JP6417350B2 - 締固め機械 - Google Patents

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Description

本発明は締固め機械に係り、詳しくはハイドロスタティックパワートランスミッション(以下、HSTという)駆動の走行装置を備えると共に、このHSTと動力源を共用する油圧駆動の散水装置により路面に散水する締固め機械に関する。
この種の締固め機械は、路面の舗装工事等で舗装材を締め固めるために使用されている。車体の前部及び後部には車輪を兼ねた転圧輪(例えば転圧タイヤや鉄輪)が備えられ、アスファルト混合物等の舗装材を敷きつめた路面を走行しながら、転圧輪によって舗装材を締め固めている。
ところで、締固め機械等の作業機械にはHST駆動の走行装置を備えると共に、このHSTと動力源を共用する油圧駆動の作業装置を備えたものがある。例えば動力源として搭載されたエンジンに走行用油圧ポンプと作業用油圧ポンプとを直結してそれぞれを駆動し、走行用油圧ポンプから供給される圧油により走行装置を駆動して車両を走行させ、作業用油圧ポンプから供給される圧油により作業装置を作動させている。
このような構成の作業機械では、エンジンの回転速度に対して走行用油圧ポンプ及び作業用油圧ポンプの回転速度が連動して増減する。このため、アクセル操作によりエンジン回転速度を調整して所望の走行速度を達成すると、それに対応して作業装置の作業能力が定まってしまう。即ち、走行装置と作業装置との互いの作動状態に相関関係があり、個別に作動状態を調整できない。
この特性は、作業機械により作業を実施する上で不都合な場合がある。例えば上記した締固め機械による舗装工事では、施工中の舗装材が高温(例えば、140℃)なため、轍が生じない程度の温度(例えば、50℃以下)まで低下させないと舗装工事に際して閉鎖した道路を開放できない。そこで、締固め機械の後部に設けた散水ノズルから路面に散水しており、舗装材の冷却を促進するには、単位走行距離当たりの散水量を増加させるために、車両を微速走行させながら多量の散水を行う必要がある。ところが、上記のように走行装置と作業装置との作動状態に相関関係があるため、求められる散水量を達成すべくアクセル操作によりエンジン回転速度を高めると車両の走行速度が増加してしまい、結果として単位走行距離当たりの散水量は何ら変化しない。
このような不具合に着目した対策として、例えば特許文献1に記載されたホイールローダは、エンジン回転速度とは関係なく走行用油圧ポンプの吐出油量を増減可能とすることで、走行装置と作業装置との作動状態を切り離している。具体的には、ニードルバルブの開閉に応じてオリフィスの1次側と2次側との差圧を調整し、差圧に応じて走行用油圧ポンプの吐出油量を増減させている。車両を微速走行させながら作業装置であるバケットを正常に作動させたい場合には、バケットの作動に要求される作業用油圧ポンプの吐出油量を確保できるようにエンジン回転速度を調整した上で、ニードルバルブを開弁方向に操作する。これによりオリフィスの差圧を低下させ、走行用油圧ポンプの吐出油量の減少に伴って走行速度を低下させることができる。
特許文献1の技術はホイールローダに関するものであるが、締固め機械に応用することも可能である。
特開2003−83447号公報
特許文献1の技術を端的に表現すると、エンジン回転速度に対する走行用油圧ポンプの吐出油量の制御ゲインを変更することにより、走行装置の作動状態を作業装置の作動状態から切り離すものである。このため、当該技術を締固め機械に応用すれば、車両を微速走行させながら多量の散水を実施可能となり、舗装材の冷却を効率的に促進できるが、作業者の使い勝手の面では改良の余地がある。
即ち、締固め作業中の作業者は、アクセル操作によりエンジン回転速度、ひいては走行速度を調整している。この締固め作業では、制御ゲインの変更によりアクセル操作量の変化に対して走行速度の増減が鈍になるものの、所望の走行速度の維持のためにアクセル操作量の調整を要する点では通常走行と何ら相違ない。よって、作業者は締固め作業中に常に所定のアクセル操作量を保ち続ける必要があり、特に締固め作業は車両の前進と後退とを繰り返しながら行うため、その度にアクセル操作量を調整し直す必要が生じて運転操作が煩雑になり、作業者を疲労させてしまうという問題があった。
本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、走行装置と散水装置との作動状態を切り離して所望の走行速度及び散水量を達成可能とした上で、締固め作業を簡単な運転操作により実施することができる締固め機械を提供することにある。
請求項1の発明は、動力源により駆動される走行用油圧ポンプからの圧油により作動して車両を走行させる走行用油圧モータと、動力源により駆動される散水用油圧ポンプからの圧油により作動して路面への散水を行う散水用油圧モータと、路面への散水を指令する散水指令手段と、車両の走行速度を検出する走行速度検出手段と、車両の上限速度を設定する上限速度設定手段と、動力源の回転速度を設定する回転速度設定手段と、走行用油圧ポンプから走行用油圧モータに供給される油量を任意に制限可能な油量制限手段と、散水指令手段により路面への散水が指令されているときに、回転速度設定手段により設定された回転速度となるように動力源を運転すると共に、走行速度検出手段により検出された走行速度に基づき油量制限手段を制御して、車両の走行速度を上限速度設定手段により設定された上限速度に制限する走行・散水制御手段とを備えたことを特徴とする。
散水指令手段により路面への散水が指令されると、回転速度設定手段により設定された回転速度に基づき動力源が運転される。動力源の回転速度に応じて散水用油圧ポンプから散水用油圧モータに圧油が供給されるため、このときの回転速度に対応する散水量で路面への散水が行われる。一方、走行速度検出手段により検出された走行速度に基づき油量制限手段が制御されて、走行用油圧ポンプから走行用油圧モータに供給される油量が制限され、車両の走行速度は上限速度設定手段により設定された上限速度に制限される。結果として設定した回転速度に応じた散水量を達成しながら、その散水量に対応する走行速度よりも低い走行速度で車両が走行する。よって、単位走行距離当たりの散水量を増加させて舗装材の冷却を促進でき、舗装工事のために閉鎖した道路を早期に開放可能となる。
そして、上限速度設定手段により設定された上限速度に車両の走行速度が制限されることから、例えば、作業者がアクセルペダルを目一杯踏み込んだままで、或いはアクセルペダルを踏込み操作することなく、車両の走行速度を上限速度に保つことが可能となり、運転操作による疲労が軽減される。
請求項2の発明は、アクセル操作量を検出するアクセル操作量検出手段を備え、走行・散水制御手段が、散水指令手段により路面への散水が指令された状態でアクセル操作量検出手段により検出されたアクセル操作量が所定値に達すると、動力源の回転速度を回転速度設定手段により設定された回転速度までステップ的に増加させると共に、車両の走行速度を上限速度に制限することを特徴とする。
従って、作業者がアクセルペダルを目一杯踏み込んだままで車両の走行速度を上限速度に保つことが可能となり、運転操作による疲労が軽減される。
請求項3の発明は、アクセル操作量を検出するアクセル操作量検出手段を備え、走行・散水制御手段が、回転速度設定手段により設定された回転速度を上限として、アクセル操作量検出手段により検出されたアクセル操作量の増加に応じて動力源の回転速度を増加させ、車両の走行速度が上限速度に達すると上限速度に制限し、動力源の回転速度が回転速度設定手段により設定された回転速度に達すると回転増加を抑制することを特徴とする。
従って、作業者がアクセルペダルを目一杯踏み込んだままで車両の走行速度を上限速度に保つことが可能となり、運転操作による疲労が軽減されると共に、アクセル操作量に対応して任意に車両の走行速度を増減可能となる。
請求項4の発明は、アクセル操作量を検出するアクセル操作量検出手段を備え、走行・散水制御手段が、散水指令手段により路面への散水が指令されているときに、アクセル操作量検出手段により検出されたアクセル操作量の増加に応じて動力源の回転速度を増加させると共に、アクセル操作量検出手段によりアクセル全開が検出される時点で、動力源の回転速度が回転速度設定手段により設定された回転速度に達し且つ車両の走行速度が上限速度に達するように、動力源の回転速度及び油量制限手段を制御することを特徴とする。
従って、作業者がアクセルペダルを目一杯踏み込んだままで車両の走行速度を上限速度に保つことが可能となり、運転操作による疲労が軽減されると共に、アクセル操作量に対応して任意に車両の走行速度を増減可能となる。
請求項5の発明は、アクセルペダルの非操作状態での車両の走行を指令する自走指令手段を備え、走行・散水制御手段が、散水指令手段により路面への散水が指令され、且つ自走指令手段が操作されているときには、アクセルペダルが非操作状態であっても、回転速度設定手段により設定された回転速度となるように動力源を運転することを特徴とする。
従って、作業者がアクセルペダルを踏込み操作することなく車両の走行速度を上限速度に保つことが可能となり、運転操作による疲労が軽減される。
請求項6の発明は、車両の走行速度に対して散水量を増加させた散水量増加モードを指令する散水量増加モード指令手段を備え、走行・散水制御手段が、散水指令手段により路面への散水が指令され、且つ散水量増加モード指令手段により散水量増加モードが指令されているときに、設定された回転速度に基づく動力源の運転、及び上限速度に基づく走行速度の制限を実行することを特徴とする。
散水量増加モードが指令されていることを条件として走行・散水制御手段による制御が行われるため、散水量増加モードが指令されないときには別の散水モード、例えばエンジン回転速度に応じて走行速度と散水量とを互いに相関して増減させる通常の散水モードを実行可能となる。
請求項7の発明は、回転速度設定手段が、上限速度設定手段により設定された上限速度を達成するときの回転速度を下限値として、少なくとも下限値よりも低回転側での回転速度の設定を禁止するように構成されたことを特徴とする。
回転速度設定手段により、必ず上限速度設定手段が設定した上限速度に対応する回転速度よりも高回転側の回転速度が設定されるため、作業者の誤設定を未然に防止することができる。
請求項8の発明は、上限速度設定手段が、回転速度設定手段により設定された回転速度を上限値として、少なくとも上限値よりも高回転側の回転速度に対応する上限速度の設定を禁止するように構成されたことを特徴とする。
上限速度設定手段により、必ず回転速度設定手段が設定した回転速度よりも低回転側の回転速度に対応する上限速度が設定されるため、作業者の誤設定を未然に防止することができる。
本発明によれば、走行装置と散水装置との作動状態を切り離して所望の走行速度及び散水量を達成可能とした上で、締固め作業を簡単な運転操作により実施することができる。
実施形態のタイヤローラを示す側面図である。 タイヤローラの油圧回路及び制御回路を示す構成図である。 第1,2,4実施形態の散水量増加モードにおけるエンジン回転速度に対する走行速度と散水量との制御状況を示す特性図である。 第3実施形態の散水量増加モードにおけるエンジン回転速度に対する走行速度と散水量との制御状況を示す特性図である。
以下、本発明をタイヤローラに具体化した一実施形態を説明する。
図1は本実施形態のタイヤローラを示す側面図であり、以下の説明では、車両を主体として前後方向及び左右の車幅方向を規定する。
タイヤローラ1(以下、車両と称する場合もある)の車体2の前部には車輪を兼ねた3本のゴム製の前部転圧タイヤ3fが設けられ、これらの前部転圧タイヤ3fは左右方向に並列配置されている。また、車体2の後部には車輪を兼ねた4本のゴム製の後部転圧タイヤ3rが設けられ、これらの後部転圧タイヤ3rは左右方向に並列配置されている。
車体2上にはステアリング4を備えた操作台5が設置され、操作台5の後側には座席6が設置されると共に、操作台5及び座席6を上方から覆うようにルーフ7が設けられている。座席6に着座した作業者はステアリング4及び足下の図示しないアクセルペダルやブレーキペダルの操作によりタイヤローラ1を走行させ、舗装工事中には前部及び後部転圧タイヤ3f,3rにより路面に敷きつめた舗装材を締め固める。
車体2の後部には左右一対の散水ノズル9が設けられ、これらの散水ノズル9は車体2内に設置された貯水タンク10と接続され、貯水タンク10内に貯留された水を路面に散水するようになっている。なお、タイヤローラ1には前部及び後部転圧タイヤ3f,3rに対する散水ノズルも備えられているが、本発明には直接関係ないため説明は省略する。
図2はタイヤローラ1の油圧回路及び制御回路を示す構成図である。
まず、油圧回路の構成について説明する。本実施形態のタイヤローラ1は、HST駆動の走行装置と作業装置としての散水装置とが車体2内に搭載されており、これらの装置はエンジン11を動力源として共用している。エンジン11には可変容量式の走行用油圧ポンプ12、チャージ用油圧ポンプ13(散水用油圧ポンプ)、及び操舵・制動用油圧ポンプ14が直結され、各油圧ポンプ12〜14がエンジン11により駆動されるようになっている。
走行用油圧ポンプ12は走行装置の圧油の供給源として機能する。そのために走行用油圧ポンプ12は油圧配管15,16を介して左右一対の可変容量式の走行用油圧モータ17にそれぞれ接続され、これらの走行用油圧モータ17は後部転圧タイヤ3rの左右2本ずつにそれぞれ連結されている。タイヤローラ1の走行時には、走行用油圧ポンプ12から吐出される圧油が油圧配管15,16を経て走行用油圧モータ17に供給され、これらの走行用油圧モータ17により左右の後部転圧タイヤ3rがそれぞれ回転駆動される。走行用油圧ポンプ12は斜板式または斜軸式のアキシャルピストンポンプとして構成され、その傾転角が車両の作業負荷に応じて傾転角調整回路により調整されるが、その詳細については後述する。
チャージ用油圧ポンプ13は散水装置の圧油の供給源として機能すると共に、走行用油圧ポンプ12の傾転角を調整するための圧油の供給源としても機能する。そのためにチャージ用油圧ポンプ13の吸込み側は油圧配管20を介してオイルタンク21に接続され、チャージ用油圧ポンプ13の吐出側は油圧配管22及び散水制御バルブ23を介して油圧配管22から分岐する油圧配管27に接続し、オリフィス27aを経て圧力調整回路31に圧油が供給される。またチャージ用油圧ポンプ13の吐出側は、散水制御バルブ23をバイパスするように油圧配管25を介して散水用油圧モータ24の一方のポートに接続され、散水用油圧モータ24は油圧配管26を介してオイルタンク21にも接続されている。散水用油圧モータ24の他方のポートは油圧配管22に接続し、分岐する油圧配管27を介してオリフィス27aを経て圧力調整回路31に圧油が供給される。
散水制御バルブ23の開弁時には、チャージ用油圧ポンプ13からの圧油が油圧配管22を経て散水用油圧モータ24をバイパスして油圧配管27に供給される。よって油圧モータ24は回転しない。また散水制御バルブ23の閉弁時には、チャージ用油圧ポンプ13からの圧油が油圧配管25を経て散水用油圧モータ24の一方のポートに供給され、散水用油圧モータ24が回転すると共に、油圧モータ24の他方のポートから圧油が油圧配管27側に供給される。
散水用油圧モータ24には散水ポンプ28が直結され、散水ポンプ28は給水配管29を介して貯水タンク10に接続されると共に、給水配管30を介して上記した散水ノズル9に接続されている。散水制御バルブ23の切換に応じて散水用油圧モータ24と共に散水ポンプ28が回転すると、貯水タンク10内の水が給水配管29,30を経て散水ノズル9から散水される。これらのチャージ用油圧ポンプ13、散水用油圧モータ24、散水ポンプ28及び散水ノズル9を含めた油圧回路と散水回路により散水装置が構成されている。
また、図示はしないが操舵・制動用油圧ポンプ14には、パワーステアリング系の油圧回路及びブレーキ系の油圧回路が接続されている。操舵・制動用油圧ポンプ14からの圧油の供給を受けて、パワーステアリング系の油圧回路によりステアリング操作がアシストされ、ブレーキ系の油圧回路によりブレーキペダル操作に応じた制動力を発生するようになっている。
上記した散水用油圧モータ24からの油圧配管27は圧力調整回路31を介して傾転角調整回路32に接続されている。
まず圧力調整回路31について述べると、圧力調整回路31は圧力調整バルブ33及びチャージリリーフバルブ34からなり、油圧配管27は圧力調整バルブ33に接続されている。圧力調整バルブ33はサーボ室に作用する油圧に応じて切り換えられ、中央位置では油圧配管27を経て供給された圧油が遮断される。圧力調整バルブ33の右位置では、油圧配管27からの圧油が油圧配管35を経て傾転角調整回路32に供給され、左位置では逆に傾転角調整回路32からの圧油が油圧配管36を経てオイルタンク21に排出される。これにより、傾転角調整回路32には油圧配管27からの圧油が適宜供給されると共に、例えば車両1の登坂時には、サーボ室内の油圧上昇により圧力調整バルブ33が左位置に切り換えられ、HST回路の圧力上昇に伴うエンジン11の過負荷に起因するエンジン停止が防止される。
また、油圧配管27はチャージリリーフバルブ34を介してオイルタンク21に接続されており、油圧配管27の回路圧を一定に保ってる。
なお、走行用油圧ポンプ12、走行用油圧モータ17及び油圧配管15,16からなる油圧回路は閉回路として構成されているが、ポンプ12やモータ17の構造上、多少の圧油の漏れは生じる。そのためチャージ用油圧ポンプ13から吐出された圧油の一部を適宜補充しているが、その構成は発明の趣旨とは関係ないため説明を省略する。
次いで、傾転角調整回路32について述べると、傾転角調整回路32は前後進切換バルブ38及びサーボピストン39からなる。圧力調整バルブ33からの油圧配管35は前後進切換バルブ38に接続され、前後進切換バルブ38は油圧配管40,41を介してサーボピストン39の左右のシリンダ室39a,39bに接続され、そのピストンロッド39cの移動に応じて走行用油圧ポンプ12の傾転角が調整される。
前後進切換バルブ38は車両1のレバー操作に応じた電気信号により切り換えられ、その中立位置では圧力調整バルブ33からの圧油が遮断される。また前後進切換バルブ38の右位置では圧油がサーボピストン39の左側のシリンダ室39aに供給され、左位置では圧油がサーボピストン39の右側のシリンダ室39bに供給されると共に、非供給側のシリンダ室39a,39bの圧油が油圧配管42を経てオイルタンク21に排出される。このため、前後進切換バルブ38の切換に応じてサーボピストン39のピストンロッド39cの移動方向が決まり、移動量は、圧力調整回路31で発生する制御圧で調整される。これにより、走行用油圧ポンプ12の傾転角が変化して吐出油量(ポンプ容量)が調整される。
結果として、車両1の作業負荷に応じて走行用油圧ポンプ12の傾転角、ひいては吐出油量が常に最適値に調整される。例えば高速走行時には、走行用油圧ポンプ12の容量が最大値に調整されると共に、走行用油圧モータ17の容量が最小値に調整される。また最大牽引時には、走行用油圧ポンプ12の容量が最小値に調整されると共に、走行用油圧モータ17の容量が最大値に調整される。
以上の走行用油圧ポンプ12、走行用油圧モータ17、圧力調整回路31及び傾転角調整回路32を含めた油圧回路により走行装置が構成されている。
圧力調整バルブ33と前後進切換バルブ38とを接続する油圧配管35は、油圧配管43を介してオイルタンク21に接続され、この油圧配管43にはリリーフバルブ44(油量制限手段)が接続されている。このリリーフバルブ44の圧力を制御することにより、エンジン回転速度Neに比例して圧力調整バルブ33で発生する制御圧力に係わらず、制御圧力を下げることができる。即ち、後に詳述するが、リリーフバルブ44を開弁し、圧力を調整することにより、走行用油圧ポンプ12の吐出油量を通常のエンジン回転速度Neに対応する値よりも低下させる作用を奏する。
次いで、制御回路の構成について説明する。
タイヤローラ1の制御を司るECU51は、図示しない入出力装置、制御プログラムや制御マップ等の記憶に供される記憶装置(ROM,RAM等)、中央処理装置(CPU)、タイマカウンタ等を備えている。ECU51の入力側には、後部転圧タイヤ3rの車輪速を検出する車輪速センサ52(走行速度検出手段)、アクセルペダル53の操作量θaccを検出するアクセルセンサ54(アクセル操作量検出手段)、散水スイッチ55(散水指令手段)、散水モード選択スイッチ56(散水量増加モード指令手段)、散水量設定スイッチ57(回転速度設定手段)、及び上限速度設定スイッチ58(上限速度設定手段)が接続されている。
散水スイッチ55は締固め作業中の散水の実行・停止を選択するスイッチであり、ON操作時には散水が実行され、OFF操作時には散水が停止される。
散水モード選択スイッチ56は、散水モードとして通常散水モードと散水量増加モードとを選択するスイッチである。通常散水モードとは通常の締固め作業で選択される散水モードであり、散水量増加モードとは舗装工事に際して閉鎖した道路を早期に開放するために、単位走行距離当たりの散水量を増加させて舗装材の冷却を促進する散水モードである。
散水量設定スイッチ57は、散水量増加モードにおける目標散水量Qtgtを設定するスイッチである。後述するように、散水量設定スイッチ57により設定された目標散水量Qtgtに応じてエンジン回転速度Ne、ひいては散水ポンプ28の回転速度が制御されて、散水ノズル9からの散水量が調整される。
なお、本実施形態では、作業者が散水量を直感的に把握し易いように目標散水量Qtgtを設定するようにしたが、これに限ることはない。実際の散水量を決定するのはエンジン回転速度Neであり、両者は相関しているため、例えば目標散水量Qtgtに代えてエンジン回転速度Neを設定するようにしてもよい(回転速度設定手段)。また、目標散水量Qtgtを「少」,「中」,「多」の3段階のマークとして設定し、希望するマークを作業者が選択するようにしてもよい(回転速度設定手段)。
上限速度設定スイッチ58は、散水量増加モードにおける車両1の走行速度Vの上限Vimtを設定するスイッチである。後述するように、設定した上限速度Vimtを超えてアクセルペダル53が踏み込まれても、車両1の走行速度Vは上限速度Vimtに抑制される。ECU51は、車両1の走行中において車輪速センサ52により検出された車輪速から走行速度Vを逐次算出し、走行速度Vと上限速度Vimtとの比較に基づき車両1の走行速度Vを上限速度Vimtに制限する。
また、ECU51の出力側には、上記したエンジン11、リリーフバルブ44及び散水制御バルブ23が接続されると共に、操作台5に設けられた表示部59が接続されている。
本実施形態のタイヤローラ1は、以上のように構成されている。ところで、[発明が解決しようとする課題]で述べたように、特許文献1の技術では、エンジン回転速度Neに対する走行用油圧ポンプ12の吐出油量の制御ゲインを変更することにより、走行装置の作動状態を作業装置の作動状態から切り離している。このため、当該技術を締固め機械に応用すれば、車両1を微速走行させながら多量の散水を実施可能となるが、締固め作業中に作業者が常に所定のアクセル操作量θaccを保ち続ける必要がある。
そこで、本実施形態のタイヤローラ1では散水量増加モードが選択されているときに、リリーフバルブ44の開弁により走行用油圧ポンプ12の吐出油量を低下させており、これによりアクセル操作量θaccを調整することなくアクセル全開に操作しても車両1を微速走行可能としている。以下に、当該制御のためにECU51が実行する処理について説明するが、それに先だって全体的な制御の概要を述べる。
図3は散水量増加モードにおけるエンジン回転速度Neに対する走行速度Vと散水量Qとの制御状況を示す特性図である。
上記したように、エンジン11に対して走行用油圧ポンプ12及びチャージ用油圧ポンプ13が直結されている。このため、エンジン回転速度Neが増加すると、走行用油圧ポンプ12の吐出油量が増加して走行用油圧モータ17の回転上昇に伴い走行速度Vが増加し、チャージ用油圧ポンプ13の吐出油量が増加して散水用油圧モータ24(=散水ポンプ28)の回転上昇に伴い散水量Qが増加する。走行用油圧ポンプ12はエンジン回転速度Neにより容量が変わるが、最大容量になってからはエンジン回転速度Neに比例して走行速度Vが増加する。図3では、分かり易くするために、同一のエンジン回転速度Neにおいて走行速度Vと散水量Qとが一致するように縦軸のスケールを設定している。このため、走行速度VのラインLVと散水量QのラインLQとはポイントaV,aQからそれぞれ増加し、ポイントd以上のエンジン回転速度Neでは図3中のラインL上で常に一致すると共に、エンジン回転速度Neの増減に応じてラインL上を同一方向に移動することになる。この特性は、走行装置と作業装置との互いの作動状態に相関関係があることを意味する。
以上が基本特性であるが、アクセル操作中には、図3に示すように、散水量設定スイッチ57により設定された目標散水量Qtgtを達成可能なエンジン回転速度Neとなるようにエンジン11が運転される(走行・散水制御手段)。そして、このような目標散水量Qtgtに対して、上限速度設定スイッチ58により上限速度Vimtはエンジン回転速度換算で低回転側に設定され、実際の走行速度Vがこの上限速度Vimtとなるように、リリーフバルブ44の開弁により走行用油圧ポンプ12の吐出油量が調整される(走行・散水制御手段)。結果として目標散水量Qtgtを達成しながら、その目標散水量Qtgtに対応する走行速度Vよりも低い走行速度Vで車両1を走行させて舗装材の冷却を促進可能となる。この特性は、走行装置の作動状態が散水装置の作動状態から切り離されることを意味する。
そして、アクセル操作中には実際の車両1の走行速度Vが上限速度Vimtに調整されるため、アクセル操作量θaccを調整することなく全開に操作しても車両1を微速走行でき、その走行速度Vに対応する散水量Qよりも多量の散水を実施可能となる。
以下に具体的な実施形態を説明する。
[第1実施形態]
作業者は散水モード選択スイッチ56により散水量増加モードを選択した場合には、散水量設定スイッチ57により目標散水量Qtgtを設定すると共に、上限速度設定スイッチ58により上限速度Vimtを設定する。上記した舗装材の冷却促進に関する作用効果を得るには、目標散水量Qtgtに対して上限速度Vimtをエンジン回転速度換算で低回転側に設定する必要があるが、相互の関係を作業者が認識していない場合には、誤設定(目標散水量Qtgtよりも上限速度Vimtを高回転側に設定)する可能性がある。
そこで、ECU51は、先に上限速度Vimtが設定された場合には、その上限速度Vimtに対応するエンジン回転速度Ne(上限速度Vimtを達成するときのエンジン回転速度Ne)を下限値(図3中のポイントb)と見なす。そして、その下限値よりも低回転側のエンジン回転速度Neに対応する目標散水量Qtgtが設定されると、表示部59に「エラー」を表示して再設定を促す。この処理により、エンジン回転速度換算で上限速度Vimtよりも低回転側の目標散水量Qtgtの設定が禁止され、常に上限速度Vimtよりも高回転側の値として目標散水量Qtgtが設定される。
なお、走行速度Vに対して確実に散水量Qを増加させるために、上限速度Vimtに対応するエンジン回転速度Neよりも所定値だけ高回転側に下限値を設定してもよい。
また、ECU51は、先に目標散水量Qtgtが設定された場合には、その目標散水量Qtgtに対応するエンジン回転速度Ne(目標散水量Qtgtを達成するときのエンジン回転速度Ne)を上限値(図3中のポイントc)と見なす。そして、その上限値よりも高回転側のエンジン回転速度Neに対応する上限速度Vimtが設定されると、表示部に「エラー」を表示して再設定を促す。この処理により、エンジン回転速度換算で目標散水量Qtgtよりも高回転側の上限速度Vimtの設定が禁止され、常に目標散水量Qtgtよりも低回転側の値として上限速度Vimtが設定される。
なお、走行速度Vに対して確実に散水量Qを増加させるために、目標散水量Qtgtに対応するエンジン回転速度Neよりも所定値だけ低回転側に上限値を設定してもよい。
以上のECU51の処理により、目標散水量Qtgtに対して上限速度Vimtがエンジン回転速度換算で必ず低回転側に設定されるため、作業者の誤設定を未然に防止することができる。
このようにして目標散水量Qtgt及び上限速度Vimtが設定されると、作業者によるアクセル操作及び散水スイッチ55の操作に応じて締固め作業が開始される。アクセルペダル53が踏込み操作されていない場合には、ECU51はエンジン11をアイドル運転させて、図3中のポイントaに示すように車両1をクリープ状態に保つ。散水スイッチ55がON操作された状態でアクセルペダル53の踏込み操作が開始され、そのアクセル操作量θaccが例えば上限速度Vimtに対応する値(=所定値)に達すると、ECU51は目標散水量Qtgtに対応するエンジン回転速度Neまでステップ的に増加させるようにエンジン11を制御する。なお、エンジン回転速度Neを増加させるタイミングはこれに限ることはなく、例えばアクセル操作量θaccが0(<所定値)から増加した時点、或いは目標散水量Qtgtに対応するアクセル操作量θacc(=所定値)に達した時点で、エンジン回転速度Neをステップ的に増加させてもよい。
エンジン回転速度Neが増加することにより、目標散水量Qtgtの散水が行われる。このときのエンジン回転速度Neで走行用油圧ポンプ12が駆動されると、車両1の走行速度Vは上限速度Vimtを上回ってしまうが、ECU51はリリーフバルブ44を開弁させて走行用油圧ポンプ12の吐出油量を調整することにより、走行速度Vを上限速度Vimtに制限する。
車両1の走行速度Vは図3中のラインL上のポイントbに制御され、路面への散水量Qは図3中のポイントcに制御されることになる。結果として目標散水量Qtgtを達成しながら、その目標散水量Qtgtに対応する走行速度Vよりも低い走行速度Vで車両1が走行するため、単位走行距離当たりの散水量を増加させて舗装材の冷却を促進でき、舗装工事のために閉鎖した道路を早期に開放することができる。
そして、以上のECU51による散水量Q及び走行速度Vの制御状況はアクセル操作量θaccがさらに増加しても相違なく、例えばアクセル全開でも、走行速度Vはポイントbに、散水量Qはポイントcに制御され続ける。よって、作業者はアクセルペダル53を目一杯踏み込んだままで車両1の走行速度を上限速度Vimtに保つことができるため、その運転操作による疲労を大幅に軽減することができる。
[第2実施形態]
作業者による目標散水量Qtgt及び上限速度Vimtの設定は、上記した第1実施形態と同様である。アクセルペダル53が踏込み操作されていない場合に、ECU51によりエンジン11がアイドル運転されて車両1がクリープ状態に保たれる点も同様である。本実施形態では、アクセルペダル53の踏込み操作が開始されると、ECU51はアクセル操作量θaccの増加に比例してエンジン回転速度Neを次第に増加させる。エンジン回転速度Neと共に走行用油圧ポンプ12及びチャージ用油圧ポンプ13の回転速度が増加するため、それに伴って車両1の走行速度V及び路面への散水量Qが共に増加する。走行速度Vが上限速度Vimtに達すると、ECU51はリリーフバルブ44を開弁させて走行用油圧ポンプ12の吐出油量を調整し、これにより車両1の走行速度Vが上限速度Vimtに制限される。
アクセル操作量θaccがさらに増加しても走行速度Vは上限速度Vimt、即ち図3中のポイントbに制御され続け、これに対してエンジン回転速度Neはアクセル操作量θaccの増加と共に増加し続ける。エンジン回転速度Neが目標散水量Qtgtに対応する値まで増加すると、ECU51はエンジン回転速度Neの増加を抑制する。このため、アクセル操作量θaccがさらに増加しても散水量Qは目標散水量Qtgt、即ち図3中のポイントcに制御され続ける。
結果として第1実施形態と同じく目標散水量Qtgtを達成しながら、その目標散水量Qtgtに対応する走行速度Vよりも低い走行速度Vで車両1が走行するため、舗装材の冷却を促進することができる。また、このときの作業者はアクセルペダル53を目一杯踏み込んだままで車両1の走行速度を上限速度Vimtに保つことができるため、その運転操作による疲労を大幅に軽減することができる。
さらに本実施形態では、上限速度Vimtに対応するポイントbより低速域では、アクセル操作量θaccに比例して任意に車両1の走行速度Vを増減できるため、締固め作業をより実施し易くなるという利点もある。
ところで、以上の第1及び第2実施形態で説明した図3の制御特性に代えて、図4に示す特性に基づき制御することもでき、以下、第3実施形態として説明する。
[第3実施形態]
図4は第3実施形態の散水量増加モードにおけるエンジン回転速度Neに対する走行速度Vと散水量Qとの制御状況を示す特性図である。
全体的な特性は図3に示したものと同様であり、走行速度VのラインLVと散水量QのラインLQとはポイントd以上のエンジン回転速度NeではラインL上で常に一致している。図4では、横軸のアクセル操作量θが最大となったポイントeにおいて走行速度Vが上限速度Vimtとなり、散水量Qが目標散水量Qtgtとなるように、ECU51の制御が実行される点が相違する。
詳しくは、散水量Qに関してはアクセル操作量θに基づきエンジン回転速度Neが制御され、これによりアクセル操作量θの増加に応じて散水量QがラインLに沿って増加すると共に、アクセル操作量θaccが最大となるポイントeで散水量Qが目標散水量Qtgtに達する。
また、走行走度Vに関してはアクセル操作量θに基づきリリーフバルブ44の開弁状態(ひいては走行用油圧ポンプ12の吐出油量)が制御され、これによりアクセル操作量θの増加に応じて走行走度VがラインLに沿って増加すると共に、アクセル操作量θaccが最大となるポイントeで走行走度Vが上限速度Vimtに達する。
従って、第1及び第2実施形態と同じく、作業者はアクセルペダル53を目一杯踏み込んだままで車両1の走行速度を上限速度Vimtに保てることから、その運転操作による疲労を大幅に軽減できると共に、目標散水量Qtgtの達成により舗装材の冷却を促進することができる。
さらに、ラインL上(ポイントd−e間)ではアクセル操作量θaccに比例して任意に車両1の走行速度Vを増減できるため、締固め作業をより実施し易くなるという利点も得られる。
一方、第1実施形態をベースとしてアクセル操作を不要とすることもでき、以下、第4実施形態として説明する。
[第4実施形態]
本実施形態では、アクセル操作に代わる操作手段として、ECU51には自走(自動走行)スイッチ60(自走指令手段)が接続されている。この自走スイッチ60は、アクセルペダル53の非操作状態において車両1の走行を指令するためのスイッチである。
自走スイッチ60がOFF操作されている状態では、ECU51はエンジン11をアイドル運転させて車両1はクリープ速度に保たれる。散水スイッチ55と共に自走スイッチ60がON操作されると、ECU51はアクセルペダル53が踏込み操作されてなくても、目標散水量Qtgtに対応するエンジン回転速度Neとなるようにエンジン11を制御すると共に、リリーフバルブ44を開弁させて走行速度Vを上限速度Vimtに制限する。これにより車両1が加速し始めると共に走行速度Vが図3中のポイントbに制御され、路面への散水量Qは図3中のポイントcに制御される。結果として目標散水量Qtgtを達成しながら、その目標散水量Qtgtに対応する走行速度Vよりも低い走行速度Vで車両1を走行させることができる。そして、この場合の作業者は、アクセルペダル53を踏込み操作することなく車両1の走行速度を上限速度Vimtに保つことができるため、その運転操作による疲労を大幅に軽減することができる。
以上で実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこの実施形態に限定されるものではない。例えば上記実施形態ではタイヤローラ1に具体化したが、HST駆動の走行装置と作業装置としての散水装置とを備えた作業車であれば任意に変更可能であり、また、その動力源もエンジン11に限定されるものではない。例えば鉄輪を備えたマカダムローラやコンバインドローラ等に適用してもよいし、動力源としてモータを用いてもよい。
また上記実施形態では、散水モード選択スイッチ56により散水量増加モードが選択されたときに、本発明の制御を実施するようにしたが、これに限ることはない。例えば散水モード選択スイッチ56を省略し、締固め作業で散水する場合には常に散水量増加モードを実施するようにしてもよい。
また上記実施形態では、走行用油圧ポンプ12の傾転角の調整用の圧油をリリーフバルブ44の開弁に応じて排出することにより、走行用油圧ポンプ12の吐出油量、ひいては走行用油圧モータ17に供給される油量を制限したが、これに限ることはない。例えば走行用油圧ポンプ12を含む油圧回路を開回路として構成した場合には、走行用油圧ポンプ12からの吐出油量の一部を流量制御弁(油量制限手段)によりオイルタンク21側に排出することで走行用油圧モータ17への供給油量を制限してもよい。
また上記実施形態では、ECU51からの電気的な指令に基づきリリーフバルブ44を作動させたが、これに限ることはない。例えば、車両1の走行速度Vに連動してリリーフバルブ44が作動するように油圧回路上の対策を施し、これにより上限速度Vlmtでリリーフバルブ44を開弁させるようにしてもよい(走行・散水制御手段)。
1 タイヤローラ(車両)
12 走行用油圧ポンプ
13 チャージ用油圧ポンプ
17 走行用油圧モータ
24 散水用油圧モータ
44 リリーフバルブ(油量制限手段)
51 ECU(走行速度検出手段、走行・散水制御手段)
52 車輪速センサ(走行速度検出手段)
54 アクセルセンサ(アクセル操作量検出手段)
55 散水スイッチ(散水指令手段)
56 散水モード選択スイッチ(散水量増加モード指令手段)
57 散水量設定スイッチ(回転速度設定手段)
58 上限速度設定スイッチ(上限速度設定手段)
60 自走スイッチ(自走指令手段)

Claims (8)

  1. 動力源により駆動される走行用油圧ポンプからの圧油により作動して車両を走行させる走行用油圧モータと、
    上記動力源により駆動される散水用油圧ポンプからの圧油により作動して路面への散水を行う散水用油圧モータと、
    路面への散水を指令する散水指令手段と、
    上記車両の走行速度を検出する走行速度検出手段と、
    上記車両の上限速度を設定する上限速度設定手段と、
    上記動力源の回転速度を設定する回転速度設定手段と、
    上記走行用油圧ポンプから上記走行用油圧モータに供給される油量を任意に制限可能な油量制限手段と、
    上記散水指令手段により路面への散水が指令されているときに、上記回転速度設定手段により設定された回転速度となるように上記動力源を運転すると共に、上記走行速度検出手段により検出された走行速度に基づき上記油量制限手段を制御して、上記車両の走行速度を上記上限速度設定手段により設定された上限速度に制限する走行・散水制御手段と
    を備えたことを特徴とする締固め機械。
  2. アクセル操作量を検出するアクセル操作量検出手段を備え、
    上記走行・散水制御手段は、上記散水指令手段により路面への散水が指令された状態で上記アクセル操作量検出手段により検出されたアクセル操作量が所定値に達すると、上記動力源の回転速度を上記回転速度設定手段により設定された回転速度までステップ的に増加させると共に、上記車両の走行速度を上記上限速度に制限する
    ことを特徴とする請求項1に記載の締固め機械。
  3. アクセル操作量を検出するアクセル操作量検出手段を備え、
    上記走行・散水制御手段は、上記回転速度設定手段により設定された回転速度を上限として、上記アクセル操作量検出手段により検出されたアクセル操作量の増加に応じて上記動力源の回転速度を増加させ、上記車両の走行速度が上記上限速度に達すると該上限速度に制限し、上記動力源の回転速度が上記回転速度設定手段により設定された回転速度に達すると回転増加を抑制する
    ことを特徴とする請求項1に記載の締固め機械。
  4. アクセル操作量を検出するアクセル操作量検出手段を備え、
    上記走行・散水制御手段は、上記散水指令手段により路面への散水が指令されているときに、上記アクセル操作量検出手段により検出されたアクセル操作量の増加に応じて上記動力源の回転速度を増加させると共に、上記アクセル操作量検出手段によりアクセル全開が検出される時点で、上記動力源の回転速度が上記回転速度設定手段により設定された回転速度に達し且つ上記車両の走行速度が上記上限速度に達するように、上記動力源の回転速度及び上記油量制限手段を制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の締固め機械。
  5. 上記アクセルペダルの非操作状態での上記車両の走行を指令する自走指令手段を備え、
    上記走行・散水制御手段は、上記散水指令手段により路面への散水が指令され、且つ上記自走指令手段が操作されているときには、上記アクセルペダルが非操作状態であっても、上記回転速度設定手段により設定された回転速度となるように上記動力源を運転する
    ことを特徴とする請求項1に記載の締固め機械。
  6. 上記車両の走行速度に対して上記散水量を増加させた散水量増加モードを指令する散水量増加モード指令手段を備え、
    上記走行・散水制御手段は、上記散水指令手段により路面への散水が指令され、且つ上記散水量増加モード指令手段により散水量増加モードが指令されているときに、上記設定された回転速度に基づく動力源の運転、及び上限速度に基づく走行速度の制限を実行する
    ことを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の締固め機械。
  7. 上記回転速度設定手段は、上記上限速度設定手段により設定された上限速度を達成するときの回転速度を下限値として、少なくとも該下限値よりも低回転側での回転速度の設定を禁止するように構成された
    ことを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の締固め機械。
  8. 上記上限速度設定手段は、上記回転速度設定手段により設定された回転速度を上限値として、少なくとも該上限値よりも高回転側の回転速度に対応する上限速度の設定を禁止するように構成された
    ことを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載の締固め機械。
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