JP2846848B2 - 土工量検知装置 - Google Patents

土工量検知装置

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JP2846848B2
JP2846848B2 JP4676096A JP4676096A JP2846848B2 JP 2846848 B2 JP2846848 B2 JP 2846848B2 JP 4676096 A JP4676096 A JP 4676096A JP 4676096 A JP4676096 A JP 4676096A JP 2846848 B2 JP2846848 B2 JP 2846848B2
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山本  茂
秀一 永瀬
博 伊戸川
信久 神川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、土工量検知装置に
関し、より詳しくはブレードによるドージング作業時に
おけるそのブレード前面の土砂の量を検知する土工量検
知装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ブルドーザによるドージング作業
は、オペレータの手動操作によりブレードを上昇もしく
は下降させて、車体の走行滑り(シュースリップ)を回
避しながらブレードに加わる掘削運土による負荷量を一
定に保って行うことによりなされている。この場合、例
えば掘削作業から運土作業への移行は、車体のシュース
リップ状態またはブレード上面からの掘削土砂のこぼれ
の状態をオペレータが感覚で判断し、ブレード前面の土
砂の量(土工量)を推定することによりなされている。
なお、関連する技術として、ブレードの上下動を自動制
御するようにしたものが、例えば特公昭55−3677
6号公報,特開平1−163324号公報,特開平3−
43523号公報などにおいて開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述さ
れたようにブレードによる土工量をオペレータの感覚に
より推定するのでは、特に大きなブレードを有してシュ
ースリップの少ないブルドーザの場合にその土工量を正
確に判断するのが困難であり、例えば掘削作業から運土
作業への移行が効果的なタイミングで行えないという問
題点がある。また、前述のような判断を伴う操作は、未
熟なオペレータにおいては多大の疲労を伴うとともにそ
の判断自体が困難であるという問題点がある。
【0004】また、前述の各公報は、ブレードに加わる
負荷等に応じてそのブレードを制御する技術を開示する
のみで、このブレード前面の土砂量の検知に係る技術思
想について開示するものではない。
【0005】本発明は、前述のような問題点を解消する
ことを目的として、ドージング作業時におけるブレード
前面の土砂量を、オペレータの感覚に頼ることなく自動
的に検知することのできる土工量検知装置を提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段および作用・効果】前述の
目的を達成するために、本発明による土工量検知装置
は、(a)ブレードによる掘削時にそのブレードに加わ
る水平反力を検知する水平反力検知手段、(b)ブレー
ドによる掘削時にそのブレードに加わる垂直反力を検知
する垂直反力検知手段および(c)これら水平反力検知
手段および垂直反力検知手段の各出力を受けて前記水平
反力に対する前記垂直反力の比を算出してその比に基づ
き前記ブレード前面の土砂の満杯率を演算する満杯率演
算手段を備えることを特徴とするものである。
【0007】本発明においては、ブレードによる掘削時
にそのブレードに加わる水平反力および垂直反力がそれ
ぞれ水平反力検知手段および垂直反力検知手段により検
知され、この検知される水平反力および垂直反力よりそ
の水平反力に対する垂直反力の比が算出され、この比に
基づき前記ブレード前面の土砂の満杯率が演算される。
こうして、この満杯率によってブレード前面の土砂量
(土工量)が正確に推定される。このようにして得られ
る土工量の値は、ドージング作業における掘削作業から
運土作業への移行時期の報知,車両の疲害量によるメン
テナンス時期の報知もしくは土工量管理等の目的に使用
される。
【0008】ここで、この満杯率演算手段は、前記水平
反力に対する前記垂直反力の比と前記ブレードのピッチ
角とにより満杯率を演算するものとするのが好ましい。
【0009】本発明においては、更に前記満杯率演算手
段により演算される満杯率の値を表示する表示手段を備
えるのが好ましい。こうすることで、オペレータがその
満杯率を容易に知ることができ、ブレード操作によるド
ージング作業の作業効率の向上に寄与することができ
る。
【0010】前記水平反力検知手段としては、次のいず
れかを採用することができる。 1.エンジンの回転数を検出するエンジン回転センサと
トルクコンバータの出力軸回転数を検出するトルクコン
バータ出力軸回転センサとを備えて、まず前記エンジン
回転センサにより検出されるエンジン回転数とトルクコ
ンバータ出力軸回転センサにより検出されるトルクコン
バータ出力軸回転数との比である速度比を得、この速度
比により前記トルクコンバータのトルクコンバータ特性
からトルクコンバータ出力トルクを得、次にそのトルク
コンバータ出力トルクに前記トルクコンバータの出力軸
から前記車体を走行させる履帯を駆動させるスプロケッ
トまでの減速比を乗算することに基づく算出によりブレ
ードに加わる水平反力を検知するもの。 2.ロックアップ付トルクコンバータにおけるロックア
ップ時またはダイレクトミッションの場合にはエンジン
回転数を検出するエンジン回転センサを備えて、このエ
ンジン回転センサにより検出されるエンジン回転数によ
って前記エンジンのエンジントルク特性からエンジント
ルクを得、次にそのエンジントルクに前記エンジンから
前記車体を走行させる履帯を駆動させるスプロケットま
での減速比を乗算することに基づく算出によりブレード
に加わる水平反力を検知するもの。 3.ブレードを支持するストレートフレームの車体に対
する結合部であるトラニオンにおける曲げ応力量を検出
する曲げ応力センサを備えて、この曲げ応力センサによ
り検出される曲げ応力量に基づいてブレードに加わる水
平反力を検知するもの。 4.車体を走行させる履帯を駆動させるスプロケットの
駆動トルク量を検出する駆動トルクセンサを備えて、こ
の駆動トルクセンサにより検出される駆動トルク量に基
づきブレードに加わる水平反力を検知するもの。
【0011】また、前記垂直反力検知手段としては、次
のいずれかを採用することができる。 1.前記ブレードを昇降させるブレードリフトシリンダ
のヘッド側油圧を検出するヘッド油圧センサとそのブレ
ードリフトシリンダのボトム側油圧を検出するボトム油
圧センサとそのブレードリフトシリンダの一端を固定す
るヨークの傾斜角を検出するヨーク角センサとを備え
て、これらヘッド油圧センサおよびボトム油圧センサに
より検出される各油圧に基づき前記ブレードリフトシリ
ンダの押付け力を得、この押付け力に前記ヨーク角セン
サにより検出されるヨークの鉛直軸からの傾斜角の余弦
を乗算することに基づく算出によりブレードに加わる垂
直反力を検知するもの。 2.前記ブレードを昇降させるブレードリフトシリンダ
のヘッド側油圧を検出するヘッド油圧センサとそのブレ
ードリフトシリンダのボトム側油圧を検出するボトム油
圧センサとを備えて、これらヘッド油圧センサおよびボ
トム油圧センサにより検出される各油圧に基づき前記ブ
レードリフトシリンダの押付け力を得、この押付け力に
定数を乗算することに基づく算出によりブレードに加わ
る垂直反力を検知するもの。 3.前記ブレードを昇降させるブレードリフトシリンダ
のシリンダロッドに貼付けられる歪ゲージとそのブレー
ドリフトシリンダの一端を固定するヨークの傾斜角を検
出するヨーク角センサとを備え、この歪ゲージにより検
出される前記ブレードリフトシリンダの軸力に基づきそ
のブレードリフトシリンダの押付け力を得、この押付け
力に前記ヨーク角センサにより検出されるヨークの鉛直
軸からの傾斜角の余弦を乗算することに基づく算出によ
りブレードに加わる垂直反力を検知するもの。 4.前記ブレードを昇降させるブレードリフトシリンダ
のシリンダロッドに貼付けられる歪ゲージを備え、この
歪ゲージにより検出される前記ブレードリフトシリンダ
の軸力に基づきそのブレードリフトシリンダの押付け力
を得、この押付け力に定数を乗算することに基づく算出
によりブレードに加わる垂直反力を検知するもの。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、本発明による土工量検知装
置の具体的実施例について、図面を参照しつつ説明す
る。
【0013】図1に本発明の一実施例に係るブルドーザ
の外観斜視図が、図2に同ブルドーザの側面図がそれぞ
れ示されている。
【0014】本実施例のブルドーザ1において、このブ
ルドーザ1の車体2上には、後述のエンジン20を収納
しているボンネット3、およびブルドーザ1を運転操作
するオペレータの運転室4が設けられている。また、車
体2の前進方向における左右の各側部には、車体2を前
進,後進および旋回させる履帯5(右側部の履帯は図示
されていない)が設けられている。これら両履帯5は、
エンジン20から伝達される駆動力によって対応するス
プロケット6により各履帯5毎に独立して駆動される。
【0015】車体2の前方にはブレード7が配設されて
いる。このブレード7は、左および右のストレートフレ
ーム8,9の先端部に支持されるとともに、これらスト
レートフレーム8,9の基端部はトラニオン10(右側
部のトラニオンは図示されていない)を介して車体2に
枢支され、これによってブレード7は車体2に対して上
昇・下降可能なように支持されている。さらに、車体2
の両側部前方には、ブレード7を上昇,下降させる左右
一対のブレードリフトシリンダ11,12が設けられて
いる。これらブレードリフトシリンダ11,12は、基
端部が車体2に回転自在に装着されるヨーク13に支持
されるとともに、他端部がブレード7の背面に枢支され
ている。また、ブレード7を後述の掘削姿勢,ピッチダ
ンプ姿勢およびピッチバック姿勢にそれぞれ制御するた
めに、このブレード7と左右の各ストレートフレーム
8,9との間にはブレードピッチシリンダ14,15が
設けられている。
【0016】前記車体2には、ヨーク13の回動角、言
い換えればブレードリフトシリンダ11,12の回動角
を検出するヨーク角センサ16(右側部のヨーク角セン
サは図示されていない)が設けられている。また、図3
に示されているように、ブレードリフトシリンダ11,
12のヘッド側およびボトム側へそれぞれ油圧を供給す
る油圧管路の途中には、各ブレードリフトシリンダ1
1,12のヘッド側油圧およびボトム側油圧をそれぞれ
検出する油圧センサ17H ,17B が設けられている。
これらヨーク角センサ16および各油圧センサ17H
17B の出力はマイコンよりなるコントローラ18に入
力され、このコントローラ18にて後述のブレードの垂
直反力の演算に用いられる。
【0017】次に、動力伝達系統が示されている図4に
おいて、エンジン20からの回転駆動力は、ダンパー2
1および作業機油圧ポンプを含む各種油圧ポンプを駆動
するPTO22を介して、トルクコンバータ23aおよ
びロックアップクラッチ23bを有するトルクコンバー
タユニット23に伝達される。次に、このトルクコンバ
ータユニット23の出力軸から、回転駆動力はその出力
軸に入力軸が連結されている例えば遊星歯車湿式多板式
クラッチ変速機であるトランスミッション24に伝達さ
れる。このトランスミッション24は、前進クラッチ2
4a,後進クラッチ24bおよび1速乃至3速クラッチ
24c,24d,24eを有してトランスミッション2
4の出力軸は前後進3段階の速度で回転されるようにな
っている。続いて、このトランスミッション24の出力
軸からその回転駆動力は、ピニオン25aおよびベベル
ギア25b、更には左右一対の操向クラッチ25cおよ
び操向ブレーキ25dが配されている横軸25eを有す
る操向ユニット25を介して左右一対の各終減速機構2
6に伝達されて履帯5(図3には図示せず)を走行させ
る各スプロケット6が駆動されるようになっている。な
お、符号27はエンジン20の回転数を検出するエンジ
ン回転センサであり、符号28はトルクコンバータユニ
ット23の出力軸の回転数を検出するトルクコンバータ
出力軸回転センサである。
【0018】前記エンジン回転センサ27からのエンジ
ン20の回転数データ,トルクコンバータ出力軸回転セ
ンサ28からのトルクコンバータユニット23の出力軸
の回転数データおよびロックアップ切換スイッチ(図示
せず)からのトルクコンバータユニット23のロックア
ップオン・オフの切換えによるロックアップ(L/U)
・トルコン(T/C)選択指示は前記コントローラ18
に入力され、このコントローラ18にて後述のブレード
の水平反力(実牽引力)の演算に用いられる。
【0019】次に、ブレード7によるドージング時にそ
のブレード7にかかる反力について図5を参照しつつ説
明する。なお、この図5においてハッチングにて示され
ているのは、ブレード7による掘削時にそのブレード7
の表面に沿って競り上げられた土砂である。
【0020】図示のように、掘削抵抗をF1,運土抵抗
(土砂W1と地面との間の摩擦力)をF2とすれば、ブ
レード7に加わる水平反力(履帯5による実牽引力)F
H は、次式のようになる。 FH =F1+F2 ここで、F1,F2はそれぞれ次式で表される。 F1=P1・cos(180−α−β)+P2・cos
α F2=μ1・W1 ただし、P1は剪断力,P2はハッチングにて示されて
いる土砂を押し上げる力であって、それぞれ次式にて規
定される。 P1=LτB (L:剪断長さ,τ:剪断応力,B:ブレードの幅) P2=W2+F2(μ1+μ2) (μ1:土と土との間の摩擦係数,μ2:土とブレード
との間の摩擦係数)
【0021】一方、ブレード7に加わる垂直反力(ブレ
ードリフトシリンダ11,12による押付け力)F
V は、次式のようになる。 FV =P1・sin(180−α−β)−P2・sin
α
【0022】前記剪断力P1は、図6(a)に示される
ように、掘削時に大きな値をとり運土時に小さな値をと
るように線形に変化し、また前記ブレード押上げ力P2
は、図6(b)に示されるように、掘削時に小さな値を
とり運土時に大きな値をとるように線形に変化する。し
たがって、水平反力FH に対する垂直反力FV の比FV
/FH をとった場合、図7に示されるように、掘削時に
は水平反力FH に対する剪断力P1の比率が大きくなっ
てその比FV /FH は大きな値となり、運土時にはW1
が大きいので比FV /FH は小さな値となる。
【0023】このことから、この比FV /FH を演算し
てオペレータに報知することでブレード7の前面の土砂
量(土工量)、言い換えればブレード7の満杯率を得る
ことができる。すなわち、FV /FH の値が所定値A
(図7参照)より大きいか小さいかによってドージング
作業が掘削域にあるか、運土域にあるかを知ることがで
きる。
【0024】ブレード7に加わる水平反力(履帯5によ
る実牽引力)FH は、次のようにして算出される。
【0025】トランスミッション24の速度段が前進1
速(F1)または前進2速(F2)にある場合には、ト
ルクコンバータユニット23がロックアップ(L/U)
にあるかトルコン(T/C)にあるかにより、次のよう
にまず実牽引力FR を計算する。 1.ロックアップ時 エンジン20の回転数NE から図8に示されているよう
なエンジン特性曲線マップからエンジントルクTeを得
る。次に、このエンジントルクTeにトランスミッショ
ン24,操向ユニット25および終減速機構26、言い
換えればトルクコンバータユニット23の出力軸からス
プロケット6までの減速比kse、更にはスプロケット6
の径rを乗算して牽引力Fe(=Te・kse・r)を得
る。さらに、この牽引力Feからブレード7のリフト操
作量によって図9に示されているようなポンプ補正特性
マップから得られるPTO22におけるブレードリフト
シリンダ11,12に対する作業機油圧ポンプ等のポン
プ消費量に対応する牽引力補正分Fcを差引いて実牽引
力FR (=Fe−Fc)を得る。 2.トルコン時 エンジン20の回転数NE とトルクコンバータユニット
23の出力軸の回転数Ntとの比である速度比e(=N
t/NE )により図10に示されているようなトルクコ
ンバータ特性曲線マップからトルク係数tp およびトル
ク比tを得てトルクコンバータ出力トルクTc〔=tp
・(NE /100)2 ・t〕を得る。次に、このトルクコン
バータ出力トルクTcに前項と同様にトルクコンバータ
ユニット23の出力軸からスプロケット6までの減速比
Se、更にはスプロケット6の径rを乗算することによ
り実牽引力FR (=Tc・kSe・r)を得る。
【0026】次に、このようにして得られた実牽引力F
R から、図11に示されているような傾斜角度−負荷補
正分特性マップから得られる車体2の傾斜角度に対応す
る負荷補正分を差引いて補正後実牽引力すなわち水平反
力FH を得る。
【0027】一方、ブレード7に加わる垂直反力(ブレ
ードリフトシリンダ11,12による押付け力)FV
次のようにして算出される。
【0028】前記油圧センサ17H により検出される各
ブレードリフトシリンダ11,12のヘッド側油圧の平
均値をPH ,このヘッド側の断面積をAH とし、前記油
圧センサ17B により検出される各ブレードリフトシリ
ンダ11,12のボトム側油圧の平均値をPB ,このボ
トム側の断面積をAB とするとき、これら2本のブレー
ドリフトシリンダ11,12のシリンダロッドに加わる
軸力(シリンダ押付け力)FC の合計は次式で表され
る。 FC =(PB B −PH H )×2 したがって、前記ヨーク角センサ16により得られる左
右のヨーク角の平均値をθ(図12参照)とすると、垂
直反力FV は次式により得られる。 FV =FC cosθ
【0029】こうして、水平反力FH および垂直反力F
V が得られると、前述のようにコントローラ18にて比
V /FH (満杯率に対応)が演算され、次いでその比
V/FH とブレード7のピッチ角αとから満杯率Qが
図13に示されるマップに基づいて演算され、この満杯
率Qの時々刻々の演算結果が運転室4内の表示パネルに
表示される。図14には、この表示パネルにおける表示
例が示されている。このように、演算される満杯率に応
じて現在のドージングにおけるブレード7前面の土砂量
を絵図として表示パネルに表示すれば、オペレータが一
目で満杯率を把握することができる。したがって、図1
5に示されているように、オペレータはその表示パネル
の表示を見てブレードピッチシリンダ14,15の操作
によりブレード7を掘削姿勢Cからそのブレード7にて
土砂を抱持するピッチバック(後傾)姿勢Dに変更する
ことで、掘削作業から運土作業への移行を効果的に行う
ことができる。なお、図14(a)(b)は掘削作業状
態を示し、図14(c)は運土作業状態を示している。
また、図15において記号Eはピッチダンプ(排土)姿
勢を示している。
【0030】本実施例では、オペレータによる手動操作
を前提としているが、ブレード7の掘削姿勢Cにおい
て、FV /FH の値が所定値A(図7参照)より小さな
値になると、自動的にブレードピッチシリンダ14,1
5に収縮指令を発して、ピッチバック(後傾)姿勢Dに
なるようにそのブレード7を制御することもできる。
【0031】本実施例においては、掘削作業から運土作
業へ移行する際にブレード7のピッチ角を変更させるも
のについて説明したが、ピッチ角が固定のブルドーザに
おいても、掘削作業から運土作業への移行時にブレード
をリフト操作するようにすればより作業効率を向上させ
ることができる。
【0032】前述の値FV /FH の演算結果は、このよ
うに掘削作業から運土作業への移行時期の報知もしくは
掘削作業から運土作業への移行のためのブレードの制御
に用いられるだけでなく、車両の疲害量によるメンテナ
ンス時期の報知もしくは土工量管理等の目的に使用する
ことができる。
【0033】本実施例においては、表示パネルの表示を
絵図で表現するものとしたが、このような絵図に限ら
ず、例えば棒グラフによってブレードの満杯率を表示す
るようにしても良い。
【0034】本実施例においては、水平反力FH を検知
するに際して計算によって求めるものとしたが、スプロ
ケット6の駆動トルクを検出する駆動トルクセンサを設
けて、この駆動トルクセンサにより検出される駆動トル
ク量にもとづき水平反力FHを得るようにしても良い。
また、トラニオン10におけるブレード7を支持するス
トレートフレーム8による曲げ応力量を検出する曲げ応
力センサを設けて、この曲げ応力センサにより検出され
る曲げ応力量にもとづき水平反力FH を得るようにして
も良い。
【0035】本実施例においては、動力伝達系統にロッ
クアップ付トルクコンバータユニット23が配設される
場合を説明したが、ロックアップ機構を有さないトルク
コンバータの場合でも、またトルクコンバータを有さな
いダイレクトミッションの場合でも本発明を適用できる
のは言うまでもない。なお、このダイレクトミッション
の場合における水平反力FH の算出は前述のロックアッ
プ時の場合と同様である。
【0036】また、本実施例においては、垂直反力FV
を検知するに際してブレードリフトシリンダ11,12
の押付け力を得るのにそれらブレードリフトシリンダ1
1,12のヘッド側油圧およびボトム側油圧を検出する
ものとしたが、この押付け力は、これらブレードリフト
シリンダ11,12のシリンダロッドに歪ゲージを貼付
け、この歪ゲージにより検出されるそれらブレードリフ
トシリンダ11,12の軸力から得るようにしても良
い。
【0037】さらに、本実施例では、垂直反力FV を、
前述の押付け力にヨーク角センサにより検出されるヨー
クの鉛直軸からの傾斜角の余弦(cosθ)を乗算する
ことにより算出するものとしたが、ドージング作業時に
おいて前記傾斜角θはほぼ決まった値となるので、この
傾斜角θを定数として前記垂直反力FV を算出するよう
にしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施例に係るブルドーザの
外観斜視図である。
【図2】図2は、本実施例のブルドーザの側面図であ
る。
【図3】図3は、油圧センサの配置を説明する図であ
る。
【図4】図4は、動力伝達系統のスケルトン図である。
【図5】図5は、ブレードに加わる反力を説明する図で
ある。
【図6】図6(a)は、ブレードに加わる剪断力の変化
を示すグラフ、図6(b)は、ブレードに加わる押上げ
力の変化を示すグラフである。
【図7】図7は、水平反力に対する垂直反力の比の変化
を示すグラフである。
【図8】図8は、エンジン特性曲線マップのグラフであ
る。
【図9】図9は、ポンプ補正特性マップのグラフであ
る。
【図10】図10は、トルクコンバータ特性曲線マップ
のグラフである。
【図11】図11は、傾斜角度−負荷補正分特性マップ
のグラフである。
【図12】図12は、ヨーク角およびシリンダロッドの
軸力を説明する図である。
【図13】図13は、比FV /FH に対する満杯率Qの
関係を示すグラフである。
【図14】図14(a)(b)(c)は、表示パネルの
表示例を示す図である。
【図15】図15は、ブレードの姿勢を説明する図であ
る。
【符号の説明】
1 ブルドーザ 2 車体 5 履帯 6 スプロケット 7 ブレード 10 トラニオン 11,12 ブレードリフトシリンダ 13 ヨーク 14,15 ブレードピッチシリンダ 16 ヨーク角センサ 17H ,17B 油圧センサ 18 コントローラ 20 エンジン 23 トルクコンバータユニット 24 トランスミッション 25 操向ユニット 27 エンジン回転センサ 28 トルクコンバータ出力軸回転センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神川 信久 大阪府枚方市上野3−1−1 株式会社 小松製作所大阪工場内 (56)参考文献 特開 平7−62683(JP,A) 特開 平7−54374(JP,A) 特開 平7−48856(JP,A) 特開 平6−341155(JP,A) 特開 平5−106239(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E02F 3/85

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)ブレードによる掘削時にそのブレ
    ードに加わる水平反力を検知する水平反力検知手段、
    (b)ブレードによる掘削時にそのブレードに加わる垂
    直反力を検知する垂直反力検知手段および(c)これら
    水平反力検知手段および垂直反力検知手段の各出力を受
    けて前記水平反力に対する前記垂直反力の比を算出して
    その比に基づき前記ブレード前面の土砂の満杯率を演算
    する満杯率演算手段を備えることを特徴とする土工量検
    知装置。
  2. 【請求項2】 前記満杯率演算手段は、前記水平反力に
    対する前記垂直反力の比と前記ブレードのピッチ角とに
    より満杯率を演算することを特徴とする請求項1に記載
    の土工量検知装置。
  3. 【請求項3】 さらに、前記満杯率演算手段により演算
    される満杯率の値を表示する表示手段を備えることを特
    徴とする請求項1または2に記載の土工量検知装置。
  4. 【請求項4】 前記水平反力検知手段は、エンジンの回
    転数を検出するエンジン回転センサとトルクコンバータ
    の出力軸回転数を検出するトルクコンバータ出力軸回転
    センサとを備えて、まず前記エンジン回転センサにより
    検出されるエンジン回転数とトルクコンバータ出力軸回
    転センサにより検出されるトルクコンバータ出力軸回転
    数との比である速度比を得、この速度比により前記トル
    クコンバータのトルクコンバータ特性からトルクコンバ
    ータ出力トルクを得、次にそのトルクコンバータ出力ト
    ルクに前記トルクコンバータの出力軸から前記車体を走
    行させる履帯を駆動させるスプロケットまでの減速比を
    乗算することに基づく算出によりブレードに加わる水平
    反力を検知することを特徴とする請求項1乃至3のうち
    のいずれかに記載の土工量検知装置。
  5. 【請求項5】 前記水平反力検知手段は、ロックアップ
    付トルクコンバータにおけるロックアップ時またはダイ
    レクトミッションの場合にはエンジン回転数を検出する
    エンジン回転センサを備えて、このエンジン回転センサ
    により検出されるエンジン回転数によって前記エンジン
    のエンジントルク特性からエンジントルクを得、次にそ
    のエンジントルクに前記エンジンから前記車体を走行さ
    せる履帯を駆動させるスプロケットまでの減速比を乗算
    することに基づく算出によりブレードに加わる水平反力
    を検知することを特徴とする請求項1乃至3のうちのい
    ずれかに記載の土工量検知装置。
  6. 【請求項6】 前記水平反力検知手段は、ブレードを支
    持するストレートフレームの車体に対する結合部である
    トラニオンにおける曲げ応力量を検出する曲げ応力セン
    サを備えて、この曲げ応力センサにより検出される曲げ
    応力量に基づいてブレードに加わる水平反力を検知する
    ことを特徴とする請求項1乃至3のうちのいずれかに記
    載の土工量検知装置。
  7. 【請求項7】 前記水平反力検知手段は、車体を走行さ
    せる履帯を駆動させるスプロケットの駆動トルク量を検
    出する駆動トルクセンサを備えて、この駆動トルクセン
    サにより検出される駆動トルク量に基づきブレードに加
    わる水平反力を検知することを特徴とする請求項1乃至
    3のうちのいずれかに記載の土工量検知装置。
  8. 【請求項8】 前記垂直反力検知手段は、前記ブレード
    を昇降させるブレードリフトシリンダのヘッド側油圧を
    検出するヘッド油圧センサとそのブレードリフトシリン
    ダのボトム側油圧を検出するボトム油圧センサとそのブ
    レードリフトシリンダの一端を固定するヨークの傾斜角
    を検出するヨーク角センサとを備えて、これらヘッド油
    圧センサおよびボトム油圧センサにより検出される各油
    圧に基づき前記ブレードリフトシリンダの押付け力を
    得、この押付け力に前記ヨーク角センサにより検出され
    るヨークの鉛直軸からの傾斜角の余弦を乗算することに
    基づく算出によりブレードに加わる垂直反力を検知する
    ことを特徴とする請求項1乃至7のうちのいずれかに記
    載の土工量検知装置。
  9. 【請求項9】 前記垂直反力検知手段は、前記ブレード
    を昇降させるブレードリフトシリンダのヘッド側油圧を
    検出するヘッド油圧センサとそのブレードリフトシリン
    ダのボトム側油圧を検出するボトム油圧センサとを備え
    て、これらヘッド油圧センサおよびボトム油圧センサに
    より検出される各油圧に基づき前記ブレードリフトシリ
    ンダの押付け力を得、この押付け力に定数を乗算するこ
    とに基づく算出によりブレードに加わる垂直反力を検知
    することを特徴とする請求項1乃至7のうちのいずれか
    に記載の土工量検知装置。
  10. 【請求項10】 前記垂直反力検知手段は、前記ブレー
    ドを昇降させるブレードリフトシリンダのシリンダロッ
    ドに貼付けられる歪ゲージとそのブレードリフトシリン
    ダの一端を固定するヨークの傾斜角を検出するヨーク角
    センサとを備え、この歪ゲージにより検出される前記ブ
    レードリフトシリンダの軸力に基づきそのブレードリフ
    トシリンダの押付け力を得、この押付け力に前記ヨーク
    角センサにより検出されるヨークの鉛直軸からの傾斜角
    の余弦を乗算することに基づく算出によりブレードに加
    わる垂直反力を検知することを特徴とする請求項1乃至
    7のうちのいずれかに記載の土工量検知装置。
  11. 【請求項11】 前記垂直反力検知手段は、前記ブレー
    ドを昇降させるブレードリフトシリンダのシリンダロッ
    ドに貼付けられる歪ゲージを備え、この歪ゲージにより
    検出される前記ブレードリフトシリンダの軸力に基づき
    そのブレードリフトシリンダの押付け力を得、この押付
    け力に定数を乗算することに基づく算出によりブレード
    に加わる垂直反力を検知することを特徴とする請求項1
    乃至7のうちのいずれかに記載の土工量検知装置。
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