JP2846404B2 - 双ロール鋳造法による低炭素鋼鋳片の製造方法 - Google Patents

双ロール鋳造法による低炭素鋼鋳片の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、低炭素薄鋳片を双ロール式連続鋳造法によ
り製造するにあたって、破断の起きない薄板鋳片を製造
する方法に関するものである。
(従来の技術) 従来、鋳片の製造はインゴット法から製造効率の高い
連続鋳造法に代わり、現状・特殊な合金鋼の製造を除い
て、商用鋼材の製造は、この連続鋳造法が主流となって
いる。周知のように、この連続鋳造法は厚さ200〜300mm
の断面矩形のを鋳片を連続的に製造し、これを切断した
スラブを熱間圧延−冷間圧延等の圧延処理を行い、所定
の板厚としてストリップ製品を製造している。すなわ
ち、厚い鋳片から薄い製品にするまでには、熱間圧延等
各種の減厚工程が必須であって、これらの製造工程に要
する費用は製品コストを高くしている。
近時、従来のような製造工程を省略し、作業工程の効
率化を同時に薄鋳片の製造法が盛んに研究され、一部開
発されつつある。例えば特開昭59−21451号公報や特開
昭58−32551号公報に開示されているように、ベルト式
あるいはキャタピラー式の連続鋳造法が提案されている
が、これらは何れも厚さ数10mmの薄鋳片を製造しようと
するものであり、その後のストリップ製品を製造するた
めには、簡略化された工程であるが、熱間圧延や冷間圧
延が必要であり、これらの何れかを全く省略するまでに
は至っていない。
また、最近、双ロール法による連続鋳造法が提案され
(例えば特願昭60−218291号公報参照)、厚さ5mm以下
の更に薄い鋳片の製造が試みられている。これによれ
ば、冷薄製品を熱間圧延工程を経ることが無く、製造が
可能となるが、鋳片鋳造上種々の問題が生起している。
その一つとして低炭素鋼においては鋳片表面にブリスタ
ーが発生し、成品板の表面疵を招いたり、鋳造中に薄板
鋳片が破断し、製造に重大な支障を来たすという問題が
ある。
(発明が解決すべき課題) 連続鋳造において溶鋼中に存在する水素等のガス成分
が、凝固時、その凝固界面に気泡となって成長し、鋳片
表面に膨れを起す。いわゆるブリスターが発生するが、
これが表面疵の原因なる。この溶鋼中の水素は、反応速
度が大きく、溶鋼を十分な真空脱ガス処理をすることに
よって除去でき、最近では十分な対応が可能となってい
る。しかし、本発明が対象とする10mm以下の厚さである
薄鋳片の連続鋳造法においては、シエル強度が弱いため
に特に、低炭素鋼の鋳造においては、鋳造中に鋳片表面
にCOガスに基づくプリスターが発生したり、鋳片内部に
大量に発生したCOガスにより鋳造中に板の破断に至るこ
とがある。
本発明は、このような状況に鑑み、厚さ10mm以下の連
続薄鋳片を双ロール法で製造する場合のブリスター発生
を防止する方法および、鋳片の破断を防止する方法を提
供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、従来の連続鋳造法が、何れも鋳片を熱
間圧延として中間素材を製造するためコストが高く、従
って熱間圧延を省略し、安価な薄鋳片を双ロール法によ
り、製造する方法を開発研究していたところ、凝固界面
にC、Oの偏析が生じ、これらがCO気泡に成長してブリ
スターの原因、さらには鋳造中の鋳片の破断の原因とな
ることを知った。特に低炭素鋼鋳片において、このブリ
スターの発生および鋳片の破断が顕著であることを確認
した。
本発明は、このような知見に基づいて完成したもので
あって、双ロール式連続鋳造法で薄板鋳片を製造するに
あたり、Cを0.001〜0.1%含有する低炭素溶鋼中に溶解
する。炭素濃度と酸素濃度の積を〔%C〕×〔%O〕≦
1×10-5に調整した後、鋳造することを特徴とする双ロ
ール鋳造法による低炭素鋼鋳片の製造方法を要旨とす
る。
以下に本発明を詳細に説明する。
連続鋳造法によって薄鋳片を製造する方法は、前述の
ように、ベルト方式やキャタピラー方式が提案されてい
るが、これらは熱間圧延を省略して冷間圧延製品を製造
することは困難である。本発明は、厚さ10mm以下という
極めて薄い鋳片を製造し、後工程を簡略化するために双
ロール鋳造法を採用する。
双ロール鋳造法は、第1図にその概要を示すように、
左右の内部冷却ロール1、2とサイトダム(せき)3に
より、溶鋼プール4が形成され、ロール1、2の回転外
周で冷却された溶鋼4は、凝固シエル5を生成しながら
薄内鋳片6となって引出されるのであるが、鋳片引抜速
度は、数10〜数100m/minと早いため、急速に進行する凝
固界面近傍では溶鋼中にCとO著しく偏析し、C×Oの
濃度積が溶解度を超えてCO気泡が発生する。これは、冷
却速度が大きく、凝固界面が高速で進行するため、界面
前方に濃縮したCとOが拡散消失する時間が極めて短い
ためである。このCO気泡の成長は鋳造中に板の表面に山
状の膨らみ(ブリスター)を生じさせる。特に低炭素鋼
においては鋳造時に形成するシエルの強度が弱いため、
ブリスターにとどまらずシエルの破断を起すことがある
ため、安定した薄板鋳造が不可能となる場合がある。
本発明は、0.001〜0.1%のCを含有する低炭素溶鋼を
前述した双ロール法で鋳造し、数mm以下の鋳片とするに
あたって、溶鋼中のC濃度とO濃度の積、すなわち〔%
C〕×〔%O〕を1×10-5以下に制限することによっ
て、ブリスターの発生なく、鋳片の破断が生じない安定
した薄板鋳造を可能とする。
本発明が上記したような〔%C〕と〔%O〕の積を限
定したのは、次の実験結果に基づく。
すなわち、C:0.03%および0.05%を含む溶鋼に第1表
に示す〔O〕濃度とし、これらの溶鋼を第1図に示す双
ロール法で鋳造した。鋳造条件はそれぞれ鋳造温度を16
00℃、鋳片の厚さ1.5mm、ロールの回転速度を45rpmとし
た。
第1表中の〔%C〕は鋳片の科学分析値、〔%O〕は
1600℃の溶鋼中でAlと平衡する濃度として計算した。こ
の結果の〔%C〕×〔%O〕の値は表中に併記した通り
である。このような条件で各試料(鋳片)の鋳造中にお
ける〔%C〕×〔%O〕と1チャージ(CH)における鋳
片製造時の破断回数の関係は第1表に示す通りである。
前記第1表の結果を第2図に示した。
第1表および第2図から明らかのように、〔%C〕×
〔%O〕の値が1×10-5以下である。試料No.1〜5は1
チャージの鋳片製造時に全く破断が起こらないか、起っ
ても高々1回であった。しかし、〔%C〕×〔%O〕が
1×10-5を超える試料6〜8では急激に破断回数が増加
している。
本発明が〔%C〕×〔%O〕≦1×10-5としたのは上
記事実に基づいている。
本発明において、C%を0.001〜0.1%としたのは、目
的とする加工用の冷間圧延薄板を得るためにこのような
炭素濃度の範囲とした。また、これに伴う溶鋼中の酸素
濃度〔%O〕は、真空脱ガス処理や、Alなどの脱酸元素
を添加して、調整することによって、所定の値にするこ
とができる。
(発明の効果) 以上説明した通り、本発明は〔%C〕×〔%O〕の溶
解度積を低減することにより、双ロール法を採用して薄
鋳片をブリスターの発生や板破断を起すことがなく、極
めて安定して製造することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は双ロール鋳造装置の概略説明図、第2図は〔%
C〕×〔%O〕の溶解度積と鋳片破断回数の関係を示す
図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮澤 憲一 千葉県君津市君津1 新日本製鐵株式会 社君津製鐵所内 (56)参考文献 特開 昭59−232212(JP,A) 特開 昭61−281808(JP,A) 特開 昭61−249651(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B22D 11/06 330 C21C 7/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】双ロール式連続鋳造法で薄板鋳片を製造す
    るにあたり、Cを0.001〜0.1%含有する低炭素溶鋼中に
    溶解する炭素濃度〔%C〕と酸素濃度〔%O〕の積〔%
    C〕×〔%O〕を1×10-5以下に調整した後、鋳造する
    ことを特徴とする双ロール鋳造法による低炭素鋼鋳片の
    製造方法。
JP9187590A 1990-04-06 1990-04-06 双ロール鋳造法による低炭素鋼鋳片の製造方法 Expired - Lifetime JP2846404B2 (ja)

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