JP2846257B2 - 自己吸液成形方法及びそれにより得られる成形体 - Google Patents

自己吸液成形方法及びそれにより得られる成形体

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    • Y10T428/12014All metal or with adjacent metals having metal particles

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】 本発明は吸液性の物質を使用し
て成形体を作成する自己吸液成形方法及びそれにより得
られる成形体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】 一般に粉体を成形する方法としては、
例えばセラミックスにおいては、プレス成形、押出成
形、射出成形、鋳込成形などがある。しかし、プレス成
形では、成形体形状が単純な形状に限られ、押出成形に
おいても押出方向に垂直の断面形状が同一の連続形状の
ものに成形が限定される。また、射出成形では、複雑形
状の成形が可能であるが、多量の樹脂系もしくはワック
ス系バインダーを必要とするため、バインダー除去工程
が非常に困難な工程となる。さらに成形時にウェルドラ
インといった欠陥の生成や成形体に内在歪みを生じやす
い。また、鋳込成形においては肉厚品の成形が困難なこ
と、引け巣といった欠陥、粗細粒子の偏析等の問題があ
る。
【0003】 更にこれらの成形方法においては、成形
体の粒子形状、粒子径および粒度分布に成形性が大きく
影響され、特に、細かい粒子からなる原料系においては
成形が困難になる。一方、加熱により硬化するゲル化バ
インダーを用いてセラミックス粉体を成形する方法が特
開昭64−24707号公報に、樹脂の硬化を利用して
セラミックス粉体を成形する方法が特開昭63−299
907号公報に記載されている。これらの方法は、ゲル
化バインダーあるいは樹脂の硬化により成形体の保形性
を改善しようとするものであるが、離型性が劣ることの
ほか、樹脂を成形体より除去する、いわゆる脱脂工程に
長時間を要する、などの問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】 本発明は、上記した
成形方法の問題を解決した、内在歪みを残さない均質な
成形体を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】 即ち、本発明によれ
ば、溶液中に分散または溶解する物質のうち少なくとも
一以上の分散・溶解物質、該分散・溶解物質を分散もし
くは溶解する液体、および吸液性を有するか、または吸
液性に変質し得る少なくとも一以上の吸液性物質を含む
溶液を作成し、該溶液を型に流し込んだ後、前記液体
を、前記吸液性物質に吸液させ成形体を成形させるこ
とを特徴とする自己吸液成形方法、が提供される。本発
明においては、溶液を加熱するか又は溶液に電磁波を照
射することにより、適度の架橋度を有する吸液性物質に
変質させることが、好ましい。また本発明では、前記溶
液に脱泡処理を施した後に成形を行なうことが好まし
い。
【0006】 また、本発明によれば、溶液中に分散ま
たは溶解する物質のうち少なくとも一以上の分散・溶解
物質と、該分散・溶解物質を分散もしくは溶解する液体
と、吸液性を有するか、または吸液性に変質し得る少な
くとも一以上の吸液性物質とを含む溶液が注型され、
記液体が、前記吸液性物質に吸液されて構成された、弾
性を有することを特徴とする成形体、が提供される。
【0007】
【作用】 本発明の特徴は、セラミックス、金属、樹脂
の粉体などを成形するに当り、吸液性物質を用いること
にある。さらに、緻密な成形体を得るためには、溶液を
脱泡することが重要となる。すなわち、溶液中に分散ま
たは溶解する物質を含むスラリー、分散液あるいは溶解
液などの溶液に、好ましくは脱泡処理を施し、溶液に含
まれた液状物質を吸液性物質によって吸液及び/又は吸
収し、固定化あるいは硬化させることにより、気泡のな
い緻密な成形体を得る。従って、本発明の成形方法で
は、分散または溶解させる粒子の粒子形状や粒子径、粒
度分布などにより、成形性が影響を受けることがない。
本発明においては、脱泡処理することが好ましい。脱泡
処理は、溶液中に分散または溶解する物質を含むスラリ
ー、分散液あるいは溶解液などの溶液中には、混合操作
に伴って気泡が取り込まれることがあることから、この
気泡除去を目的とするものである。気泡が成形体中に存
在した場合には、成形体の硬度が低い、乾燥時の収縮が
均質に起こらない、乾燥により緻密な成形体が得られな
い等という欠点が生じる。また、本成形方法をセラミッ
クの成形に利用した場合、得られる成形体中に気泡が残
存するため、最終品たる焼結体に欠陥が発生することに
なる。脱泡処理は、例えば、減圧下において攪拌するこ
とにより行なわれる。
【0008】 また、本発明の他の特徴は、吸液性物質
を用いる場合において、溶液内で吸液性物質に変わり得
る物質を用いることにある。さらに、この吸液性物質に
変える方法としては、加熱あるいは電磁波を加えること
が望ましい。その理由は、第一に、必要とするときに硬
化を発現させることができる点に有り、第二に、硬化の
程度を、加熱、電磁波の照射量により制御できる点にあ
る。尚、加熱または電磁波照射を必要としない吸液性物
質を用いる場合、溶液に混合後すぐに固化が始まるた
め、脱泡処理時、あるいは成形(注型)時に溶液の粘性
が増大し、作業性が多少悪くなる場合がある。
【0009】 本発明による成形体は、その硬化原理が
従来のバインダーを用いる成形体と下記に示すように相
違するため、乾燥時に均質に収縮し高密度になるものと
考えられる。すなわち、従来のバインダーを用いて粉
末、粒子などを成形・固化する方法では、粉末又は粒子
間のバインダーが成形体の骨格をなすため、乾燥により
水分が除去されてもバインダーにより収縮が阻害され
る。一方、本発明方法による成形体では、水分等の液体
を吸収した吸液性物質自体が収縮するため、通常のバイ
ンダーを用いた場合に比べ均質に収縮が起こり、成形体
がより緻密化し、高密度な成形体が得られるものと考え
られる。
【0010】 さらに、従来の射出成形体の脱脂工程で
は、有機成分の除去がバインダーの成形体からのしみ出
し、分解により行なわれるため、急激な加熱は成形体中
に欠陥を生じる原因となり、そのためバインダー除去時
間を非常に長くする必要があった。これに対して、本発
明による成形体からの液体の除去は、通常の液体の蒸発
と同様の機構で成形体より除去されるため、肉厚成形体
であっても、射出成形等のバインダーを多量に含む従来
の成形体に比べ短時間に乾燥可能である。また、通常の
水溶性バインダーを用いた成形体では、乾燥により、成
形体表面にバインダーが偏析する場合があり、欠陥の原
因となるが、本発明の成形方法で用いる吸液性物質は乾
燥時に水分とともに移動し難いため、偏析を起こし難く
欠陥の発生を抑える。
【0011】 このように本発明の方法と従来のバイン
ダーを用いる方法では、硬化原理が異なるため、本発明
においては、脱泡処理を施すことにより、成形体の特性
が大きく変化する。従来のバインダーを用いる方法で
は、バインダー自体が成形体の骨格構造を成すため、成
形体内部に気泡が取り込まれても成形体の硬度低下は少
ない。しかしながら、本発明方法によれば、バインダー
を使用しないため、成形体に気泡が取り込まれると硬度
低下が大きくなる。さらに、本発明による成形体の内部
に気泡が存在すると、乾燥時の収縮が阻害され、均質で
高密度なものが得られない。
【0012】 本発明では、溶液中に分散する物質とし
て、セラミックス、金属、樹脂などの如何なる種類の粉
体でも適用可能であるのみならず、ウィスカー状、繊維
状、エマルジョン状物質といった如何なる状態の分散物
であっても硬化、成形が可能である。さらに、分散物だ
けでなく、液体に溶解したものでさえ硬化、成形させる
ことができる。このことにより、セラミックスや金属等
より得られる成形体に大きな特性の付与が可能である。
すなわち、セラミックスや金属において、通常、機械
的、電気的、磁気的等の特性を向上させるために、原料
粒径の微細化や微量の添加物の添加による手法が採用さ
れている。その一例がゾル−ゲル法である。
【0013】 ゾル−ゲル法は溶液を出発とする粉体製
造の方法であり、非常に微細で均質な原料を作製するこ
とが可能であり、セラミックスや金属の特性を著しく向
上させることができる。しかしながら、ゾル−ゲル法で
作製された原料は非常に成形が困難であり、実用化が困
難である。また、ゾル−ゲル法の工程が複雑であること
も実用化が困難な一因となっている。
【0014】 一方、本発明の成形方法においては、分
散状態のみならず溶解状態の物質においても固定化(硬
化)し成形することができる。そのため、溶液状態同様
の均質な状態で成形体とすることが出来る。このように
して得られた成形体から揮発成分を除くことにより、非
常に微細な粒子からなる均質な成形体乾燥物を得ること
ができる。その結果、得られる成形体、成形体乾燥物の
特性を著しく向上させることができるばかりでなく、機
械的、電気的、磁気的等の特性を所望に付与することが
できる。さらに、本発明の成形方法は、プレス成形、押
出成形、射出成形等のように、成形時に大きな外力を加
える必要がないため、成形後に成形体に内在歪みを残さ
ない。
【0015】 本発明において用いられる吸液性物質と
しては、例えば、吸水性樹脂が好ましいものとして挙げ
られる。吸水性樹脂とは、自重の数十倍から数千倍の量
の水分を吸収し膨潤する物質である。一般には、生理用
品、紙おむつ、土壌保水剤などに利用されるものであ
る。吸水性樹脂として作用する物質としては、例えば、
ポリアクリル酸塩、デンプン−ポリアクリル酸塩系グラ
フト重合体、アクリル酸−ビニルアルコール共重合体、
ポリエチレンオキサイド架橋物、ポリビニルアルコール
−マレイン酸エステル系共重合体、イソブチレン−無水
マレイン酸共重合体、カルボキシメチルセルロース架橋
物などを挙げることができる。
【0016】 本発明においては、これらの吸水性樹脂
を分散液や溶解液などの溶液に加えてもよいが、吸水性
樹脂の吸水速度が速いため、混合操作、注型時の操作性
を考慮した場合、分散液もしくは溶解液などの溶液中
で、1種類以上のポリマーもしくはモノマーを重合反応
などの化学反応により吸水性樹脂化させる方法が好まし
い。その場合、アクリル酸およびその塩、ポリアクリル
酸塩、ポリビニルアルコール、デンプン、ポリエチレン
オキサイド、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体、
デンプン−ポリアクリル酸塩系グラフト重合体などの水
溶性ポリマーもしくはモノマーを、分散液や溶解液など
の溶液に加え、溶液中で重合反応させたり、架橋剤によ
り架橋反応させることにより、吸水性樹脂化させる。
【0017】 この際に、重合反応や架橋反応を開始お
よび促進させるために、熱を加えたり、電磁波(例え
ば、γ線、紫外線、X線、放射線、可視光線、赤外線、
電子線等)を照射することが望ましい。さらに、吸水性
樹脂は重合度(架橋度)の程度により吸液性能が変化す
るため、本発明方法により成形体の硬度を高くするため
には、加熱温度、加熱時間、電磁波の種類、波長、照射
量を制御することが必要である。但し、この場合の加熱
条件、電磁波の照射条件は一義的に決まるものではな
く、用いる吸水性樹脂(あるいは吸水性樹脂前駆体)に
より適宜変更する必要がある。このことにより、得られ
る成形体の弾性率をコントロールすることができる。な
お、勿論のことながら、熱、電磁波を加えなくとも硬化
は可能であり、例えば、反応性の高いポリマーおよび架
橋剤であれば、混合後型に注型して放置すれば、熱等を
加えた場合に比べて硬度は劣るものの、数分から数十時
間で硬化し成形体を得ることができる。
【0018】 なお、架橋剤としては、エタノールアミ
ン、エチレンジアミンなどのアミン化合物、ポリエチレ
ンイミンなどのイミン化合物、グリセロールポリグリシ
ジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジル
エーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、
ポリエチレングリコールジグリシジルエーテルなどのグ
リシジルエーテル化合物、2−ヒドロキシエチルアクリ
レート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、ポリプ
ロピレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリ
コールジメタクリレート、グリセリンジメタクリレート
などのアクリル酸誘導体、エピクロルヒドリン、エピブ
ロムヒドリン、α−メチルエピクロルヒドリンなどのハ
ロエポキシアルカンなどを挙げることができる。
【0019】 本発明においては、吸水性樹脂を用いる
ことにより、少量で多量の水分を吸収できる。このこと
により、分散液および溶解液などの溶液中に分散・溶解
物質などの液状物質が極めて多量含まれる場合において
も、成形させることが出来る。逆に、液状物質が少なけ
れば、それに応じて、吸水性樹脂の量を少なくすること
ができる。
【0020】 例えば、本発明の成形方法をセラミック
スに適用した場合、原料を水により湿式粉砕し、混合後
そのまま注型、成形させることができ、成形体の成形が
非常に容易である。さらに、得られた成形体はセラミッ
クスと少量の樹脂(吸水性樹脂)および水からなるた
め、乾燥において水分を抜く工程は通常の乾燥手段によ
り行うことができる。
【0021】 また、本発明において溶液中に分散する
物質としては、上記したように、(a) セラミックス、金
属又は樹脂の粉体、(b) セラミックス、金属又は樹脂か
らなるウィスカー、(c) セラミックス、金属又は樹脂か
らなる繊維、(d)金属又は樹脂からなるエマルジョン状
の物質を挙げることができる。即ち、本発明では、粉体
状、ウィスカー状、繊維状、エマルジョン状などあらゆ
る状態の物質を対象として成形することができる。
【0022】 溶液中に溶解する物質としては、金属化
合物を挙げることができ、具体的には、金属炭酸塩、金
属硝酸塩、金属酢酸塩、金属アルコキシド等がある。さ
らに本発明において、これら分散・溶解物質を分散もし
くは溶解する液体としては特に限定されないが、水や、
メタノール、エタノール等の低級アルコールが好ましく
用いられる。
【0023】 本発明の成形方法で用いる、分散・溶解
物質、それを分散もしくは溶解する液体、および吸液性
物質の配合割合としては、物質、液体の種類により、ま
た成形体の要求特性などにより変化するため、それに対
応して変わり得る。
【0024】 上記したような本発明の成形方法で得ら
れる成形体は、均質に粒子が分散した状態にあるので、
乾燥において理想的な収縮が起こり、気泡のない緻密
で、内部に欠陥、歪みを発生せず、高密度化する。得ら
れた乾燥体は高密度化していること、吸液性樹脂がバイ
ンダーの役目を果たすため、非常に堅い乾燥体となる。
吸液性樹脂(バインダー)の除去も、射出成形での成形
体のように多量のバインダーを含まないので、容易に行
なうことができる。また、本発明により成形した成形体
は、弾性を示し、押出成形等による成形体のような可塑
性は示さない。それ故に、型からの離形が容易であり、
また、オーバーハング状の形状の成形も可能である。さ
らに、型からの転写性が良好である。なお、セラミック
スや金属を用いた本発明で得られる成形体は、通常、次
いで、乾燥、仮焼および焼成されることにより、また、
必要に応じて焼成前に静水圧加圧し、所望の焼結体とす
ることができる。
【0025】
【実施例】 以下、本発明を実施例により更に具体的に
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。 (実施例1) アルミナ 70wt% 水 30wt% 分散剤(解膠剤) 1wt% (外配) 上記組成のスラリーを作成し、これにイソブチレン−無
水マレイン酸共重合体(分子量160,000 )水溶液を、固
形分比として5wt%添加し攪拌機で混合した。これ
に、ポリエチレンイミン(30wt%水溶液)をイソブ
チレン−無水マレイン酸共重合体100wt%に対し1
0wt%添加し、攪拌機で混合した。次いで、得られた
スラリーを、新栄機工社製の脱泡器(VA−C〜03)
により、40torrまで減圧し、30分脱泡処理を行
なった。脱泡処理後、スラリーをφ50mm×100m
mの円筒形容器に注型し室温中に放置した。2日後、容
器から成形体を取り出したところ、成形体はゴム状の弾
性を示し、離型時に型に付着すること無く容易に離型で
きた。
【0026】(実施例2)実施例1と同様な方法によ
り、加熱硬化温度のみ70℃に変更して重合反応を行
い、成形を行なった。3時間後、スラリーは硬化、成形
し、型よりの離型が可能となった。成形体はゴム状の弾
性を示し、離型時に型に付着すること無く容易に離型で
きた。なお成形体の弾性は、実施例1に比べ高かった。
【0027】(実施例3) 金属粉末 鉄粉 75wt% 水 25wt% 上記組成の金属粉スラリーを作成した。イソブチレン−
無水マレイン酸共重合体(分子量160,000 )水溶液を、
固形分比として5wt%添加し攪拌機で混合し、次いで
実施例1と同様に脱泡処理を行なった。これに対し、実
施例2と同様の方法で加熱して硬化成形を行った。その
結果、実施例2と同様の弾性を示す成形体が作成でき
た。
【0028】(実施例4)実施例1と同様に作成したス
ラリーに、ヒドロキシエチルメタクリレートの20wt
%水溶液を固形分比で10wt%加え、攪拌機で混合
後、ステンレス容器中に厚さ1mmでシート状に加え
た。次いで、これにコバルト60からのγ線を照射し
た。その結果、シート状のセラミック成形体が作成でき
た。このシートは柔軟性を有し、容易に曲げることが可
能であった。さらに、ナイフにより容易に切断すること
が可能であった。
【0029】
【発明の効果】 以上説明したように、本発明によれ
ば、セラミックス、金属、樹脂の粉体などを成形するに
当り、吸液性物質を用いるとともに、好ましくは溶液を
脱泡処理することで、分散または溶解させる粒子の粒子
形状や粒子径、粒度分布などにより、成形性が影響を受
けることがなく、内在歪みを残さない、均質で弾性を有
する成形体を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B01J 19/06 B22F 3/22 B28B 1/00 B29D 31/00 C04B 35/00

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶液中に分散または溶解する物質のうち
    少なくとも一以上の分散・溶解物質、 該分散・溶解物質を分散もしくは溶解する液体、および 吸液性を有するか、または吸液性に変質し得る少なくと
    も一以上の吸液性物質を含む溶液を作成し、該溶液を型
    に流し込んだ後、前記液体を、前記吸液性物質に吸液さ
    成形体を成形させることを特徴とする自己吸液成形
    方法。
  2. 【請求項2】 前記溶液を加熱するか又は前記溶液に電
    磁波を照射することにより、吸液性物質に変質させ、前
    記液体を、前記吸液性物質に吸液させることにより成形
    体を成形させる請求項1記載の成形方法。
  3. 【請求項3】 前記溶液に脱泡処理を施した後、成形体
    を成形させる請求項1または2記載の成形方法。
  4. 【請求項4】 前記液体が水または低級アルコールであ
    ることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の成
    形方法。
  5. 【請求項5】 吸液性物質が吸水性樹脂であることを特
    徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の成形方法。
  6. 【請求項6】 吸液性物質が、溶液中において、1種類
    以上のポリマーまたはモノマーを重合反応させることに
    より吸水性樹脂化するものであることを特徴とする請求
    項1〜3のいずれかに記載の成形方法。
  7. 【請求項7】 溶液中に分散する物質が、(a) セラミッ
    クス、金属又は樹脂の粉体、(b) セラミックス、金属又
    は樹脂からなるウィスカー、(c) セラミックス、金属又
    は樹脂からなる繊維、(d) 金属又は樹脂からなるエマル
    ジョン状の物質のうち、少なくとも一以上の物質である
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の成形
    方法。
  8. 【請求項8】 溶液中に溶解する物質が金属化合物であ
    ることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の成
    形方法。
  9. 【請求項9】 溶液中に分散または溶解する物質のうち
    少なくとも一以上の分散・溶解物質と、該分散・溶解物
    質を分散もしくは溶解する液体と、吸液性を有するか、
    または吸液性に変質し得る少なくとも一以上の吸液性物
    質とを含む溶液が注型され、前記液体が、前記吸液性物
    質に吸液されて構成された、弾性を有することを特徴と
    する成形体。
  10. 【請求項10】 前記液体が水または低級アルコールで
    あることを特徴とする請求項9記載の成形体。
  11. 【請求項11】 吸液性物質が吸水性樹脂であることを
    特徴とする請求項9または10記載の成形体。
  12. 【請求項12】 吸液性物質が、溶液中において、1種
    類以上のポリマーまたはモノマーを重合反応させること
    により吸水性樹脂化するものであることを特徴とする請
    求項9記載の成形体。
  13. 【請求項13】 溶液中に分散する物質が、(a) セラミ
    ックス、金属又は樹脂の粉体、(b) セラミックス、金属
    又は樹脂からなるウィスカー、(c) セラミックス、金属
    又は樹脂からなる繊維、(d) 金属又は樹脂からなるエマ
    ルジョン状の物質のうち、少なくとも一以上の物質であ
    ることを特徴とする請求項9〜12のいずれかに記載の
    成形体。
  14. 【請求項14】 溶液中に溶解する物質が金属化合物で
    あることを特徴とする請求項9〜12のいずれかに記載
    の成形体。
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