JP2844097B2 - 受光素子 - Google Patents

受光素子

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はIII−V族半導体結晶のヘテロ接合を用いた
受光素子に利用する。特に、分光感度特性の改善に関す
る。
〔概 要〕
本発明は、III−V族半導体結晶のヘテロ接合を用
い、受光面にキャップ層および反射防止膜が設けられた
受光素子において、 受光領域のInPキャップ層の厚さを電極形成領域より
薄くすることにより、 電極形成の信頼性を損ねることなく分光感度特性を改
善するものである。
〔従来の技術〕
従来から、近赤外など波長の比較的長い光を受光する
ためには、特殊な場合を除き、ゲルマニウムGeやガリウ
ム・インジウム・ヒ素リンGaInAsPを材料とする受光素
子が用いられてきた。特にGaxIn1-xAsyP1-y(ただし
x、yは混晶比)は、その混晶比を適当に選択すること
により、格子定数がInP結晶に一致するようにして、バ
ンドギャップエネルギを変化させることができる。これ
により、ほぼ1〜1.7μmの波長帯域において、必要な
分光感度波長帯域の光吸収層をInP結晶基板上にエピタ
キシャル成長させることができる。さらにこのGaxIn1-x
AsyP1-y層上にInPキャップ層を形成した受光素子も公知
である。また最近では、暗電流、周波数応答特性、増倍
雑音特性などの電気的特性や約1.5μmより波長長側の
分光感度特性の点で、Ge受光素子より優れたGaInAsP受
光素子が製造されている。詳しくは、酒井士郎 他、電
子通信学会論文誌、第J62−C巻、第10号、'79/10に示
されている。
第5図は従来例受光素子の断面図を示す。
この受光素子は、n+形InP基板1、InPバッファ層2、
n-形GaInAs光吸収層3およびn形InPキャップ層4がエ
ピタキシャルに形成された構造をもつ。キャップ層4か
ら光吸収層3にかけては、Zn拡散によりp+領域5が形成
される。p+領域5の表面にはp+側電極6が設けられ、基
板1の裏面にはn+側電極7が設けられる。キャップ層4
の表面には、反射防止膜としてSi3N4膜8およびSiO2
9が設けられる。
GaxIn1-xAsyP1-yのうち特に混晶比がx=0.47、y=
1のもの、すなわちGa0.47In0.53Asは、格子定数がInP
に一致するもののうち、バンドギャップエネルギが室温
で0.75eVと最も小さい。したがってこれを光吸収層3と
して用いると、約0.9〜1.7μmの分光感度波長が得られ
る。
第6図はこの受光素子の分光感度特性の理論計算値を
示す。
この特性は、伊藤良一監修、「化合物半導体デバイス
ハンドブック」、昭和31年9日20日、サイエンスフォー
ラム社刊に示された論理計算方法により求めたものであ
り、キャップ層4の厚さを1μmとした。また、キャッ
プ層4を基板とする反射防止膜の透過率対波長特性が第
7図に示した曲線を描くものとした。
第6図に示した特性において、短波長側、すなわち1
μm以下の分光感度の低下は、キャップ層4の光吸収に
よる。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、従来の受光素子では、二つの大きな問題があ
る。
第一の問題点は、InPキャップ層が約1〜1.7μmの波
長帯で透明な窓となるため、反射防止膜が実際にはSiO2
膜、Si3N4膜およびInPキャップ層の三層構造となること
である。このため、入射光の反射および干渉が生じる。
第8図に分光感度特性の一例を示す。横軸は波長であ
り、縦軸は外部量子効率を示す。外部量子効率の値は、
SiO2膜、Si3N4膜およびInPキャップ層の厚さをそれぞれ
0.14μm、0.13μm、0.9μmとし、GaInAs光吸収層の
厚さを1.3μmとしたときの測定値および計算値を示
す。実線が測定値であり、破線が計算値である。この計
算値は、上述した酒井等の論文に示されている。外部量
子効率ηextは、 ηext=分光感度/絶対分光感度 により求められ、理論計算値とほぼ一致する。
第8図に示したように、波長約1〜1.7μmの分光感
度は、SiO2膜、Si3N4膜およびInPキャップ層の三層構造
により入射光の反射および干渉が生じるため、緩やかな
凹凸を生じてしまう。
反射防止膜としてSi3N4膜だけを用いた場合でも、Si3
N4膜とInPキャップ層との二層構造により同様に分光感
度特性の凹凸が生じる。
同一波長を同一条件で受光する場合には、分光感度が
波長により変動しても問題となることはない。しかし、
例えば受光素子の温度が変動すると、特性が波長方向に
移動し、入射光強度が同じでも受光出力が変動してしま
う。したがって、分光感度はフラットであることが望ま
しい。
第二の問題点は、InPは波長約1μm以下における吸
収係数が大きく、InPキャップ層による入射光の吸収が
生じて分光感度が低下することである。これを解決する
には、InPキャップ層を薄くすればよい。しかし、InPキ
ャップ層を薄くすると、電極形成時の熱処理(シンタリ
ング)による電極金属の拡散が生じ、その後の経時変化
により素子の信頼性が低下するなどの問題が生じる。
本発明は、以上の課題を解決し、III−V族半導体結
晶のヘテロ接合を用いた受光素子の電極形成時の信頼性
を損なうことなく、受光波長帯域が広く平坦な分光感度
特性をもつ受光素子を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の受光素子は、入射光を吸収して電気信号に変
換する光吸収層と、この光吸収層の入射側に設けられた
キャップ層および反射防止膜とを備え、キャップ層は光
吸収層よりバンドギャップの大きい材料で形成され、キ
ャップ層から光吸収層にかけて高不純物濃度領域が形成
され、この高不純物濃度領域に接してキャップ層の表面
に電極が形成された受光素子において、電極と光吸収層
との間のすべての領域には上記高不純物領域が形成さ
れ、キャップ層の受光領域は電極が形成された領域に比
較して薄く形成されたことを特徴とする。
〔作 用〕
キャリアの表面再結合の影響が大きくなって分光感度
が低下しない程度にキャップ層を薄くすることにより、
分光感度特性が平坦となり、しかも波長約1μm以下に
おける分光感度の低下を抑えることができる。また、電
極が形成される領域については厚くし、電極金属の拡散
の影響が受光素子の接合部に達しないようにする。
〔実施例〕
第1図は本発明第一実施例受光素子の断面図を示す。
この受光素子は、入射光を吸収して電気信号に変換す
るn-形GaInAs光吸収層3と、この光吸収層3の入射側に
設けられたn形InPキャップ層4および反射防止膜と、
キャップ層4に接して形成されたp+側電極6とを備え、
キャップ層4は光吸収層3よりバンドギャップの大きい
材料で形成される。
光吸収層3は、n+形InP基板1上に、InPバッファ層2
を介して形成される。キャップ層4から光吸収層3にか
けては、Zn拡散によりp+領域5が形成される。基板1の
裏面にはn+側電極7が設けられる。反射防止膜として
は、Si3N4膜8およびSiO2膜9の二層構造を用いる。
ここで本実施例の特徴とするところは、キャップ層4
の厚さに変化が設けられ、受光領域が電極6の形成され
た領域(以下「電極形成領域」という)に比較して薄く
形成されたことにある。受光領域の厚さは、例えば0.1
μm以下にする。また、電極形成領域の厚さは、例えば
1μm以上にする。
第2図は入射光波長に対する透過率の計算値の一例を
示す。破線はSi3N4膜8およびSiO2膜9からなる反射防
止膜の透過率を示し、四つの実線はキャップ層4を透過
して光吸収層3に達する透過率を示す。
この例では、反射防止膜の反射率が波長1.5μmの入
射光に対して最小となるように、Si3N4膜8の厚さを0.1
3μm、SiO2膜9の厚さを0.14μmとした。反射防止膜
を透過した入射光は、0.9μm以上の波長の光に対して
透明なInPのキャップ層4を通って、光吸収層3に導入
される。このとき、キャップ層4でも光の干渉が生じ、
光吸収層3への透過率が変化する。第2図には、キャッ
プ層4の膜厚が0.05μm、0.1μm、0.5μmおよび1μ
mの場合について、光吸収層3への透過率を示した。図
示したように、キャップ層4の膜厚が増加するにつれ
て、透過率が大きく変動するようになる。特にキャップ
層4の膜厚が1μmを越える場合には、素子の分光感度
波長帯域で透過率が大きく変化することになる。これに
対して膜厚を0.5μm以下に薄くした場合には、透過率
の変化が小さく緩やかになる。
第3図はキャップ層4の膜厚を変化させたときの分光
感度特性の計算値を示す。横軸は波長であり、縦軸は外
部量子効率を示す。
キャップ層4を薄くすると光吸収も小さくなり、光吸
収層3に達する波長0.9μm以下の光が増加する。これ
により、分光感度波長領域が短波長側にも拡張される。
キャップ層4の電極形成領域は、電極形成時のシンタ
リングその他の熱処理によって電極金属が拡散しても接
合に達しないように、受光領域より厚くなっている。こ
れにより、従来の素子と同等の信頼性を保つことができ
る。
本実施例の素子を製造するには、例えばキャップ層4
を選択的にエッチングして薄くしてもよく、電極形成領
域のみを選択的にエピタキシャル成長させてもよい。
第4図は本発明第二実施例受光素子の断面図を示す。
この実施例は、キャップ層4と電極6との間に、接触
抵抗を小さくするためのGaInAs層10が形成されたことが
第一実施例と異なる。このGaInAs層10は電極のオーム性
接合の抵抗を下げる効果があり、電極形成領域だけに設
けられ、受光領域には設けられていない。この実施例の
場合にも、電極形成領域が受光領域より厚く形成され
る。
以上の実施例では、反射防止膜としてSi3N4膜とSiO2
膜との二層構造を用いた例を示したが、他の膜、例えば
Si3N4の単層膜を用いた場合でも本発明を同様に実施で
きる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明の受光素子は、受光領域
のInPキャップ層の厚さを電極形成領域より薄くするこ
とにより、電極形成の信頼性を損ねることなく分光感度
特性を改善できる効果がある。また、本発明の受光素子
は、従来の素子に比較して受光領域の選択的エッチング
または電極形成領域の選択的エピタキシャル成長が必要
となるが、素子の製造は容易である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明第一実施例受光素子の断面図。 第2図は入射光波長に対する透過率の計算値の一例を示
す図。 第3図はキャップ層の膜厚を変化させたときの分光感度
特性の計算値を示す図。 第4図は本発明第二実施例受光素子の断面図。 第5図は従来例受光素子の断面図を示す。 第6図はこの受光素子の分光感度特性の理論計算値を示
す図。 第7図は反射防止膜の透過率対波長特性を示す図。 第8図はキャップ層がある場合の分光感度特性の一例を
示す図。 1……基板、2……バッファ層、3……光吸収層、4…
…キャップ層、5……p+領域、6、7……電極、8……
Si3N4膜、9……SiO2膜、10……GaInAs層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 関口 陽一 東京都武蔵野市中町2丁目11番13号 光 計測技術開発株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−254473(JP,A) 特開 昭63−227053(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入射光を吸収して電気信号に変換する光吸
    収層と、 この光吸収層の入射側に設けられたキャップ層および反
    射防止膜と を備え、 上記キャップ層は上記光吸収層よりバンドギャップの大
    きい材料で形成され、 上記キャップ層から上記光吸収層にかけて高不純物濃度
    領域が形成され、 この高不純物濃度領域に接して上記キャップ層の表面に
    電極が形成された 受光素子において、 上記電極と上記光吸収層との間のすべての領域には、上
    記高不純物濃度領域が形成され、 上記キャップ層の受光領域は上記電極が形成された領域
    に比較して薄く形成された ことを特徴とする受光素子。
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