ms)でサーマルヘツド13に通電して
発熱させることにより、サーマルヘツド13の蓄熱量が低
下するのを防止している。
なお補助ヒートを行うデータは、例えば前ラインの記
録データであつても良いし、また全黒データ等でも良
い。
第6図は実施例のフアクシミリ装置における画像記録
タイミング例を示す図である。
第6図において、60〜63はそれぞれ各ラインの画像記
録タイミングを示している。また、タイミングT1〜T4
は、次のラインのプリントコマンドの入力及び第5図に
示すステツプS3、S4における記録紙11とインクシート14
の搬送タイミングを示している。64,67,69は1ラインの
記録終了後、次のラインの記録開始命令が入力されてい
ないとき、第5図に示すステツプS10で行われる補助ヒ
ートタイミングを示している。これらは第7図に示す従
来の補助ヒートタイミングにも対応している。65,66及
び68は本実施例における補助ヒートタイミングを示した
もので、次のラインの記録までの時間間隔が所定時間よ
りも長くなると、次のラインのプリント開始コマンドが
入力されるまで所定周期で補助記録を実行している(第
5図に示すステツプS16)。
また、本実施例における補助ヒート(補助加熱)は、
サーマルヘツドの蓄熱補助のためのものとしたがこれに
限定されるものではない。例えば再度同じ位置に記録で
きる程度のエネルギーを印加しても良く、また実施例で
示したように記録の行われないそれ以下のエネルギーを
印加してもよい。なお、前者の場合には前ラインと同じ
記録データで発熱駆動し、後者の場合には前ラインと同
じ記録データに限られずに例えば全黒データ等で発熱駆
動しても良い。
さらに、補助ヒート時におけるエネルギーの調節は通
電するパルス幅を変更するだけでなく、その印加電圧を
変更して行つてもよい。
以上説明したようにこの実施例によれば、記録間隔が
所定時間以上になるときは、次の記録動作までの間に一
定の周期でサーマルヘツドに通電して発熱駆動すること
により、記録周期にかわらずほぼ一定の蓄熱状態を保つ
ことができるため、記録画像の濃度ムラを低減できる効
果がある。
また、本実施例におけるこのような補助ヒートは、1
ラインの画像データの間隔が不均一で長くなる可能性の
あるフアクシミリ等の記録装置において有効となる。
以上説明したように本実施例によれば、記録終了後次
の記録開始が指示されていないときは再度発熱駆動し、
次の記録が開始されるまで、所定時間毎に再度サーマル
ヘツドを発熱駆動することにより、サーマルヘツドの発
熱素子の温度の低下を抑えて記録媒体上での記録濃度ム
ラを低減できる効果がある。
[第2の実施例(第1図〜第3図,第8図〜第10図)] 次に説明する実施例は、画像記録後、所定時間(Δ
T1)が経過したらサーマルヘツドを発熱させ、その後再
び所定時間(ΔT2)が経過すればサーマルヘツドを発熱
させることを次の記録動作が始まるまで続け、この時前
記所定時間がΔTn<ΔTn+1(n=1,2,3…)となるよう
にするものである。
なお、第2の実施例を説明するにあたり、第1図〜第
3図及びその説明文を援用する。
まず第8図を用いて、インクシート14と記録紙11の搬
送機構の詳細について説明する。
図において、24はプラテンローラ12を回転駆動し、記
録紙11を矢印a方向とは反対の矢印b方向に搬送するた
めの記録紙搬送用モータである。また、25はインクシー
ト14をキヤプスタンローラ71、ピンチローラ72により、
矢印a方向に搬送するためのインクシート搬送用モータ
である。さらに、26,27は記録紙搬送用モータ24の回転
をプラテンローラ12に伝達する伝達ギア、73,74はイン
クシート搬送用モータ25の回転をキヤプスタンローラ71
に伝達する電圧ギアである。また、75は滑りクラツチユ
ニツトである。
ここで、ギア75aの回転により巻取りロール18に巻取
られるインクシート14の長さを、キヤプスタンローラ71
により搬送されるインクシート長よりも長くなるように
ギア74とギア75の比を設定しておくことにより、キヤプ
スタンローラ71により搬送されたインクシート14が確実
に巻取りロール18に巻取られる。そして、巻取りロール
18によるインクシート14の巻取り量と、キヤプスタンロ
ーラ71により送られたインクシート14の差分量に相当す
る分が、滑りクラツチユニツト75で吸収される。これに
より、巻取りロール18の巻取り径の変動によるインクシ
ート14の搬送速度(量)の変動を抑えることができる。
さて、次に第9図を用いて、本実施例の記録動作につ
いて説明する。
第9図はこの実施例のフアクシミリ装置における1頁
分の記録処理を示すフローチヤートで、この処理を実行
する制御プログラムは制御部101のROM114に記憶されて
いる。
この処理は記録する1ライン分のイメージデータがラ
インメモリ110に格納されて、記録動作が開始できる状
態になることにより開始され、マルチインクシート14が
装着されていることが、スイツチ103aなどにより制御部
101で判別されているものとする。
まず、ステツプS1で1ライン分の記録データをシリア
ルでシフトレジスタ130に出力する。そして、1ライン
の記録データの転送が終了すると、ステツプS2でラツチ
信号44を出力して、ラツチ回路131に1ライン分の記録
データを格納する。次にステツプS3で、インクシート搬
送用モータ25を駆動してインクシート14を1/nライン分
搬送する。そしてステツプS4で、記録紙11を1ライン分
搬送する。なお、この1ラインの長さは、本実施例のフ
アクシミリ装置では約(1/15.4)mmにセツトされてお
り、記録紙11とインクシート14の搬送量は、それぞれ記
録紙搬送用モータ24とインクシート搬送用モータ25の励
磁パルス数を変更することにより設定できる。
次にステツプS5で発熱抵抗体132の1つ1つのブロツ
クに通電して画像の記録を行い、ステツプS6でサーマル
ヘツド13の全ブロツクの通電が終了したかをみる。ステ
ツプS6で、サーマルヘツド13の全ブロツクの通電が終了
していなければステツプS7に進み、次のラインの記録デ
ータの準備ができたかどうかを調べる。そして、準備が
できていればステツプS8に進み、次ラインの記録データ
を順次サーマルヘツド13のシフトレジスタ130に転送す
る。このサーマルヘツド13へのデータ転送中にステツプ
S9で1ブロツクの通電時間が経過したかをみる。通電時
間(約600μs)が経過していなければステツプS7に戻
るが、通電時間が経過するとステツプS5に戻り、次のブ
ロツクの通電処理を実行する。なお、この実施例では、
サーマルヘツド13は4ブロツクに分けて通電駆動されて
おり、1ラインの記録に要する所要時間はほぼ2.5ms(6
00μs×4ブロツク)となつている。
ステツプS6で全ブロツクへの通電が終了して1ライン
の記録が終了していればステツプS10に進み、タイマ116
に所定時間(ここでは20ms)をセツトして、タイマ116
による経時を開始する。次にステツプS11に進み、1頁
の画像記録が終了したかをみる。1頁の画像記録が終了
していなければ、ステツプS12でサーマルヘツド13の発
熱回数nを初期値の1にセツトし、ステツプS13に進
み、次のラインの画像データが全てサーマルヘツド13の
シフトレジスタ130に転送されたかをみる。そして、転
送されていなければステツプS14で記録動作の後の最初
のサーマルヘツド13の発熱かどうか、つまりn=1かど
うかをみる。n=1でなければステツプS15に進み、タ
イマ117がタイムオーバーしたかどうかをみる。タイム
オーバーしていればステツプS17でデータの転送を行つ
た後ステツプS13に戻る。そしてステツプS14でn=1だ
つたか、またはステツプS15でタイマ117がタイムオーバ
ーしていればステツプS16に進み、データ転送を行う。
そしてステツプS18でサーマルヘツド13を同一データで
発熱し、ステツプS19でサーマルヘツド13の発熱が行わ
れたことを示すためにnを1つ増加させる。なお、本実
施例では、同一データで発熱させる例を示したが、必ず
しも同一データで発熱させなくても良い。次にステツプ
S20に進み、タイマ117に新しい所定時間ΔTnをセツトす
る。このΔTnは1つ前の所定時間ΔTn-1よりも長い(Δ
Tn>ΔTn-1)。
このようにすることで、次の記録までの時間が長くな
つた時でも、インクの温度が低下してインクシートと記
録紙が離れにくくなることをなくすことができ、さらに
アフターヒートの間隔を順次伸ばすことによつて、ヘツ
ドが蓄熱することを防ぐことができる。
ここでステツプS20が終わるとステツプS13に戻る。
こうしてステツプS13で、次に記録されるべき1ライ
ン分の画像データがサーマルヘツド13に転送されるとス
テツプS21に進み、タイマ16がタイムアウト、即ち20ms
が経過しているかどうかをみる。ここで、20msが経過し
ていなければステツプS2に戻り、次のラインの記録デー
タをラツチ回路131にラツチし、前述した画像記録処理
を実行する。
しかし、20msが経過したときはステツプS22に進み、
サーマルヘツド13をブロツク単位に通電する。このと
き、サーマルヘツド13のラツチ回路131のデータは、直
前に記録した1ライン分の画像データに等しいため、こ
こで同じ画像データが再度記録されることになる。な
お、このステツプS22におけるサーマルヘツド13への通
電処理は、次のラインの記録データがサーマルヘツド13
のシフトレジスタ130に転送された後に実行されるた
め、次のラインの記録処理の直前に実行されることにな
り、サーマルヘツド13の予備加熱としても作用すること
になる、なお、この直前とは、ステツプS22からステツ
プS5までの処理時間による遅延分に相当している。ま
た、ステツプS22におけるサーマルヘツド13への通電時
間は、ステツプS5での通電時間と同じであつても良く、
あるいはそれより短くても良い。
次にステツプS11で1頁分の画像記録が終了するとス
テツプS23に進み、記録紙11を所定量排紙ローラ16a,16b
方向に搬送する。そして、ステツプS24でカツタ15a,15b
を駆動して噛合させ、記録紙11を頁単位に切断する。次
にステツプS25で、記録紙搬送用モータ14を反転駆動
し、記録紙11をサーマルヘツド13とカツタ15の間隔に相
当する距離だけ戻す、記録紙11のカツタ処理を実行す
る。
このように本実施例によれば、各ラインごとの記録の
終了後に再度同じデータを記録する補助記録を実行し、
次のラインの記録までの時間間隔が所定の時間以上にな
ると、ステツプS22でサーマルヘツド13を再加熱するこ
とにより、画像の記録品位を向上するとともに、インク
層におけるインク同士の剪断力を小さくして、ステツプ
S3及びS4でのインクシート14及び記録紙11の搬送時に、
インクシート14と記録紙11との分離が良くなるようにし
ている。また、ステツプS20でタイマ117にセツトする所
定時間を時間とともに大きくすることによつて、サーマ
ルヘツド13への蓄熱を防止している。
なお、ステツプS18及びステツプS22におけるサーマル
ヘツド13の駆動時には、発熱体132への印加エネルギー
を実際の記録時より小さくしても良い。また、ステツプ
S22でサーマルヘツドの駆動時には、前ラインと同じ記
録データとし、そのうちの一部の黒ドツトに対応する発
熱抵抗体132に通電して、インクが固まるのを防止する
ようにしても良い。
第10図はこの実施例の画像記録処理におけるサーマル
ヘツド13への通電タイミングを示す図で、ここではサー
マルヘツド13の発熱抵抗体132は4つのブロツクに分割
されて通電される。なお、ストローブ信号1〜4のそれ
ぞれは、サーマルヘツド13の発熱抵抗体132の各ブロツ
クの通電信号に対応している。
図において、60は実際の記録処理61の直前に、ステツ
プS22で実施されるサーマルヘツド13への通電を示して
いる。タイミングT1は次のラインの記録データがサーマ
ルヘツド13に全て転送され、次のラインの記録が可能に
なつたタイミングを示している。こうして61で、1ライ
ンの記録が行われた後、62で2回の補助記録が行われる
(ステツプS18)。さて62で示す補助記録が終了してか
らの時間がΔT1となると、S18のサーマルヘツド13の発
熱のための通電63が行われる。63の通電が終了するとタ
イマ117には次の所定時間がセツトされ、タイマ117がタ
イムアウトすると、63の通電が行われるということをタ
イミングT2の次ラインの記録データがサーマルヘツド13
に転送されて、次のラインの記録が可能となるまで続け
られる。
64の通電の終了から65の通電開始までの時間ΔTnと、
65の通電終了から66の通電開始までの時間ΔTn+1とには
ΔTn<ΔTn+1(n=1,2,…)の関係が常にあり、度重な
る通電によりヘツド13が蓄熱しないようになつている。
ここで本実施例では、例えばΔT1を5msとし、順次1msず
つアフターヒート(補助記録)の間隔を伸ばしている。
したがつて一般式としては ΔT1=5ms ΔTn+1−ΔTn=1ms となる。
さて、タイミングT1,T3では、記録紙搬送用モータ24
の励磁相が切換えられて記録紙11が1ライン分搬送され
る(ステツプS4)。
なお、これら60,62,63,64,65,66および67におけるサ
ーマルヘツド13の各ブロツクへの通電時間は、61で示さ
れた実際の記録時の通電時間の約1/4程度としている。
この様にこの実施例によれば、記録終了後に再度同じ
データを記録し、次に記録開始までの記録時間間隔が所
定時間以上になつたとき、次の記録処理の直前に再度そ
のラインの画像を記録するとことにより、充分な画像濃
度が得られて画像の記録品位を向上させるとともに、イ
ンクシートと記録紙とを容易に分離できる。
またこの実施例は、1ラインの画像データの時間間隔
が不均一で長くなる可能性のあるフアクシミリ等の記録
装置において特に有効となる。
以上説明したように、本実施例によれば、記録終了
後、記録媒体を停止させたままで再度同一データを記録
するとともに、次の記録動作までの時間が長い時には、
所定時間が経過すれば記録手段を駆動することにより、
記録画像の品位を向上させ、インクシートと記録媒体と
の分離を容易にする。またさらに前記の所定時間を時間
とともに長くする(ΔTn-1<ΔTn)ことにより、記録媒
体が蓄熱することを防ぐ効果がある。
[第3の実施例(第2図〜第3図,第8図,第11図〜第
15図)] 次に説明する実施例は、記録手段による画像記録後、
記録媒体を搬送することなく、全黒データあるいは所定
の黒率のデータ(但し、プレヒートによるヘッドの各ブ
ロックに加えるエネルギーは同一にする)で前記記録手
段を発熱するように制御するものである。また記録手段
による画像記録後、その記録媒体を搬送することなく記
録周期に応じ、プレヒートデータを変えて(記録周期が
はやいとき黒率を小さくする)記録手段を駆動するもの
である。
なお、第3の実施例を説明するにあたり、第1図〜第
3図,第8図及びその説明文を援用する。
まず第11図を用いて、本実施例の制御部と記録部との
電気的接続について説明する。なお第1図と共通する部
分には同一の図番を付して説明を援用し、相違点のみに
ついて説明する。
本実施例では、サーマルヘツド13は、制御部101より
の1ライン分のシリアル記録データやシフトクロツク43
を入力するためのシフトレジスタ130、プレヒートデー
タを入力するためのプレヒートデータ用シフトレジスタ
134、本ライン信号44によりシフトレジスタ130のデータ
を、及びプレラツチ信号44aによりプレヒートデータ用
シフトレジスタ134のデータを、ラツチするラツチ回路1
31、1ライン分の複数個の発熱抵抗体からなる発熱素子
132を備えている。
さて、次に第12図を用いて、本実施例の記録動作につ
いて説明する。
第12図はこの実施例のフアクシミリ装置における1頁
分の記録処理を示すフローチヤートで、この処理を実行
する制御プログラムは制御101のROM114に記憶されてい
る。
この処理は記録する1ライン分のイメージデータがラ
インメモリ110に格納されて、記録動作が開始できる状
態になることにより開始され、マルチインクシート14が
装着されていることが、スイツチ103aなどにより制御部
101で判別されているものとする。
ここで本実施例を用いた制御の概略について説明す
る。
本実施例は、本記録終了後所定時間a以内に次ライン
のデータ転送が終了した場合には、プレヒートを行わ
ず、記録紙及びインクシートを搬送するための各モータ
相の切換え後、モータの動き出すまでの時間が経過後に
次ラインの記録を開始するものである。また本記録終了
後、所定時間aを経過して、所定時間b以内に次ライン
のデータ転送が終了した場合には記録紙、インクシート
を搬送するための各モータの相切換え後、φAAHのデー
タとφ55Hのデータを交互にプレヒートデータとし、プ
レヒートを行う。そしてこのプレヒートが終了後モータ
が動き出すまでの時間ウエイト(本実施例ではウエイト
時間は零とする)し、次ラインの記録へ移行する。また
本記録終了後所定時間bを経過して、次ラインのデータ
転送が終了した場合には記録紙、インクシートを搬送す
るための各モータの相切換え後、a11「1」(全黒)を
プレヒートデータとしてプレヒートを行う。そしてこの
プレヒートが終了後モータが動き出すまでの時間ウエイ
ト(本実施例はウエイト時間は零とする)し、次ライン
の記録へ移行する。
なお本実施例では本記録の終了後、次ラインのデータ
転送終了までの時間によりプレヒートデータを変更す
る。すなわち次ラインのデータ転送終了までの時間が長
い時には、プレヒートデータの黒率を高める。そしてプ
レヒート幅は固定している。
本実施例においては、次ラインのデータ転送終了まで
の時間が所定時間の以下の時はプレヒートを行わず、a
以上b未満の時は黒率50%のプレヒートデータを使用
し、b以上の時は黒率100%のプレヒートデータを使用
する。ここで黒率50%の時プレヒートによる各ドツトに
加わるエネルギーはφAAH,φ55Hデータをくり返し使用
し同じにしている。すなわち、プレヒートデータはサイ
クリツクに回転し、プレヒートによるヘツドの各ドツト
に加えるエネルギーは同一制御としている。
前記実施例においては、黒率0%,50%,100%と考え
たが、より細かく制御してもよい。
第13図にはモータの相切換えと各ストローブ波形につ
いて図示している。まず、タイミングで記録紙、イン
クシートのモータ相切換えを行う。そして、a11「1」
のプレヒートを行う。その後で本記録を行う。本記録
が終了(タイミング)した時点で、次ラインのデータ
転送が終了している(本記録終了後次ラインのデータ転
送終了までの時間が所定時間a以下)いるので、プレヒ
ートを行うことなしに本記録を行う。本記録が終了(タ
イミング)してから、所定時間a以上b未満で次ライ
ンのデータ転送が終了(タイミング)したので、ここ
では55Hのデータでプレヒートを行い本記録を行う。そ
して本記録が終了(タイミング)してから、所定時間
b以上で次ラインのデータ転送が終了(タイミング)
したので、ここではa11「1」の(全黒の)データでプ
レヒートを行い、次ラインの本記録を行う。そして本記
録が終了(タイミング)してから、所定時間a以上b
未満で次ラインのデータ転送が終了(タイミング)し
たのでここでは、AAHのデータでプレヒートを行う。
なお前述した実施例では、本記録を終了後次ラインの
データ転送終了までの時間に応じてプレヒートデータを
変えたがすべてa11「1」、すなわち全黒としてもよ
い。ここで、プリヒートデータとして、前ラインの記録
を行うと、はりつきは改善される。この制御例が第15図
に図示してある(これは第12図に比べてステツプS0,S1
5,S16,S17−1を削減したものである)。しかし、孤立
点の再現に関しては孤立点でのエネルギーアツプが必要
である。なぜなら孤立点の前ラインの情報は白であるの
で、プレヒートデータとして前ラインを記録しても有効
でない。この2つの観点から本記録の直前に全黒情報を
通電し、プレヒートすることが好ましい場合もある得
る。全黒情報の通電は、保温が目的であり、記録しない
エネルギーとする。また、プレヒート時は記録紙とイン
クシートが静止状態であり、インクは記録紙に転写しに
くい。
さて本実施例によれば、記録紙を搬送するためのモー
タ及びインクシートを搬送するための各モータ相を切換
えてから、実際にモータの動き出すタイミングで本記録
を行う。そこで本実施例の記録方式によれば溶融した
(あるいはインクの種類によつては昇華等した)インク
が記録紙と擦れることにより転写するので、すなわち移
動書き(記録)を行うことによつてより一層効率よくイ
ンクを転写することができる。そしてモータ相の切換え
を行つてから記録間隔が所定以上あいた場合には(例え
ば10ms以上)、サーマルヘツド13を発熱させてプレヒー
ト(予備加熱)を行い、その間にインクを加熱し暖め
る。そして記録紙、インクシートが動き出すタイミング
から本記録を行い、効率の良い転写を行う。以上が概要
である。なお第14図に各モータの相切換えと、記録紙、
インクシートの搬送及び本記録のタイミングについて図
示する。第14図に示す実施例では、モータ24,25の相切
換え後にサーマルヘツド13により1.5msのプレヒートを
行い、その後に2.5msの本記録を行つている。
さてまず、ステツプSφで本記録終了後、次ラインの
転送終了までの時間が所定時間a以上b未満の時に、プ
レヒートのために使用するデータ134をPPI−DATAに格納
する。なお本実施例では、例えば所定時間aを5ms、b
を10msとする。
次に、ステツプS1で1ライン文の記録データをシリア
ルでシフトレジスタ130に出力する。そして、1ライン
の記録データの転送が終了すると、ステツプS2でプレヒ
ートデータ用のシフトレジスタにa11「1」を転送す
る。ステツプS3−1でプレラツチ信号44aを出力して、
ラツチ回路131に1ライン分のプレヒートデータ134を格
納する。次にステツプS3−2で、インクシート搬送用モ
ータ25を駆動してインクシート14を1/nライン分搬送す
る。そしてステツプS3−3で、記録紙11を1ライン分搬
送する。なおこの1ラインの長さは、本実施例のフアク
シミリ装置では約(1/15.4)mmにセツトされており、記
録紙11とインクシート14の搬送量は、それぞれ記録紙搬
送用モータ24とインクシート搬送用モータ25の励磁パル
ス数を変更することにより設定できる。次に、ステツプ
S3−4において、発熱抵抗体132のブロツクに通電す
る。各ブロツクの通電時間は例えば0.2msとする。4ブ
ロツクの通電が終了すると、ステツプS4に進み、本ラツ
チ信号44を出力して、ラツチ回路131に1ライン分の記
録データを格納する。
次にステツプS5で発熱抵抗体132の1つのブロツクに
通電して画像の記録を行い、ステツプS6でサーマルヘツ
ド13の全ブロツクの通電が終了したかをみる。ステツプ
S6で、サーマルヘツド13の全ブロツクの通電が終了して
いなければステツプS7に進み、次のラインの記録データ
の準備ができたかどうかを調べる。そして、準備ができ
ていればステツプS8に進み、次ラインの記録データを順
次サーマルヘツド13のシフトレジスタ130に転送する。
このサーマルヘツド13へのデータ転送中にステツプS9で
1ブロツクの通電時間が経過したかをみる。通電時間
(約600μs)が経過していなければステツプS7に戻る
が、通電時間が経過するとステツプS5に戻り、次のブロ
ツクの通電処理を実行する。なお、この実施例では、サ
ーマルヘツド13は4ブロツクに分けて通電駆動されてお
り、1ラインの記録に要する所要時間はほぼ2.5ms(600
μs×4ブロツク)となつている。
ステツプS6で全ブロツクへの通電が終了して1ライン
の記録が終了していればステツプS10に進み、タイマ116
の計時を開始する。次にステツプS11に進み、1頁の画
像記録が終了したかをみる。1頁の画像記録が終了して
いなければステツプS12に進み、次のラインの画像デー
タが全てサーマルヘツド13のシフトレジスタ130に転送
されたかをみる。そして、転送されていなければステツ
プS13で、次のラインのデータの準備ができていれば、
サーマルヘツド13に転送するデータ転送処理を実行す
る。
こうしてステツプS12で、次に記録されるべき1ライ
ン分の画像データがサーマルヘツド13に転送されるとス
テツプS14に進み、タイマ116が所定時間aが経過してい
るかどうかをみる。所定時間aが経過していなければス
テツプS17−2に進み、インクシート搬送用モータ25を
駆動してインクシート14を1/nライン分搬送する。そし
て、ステツプS17−3で記録紙11を1ライン分搬送す
る。ステツプS17−4では各モータ24,25が動き出すまで
ウエイトし、ステツプS17−5において、本ラツチ信号4
4を出力して、ラツチ回路131に1ライン分の記録データ
を格納する。
しかし、所定時間aが経過したときはステツプS15に
進み、所定時間bが経過したかが判断される。所定時間
bが経過していると、ステツプS2に進み、経過していな
いとPRI−DATAを1ビツトローテートし(ステツプS1
6)、PRI−DATAのパターン1ライン分をプレヒートデー
タ134として出力する(ステツプS17−1)。
次にステツプS11で1頁分の画像記録が終了するとス
テツプS18に進み、記録紙11を所定量排紙ローラ16a,16b
方向に搬送する。そして、ステツプS19でカツタ15a,15b
を駆動して噛合させ、記録紙11を頁単位に切断する。次
にステツプS20で、記録紙搬送用モータ24を反転駆動
し、記録紙11をサーマルヘツド13とカツタ15の間隔に相
当する距離だけ戻す、記録紙11のカツタ処理を実行す
る。
このように本実施例によれば、インクシート搬送用モ
ータ25と、記録紙を搬送するためのモータ24の相を切換
えてから所定時間経過後にサーマルヘツド13を発熱する
ので、インクの記録紙11への転写効率がより一層向上す
る。
以上説明したようにこの実施例によれば、熱転写プリ
ンタにおいて、記録紙、インクシートのモータ相切換え
を行つてから各モータが動き出すまでは遅延があるの
で、その間にインクを加熱し、暖めて記録紙、インクシ
ートが動き出すタイミングから本記録を行い、効率よい
転写を行うことが可能になつた。
また、この実施例によれば、熱転写プリンタにおい
て、記録終了後に次の記録開始までの記録時間間隔が所
定時間以上になつたとき、全黒のプレヒートデータで記
録手段を駆動することにより、インクシートのはりつき
を防止し、及び孤立点の鮮明な記録を行うことができ、
画像の記録品位を向上させるとともに、インクシートと
記録紙とを容易に分離できる。
また、さらにこの実施例によれば、記録終了後に次の
記録開始までの記録時間に応じ、プレヒートデータの黒
率を変え(周期が長いとき黒率を高くする)蓄熱を未然
に防ぐこともできる。
またこの実施例は、1ラインの画像データの時間間隔
が不均一で長くなる可能性にあるフアクシミリ等の記録
装置において特に有効となる。
以上説明したように、本実施例にれば、記録動作の直
前にプレヒートを行い、インクシートと記録媒体のはり
つきが少なく、かつ孤立点で再現でき鮮明に記録を行う
ことができ、記録画像の品位を向上させることが可能に
なつた。
[記録原理の説明(第16図)] 第16図は前述各実施例における記録紙11とインクシー
ト14の搬送方向を逆にして画像の記録を行うときの画像
記録状態を示す図である。
図示したように、プラテンローラ12とサーマルヘツド
13との間には記録紙11とインクシート14が挟持されてお
り、サーマルヘツド13はスプリング21により所定圧でプ
ラテンローラ12に押圧されている。ここで、記録紙11は
プラテンローラ12の回転により矢印b方向に速度VPで搬
送される。一方、インクシート14はインクシート搬送用
モータ25の回転により矢印a方向に速度V1で搬送され
る。
いま、サーマルヘツド13の発熱抵抗体132に電源105か
ら通電されて加熱されると、インクシート14の斜線部91
で示す部分が加熱される。ここで、14aはインクシート1
4のベースフイルム、14bはインクシート14のインク層を
示している。発熱抵抗体132に通電することにより加熱
されたインク層91のインクは溶融し、そのうち92で示す
部分が記録紙11に転写される。この転写されるインク層
部分92は91で示すインク層のほぼ1/nに相当している。
この転写時において、インク層14bの境界線93で、イ
ンクに対する剪断力を生じさせて92で示す部分だけを記
録紙11に転写する必要がある。しかしながら、この剪断
力はインク層の温度により異なり、インク層の温度が高
いほど剪断力が小さくなる傾向にある。そこで、インク
シート14の加熱時間を短くするとインク層内での剪断力
が大きくなることから、インクシート14と記録紙11の相
対速度を大きくすれば、転写すべきインク層をインクシ
ート14から確実に剥離させることができる。
この実施例によれば、フアクシミリ装置におけるサー
マルヘツド13の加熱時間は約0.6msと短いため、インク
シート14と記録紙11の搬送方向を対向させることによ
り、インクシート14と記録紙11との相対速度を上げるよ
うにしている。
[インクシートの説明(第17図)] 第17図は本実施例のマルチプリントに使用されるイン
クシートの断面図で、ここでは4層で構成されている。
まず第2層はインクシート14の支持体となるベースフ
イルムである。マルチプリントの場合、同一個所に何回
も熱エネルギーが印加されるため、耐熱性の高い芳香族
ポリアミドフイルムやコンデンサ紙が有利であるが、従
来のポリエステルフイルムでも使用に耐える。これらの
厚さは、媒体という役割から、なるべく薄い方が印字品
質の点で有利となるが、強度の点から3〜8μmが望ま
しい。
第3層は記録紙(記録シート)にn回分の転写が可能
な量のインクを含有したインク層である。この成分は、
接着剤としてのEVAなどの樹脂、着色のためのカーボン
ブラツクやニグロシン染料、バインデイング材としての
カルナバワツクス、パラフインワツクスなどを主成分と
して同一個所でn回の使用に耐えるように配合されてい
る。この塗布量は4〜8g/m2か望ましいが、塗布量によ
つて感度や濃度が異なり、任意に選択できる。
第4層は印字をしない部分で記録紙に第3層のインク
が圧力転写されるのを防止するためのトツプコーテイン
グ層であり、透明なワツクスなどで構成される。これに
より、圧力転写されるのは透明な第4層だけとなり、記
録紙の地汚れを防止できる。
第1層はサーマルヘツド13の熱から、第2層のベース
フイルムを保護する耐熱コート層である。これは、同一
個所にnライン分の熱エネルギーが印加される可能性の
ある(黒情報が連続したとき)マルチプリントには好適
であるが、用いるか用いないかは適宜選択できる。ま
た、ポリエステルフイルムのように比較的耐熱性の低い
ベースフイルムには有効となる。
なお、インクシート14の構成はこの実施例に限定され
るものではなく、例えばベース層及びベース層の片側に
設けられたインクが含有された多孔性インク保持層とか
らなるものでも良く、ベースフイルム上に微細多孔質網
状構造を有する耐熱性インク層を設け、そのインク層内
にインクを含有させたものでもよい。また、ベースフイ
ルムの材質としては、例えばポリアミド、ポリエチレ
ン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、トリアセチルセル
ロース、ナイロンなどからなるフイルムまたは紙であつ
てもよい。さらに、耐熱コート層は必ずしも必要でない
が、その材質としては、例えばシリコーン樹脂やエポキ
シ樹脂、フツソ樹脂、エトロセルロースなどであつても
よい。
また、熱昇華性インクを有するインクシートの一例と
しては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテ
レフタレート、芳香族ポリアミドフイルムなどで形成さ
れた基材上に、グアナミン系樹脂とフツソ系樹脂で形成
したスペーサ粒子及び染料を含有する色材層を設けたイ
ンクシートが挙げられる。
なお、熱転写プリンタにおける加熱方式は、前述した
サーマルヘツドを用いるサーマルヘツド方式に限定され
るものでなく、例えば通電方式あるいはレーザ転写方式
を用いても良い。
また、この実施例では、サーマルラインヘツドを使用
したときの例で説明したがこれに限定されるものでな
く、所謂シリアル型の熱転写プリンタであつても良い。
また、本実施例ではマルチプリントの場合で説明したが
これに限定されるものでなく、ワンタイムインクシート
による通常の熱転写記録の場合にも適用できることは勿
論である。
さらに、前述した各実施例では、熱転写プリンタとし
てフアクシミリ装置に適用した場合で説明したがこれに
限定されるものでなく、例えば本発明はワードプロセツ
サ、タイプライタあるいは複写装置などにも適用でき
る。
また、記録媒体としては記録紙に限らずに、インク転
写が可能な材質であれば、例えば布、プラスチツクシー
トなどが挙げられる。また、インクシートは実施例で示
したロール構成に限定されずに、例えば記録装置本体に
着脱可能な筐体内にインクシートを内蔵して、この筐体
ごと記録装置本体に着脱する、所謂インクシートカセツ
トタイプなどであつても良い。
また、さらに前述各実施例では記録手段の一例として
サーマルヘツドを例に挙げて説明したが、本発明はこれ
に限定されることはない。例えば記録手段として、イン
クを吐出させて記録媒体に記録を行うインクジエツトヘ
ツドを適用することができる。このインクジエツトヘツ
ドは、一般に微細な液体吐出口(オリフイス)、液体流
路およびこの液体流路の一部に設けられるエネルギー作
用部と、該エネルギー作用部にある液体に作用させる液
滴体形成エネルギーを発生するエネルギー発生手段を備
えている。そして、このようなエネルギーを発生するエ
ネルギー発生手段としては、レーザ等の電磁波を照射し
て、そこにある液体に吸収させて発熱させ、該発熱によ
る作用で液滴を吐出,飛翔させるエネルギー発生手段を
用いたもの、あるいは電気熱変換体によつて液体を加熱
して液体を吐出させるエネルギー発生手段を用いたもの
等がある。その内でも電気熱変換体に核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える駆動信号を印加することによつ
て、電気熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、ヘツド
の熱作用面に膜沸騰させてインク内にインク内に気泡を
形成する。そしてこの気泡の成長によつて吐出口を介し
てインクを吐出させるバブルジエツトヘツドは、吐出口
を高密度に配列することができるために、高解像力の記
録を行うのに特に有効である。
[発明の効果] 以上説明したように本発明によれば、記録動作の直前
に、次記録時における発熱素子の全体がほぼ均一な温度
分布にさせ、濃度ムラが発生しにくく、高品位の画像の
記録が行なえ、しかも、これを簡単な構成によって実現
できるようになる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を適用した実施例の制御部と記録部との
電気的接続を示す図、 第2図は前記実施例のフアクシミリ装置の概略構成を示
すブロツク図、 第3A図は前記実施例のフアクシミリ装置の機構部を示す
側断面図、 第3B図は前記フアクシミリ装置の外観斜視図、 第4図はインクシートと記録紙の搬送系の構造を示す
図、 第5図は本実施例のフアクシミリ装置における記録処理
を示すフローチヤート、 第6図はこの実施例における主記録処理と補助記録処理
のタイミングを示す図、 第7図は考えられている画像記録タイミングを示すタイ
ミング図、 第8図は本発明を適用した他の実施例のインクシートと
記録紙の搬送系の構造を示す図、 第9図は前記他の実施例の記録処理を示すフローチヤー
ト、 第10図は前記他の実施例の記録処理におけるサーマルヘ
ツドへの通電タイミングを示す図、 第11図は本発明を適用した他の実施例の制御部と記録部
との電気的接続を示す図、 第12図は前記実施例の記録処理を示すフローチヤート、 第13図は前記実施例の記録処理におけるサーマルヘツド
への通電タイミングを示す図、 第14図はモータの相切換と記録紙、インクシートの搬送
の図、 第15図はさらに他の実施例の記録処理を示すフローチヤ
ート、 第16図はこの実施例の記録時における記録紙とインクシ
ートとの状態を示す図、そして 第17図はこの実施例で使用したマルチインクシートの断
面図である。 図中、10……ロール状記録紙、11……記録紙、12……プ
ラテンローラ、13……サーマルヘツド、14……インクシ
ート、15……カツタ、16……排出ローラ、17……インク
シート供給ロール、18……インクシート巻取ロール、19
……インクシートセンサ、20……インクシート有無セン
サ、21……スプリング、22……記録紙有無センサ、24…
…記録紙搬送用モータ、25……インクシート搬送用モー
タ、35,48,49……ドライバ回路、36……駆動回路、43…
…シフトクロツク、44……ラツチ信号、100……読取
部、101……制御部、102……記録部、103……操作部、1
04……表示部、105……電源、106……モデム、107……N
CU、110……ラインメモリ、111……符号化/復号化部、
112……バツフアメモリ、113……CPU、114……ROM、115
……RAM、116及び117……タイマ、132……発熱抵抗体
(発熱素子)である。
フロントページの続き (72)発明者 吉田 武弘 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 武田 智之 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 石田 靖 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 横山 実 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 朝田 昭宏 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 山田 昌克 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 粟井 孝 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭56−161182(JP,A) 特開 昭58−151267(JP,A) 特開 昭58−201464(JP,A) 特開 昭60−67178(JP,A) 特開 昭58−181365(JP,A) 特開 昭59−95177(JP,A) 特開 昭58−201686(JP,A) 特開 昭58−1579(JP,A) 特開 昭55−132267(JP,A) 特開 平1−241472(JP,A) 実開 昭59−32437(JP,U) 実開 昭62−159642(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41J 2/36 B41J 2/355

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インクシートの有するインクを記録媒体に
    転写して、前記記録媒体に印字データに応じた画像の記
    録を行う記録装置であって、 前記インクシートを搬送するインクシート搬送手段と、 前記記録媒体を搬送する記録媒体搬送手段と、 複数の発熱素子を備え、前記発熱素子を発熱させること
    により前記インクシートの有するインクを前記記録媒体
    に転写して画像の記録を行う記録手段と、 前記記録手段による画像記録後、次の画像記録までの時
    間を計時する計時手段と、 前記計時手段で所定時間以上計時された場合、次の画像
    記録動作の直前に予め決められた所定のプレヒートデー
    タに応じて、前記複数の発熱素子を予備発熱駆動させる
    制御手段とを有し、 前記制御手段は、前記所定のプレヒートデータとして、
    黒率が100%未満で、且つ、互いに異なる発熱素子を駆
    動するための複数のプレヒートデータを順番に用いて、
    前記予備発熱駆動を行うとともに、前記複数のプレヒー
    トデータを用いた複数回の駆動によって、前記複数の発
    熱素子の全てが予備発熱駆動される様に、前記複数のプ
    レヒートデータが設定されていることを特徴とする記録
    装置。
  2. 【請求項2】前記複数のプレヒートデータ各々による予
    備発熱駆動時に、前記発熱素子に加えられるエネルギー
    は、同一であることを特徴とする請求項第1項に記載の
    記録装置。
  3. 【請求項3】前記インクシートの搬送方向は前記記録媒
    体の搬送方向と反対方向であることを特徴とする請求項
    第1項に記載の記録装置。
  4. 【請求項4】前記インクシートの搬送速度は前記記録媒
    体の搬送速度よりも遅いことを特徴とする請求項1項に
    記載の記録装置。
  5. 【請求項5】前記複数の発熱素子がブロック単位で発熱
    駆動されることを特徴とする請求項第1項に記載の記録
    装置。
  6. 【請求項6】インクシートの有するインクを記録媒体に
    転写して、前記記録媒体に画像の記録を行う記録装置を
    用いたファクシミリ装置であって、 原稿画像を読み取る画像読み取り手段と、 画像信号を送受信する送受信手段と、 前記インクシートを搬送するインクシート搬送手段と、 複数の発熱素子を備え、前記発熱素子を発熱させること
    により前記インクシートの有するインクを前記記録媒体
    に転写して画像の記録を行う記録手段と、 前記記録手段による画像記録後、次の画像記録までの時
    間を計時する計時手段と、 前記計時手段で所定時間以上計時された場合、次の画像
    記録動作の直前に予め決められた所定のプレヒートデー
    タに応じて、前記複数の発熱素子を予備発熱駆動させる
    制御手段とを有し、 前記制御手段は、前記所定のプレヒートデータとして、
    黒率が100%未満で、且つ、互いに異なる発熱素子を駆
    動するための複数のプレヒートデータを順番に用いて、
    前記予備発熱駆動を行うとともに、前記複数のプレヒー
    トデータを用いた複数回の駆動によって、前記複数の発
    熱素子の全てが予備発熱駆動される様に、前記複数のプ
    レヒートデータが設定されていることを特徴とするファ
    クシミリ装置。
  7. 【請求項7】前記複数のプレヒートデータ各々による予
    備発熱駆動時に、前記発熱素子に加えられるエネルギー
    は、同一であることを特徴とする請求項第6項に記載の
    ファクシミリ装置。
  8. 【請求項8】前記インクシートの搬送方向は前記記録媒
    体の搬送方向と反対方向であることを特徴とする請求項
    第6項に記載のファクシミリ装置。
  9. 【請求項9】前記インクシートの搬送速度は前記記録媒
    体の搬送速度よりも遅いことを特徴とする請求項6項に
    記載のファクシミリ装置。
  10. 【請求項10】前記複数の発熱素子がブロック単位で発
    熱駆動されることを特徴とする請求項第6項に記載のフ
    ァクシミリ装置。
JP18434590A 1989-07-19 1990-07-13 記録装置及びファクシミリ装置 Expired - Fee Related JP2848573B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP19900113870 EP0409243B1 (en) 1989-07-19 1990-07-19 Recording apparatus and method
DE1990631927 DE69031927T2 (de) 1989-07-19 1990-07-19 Apparat und Verfahren zum Aufzeichnen
US08/004,669 US5262799A (en) 1989-07-19 1993-01-14 Recording apparatus with auxiliary recording and method for same

Applications Claiming Priority (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18441289 1989-07-19
JP1-184412 1989-07-19
JP1-198269 1989-07-31
JP1-198268 1989-07-31
JP19826889 1989-07-31
JP19826989 1989-07-31

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03202377A JPH03202377A (ja) 1991-09-04
JP2848573B2 true JP2848573B2 (ja) 1999-01-20

Family

ID=27325420

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18434590A Expired - Fee Related JP2848573B2 (ja) 1989-07-19 1990-07-13 記録装置及びファクシミリ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2848573B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6347267B2 (ja) * 2016-02-26 2018-06-27 ブラザー工業株式会社 印刷装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03202377A (ja) 1991-09-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2885835B2 (ja) 熱転写記録装置及び方法
JP2834480B2 (ja) 熱転写記録装置及び該装置を用いたフアクシミリ装置
US5262799A (en) Recording apparatus with auxiliary recording and method for same
JP2848573B2 (ja) 記録装置及びファクシミリ装置
JPH03218860A (ja) サーマルプリンタ及びフアクシミリ装置
EP0409243B1 (en) Recording apparatus and method
US5144329A (en) Recording apparatus and method which takes into account image information being recorded
JPH02125772A (ja) 熱転写記録装置及び該装置を用いたフアクシミリ装置
EP0411540B1 (en) Heat transfer recording apparatus and facsimile apparatus
JPH0286478A (ja) 熱転写記録装置
JP2922558B2 (ja) フアクシミリ装置
JP2578953B2 (ja) 熱転写記録装置及び該装置を用いたフアクシミリ装置
JP2766025B2 (ja) 熱転写記録装置及び該装置を用いたフアクシミリ装置
US5231421A (en) Thermal transfer recording apparatus with delayed driving
JPH02121866A (ja) 熱転写記録装置及び該装置を用いたフアクシミリ装置
JPH04223177A (ja) 熱転写記録装置及び該装置を用いたファクシミリ装置
JPH04320856A (ja) 熱転写記録方法及び装置及び該装置を用いたファクシミリ装置
JPH02128855A (ja) 熱転写記録装置及び該装置を用いたフアクシミリ装置
JPH03130166A (ja) 熱転写記録装置及びフアクシミリ装置
JPH02128856A (ja) 熱転写記録装置及び該装置を用いたフアクシミリ装置
EP0368323B1 (en) Thermal transfer recording apparatus and facsimile apparatus
JPH03176175A (ja) 熱転写記録装置
US5471227A (en) Recording method with variable recording interval
JPH0298473A (ja) 熱転写記録装置及び該装置を用いたフアクシミリ装置
JPH05345428A (ja) 熱転写記録装置及び該装置を用いたファクシミリ装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees