JP2846677B2 - 光起電力素子 - Google Patents

光起電力素子

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は光起電力素子の高効率化と量産化に関するも
のである。
〔従来の技術〕
従来、高効率で安価な光起電力素子を作るに際し、安
価な材料例えばアモルファス・シリコン(以下a−Siと
略す。)を用い、太陽光スペクトルを有効に吸収し、高
効率を達成するための研究がなされて来た。
波長が0.3(μm)から2(μm)に渡る太陽光スペ
クトルを有効に吸収し光電変換させるためには、アモル
ファスシリコンよりもバンドギャップ(以下Egと記
す。)の大きな半導体層、例えばアモルファスシリコン
カーバイト(以下a−SiCと略す。)を用い、短波長光
の光電変換を担わせ、Egの小さな例えばアモルファスシ
リコンゲルマニウム(以下a−SiGeと略す。)、あるい
はCuInSe2などの化合物半導体を長波長の光電変換を担
わせて、これらEgの異なる素子を光学的に直列に接合す
るトリプル構造を採る方法が考案されている。
また、従来の光電変換層としては、長波長光に対する
吸収が小さいものが多く、そのような光電変換層を用い
た素子では長波長光は充分吸収されず光電変換に寄与し
ていなかった。そこで、この改良方法として、この素子
を透過する長波長光を素子の受光面と相対する背面に光
反射層を設け反射させることで実効的に行路長を大きく
し、吸収効率を向上させる方法がある。この光反射層の
形成に用い得る光反射率の高い金属としては、銀,金,
銅などが良く知られている。
これらの金属の中で銅は価格等の面において利用しや
すいが、銅はとりわけ光電変換用の半導体層との界面近
傍において合金層を形成しやすく、銅の持つ優れた光反
射特性を維持することが困難であるという問題を有して
いる。この問題を解決するための方法として、例えば特
公昭60−41878号公報の「薄膜太陽電池装置」で開示さ
れているような、透明銅電層の介在によりシリコン半導
体層と背面電極を隔てることによって合金の成形を阻止
する方法が知られている。
この透明導電層の形成材料として同公報には、In
2O3,SnO2,InO2−SnO2の混合物、CdO,ZnO,BP,BN,AIN,C
aN,TaNなどが記されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記従来例では、光反射層からの金属
原子の半導体層への拡散を防止するための透明導電層
(拡散防止層)を設けるに際しては、製造工程数の増加
に起因する量産性のダウン及びコストアップをもたらし
ていた。
本発明者は、拡散防止層を利用する光起電力素子にお
けるこのような問題を解決すべく検討を行なった結果、
拡散防止層として酸化銅層を用いることで、拡散防止層
の形成をより簡易な方法で行なえるようになり、かつ変
換効率が高く、光劣化しにくい光起電力素子を得ること
ができることを新たに見い出すに到り、本発明を完成し
た。
本発明の目的は、安価であり、かつ光劣化特性に優れ
た高効率の光起電力素子を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を解決する本発明の光起電力素子は、Egで1.
90eV以下の光電変換用半導体層と、受光面と該光電変換
用半導体層を挟んで相対する背面電極として作用し、銅
からなる光反射層と、これら光電変換用半導体層と光反
射層間に設けられた酸化銅からなる拡散防止層とを有す
ることを特徴とする。
本発明においては、拡散防止層として酸化銅層が用い
られており、該酸化銅層によって、光反射層から光電変
換用半導体層への光反射層を形成する金属原子の拡散が
効果的に阻止され、金属原子の光電変換用半導体層への
拡散部分の合金化によるこれらの層の界面の光反射機能
が損なわれるのを防止できる。更に、酸化銅層は光電変
換用半導体層で発生した電力を効率良く背面電極として
の光反射層へ伝える機能も有する。
なお、本発明の光起電力素子における各層は、以下に
述べるように適当な基体上に必要な層を順次積層するこ
とで形成できる。上記各層の基体上への積層順序は、光
反射層、拡散防止層、光電変換用半導体層の順でも良い
し、この逆でも良い。なお、受光面側に基体が位置する
構成とする場合は、基体は電力に変換される光の透過性
を有するものが用いられる。
更に、拡散防止層と光電変換用半導体層との間には、
必要に応じて他の層を設けても良い。
光反射層の作成には真空蒸着法、電子ビーム蒸着法、
スパッタ法、MOCVD法等から適宜選択した方法が利用可
能である。
光反射層は、銅から形成することができる。
拡散防止層としての酸化銅層は、例えば光反射層とし
ての銅層の光電変換用半導体層側の表面を酸化して所定
の層厚の酸化銅層を形成する方法により得ることができ
る。
この表面酸化は、食塩溶液を電解液として用いた電解
法や酸素雰囲気中での高温アニール法によって行なうこ
とができる。
電解法においては、例えば、電解液としての食塩溶液
中の陽極に銅の光反射層をもつ基体をセットし、陰極に
は銅よりもイオン化傾向の小さい金属からなる電極たと
えばPt(白金)電極セットし、陽陰極間に電流を流すこ
とで陽極側表面に酸化銅層を作成することができる。酸
化銅層の膜厚は電流を流し始めてからの時間及び電流密
度で容易に制御することが可能である。
酸素雰囲気中での高温アニールによる方法では銅層か
らなる光反射層を有する基体を真空チャンバー内にセッ
トし、真空チャンバー内の酸素分圧を好ましくは、1×
10-4Torr〜5×102Torr、より好ましくは、1×10-3Tor
r〜1×102Torrの範囲とし、基体を好ましくは700℃〜1
400℃、より好ましくは900℃〜1300℃の範囲の温度に加
熱して処理することにより酸化銅層を形成できる。
酸化銅層の層厚は、酸素分圧、加熱温度、処理時間を
調節して制御可能である。
なお、この高温アニール法を利用する場合は、基体と
して高温に耐え得る、例えばFeなどの高融点材料を用い
る必要がある。
更に、高周波電力によりプラズマ化された酸素原子、
分子及びラジカルを銅の光反射層の表面に導入したり、
さらに電界で加速し、銅層表面に打ち込んでも酸化銅層
を形成することが可能である。
このように銅の表面を酸化処理することで酸化銅層を
設けるのとは別に、光反射層の表面に新たに酸化銅の層
を形成しても同様の効果が期待出来る。これは高純度の
酸化銅ターゲットを用い、スパッタ法、電子ビーム蒸着
法により銅、銀、アルミニウム、金、ニッケル等からな
る光反射層の表面に適宜作成することによって得られ
る。
次にこのようにして作成される酸化銅層の膜厚と光起
電力素子の短絡電流ISC及び光劣化特性の関係を調べ
た。その結果を第12図に示した。ここで短絡電流ISC
酸化銅層の無い光起電力素子のISCで規格化した相対値
である。光劣化特性は、AM1光100W/cm2の照射の下で100
0時間経過後の変換効率と試験直前のものとの比で定義
した。
第12図から、ISCは酸化銅層の層厚が0Å乃至3000Å
まで一定で、層厚が3000Åを越えるとISCは急激に落ち
込んでいるのがわかる。これは、層厚の増した酸化銅層
が波長800nm付近から波長2000nm付近にかけての光を吸
収し、この波長域の光反射率及び光路長が低下したため
に光起電力素子の電流発生効率が低下したものと考えら
れる。また、光劣化特性については、酸化銅層の層厚40
Å未満で急激に低下しているのがわかる。これは、酸化
銅層の層厚が薄いため光反射層の銅原子の半導体層への
拡散を防ぐことができなかったと考えられる。以上の結
果から本発明の酸化銅層の層厚を最適化することによ
り、良質な光起電力素子を作成することが可能であるこ
とがわかる。大きな短絡電流を得、かつ光劣化を抑える
には酸化銅層の層厚は40Å乃至3000Åが好ましい。
なお、本発明において光反射層と酸化銅層の接合はオ
ーミック接触であり、光電変換用半導体層で発生した電
力を効率よく背面電極へ導くことができる。
以下本発明を図面を用いて詳しく説明する。
第1図は本発明の光起電力素子の一例の構成図であ
る。
この光起電力素子は、基体101上に真空蒸着等により
作成される光反射層としての銅層102、酸化銅層103、光
電変換用半導体層104、透明導電層105及び、集電電極10
6がこの順で積層された構成を有する。
この光起電力素子は例えば以下の方法により得ること
ができる。
第2図は基体101の表面に銅を蒸着するための装置図
である。201は真空チャンバー、202は基体ホルダーで、
任意の回転速度に調整可能である。赤外加熱ランプ203
及び204は基体101を任意の温度に保持するために使用さ
れる。抵抗加熱るつぼ205には銅が蒸着源としてセット
してある。206は外部電源でるつぼ205の加熱温度を電力
コントロールで調整することが可能である。ステンレス
基体101をホルダー202にセットし、基体温度を300℃に
し、外部電源206の電力をコントロールしつつるつぼ205
内の銅を真空蒸着させる。なお、蒸着前の到達真空度は
好ましくは5×10-5Torr乃至1×10-7Torrであり、生産
性及び被蒸着物の特性から判断すると8×10-6Torr乃至
1×10-6Torrがより好適である。銅蒸着中の成膜速度は
0.1Å/s乃至100Å/s程度まで試みたが、光反射層として
有効な反射率を維持するためには、1Å/s乃至50Å/sが
好ましい。層厚については、30Å以上有すれば光反射層
として好ましく、より好適には100Å以上、最適には150
0Å以上である。
第3図のはこの条件の下で得られる基体101上の銅
層102の分光反射スペクトルである。この銅層は波長650
nm以上で極めて高い反射率(約78%)を持ち、長波長の
光反射に有効であることがわかる。
次にこの基体101上の銅銅102の表面を酸化させて酸化
銅層103を設ける工程について説明する。
第4図はそのための装置図である。食塩溶液の電解溶
液の入った容器401内に陰極に高純度の白金電極402、陽
極に銅被覆の基体101をセットし、電流を適宜流すと陽
極の銅表面には酸化銅が析出する。
このような操作によって、反射層上に酸化銅層(層厚
100Å)を設けたときの反射率は第3図のであり、ほ
とんど反射特性を悪化させていないことがわかる。この
様に基体101上の銅反射層表面に酸化銅が析出した状態
で充分に水洗を行い、乾燥させた上で、光起電力素子を
この上に作成する。
なお、基体101の母材としては安価なトタン板、ステ
ンレス板、鉄板、Al板、及び耐熱性導電性ポリマー等を
用いることができる。
上述の銅の光反射特性から判かるように銅は650(n
m)以上の長波長を有効に反射することが可能である。
このことから光電変換用半導体層104としては少なくと
もこの長波長光を吸収可能なEgを有することが必要であ
る。すなわち、光電変換用半導体層104が650(nm)以
上、Egで1.90(ev)以下の半導体層であることが必要で
ある。以下、光電変換用半導体層104がEg=1.6(ev)の
a−SiGe層からなる素子の場合について説明する。
第5図に、光電変換用半導体層104の作成の為の装置
の一例を示す。この装置は、ロードロック室501,505、
ゲートバルブ506〜511、n層の成膜室502、i層(この
場合はa−SiGe層)の成膜室503、p層の成膜室504から
成る。各成膜室は一般的なRFによるPCVD装置からなり、
この装置を用いて最適化された作成条件の下で良質のa
−SiGeをi層に持つ光起電力素子を作成することが可能
である。
従って、各成膜室での成膜条件は、用いる光電変換用
半導体層の種類に応じて適宜選択される。
ロードロック室505より取り出された基体101上の光電
変換用半導体層104上にITOを真空蒸着して透明電極層10
5を形成し、更に集電用電極106としてクロムをITO層105
上に電子ビーム蒸着で所定のパターンで設けることによ
り、第1図の構成の光起電力素子を得ることができる。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。
実施例1 ステンレス製の基体101を第2図に示す装置のホルダ
ー202にセットし、るつぼ205内に銅を用意し、以下の条
件で電源206からるつぼに電力2Kwを供給して、これを約
1200℃に加熱して真空蒸着を行なった。
基体温度:300℃ 真空チャンバー内圧力:2×10-6Torr 銅の蒸着速度は10Å/secから50Å/secが好適であるの
で、基体101上に成膜された銅蒸着膜の厚さが1300Åと
なるように成膜時間は適宜調整した。
次に、このようにして得た銅蒸着膜(銅層)を有する
基体101を第4図に示される装置401内の食塩水溶液(濃
度NaCl 0.1モル)中に浸漬し電源403の陽極側と接続
し、更に高純度の白金電極402を電源403の陰極側と接続
し、これら両極間に0.2mA/cm2の電流が流れる条件で電
解処理を行なった。電解処理時間は10分であり、基体10
1上の銅層上に析出した酸化銅の層厚が200Åとなるよう
に調節した。
次に、拡散防止層としての酸化銅層及び反射層として
の銅層が形成された基体101を、洗浄,乾燥させた後、
第5図に示した連続成膜装置に入れ、第1表に示す条件
での各成膜を行ない、酸化銅層上にa−SiGeをi層に持
つ光電変換用半導体層を形成した。
光電変換用半導体層の形成後、該半導体層上に常法に
よりITO層(透明電極層)及びクロムからなる所定のパ
ターンの集電電極を形成し、第1図に示した構成の光起
電力素子を得た。
次に、このようにして得た光起電力素子のAM1光連続
照射試験による光劣化特性について測定した。測定は、
AM1光100mW/cm2照射時に光起電力素子の変換出力が最大
となるように適宜負荷のインピーダンスを決めこれを接
続した状態で行なった。
第6図は、AM1光連続照射による劣化試験の結果を経
時時に示すグラフである。同図において縦軸は光起電力
素子の試験前の初期変換効率で規格化したものである。
第6図の特性は従来例の光電変換素子の劣化曲線であ
る。これは本実施例と同一の処法でステンレス基体の上
に同を真空蒸着により作成した後、ZnO層をスパッタに
より作成し、本実施例と同一の光電変換素子を同様に作
成したものである。特性は本実施例でステンレス基体
上の同層の表面に酸化銅層を設けなかった以外は本実施
例と同様に作成したときのものである。特性は本発明
による劣化特性であり、特性及びに比して優れた劣
化特性である。
この結果より、本発明における酸化銅からなる拡散防
止層により光反射層中の銅原子の半導体層への拡散が防
止され、かつ該拡散防止層には従来のZnOの拡散防止層
より優れた働きがあると考えられる。従って、本発明に
よって優れた光劣化特性の光起電力素子を簡単な工程で
作成することが可能である。
実施例2 次に本発明の他の実施例について説明する。
本実施例において、銅の光反射層とその表面に銅の酸
化銅層を電子ビームにより作成し、光起電力素子として
3層積層のトリプルタイプを作成した場合について説明
する。
第7図は本実施例の光起電力素子構成図で、基体101
には安価なトタン板を用いた。この基体上に電子ビーム
蒸着で銅の光反射層(層厚1500Å)を設けた。
このようにして得た基体上の銅蒸着層上にさらに別の
ハースに納まっているCu2Oターゲットに電子ビームを照
射し50Å程度の膜厚の酸化銅層の成膜を行った。酸化銅
層を積層した状態での分光反射特性は第3図に示すよ
うになり、これは第3図に示す酸化銅層を設けていな
い反射層のみの状態での特性とほぼ同じものであった。
続いて真空を破ることなく第5図で既に説明した光起電
力素子作成装置にて3層の光電変換用半導体層を第2表
に示す作成条件で作成し積層した。
この3層のn層及びp層はそれぞれチャンバー502,50
4で作成し、第1層のa−SiGe光起電力層703、第2層,
第3層のa−Si光起電力層704,705はチャンバー503で作
成した。この上にITO706及び集電電極707を常法により
作成し、AM1光を100mw/cm2の強度で照射したところ変換
効率は12.5(%)であった。
本発明の有効性を示す量子効率のスペクトル依存の実
験データと良好な光劣化特性のデータを示す。
第8図は量子効率のスペクトル依存を示すデータで、
は本実施例での銅の光反射層701と酸化銅層702を設け
ない従来技術によるもの、は酸化銅層702の代わりに
従来のZnO層を設けた場合、は本実施例のものであ
る。第8図より分かるように本発明で650(nm)以上で
の量子効率が向上している。
またAM1光連続照射劣化試験による光劣化特性につい
ては第6図に示すものと程同じであり、本発明の素子が
高効率で長期に渡り安定であることがわかった。
実施例3 次に101基体に安価な鉄板を用い、3層構成の積層型
高効率光起電力素子の例を挙げて説明する。
第9図は本実施例の光起電力素子の構成図である。
この素子では、n型CuInSe2層903とp型CuInSe2層904
がホモ接合された光電変換用半導体層を形成している。
この素子は以下の方法により得た。
鉄板基体101にスパッタ法により銅の光反射層901を50
0Åの層厚に形成した。さらに別のハースに納まってい
るCu2Oターゲットをスパッタし酸化銅層902をその銅層
表面に設けた。その層厚は、反射率の減少が大きくな
く、かつ銅原子のCuInSe2層への拡散を防ぐために、50
Åとした。この上に第3表に示す作成条件でさらに第1
層にn型CuInSe2層903、p型CuInSe2層904、第2層にa
−SiGe光起電力層905と第3層にa−Si光起電力層906を
積層し、ITO907を蒸着し、集電電極908を着けてAM1.0光
を10mW/cm2の強度で照射し、変換効率を測定したところ
13.3(%)であった。
量子効率のスペクトル依存のデータを第10図曲線に
示す。なお、ここでいう量子効率は、被測定体の光起電
力素子を電気的に短絡状態にし、外部より分光されたモ
ノクロ光を照射し、光起電力素子に発生する電流値を計
測して読みとり、この電流値を流れるキャリアの数に比
例するものとして入射モノクロ光の光量で規格化して算
出して求めたものである。第10図で曲線は拡散防止層
としてZnO層を酸化銅層の代わりに用いた従来例であ
る。曲線は銅の光反射層がない以外は本実施例の素子
と同様の構成のものの場合である。本発明の光電変換素
子は第10図を見てわかるように950nm以上の波長域で従
来例の特性を示した曲線及びに比して量子効率が向
上している。
第11図はAM1光連続照射試験による劣化特性である。
曲線は銅の光反射層とZnO層を有するもの曲線、は
銅の光反射層のみであり拡散防止層を持たないもの、
は本発明の銅の光反射層と酸化銅層を有するものであ
る。曲線の本発明の酸化銅層をもつものが従来の特性
を示した曲線及びに比して優れているのがわかる。
また曲線において、再び量子効率のスペクトル依存を
見てみると長波長領域において量子効率の低減が著し
い。これはボトムn型CuInSe2層の特性が劣化したため
であると考えられる。太陽光暴露試験で銅の光反射層の
原子がCuInSe2層へ拡散したためp型層及びn型層の導
電性に悪影響を及ぼしたものと考えられる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、安価にかつ用意に製造でき、変換効
率も高く、さらに光劣化特性に優れた光起電力素子を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図、第7図及び第9図は本発明の光起電力素子の構
成図。 第2図、第4図、及び第5図は本発明実現のための作成
装置の一例。 第3図、第6図、第8図、第10図及び第11図は従来例と
本発明の光起電力素子の特性比較図。 第12図は本発明を説明するための光起電力素子の特性図
である。 第1図 101……基体 102……光反射層 103……酸化銅層 104……光起電力半導体層 105……透明電極層 106……集電電極 第2図 201……真空チャンバー 202……基体ホルダー 203,204……赤外加熱ランプ 205……るつぼ 206……外部電源 第4図 401……容器 402……陰極(白金電極) 403……可変電源(定電流電源) 第5図 501,505……ロードロックチャンバー 502,503,504……真空チャンバー 506〜511……ゲートバルブ 第7図 701……光反射層 702……酸化銅層 703……a−SiGe光起電力層 704,705……a−Si光起電力層 706……ITO 707……集電電極 第9図 901……光反射層 902……酸化銅層 903……n型CuInSe2層 904……p型CuInSe2層 905……a−SiGe光起電力層 906……a−Si光起電力層 907……ITO 908……集電電極

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Egで1.90eV以下の光電変換用半導体層と、
    受光面と該光電変換用半導体層を挟んで相対する背面電
    極として作用し、銅からなる光反射層と、これら光電変
    換用半導体層と光反射層間に設けられた酸化銅からなる
    拡散防止層とを有することを特徴とする光起電力素子。
  2. 【請求項2】前記拡散防止層の層厚が40Å以上3000Å以
    下であることを特徴とする請求項1に記載の光起電力素
    子。
  3. 【請求項3】前記拡散防止層と前記光反射層とはオーミ
    ック接合を形成することを特徴とする請求項1または2
    に記載の光起電力素子。
  4. 【請求項4】前記酸化銅からなる拡散防止層は、電解
    法、高温アニール法、スパッタ法または電子ビーム蒸着
    法によって形成されてなることを特徴とする請求項1に
    記載の光起電力素子。
  5. 【請求項5】Egで1.90eV以下の光電変換用半導体層と、
    受光面と該光電変換用半導体層を挟んで相対する背面電
    極として作用し、銅からなる光反射層と、これら光電変
    換用半導体層と光反射層間に設けられた酸化銅からなる
    拡散防止層とを有する光起電力素子の製造方法であっ
    て、 基体上に銅からなる層を設けた後、該銅からなる層の表
    面部分を、電解法または高温アニール法によって酸化し
    て酸化銅層を形成することで、前記光反射層及び前記拡
    散防止層を形成する ことを特徴とする光起電力素子の製造方法。
  6. 【請求項6】Egで1.90eV以下の光電変換用半導体層と、
    受光面と該光電変換用半導体層を挟んで相対する背面電
    極として作用し、銅からなる光反射層と、これら光電変
    換用半導体層と光反射層間に設けられた酸化銅からなる
    拡散防止層とを有する光起電力素子の製造方法であっ
    て、 基体上に銅からなる層を設けた後、該銅からなる層の上
    に、スパッタ法または電子ビーム蒸着法により酸化銅の
    層を設けることで、前記光反射層及び前記拡散防止層を
    形成する ことを特徴とする光起電力素子の製造方法。
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