JP2844429B2 - 舗装機械の前輪駆動力制御装置 - Google Patents

舗装機械の前輪駆動力制御装置

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JP2844429B2
JP2844429B2 JP26928194A JP26928194A JP2844429B2 JP 2844429 B2 JP2844429 B2 JP 2844429B2 JP 26928194 A JP26928194 A JP 26928194A JP 26928194 A JP26928194 A JP 26928194A JP 2844429 B2 JP2844429 B2 JP 2844429B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、アスファルトフィニ
ッシャ、あるいはリペーバ・リミキサ等の舗装機械の前
輪駆動力制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、道路舗装あるいは道路補修等
の施工には、アスファルトフィニッシャあるいはリペー
バ・リミキサ等の舗装機械、あるいは補修機械が使用さ
れている。なお本明細書においては、説明の便宜上、そ
れらを代表して舗装機械と称することとする。先ず図3
を参照して、アスファルトフィニッシャ2を簡単に説明
する。アスファルトフィニッシャ2はそれぞれ左右2個
の前輪4及び後輪6を有している(図3ではそれぞれ1
個のみ示す)。前輪4と後輪6とは互いに独立した駆動
装置、例えば可変容量ポンプ及び油圧モータにより駆動
されるよう構成されている。アスファルトフィニッシャ
2は、合材を受け入れるためのホッパ8が運転席10の
前方に配置されている。なお運転席10には各種スイッ
チが設けられた運転パネル11が設けられている。また
ホッパ8内の合材を搬送するための図示しないバーコン
ベアが設けられ、このバーコンベアによりホッパ8内の
合材は機械の後部に搬送される。後部には、搬送された
合材を路面上に敷き広げながら排出するスクリュウコン
ベア12が設けられている。スクリュウコンベア12の
後方には、路面上に敷き広げられた合材を締め固めかつ
表面を平滑に仕上げる、すなわち舗装路面に仕上げるた
めの主スクリード14及び補助スクリード16が配置さ
れている。
【0003】アスファルトフィニッシャ2は、舗装施工
中、前輪4及び後輪6により前進駆動力を得る。その場
合、機械の前側に配置されたホッパ8内に合材を受ける
ので、前輪4の軸荷重は目立って増加する。施工中の走
行抵抗としては、通常の車輪のころがり抵抗のほか、ス
クリュウコンベア12による合材の左右への撒き出し、
主スクリード14及び補助スクリード16による合材の
押し均し、道路勾配等を挙げることができる。前進駆動
力は後輪6のほうが大きく、前輪4は小径であるが、あ
る割合の駆動力を分担する。通常、施工前進時には、前
輪4は後輪6より若干速い周速で駆動され、後輪6の走
行抵抗の一部を牽引抵抗として分担している。このよう
な制御を行うため、アスファルトフィニッシャ2には、
図2に油圧回路として示すような前輪駆動力制御装置が
備えられている。
【0004】主として図2を参照して、容量制御機構1
8を備えた前輪用油圧ポンプ(可変容量ポンプ)20は
吐出油路22を介して前輪駆動用の油圧モータ24及び
26へ接続されている。吐出油路22には、後輪6の周
速度に追随してその開度が制御される電磁比例弁28
と、電磁比例弁28の上流側に配置されて電磁比例弁2
8の入口と出口の差圧を一定に保持する差圧弁30とが
配置されている。油圧ポンプ20の容量制御機構18
は、斜板(スワッシュプレート)32と、斜板32の傾
斜角度を制御するコントロールシリンダ34とを備えて
いる。差圧弁30と電磁比例弁28の入口とは油路36
により接続され、電磁比例弁28の出口と油圧モータ2
4及び26とは油路38により接続されている。油圧モ
ータ24は前輪4の右駆動用、油圧モータ26は前輪4
の左駆動用である。油圧モータ24及び26の出口側は
油路40、電磁比例弁28、油路42を介してオイルタ
ンクTに接続されている。電磁比例弁28の入口は油路
44を介して差圧弁30の一方のパイロットポートに接
続されている。電磁比例弁28の出口は、電磁比例弁2
8の作動時(図2の(A)位置にシフトされた状態)
に、電磁比例弁28内のパイロット通路46及びパイロ
ット油路48を介して、差圧弁30の他方のパイロット
ポートに接続されると共にコンペンセータ弁50の一方
のパイロットポートに接続される。差圧弁30の他方の
パイロットポート側にはばね31が設けられている。パ
イロット油路48は、電磁比例弁28の非作動時(図2
に示す(A)位置の状態)には、電磁比例弁28及び油
路49を介してオイルタンクTに接続されている。
【0005】コンペンセータ弁50は、その他方のパイ
ロットポートが吐出油路22に接続されることにより、
油圧ポンプ20の吐出圧とパイロット油路48のパイロ
ット圧との差圧が一定になるよう容量制御機構18を制
御するよう構成されている。コンペンセータ弁50の一
方のパイロットポート側にはばね51が設けられてい
る。プレッシャカット弁54及びコンペンセータ弁50
がいずれも図2に示す(A)位置にある状態において、
容量制御機構18のコントロールシリンダ34は、油路
52、プレッシャカット弁54、油路56、コンペンセ
ータ弁50、油路58を介してオイルタンクTに接続さ
れている。プレッシャカット弁54は、その一方のパイ
ロットポートは吐出油路22に接続され、他方側にばね
55が設けられることにより、油圧ポンプ20の最大吐
出圧を規定する。
【0006】前記したように、可変容量ポンプ20の油
圧モータ24及び26への吐出流量は電磁比例弁28に
より制御される。電磁比例弁28の制御のため、後輪6
に関連した回転部分(例えば図示しない後輪駆動用の油
圧モータ)には、後輪周速度検出手段である後輪6の回
転数検出器60が設けられている。回転数検出器60に
より検出された後輪6の回転数はコントローラ62に入
力される。コントローラ62は、マイクロコンピュータ
によって構成されており、制御プログラムに従って演算
処理する中央処理手段と、制御プログラムを格納するR
OM、回転数検出器60からの入力信号及び演算結果等
を格納するRAMを有する記憶装置と、入出力インター
フェースとを含んでいる。コントローラ62において
は、入力された後輪6の回転数に基づいて、前輪4の周
速度が後輪6のそれより若干速い所定値となるよう、前
輪駆動用の油圧モータ24及び26の回転数、更には、
これに必要な流量を得るための電磁比例弁28の開度が
演算される。その結果は電流値に変換され、図示しない
増幅器を経て電磁比例弁28のソレノイドに出力され
る。すなわち回転数検出器60により検出された後輪6
の周速度は、電流値に変換された後、電磁比例弁28へ
制御信号として供給され、その開度が制御される。
【0007】図3に示す運転パネル11及びその周辺に
は、図示しない前後進切換スイッチ、2輪駆動/4輪駆
動切換スイッチ及び高低速レバーが備えられている。前
後進切換スイッチを前進に、2輪駆動/4輪駆動切換ス
イッチを4輪駆動に、高低速レバーを低速に、それぞれ
セットした場合にのみ、コントローラ62から電磁比例
弁28へ作動制御信号が出力される。その結果、電磁比
例弁28が作動して図2の(B)位置から(A)位置に
切り換えられ、油圧ポンプ20の吐出圧油が前輪駆動用
の油圧モータ24及び26へ供給されて、前輪4が駆動
される。すなわち、前輪用油圧ポンプ20の吐出圧油
は、吐出油路22、差圧弁30、電磁比例弁28、油路
38、油圧モータ24及び26、油路40、電磁比例弁
28、油路42を経てオイルタンクTに戻される。電磁
比例弁28が作動すると、油路38の負荷圧PL は、電
磁比例弁28内のパイロット通路46、パイロット油路
48を介して、差圧弁30の他方(図2の右方)のパイ
ロットポート及びコンペンセータ弁50の一方(図2の
左方)のパイロットポートに導かれる。差圧弁30は、
油路44及びパイロット油路48により導入された電磁
比例弁28前後の差圧ΔPL を、ばね31と釣り合わせ
ることにより所定の値に保つよう機能する。電磁比例弁
28の開度は、後輪6の周速度の高低に追随して増減さ
れるが、油圧ポンプ20の吐出圧油は常に一定の差圧Δ
L で電磁比例弁28を通過している。したがって、電
磁比例弁28の開度が一定であれば、通過流量は負荷に
かかわらず一定となる。換言すれば、電磁比例弁28を
通過する流量は、前輪駆動用の油圧モータ24及び26
の負荷にかかわらず、電磁比例弁28の開度に比例す
る。
【0008】コンペンセータ弁50の一方のパイロット
ポートには、パイロット油路48を介して負荷圧PL
導かれ、他方のパイロットポートには、吐出油路22を
介して前輪用油圧ポンプ20の吐出圧PP が導かれる。
コンペンセータ弁50は、吐出圧PP と負荷圧PL との
差圧ΔPP を、ばね51と釣り合わせることにより所定
の値に保つよう機能する。すなわち、もし差圧ΔPP
所定値を越えると、コンペンセータ弁50は、図2の位
置(A)から位置(B)にシフトする。その結果、油圧
ポンプ20の吐出圧PP を有する吐出圧油が、コンペン
セータ弁50、油路56、プレッシャカット弁54(図
2の位置(A)にある)、油路52を経てコントロール
シリンダ34に導入される。これにより油圧ポンプ20
の斜板32の傾斜角度が減少され、吐出流量が減少す
る。反対に、差圧ΔPP が所定値より下がると、コンペ
ンセータ弁50は、図2の位置(B)から位置(A)に
シフトする。その結果、コントロールシリンダ34は、
油路52、プレッシャカット弁54、油路56、コンペ
ンセータ弁50、油路58を経てオイルタンクTに接続
される。これにより、油圧ポンプ20の斜板32の傾斜
角度が増加され、吐出流量が増大する。以上の2通りの
作動の繰り返しにより、油圧ポンプ20は、常に、負荷
圧PL より所定値ΔPP だけ高い吐出圧PP をもって圧
油を吐出するよう制御される。
【0009】プレッシャカット弁54の一方のパイロッ
トポートには、吐出油路22を介して前輪用油圧ポンプ
20の吐出圧PP が導かれている。プレッシャカット弁
54において、吐出圧PP に対抗するよう配置されたば
ね55は、コンペンセータ弁50のばね51より強い力
のレベルにセットされている。吐出圧PP がばね55の
セット圧を越えると、プレッシャカット弁54は、図2
の位置(A)から位置(B)にシフトする。油圧ポンプ
20の吐出圧PP が、プレッシャカット弁54、油路5
2を介してコントロールシリンダ34に導入され、油圧
ポンプ20の斜板32の傾斜角度をきわめて小さくし、
吐出流量をほとんどゼロとする。その結果、前輪4は、
油圧ポンプ20の吐出圧PP が前記所定の高圧に達する
と駆動されなくなる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前記装置において、前
輪駆動用の油圧モータ24及び26の駆動圧(前記負荷
圧PL )は、発生牽引力すなわち油圧モータ24及び2
6の駆動力を重視しているため、駆動回路(油路38、
パイロット油路48)のリリーフ圧は高い圧力、例えば
230kgf/cm2 に固定されている。このため条件
の整った強固な基盤上では、常に最大の前輪牽引力すな
わち前輪4の駆動力が得られる。しかしながら、基盤強
度がさほど大きくない路面においては、前輪4の駆動力
に負け、基盤掘り起こし等の不具合が発生する。すなわ
ち、アスファルトフィニッシャ2が舗装施工を行ってい
るとき、前輪4及び後輪6が走行している基盤の硬さに
はある程度の変化があり、前記した走行抵抗となる施工
条件もかなりの幅で変化する。基盤が比較的柔らかく、
走行抵抗が大きいときは、小径のソリッドタイヤである
前輪4は、時に空回りすることがある。前輪4が空回り
した場合には、その回転数が高くなり、接地部分の地盤
を掘り起こし、路面の舗装に重大な欠陥をもたらす。こ
のような場合には、機械の施工を停止し、直ちに地盤の
補修を行わなければならない。その結果、舗装施工の作
業効率及び舗装品質を低下させることになり、改善が要
望されていた。
【0011】本発明の目的は、予め目視により把握した
施工基盤の硬軟の状態に応じて、前輪の駆動圧を手動に
より適宜設定することができる、改良された舗装機械の
前輪駆動力制御装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、容量制
御機構を備えた前輪用油圧ポンプは吐出油路を介して前
輪駆動用の油圧モータへ接続され、該吐出油路には、後
輪の周速度に追随してその開度が制御される電磁比例弁
と、該電磁比例弁の上流側に配置されて該電磁比例弁の
入口と出口の差圧を一定に保持する差圧弁とが配置さ
れ、該電磁比例弁の該入口は油路を介して該差圧弁の一
方のパイロットポートに接続され、該電磁比例弁の該出
口は、該電磁比例弁の作動時に、パイロット油路を介し
て、該差圧弁の他方のパイロットポートに接続されると
共にコンペンセータ弁の一方のパイロットポートに接続
され、該コンペンセータ弁はその他方のパイロットポー
トが該吐出油路に接続されることにより該油圧ポンプの
吐出圧と該パイロット油路のパイロット圧との差圧が一
定になるよう該容量制御機構を制御する、舗装機械の前
輪駆動力制御装置において、該パイロット油路には該パ
イロット油路の回路圧を規定するリリーフセット圧を調
整できるリリーフ弁が配置され、該リリーフセット圧は
該リリーフセット圧を指定して該リリーフ弁に指令信号
を出力する手動圧力設定手段により設定されることを特
徴とする舗装機械の前輪駆動力制御装置、が提供され
る。
【0013】
【作用】本発明による前輪駆動力制御装置においては、
パイロット油路に、パイロット油路の回路圧を規定する
リリーフセット圧を調整できるリリーフ弁が配置されて
いる。そして、このリリーフセット圧は、リリーフセッ
ト圧を指定してリリーフ弁に指令信号を出力する手動圧
力設定手段により設定されるよう構成されている。した
がって、オペレータは、先ずこれから舗装施工しようと
する基盤の硬軟の度合いを予め目視により把握する。そ
の結果、例えばその基盤が比較的軟弱であると判断した
場合には、手動圧力設定手段によりリリーフ弁のリリー
フセット圧を比較的低圧力にセットする。これによりパ
イロット油路の回路圧、すなわち前輪駆動用の油圧モー
タの駆動圧が、比較的軟弱な基盤に適した低い値に手動
により設定される。その結果、前輪の空回りが未然に防
止され、前輪の空回りによる施工地盤の掘り起こしが防
止される。その結果、施工作業の中断、あるいは路面補
修等のトラブルを未然に防止することができ、舗装施工
の作業効率及び舗装品質を向上させることができる。ま
た、前記施工作業中、前輪の空回りの兆候を未然にキャ
ッチした場合、例えば、前輪の直前の基盤は一層脆弱な
基盤である、と目視された場合には、オペレータは、前
輪がその基盤上に達する前にいち早く手動圧力設定手段
によりリリーフ弁のリリーフセット圧を更に低圧力にセ
ットすることができる。これにより前輪の空回りを未然
に防止することができる。
【0014】またこれから舗装施工しようとする基盤が
硬く良好な基盤であると判断した場合、あるいは登り勾
配においては、手動圧力設定手段によりリリーフ弁のリ
リーフセット圧を高い圧力にセットする。これによりパ
イロット油路の回路圧、すなわち前輪駆動用の油圧モー
タの駆動圧が、硬い基盤あるいは登り勾配に適した高い
値に手動により設定される。その結果、前輪は、硬い基
盤あるいは登り勾配に適した強力な駆動力を発揮でき、
舗装施工の作業効率及び舗装品質を向上させることがで
きる。
【0015】
【実施例】以下、この発明に従って構成されたアスファ
ルトフィニッシャの前輪駆動力制御装置の実施例を、図
1を参照して詳細に説明する。図1に示す油圧回路は、
図2に示す油圧回路と共通する部分を含んでいる。した
がって、同一部分は同一符号で示し、特に必要のない限
り説明は省略する。パイロット油路48には、パイロッ
ト油路48の回路圧、すなわち前輪4の駆動圧を規定す
るリリーフセット圧を調整できるリリーフ弁70が配置
されている。リリーフ弁70はこの実施例においては、
電磁比例リリーフ弁から構成されている。そして、この
電磁比例リリーフ弁70のリリーフセット圧は、リリー
フセット圧を指定して電磁比例リリーフ弁70に指令信
号を出力する手動圧力設定手段72により設定されるよ
う構成されている。手動圧力設定手段72は、この実施
例においては、運転パネル11(図3参照)に設けられ
た手動式ダイヤル74及び圧力計76を含んでいる。手
動式ダイヤル74には図示しないポテンショメータが連
結されている。手動式ダイヤル74の周囲には、電磁比
例リリーフ弁70のリリーフセット圧を指定するための
目盛りが表示されている。この目盛りは、この実施例に
おいては、数字0〜10によって表示されている。一方
圧力計76は、電磁比例リリーフ弁70のリリーフセッ
ト圧を表示するもので、この実施例においては、35〜
230kgf/cm2 によって表示されている。圧力計
76の数値(前輪4の駆動圧)は、手動式ダイヤル74
の数値(目盛り)に対して、比例的に一定の割合で、す
なわちリニアに変化(増減)するよう、相互の関係が規
定されている。手動式ダイヤル74の数値0は、圧力計
76の数値35kgf/cm2 に相当し、また手動式ダ
イヤル74の数値10は、圧力計76の数値230kg
f/cm2 に相当し、その間の相互関係は前記のとおり
の比例関係に設定されている。
【0016】オペレータは、舗装施工作業において、前
輪4の駆動力によって施工基盤が掘り起こされない範囲
で最大限の駆動力を前輪4で確保させるべく、手動式ダ
イヤル74の操作により、前輪駆動用の油圧モータ24
及び26の駆動圧を設定することができる。オペレータ
はこの駆動圧を圧力計76により常に確認できるので、
目視により把握した施工基盤の強度に応じて、圧力計7
6の数値を読みながら手動式ダイヤル74をセットする
ことができる。すなわち手動式ダイヤル74を回転操作
することによりその数値が指定される。手動式ダイヤル
74の操作位置に応じてポテンショメータの抵抗値が変
化する。ポテンショメータの抵抗値に応じて圧力計76
の数値が表示されると共に、同抵抗値に応じた電流が電
磁比例リリーフ弁70のソレノイドに供給され、そのリ
リーフセット圧が圧力計76に表示された圧力に設定さ
れる。その結果、パイロット油路48の回路圧、すなわ
ち前輪4の駆動圧は、圧力計76に表示された圧力に設
定される。
【0017】本発明の作用を更に具体的に説明する。オ
ペレータは、先ずこれから舗装施工しようとする基盤の
硬軟の度合いを予め目視により把握する。これから舗装
施工しようとする道路が、土あるいは砂利等、地面にア
スファルト層が全く存在しない路面である場合(例えば
農道等)、オペレータはその基盤は比較的軟弱であると
判断する。オペレータは、この判断に基づいて、前輪4
の駆動力によって施工基盤が掘り起こされない範囲(空
回りしない範囲)で最大限の駆動力を前輪4で確保させ
るには、駆動圧は、比較的低圧力である120〜130
kgf/cm2(手動式ダイヤル74の目盛りの数値3
〜4に相当)が適当である、と判断する。オペレータ
が、前記駆動圧として結局120kgf/cm2 が妥当
であると判断した場合には、圧力計76を見ながら手動
式ダイヤル74を操作し、低ダイル位置である目盛りの
数値3にセットする。圧力計76は圧力120kgf/
cm2 を表示する。これにより電磁比例リリーフ弁70
のリリーフセット圧が120kgf/cm2 に設定され
る。パイロット油路48の回路圧、すなわち前輪駆動用
の油圧モータ24及び26の駆動圧が、比較的軟弱な前
記基盤に適した低い値120〜130kgf/cm2
うちの、指定された120kgf/cm2 に手動により
設定される。これにより前輪4の空回りが未然に防止さ
れ、前輪4の空回りによる施工地盤の掘り起こしが防止
される。また、前記施工作業中、前輪4の空回りの兆候
を未然にキャッチした場合、例えば、前輪4の直前の基
盤は一層脆弱な基盤である、と目視された場合(例えば
一層柔らかい土の路面)には、オペレータは、前輪4が
その基盤上に達する前にいち早く手動式ダイヤル74を
操作し、更に低ダイル位置に目盛りの数値(3未満の位
置)にセットする。これにより電磁比例リリーフ弁70
のリリーフセット圧が120kgf/cm2 未満に設定
される。その結果、前輪4の空回りを未然に防止するこ
とができる。
【0018】またこれから舗装施工しようとする道路
が、アスファルト層が存在する路面である場合(例えば
高速道路等)、あるいは登り勾配においては、オペレー
タはその基盤は比較的硬く良好であると判断する。オペ
レータは、この判断に基づいて、駆動圧は、比較的高圧
力である170〜210kgf/cm2 (手動式ダイヤ
ル74の目盛りの数値7〜9に相当)が適当である、と
判断する。オペレータが、前記駆動圧として結局210
kgf/cm2 が妥当であると判断した場合には、圧力
計76を見ながら手動式ダイヤル74を操作し、高ダイ
ル位置である目盛りの数値9にセットする。圧力計76
は圧力210kgf/cm2 を表示する。これにより電
磁比例リリーフ弁70のリリーフセット圧が210kg
f/cm2に設定される。パイロット油路48の回路
圧、すなわち前輪駆動用の油圧モータ24及び26の駆
動圧が、比較的硬く良好な前記基盤に適した高い値17
0〜210kgf/cm2 のうちの、指定された210
kgf/cm2 に手動により設定される。これにより前
輪4は、硬い基盤あるいは登り勾配に適した強力な駆動
力を発揮できる。
【0019】以上、この発明を、実施例に基づいて詳細
に説明したが、この発明は上記実施例に限定されるもの
ではなく、この発明の範囲内において、さまざまな変形
あるいは修正ができるものである。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、予め目視により把握し
た施工基盤の硬軟の状態に応じて、前輪の駆動圧を手動
により適宜設定することができる。したがって、基盤に
マッチした適切な前輪駆動力で施工作業を行うことがで
きるので、前輪の空回りが未然に防止され、前輪の空回
りによる施工地盤の掘り起こしが防止される。その結
果、施工作業の中断、あるいは路面補修等のトラブルを
未然に防止することができ、舗装施工の作業効率及び舗
装品質を向上させることができる。また、前記施工作業
中、前輪の空回りの兆候を未然にキャッチした場合にお
いても、オペレータは、直ちにこれに対応して前輪の空
回りを未然に防止することができる。また舗装施工しよ
うとする基盤が硬く良好な基盤であると判断した場合、
あるいは登り勾配においては、前輪は、それらの基盤状
況に適した強力な駆動力を発揮でき、舗装施工の作業効
率及び舗装品質を向上させることができる。更に本発明
においては、複雑かつ高価な電気制御系を使用する必要
がないので、比較的低コストで実用化できる。しかもオ
ペレータの簡便なダイヤル操作のみでその目的を十分達
成でき、汎用性がきわめて高いものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に従って構成されたアスファルトフィ
ニッシャの前輪駆動力制御装置の一実施例を示す油圧回
路図。
【図2】従来のアスファルトフィニッシャの前輪駆動力
制御装置を示す油圧回路図。
【図3】アスファルトフィニッシャの側面図。
【符号の説明】
2 アスファルトフィニッシャ 4 前輪 6 後輪 11 運転パネル 18 容量制御機構 20 前輪用油圧ポンプ 22 吐出油路 24及び26 前輪駆動用の油圧モータ 28 電磁比例弁 30 差圧弁 48 パイロット油路 50 コンペンセータ弁 54 プレッシャカット弁 60 後輪の回転数検出器 62 コントローラ 70 電磁比例リリーフ弁 72 手動圧力設定手段 74 手動式ダイヤル 76 圧力計 T オイルタンク

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容量制御機構を備えた前輪用油圧ポンプ
    は吐出油路を介して前輪駆動用の油圧モータへ接続さ
    れ、該吐出油路には、後輪の周速度に追随してその開度
    が制御される電磁比例弁と、該電磁比例弁の上流側に配
    置されて該電磁比例弁の入口と出口の差圧を一定に保持
    する差圧弁とが配置され、該電磁比例弁の該入口は油路
    を介して該差圧弁の一方のパイロットポートに接続さ
    れ、該電磁比例弁の該出口は、該電磁比例弁の作動時
    に、パイロット油路を介して、該差圧弁の他方のパイロ
    ットポートに接続されると共にコンペンセータ弁の一方
    のパイロットポートに接続され、該コンペンセータ弁は
    その他方のパイロットポートが該吐出油路に接続される
    ことにより該油圧ポンプの吐出圧と該パイロット油路の
    パイロット圧との差圧が一定になるよう該容量制御機構
    を制御する、舗装機械の前輪駆動力制御装置において、 該パイロット油路には該パイロット油路の回路圧を規定
    するリリーフセット圧を調整できるリリーフ弁が配置さ
    れ、該リリーフセット圧は該リリーフセット圧を指定し
    て該リリーフ弁に指令信号を出力する手動圧力設定手段
    により設定されることを特徴とする舗装機械の前輪駆動
    力制御装置。
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