JP2844369B2 - 水性感圧接着剤組成物 - Google Patents

水性感圧接着剤組成物

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JP2844369B2 JP30221389A JP30221389A JP2844369B2 JP 2844369 B2 JP2844369 B2 JP 2844369B2 JP 30221389 A JP30221389 A JP 30221389A JP 30221389 A JP30221389 A JP 30221389A JP 2844369 B2 JP2844369 B2 JP 2844369B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、例えば、冷凍庫等から取り出した冷凍食品
の表面などのように、結露した表面に対しても優れた接
着力を有するとともに、ポリオレフインのような非極性
ポリマーのフイルム又は成形品などの被着体に対し、優
れた接着力、殊に、優れた曲面接着性や低温接着性を有
し、且つ、タック、凝集力および各種の被着体への接着
力などの感圧接着剤としての性質をバランスよく兼備
し、さらに、例えば、夏場の倉庫内貯蔵など高温履歴に
よっても高い接着力を保持し得るような感圧接着層を形
成することのできる優れた水性感圧接着剤組成物に関
し、詳しくは、末端がアルキルエーテル化された(ポ
リ)オキシアルキレン鎖を有する特定単量体を特定量共
重合した特定のアクリル系共重合体及び特定のエチレン
・酢酸ビニル・アクリル系共重合体を含有してなる水性
感圧接着剤組成物に関する。
〔従来の技術〕
冷凍食品等の低温状態に置かれた物は、それを冷凍庫
などから取り出してプライスシート等の感圧接着シート
を貼付しようとしても、その表面が結露するために接着
しにくくなるという問題があり、従来よりこのような結
露した表面に対しても良好な接着性を有する感圧接着剤
の開発が要望されていた。
このような問題を解決するために、例えば水性感圧接
着剤にポリビニルアルコール、セルロース誘導体、アク
リル酸系ポリマー等親水性高分子の水溶液を配合した組
成物が知られている。しかしながら、これらの組成物で
は、まだ結露面の接着性が不十分であったり、タックが
不足していたり、また、得られた組成物が経時的に分離
沈降するなど、実用上多くの問題点を残していた。
また、水、霜、氷などの付着面への接着性を向上させ
ることを目的の一つとする、オキシアルキレン鎖を有す
る単量体を共重合した水性アクリル系感圧接着剤も知ら
れており、例えば、特開昭50−65535号公報には、 「(A)炭素数4〜12のアルキル基を有するアクリル酸
および/またはメタクリル酸のアルキルエステル40〜98
重量%、(B)一般式 (式中R1は水素原子またはメチル基、R2はエチレン基ま
たはプロピレン基、nはR2がエチレン基の場合は2〜30
であり、R2がプロピレン基の場合は2〜15を表わす。)
で示される化合物2〜30重量%および(C)(A)、
(B)両成分以外のビニル化合物0〜58重量%とからな
る共重合体を主成分とする乾湿両面用感圧性接着剤組成
物。」に関して記載されている。
しかしながらこの提案に用いられるオキシアルキレン
鎖を有する単量体(B)は、上記のごとく本発明のもの
とは異なりオキシアルキレン鎖の末端がアルキルエーテ
ル化されていないものであり、また一般にその使用量も
多く、例えば、該提案の実施例では全単量体中10重量%
以上を用いている。このような該提案実施例の接茶剤組
成物から形成される感圧接着剤層は、接着力、特に非極
性ポリマーへの接着力及び例えば、10〜20mmφ程度の径
の小さい棒状の成形品やエッヂ部を有する成形品等への
曲面接着性が極めて不十分である。
また仮に、本発明において、末端がアルキルエーテル
化されたオキシアルキレン鎖を有する単量体の代りに、
前記提案の単量体(B)を用いたアクリル系共重合体を
含有してなる組成物から得られる感圧接着剤層を有する
粘着性製品は、例えば、夏場の倉庫内貯蔵などの高温履
歴によって接着力が極端に低下するという難点がある。
さらに、アクリル系共重合体を主原料とする水性感圧
接着剤は、溶液型アクリル系共重合体を主原料とする感
圧接着剤に比べて、ポリオレフインのような非極性ポリ
マーのフイルムや成形品に対する接着力、殊に曲面接着
性や低温接着性が悪いという欠点があった。
アクリル系水性感圧接着剤の上記のような欠点を改良
する代表的な試みとしては特開昭58−79068号を挙げる
ことができ、該提案には、 「(A)アクリル系感圧性接着剤エマルジョン100重量
部(固形分ベース)と、(B)(a)エチレン5〜30重
量%、(b)酢酸ビニル20〜90重量%及び(c)アルキ
ル基の炭素数が1〜12個である、アクリル酸アルキル及
びメタクリル酸アルキルよりなる群から選ばれた少なく
とも1種の単量体5〜50重量%とを共重合させて得られ
るエチレン−酢酸ビニル−アクリル酸アルキル及び/又
はメタクリル酸アルキル系多元共重合体エマルジョン5
〜35重量部(固形分ベース)とを有効成分とすることを
特徴するエマルジョン型感圧性接着剤。」及び 「(A)アクリル系感圧性接着剤エマルジョン100重量
部(固形分ベース)と、(B)(a)エチレン5〜30重
量%、(b)酢酸ビニル20〜90重量%、(c)アルキル
基の炭素数が1〜12個である、アクリル酸アルキル及び
メタクリル酸アルキルよりなる群から選ばれた少なくと
も1種の単量体5〜50重量%及び(d)これらの単量体
と共重合し得る官能基を有する単量体0.1〜5重量%を
共重合させて得られるエチレン−酢酸ビニル−アクリル
酸アルキル及び/又はメタクリル酸アルキル系多元共重
合体エマルジョン5〜35重量部(固形分ベース)とを有
効成分とすることを特徴とするエマルジョン型感圧性接
着剤。」に関して開示されている。
この感圧接着剤は、従来のアクリル系エマルジョンに
対し上記のエチレン・酢酸ビニル・アクリル系共重合体
の特定量と配合することによって、ポリオレフインのよ
うな非極性ポリマーの被接着体に対する接着力を改良し
ようとするものである。
しかしながら、前記第2の提案の感圧接着剤は、非極
性ポリマーの被着体に対する室温における接着力は確か
に改良し得るものであるが、例えば、該提案の実施例に
記載の感圧接着剤などでは、例えば、冷凍庫中の包装食
品類などへの各種ラベルの貼付等において要求される結
露面接着性、低温接着性及び、前記第1の提案の場合と
同様に非極性ポリマーの成形品への曲面接着性が十分で
ないという問題点があった。
〔発明が解決すべき問題点〕
本発明者等は、感圧接着剤としての本来の性質、即ち
タック、常態接着力、凝集力、貯蔵安定性をバランスよ
く保持すると共に、前記結露面に対しても優れた接着力
を有し、且つ、非極性ポリマー成形品への接着力、殊に
曲面接着性や低温接着性にも秀でた感圧接着剤層を形成
することのできる水性感圧接着剤組成物を得るべく研究
を行った結果、末端がアルキルエーテル化された(ポ
リ)オキシアルキレン鎖を有する特定の単量体を特定量
共重合した特定のアクリル系共重合体を主成分として用
い、さらに特定のエチレン・酢酸ビニル・アクリル系共
重合体を併用することによって、これらの問題点をこと
ごとく解決した、卓越した水性感圧接着剤組成物を得る
ことができることを見出し、本発明を完成した。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は下記(A)並びに(B)、 (A)下記(a)〜(d)[但し、(a)〜(d)の合
計を100重量%とする]、 (a)一般式CH2=CH−COOR1 で表され、その単独重合体のガラス転移点が−30℃以下
であるアクリル酸エステル50〜99重量%、 (b)一般式CH2=CR2−COO−(R3O)m−(R4O)n−R
5 で表されるアクリル酸またはメタクリル酸エステル0.5
〜5重量%、 (c)C3〜C5のα,β−不飽和モノ−またはジ−カルボ
ン酸0〜2重量%、及び、 (d)上記(a)〜(c)の単量体と共重合可能な、該
(a)〜(c)以外の共単量体0〜50重量%、からなる
共重合体であって、ゲル含量が40重量%以上であり、且
つ、ガラス転移点が−40℃以下であるアクリル系共重合
体100重量部、 並びに、 (B)下記(イ)〜(ニ)[但し、(イ)〜(ニ)の合
計を100重量%とする]、 (イ)エチレン5〜40重量% (ロ)酢酸ビニル5〜60重量% (ハ)一般式CH2=CR5−COOR7 で表されるアクリル酸またはメタクリル酸エステル15〜
70重量%、及び、 (ニ)上記(イ)〜(ハ)の単量体と共重合可能な、該
(イ)〜(ハ)以外の共単量体0〜10重量%、 からなる共重合体であって、そのガラス転移点が−30℃
以下であるエチレン・酢酸ビニル・アクリル系共重合体
1〜50重量部 を有効成分として含有してなることを特徴とする水性感
圧接着剤組成物、 に関するものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明における(A)成分であるアクリル系共重合体
は、下記(a)〜(d)、 (a) 一般式CH2=CH−COOR1 で表され、その単独重合体のガラス転移点が−30℃以下
であるアクリル酸エステル50〜99重量%、 (b) 一般式CH2=CR2−COO−(R3O)m−(R4O)n
−R5 で表されるアクリル酸またはメタクリル酸エステル0.5
〜5重量%、 (c) C3〜C5のα,β−不飽和モノ−またはジ−カル
ボン酸0〜2重量%、及び、 (d) 上記(a)〜(c)の単量体と共重合可能な、
該(a)〜(c)以外の共単量体0〜50重量%、 からなる共重合体であって、ゲル含量が40重量%以上で
あり、且つ、ガラス転移点が−40℃以上であるアクリル
系共重合体[但し、(a)〜(d)の合計を100重量部
とする]、 である。
上記単量体(a)は、一般式CH2=CH−COOR1で表わさ
れるアクリル酸エステルであり、そのR1はC4〜C12の直
鎖もしくは分岐アルキル基を示し、且つ、その単独重合
体のガラス転移点が−30℃以下のものである。
そのような基R1の例としては、n−ブチル基、n−ヘ
キシル基、n−オクチル基、i−オクチル基、2−エチ
ルヘキシル基、n−ノニル基、i−ノニル基、n−デシ
ル基などを挙げることができる。これらの中、n−ヘキ
シル基、n−オクチル基、i−オクチル基、2−エチル
ヘキシル基、n−ノニル基、i−ノニル基などのC6〜C9
の直鎖もしくは分岐アルキル基が特に好ましい。
このようなアクリル酸エステルの具体例としては、n
−ブチルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、n
−オクチルアクリレート、i−オクチルアクリレート、
2−エチルヘキシルアクリレート、n−ノニルアクリレ
ート、i−ノニルアクリレート等を例示することができ
る。
前記単量体(a)であるアクリル酸エステルの使用量
は、単量体(a)〜(d)の合計100重量%中、50〜99
重量%、好ましくは60〜98重量%、特に好ましくは70〜
98重量%である。単量体(a)の使用量が該下限値未満
と少な過ぎては、形成される感圧接着剤層の接着力、低
温接着性ならびにタックと保持力のバランスが達成され
難くなり好ましくなく、また、該上限量を超えて多過ぎ
ては、得られる水性感圧接着剤組成物の機械安定性(剪
断力を加えたときの分散液の安定性)が損われがちで、
また、凝集力も不十分となり好ましくない。
前記単量体(b)は、 一般式CH2=CR2−COO−(R3O)m−(R4O)n−R5 で表わされる未満がアルキルエーテル化された(ポリ)
オキシアルキレン鎖を有するアクリル酸またはメタクリ
ル酸エステル(以下、単にオキシアルキレン系単量体と
略称することがある)であり、そのR2はHまたはCH3、R
3及びR4は互いに相異なるC2〜C4、好ましくはC2またはC
3の直鎖もしくは分枝アルキレン基、R5はC1〜C4の直鎖
もしくは分枝アルキル基を示し、mは1〜30、好ましく
は2〜10、nは0〜29、好ましくは0〜10の整数であっ
てm+nは1〜30、好ましくは2〜10の整数である。
このような基R3,R4としては、例えば、エチレン基、
1,3−プロピレン基、1,2−プロピレン基、2,3−プロピ
レン基、1,4−ブチレン基、1,3−ブチレン基、1,2−ブ
チレン基、2,3−ブチレン基、2−メチル−1,3−プロピ
レン基、2−メチル−1,2−プロピレン基等を挙げるこ
とができる。これらのうち、エチレン基、1,2−プロピ
レン基が好ましい。
また、前記の基R5の例としては、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、
i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基等を挙げる
ことができ、これらのうち、メチル基、エチル基である
のが好ましい。
このような単量体(b)の具体例としては、例えば、
エチレングリコールメチルエーテルアクリレート、エチ
レングリコール−n−ブチルエーテルアクリレート、ジ
エチレングリコールメチルエーテルメタクリレート、ト
リエチレングリコールメチルエーテルアクリレート、テ
トラエチレングリコールメチルエーテルメタクリレー
ト、ポリエチレングリコール(n=約9)メチルエーテ
ルメタクリレート、ジプロピレングリコールメチルエー
テルアクリレート等を挙げることができ、ポリエチレン
グリコール(n=2〜10)メチルエーテルメタクリレー
トの使用が好ましい。このような単量体(b)は、例え
ば、ブレンマーPME−100、ブレンマーPME−200、ブレン
マーPME−400[以上、日本油脂(株)製];NKエステル
M−20G、NKエステルM−40G、NKエステルM−90G[以
上、新中村化学工業(株)];CBAビスコート190[大阪
有機化学工業(株)製]等の商品名で市販されている。
前記単量体(b)であるオキシアルキレン系単量体の
使用量は、単量体(a)〜(d)の合計100重量%中、
0.5〜5重量%、好ましくは、1〜4重量%である。単
量体(b)の使用量が該下限値未満と少な過ぎては、得
られる感圧接着剤層の結露面の接着性が不十分となるの
をばじめ、凝集力、非極性プラスチックへの接着力等も
不足しがちになり好ましくなく、一方、該上限値を超え
て多過ぎては、感圧接着シートなどとした場合のシート
基材との密着性が不十分となりがちで、被着性との接着
力も低下する傾向があり好ましくない。
また、前記単量体(c)は、C3〜C5のα,β−不飽和
モノ−もしくはジ−カルボン酸であり、その具体例とし
ては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイ
ン酸、フマル酸、クロトン酸、シトラコン酸などを挙げ
ることができる。これらの中では、アクリル酸、メタク
リル酸の利用がより好ましい。
前記単量体(c)の使用量は、前記単量体(a)〜
(d)の合計100重量%中、0〜2重量%、好ましく
は、0.1〜1.5重量%である。該単量体(c)の使用量が
該上限量を超えて多過ぎては、形成される感圧接着剤層
の低温接着性、タック及び耐水性が不足しがちになり好
ましくない。一方、該使用量が0.1重量%、特には0.2重
量%以上であって該上限量以下であれば、得られる水性
感圧接着剤組成物の機械安定性及び得られる感圧接着剤
層の凝集力が優秀となるので、該使用量範囲において適
当に選択利用するのがよい。さらに、該感圧接着剤層の
低温接着性、タック及び凝集力のバランス、接着力の経
時安定性なども考慮に入れて、必要ならば、予め実験的
に好適使用量範囲を上記使用量範囲内で選択することが
できる。
更に、前記共単量体(d)としては、例えば、一般式
CH2=CH−COOR8で表わされるアクリル酸エステルであっ
て、R8はC1〜C4の直鎖もしくは分枝アルキル基を示し、
且つ、その単独重合体のガラス転移点が−30℃を超える
アクリル酸エステルを挙げることができる。R8の例とし
ては、メチル基、イソプロピル基、t−ブチル基等が例
示できる。該アクリル酸エステルの具体例としては、メ
チルアクリレート、t−ブチルアクリレートなどを例示
することができ、メチルアクリレートの使用が好まし
い。
また、共単量体(d)としては、例えば、一般式CH2
=C(CH3)−COOR9で表わされ、ここでR9はC1〜C4の直
鎖もしくは分枝アルキル基を示す如きメタクリル酸エス
テルを例示することができる。R9の例としては、メチル
基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−
ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基等が挙げられ
る。該メタクリル酸エステル単量体の具体例としては、
メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−ブ
チルメタクリレート、i−ブチルメタクリレートなどを
例示することができ、メチルメタクリレートの使用が好
ましい。
さらに、共単量体(d)として、例えば、一般式CH2
=CH−O−COR10で表わされる飽和脂肪酸ビニルエステ
ルであって、R10はHもしくはC1〜C18好ましくはC1〜C
12の直鎖もしくは分枝アルキル基を示し、該基R10の例
としては、水素、メチル基、エチル基に、t−ブチル
基、t−オクチル基、t−ノニル基、t−デシル基など
である単量体を挙げることができる。このような飽和脂
肪酸ビニルエステル単量体の具体例としては、蟻酸ビニ
ル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バーサチック酸
ビニルなどを例示することができ、酢酸ビニルの使用が
好ましい。
更にまた、共単量体(d)としては、例えば、スチレ
ン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等(好ましく
はスチレン)の芳香族ビニル単量体;及び、例えば、ア
クリロニトリル、メタクリロニトリル等(好ましくはア
クリロニトリル)のシアン化ビニル単量体;よりえらば
れた共単量体も同様に利用できる。
これらの他、共単量体(d)としては、例えば、ジメ
チルマレート、ジ−n−ブチルマレート、ジ−2−エチ
ルヘキシルマレート、ジ−n−オクチルマレート、ジメ
チルフマレート、ジ−n−ブチルフマレート、ジ−2−
エチルヘキシルフマレート、ジ−n−オクチルフマレー
トなどの、一般式 R11OOC−CH=CH−COOR12(但し、R11及びR12は、それ
ぞれ独立して、C1〜C10、好ましくはC1〜C8の直鎖もし
くは分枝アルキル基を示す)で表わされるマレイン酸も
しくはフマル酸エステル、その他種々の単量体を、本発
明の卓越した効果が損われない範囲において、特に制限
されることなく適宜使用することができる。
このような共単量体(d)の使用量は、前記単量体
(a)〜(d)の合計100重量%中、0〜50重量%、好
ましくは0〜40重量%、特に好ましくは0〜30重量%で
ある。該共単量体(d)の使用は、該共単量体の種類に
よっても変り得るので一義的には使用量はきめられない
が、感圧接着剤層を形成した時の接着力とタックのバラ
ンス及びこれらと凝集力とのバランスなどを所望に応じ
て調節するのに役立つので、そのような目的に合致する
ように該範囲量で適宜に選択することができる。該共単
量体(d)の使用量が上記範囲量の上限量を超えて多過
ぎてはタックが過小となることがあり、接着力、低温接
着性及びタックのバランスも損なわれがちになるので、
共単量体(d)を使用する場合には、該範囲量内で適宜
選択利用する必要がある。
本発明に用いられるアクリル系共重合体としては、例
えば、以上に詳しく述べた如き(a)〜(d)からなる
単量体を水性乳化共重合として得られるアクリル系共重
合体であるのが好ましい。
また、上記共重合体のガラス転移点は−40℃以下、好
ましくは−50℃以下であり、また、該共重合体中のゲル
含量は40重量%以上、好ましくは50〜80重量%、特に好
ましくは55〜80重量%であることが必要である。
上記アクリル系樹脂のガラス転移点が上記温度を超え
ては、得られる感圧接着剤層のタックが不足しがちとな
るとともに、例えば0℃以下などの低温での接着性、特
にポリエチレンなどの非極性ポリマーへの接着力が不十
分となる場合があり好ましくなく、又、ゲル含量が上記
下限値未満では、凝集力が不足しがちになるので好まし
くない。また、接着力の優秀さ及び感圧接着シートのシ
ート基材(支持体)へのアンカリング性の優秀さの観点
から80重量%以下のゲル含量の採用が特に好ましい。
なお、本発明において、アクリル系共重合体のガラス
転移点は下記により測定決定された値である。
ガラス転移点: 厚さ約0.05mmアルミニウム箔製の、内径約5mm、深さ
約5mmの円筒型のセルに、アクリル系共重合体水性分散
液の試料約10mgを秤取し、100℃で2時間乾燥したもの
を測定試料とする。セイコー電子工業(株)製SSC−500
0型示差走査熱量計(Differ−ential Scanning Calorim
eter)を用い、−150℃から昇温速度10℃/minで測定決
定する。
又、本発明において、アクリル系共重合体中のゲル含
量とは、該アクリル系共重合体中の酢酸エチル不溶解分
の含量を、以下の方法により測定決定した値である。
ゲル含量: (イ) 試料フィルム作成 得られるアクリル系共重合体試料フィルムの厚さが約
100μになるように、離型材上にアクリル系共重合体の
水性分散液を塗布し、室温にて約1時間乾燥後、更に10
0℃にて2分間乾燥して試料フィルムを作成する。
(ロ) 熱水抽出 上記(イ)の試料フィルムを約5cm×約15cmに切断
し、予め重量を測定ししある約1.5cmφのガラス棒に均
一に巻き付けた後、秤量して試料フィルム重量(W1)を
得る。このガラス棒に巻き付けた試料フィルムをソック
スレー抽出用円筒濾紙中に入れ、ソックスレー抽出器を
用いて4時間還流温度(約100℃)で熱水抽出を行う。
得られた熱水抽出液を加熱乾固することにより熱水抽出
物重量(W1)を得る。
(ハ) 酢酸エチル抽出 上記(ロ)と同様に、ガラス棒に巻き付けた試料フイ
ルム(重量W2)を、ソックスレー抽出器を用いて4時間
還流温度(約77℃)で酢酸エチル抽出を行う。得られた
酢酸エチル抽出液を加熱乾固することにより酢酸エチル
抽出物重量(W2)を得る。
(ニ) ゲル含量の計算 ゲル含量は、対の式に従って計算される。
なお、水性感圧接着剤組成物が、アクリル系共重合体
及び界面活性剤のほかに、例えば、顔料、無機充填剤、
粘着付与性樹脂等の添加物を含んでいる場合には、例え
ば、該感圧接着剤組成物を適宜イオン交換水等で希釈し
て低粘度化(例えば約50cps以下)した後、遠心分離を
行なってこれら添加物を分離することにより、前記のガ
ラス転移点及びゲル含量の測定に用いるアクリル系共重
合体の水性分散液を分離採取することが可能である。こ
のような分離が可能な理由は、本発明に用いるアクリル
系共重合体の比重が極めて1に近く、通常感圧接着剤組
成物に用いられる他の添加物に比較してかなり軽いため
である。
本発明に用いられるアクリル系共重合体の好適な製造
方法としては、例えば、前記(a)〜(d)の単量体
を、例えば、水溶性保護コロイドの存在下、適当な界面
活性剤を重合用乳化剤として用いて、水性媒体中で乳化
共重合する態様を挙げることができる。
本発明において、使用し得る上記の界面活性剤として
は、ノニオン系界面活性剤類として、例えば、ポリオキ
シエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステ
アリルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル類;例えば、ポリオキシエチレンオクチルフェノール
エーテル、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテ
ル等のポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル
類;例えば、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモ
ノステアレート、ソルビタントリオレエート等のソルビ
タン高級脂肪酸エステル類;例えば、ポリオキシエチレ
ンソルビタンモノラウレート等のポリオキシエチレンソ
ルビタン高級脂肪酸エステル類;例えば、ポリオキシエ
チレンモノラウレート、ポリオキシエチレンモノステア
レート等のポリオキシエチレン高級脂肪酸エステル類;
例えば、オレイン酸モノグリセライド、ステアリン酸モ
ノグリセライド等のグリセリン高級脂肪酸エステル類;
例えば、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン・
ブロックコポリマー;等を例示することができる。
また、アニオン系界面活性剤類としては、例えば、オ
レイン酸ソーダ等の高級脂肪酸塩類;例えば、ドデシル
ベンゼンスルホン酸ソーダ等のアルキルアリールスルホ
ン酸塩類;例えば、ラウリル硫酸ソーダ等のアルキル硫
酸エステル塩類;例えば、ポリエキシエチレンラウリル
エーテル硫酸ソーダ等のポリオキシエチレンアルキルエ
ーテル硫酸エステル塩類;例えば、ポリオキシエチレン
ノニルフェノールエーテル硫酸ソーダ等のポリオキシエ
チレンアルキルアリールエーテル硫酸エステル塩類;モ
ノオクチルスルホコハク酸ソーダ、ジオクチルスルホコ
ハク酸ソーダ、ポリオキシエチレンラウリルスルホコハ
ク酸ソーダ等のアルキルスルホコハク酸エステル塩及び
その誘導体類;等を例示することができる。
これらの界面活性剤を重合用乳化剤として用いる場合
には、これらを適宜組合わせて使用するのがよく、その
使用量としては一般に前記アクリル系共重合体100重量
部に対して0.2〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部、
特に好ましくは0.5〜4重量部程度を例示できる。ま
た、これらの界面活性剤は、重合用乳化剤として用いる
ほか、得られる水性感圧接着剤組成物の機械安定性の向
上や離型剤(シリコーン樹脂等で離型処理した紙または
プラスチックフイルム)への塗工性の改良等を目的とし
て、前記水性乳化共重合後にしばしば後添加される。例
えば、転写法(該感圧接着剤組成物を離型材上に塗布し
て乾燥させ感圧接着剤層を形成させた後、該感圧接着剤
層上に該基材を重ね加圧し、該基材上に該感圧接着剤層
を転写する方法)が採用される場合には、前記アニオン
系界面活性剤中に例示したスルホコハク酸エステル塩系
アニオン系界面活性剤がしばしば用いられる。
本発明に好適に用いられるアクリル系共重合体水性分
散液の好適な製造方法としては、例えば前記(a)〜
(d)の単量体を、前記の如き界面活性剤を重合用乳化
剤として用いて、例えばPVAなどの水溶性保護コロイド
の存在下に、水性媒体中で乳化共重合するのが好まし
い。
上記の水溶性保護コロイドとしては、例えば、部分ケ
ン化ポリビニルアルコール、完全ケン化ポリビニルアル
コール、変性ポリビニルアルコール等のポリビニルアル
コール(以下、PVAと略記することがある)類;ヒドロ
キシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース塩等のセルロース誘導
体;及びグアガムなどの天然多糖類;などがあげられ、
これらは、単独でも複数種併用の態様でも利用できる。
これらの水溶性保護コロイドの中、乳化共重合のしやす
さ、得られる感圧接着剤層の凝集力の優秀さなどの観点
より、PVA類を用いるのが好ましく、部分ケン化PVA及び
/又は変性PVAであって、平均重合度が500以下のものを
用いるのが特に好ましい。
上記の水溶性保護コロイドの使用量としては、前記ア
クリル系共重合体成分100重量部当り0.1〜2重量部用い
るのが好ましい。該使用量が0.1重量部以上であれば、
優れた凝集力の感圧接着剤層が得られ、2重量部以下で
あれば、乳化共重合の過程で異常増粘や反応系の凝固等
のトラブルを引き起こすようなこともないので、0.1〜
2重量部の範囲で用いるのがよい。
更に、乳化共重合に際しては、例えば、過硫酸ナトリ
ウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫
酸塩類;t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイ
ドロパーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサ
イドなどの有機過酸化物類、過酸化水素などの重合開始
剤を使用することができる。これらも一種もしくは複数
種併用のいずれの態様でも利用できる。
また、水性乳化共重合に際して、所望により、還元剤
を使用することができる。その例としては、アスコルビ
ン酸、酒石酸、クエン酸、ブドウ糖、ホルムアルデヒド
スルホキシラート金属塩等の還元性有機化合物;チオ硫
酸ソーダ、亜硫酸ソーダ、重亜硫酸ソーダ、メタ重亜硫
酸ソーダ等の還元性無機化合物を例示できる。
更にまた、水性乳化共重合に際して、所望により連鎖
移動剤を使用することができ、このような連鎖移動剤と
しては、例えば、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデ
シルメルカプタン、n−ブチルメルカプタン、2−エチ
ルヘキシルチオグリコレート、2−メルカプトエタノー
ル、トリクロロブロモメタン等を挙げることができる。
本発明に用いるアクリル系共重合体の乳化共重合にお
いて好適に採用される共重合温度は、約40〜100℃、特
には約60〜90℃である。
かくして得られたアクリル系共重合体水性分散液中の
共重合体粒子のDLS法による平均粒子径は、一般に0.05
〜2μ、好ましくは0.05〜1μである。
なお、本発明でいうDLS法とは、“新実験化学講座
基礎技術3 光(II)",第725〜741頁(日本化学会編)
(昭和59年度版)に記載された原理によるものであり、
水性分散液中のアクリル系共重合体の平均粒子径は下記
により測定決定された値である。
平均粒子径: アクリル系共重合体の水性分散液を蒸留水で5万〜15
万倍に希釈し、十分に撹拌混合した後、21mmφガラスセ
ル中にパスツールピペットを用いて約10ml採取し、これ
を動的光散乱光度計DLS−700[大塚電子(株)製]の所
定の位置にセットし、以下の測定条件下で測定する。
測定条件 測定温度 25±1℃ クロックレート(Clock Rate) 10μsec コレレーション チャンネル(Corel.Channel) 512 積算測定回数 200回 光散乱角 90゜ 上記の測定結果をコンピュータ処理して平均粒子径を
求める。
前記のようにして得ることのできるアクリル系共重合
体の水性分散液は、必要に応じてアンモニア水等によっ
てpH調節できる。このような分散液は、固形分濃度30〜
70重量%、好ましくは45〜65重量%、B型回転粘度計の
20℃、20RPMにおける粘度が50〜3000cps.、pH2〜8程度
であるのがよい。
本発明のアクリル系水性感圧接着剤組成物は、前述し
たようなアクリル系共重合体(A)とともに、エチレン
・酢酸ビニル・アクリル系共重合体(B)、すなわち、
下記(イ)〜(ニ)、 (イ) エチレン5〜40重量%、 (ロ) 酢酸ビニル5〜60重量%、及び、 (ハ) 一般式CH2=CR6−COOR7 で表わされるアクリル酸又はメタクリル酸エステル15〜
70重量%、及び、 (ニ) 上記(イ)〜(ハ)の単量体と共重合可能な単
量体であって、該(イ)〜(ハ)以外の共端量体0〜10
重量%、 からなる共重合体であって、そのガラス転移点が−30℃
以下であるエチレン・酢酸ビニル・アクリル系共重合体
[ただし(イ)〜(ニ)の合計が100重量%とする]を
有効成分として含有する。
上記の単量体(イ)エチレンの共重合量は、単量体
(イ)〜(ニ)の合計100重量%に対して5〜40重量%
であることが必要であり、好ましくは15〜38重量%、特
に好ましくは15〜35重量%である。エチレンの共重合量
が該下限値未満と少な過ぎては、得られる感圧接着剤組
成物により形成される感圧接着剤層の非極性ポリマーに
対する接着力が不足するので好ましくなく、一方、該上
限値を超えて多過ぎては、上記エチレン・酢酸ビニル・
アクリル系共重合体の製造がむずかしくなるとともに、
該感圧接着剤層のタックも低下するので好ましくない。
また、前記単量体(ロ)の酢酸ビニルの共重合量は単
量体(イ)〜(ニ)の合計100重量%に対して5〜60重
量%であることが必要であり、好ましくは10〜50重量
%、特に好ましくは15〜45重量%である。酢酸ビニルの
共重合量が該下限値未満と少な過ぎては、得られる上記
感圧接着剤層の接着力及び凝集力が低下するので好まし
くなく、該上限値を超えて多過ぎては、該感圧接着剤層
の低温接着性及び耐水性が不足するので好ましくない。
さらに、前記単量体(ハ)のアクリル酸もしくはメタ
クリル酸エステルは、一般式CH2=CR6−COOR7で表わさ
れ、そのR6はHもしくはCH3を示し、R7はC4〜C18、好ま
しくはC4〜C12の直鎖もしくは分枝アルキル基を示すも
のであって、例えば、n−ブチル基、n−ヘキシル基、
n−オクチル基、i−オクチル基、2−エチルヘキシル
基、n−ノニル基、i−ノニル基、n−デシル基、n−
ドデシル基などを挙げることができる。このようなアク
リル酸もしくはメタクリル酸エステルの具体例として
は、例えば、n−ブチルアクリレート、n−ヘキシルア
クリレート、n−オクチルアクリレート、i−オクチル
アクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−
ノニルアクリレート、i−ノニルアクリレート等のアク
リル酸エステル;例えばn−オクチルメタクリレート、
2−エチルヘキシルメタクリレート、n−ノニルメタク
リレート、i−ノニルメタクリレート、n−デシルメタ
クリレート、n−ドテシルメタクリレート等のメタクリ
ル酸エステルを挙げることができる。これらの中、R7
C4〜C12のアクリル酸エステルの使用が好ましく、n−
オクチルアクリレート、i−オクチルアクリレート、2
−エチルヘキシルアクリレート、n−ノニルアクリレー
ト及びi−ノニルアクリレートの使用が特に好ましい。
前記単量体(ハ)の共重合量は、単量体(イ)〜
(ニ)の合計100重量%に対して15〜70重量%であるこ
とが必要であり、20〜70重量%であるのが好ましく、25
〜65重量%が特に好ましい。単量体(ハ)の共重合量が
該下限値未満と少な過ぎては、配合するアクリル系共重
合体との相溶性が不足し、また、得られる感圧接着剤組
成物より作成される感圧接着剤層の非極性ポリマーに対
する接着力や曲面接着性が不足しがちになり好ましくな
く、一方、該上限値を超えて多過ぎると、該感圧接着剤
層の凝集力が低下するので好ましくない。前記(B)成
分のエチレン・酢酸ビニル・アクリル系共重合体は、前
記(イ)〜(ハ)の単量体の他に、必要に応じて、該
(イ)〜(ハ)の単量体と共重合可能な単量体であっ
て、該(イ)〜(ハ)以外の共単量体(ニ)を共重合成
分として含有させることができる。
このような共単量体としては、例えば、メチルアクリ
レート、エチルアクリレート、メチルメタクリレート等
のC1〜C3のアクリル酸もしくはメタクリル酸エステル;
例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシ
アン化ビニル;例えば、塩化ビニル、塩化ビニリデン、
フッ化ビニル等のハロゲン化ビニル;例えば、アクリル
酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸
等のC3〜C5のα,β−モノ−またはジ−不飽和ジカルボ
ン酸;例えば、ジブチルマレート等のジ−またはポリ−
不飽和カルボン酸のエステル;例えば、アクリルアミ
ド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N
−メチロールアクリルアミド、N−ブトキシメチルアク
リルアミド等の不飽和カルボン酸アミド類;例えば、グ
リシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート等の
エポキシ基含有アルコールのアクリル酸もしくはメタク
リル酸エステル;例えば、2−ヒドロキシエチルアクリ
レート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒ
ドロキシエチルメタクリレート等の水酸基含有アルコー
ルのアクリル酸もしくはメタクリル酸エステル;等を例
示することができる。
前記共単量体(ニ)の共重合量は、単量体(イ)〜
(ニ)の合計100重量%に対して合計10重量%以下とす
るのがよい。
前記(B)成分のエチレン・酢酸ビニル・アクリル系
共重合体のガラス転移点は−30℃である必要があり、−
35℃以下であるのが好ましく、−40℃以下であるのが特
に好ましい。ガラス転移点が該温度を超えていては、低
温接着性及び曲面接着性が低下するので好ましくない。
本発明の水性感圧接着剤組成物における(B)成分の
エチレン・酢酸ビニル・アクリル系共重合体の配合量
は、(A)成分のアクリル系共重合体100重量部当り1
〜50重量部、好ましくは1〜40重量部、特に好ましくは
2〜30重量部である。該(B)成分の配合量が該上限値
を超えて多過ぎると、得られる感圧接着剤層の凝集力及
び耐水性が低下することが多いので好ましくない。一
方、該(B)成分の配合量を特に、2重量部以上とする
ことによって、得られる感圧接着剤層の非極性ポリマー
に対する接着力、特に低温接着性や曲面接着性が顕著に
改善されるので好ましい。
本発明における前記(B)成分のエチレン・酢酸ビニ
ル・アクリル系共重合体の好適な製造方法としては、前
記(イ)〜(ハ)の単量体及び必要に応じて用いる共単
量体(ニ)からなる単量体を適宜加圧下、前記アクリル
系共重合体の製造において用いられると同様の乳化剤、
保護コロイド等の存在下、ラジカル重合開始剤、pH調節
剤及び重合度調節剤等の存在下で乳化共重合することに
よって得ることができる。
得られるエチレン・酢酸ビニル・アクリル系共重合体
の水性分散液は、固形分濃度が30〜70重量%、好ましく
は45〜65重量%で、粘度は50〜3000cps.(回転粘度計、
25℃、20rpm.)、pH2〜8であるのがよい。
本発明の水性感圧接着剤組成物は、前記(A)のアク
リル系共重合体及び前記(B)のエチレン・酢酸ビニル
・アクリル系共重合体を含有してなるものであるが、好
ましくは該(A)及び該(B)をそれぞれ水性分散液の
形で混合したものがよい。
本発明の水性感圧接着剤組成物を用いて、感圧接着層
を形成させる方法としては、紙またはプラスチックフイ
ルム等の基材の上に該感圧接着剤組成物を直接塗布して
乾燥させる直接法が採用できる。更に転写法、すなわ
ち、シリコーン等で離型処理した紙又はプラスチックフ
ィルム等の離型材上に、該感圧接着剤組成物を塗布して
乾燥させ感圧接着剤層を形成させた後、該感圧接着剤層
上に該基材を重ね加圧し、該基材上に該感圧接着剤層を
転写する方法も利用できる。このような転写法では、離
型材上への塗工時にハジキが生じ易いため、このハジキ
を防止する目的で、例えば、前記スルホコハク酸エステ
ル系アニオン系界面活性剤を使用することができる。
前記の転写法では、通常、各種の増粘剤を用いて本発
明の組成物を増粘して用いる。このような増粘剤として
は、ポリアクリル酸ソーダ、前記PVA類、前記セルロー
ス誘導体、アルカリ性で増粘する水性分散型ポリ(メ
タ)アクリル酸系共重合体増粘剤等を例示することがで
きる。これらの増粘剤の使用量は、所望の粘度に応じて
適宜きめることができ、前記アクリル系共重合体100重
量部に対して固形分として0〜10重量部、好ましくは0
〜5重量部の範囲である。
また、本発明の感圧接着剤組成物は必要に応じ可塑
剤、粘着付与剤、pH調整剤、湿潤剤及び防カビ剤等を添
加して使用することができる。更に、本発明の感圧接着
剤組成物は、所望の性能を損わない限り、従来から用い
られている合成ゴムラテックス、天然ゴムラテックスあ
るいはその他合成樹脂エマルジョンを添加して使用する
ことができる。
本発明の水性感圧接着剤組成物は、一般に、固形分濃
度30〜70重量%、粘度100〜15000cps.(回転粘度計、25
℃、20rpm.)、pH3〜8程度がよく、また、転写法に用
いる場合には、固形分濃度30〜70重量%、粘度3000〜15
000cps.(回転粘度計、25℃、25rpm.)、pH4〜8.5が好
適である。
本発明の水性感圧接着剤組成物を用い、プラスチック
フィルム、紙、金属箔などを基材として、前記の直接法
又は転写法によって作成した粘着性のテープ、ラベル、
ステッカー、壁紙等は、プラスチック、金属、ガラス、
陶器、紙、布、建材、果物等を被着体とする広い範囲の
用途においてバランスのとれた選れた性能を発揮する。
本発明の水性感圧接着剤組成物から得られる感圧接着
剤層は、結露面接着性に優れているので、冷凍庫等から
取り出した直後の冷凍食品の表面などのように結露した
被着体表面に対して優れた接着性を有している。
また、本発明の水性感圧接着剤組成物から得られる感
圧接着剤層は、特にポリオレフインのような非極性ポリ
マーに対する優れた接着性を有しているので、このよう
な非極性ポリマーを被着体とする用途において、殊に曲
面接着性、低温接着性、凝集力、接着力の耐熱劣化性、
耐熱湿劣化性、低温タック性及び耐水性に優れている。
このように、本発明の組成物から得られる感圧接着剤層
は、曲面接着性に優れているので、例えば直径10mm程度
のポリオレフインの管状成形品上へのラベル、テープ等
の粘着性製品の感圧接着を極めて容易にし、低温接着性
に優れているので、−10℃以下の大型冷凍庫内や0℃以
下のような寒冷地においても非極性ポリマー成形品への
感圧接着が極めて容易である。
更に、本発明の水性感圧接着剤組成物から得られる感
圧接着剤層は、凝集力が優れているので、粘着テープを
巻いて長期間保存した場合に、セロファンテープ等のよ
うに接着剤がハミ出して来る等の欠点も無い。また、耐
熱湿劣化性が優れているので、アート紙や中性紙などを
基材とした感圧接着テープの場合でも、高湿及び/又は
高温下での長期間保存後も接着強度とタックの低下が生
じないという長所も有する。
更にまた、本発明の感圧接着剤組成物から得られる感
圧接着剤層は、低温タック性に優れているので、寒冷地
におけるラベラーによるラベルの接着が極めて容易であ
る。また、耐水性が良好なので、接着後水が掛っても接
着性の低下を生じることがない。
本発明の水性感圧接着剤組成物は、殊に結露した被着
体に対して優れた接着性を発揮するとともに、非極性ポ
リマー成形品を被着体とする用途において、優れた曲面
接着性及び低温接着性を有する感圧接着剤層を形成する
ことが可能である。
〔実施例〕
以下、比較例、参考例と共に実施例を挙げて本発明に
ついて更に詳しく説明する。
なお、試験片の作成、並びに常態接着力、タック、凝
集力、結露面接着力、低温接着性、曲面接着性、耐水接
着性、耐熱劣化性及び耐熱湿劣化性の諸試験は以下の方
法に従った。
(1) 試験片の作成 離型材上に乾燥後の感圧接着剤層が25±3g/cm2になる
ように水性感圧接着剤組成物のサンプルを塗布し、100
℃、90秒間熱風循環式乾燥器にて乾燥後、85g/m2のキャ
ストコート紙に転写して感圧接着シートを作成する。
(2) 常態接着力試験 JIS R−6253に規定する#280の耐水研磨紙でみがいた
SUS 304のステンレス鋼板(以下、SUS板と略称すること
がある)およびポリエチレン板(JIS K−6768に規定す
る方法でγ=43dyn/cm)(以下、PE板と略称すること
がある)に前(1)項で作成した試験片をJIS Z−0238
の方法に従って圧着し、24時間後、23℃、65%RH、剥離
速度30mm/minの条件下でその剥離強度(g/25mm)を測定
する。
(3) タック試験 J.Dow法に準じ、傾斜角30゜の斜面に長さ100mmに切断
した前(1)項作成の試験片を貼りつけ、斜面上方100m
mの位置より値径x/32インチの大きさのスチールボール
をころがし、試料上で停止する最大径のボールの大きさ
xで表示する。
(4) 凝集力試験 前(2)項と同様に処理したSUS板に、前(1)項作
成の試験片の貼着面積が25×25mm2になる様に貼りつ
け、2kgローラーを1往復して圧着した。
これを40℃、30%RHの雰囲気下で1kgの静荷重を試料
にかけ荷重が落下するまでの時間を測定する。
(5) 結露面接着力試験 厚み3mm、幅30mm、長さ150mmのSUS板に市販の両面粘
着テープを用いてポリ塩化ビニル(PVC)製ラップフィ
ルム[ハイエスラップOMF−280:日本カーバイド工業
(株)製]を貼り付けたもの及びポリエチレン製ラップ
フィルム[サンテックSフィルムCタイプ:旭化成工業
(株)製]を貼り付けたものを、それぞれ−10℃の恒温
槽中で16時間以上放置した後、23℃、65%RHの空内に取
り出し、2分間表面を結露させ、直ちに前(1)項で作
成した試験片を2kgのロール1往復でそれぞれのフイル
ム面側に貼り合せ、2分後に剥離速度300mm/minの条件
下でその剥離強度(g/25mm)を測定する。PVCラップフ
ィルムでは300g/25mm以上、PEラップフィルムでは150g/
25mm以上であるのが好ましい。
(6) 低温接着性試験 前(1)項で作成した試験片及び(2)で用いたと同
様のPE板を−10℃の恒温室に24時間以上放置後、−10℃
でJIS Z−0238の方法に従って圧着し、さらに、−10℃
で20時間放置後、−10℃、剥離速度300mm/minの条件下
で剥離強度(g/25mm)を測定し、次のように評価する。
○;接着力1000g以上 △;接着力1000g以上だが不連続剥離する。
×;接着力1000g以下 (7) 曲面接着性試験 前(1)項で作成した試験片を10mm×20mmの大きさに
切断し、これを、10mmφのポリエチレン製の棒[(2)
で用いたPE板と同様の材質のもの]に貼付け、23℃、65
%RHの条件下24時間放置した後の、試験片の棒からの浮
きの様子を観察する。
○;浮きなし △;少し浮きあり ×;完全に浮きあがり (8) 耐水接着性試験 前(2)項と同じPE板に、前(1)項作成の試験片の
貼着面積が25×25mm2になる様にJIS Z−0238の方法に従
って圧着し、25℃の水に浸漬して試験片が剥がれて浮き
上がるまでの時間を測定する。
(9) 耐熱劣化性試験 前(1)項で作成した試験片を100℃恒温槽中に24時
間放置し、次いで23℃、65%RHの雰囲気下に24時間放置
してから、前(2)項と同様の方法によりSUS板からの
剥離強度を測定し、前(2)項におけるSUS板からの剥
離強度を100%として接着力の保持率を計算する。
(10) 耐熱湿劣化性試験 前(1)項で作成した試験片を65℃、80%RHの雰囲気
下に5日間放置し、次いで23℃、65%RHの雰囲気下に24
時間放置した試験片を用い、前(2)項と同様の方法に
よりSUS板からの剥離強度を測定し、以下前(9)項と
同様にして接着力の保持率を計算する。
参考例1 温度計、撹拌機、窒素導入管および還流冷却器を備え
た反応器内にイオン交換水70重量部を仕込み、内温を80
℃に昇温させる。一方、別の容器にイオン交換水30重量
部並びにポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテ
ル型ノニオン系界面活性剤(HLB約11)を1.6重量部、ポ
リオキシエチレンアルキルフェノールエーテル硫酸エス
テルソーダ塩型アニオン系界面活性剤水溶液(不揮発分
27重量%)を1.5重量部及び部分ケン化PVA(重合度30
0)を0.2重量部を仕込んで撹拌して溶解し、次いでこれ
に2−エチルヘキシルアクリレート(以下、2EHAと略称
することがある)86重量部、ブレンマーPME−100[日本
油脂(株)製:ポリエチレングリコール(n≒2)メチ
ルーテルメタクリレート]3重量部、酢酸ビニル(以
下、VAcと略称することがある)10重量部及びアクリル
酸(以下、AAと略称することがある)1重量部よりなる
単量体混合物を加えて撹拌し、単量体プレミックスを得
る。反応器の内容物を窒素気流下に撹拌しながら加熱
し、内容物温度が80℃に達した時点で、重合開始剤及び
還元剤として過硫酸アンモニウム及びメタ重亜硫酸ソー
ダ各々0.05重量部を添加した後、上記単量体プレミック
スおよび重合開始剤を逐次添加して重合を開始させ、約
3時間重合反応を行う。重合反応終了後、同温度で約1
時間撹拌を継続してから冷却し、アンモニア水0.3重量
部を添加してpH調整してアクリル系共重合体の水性分散
液を得た。この分散液は、固形分50.2重量%、pH5.6、
粘度120cps.(25℃、20rpm)であった。また、このアク
リル系共重合体のガラス転移点は−67℃、ゲル含量は58
重量%であった。
参考例2〜4 参考例1において、第1表に示すようにVAc10重量部
の代りにメチルアクリレート(以下、MAと略称すること
がある)14重量部、メチルメタクリレート(以下、MMA
と略称することがある)8重量部を用い、AAの代りにメ
タクリル酸(以下、MAAと略称することがある)を用
い、さらに、2EHAの使用量を変え、あるいは、2EHAの一
部をブチルアクリレート(以下、BAと略称することがあ
る)に置換えてアクリル系共重合体の水性分散液を作成
する以外は参考例1と同様にしてアクリル系共重合体の
水性分散液を得た。
単量体の組成並びに分散液及び共重合体の各種物性値
を第1表に示す。
参考例5、6及び比較参考例1 参考例4において、ブレンマーPME−100を3重量部用
いる代りに、その使用量を変え、または、これを使用せ
ず、さらにBAの使用量を変える以外は参考例4と同様に
してアクリル系共重合体の水性分散液を得た。単量体の
組成並びに分散液及び共重合体の各種物性値を第1表に
示す。参考例7、8及び比較参考例2 参考例4において、ブレンマーPME−100を用いる代り
に、ブレンマーPME−200[日本油脂(株)製:ポリエチ
レングリコール(n≒4〜5)メチルエーテルメタクリ
レート]、ブレンマーPME−400[日本油脂(株)製:ポ
リエチレングリコール(n≒9)メチルエーテルメタク
リレート]、または、ブレンマーPE−350[日本油脂
(株)製:ポリエチレングリコール(n≒8)モノメタ
クリレート]を用いる以外は参考例4と同様にしてアク
リル系共重合体の水性分散液を得た。単量体の組成並び
に分散液及び共重合体の各種物性値を第1表に示す。
参考例9 参考例1において、AA1重量部用いる代りに0.5重量部
用い、さらに2EHAおよびVAcの使用量を変える以外は参
考例1と同様にしてアクリル系共重合体の水性分散液を
得た。単量体の組成並びに分散液及び共重合体の各種物
性値を第1表に示す。
参考例10及び比較参考例3 参考例3において、2EHAおよびMMAの使用量をそれぞ
れ変える以外は参考例1と同様にしてアクリル系共重合
体の水性分散液を得た。
単量体の組成並びに分散液及び共重合体の各種物性値
を第1表に示す。
比較参考例4 参考例1において、部分ケン化PVAを使用せず、且
つ、単量体プレミックス中にドデシルメルカプタン0.2
重量部添加してアクリル系共重合体の水性分散液を作成
する以外は参考例1と同様にしてアクリル系共重合体の
水性分散液を得た。単量体組成並びに分散液及び共重合
体の各種物性値を第1表に示す。
参考例A 撹拌機を備えた耐圧オートクレーブに、室温でイオン
交換水73重量部、ポリオキシエチレンノニルフェノール
エーテル型ノニオン系界面活性剤4.5重量部、ヒドロキ
シエチルセルロース1.2重量部、酢酸0.06重量部、酢酸
ナトリウム0.3重量部、ホルムアルデヒド・スルホキシ
レートソーダ塩0.6重量部からなる水溶液を入れ、撹拌
下で窒素およびエチレン置換を行なった。
次に、系内温度を50℃に加熱し、VAc20重量部、2EHA6
0重量部からなる単量体混合物、および5重量%の過硫
酸アンモニウム水溶液32重量部を同時に4時間にわたっ
て均一に滴下した。この間反応温度を50℃に調節し、重
合中常時エチレン圧を60kg/cm2とした。その後、さらに
50℃で1時間熟成を行なった。得られたエチレン・酢酸
ビニル・アクリル系共重合体水性分散液は固形分濃度5
0.1重量%、p5.7、粘度100cps.(25℃、20rpm)であ
り、その単量体組成はエチレン20重量%、VAc20重量
%、2EHA60重量%であり、この共重合体のTgは−60℃で
あった。
参考例B及び比較参考例a 参考例Aにおいて、VAcおよび2EHAの量を変え、及
び、エチレン圧を変える以外はほゞ同様にして重合を行
ない、エチレン・酢酸ビニル・アクリル系共重合体水性
分散液を得た。これらの分散液の単量体組成並びに分散
液の物性及び共重合体のTgを第2表に示す。
比較参考例b 参考例Aにおいて、2EHAの代りにエチルアクリレート
(EA)を用い、VAcの量及びエチレン圧を変える以外は
ほぼ同様にして重合を行ない、エチレン・酢酸ビニル・
アクリル系共重合体水性分散液を得た。この分散液の単
量体組成並びに分散液の物性及び共重合体のTgを第2表
に示す。
実施例1 参考例1の分散液199重量部(アクリル系共重合体約1
00重量部)に、参考例Aの分散液10重量部(エチレン・
酢酸ビニル・アクリル系共重合体約5重量部)、固形分
濃度40重量%のジオクチルスルホコハク酸ソーダ塩型ア
ニオン系界面活性剤0.6重量部を添加し、次いでアルカ
リ増粘剤およびアンモニア水を添加してpH6.9、約11000
cps.(25℃、20rpm)の水性感圧接着剤組成物を得た。
この組成物を用いて、前試験片の作成(1)の方法に従
い試験片の感圧接着シートを作成し、以下、試験法
(2)〜(10)に従って感圧接着シートの物性測定を行
なった。感圧接着剤組成物の配合組成、その物性及び感
圧接着シートの諸物性を第3表に示す。
実施例2〜5及び比較例1 実施例1において、参考例Aの分散液の代りに参考例
Bの分散液を用い、且つ、その使用量を種々に変える以
外は実施例1とほぼ同様にして感圧接着剤組成物を作成
し、以下同様にして各種試験を行なった。組成分の配合
組成、その物性及び感圧接着シートの諸物性を第3表に
示す。
比較例2〜3 実施例1において、参考例Aの分散液の代りに比較参
考例a又はbの分散液を用いる以外は同様にして感圧接
着剤組成物を作成し、以下同様にして各種試験を行なっ
た。組成物の配合、その物性及び感圧接着シートの諸物
性を第3表に示す。
実施例5〜13及び比較例4〜7 実施例1において、参考例1の分散液の代りに参考例
2〜10及び比較参考例1〜4の分散液のうちのいずれか
を、参考例Aの分散液の代りに参考例Bの分散液をそれ
ぞれ用いる以外は同様にして感圧接着剤組成物を作成
し、以下同様にして各種試験を行なった。組成物の配
合、その物性及び感圧接着シートの諸物性を第3表に示
す。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−34973(JP,A) 特開 昭60−155567(JP,A) 特開 昭60−26073(JP,A) 特開 昭60−179484(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09J 133/06 - 133/14,123/08,131/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記(A)並びに(B)、 (A)下記(a)〜(d)[但し、(a)〜(d)の合
    計を100重量%とする]、 (a)一般式CH2=CH−COOR1 で表され、その単独重合体のガラス転移点が−30℃以下
    であるアクリル酸エステル50〜99重量%、 (b)一般式CH2=CR2−COO−(R3O)m−(R4O)n−R
    5 で表されるアクリル酸またはメタクリル酸エステル0.5
    〜5重量%、 (c)C3〜C5のα,β−不飽和モノ−またはジ−カルボ
    ン酸0〜2重量%、及び、 (d)上記(a)〜(c)の単量体と共重合可能な、該
    (a)〜(c)以外の共単量体0〜50重量%、からなる
    共重合体であって、ゲル含量が40重量%以上であり、且
    つ、ガラス転移点が−40℃以下であるアクリル系共重合
    体100重量部、 並びに、 (B)下記(イ)〜(ニ)[但し、(イ)〜(ニ)の合
    計を100重量%とする]、 (イ)エチレン5〜40重量% (ロ)酢酸ビニル5〜60重量% (ハ)一般式CH2=CR5−COOR7 で表されるアクリル酸またはメタクリル酸エステル15〜
    70重量%、及び、 (ニ)上記(イ)〜(ハ)の単量体と共重合可能な、該
    (イ)〜(ハ)以外の共単量体0〜10重量%、 からなる共重合体であって、そのガラス転移点が−30℃
    以下であるエチレン・酢酸ビニル・アクリル系共重合体
    1〜50重量部を有効成分として含有してなることを特徴
    とする水性感圧接着剤組成物。
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