JP2845070B2 - 電話会議装置 - Google Patents

電話会議装置

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JP2845070B2
JP2845070B2 JP4355443A JP35544392A JP2845070B2 JP 2845070 B2 JP2845070 B2 JP 2845070B2 JP 4355443 A JP4355443 A JP 4355443A JP 35544392 A JP35544392 A JP 35544392A JP 2845070 B2 JP2845070 B2 JP 2845070B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電話回線等の2回線を用
いて音声会議を行う電話会議装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電話会議は多地点間の会議手段として、
即時性,利便性,移動経費の節約等が可能であり、また
「おしゃべり広場」等不特定の者どうしが会話をして楽
しむ等、近年その需要は高まっている。電話会議装置は
その目的から公衆電話網(2線回線)を用いるのが一般
的で、電話回線に予め装置を接続し会議を行いたい者は
この電話会議装置に電話をかけることによって会議通話
を行うことができる。この際、音声は回線を2回通り音
量が小さくなるため、電話会議装置では増幅(通話音量
の補償)機能が必須となり、2線4線変換をし増幅・加
算を行う。このとき、電話会議装置内には複数の4線多
重ループが形成されるため、いかなる4線多重ループに
おいても発振,鳴音等を起こさないようにしなければな
らない。即ち、増幅量はこの4線多重ループのループ利
得をいかに小さくするかにかかっている。従来この問題
を解決する手段としてエコーキャンセラを用いる方法
と、レベルプライオリティー手法と呼ばれる2つの手法
がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】エコーキャンセラを用
いる手法は、電話会議装置で2線4線変換部での回り込
みをエコーキャンセラで消去することによって4線多重
ループのループ利得を下げるものである。しかし、この
方法では十分な増幅量を得られないという欠点があっ
た。レベルプライオリティー手法は、電話会議に参加し
ている複数話者の電力を比較し最も大きい電力で話した
話者の音声を全員に聞かせ、他の話者の音声は誰にも聞
かせないという、いわば完全なスイッチングを行う方式
である。このようにすることによって全ての4線ループ
は断たれるため所望の増幅量を得ることができるが、音
声電力によって制御するため話者の声の大きさや回線損
失の違いによって、特定の話者の音声にスイッチが傾き
やすく、また完全な片方向通信であり通話に支障をきた
すといった欠点があった。
【0004】電話会議装置においては、例えば「おしゃ
べり広場」のような場合、複数の会議室が話題ごとに用
意され、利用者がこの会議室間を移り変わったりするた
めに通話中にPB信号を送出し、これを装置が受信する
ことによって機能を実現する必要がある。このため、電
話会議装置には通話中にPB信号を受信する手段が必要
となる。従来、通話中のPB信号を受信する手段として
各回線毎にPB受信器を設け通話中に常にPB信号の検
出を行っていた。しかし、この方法では他の話者からの
PB信号が2線4線変換部で回り込みこれを誤って検出
するといった欠点があった。
【0005】また「おしゃべり広場」のような不特定の
人を対象とした電話会議では、普及にともない故意にい
たずら等で会話の妨害をするといった問題が増えてい
る。このように一人が妨害を行うと電話会議に参加して
いる他の人全てが会話を行えず迷惑を被るため問題が大
きかった。従来、妨害音を検出する手段として受話信号
の音の大きさ(電力)に着目し一定時間電力が大きかっ
た場合に妨害音として検出していた。しかしながら、会
話には抑揚があり、例えば怒鳴ったりする等必ずしも音
量が大きいからといって妨害とは限らず、また、妨害音
であるからといって必ずしも音量が大きいとは限らない
等、音量にたよる検出法で誤検出が多く検出性能もさほ
ど良くなかった。なお、妨害を行う際には、電話会議に
参加しその本人が一方的にしゃべって妨害したのでは労
力がかるため通常はこのような形態をとらず、保留音を
流したり音楽,雑音等を電話機に流すことによって妨害
を行うのが一般的である。
【0006】本発明は、完全なスイッチングをすること
なく同時通話(ダブルトーク)を可能とし、かつ特定話
者の通話路に損失量が傾くことのないボイススイッチを
設け、増幅量を大きくとれる電話会議装置の提供を第1
の目的とする。また、他の話者からPB信号が2線4線
変換部で回り込みこれを誤検出するのを防ぐPB受信器
を備えた電話会議装置の提供を第2の目的とする。ま
た、電話会議にいたづらで妨害を行う話者を的確に検出
する妨害音検出器を備えた電話会議装置の提供を第3の
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は第1の目的を達
成するために、受話信号の音声の有無を検出する音声検
出手段と、無音のときに受話路に損失を挿入する受話可
変損失手段と、有音のときに送話路に損失を挿入する送
話可変損失手段とを持ち、いかなる4線多重ループにお
いても一定の損失が挿入されることを特徴とする。また
本発明は第2の目的を達成するために、送話信号の電力
を測定する手段と、受話信号の電力を測定する手段と、
受話信号の電力が送話信号の電力に一定値を付加した値
よりも大きいとき回り込み信号に対するPB信号の検出
を有効とする制御によりPB信号の誤検出を防ぐ手段を
持つことを特徴とする。また本発明は第3の目的を達成
するために、受話信号の音声の有無を検出する音声検出
手段と、音声の有無から有音比率を求める手段と、有音
比率が一定以上の値を示したとき妨害音とする判定手段
を持つことを特徴とする。
【0008】
【作用】各回線インタフェース回路毎に送話可変損失,
受話可変損失,音声検出器を設け音声の有無でその損失
量を制御し、いかなる4線多重ループにおいても一定の
損失を挿入することによってボイススイッチを構成し、
通話にさほど影響を与えることなくループ利得を下げ
信信号に対する増幅量を大きくとることができる。ま
た、2線4線変換部で生じる回り込みの最小減衰量は予
め知っているので、送話信号の電力を測定することによ
って、回り込み信号の電力の最大値を算出することがで
きる。この回り込み信号電力の計算値と実際の受話信号
電力とを比較すれば、受話信号が回り込みによるものな
のか回線からの信号によるものなのかを判定することが
でき、回り込みによると判定したときは、無効とするこ
とでPB受信器の誤動作を防ぐことができる。また、妨
害音として用いられる音楽と会話における音声との最も
異なる特徴は有音比率(一定時間に占める有音時間の比
率)である。音声は人間がしゃべるがゆえに語句と語句
の間や呼吸をしたときなど多くの無音期間が存在する。
一方音楽は楽器の振動を利用しており機械振動は減衰が
極めて遅いためほぼ100%全てが有音期間である。こ
のように有音比率を用いて妨害音検出を行えば、音声に
よる誤検出を防ぎ妨害音を確実に検出することができ
る。
【0009】
【実施例】本発明の一実施例を図1を用いて説明する。
図1は電話会議装置の構成を示したもので、複数の回線
1 〜L N が収容されており、増幅・エコー消去・ボイ
ススイッチ・PB信号受信,妨害検出を各回線毎に行う
回線インタフェース回路1〜Nと、各回線の音声信号を
加算・分配する加算回路30によって構成される。
【0010】回線インタフェース回路1〜Nは全て同一
回路であるので回線インタフェース回路1を例にとり説
明する。回線インタフェース回路1において、A/Dは
AD変換器11を示し、ra (t)をデジタル信号に変
換しr(n)に出力する。D/AはDA変換器12を示
し、デジタル信号であるs(n)をアナログ信号に変換
しsa (t)に出力する。HYBは2線4線変換(ハイ
ブリッド)回路13を示し、2線4線変換を行う。ただ
し、回線L1 とのインピーダンス整合が完全にとれない
ので、ra (t)にはsa (n)の回り込み成分が含ま
れる。適応フィルタ14と減算器15とでエコーキャン
セラを成し、適応フィルタ14はハイブリッド回路13
での回り込み特性(インパルス応答)をトランスバーサ
ルフィルタのタップ係数として求め(適応動作)、s
(n)をこのトランスバーサルフィルタに入力すること
でr(n)に含まれるs(n)の回り込み成分の推定値
であるd(n)を出力する。減算器15は、r(n)か
らd(n)を減じu(n)に出力する。このように動作
することで、u(n)においては回線L1 からの受話信
号(遠端話者信号)成分はそのまま保存され、s(n)
の回り込み信号成分は抑圧される。しかしながら、適応
フィルタ14内のトランスバーサルフィルタのタップ
数、適応動作の性能等に限界があるため、依然として回
り込みは残る。受信期間判定器16は、s(n),u
(n)を監視し、PB受信器17の検出結果が有効であ
るか無効であるかを示す信号をINHとして出力する。
PB受信器17はINHによって制御され、INHが
“有効”を示したときはu(n)を入力としPB信号の
検出動作を行い、検出結果をFLGに出力し、INHが
“無効”を示したときはPB信号の検出結果に係わらず
FLGに“PB信号なし”を出力する。音声検出器18
はu(n)を入力とし、u(n)に回線L1 からの受話
信号(音声,信号等)があるか否かを検出し、音がある
と検出したときはMOD(n)に“有音”を出力し、音
が無いと検出したときはMOD(n)に“無音”を出力
する。受話可変損失21と送話可変損失22とでボイス
スイッチを構成し、MOD(n)が“有音”のときは、
受話可変損失21の損失量を0dBとしu(n)をv
(n)に出力し、送話可変損失22の損失量をαdBと
し、y1 (n)をαdB減衰させs(n)に出力する。
MOD(n)が“無音”のときは、受話可変損失21
損失量をαdBとしu(n)をαdB減衰させv(n)
に出力し、送話可変損失22を0dBとし、y1 (n)
をs(n)に出力する。妨害音検出器19は、u(n)
の音声検出結果であるMOD(n)を入力とし回線L1
からの信号が妨害音であるか否かを検出しOBD(n)
に検出結果を出力する。増幅器20は、v(n)をβd
B増幅しx1 (n)に出力し、回線によって小さくなっ
た音声を増幅する。なお、βは本電話会議装置のいかな
る4線ループでも発振,鳴音しないような値で、回線損
失を補償する値に設定する。加算回路30は複数の加算
器・減算器で構成され、まず、全て話者の信号x1
(n)〜xn (n)を加算しA(n)として求める。各
話者への信号yk (n)は、A(n)からxk (n)を
減算することで得られ、yk (n)には当該話者の信号
k (n)を除く他の話者の信号の加算値のみがあらわ
れる。このような構成によって、各回線からの音声信号
は増幅され加算回路30で他の回線に分配され、また他
の回線からの音声信号は加算回路で加算され自回線に送
出される。このように動作することによって会議通話が
実現される。
【0011】次に、ボイススイッチの動作について説明
する。受話可変損失21,送話可変損失22で構成され
るボイススイッチには、2つのスイッチ状態がある。第
1はu(n)が有音でMOD(n)が“有音”のとき、
受話可変損失21は0dB,送話可変損失22はαdB
となるスイッチ状態(受話モード)である。第2はu
(n)が無音でMOD(n)が“無音”のとき、受話可
変損失21はαdB,送話可変損失22は0dBとなる
スイッチ状態(送話モード)である。まず、はじめに任
意の2つの回線間の通話について説明する。話者Aと話
者Bが通話をしているとする。両話者とも通話をしてい
ない(無音)ときは、両回線インタフェース回路のボイ
ススイッチは“送話モード”であり、各通話路にはαd
Bの損失が挿入される。一方の話者が通話し他方の話者
が無音のときは、ボイススイッチは“受話モード”と
“送話モード”となり、通話している方の話者からの通
話路には損失が挿入されず他方の通話路には2αdB損
失が挿入される。両話者が通話しているときは、両回線
インタフェース回路のボイススイッチは“受話モード”
であり、各通話路にはαdBの損失が挿入される。この
ように、いかなる通話状態においても2者間の通話路で
構成される4線ループにはボイススイッチによって2α
dBの損失が挿入される。
【0012】次に、ボイススイッチの通話に与える影響
について説明する。通話は、ほとんどの場合半2重通信
で、片方の話者が通話中は他方の話者は無音である。こ
の後、発言権が他方の話者に移行するには、その途中に
両者が無音の期間が存在する。このように発言権が移行
する場合には、両者が無音の期間が存在するのが一般的
である。両者が無音の場合には、ボイススイッチは両通
話路にαdB挿入された状態にあり、この後片方の話者
が開始するとそれぞれのボイススイッチは0dB,2α
dBにかわる。また、この状態から両者が無音となる
と、ボイススイッチは両通話路にαdB挿入される。こ
のように、通話のほとんどが半2重通信であるとするな
らば、2αdBのボイススイッチであるにもかかわら
ず、切り替わりの際には実質αdBの変化しかあらわれ
ない。また、相づちを打ったり相手の通話に割って入る
など複数話者が同時に話す(ダブルトーク状態)におい
ても、両通話路にはαdBの損失が挿入されるだけであ
るから通話に支障をきたすことはない。
【0013】以上では、特定の2者間の通話におけるボ
イススイッチの動作について説明したが、本実施例のよ
うに各インタフェース毎に個別にボイススイッチを設
け、それぞれ対応する回線からの音声の有無で損失量を
制御することによって、複数の話者が会話を行う電話会
議装置においても全ての2者間のボイススイッチの動作
は前記動作説明のとおりである。また、通常会話に影響
のないボイススイッチの損失量は5dB以下といわれて
おり、本発明では前記説明のように2αdBボイススイ
ッチであるにもかからわず実質αdBの影響しか与えな
いので、α=5dBにすることができる。
【0014】次に、図2をもとにPB受信期間判定器1
6の構成について説明する。図2は、PB受信期間判定
器16の構成を示すもので、電力測定回路16−1,電
力測定回路16−2,比較判定器16−3によって構成
される。電力測定回路16−1は、u(n)の電力を計
算しpu (n)に出力する。
【0015】
【数1】 〔u2 (n) ≧pu (n−1)のとき〕 pu (n) = (1−λu1)pu (n−1)+λu22 (n) 〔u2 (n) <pu (n−1)のとき〕 u (n) =(1−λu2)pu (n−1)+λu22 (n) ………(1)
【0016】ただし、λu1は電力増加方向に対する時定
数に関わる係数、λu2は電力減少方向に対する時定数に
関わる係数である。電力測定回路16−2は、s(n)
の電力を計算しps (n)に出力する。
【0017】
【数2】 〔s2 (n) ≧ps (n−1)のとき〕 ps (n)=(1−λs1)ps (n−1)+λs12 (n) 〔s2 (n) <ps (n−1)のとき〕 ps (n)=(1−λs2)ps (n−1)+λs12 (n) ………(2)
【0018】ただし、λs1は電力増加方向に対する時定
数に関わる係数、λs2は電力減少方向に対する時定数に
関わる係数である。比較判定器16−3は、p
u (n),ps (n),SHを入力としINHを出力す
る。SHの値は、ハイブリッド及びエコーキャンセラで
の回り込み減衰量をL(1>L>0)とすると、Lより
も大きい値(Lにマージンを付加した値)である。比較
判定器16−3では次に示すように比較を行い、p
u (n)<ps (n)・SHのときは、u(n)には他
回線のPB信号の回り込み成分が多く含まれるのでIN
Hに“無効”を出力し、pu (n)>ps (n)・SH
のとき、u(n)には自回線からの信号成分が多く含ま
れるのでINHに“有効”を出力する。
【0019】このように構成されたPB受信期間判定器
16の動作について説明する。PB受信器17は、各回
線インタフェース回路にそれぞれあり、自回線からのP
B信号に対して検出動作を行う。しかし、他の回線から
のPB信号が2線4線変換部及びエコーキャンセラで回
り込み、この信号をPB受信器17が検出することがあ
る。そこで、受信期間判定器16は、u(n)が自回線
からの受話信号なのか、あるいは他の回線からの信号で
あるs(n)の回り込み信号であるかを判定する。
【0020】自回線からPB信号が到来し、s(n)が
無音のとき、pu (n)>ps (n)・SHとなりIN
Hに“有効”が出力され、PB受信器17は自回線から
PB信号を正しく受信する。次に、自回線から受話信号
が無音で他回線からの信号s(n)がPB信号のとき、
u (n)はs(n)の回り込み信号の電力であるから
u (n)<ps (n)・SHとなりINHに“無効”
が出力され、PB受信器17は検出結果を強制的に“信
号なし”とし、他の回線からのPB信号を誤検出しな
い。また両者からPB信号が到来したときには、その電
力に応じ、pu (n)>ps (n)・SHのときは、I
NHに“有効”を出力し、PB受信器17に検出動作を
おこなわせるが、u(n)には自回線からのPB信号電
力が多く含まれるので、PB受信器17は正しく検出す
ることができる。一方、pu (n)<ps (n)・SH
のときはINHに“無効”を出力し、PB検出器17の
検出結果を“信号なし”とする。これは、u(n)には
他回線のPB信号成分が多く含まれるので検出結果を
“信号なし”とすることは妥当である。ただし、通常u
(n)においては自回線からの受話信号の電力のほう
が、他の回線からの信号であるs(n)の回り込み信号
の電力より大きいのが一般的であるから、このような場
合においても正しくPB信号を検出することができる。
【0021】さらにPB検出器17と受信期間判定器1
6の検出時間関係について説明する。s(n)に他回線
のPB信号が入力されるとハイブリッド回路,エコーキ
ャンセラで遅延,減衰しu(n)に回り込み、PB受信
器17で誤検出してしまう。そこで、受信期間判定器1
6ではPB受信器17が誤検出する以前にINHを“無
効”とし、誤検出が終了するまで“無効”を維持しなけ
ればならない。
【0022】この検出特性を満たすためのλu1,λu2
λs1,λs2の関係について説明する。説明にあたって、
各回路で生じる時間遅れについて定義する。PB検出器
17の検出時間をτp1,後縁遅延時間(u(n)が無音
になった時刻からPB検出結果が“信号なし”になる時
刻までの時間)をτp2,ハイブリッド回路及びエコーキ
ャンセラでの回り込みによる遅延時間をτH ,λu1によ
る電力測定の時間遅れをτu1,λu2による電力測定の時
間遅れをτu2,λs1による電力測定の時間遅れをτs1
λs2による電力測定の時間遅れをτs2とする。なお、λ
とτは逆比例関係にある。PB検出器17が誤検出する
以前にINHを“無効”とするためには、PB受信期間
判定器16はPB検出器17より時間的に早く回り込み
の現象を捕らえる必要があり、τu1≦τp1,τs1≦τH
+τp1でなければならない。また、電力測定の過渡応答
についても確実にINHを“無効”とするためp
s (n)をpu (n)より早く電力に追従させτs1≦τ
H +τu1としなければならない。τp1を30mS,τH
を0mSとして、実施例では遅れ時間τu1が2mS,遅
れ時間τs1が2mSになるようにλu1,λs1を選んでい
る。
【0023】また、PB検出器17が誤検出を終了する
までINHを“無効”と維持するためには、PB検出器
17よりも時間的に遅くs(n)が無音になる現象を捕
らえる必要があり、τs2≧τH +τp2でなければならな
い。また、電力測定の過渡応答についても確実に“無
効”とするためps (n)をpu (n)より遅く電力に
追従させτs2≧τH +τu2としなければならない。τp2
を30mS,τH を10mSとして、本実施例では遅れ
時間τu2が2mS、遅れ時間τs2が50mSになるよう
にλu2,λs2を選んでいる。
【0024】このように、PB受信期間判定器16を動
作させることで、他回線からのPB信号を誤検出するこ
はない。また、両者からPB信号が到来したときでも、
通常pu (n)>ps (n)・SHであるから正しく検
出することができるのである。さらに、PB受信期間判
定器16が各回線インタフェース毎に独立に動作するこ
とで、同時に複数の回線からPB信号が到来してもその
全てのPB信号を正しく検出することができる。
【0025】次に図3をもとに妨害音検出器19の構成
について説明する。図3は妨害音検出器19の一実施例
の構成を示した図で、有音比率カウンタ19−1,判定
器19−2によって構成されており、それぞれの動作に
ついて説明する。音声検出結果MOD(n)は、u
(n)の音声の有無を示したもので回線からの信号の音
声の有無に相当する。有音比率カウンタ19−1は、M
OD(n)を入力としたカウンタ値をcount(n)に出力
する。有音比率カウンタは0〜Nまでカウント可能なカ
ウンタで構成されMOD(n)が“有音”のときは1だ
けカウントアップし、MOD(n)が“無音”のときは
kカウントダウンする。また、カウンタ値がN以上にな
ったときは強制的にNとし、カウンタ値が0以下になっ
たときは強制的に0とする。このような構成における有
音比率カウンタ19−1の動作について説明する。有音
と無音との比がk:1のとき本カウンタは平衡点に達し
カウンタ値はある値の近傍とどまる。例えば、有音比
率を90%としてしきい値を設定したいときには、k=
9とする。このように設定すれば、有音比率が90%を
越える信号に対してはカウントアップを続けるのでカウ
ンタ値はN近傍にとどまり、有音比率が90%に満たな
い信号に対してはカウントダウンを続けるのでカウンタ
値は0近傍にとどまる。このように、有音比率カウンタ
19−1で予め定められた有音比率と入力信号の有音比
率との比較を間接的に行っている。判定器19−2は、
しきい値SHとcount(n)を入力とし妨害音の有無を判
定し検出結果をOBD(n)に出力する。なお、検出結
果が振動しないようにヒステリシスを設けている。すな
わち、N>SHとしOBD(n−1)が“妨害音なし”
となっているときにはcount(n)とNとを比較し、coun
t(n)=NのときはOBD(n)に“妨害音あり”を出
力し、count(n)<NのときはOBD(n)に“妨害な
し”を出力する。また、OBD(n−1)が“妨害音あ
り”となっているときにはcount(n)とSHとを比較
し、count(n)>SHのときはOBD(n)に“妨害音
あり”を出力し、count(n)≦SHのときはOBD
(n)に“妨害音なし”を出力する。
【0026】次に、SH,Nの値について説明する。今
MOD(n)が“無音”であるとする。このときcount
(n)は0となる。次にMOD(n)が“有音”となる
と、有音比率カウンタ19−1は毎回1だけカウントア
ップされ、N回目の入力で初めて妨害音検出となる。本
回路は時間T毎に動作するので、N・T秒の検出時間を
要することになる。すなわち、Nの値によって検出時間
がきまる。Nの値を極端に小さくすると音声でも検出す
ることがあるので本実施例ではN・Tを8秒とし音声に
よる誤検出を防いでいる。次にMOD(n)が“無音”
となると、有音比率カウンタ19−1は毎回kだけカウ
ントダウンし(N−SH)/k回目に“妨害音なし”と
する。すなわちSH値によって非検出時間が決まる。本
実施例では(N−SH)・T/kを0.5秒としてい
る。
【0027】本発明による電話会議装置を交換機に応用
した場合の実施例について図4を用いて説明する。図4
は、交換機100とこれと接続された複数の局線A1
局線AM で構成された例を示す。交換機100は、局線
インタフェースとして局線トランク102−1,102
−2,102−3,102−4、本発明に関わる電話会
議トランク101−1,101−2,101−3、局線
1 〜局線AM と電話会議トランクを交換接続する交換
装置103、交換機の動作を司るマイクロコンピュータ
104,制御バス105で構成される。局線トランク1
02−1,102−2,102−3,102−4は、局
線A1〜局線AM とのインタフェースをとるもので、直
流閉結回路,着信検出回路を有する。着信検出回路は検
出結果を制御バス105を介してマイクロコンピュータ
104に知らせ、直流閉結回路は制御バス105を介し
てマイクロコンピュータ104によって制御される。交
換装置103は、制御バス105を介してマイクロコン
ピュータ104によって制御され、局線A1 〜局線AM
と電話会議トランク101−1,101−2,101−
3(回線L1 〜LKN+N)との交換接続を行い電話会議の
通話路を形成する。電話会議トランク101−1,10
1−2,101−3は、図1に示したものと全く同じも
のである。ただし、PB受信器17の受信結果FLGと
妨害音検出器19の検出結果OBD(n)は、制御バス
105を介してマイクロコンピュータ104に知らされ
る。マイクロコンピュータ104は制御バス105を介
して交換機100の動作を司る。
【0028】以上の構成において、不特定の人を対象と
する着信型電話会議サービスを例にとり、その具体的な
動作について説明する。着信型電話会議サービスでは、
話題によって予め電話会議トランク101−1,101
−2,101−3を複数設け、例えば電話会議トランク
101−1は特に話題を決めていない電話会議、電話会
議トランク101−2は趣味に関する話題の電話会議、
電話会議トランク101−3はスポーツに関する話題の
電話会議等と決める。局線A1 に着信がかかると局線ト
ランク102−1は着信検出回路で着信検出し、制御バ
ス105を介してマイクロコンピュータ104に知らせ
る。マイクロコンピュータ104は、局線トランク10
2−1に対して直流閉結(応答)をするよう指示し、ま
た話題に応じて(ここでは、特に話題を決めていない電
話会議を例にとる)交換装置103に対して局線A1
回線L1 を交換接続するように指示する。このように、
局線A1 は電話会議トランク101−1と接続され電話
会議を行うことができる。同様に他の局線についても前
記一連の動作を行う。このように交換機が動作すること
によって、話題毎に会議室を設け不特定の人を対象とす
る着信型電話会議サービスが実現される。
【0029】次に、ある話者(局線)が電話会議中に別
の話題の電話会議に移る場合の動作について説明する。
この機能を実現するため各話題(各電話会議トランク1
01−1,101−2,101−3)毎に予め番号が割
り振られており、例えば電話会議トランク101−1は
“1”、電話会議トランク101−2は“2”、電話会
議トランク101−3は“3”のように決められてい
る。局線A1 と回線L1とが交換装置103で交換接続
されている状態で、別の電話会議、例えば趣味に関する
話題の電話会議に移りたいときには、局線A1 の話者は
通話中に“2”をPBダイヤルする。電話会議トランク
101−1はPB受信器17で回線L1 のPB信号を受
信しFLGを制御バス105を介してマイクロコンピュ
ータ104に知らせる。マイクロコンピュータ104
は、交換装置103に対して局線A1と回線LN+1 (電
話会議トランク101−2)とを接続交換し直すよう指
示する。このように、電話会議中にPB信号を用いて別
の話題の電話会議へ移ることができる。
【0030】次に、いたずらなどによる故意に電話会議
の妨害が行われた場合の動作について説明する。局線A
1 と回線L1 とが交換装置103で交換接続されている
状態で、局線A1 の話者が故意に妨害を行ったとき、電
話会議トランク101−1の妨害音検出器19で回線L
1 の妨害音を検出しOBD(n)を制御バス105を介
してマイクロコンピュータ104に知らせる。マイクロ
コンピュータ104は、交換装置103に対して局線A
1 と回線L1 との交換接続を開放するように指示し、ま
た局線トランク102−1に対して直流閉結を開放(切
断)するよう指示し、局線A1 を電話会議から切り放
す。このように、妨害音を検出したら、局線を強制切断
し他の話者の電話会議への妨害を取り除き円滑な電話会
議を実現する。
【0031】
【発明の効果】以上説明から明らかかなように、本願の
第1の発明によれば、各インタフェース回路毎に個別に
ボイススイッチを設け、それぞれ対応する回線からの音
声の有無で損失量を制御することによって、次のような
極めて優れた特徴を有し、電話会議装置内での増幅量を
さらにαdB大きくすることができる。 (1)各回線の通話レベルに依存せず正しくボイススイ
ッチが動作する。 (2)2αdBのボイススイッチであるにもかかわら
ず、切り替わりの際には実質αdBの変化しかあらわれ
ない。 (3)複数の話者が会話を行う電話会議装置において、
全ての2者間のボイススイッチの動作は、その2者の通
話状態によってのみ決まる。 また、第2の発明によれば、PB受信期間判定器を用い
ることによって、他回線からのPB信号を誤検出するこ
となく、また同時に複数の回線からのPB信号を検出す
ることができる。また、第3の発明によれば、有音比率
を用いた妨害音検出を行うことによって、会話の音声を
誤検出することなく、音楽等の妨害音を確実に検出する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示すブロック図である。
【図2】本発明に用いるPB受信期間判定器の構成例を
示すブロック図である。
【図3】本発明に用いる妨害音検出器の構成例を示すブ
ロック図である。
【図4】本発明の他の実施例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1,2,…N 回線インタフェース回路 11 AD変換器 12 DA変換器 13 2線4線変換器 14 適応フィルタ 15 減衰器 16 受信期間判定器 16−1,16−2 電力測定回路 16−3 比較判定器 17 PB受信器 18 音声検出器 19 妨害音検出器 19−1 有音比率カウンタ 19−2 判定器 20 増幅器 21 受話可変損失 22 送話可変変換喪失 100 交換機 101−1,101−2,101−3 電話会議トラン
ク 102−1,102−2,102−3,102−4 局
線トランク 103 交換装置 104 マイクロコンピュータ 105 制御バス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04M 1/00 H04M 1/24 H04M 1/58 - 1/62 H04M 1/66 - 1/78 H04M 3/42 - 3/58 H04M 9/00 - 9/10 H04Q 1/30 - 1/50 H04Q 3/58 - 3/62

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各4線回線に、受話信号の音声の有無を
    検出する音声検出手段と、前記音声検出手段によって前
    記受話信号が無音であると検知されたときに該受話信号
    を予め定められた値だけ減衰させる受話可変損失手段
    と、前記音声検出手段によって前記受話信号が有音であ
    ると検知されたときに送話信号を予め定められた値だけ
    減衰させる送話可変損失手段を具備した電話会議装置。
  2. 【請求項2】 前記受話信号内のPB信号を検出するP
    B検出手段と、前記送話信号の電力を測定する手段と、
    前記受話信号の電力を測定する手段と、該受話信号の電
    力が前記送話信号の電力に予め定めた第一のしきい値を
    付加した値より大なるときに前記PB検出結果を有効と
    判定するPB受信期間判定手段をさらに具備したことを
    特徴とする請求項1に記載の電話会議装置。
  3. 【請求項3】 前記音声検出手段による受話信号の音声
    の検出結果から該受話信号の有音比率を求める手段と、
    この有音比率が予め定めた第二のしきい値より大なると
    きに妨害音が有りと判定する手段をさらに具備したこと
    を特徴とする請求項1又は2に記載の電話会議装置。
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